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JP4161454B2 - 表示素子及びその駆動方法、並びに表示装置 - Google Patents

表示素子及びその駆動方法、並びに表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示素子及びその駆動方法、並びに表示装置に関し、特にメモリ性を持った自発光表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
モバイルコンピューティングが盛んになるにつれて、平面型の表示装置に対する需要がますます増してきている。平面型の表示装置としては、従来、液晶表示装置が一般に用いられてきた。しかしながら、液晶表示装置には、視野角が狭い、応答特性が悪いといった問題がある。
【0003】
これに対し、近年、応答特性がよく、視野角が広い平面型自発光表示装置として、有機エレクトロルミネッセンス(EL)表示装置が注目されている。このような有機EL表示装置で用いられている有機EL素子は、所定の輝度以上の高輝度で発光させようとすると、発光効率が著しく低下するので、同じ表示輝度(瞬間的な輝度値と時間と面積とに比例する)を得るためには、高輝度で短時間発光させるよりも、低輝度で長時間発光させる方が、有機EL素子を長寿命化できる。このため、有機EL素子の電極間に印加する電圧にメモリ性を持たせることが重要になってくる。
【0004】
このような電圧のメモリ性を実現した、従来の有機EL表示素子の1画素分の等価回路を、図9に示す。図示するように、この有機EL素子は、画素の発光領域を構成する有機EL素子251と、有機EL素子251に電圧を印加するための駆動用トランジスタ252と、駆動用トランジスタ252が印加する電圧を保持するキャパシタ253と、キャパシタ253に画像信号を選択して書き込むための選択用トランジスタ254とから構成されている。選択用トランジスタ254のゲートはゲートラインglを介してゲートドライバに、ドレインはドレインラインdlを介してドレインドライバにそれぞれ接続されている。
【0005】
有機EL素子251を駆動するときは、ゲートドライバからの選択信号によってマトリクスの駆動しようとする有機EL素子251に対応する選択用トランジスタ254を選択し、選択したラインのキャパシタ253にドレインドライバからドレインラインdl、選択用トランジスタ254を介して画像信号を書き込む。そして、駆動用トランジスタ252は、キャパシタ253に書き込まれた画像信号の大きさに応じて有機EL素子251を駆動し、有機EL素子251に階調に応じた電圧を印加することで所望の画像を表示させる。
【0006】
このように従来の有機EL表示素子では、駆動用トランジスタ252から書き込んだ画像信号をキャパシタ253に保持させ、キャパシタ253に保持された画像信号によってほぼ1フレーム期間有機EL素子251の発光を維持させていた。このため、この有機EL表示素子では、有機EL素子251を高輝度で発光させなくても十分な表示輝度を得ることができ、低消費電力で効率よく表示画像を得ることができた。
【0007】
しかしながら、上記従来の有機EL表示素子では、有機EL素子251の他に駆動用トランジスタ252、キャパシタ253及び選択用トランジスタ254を画素毎に形成しなければならなかった。ところで、このような構成素子のいずれかに欠陥があった場合には有機EL表示素子全体が不良品となってしまうが、上記従来例の有機EL表示素子では、構成素子数が多く、いずれかに欠陥が生じる確率が高くなってしまうため、製造時の歩留まりが低くなってしまうという問題点があった。
【0008】
また、図10の平面図に示すように、1画素分の領域内に、有機EL素子251の他に駆動用トランジスタ252、キャパシタ253及び選択用トランジスタ254を形成する必要があったので、有機EL素子251を形成できる領域が相対的に小さくなり、画素開口率が小さくなってしまうという問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来例の問題点を解消するためになされたものであり、画素開口率が高く、製造時の歩留まりを高くすることができる表示素子、及びこの表示素子の駆動方法、並びにこのような表示素子を用いた自発光型の表示装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点にかかる表示素子は、
複数の画素が所定の配列で縦横に配置された表示素子であって、
前記複数の画素はそれぞれ、
下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、
前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
上記表示素子では、各画素においてメモリ性をもたせるために、発光素子以外には、上記のメモリ素子のみを形成すればよい。このメモリ素子の各構成要素は、順に積層されて構成されており、大きな面積を必要としない。このため、上記表示素子は、発光素子の相対的な面積、すなわち画素開口率を高くすることができる。また、1画素を構成する素子数も、メモリ素子と発光素子との2つだけであるので、構成要素となるいずれかの素子に欠陥が生じている可能性も低くなり、製造時における歩留まりが高くなる。
【0012】
上記表示素子において、データの消去または書き込み時において前記下部ゲート電極に供給される電圧は、前記半導体層にチャネルを形成させるものとすることができる。この場合、前記上部ゲート絶縁膜にトラップされたキャリアのうちの正孔または電子の一方は、データの読み出し時において前記下部ゲート電極に供給される電圧によって前記半導体層内に形成されるチャネルをピンチオフさせ、前記ドレイン電極と前記ソース電極との間に電流を流させなくすることによって、前記発光素子に電流を流させなくするものとすることができる。
【0013】
上記表示素子において、前記上部ゲート電極に供給される電圧が異なるものとすることによって、前記トラップ領域にトラップされるキャリアの種類を異なるものとすればよい。
【0014】
なお、前記発光素子は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子とすることができる。
【0015】
また、上記表示素子において、前記メモリ素子は、同一の画素の発光素子が発光した光のみを入射させ、隣接する画素の発光素子が発光した光を遮断する光遮断手段をさらに含むことを好適とする。
【0016】
上記表示素子において、前記発光素子は、赤色の波長域の光、緑色の波長域の光及び青色の波長域の光のすべてを含む光を発するものとすることができる。この場合、前記複数の画素のそれぞれは、前記発光素子が発した光のうちの赤色の波長域の光を透過して外部に出射する赤カラーフィルタ、前記発光素子が発した光のうちの緑色の波長域の光を透過して外部に出射する緑カラーフィルタ、及び前記発光素子が発した光のうちの青色の光を透過して外部に出射する青カラーフィルタのいずれかをさらに備えるものとすることができ、前記赤カラーフィルタ、緑カラーフィルタ或いは青カラーフィルタは、前記画素の配列に応じた所定の順序で前記複数の画素のそれぞれに配置することができる。
【0017】
また、上記表示素子において、前記複数の画素のそれぞれの発光素子は、赤色の波長域の光、緑色の波長域の光、及び青色の波長域の光のいずれかを発するものとすることができる。この場合において、前記赤色の波長域の光を発する発光素子、緑色の波長域の光を発する発光素子、或いは青色の波長域の光を発する発光素子は、前記画素の配列に応じた所定の順序で前記複数の画素のそれぞれに配置することができる。
