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JP4169719B2 - レジスト膜付基板の製造方法 - Google Patents

レジスト膜付基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板にレジスト剤を塗布してレジスト膜を形成し、例えば、フォトマスクなどを製造するためのレジスト膜付基板の製造方法に関する。
従来、フォトレジスト等のレジスト膜をシリコンウェハ等の基板上に形成するレジスト剤を、当該基板に塗布してレジスト膜付基板を製造するためのレジスト膜付基板の製造方法が提案されている。そして、このようなレジスト剤の塗布を実施する装置として、塗布装置(コータ)が提案されている。
従来の塗布装置としては、いわゆるスピンコータが知られている。このスピンコータは、水平に支持した基板の被塗布面の中央部分に液体状のレジスト剤を滴下した後、この基板を水平面内で高速回転させることにより、遠心力の作用によって被塗布面上にレジスト剤を伸展させ、被塗布面の全面に亘って塗布膜を形成するものである。
しかしながら、このようなスピンコータにおいては、基板の周縁部分において、フリンジと呼ばれるレジスト剤の盛り上がりが発生してしまうという問題があった。このようなフリンジが生ずると、塗布されたレジスト剤によって形成されるレジスト膜の厚さが不均一となってしまう。そして、このようなフリンジは、液晶表示装置や液晶表示装置製造用のフォトマスクの基板など、一辺の長さが、例えば、300mm以上となるような大型基板において、特に発生しやすい。
液晶表示装置や液晶表示装置製造用のフォトマスクなどにおいては、近年において、形成されるパターンが高精度化しているため、大型の基板の全面に亘って均一な厚さのレジスト膜を形成できる技術が望まれていた。すなわち、レジスト膜に膜厚分布を有すると、そのレジスト膜により形成したレジストパターンをマスクとしたターン加工精度に面内ばらつきが生じてしまう。
このような実情に鑑み、従来、特許文献1に記載されているように、「CAPコータ」と通称される塗布装置が提案されている。この「CAPコータ」においては、液体状のレジスト剤が溜められた液槽に毛管状隙間を有する塗布ノズルを沈めておき、一方、被塗布面を下方を向けた姿勢で吸着盤によって基板を保持しておき、次に、塗布ノズルをレジスト剤中より上昇させてこの塗布ノズルの上端部を基板の被塗布面に近接させる。すると、液槽に溜められた液体状のレジスト剤が塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇され、このレジスト剤が塗布ノズルの上端部を介して基板の被塗布面に接液される。このようにレジスト剤が被塗布面に接液した状態において、塗布ノズル及び被塗布面を被塗布面の全面に亘って相対的に走査させることにより、被塗布面の全面に亘ってレジスト剤の塗布膜が形成される。
より具体的には、この塗布装置は、液槽及び塗布ノズルの高さ位置を調整する制御部を有している。この制御部は、まず、所定の液面位置までレジスト剤が溜められている液槽と、このレジスト剤中に完全に沈んだ状態の塗布ノズルとを、ともに上昇させ、基板の被塗布面に下方側より接近させる。次に、制御部は、液槽の上昇を停止させ、塗布ノズルの上端側をこの液槽内のレジスト剤の液面から上方側に突出させる。このとき、塗布ノズルは、レジスト剤中に完全に沈んでいた状態から、このレジスト剤の液面の上方側に突出されるので、毛管状隙間内にレジスト剤が満たされた状態となっている。
次に、制御部は、再び液槽を塗布ノズルとともに上昇させ、塗布ノズルの上端部のレジスト剤を基板の被塗布面に接液させ、液槽及び塗布ノズルの上昇を停止させる。すなわち、制御部は、塗布ノズルの毛管状隙間内に満たされていたレジスト剤を被塗布面に接触させた状態で、液槽及び塗布ノズルを停止させる。
そして、制御部は、塗布ノズルの上端部においてレジスト剤が基板の被塗布面に接液された状態で、液槽及び塗布ノズルを所定の「塗布高さ」の位置まで下降させる。この状態で、制御部は、基板を面方向に移動させ、塗布ノズルの上端部を被塗布面の全面に亘って走査させ、この被塗布面の全面に亘ってレジスト剤の塗布膜を形成する。
このような塗布装置を用いる製造方法により、基板の周縁部分にフリンジを生じさせることなく、基板の全面に亘って均一な厚さのレジスト膜を形成することができる。
特開2001−62370公報
ところで、前述のような「CAPコータ」と通称される塗布装置を用いても、基板に形成されるパターンをより高精度化しようとする場合においては、レジスト膜の厚さの均一性が不充分となることがあった。
ところが、従来、このような塗布装置を用いてレジスト剤の塗布を行う場合について、より膜厚分布の小さい塗布膜を形成し、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができるのかどうかについての検討が行われていなかった。
そこで、本発明は、上述の実情に鑑みて提案されるものであって、本発明の目的は、「CAPコータ」と通称される塗布装置を用いてレジスト剤の塗布を行う場合について、塗布膜の膜厚を所定の厚さとしつつ、塗布膜の膜厚分布を小さくし、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができるレジスト膜付基板の製造方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく研究を進めた結果、「CAPコータ」と通称される塗布装置を用いて基板にレジスト剤を塗布する場合、塗布膜の膜厚分布を左右するパラメータは基板と塗布ノズルの上端部との間隔、すなわち、塗布ギャップにあり、塗布ギャップが大きいほど膜厚分布が小さくなることを見出した。
すなわち、塗布ギャップをGとし、一旦被塗布面に接液したレジスト剤が被塗布面より離液する離液間隔をG´としたとき、塗布ギャップGは、離液間隔をG´よりも小さい必要がある。そして、本発明者は、塗布ギャップGが離液間隔をG´よりも小さい状態において、塗布ギャップGを、なるべく大きくすることが望ましいことを見出した。しかし、単に塗布ギャップGを大きくしてゆくと、被塗布面に一旦接液したレジスト剤が離液し易くなってしまうという問題が生ずる。
そこで、本発明者は、塗布ギャップGを大きくするための手法について検討した。塗布ギャップGを、被塗布面からのレジスト剤の離液(液切れ)を生じさせずに大きくするには、塗布ノズルからレジスト剤が吐出されるときに発生する塗布ノズルとレジスト剤との間の抵抗を下げる必要がある。このような塗布ノズルとレジスト剤との間の抵抗を下げるためには、レジスト剤が上昇する塗布ノズルの毛管状隙間の間隔(以下、毛管状隙間間隔Tという。)を広くする必要がある。また、このような抵抗を下げるためには、塗布時のレジスト剤の液面から塗布ノズル上端までの高さ(以下、液面高さHという。)を低くする必要がある。
一方、レジスト剤が塗布された塗布膜の膜厚を制御するためのパラメータとしては、前述の塗布ギャップG、毛管状隙間間隔T及び液面高さHの他に、塗布ノズルと基板の被塗布面との相対的な走査速度V及びレジスト剤の粘度が挙げられる。
図1は、塗布膜の膜厚に影響する各パラメータと塗布膜の膜厚との関係を示すグラフである。