【0018】
このような赤、緑、青の異なる波長域の光を透過するカラーフィルタの表示、或いは赤、緑、青の異なる波長域の光を発する発光素子の配置によって、上記表示素子は、フルカラー画像を表示するものとすることができる。
【0019】
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点にかかる表示素子の駆動方法は、
画素がマトリクス状に配置された表示素子の駆動方法であって、
前記表示素子の各画素は、
下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、
前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子とを備え、
前記駆動方法は、
前記マトリクス状の複数の画素を行毎に選択し、データの消去及び書き込みに対応した所定の電圧を前記下部ゲート電極に順次供給する選択ステップと、
前記選択ステップによって選択されている行の画素のメモリ素子の上部ゲート電極に、データの消去または書き込みに対応する電圧を供給し、前記トラップ領域にキャリアのうちの正孔または電子のいずれかをトラップさせることにより、データをメモリさせるメモリステップと、
前記選択ステップでの選択の終了後、次の選択ステップでの選択になるまでの期間、前記複数の画素のすべてのメモリ素子の下部ゲート電極及び上部ゲート電極に、データの読み出しに対応した電圧を供給し、かつ前記ドレイン電極またはソース電極に所定の電圧を供給して、各メモリ素子にメモリされている状態に応じて、対応する発光素子に電流を流させて発光させる発光ステップと、
を含むことを特徴とする。
【0020】
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点にかかる表示装置は、
下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子とを、マトリクス状に配置された複数の画素のそれぞれに備える表示素子と、
いずれかの画素の行に対応する前記メモリ素子を選択して、データの消去及び書き込みに応じた電圧を前記下部ゲート電極に順次供給する選択手段と、
前記選択手段から前記下部ゲート電極にデータの消去及び書き込みに対応する電圧が供給されているときに、対応するメモリ素子の上部ゲート電極にデータの消去または書き込みに対応する電圧を供給して、データをメモリさせるメモリ手段と、
すべての画素の前記メモリ素子の前記下部ゲート電極に、データの読み出しに対応する電圧を供給する全選択手段と、
前記全選択手段によって前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応する電圧が供給されているときに、前記ドレイン電極または前記ソース電極に所定の電圧を供給することで、前記半導体層に形成されているチャネルを通じて対応する発光素子に電流を流させる発光手段と、
前記選択手段、前記メモリ手段、前記全選択手段及び前記発光手段をそれぞれ制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
図1は、この実施の形態にかかる有機EL表示装置の構成を示すブロック図である。図示するように、この有機EL表示装置は、有機EL表示パネル1と、アドレスドライバ2と、データドライバ3と、EL駆動電圧発生回路4と、コントローラ5とから構成されている。
【0023】
有機EL表示パネル1は、(m×n)個の画素がマトリクス状に形成されたものであり、図中等価回路図で示すように、各画素にはダブルゲートメモリトランジスタ11と、有機EL素子12とが設けられている。
【0024】
ダブルゲートメモリトランジスタ11は、2つのゲートのそれぞれに印加する電圧及び入射される光に応じてデータをメモリするメモリ素子である。ダブルゲートメモリトランジスタ11のトップゲートはm列のデータラインDL1〜DLmに接続され、ボトムゲートはn行のアドレスラインAL1〜ALnに接続され、ドレインはn行の電圧ラインVL1〜VLnに接続され、ソースは有機EL素子12のアノードに接続されている。ダブルゲートメモリトランジスタ11の詳細については、さらに後述する。
【0025】
有機EL素子12は、アノードがダブルゲートメモリトランジスタ11のソースに接続され、カソードが接地されており、アノード−カソード間に閾値以上の電圧が印加されることで流れる電流によって、アノードとカソードとの間に設けられた有機半導体が発光する自発光素子である。有機EL素子12の詳細については、さらに後述する。
【0026】
次に、有機EL表示パネル1の構造について、詳しく説明する。
図2(a)は、図1の有機EL表示パネル1の構造を示す平面図、図2(b)は、図2(a)のA−A断面図である。これらの図においては、有機EL表示パネル1でマトリクス状に形成されている画素のうちの1画素分のみを示す。
【0027】
図2(a)、(b)に示すように、有機EL表示パネル1では、まず、ガラス基板10上に、上層にCrと下層に暗色のCrOとの2層構造からなり、遮光性を有するダブルゲートメモリトランジスタ11のボトムゲート電極11aが、形成されている。ボトムゲート電極11aは、アドレスドライバ2に接続されるアドレスラインALと一体で形成されている。
【0028】
ガラス基板上10に、ボトムゲート電極11a及び電圧ラインVLを覆うようにして、SiNからなるボトムゲート絶縁膜11bが形成されている。ボトムゲート絶縁膜11b上で、ボトムゲート電極11aに対応する位置には、a−Siからなるダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層11cが形成されている。
【0029】
半導体層11cの両側には、n+Si層11dを介してダブルゲートメモリトランジスタ11のドレイン電極11eとソース電極11fとが形成されている。ドレイン電極11eは、EL駆動電圧発生回路4に接続される電圧ラインVLと一体で形成されている。これらの上に、同一の画素の有機EL層12bに向けた方向のみを切り欠き、他の画素の有機EL層12bからの光を遮る程度の厚さに成膜された、遮光性を有する光ブロック層11gが形成されている。さらにこれらを覆うようにして、ボトムゲート絶縁膜11b上には、SiNからなるトップゲート絶縁膜11hが形成されている。
【0030】
トップゲート絶縁膜11hの上の、半導体層11cと対向する位置を含むように、AlまたはAl合金からなる2層構造でなり、遮光性を有するダブルゲートメモリトランジスタ11のトップゲート電極11iが形成されている。トップゲート電極11iは、データドライバ3に接続されるデータラインDLと一体で形成されている。そして、トップゲート絶縁膜11hとデータラインDLの上には、SiNからなる絶縁保護膜11jが形成されている。
【0031】
なお、トップゲート絶縁膜11hは、半導体層11c或いはボトムゲート絶縁膜11bとの界面近傍において、他の部分よりもSiの比率が高く、Si:N≒1:1となっており、キャリア(正孔或いは電子)をトラップするトラップ領域(図中、「− − − − −」で示す)が形成されている。なお、ボトムゲート絶縁膜11b、及びトップゲート絶縁膜11hのトップゲート電極11i近傍の領域では、Si:N≒3:4となっている。
【0032】
一方、トップゲート絶縁膜11h上で、ボトムゲート電極11a、半導体層11c、ドレイン電極11e、ソース電極11f及びトップゲート電極11i(すなわち、ダブルゲートメモリトランジスタ11)、並びにアドレスラインAL、データラインDL及び電圧ラインVLが形成されていない位置には、有機EL層12bが発した光のうち所定の波長域の光を透過するカラーフィルタ13が形成されている。
【0033】
カラーフィルタ13の上には、透明のITO(Indium Tin Oxide)からなる有機EL素子12のアノード電極12aが形成されている。アノード電極12aは、図2に点線の○で示すコンタクトホールを介してダブルゲートメモリトランジスタ11のソース電極11fと接続されている。
【0034】
そして、上記のすべてを覆うようにして、有機EL表示パネル1の全面に有機EL層12bが形成されている。有機EL層12bの上には、MgAg、MgIn、AlLiなどからなるカソード電極12cが形成されている。カソード電極12cは、接地されている。
【0035】
なお、有機EL層12bは、バインダ兼電荷輸送層であるポリ(N−ビニルカルバゾール)内に、30wt%の1,3,4−オキサジアゾール、3mol%のテトラフェニルブタジエン誘導体、0.04mol%のクマリン6、0.02mol%のDCM1、0.015mol%のナイルレッドを含んでいる。
【0036】
有機EL層12bは、このような組成を持つ物質で構成されているので、アノード電極12aとカソード電極12cとの間に電圧が印加されることで流れる電流により生じる電子と正孔の再結合に伴うエネルギーを吸収して、白色光(赤色の波長域の光、緑色の波長域の光及び青色の波長域の光をすべて含む)を発する。また、カソード電極12cは、有機EL層12bが発した光に対して反射性を有すると共に、図の上部からカソード電極12cに入射した光を遮断して、ダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層11cに入射されるのを防ぐ。
【0037】
また、カラーフィルタ13は、有機EL層12bが発した白色光のうち、赤色の波長域の光を透過するもの(R)、緑色の波長域の光を透過するもの(G)、青色の波長域の光を透過するもの(B)のいずれかが、図3に示すような対角線配列で各画素に設けられている。
【0038】
次に、図4(a)〜(d)に示す模式図を参照して、ダブルゲートメモリトランジスタ11の動作原理について、詳しく説明する。
【0039】
まず、発光をメモリさせる場合には、図4(a)に示すように、トップゲート電極11iに−20(V)、ボトムゲート電極11aに+35(V)を印加し、ドレイン電極11eにV(V)を印加する。ソース電極11fは、有機EL素子12のアノードに接続され、有機EL素子12のカソードは、接地されている。このとき、ボトムゲート電極11aの+35(V)により半導体層11c内の電子がボトムゲート電極11a側に引き寄せられ、半導体層11c内にnチャネルが形成される。このnチャネルを介して電流が流れることによって有機EL素子12が発光し、その光が半導体層11cに入射される。これにより半導体層11cが光励起されてキャリア(正孔及び電子)が発生し、そのうちの正孔が、トップゲート電極11iの−20(V)によって引き寄せられ、ボトムゲート絶縁膜11hのトラップ領域にトラップされる。なお、この状態は、ダブルゲートメモリトランジスタ11におけるデータの消去状態であり、後述する表示画像データimgの値が“1”である場合に対応する。
【0040】
次に、非発光をメモリさせる場合には、図4(b)に示すように、トップゲート電極11iに+20(V)、ボトムゲート電極11aに+35(V)を印加し、ドレイン電極11eにV(V)を印加する。ソース電極11fは、有機EL素子12のアノードに接続され、有機EL素子12のカソードは、接地されている。このとき、ボトムゲート電極11aの+35(V)により半導体層11c内の電子がボトムゲート電極11a側に引き寄せられ、半導体層11a内にnチャネルが形成される。このnチャネルを介して電流が流れることによって有機EL素子12が発光し、その光が半導体層11cに入射される。これにより半導体層11cが光励起されてキャリア(正孔及び電子)が発生し、そのうちの電子が、トップゲート電極11iの+20(V)によって引き寄せられ、ボトムゲート絶縁膜11hのトラップ領域にトラップされる。なお、この状態は、ダブルゲートメモリトランジスタ11におけるデータの書き込み状態であり、後述する表示画像データimgの値が“0”である場合に対応する。
【0041】
また、メモリされた状態で有機EL素子12を発光/非発光させる場合には、図4(c)(d)に示すように、トップゲート電極11iに0(V)、ボトムゲート電極11aに+10(V)を印加し、ドレイン電極11eにV(V)を印加する。ソース電極11fは、有機EL素子12のアノードに接続され、有機EL素子12のカソードは、接地されている。
【0042】
ここで、発光がメモリされている場合には、図4(c)に示すように、トラップ領域にトラップされている正孔とボトムゲート電極11aの+10(V)とが作る電界によって、半導体層11c内にnチャネルが形成される。このnチャネルを介して電流が流れることによって有機EL素子12が発光する。なお、この場合において、有機EL素子12の発光により半導体層11cが光励起されてキャリア(正孔及び電子)が発生するが、トップゲート電極11iが0(V)であるため、実質的にいずれのキャリアもトップゲート電極11i側に引き寄せられることはない。
【0043】
一方、非発光がメモリされている場合には、図4(d)に示すように、トラップ領域にトラップされている電子が作る電界によって、ボトムゲート電極11aの電圧+10(V)の電界を抑え、半導体層11c内のnチャネルがピンチオフされる。すなわち、連続したnチャネルが形成されていない状態となる。これにより、ソース電極11fとドレイン電極11eとの間に電流が流れず、すなわち、有機EL素子12の有機EL層12b内に電流が流れることはないので、有機EL素子12は発光しない。
【0044】
図1に戻ってさらに説明すると、アドレスドライバ2は、コントローラ5からの制御信号Acntに従って、サブフレーム内での1ライン期間(後述)の最初にある選択期間(後述)において、有機EL表示パネル1のアドレスラインAL1〜ALnのいずれかを順次選択して、+35(V)の電圧を出力し、選択外のアドレスラインAL1〜ALnには0(V)を出力する。この後アドレスドライバ2は、コントローラ5からの制御信号Acntに従って、1ライン期間での残りの期間である発光維持期間(後述)において、有機EL表示パネル1のすべてのアドレスラインAL1〜ALnに+10(V)の電圧を出力する。
【0045】
データドライバ3は、コントローラ5からの制御信号Dcntに従って、後述する表示画像データimgを1ライン分、順次取り込んでいく。表示画像データimgの取り込みは、対応するラインの1つ前のライン期間に行われる。
【0046】
データドライバ3は、コントローラ5からの制御信号Dcntに従って、取り込んだ1ライン分の表示画像データimgで値が“1”のもの(発光を示す)に対応するデータラインDL1〜DLmに、選択期間において−20(V)の電圧を出力する。表示画像データimgで値が“0”のもの(非発光を示す)に対応するデータラインDL1〜DLmには、選択期間において+20(V)の電圧を出力する。データドライバ3は、発光維持期間においては、すべてのデータラインDL1〜DLmに0(V)を出力する。
【0047】
EL駆動電圧発生回路4は、コントローラ5からの制御信号Vcntに従って、0、V、V、V(V)のいずれかの電圧を有機EL表示パネル1の電圧ラインVL1〜VLnに出力する。なお、電圧V、V、Vの値は、有機EL素子12の特性に従って実験的に求められ、有機EL層12bが発する光の比が1:2:4となるような値にそれぞれ設定されている。