塗布ノズルと基板の被塗布面との相対的な走査速度Vと塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(a)に示すように、速度が大きくなるほど膜厚が厚くなる関係がある。毛管状隙間間隔Tと塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(b)に示すように、毛管状隙間間隔Tが大きくなるほど膜厚が厚くなる関係がある。レジスト剤の粘度と塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(d)に示すように、レジスト剤の粘度が大きくなるほど膜厚が厚くなる関係がある。液面高さHと塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(e)に示すように、液面高さHが高くなるほど膜厚が薄くなる関係がある。
そして、塗布ギャップGと塗布膜の膜厚との間にも、図1中の(c)に示すように、塗布ギャップGが大きくなるほど膜厚が薄くなる関係がある。しかし、前述したように、この塗布ギャップGは、膜厚ではなく、膜厚分布の抑制の観点から設定すべきである。
塗布ギャップG(離液しないような間隔となることが前提)は、毛管状隙聞から上昇するレジスト剤の抵抗を小さくすることにより、絶対的な間隔を大きくすることができる。毛管状隙間から上昇するレジス卜剤の抵抗を小さくする方法としては、毛管状隙間間隔Tを大きくする方法、液面高さを小さくする、及びレジス卜剤の粘性を大きくする方法が考えられるが、実用上レジストの粘性は固定するとした場合、毛管状隙間間隔Tを大きくする方法と液面高さHを小さくする方法が挙げられる。本発明においては、塗布ギャップGが所望の大きい値となるように、毛管状隙間間隔Tと液面高さHを選定する。そして、膜厚の制御は、他のバラメータである基板と塗布ノズルとの相対的な走査速度Vにて行うこととした。
本発明においては、塗布膜の膜厚を所定の膜厚としつつ、かつ、膜厚分布を小さくするために、毛管状隙間間隔T、液面高さH及び走査速度Vを調整可能な範囲内で調整することによって塗布ギャップGを大きくすることを可能とし、膜厚分布の改善を図るものである。
そして、本発明においては、毛管状隙間間隔T及び液面高さHについては、H/T<45が成立すること、すなわち、液面高さHを毛管状隙間間隔Tの45倍よりも小さくすることにより、塗布ギャップGを、膜厚分布が良好な値、例えば、膜厚の1%以内である値とすることができる大きさとすることができる。
また、塗布ギャップGは、前述のように、大きくしたほうが塗布膜の膜厚分布を良好とすることができるが、例えば、1%以内の膜厚分布を得るためには、少なくとも200μm以上とすることが好ましく、さらに良好な膜厚分布、例えば、膜厚の0.75%以内以内の膜厚分布を得るには、250μm以上、膜厚の0.5%以内の膜厚分布を得るには、300μm以上とすることが望ましい。
そして、本発明においては、塗布膜の膜厚は、200nm乃至2000nmとすることができる。このような膜厚の塗布膜を形成するには、基板の被塗布面と塗布ノズルとの相対的な走査速度Vは、分速0.1m乃至分速0.5mとすることが好ましい。
なお、本発明においては、基板を透明基板とし、レジスト剤を、透明基板上に遮光膜パターンを形成してこの透明基板をフォトマスクとするためのレジスト膜を形成するものとすることにより、レジスト膜付基板として、フォトマスクを製造することができる。
すなわち、本発明は以下の構成を備える。
請求項1に係るレジスト膜付基板の製造方法は、液槽に溜められた液体状のレジスト剤を塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇させ基板の被塗布面を下方に向けて前記塗布ノズルの上端部に所定の塗布ギャップを介して近接させ前記塗布ノズルにより上昇されたレジスト剤を該塗布ノズルの上端部を介して前記被塗布面に接液させながら前記塗布ノズル及び前記被塗布面を相対的に走査させて前記被塗布面に前記レジスト剤を塗布するレジスト剤塗布工程を有するレジスト膜付基板の製造方法であって、レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tを50μm乃至800μmの範囲とし、かつ、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHを1mm乃至12mmの範囲とし、基板面積の少なくとも70%の領域において膜厚分布が1%以下のレジスト塗布膜が形成でき、かつ、塗布中に被塗布面からのレジスト剤の離液を生じさせない塗布ギャップGとして、200μm以上に設定することを特徴とするものである。
膜厚分布とは、基板の少なくとも70%の領域内で均等に配置させた異なる3点以上の膜厚を測定した結果を以下の式によって算出したものである。
膜厚分布(%)=(tmax−tmin)/tava×100
ここで、tmaxは膜厚の最大値、tminは膜厚の最小値、tavaは膜厚の平均値である。測定領域については、フォトマスクやデバイス基板の場合、パターン(画素)形成領域とすることがさらに好ましい。
請求項2に係るレジスト膜付基板の製造方法は、液槽に溜められた液体状のレジスト剤を塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇させ基板の被塗布面を下方に向けて前記塗布ノズルの上端部に所定の塗布ギャップを介して近接させ前記塗布ノズルにより上昇されたレジスト剤を該塗布ノズルの上端部を介して前記被塗布面に接液させながら前記塗布ノズル及び前記被塗布面を相対的に走査させて前記被塗布面に前記レジスト剤を塗布するレジスト剤塗布工程を有するレジスト膜付基板の製造方法であって、レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHと前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tとの比H/Tを、1より大きく35未満である範囲とし、かつ、塗布ギャップGを250μm乃至350μmに設定することにより、基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が0.75%以下のレジスト塗布膜を形成することを特徴とするものである。
請求項3に係るレジスト膜付基板の製造方法は、液槽に溜められた液体状のレジスト剤を塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇させ基板の被塗布面を下方に向けて前記塗布ノズルの上端部に所定の塗布ギャップを介して近接させ前記塗布ノズルにより上昇されたレジスト剤を該塗布ノズルの上端部を介して前記被塗布面に接液させながら前記塗布ノズル及び前記被塗布面を相対的に走査させて前記被塗布面に前記レジスト剤を塗布するレジスト剤塗布工程を有するレジスト膜付基板の製造方法であって、レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHと前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tとの比H/Tを、10より大きく25未満である範囲とし、かつ、塗布ギャップGを300μm乃至350μmに設定することにより、基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が0.5%以下のレジスト塗布膜を形成することを特徴とするものである。