【0048】
コントローラ5は、外部から入力されたビデオ信号から、1サブフレーム期間における各画素の発光/非発光に対応した表示画像データimg、アドレスドライバ2を制御するための制御信号Acnt、データドライバ3を制御するための制御信号Dcnt、及びEL駆動電圧発生回路4を制御するための制御信号Vcntを生成する。このコントローラ5の詳細について、次に説明する。
【0049】
図5は、コントローラ5の構成を示すブロック図である。図示するように、コントローラ5は、内部クロック発生回路50と、同期分離回路51と、制御信号生成回路52と、デコーダ53と、A/D変換器54と、γ(ガンマ)補正回路55と、補正テーブル56と、画像データメモリ57と、画像データバッファ58と、セレクタ59とから構成されている。
【0050】
内部クロック発生回路50は、水晶発振パルス器の発振パルスに従って、内部クロック信号Ckを発生し、制御信号生成回路52に供給する。
【0051】
同期分離回路51は、外部から入力されたビデオ信号から同期信号(水平同期信号Hsync及び垂直同期信号Vsyncと、映像信号(輝度信号Y及び色差信号C)とを分離し、同期信号Hsync、Vsyncを制御信号生成回路52に、映像信号Y/Cをデコーダ53にそれぞれ供給する。
【0052】
制御信号生成回路52は、内部クロック発生回路50から供給された内部クロック信号Ckと、同期分離回路51から供給された同期信号Hsync、Vsyncとに基づいて、コントローラ5内の各部を制御するための制御信号Icnt、アドレスドライバ2を制御するための制御信号Acnt、データドライバ3を制御するための制御信号Dcnt、及びEL駆動電圧発生回路4を制御するための制御信号Vcntを生成する。
【0053】
デコーダ53は、輝度信号Y及び色差信号Cからなる映像信号Y/CからアナログのR(赤)、G(緑)、B(青)の各信号を生成し、A/D変換器54に供給する。A/D変換器54は、アナログのRGB信号をそれぞれ画素の配列に従った所定のタイミング毎に(R、G、Bのそれぞれ120度ずつ位相が異なる)、A/D(アナログ−デジタル)変換し、それぞれ3ビットからなるデジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信号をγ補正回路55に供給する。
【0054】
γ補正回路55は、補正テーブル56を参照して、A/D変換器54から供給されたデジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信号を、それぞれ有機EL表示パネル1のガンマ特性に従って、ガンマ補正する。補正テーブル56は、デジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信号のそれぞれについて、ガンマ補正前後の値を対応付けて記憶する。
【0055】
画像データメモリ57は、γ補正回路55によってガンマ補正されたデジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信号(以下、これらをまとめて画像データIMGという)を少なくとも1フレーム分記憶する。
【0056】
画像データバッファ58は、画像データメモリ57から、制御信号Icntに従って所定の画素の画像データIMGを読み出して一時記憶する。セレクタ59は、制御信号Icntに従って、画像データバッファ58に一時記憶されている画像データIMGのうちの表示動作中のサブフレームに対応するビットを選択し、表示画像データimgとしてデータドライバ3に供給する。
【0057】
なお、画像データIMGは、“000”〜“111”の3ビットで表される8階調のものであり、値が大きいほど明るい階調を示す。また、表示画像データimgは、値が“1”であるときにそのサブフレームでの発光に対応し、値が“0”であるときにそのサブフレームでの非発光に対応する。
【0058】
以下、この実施の形態にかかる有機EL表示装置の動作について説明する。
コントローラ5には、外部からビデオ信号が供給される。このビデオ信号は、同期分離回路51によって同期信号Hsync、Vsyncと、映像信号Y/Cとに分離され、それぞれ制御信号生成回路52と、デコーダ53とに供給される。
【0059】
制御信号生成回路52は、供給された同期信号Hsync、Vsyncと、内部クロック発生回路50が生成した内部クロック信号Ckとに基づいて、制御信号Icnt、Acnt、Dcnt、Vcntを生成する。これらの制御信号の出力タイミングについては、詳しく後述する。
【0060】
同期分離回路51から出力された映像信号Y/Cから、デコーダ53によってアナログのRGB信号が生成され、さらに、A/D変換器54でA/D変換されて、それぞれ4ビットからなるデジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信号が生成される。そして、これらデジタルR信号、デジタルG信号、デジタルB信号は、γ補正回路55によってガンマ補正され、画像データIMGとして画像データメモリ57に記憶されている。
【0061】
画像データメモリ57に記憶されている画像データIMGは、制御信号Icntに従って順次画像データバッファ58に記憶され、セレクタ59によってサブフレームに応じたいずれかのビットが選択され、表示画像データimgとして、制御信号Acnt、Dcntによるアドレスドライバ2及びデータドライバ3の動作タイミングとタイミング合わせされて、データドライバ3に順次供給される。
【0062】
次に、制御信号Acnt、Dcnt、Vcntによってそれぞれ制御されるアドレスドライバ2、データドライバ3及びEL駆動電圧発生回路4の動作、並びにアドレスドライバ2、データドライバ3及びEL駆動電圧発生回路4から出力される電圧による各画素の有機EL素子12の発光/非発光の動作について、図6のタイミングチャートを参照して説明する。
【0063】
第1サブフレームの期間(t10〜t1n)に入ると、最初のライン期間t10〜t11のうちのタイミングt10〜t10’の期間(選択期間)において、アドレスドライバ2は、第1行のアドレスラインAL1に出力する電圧を+35(V)とし、その他のアドレスラインAL2〜ALnに出力する電圧を0(V)とする。これにより第1行のダブルゲートメモリトランジスタ11のボトムゲート電極11aに+35(V)の電圧が印加され、前のサブフレームの期間に蓄積されたキャリアが電子であっても半導体層11c内にnチャネルが形成される。
【0064】
また、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ラインVL1に出力する電圧をV(V)とし、その他の電圧ラインVL2〜VLnに出力する電圧を0(V)とするので、第2行〜第n行の有機EL素子12では、たとえ前のサブフレームの期間にトップゲート絶縁膜11hに正孔が蓄積されていても、発光しきい値を越えられず発光しない。これにより、ダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層11cに形成されたnチャネルを介して第1行の有機EL素子12の有機EL層12bにのみ電流が流れ、発光する。
【0065】
この光は、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層11cに入射され、半導体層11cにキャリア(正孔及び電子)が発生する。また、データドライバ3は、表示画像データの値が“1”(発光)に対応するデータラインDLに−20(V)の電圧を出力し、第1行のダブルゲートメモリトランジスタ11のトップゲート電極11iの−20(V)によって正孔がトラップ領域にトラップされる。一方、データドライバ3は、表示画像データの値が“0”(非発光)に対応するデータラインDLに+20(V)の電圧を出力し、第1行のダブルゲートメモリトランジスタ11のトップゲート電極11iの+20(V)によって電子がトラップ領域にトラップされる。
【0066】
一方、他の行に対応するダブルゲートメモリトランジスタ11では、対応する有機EL素子12が発光しないので、トラップ領域にトラップされているキャリアは、その状態のままで維持される。
【0067】
次に、タイミングt10’〜t11の期間(発光維持期間)となると、データドライバ3は、すべてのデータラインDL1〜DLmに0(V)を出力し、アドレスドライバ2は、すべてのアドレスラインAL1〜ALmに、+10(V)の電圧を出力する。これにより、有機EL表示パネル1上のすべてのダブルゲートメモリトランジスタ11のボトムゲート電極11aの電圧が+10(V)となり、トップゲート電極11iの電圧が0(V)となる。
【0068】
これにより、第1行の有機EL素子12において、タイミングt10’〜t11の期間では、表示画像データの値が“1”の画素はタイミングt10〜t10’に引き続き発光し、次のサブフレームの期間のタイミングt20まで間のうちの一定の期間実質的に同じ輝度で発光し続け、表示画像データの値が“0”の画素は非発光を次のサブフレームの期間まで維持する。一方、第2行〜第n行では、前のサブフレームでのタイミングt31から現サブフレームのタイミングt10’までの間に書き換えられた表示画像データに応じて発光または非発光を引き続き持続する。すなわち、データ“1”の画素では、トラップ領域に正孔がトラップされているダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層11cに連続したnチャネルが維持され、データ“0”の画素では、電子がトラップされているダブルゲートメモリトランジスタ11の半導体層11cではnチャネルがピンチオフされ続けている。
【0069】
このタイミングt10’〜t11の期間において、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ラインVL1に出力する電圧をV(V)とし、トラップ領域に正孔がトラップされているダブルゲートメモリトランジスタ11に対応する有機EL素子12を、輝度比1で発光させ、電子がトラップされているダブルゲートメモリトランジスタ11に対応する有機EL素子12を発光させないでおく。
【0070】
また、EL駆動電圧発生回路4は、第2行から第n行の電圧ラインVL2〜VLnに出力する電圧をV(V)とし、前のフレームの第3サブフレーム期間内においてトラップ領域に正孔がトラップされたダブルゲートメモリトランジスタ11に対応する有機EL素子12をタイミングt10’〜t11の期間中も輝度比4で発光さ続ける。
【0071】
次のライン期間であるタイミングt11〜t12の期間では、タイミングt11〜t11’(選択期間)において、アドレスドライバ2は、第2行のアドレスラインAL2にのみ+35(V)の電圧を出力し、EL駆動電圧発生回路4は、第2行の電圧ラインVL2にのみV(V)の電圧を出力する。これにより、第1行のライン期間と同様にして、第2行のダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に、表示画像データimgの値に応じて正孔または電子がトラップされる。
【0072】
また、タイミングt11’〜t12の期間(発光維持期間)では、アドレスドライバ2及びデータドライバ3は、第1行のライン期間と同様に動作すると共に、EL駆動電圧発生回路4は、第1、第2行の電圧ラインVL1、VL2にV(V)の電圧を出力し、第3〜第n行の電圧ラインVL3〜VLnには、前のフレームの第3サブフレーム期間に引き続きV(V)の電圧を出力する。これにより、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11に正孔がトラップされている第1、第2行の有機EL素子12が輝度比1で発光し、第3〜第n行の有機EL素子12が輝度比4で発光する。
【0073】
以下、各ライン期間でアドレスドライバ2、データドライバ3及びEL駆動電圧発生回路4が同様に動作して、第n行のライン期間t1(n−1)〜t1nでは、タイミングt1(n−1)〜t1(n−1)’の選択期間において第n行のダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に、表示画像データimgに応じて正孔または電子がトラップされ、t1(n−1)’〜t1nの発光維持期間では、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に正孔がトラップされているすべての有機EL素子12が輝度比1で発光する。
【0074】
このように第k行において、選択時に表示画像データの値の“1”の画素には、次の第2サブフレームで第k行が選択されるまでの間のうち、t1(k−1)’〜t1k、t1k’〜t1(k+1)、……、t2(k−2)’〜t2(k−1)の期間に輝度比1の発光を断続的に続ける。したがってどの行の有機EL素子12も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域にトラップされている場合、輝度比1で発光する期間は同一となる。
【0075】
次に、第2サブフレーム期間(t20〜t2n)における動作も第1サブフレーム期間の場合とほぼ同様であるが、第1行のライン期間(t20〜t21)中のタイミングt20’〜t21の発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ラインVL1にV(V)の電圧を出力し、第2〜第n行の電圧ラインVL2〜VLnにV(V)の電圧を出力する。これにより、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に正孔がトラップされているすべての有機EL素子12は、第1行のものが輝度比2で、第2〜第n行のものが輝度比1で発光する。
【0076】
また、第2行のライン期間(t21〜t22)中のタイミングt21’〜t22の発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4は、第1、第2行の電圧ラインVL1、VL2にV(V)の電圧を出力し、第3〜第n行の電圧ラインVL3〜VLnにV(V)の電圧を出力する。同様にして、第n行のライン期間(t2(n−1)〜t2n)中のタイミングt2(n−1)’〜t2nの発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4は、すべての電圧ラインVL1〜VLnにV(V)の電圧を出力する。
【0077】
このように、第k行において、選択時に表示画像データの値の“1”の画素には、次の第3サブフレームで第k行が選択されるまでの間のうち、t2(k−1)’〜t2k、t2k’〜t2(k+1)、……、t3(k−2)’〜t3(k−1)の期間に輝度比2の発光を断続的に続ける。したがって、どの行の有機EL素子12も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域にトラップされている場合、輝度比2で発光する期間は同一となる。
【0078】