請求項4に係るレジスト膜付基板の製造方法は、請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法において、前記基板の被塗布面と前記塗布ノズルとの相対的な走査速度Vは、分速0.1m乃至分速0.5mとすることを特徴とするものである。
請求項5に係るレジスト膜付基板の製造方法は、請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法において、膜厚200nm乃至2000nmのレジスト剤の塗布膜を形成することを特徴とするものである。
請求項6に係るレジスト膜付基板の製造方法は、請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法において、前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tを、200μm乃至600μmの範囲とすることを特徴とするものである。
請求項7に係るレジスト膜付基板の製造方法は、請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法において、前記基板は、一辺が300mm以上の方形基板であることを特徴とするものである。
ここで、方形基板とは、正方形又は長方形の基板であり、長方形の場合は、その短辺が300mm以上である。
請求項8に係るフォトマスクブランクの製造方法は、請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法を適用して、透明基板上に遮光パターンが形成されたフォトマスクの素材となるフォトマスクブランクを製造することを特徴とするものである。
請求項9に係るフォトマスクの製造方法は、請求項8記載のフォトマスクブランクの製造方法により製造されたフォトマスクブランクを用いて、フォトマスクを製造することを特徴とするものである。
請求項1記載の本発明においては、レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tを50μm乃至800μmの範囲とし、かつ、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHを1mm乃至12mmの範囲とし、基板面積の少なくとも70%の領域において膜厚分布が1%以下のレジスト塗布膜が形成でき、かつ、塗布中に被塗布面からのレジスト剤の離液を生じさせない塗布ギャップGとして、200μm以上に設定するので、塗布ギャップG、すなわち、塗布ノズルの上端部と被塗布面との間隔を広くすることができ、塗布膜の膜厚分布を小さくし、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができる。
請求項2記載の本発明においては、レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHと前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tとの比H/Tを、1より大きく35未満である範囲とし、かつ、塗布ギャップGを250μm乃至350μmに設定することにより、基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が0.75%以下のレジスト塗布膜を形成するので、塗布膜の膜厚分布を小さくし、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができる。
また、請求項3記載の本発明においては、レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHと前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tとの比H/Tを、10より大きく25未満である範囲とし、かつ、塗布ギャップGを300μm乃至350μmに設定することにより、基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が0.5%以下のレジスト塗布膜を形成するので、塗布膜の膜厚分布を小さくし、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができる。
そして、請求項4記載の本発明においては、前記基板の被塗布面と前記塗布ノズルとの相対的な走査速度Vは、分速0.1m乃至分速0.5mとするので、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができる。
さらに、請求項5記載の本発明においては、膜厚200nm乃至2000nmのレジスト剤の塗布膜を形成するので、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができる。
そして、請求項6記載の本発明においては、前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tを、200μm乃至600μmの範囲とするので、レジスト膜の厚さの均一性を向上させることができる。
請求項7に係るレジスト膜付基板の製造方法においては、前記基板は、一辺が300mm以上の方形基板であるので、大型の方形のレジスト膜付基板を製造することができる。
請求項8に係るフォトマスクブランクの製造方法においては、請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法を適用して、透明基板上に遮光パターンが形成されたフォトマスクの素材となるフォトマスクブランクを製造するので、レジスト膜の厚さの均一性が向上されたフォトマスクブランクを製造することができる。
請求項9に係るフォトマスクの製造方法においては、請求項8記載のフォトマスクブランクの製造方法により製造されたフォトマスクブランクを用いて、フォトマスクを製造するので、レジスト膜の厚さの均一性が向上されたフォトマスクを製造することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図2は、本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法を実施する塗布装置における塗布手段が塗布を行っている状態を示す断面図である。
本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法は、図2に示すように、液槽20に溜められた液体状のレジスト剤21を塗布ノズル22のスリット状の毛管状隙間23における毛細管現象により上昇させ、基板10の被塗布面10aを下方に向けて塗布ノズル22の上端部に近接させ、塗布ノズル22により上昇されたレジスト剤21を該塗布ノズル22の上端部を介して被塗布面10aに接液させながら、塗布ノズル22及び被塗布面10aを相対的に走査させて、被塗布面10aにレジスト剤21を塗布する工程を有する製造方法であって、「CAPコータ」と通称される塗布装置によって実施される製造方法である。塗布ノズル22及び被塗布面10aの相対的な走査方向は、図2中矢印Vで示すように、塗布ノズル22の上端部において毛管状隙間23が形成するスリットに直交する方向である。