次に、第3サブフレーム期間(t30〜t3n)における動作も第1サブフレーム期間の場合とほぼ同様であるが、第1行のライン期間(t30〜t31)中のタイミングt30’〜t31の発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4は、第1行の電圧ラインVL1にV(V)の電圧を出力し、第2〜第n行の電圧ラインVL2〜VLnにV(V)の電圧を出力する。これにより、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に正孔がトラップされているすべての有機EL素子12は、第1行のものが輝度比4で、第2〜第n行のものが輝度比2で発光する。
【0079】
また、第2行のライン期間(t31〜t32)中のタイミングt31’〜t32の発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4は、第1、第2行の電圧ラインVL1、VL2にV(V)の電圧を出力し、第3〜第n行の電圧ラインVL3〜VLnにV(V)の電圧を出力する。同様にして、第n行のライン期間(t3(n−1)〜t3n)中のタイミングt3(n−1)’〜t3nの発光維持期間では、EL駆動電圧発生回路4は、すべての電圧ラインVL1〜VLnにV(V)の電圧を出力する。
【0080】
このように、どの行の有機EL素子12も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域にトラップされている場合、輝度比2で発光する期間は同一となる。第k行において、選択時に表示画像データの値の“1”の画素には、次の第1サブフレームで第k行が選択されるまでの間のうち、t3(k−1)’〜t3k、t3k’〜t3(k+1)、……、t1(k−2)’〜t1(k−1)の期間に輝度比4の発光を断続的に続けるので、どの行の有機EL素子12も、対応するダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域にトラップされている場合、輝度比4で発光する期間は同一となる。
【0081】
以上のような動作によって、各サブフレームにおいて発光または非発光した画素毎の有機EL素子12は、1フレームで視覚的に合成されて、画像データIMGに対応する明るさで発光することとなる。そして、図3に示すカラーフィルタ13のR、G、Bの配列による視覚的な混色によって、有機EL表示パネル1にカラー画像が表示される。
【0082】
以下、この実施の形態にかかる有機EL表示装置の動作について、具体的な例を以て詳しく説明する。なお、ここでは、説明を簡単にするため、有機EL表示パネル1は、図7に示すように、2×2画素で構成されるものとし、左上の画素を画素(1,1)、右上の画素を画素(1,2)、左下の画素を画素(2,1)、右下の画素を画素(2,2)と、それぞれ呼ぶこととする。
【0083】
ここで説明するフレーム中における画素(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)に対応する画像データIMGは、それぞれ1、3、5、7(3ビットの表現で、それぞれ“001”、“011”、“101”、“111”)であるものとする。また、図中、各画素において×印がされているものは、このフレームに関するデータ以外の動作であることを表している。また、網掛けされている画素は、選択期間において選択されていないものであることを示している。
【0084】
まず、図7(a)に示すように、第1サブフレーム、第1ライン期間の選択期間t10〜t10’において、画素(1,1)、(1,2)のダブルゲートメモリトランジスタ11のトラップ領域に、正孔またはキャリアをトラップさせる(以下、この例において、キャリアをトラップさせることをメモリ動作という)。ここでは、表示画像データimgは、いずれも“1”となるので、正孔のトラップである発光がメモリされる(図中、□で表す)。そして、図7(b)に示すように、発光維持期間t10’〜t11において、発光がメモリされている画素(1,1)、(1,2)が、輝度比1で発光させられる。
【0085】
次に、図7(c)に示すように、第1サブフレーム、第2ライン期間の選択期間t11〜t11’において、画素(2,1)、(2,2)のダブルゲートメモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここでは、表示画像データimgは、いずれも“1”となるので、発光がメモリされる。次に、図7(d)に示すように、発光維持期間t11’〜t12において、これまでに発光がメモリされている画素(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)が、輝度比1で発光させられる。
【0086】
次に、図7(e)に示すように、第2サブフレーム、第1ライン期間の選択期間t20〜t20’において、画素(1,1)、(1,2)のダブルゲートメモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここでは、表示画像データimgは、画素(1,1)では“0”、画素(1,2)では“1”となるので、画素(1,1)には発光が、画素(1,2)には非発光(図中、黒い□で表す)がメモリされる。次に、図7(f)に示すように、発光維持期間t20’〜t21において、これまでに発光がメモリされている画素(1,2)が輝度2で、画素(2,1)、(2,2)が輝度比1で発光させられる。
【0087】
次に、図7(g)に示すように、第2サブフレーム、第2ライン期間の選択期間t21〜t21’において、画素(2,1)、(2,2)のダブルゲートメモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここでは、表示画像データimgは、画素(1,1)では“0”、画素(1,2)では“1”となるので、画素(1,1)には発光が、画素(1,2)には非発光がメモリされる。次に、図7(h)に示すように、発光維持期間t21’〜t22において、これまでに発光がメモリされている画素(1,2)、(2,2)が輝度比2で発光させられる。
【0088】
次に、図7(i)に示すように、第3サブフレーム、第1ライン期間の選択期間t30〜t30’において、画素(1,1)、(1,2)のダブルゲートメモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここでは、表示画像データimgは、いずれも“0”となるので、画素(1,1)、(1,2)には非発光がメモリされる。次に、図7(j)に示すように、発光維持期間t30’〜t31において、これまでに発光がメモリされている画素(2,2)が輝度比2で発光させられる。
【0089】
次に、図7(k)に示すように、第2サブフレーム、第2ライン期間の選択期間t31〜t31’において、画素(2,1)、(2,2)のダブルゲートメモリトランジスタ11へのメモリ動作を行う。ここでは、表示画像データimgは、いずれも“1”となるので、画素(1,1)、(1,2)には発光がメモリされる。次に、図7(l)に示すように、発光維持期間t31’〜t32において、これまでに発光がメモリされている画素(2,1)、(2,2)が輝度比4で発光させられる。
【0090】
さらに、次のフレーム期間の第1サブフレーム、第1ライン期間に移るが、発光期間を均等にするため、画素(2,1)、(2,2)については、第3サブフレームの表示画像データimgによる発光が行われる。すなわち、図7(m)に示すように、選択期間t10〜t10’で次のフレームに対応する表示画像データが画素(1,1)、(1,2)にメモリされた後、図7(n)に示すように、発光維持期間t10’〜t11において、これまでに発光がメモリされている画素(2,1)、(2,2)が輝度比4で発光させられる。
【0091】