本発明者は、このようなレジスト膜付基板の製造方法において、塗布膜21aの膜厚分布(膜厚の不均一性)を左右するパラメータが、基板10の被塗布面10aと塗布ノズル22の上端部との間の、図2中矢印Gで示す間隔(以下、塗布ギャップGという。)にあることを見出した。
図3は、塗布ギャップGと膜厚分布との関係を示すグラフである。
塗布ギャップGと塗布膜の膜厚分布との間には、図3及び以下の〔表1〕に示すように、塗布ギャップGが大きくなるにしたがって、膜厚分布が小さくなるという関係がある。このような関係は、塗布ノズル22及び被塗布面10aの相対的な走査速度Vを、分速0.25m、分速0.50m、分速0.75mと変化させても同様である。したがって、膜厚分布が小さく膜厚の均一性の高い塗布膜21aを得るには、塗布ギャップGを大きくすればよいということである。
Figure 0004169719
なお、〔表1〕に示すデータは、図3に示したグラフの基になっているデータであり、塗布ギャップGを50μm、150μm、250μmとした場合のそれぞれについて、塗布ノズル22及び被塗布面10aの相対的な走査速度Vを分速0.25m、分速0.50m、分速0.75mとした計9種類のサンプルについて、それぞれ450mm×550mmの基板の中央部390mm×490mmの領域における等間隔の12箇所(3×4)の測定ポイントについて塗布膜21aの膜厚を測定し、これら測定結果の平均及び膜厚分布(ばらつき)を示したものである。この膜厚分布(%)は、膜厚の平均値をtaveとし、膜厚の最大値をtmaxとし、膜厚の最小値をtminとしたとき、以下の式によって算出することができる。
膜厚分布(%)=(tmax−tmin)/tave
ところで、一旦被塗布面10aに接液したレジスト剤21が被塗布面10aより離液する間隔を離液間隔G´としたとき、塗布ギャップGは、この離液間隔G´よりも小さい必要がある。したがって、塗布ギャップGは、離液間隔をG´よりも小さい範囲内において、なるべく大きくすることが望ましい。しかし、単に塗布ギャップGを大きくしてゆくと、被塗布面10aに一旦接液したレジスト剤21の液切れ、すなわち、レジスト剤21の被塗布面10aからの離液が生じ易くなってしまう。
塗布ギャップGを、被塗布面10aからのレジスト剤21の液切れを生じさせずに大きくするには、塗布ノズル22からレジスト剤21が吐出されるときに発生する塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗を下げる必要がある。このような塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗を下げるためには、レジスト剤21が上昇する塗布ノズル22の毛管状隙間23の間隔(以下、毛管状隙間間隔Tという。)を広くする必要がある。また、このような抵抗を下げるためには、塗布時のレジスト剤21の液面から塗布ノズル22の上端までの高さ(以下、液面高さHという。)を低くする必要がある。
一方、レジスト剤が塗布された塗布膜の膜厚を制御するためのパラメータとしては、前述したように、塗布ギャップG、毛管状隙間間隔T及び液面高さHの他に、塗布ノズル22と基板10の被塗布面10aとの相対的な走査速度V及びレジスト剤の粘度が挙げられる。
塗布ノズル22と基板10の被塗布面10aとの相対的な走査速度Vと塗布膜21aの膜厚との関係は、前述した図1中の(a)に示すように、速度が大きくなるほど膜厚が厚くなる関係がある。毛管状隙間間隔Tと塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(b)に示すように、毛管状隙間間隔Tが大きくなるほど膜厚が厚くなる関係がある。レジスト剤の粘度と塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(d)に示すように、レジスト剤の粘度が大きくなるほど膜厚が厚くなる関係がある。液面高さHと塗布膜の膜厚との関係は、図1中の(e)に示すように、液面高さHが高くなるほど膜厚が薄くなる関係がある。
そして、塗布ギャップGと塗布膜の膜厚との間にも、図1中の(c)に示すように、塗布ギャップGが大きくなるほど膜厚が薄くなる関係がある。しかし、この塗布ギャップGは、膜厚ではなく、膜厚分布の抑制の観点から設定されるべきである。
塗布ギャップG(離液しないような間隔となることが前提)は、毛管状隙聞から上昇するレジスト剤の抵抗を小さくすることにより、絶対的な間隔を大きくすることができる。毛管状隙間から上昇するレジス卜剤の抵抗を小さくする方法としては、毛管状隙間間隔Tを大きくする方法、液面高さを小さくする、及びレジス卜剤の粘性を大きくする方法が考えられるが、実用上レジストの粘性は固定するとした場合、毛管状隙間間隔Tを大きくする方法と液面高さHを小さくする方法が挙げられる。本発明においては、塗布ギャップGが所望の大きい値となるように、毛管状隙間間隔Tと液面高さHを選定する。そして、膜厚の制御は、他のバラメータである基板と塗布ノズルとの相対的な走査速度Vにて行うこととした。
本発明においては、塗布膜21aの膜厚を所定の膜厚とし、かつ、膜厚分布を小さくするために、毛管状隙間間隔T、液面高さH及び走査速度Vを調整可能な範囲内で調整することによって、結果として塗布ギャップGを大きくすることを可能とし、膜厚分布の改善を図るものである。
本発明においては、毛管状隙間間隔T及び液面高さHについては、以下の〔表2〕に示すように、H/T<45が成立すること、すなわち、液面高さHを毛管状隙間間隔Tの45倍よりも小さくすることにより、塗布ギャップGを、膜厚分布が良好な値とすることができる。液面高さHが毛管状隙間間隔Tの45倍以上となると、毛管状隙間間隔Tが小さすぎて、塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗が高くなるからである。
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図4は、液面高さHの毛管状隙間間隔Tに対する比率と塗布ギャップG及び膜厚分布との関係を示すグラフである。
〔表2〕及び図4において、H/Tが35以上45未満である場合には、塗布ギャップGは、200μm乃至250μmとすることができる。この場合、基板の少なくとも70%の領域における塗布膜21aの膜厚分布は、図2及び図4に示すように、1%以下とすることができる。H/Tが25以上35未満である場合には、塗布ギャップGは、250μm乃至300μmとすることができる。この場合、基板の少なくとも70%の領域における塗布膜21aの膜厚分布は、図2及び図4に示すように、0.75%以下とすることができる。H/Tが25未満である場合には、塗布ギャップGは、300μm乃至350μmとすることができる。この場合、基板の少なくとも70%の領域における塗布膜21aの膜厚分布は、図2及び図4に示すように、0.5%以下とすることができる。塗布膜21aの膜厚分布は、例えば、微細パターンを有するグレートーンマスク等、高精度な大型マスクを製造する場合においては、膜厚の0.5%以下とすることが望ましい。なお、H/Tは、1以上とすることが実用上は好ましい。実用上において、最適な範囲は、10<H/T<25である。