以上の1フレーム期間における画素(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)のそれぞれの発光輝度比と回数とを加算し、1フレームで視覚的に合成される各画素の明るさを求める。すると、図7(o)に示すように、画素(1,1)、(1,2)、(2,1)、(2,2)のそれぞれで2、6、10、14となり、画像データIMGの1、3、5、7とその比が等しくなる。
【0092】
以上説明したように、この実施の形態にかかる有機EL表示パネル1では、各画素において、有機EL素子12の他は、ダブルゲートメモリトランジスタ11だけしか形成されていない。このため、1画素領域内における有機EL素子12の相対的な面積比を大きくすることが可能となり、画素開口率が大きくなる。また、有機EL素子12の他に設ける素子は、ダブルゲートメモリトランジスタ11だけでよいので、製造された有機EL表示パネル1のうちのいずれかの素子に欠陥がある可能性が低くなり、製造時の歩留まりを高くすることができる。
【0093】
また、各画素の有機EL素子12で発光させるべきものは、1ライン期間中の最初にある選択期間を除いては、1サブフレーム期間の全体で発光させることができる。このため、発光効率が悪くなる高輝度で短時間、有機EL素子12を発光させなくても、十分な表示輝度を得ることができ、消費電力を低く抑えることが可能となる。
【0094】
さらに、この実施の形態にかかる有機EL表示装置でも、1フレームの画像を、それぞれ2値画像で表される複数のサブフレームの画像で表し、各サブフレームの画像を順次表示している。このため、各有機EL素子12が発光した光は、視覚上合成され、サブフレーム毎での発光/非発光に応じて階調を表すことができる。しかも、有機EL素子12が発光した光は、対角線配列され、赤、緑、青のそれぞれの波長域の光を透過するカラーフィルタ13を透過しているため、有機EL表示パネル1の表示画像としてフルカラー画像を得ることができる。
【0095】
本発明は、上記の実施の形態に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上記の実施の形態の変形態様について、詳しく説明する。
【0096】
上記の実施の形態では、有機EL表示パネル1をサブフレーム駆動して、8階調の画像を表示させるものとしていた。しかし、本発明は、2値画像を有機EL表示パネル1に表示させるものとすることもできる。この場合には、電圧ラインVL1〜VLnに出力する電圧の値を細かく制御する必要がなく、図8に示すように、電圧ラインVL1〜VLnのすべてに供給する電圧を定電圧Vddとしてもよい。
【0097】
なお、このように有機EL表示パネル1に2値画像を表示させる場合には、コントローラ5は、データドライバ3に供給する表示画像信号imgを、輝度信号Yが所定の閾値より大きいかどうかを比較し、この比較結果に基づいて生成したり、誤差拡散法などを用いて生成したりすることができる。
【0098】
上記の実施の形態では、有機EL表示パネル1の各画素において、有機EL素子12のアノード電極12aがダブルゲートメモリトランジスタ11のソース電極11fに接続されていた。これに対して、有機EL素子12のアノード電極を接地すると共に、カソード電極12cをダブルゲートメモリトランジスタ11のドレイン電極11eに接続するものとしてもよい。この場合は、EL駆動電圧発生回路4から出力する電圧を、0(V)またはマイナスの値に設定すればよい。
【0099】
上記の実施の形態では、1フレームを表示輝度の比が1:2:4とする3つのサブフレームに分割し、各サブフレームを選択することによって8階調の表示を得ていた。しかしながら、本発明では、サブフレーム駆動によって、3階調以上の任意の階調数の画像を表示することができる。例えば、2n階調の画像を表示する場合には、1フレームをn個のサブフレームに分割し、各サブフレームにおける表示輝度の比を1:2:4:・・・・:2n−1とすればよい(nは1以上の整数)。このとき、各サブフレームにおいて各画素を選択発光させるかどうかは、上記の実施の形態と同様に、2進表示されたその画素の階調値に基づいて決定すればよい。
【0100】
上記の実施の形態においては、1フレーム中において第1サブフレームから順に発光している画素の表示輝度が大きくなるように、コントローラ5がサブフレーム期間を制御していた。しかしながら、本発明において、1フレーム中でのサブフレームの順序は、発光している画素の表示輝度が大きい順とするなど、その順序は任意に設定することができる。
【0101】
上記の実施の形態では、1フレームを3つのサブフレームに分割し、各サブフレームの画像が視覚上合成されることによって1フレームの画像を表示するものとしていた。ところが、このようなサブフレーム駆動を行う場合には、データドライバ3をかなりの高周波数で動作させなければならない。このため、本発明では、画像データの間引きを行って、例えば、1秒間30フレームの画像を実質的に15フレームとして、上記有機EL表示装置の駆動を行ってもよい。
【0102】
上記の実施の形態では、有機EL層12bが発した白色光のうちの赤色の波長域の光を透過するカラーフィルタと、緑色の波長域の光を透過するカラーフィルタと、青色の波長域の光を透過するカラーフィルタとを図3に示すような対角線配列で配置し、フルカラー画像を表示するものとしていた。しかしながら、カラーフィルタは、デルタ配列、ストライプ配列或いはスクウェア配列などの他の配列で配置してもよい。
【0103】
また、このようなカラーフィルタを用いず、モノクロ階調画像を表示する有機EL表示装置としてもよい。また、このようなカラーフィルタを用いることなく、有機EL層12bを構成する材料として、赤色の波長域の光を発するもの、緑色の波長域の光を発するもの、及び青色の波長域の光を発するものを選んで、例えば、図3と同様の順序で配列させて形成することによっても、フルカラー画像を表示する有機EL表示装置を作成することができる。さらには、有機EL層12bの材料を、赤、緑、青のいずれかの波長域の光を発するものとし、カラーフィルタの代わりに光の波長を変換して出射する光変換層を用いてもよい。
【0104】
この場合、赤色の波長域の光を発する有機EL層12bは、アノード電極12aからカソード電極12cの方向に、α−NPDからなる正孔輸送層と、DCM−1を分散させたAlq3からなる電子輸送性発光層とを積層させて構成することができる。緑色の波長域の光を発する有機EL層12bは、アノード電極12aからカソード電極12cの方向に、α−NPDからなる正孔輸送層と、Bebq2からなる電子輸送性発光層とを積層させて構成することができる。青色の波長域の光を発する有機EL層12bは、アノード電極12aからカソード電極12cの方向に、α−NPDからなる正孔輸送層と、96重量%のDPVBiと4重量%のBCzVBiからなる発光層と、Alq3からなる電子輸送層を積層させて構成することができる。
【0105】
上記の実施の形態では、発光素子として上記したような有機半導体を発光層に適用した有機EL素子12を適用していた。しかしながら、本発明は、有機EL素子以外であっても、その電極間に所定値以上の電圧を印加することによって発光する、無機EL素子などの他のタイプの自発光型発光素子を用いた表示装置に適用することができる。
【0106】
【発明の効果】
以上説明したように、各画素に設けられる素子数を少なくすることができるので、画素開口率が高く、製造時の歩留まりが高い自発光型の表示素子、表示装置などを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかる有機EL表示装置の構成を示すブロック図である。