液面高さHについては、低いほうが、塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗が低くなり、また、塗布ノズル22の上端部に形成されるレジスト剤21のメニスカスが形成され易くなる。しかし、液面高さHが小さすぎると、液槽20と基板10とが接近しすぎて安全に塗布することが困難となる。また、液面高さHが極端に小さいと、塗布ノズル22における毛細管現象が生じなくなってしまう。そして、液面高さHが大きすぎると、塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗が高くなってしまい、さらに、塗布ノズル22の上端部に形成されるレジスト剤21のメニスカスの再現性が不安定となるという問題が生ずる。液面高さHについては、このような不都合が生じない範囲が調整可能な範囲ということになる。これらの点から、液面高さHは、1mm乃至12mmの範囲から選択することが好ましく、さらに好ましくは、5mm乃至11mmとするとよい。
毛管状隙間間隔Tについては、広いほうが、塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗が低くなる。しかし、毛管状隙間間隔Tが広すぎると、毛管状隙間23における毛細管現象自体が起こらなくなる可能性があり、また、塗布ノズル22の上端部に形成されるレジスト剤21のメニスカスが形成され難くなる。そして、毛管状隙間間隔Tが狭すぎると、塗布ノズル22とレジスト剤21との間の抵抗が高くなってしまう。毛管状隙間間隔Tについては、このような不都合が生じない範囲が調整可能な範囲ということになる。これらの点から、毛管状隙間間隔Tは、50μm乃至800μmの範囲から選択することが好ましく、さらに好ましくは、200μm乃至600μmとするとよい。
レジスト剤21の塗布膜21aの膜厚については、200nm乃至2000nmとすることができる。このような膜厚にするためには、塗布ノズル22と基板10の被塗布面10aとの相対的な走査速度Vは、分速0.5m乃至分速0.1mとすることが好ましい。
また、レジスト剤21の粘度は、3cp乃至20cpとすることが好ましい。
塗布ギャップGについては、前述したように、大きくなったほうが塗布膜21aの膜厚分布を良好とすることができるが、塗布ギャップGが大きくなると、この塗布ギャップGが離液間隔G´になったところで、被塗布面10aに一旦接液したレジスト剤21が被塗布面10aから離液してしまう。したがって、塗布ギャップGは、離液間隔G´よりも小さくなければならない。本発明においては、塗布ギャップGは、離液間隔G´よりも小さい範囲内において、なるべく大きくなることが望ましい。すなわち、塗布ギャップGは、離液間隔G´の少なくとも50%以上となり、かつ、離液間隔G´未満である間隔となることが望ましい。したがって、液面高さH、毛管状隙間間隔T及び走査速度Vについては、塗布ギャップGが離液間隔G´未満となる範囲が調整可能な範囲ということになる。
さらに、塗布ギャップGは、離液間隔G´の70%乃至95%となることがより望ましい。塗布ギャップGが離液間隔G´の70%以上となることにより、膜厚分布が極めて良好に抑制される。塗布ギャップGが離液間隔G´の80%以上となれば、膜厚分布は、よりよく抑制される。ただし、塗布ギャップGが離液間隔G´の95%より大きくなると、基板の大きさなどの諸条件によっては、レジスト剤を塗布している最中に、断片的な液切れ、すなわち、レジスト剤の被塗布面からの離液が生ずる可能性がある。このような液切れを確実に防止する観点からは、塗布ギャップGが離液間隔G´の90%以下となることが好ましい。
塗布ギャップGは、例えば、膜厚の1%以内の膜厚分布を得るためには、200μm以上となることが好ましい。さらに良好な膜厚分布、例えば、膜厚の0.75%以内以内の膜厚分布を得るには、塗布ギャップGは、250μm以上、膜厚の0.5%以内の膜厚分布を得るには、300μm以上となることが望ましい。
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
〔塗布装置の構成〕
本発明の実施例について説明するにあたって、まず、本発明における被塗布面10aを有する基板10を保持して塗布ノズル22に対して移動操作する機構を有する塗布装置の構成について、図5乃至図8を参照して説明する。この塗布装置において、本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法により、基板10に対してレジスト剤21が塗布される。
図5は、塗布装置の構成を示す側面図である。
この塗布装置は、図5に示すように、ベースフレーム11と、このべースフレーム11に設置された塗布手段2と、ベースフレーム11上に移動可能に支持され移動手段4によって水平方向に移動操作される移動フレーム12と、この移動フレーム12に設けられ基板10を吸着する吸着手段3と、基板10を着脱自在に保持する保持手段5とを備えて構成されている。これら塗布手段2、吸着手段3、移動手段4及び保持手段5は、図示しない制御部によって制御されて動作する。
この実施例においては、基板10は、透明基板に遮光膜が形成されたフォトマスクブランク(サイズ:390mm×490mm)であり、かつ、塗布手段2によって基板10に塗布されるレジスト剤は、基板10上に遮光膜パターンを形成してこの基板10をフォトマスクとするためのレジスト膜を形成するものである。
図6は、この塗布装置における塗布手段2の構成を示す断面図である。
塗布手段2は、図6に示すように、液槽20に溜められた液体状のレジスト剤21を塗布ノズル22の毛管状隙間23における毛細管現象により上昇させ、下方に向けられた基板10の被塗布面10aに塗布ノズル22の上端部を近接させ、塗布ノズル22により上昇されたレジスト剤21を該塗布ノズル22の上端部を介して被塗布面10aに接液させるように構成されている。
すなわち、この塗布手段2は、液体状のレジスト剤21を溜める液槽20を有している。この液槽20は、基板10の横方向、すなわち、後述するように移動フレーム12によって移動される方向である縦方向に直交する方向の一辺の長さに相当する長さ(図6中において紙面に直交する方向となっている)を有して構成されている。この液槽20は、支持プレート24の上端側に、上下方向に移動可能に取付けられて支持されている。そして、この液槽20は、図示しない駆動機構により、支持プレート24に対して、上下方向に移動操作される。この駆動機構は、制御部によって制御されて動作する。
そして、支持プレート24は、下端側において、互いに直交して配置されたリニアウェイ25,26を介して、ベースフレーム11の底フレーム72上に支持されている。すなわち、この支持プレート24は、底フレーム72上において、直交する2方向への位置調整が可能となっている。支持プレート24には、スライド機構27を介して、液槽20内に収納された塗布ノズル22を支持する支持杆28が取付けられている。
図7は、この塗布装置における塗布手段2の要部の構成を示す断面図である。
支持杆28は、図7に示すように、液槽20の底面部に設けられた透孔20bを介して、この液槽20内に上端側を進入させている。そして、この支持杆28の上端部には、塗布ノズル22が取付けられている。この塗布ノズル22は、支持杆28に支持されて、液槽20内に収納されている。この塗布ノズル22は、基板10の横方向の長さに相当する長さ(図7中において紙面に直交する方向となっている)を有して構成され、この長手方向に沿って、スリット状の毛管状隙間23を有している。この塗布ノズル22は、この毛管状隙間23を挟んで、上端側の幅が狭くなされて嘴のように尖った断面形状を有して構成されている。毛管状隙間23の上端部は、塗布ノズル22の上端部において、この塗布ノズル22の略全長に亘るスリット状に開口している。また、この毛管状隙間23は、塗布ノズル22の下方側に向けても開口されている。
スライド機構27は、図示しない駆動機構により、制御部の制御にしたがって、支持杆28を支持プレート24に対して上下方向に移動操作する。すなわち、液槽20と塗布ノズル22とは、互いに独立的に、支持プレート24に対して上下方向に移動操作されることができる。
液槽20の上面部には、塗布ノズル22の上端側がこの液槽20の上方側に突出されるための透孔部20aが設けられている。なお、液槽20の底面部の透孔20bの周囲部と塗布ノズル22の底面部とは、蛇腹29で繋がれており、この透孔20bからレジスト剤21が漏れることが防止されている。
そして、移動フレーム12は、図5に示すように、吸着手段3を介して基板10を吸着保持し、この基板10を塗布手段2に対して水平方向に移動させる機構である。この移動フレーム12は、対向するー対の側板と、これら側板を連結する天板とが一体的に連結されて構成されており、剛性不足により基板10と塗布手段2との位置精度が狂うことがないように、十分な機械的強度を有して構成されている。
この移動フレーム12は、ベースフレーム11上に設置されたリニアウェイ41を介して、ベースフレーム11により支持されており、このベースフレーム11上を水平方向に移動可能となされている。また、この移動フレーム12の一方の側板には、移動部材13が取付けられている。この移動部材13には、ナット部が形成されている。この移動部材13のナット部には、ベースフレーム11に取付けられた移動手段4を構成するボールスクリュー42が螺合する。
そして、この移動フレーム12の天板の略中央部には、図示しない複数の吸着孔が穿設された吸着板を有し、基板10を吸着する吸着手段3が取り付けられている。
移動手段4は、移動部材13のナット部に螺合するボールスクリュー42と、ボールスクリュー42を回転操作するモータ43とから構成されている。
この移動手段4において、モータ43は、制御部による制御にしたがって駆動し、ボールスクリュー42を回転操作する。制御部による制御によって、ボールスクリュー42が所定の方向に所定の回転数だけ回転されることにより、移動部材13は、所定の方向ヘ所定の距離だけ移動フレーム12を伴って水平に移動操作される。
なお、吸着手段3と塗布手段2との垂直方向の位置(高さ)精度は、リニアウェイ41と吸着手段3との間の距離(高さ)の誤差、リニアウェイ41と塗布手段2との間の距離(高さ)の誤差及びリニアウェイ41そのものの形状誤差によって決まる。
保持手段5は、この塗布装置外より搬入される基板10を、まず、略垂直に傾斜した状態で保持し、次にこの基板10を水平状態として、この基板10を移動フレーム12に取付けられた吸着手段3に受け渡すための機構である。また、この保持手段5は、塗布手段2によるレジスト剤の塗布が完了した基板10を吸着手段3から受取って水平状態として保持し、次に、この基板10を略垂直に傾斜した状態として、この基板10のこの塗布装置外への搬出を可能とするための機構である。
図8は、塗布装置の構成を示す正面図である。
この保持手段5は、図5及び図8に示すように、ベースプレート69と、このベースプレート69上において、水平状態と略垂直に傾斜した状態とに亘って回動可能に支持された回動プレート65とを有して構成されている。
そして、この保持手段5は、回動プレート65上に、リニアウェイ64、一対のレール63及びリニアウェイ62を介して、それぞれが保持プレート61に固定された4個の保持部材55を備えている。これら保持部材55は、基板10の四隅の周縁部を保持するものである。
各保持部材55の近傍には、保持部材55にセットされた基板10が保持部材55から外れないように、図示しない押さえ手段が設けられている。この押さえ手段は、例えば、上下動及び水平方向への回動が可能となされた押さえプレートにより構成されている。この押さえ手段は、保持部材55にセットされた基板10を保持部材55側に押さえつける。
保持プレート61は、リニアウェイ62を介して、図5中矢印Yで示すベースフレーム11上のリニアウェイ41に平行な方向に配設された一対のレール63上に各二個ずつが配設されている。塗布手段2に近い側の2個の保持プレート61は、ボールスクリューとモータとを有する図示しない駆動手段により、図5中矢印Y方向に移動操作可能となっている。これにより、基板10の縦寸法が異なる場合であっても、この駆動手段により2個の保持プレート61をY方向に移動させて、各保持部材55を基板10の四隅の周縁部に対向させることができる。
また、一対のレール63は、図5中矢印Xで示すベースフレーム11上のリニアウェイ41に直交する方向に配設されたリニアウェイ64を介して、それぞれの両端部において回動プレート65に取り付けられている。これれらレール63は、ボールスクリューとモータを有する図示しない駆動手段により、図5中矢印X方向に移動操作可能となっている。これにより、基板10の横寸法が異なる場合であっても、この駆動手段により2個の保持プレート61をX方向に移動させて、各保持部材55を基板10の四隅の周縁部に対向させることができる。
回動プレー卜65は、塗布手段2から遠い側の端部が、回動軸66により、ベースプレート69に対して回動可能に支持されている。この回動プレー卜65は、水平状態となったときには、塗布手段2に近い側の端部をベースプレート69上に突設されたストッパ68により支持される。
そして、この回動プレート65は、一端側をベースプレート69に取付けられた回動シリンダ67により、回動軸66回りに回動操作される。すなわち、この回動シリンダ67は、他端側が回動プレート65に連結されており、伸縮操作が可能となっている。
また、ベースプレート69には、下面の四隅に、ガイド棒71が突設されている。これらガイド棒71は、ベースフレーム11に固定された保持手段フレーム70に貫通されている。ベースプレート69は、これらガイド棒71が保持手段フレーム70にガイドされることにより、水平状態を維持したまま、保持手段フレーム70に対して昇降移動することができる。そして、ベースプレート69は、ベースフレーム11の底フレーム72上に設置されたエアシリンダ等の昇降手段73により、垂直方向に昇降移動操作されることができる。
〔塗布装置の動作〕
次に、この塗布装置1の動作について、図5及び図9を参照して説明する。
図9は、レジスト膜付基板の製造方法の第1の手順を示すフローチャートである。
まず、この塗布装置1は、初期状態となされる。この初期状態においては、図5に示すように、ベースプレート69が昇降手段73によって上昇されておらず、回動プレート65が水平状態に支持され、移動フレーム12が塗布終了位置にあり、塗布手段2の液槽20及び塗布ノズル22が上昇していない。
なお、4個の保持部材55の位置は、基板10の縦寸法及び横寸法に合わせて、予め調整されている。なお、基板10は、一辺が300mm以上の方形基板である。この調整は、レール63をX方向に移動させることにより、基板10の横寸法に応じて保持部材55の位置決めを行い、また、保持プレート61をY方向に移動させることにより、基板10の縦寸法に応じて保持部材55の位置決め行なうことによってなされる。
次に、この塗布装置1においては、回動シリンダ67によって、回動プレート65が塗布手段2から離れる方向に起き上がるように回動され、セット位置まで回動される。
そして、塗布装置1aの正面側で作業する作業者は、図9のステップs1に示すように、基板10の被塗布面10aを塗布装置1側に向けた状態で、この基板10を各保持部材55にセットする。このとき、押さえ手段が基板10の四隅部を各保持部材55に押さえつける。これにより、斜めに傾斜した状態の各保持部材55にセットされた基板10は、各保持部材55から外れて落下することはない。
次に、回動プレート65は、回動シリンダ67によって、塗布手段2に近づく方向に倒れるように回動され、ストッパ68に支持されて水平状態となるまで回動される。
そして、回動プレート65が水平となり基板10が水平に支持されると、押さえ手段は、基板10に対する押さえを解除する。なお、押さえを解除した状態の押さえ手段は、基板10の上面より低い状態となされ、基板10を吸着する吸着手段3に当接することがないようになっている。
次に、図9のステップs2に示すように、移動フレーム12が、移動手段4により、吸着手段3の吸着位置が基板10上に位置する装着位置まで移動される。このとき、塗布手段2の液槽20及び塗布ノズル22は、依然として降下した状態にある。
続いて、昇降手段73が、基板10の上面が吸着手段3と当接するまで、ベースプレート69を上昇させる。なお、このとき、基板10の上面が吸着手段3と当接する前にベースプレート69の上昇を停止させ、基板10の上面と吸着手段3との間に僅かな隙間が残るように制御してもよい。
次に、図9のステップs3に示すように、吸着手段3が、吸着孔から吸引することにより、基板10を吸着する。基板10が吸着手段3に吸着されると、図9のステップs4に示すように、昇降手段73は、ベースプレート69を下降させる。
次に、図9のステップs5に示すように、基板10の下方側に向けられた被塗布面10aに対し、塗布手段2によるレジスト剤21の塗布が行われる。ここで行われる塗布手段2によるレジスト剤21の塗布の動作については後述するが、概略的には、移動フレーム12が塗布手段2上の位置である塗布位置側に移動されるとともに、塗布手段2の液槽20及び塗布ノズル22が所定位置まで上昇される。そして、毛細管現象により塗布ノズル22の上端部まで上昇されたレジスト剤21が被塗布面10aに接液され、続いて、塗布ノズル22の高さが所定の高さに調整される。次に、塗布ノズル22の上端部と基板10の被塗布面10aとの間のクリアランスが一定に保たれた状態で、移動フレーム12が塗布位置を通過することにより、基板10の被塗布面10aに膜厚が均一な塗布膜21aが形成される。
次に、移動フレーム12が塗布終了位置まで移動すると、塗布手段2が降下され、移動フレーム12が装着位置まで水平方向に移動して戻る。
そして、昇降手段73が、基板10に保持部材55が当接するまで、ベースフレート69を上昇させる。保持部材55が基板10と当接すると、吸着手段3は、吸引を停止し、エアブローにより基板10を離脱させる。このとき、基板10は、保持部材55上に載置される。
なお、保持部材55が絶縁性の材料で構成されていると、基板10に電荷が溜まっている場合には、基板10を保持部材55上に載置したときに、基板10と保持部材55との当接箇所において静電破壊が生ずる可能性がある。このような静電破壊を防止するために、保持部材55は、金属等の導電性材料により形成されていることが好ましい。
続いて、昇降手段73が、ベースプレート69を降下させ、所定位置で停止させる。そして、押さえ手段が、基板10を保持部材55に対して押さえつけて固定する。続いて、回動プレート65が、回動シリンダ67により、塗布手段2より離れる方向に略垂直に傾斜した状態まで回動される。
回動プレート65の回動が停止すると、押さえ手段による基板10に対する押さえが解除される。この状態で、作業者は、塗布膜21aの形成された基板10を保持部材55から容易に取り外すことができる。
このように、この実施例における塗布装置1においては、基板10の被塗布面10aを下向きにした状態で、下方側からレジスト剤21を塗布する。そして、移動手段4は、垂直方向の誤差を大きくする虞れのある反転手段のような機構を備えていない。したがって、この塗布装置1においては、基板10と塗布手段2の塗布ノズル22との垂直方向の位置精度を高めることができ、基板10に均一な厚さの塗布膜21aを形成することができる。
また、この塗布装置1に対して基板10を着脱する際には、保持手段5の回動プレート65が回動され、略垂直に傾斜した状態となる。したがって、この塗布装置1においては、作業者は、基板10を容易に各保持部材55に対して着脱することができる。
さらに、この塗布装置1においては、保持手段5の各保持部材55は、図5中矢印X及び矢印Yで示す各方們に移動操作可能となっているので、基板10のサイズに対応して各保持部材55の位置を迅速かつ容易に変更することができ、機種切替における生産性を向上させることができる。
〔レジスト膜付基板の製造方法〕
次に、前述した塗布装置1においてなされるレジスト膜付基板の製造方法について、図2、図7及び図10を参照して説明する。
図10は、レジスト膜付基板の製造方法の第2の手順を示すフローチャートである。
前述した図9のステップs5におけるレジスト剤21の基板10への塗布は、以下の手順により行われる。
まず、移動フレーム12は、基板10におけるレジスト剤21の塗布開始箇所が塗布手段2の塗布ノズル22の上端部上方となる位置において停止される。基板10におけるレジスト剤21の塗布開始箇所は、この基板10の一側縁部である。
この状態において、図10のステップs6に示すように、制御部は、図7に示すように、所定の液面位置までレジスト剤21が溜められている液槽20と、このレジスト剤21中に完全に沈んだ状態の塗布ノズル22とを、ともに上昇させ、基板10の被塗布面10aに下方側より接近させる。
次に、制御部は、図10のステップs7に示すように、液槽20の上昇を停止させ、図2に示すように、塗布ノズル22の上端側をこの液槽20内のレジスト剤21の液面から上方側に突出させる。このとき、塗布ノズル22は、レジスト剤21中に完全に沈んでいた状態から、このレジスト剤21の液面の上方側に突出されるので、毛管状隙間23内にレジスト剤21が満たされた状態となっている。さらに、制御部は、塗布ノズル22を上昇させ、この塗布ノズル22の上端部のレジスト剤21を基板10の被塗布面10aに接液させて、塗布ノズル22の上昇を停止させる。
このとき、図2中矢印Gで示す塗布ギャップGは、例えば、50μm程度となされている。
そして、制御部は、図10のステップs8に示すように、塗布ノズル22の上端部においてレジスト剤21が基板10の被塗布面10aに接液された状態で、液槽20及び塗布ノズル22を所定の「塗布高さ」の位置まで下降させ、塗布ギャップGを、例えば、300μm程度の、所定の間隔とする。
この状態において、制御部は、図10のステップs9に示すように、移動フレーム12を移動させることにより基板10を面方向に移動させ、図2に示すように、塗布ノズル22の上端部を被塗布面10aの全面に亘って走査させ、この被塗布面10aの全面に亘ってレジスト剤21の塗布膜21aを形成する。
この製造方法においては、前述したように、塗布ギャップGがなるべく大きくなるように、塗布ギャップG以外の塗布膜21aの厚さに影響するパラメータについて設定し、塗布膜21aの膜厚が所定の厚さとなるようにする。
すなわち、基板10と塗布ノズル22との相対的な走査速度V及び液面高さHは、予め設定されている塗布ノズル22の毛管状隙間間隔T、レジスト剤21の粘度を前提として、塗布膜21aの膜厚が所定の厚さとなるようにしつつ、塗布ギャップGが、例えば、300μm以上となるように、制御部によって制御される。
以上、本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法について好ましい実施例を示して説明したが、本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法は、前述した実施例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法における塗布膜の膜厚に影響する各パラメータと塗布膜の膜厚との関係を示すグラフである。 本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法を実施する塗布装置における塗布手段が塗布を行っている状態を示す断面図である。 本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法における塗布ギャップと膜厚分布との関係を示すグラフである。 本発明に係るレジスト膜付基板の製造方法における液面高さの毛管状隙間間隔に対する比率と塗布ギャップ及び膜厚分布との関係を示すグラフである。 塗布装置の構成を示す側面図である。 前記塗布装置における塗布手段の構成を示す断面図である。 前記塗布装置における塗布手段の要部の構成を示す断面図である。 塗布装置の構成を示す正面図である。 本発明に係る製造方法の第1の手順を示すフローチャートである。 本発明に係る製造方法の第2の手順を示すフローチャートである。
符号の説明
1 塗布装置
2 塗布手段
3 吸着手段
4 移動手段
5 保持手段
10 基板
10a 被塗布面
11 ベースフレーム
12 移動フレーム
20 液槽
21 レジスト剤
21a 塗布膜
22 塗布ノズル
23 毛管状隙間

Claims (9)

  1. 液槽に溜められた液体状のレジスト剤を塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇させ、基板の被塗布面を下方に向けて前記塗布ノズルの上端部に所定の塗布ギャップを介して近接させ、前記塗布ノズルにより上昇されたレジスト剤を該塗布ノズルの上端部を介して前記被塗布面に接液させながら、前記塗布ノズル及び前記被塗布面を相対的に走査させて、前記被塗布面に前記レジスト剤を塗布するレジスト剤塗布工程を有するレジスト膜付基板の製造方法であって、
    レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、
    前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tを、50μm乃至800μmの範囲とし、かつ、前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHを1mm乃至12mmの範囲とし、
    基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が1%以下のレジスト塗布膜が形成でき、かつ、塗布中に被塗布面からのレジスト剤の離液を生じさせない塗布ギャップGとして、200μm以上に設定する
    ことを特徴とするレジスト膜付基板の製造方法。
  2. 液槽に溜められた液体状のレジスト剤を塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇させ、基板の被塗布面を下方に向けて前記塗布ノズルの上端部に所定の塗布ギャップを介して近接させ、前記塗布ノズルにより上昇されたレジスト剤を該塗布ノズルの上端部を介して前記被塗布面に接液させながら、前記塗布ノズル及び前記被塗布面を相対的に走査させて、前記被塗布面に前記レジスト剤を塗布するレジスト剤塗布工程を有するレジスト膜付基板の製造方法であって、
    レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、
    前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHと前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tとの比H/Tを、1より大きく、35未満である範囲とし、かつ、塗布ギャップGを250μm乃至350μmに設定することにより、
    基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が0.75%以下のレジスト塗布膜を形成する
    ことを特徴とするレジスト膜付基板の製造方法。
  3. 液槽に溜められた液体状のレジスト剤を塗布ノズルにおける毛細管現象により上昇させ、基板の被塗布面を下方に向けて前記塗布ノズルの上端部に所定の塗布ギャップを介して近接させ、前記塗布ノズルにより上昇されたレジスト剤を該塗布ノズルの上端部を介して前記被塗布面に接液させながら、前記塗布ノズル及び前記被塗布面を相対的に走査させて、前記被塗布面に前記レジスト剤を塗布するレジスト剤塗布工程を有するレジスト膜付基板の製造方法であって、
    レジスト剤の粘度が3cp乃至20cpの範囲であるとき、
    前記レジスト剤の液面から前記塗布ノズル上端までの高さHと前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tとの比H/Tを、10より大きく、25未満である範囲とし、かつ、塗布ギャップGを300μm乃至350μmに設定することにより、
    基板面積の少なくとも70%の領域において、膜厚分布が0.5%以下のレジスト塗布膜を形成する
    ことを特徴とするレジスト膜付基板の製造方法。
  4. 前記基板の被塗布面と前記塗布ノズルとの相対的な走査速度Vは、分速0.1m乃至分速0.5mとする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法。
  5. 膜厚200nm乃至2000nmのレジスト剤の塗布膜を形成する
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法。
  6. 前記塗布ノズルの毛細管現象を生じさせる毛管状隙間の間隔Tを、200μm乃至600μmの範囲とする
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法。
  7. 前記基板は、一辺が300mm以上の方形基板である
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一に記載のレジスト膜付基板の製造方法を適用して、透明基板上に遮光パターンが形成されたフォトマスクの素材となるフォトマスクブランクを製造する
    ことを特徴とするフォトマスクブランクの製造方法。
  9. 請求項8記載のフォトマスクブランクの製造方法により製造されたフォトマスクブランクを用いて、フォトマスクを製造する
    ことを特徴とするフォトマスクの製造方法。
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