【図2】図1の有機EL表示パネルの構造を示す図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A断面図である。
【図3】図2のカラーフィルタの配列を示す図である。
【図4】図1、図2のダブルゲートメモリの動作原理を説明する図である。
【図5】図1のコントローラの構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかる有機EL表示装置の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の実施の形態にかかる有機EL表示装置の動作の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態の変形にかかる有機EL表示装置の構成を示すブロック図である。
【図9】従来例の有機EL表示素子の1画素分の等価回路図である。
【図10】図9の有機EL表示素子の構造を示す図である。
【符号の説明】
1・・・有機EL表示パネル、2・・・アドレスドライバ、3・・・データドライバ、4・・・EL駆動電圧発生回路、5・・・コントローラ、10・・・基板、11・・・ダブルゲートメモリトランジスタ、11a・・・ボトムゲート電極、11b・・・ボトムゲート絶縁膜、11c・・・半導体層、11d・・・n+Si層、11e・・・ドレイン電極、11f・・・ソース電極、11g・・・光ブロック層、11h・・・トップゲート絶縁膜、11i・・・トップゲート電極、11j・・・絶縁保護膜、12・・・有機EL素子、12a・・・アノード電極、12b有機EL層、12c・・・カソード電極、13・・・カラーフィルタ、50・・・内部クロック発生回路、51・・・同期分離回路、52・・・制御信号生成回路、53・・・デコーダ、54・・・A/D変換器、55・・・ガンマ(γ)補正回路、56・・・補正テーブル、57・・・画像データメモリ、58・・・画像データバッファ、59・・・セレクタ、AL、AL1〜ALn・・・アドレスライン、DL、DL1〜DLm・・・データライン、VL、VL1〜VLn・・・電圧ライン

Claims (9)

  1. 複数の画素が所定の配列で縦横に配置された表示素子であって、
    前記複数の画素はそれぞれ、
    下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、
    前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子と、
    を備えることを特徴とする表示素子。
  2. データの消去または書き込み時において前記下部ゲート電極に供給される電圧は、前記半導体層にチャネルを形成させるものであり、
    前記上部ゲート絶縁膜にトラップされたキャリアのうちの正孔または電子の一方は、データの読み出し時において前記半導体層内のチャネルをピンチオフさせることを特徴とする請求項1に記載の表示素子。
  3. データの消去及び書き込み時において、前記上部ゲート電極に供給される電圧が異なるものとすることによって、前記トラップ領域にトラップされるキャリアの種類を異なるものとすることを特徴とする請求項1または2に記載の表示素子。
  4. 前記発光素子は、有機エレクトロルミネッセンス素子であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の表示素子。
  5. 前記メモリ素子は、同一の画素の発光素子が発光した光のみを入射させ、隣接する画素の発光素子が発光した光を遮断する光遮断手段をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示素子。
  6. 前記発光素子は、赤色の波長域の光、緑色の波長域の光及び青色の波長域の光のすべてを含む光を発するものであり、
    前記複数の画素のそれぞれは、前記発光素子が発した光のうちの赤色の波長域の光を透過して外部に出射する赤カラーフィルタ、前記発光素子が発した光のうちの緑色の波長域の光を透過して外部に出射する緑カラーフィルタ、及び前記発光素子が発した光のうちの青色の光を透過して外部に出射する青カラーフィルタのいずれかをさらに備え、
    前記赤カラーフィルタ、緑カラーフィルタ或いは青カラーフィルタは、前記画素の配列に応じた所定の順序で前記複数の画素のそれぞれに配置されている、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示素子。
  7. 前記複数の画素のそれぞれの発光素子は、赤色の波長域の光、緑色の波長域の光、及び青色の波長域の光のいずれかを発するものであり、
    前記赤色の波長域の光を発する発光素子、緑色の波長域の光を発する発光素子、或いは青色の波長域の光を発する発光素子は、前記画素の配列に応じた所定の順序で前記複数の画素のそれぞれに配置されている
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の表示素子。
  8. 画素がマトリクス状に配置された表示素子の駆動方法であって、
    前記表示素子の各画素は、
    下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、
    前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子とを備え、
    前記駆動方法は、
    前記マトリクス状の複数の画素を行毎に選択し、データの消去及び書き込みに対応した所定の電圧を前記下部ゲート電極に順次供給する選択ステップと、
    前記選択ステップによって選択されている行の画素のメモリ素子の上部ゲート電極に、データの消去または書き込みに対応する電圧を供給し、前記トラップ領域にキャリアのうちの正孔または電子のいずれかをトラップさせることにより、データをメモリさせるメモリステップと、
    前記選択ステップでの選択の終了後、次の選択ステップでの選択になるまでの期間、前記複数の画素のすべてのメモリ素子の下部ゲート電極及び上部ゲート電極に、データの読み出しに対応した電圧を供給し、かつ前記ドレイン電極またはソース電極に所定の電圧を供給して、各メモリ素子にメモリされている状態に応じて、対応する発光素子に電流を流させて発光させる発光ステップと、
    を含むことを特徴とする表示素子の駆動方法。
  9. 下部ゲート電極と、前記下部ゲート電極上に形成された下部ゲート絶縁膜と、入射された光によって励起されて内部にキャリアを発生する半導体層と、前記半導体層にそれぞれ接続されたドレイン電極及びソース電極と、前記半導体層並びに前記ドレイン電極及びソース電極の上に形成され、前記半導体層との界面において前記半導体層内に発生したキャリアをトラップするトラップ領域が形成されている上部ゲート絶縁膜と、前記上部ゲート絶縁膜上の前記半導体層に対応する位置に形成され、供給された電圧に応じて前記半導体層内のキャリアを前記上部ゲート絶縁膜のトラップ領域にトラップさせる上部ゲート電極とを含むメモリ素子と、前記メモリ素子のドレイン電極またはソース電極に接続され、前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応した電圧が供給されたときに、前記半導体層に形成されるチャネルを通じて流れる電流によって発光する発光素子とを、マトリクス状に配置された複数の画素のそれぞれに備える表示素子と、
    いずれかの画素の行に対応する前記メモリ素子を選択して、データの消去及び書き込みに応じた電圧を前記下部ゲート電極に順次供給する選択手段と、
    前記選択手段から前記下部ゲート電極にデータの消去及び書き込みに対応する電圧が供給されているときに、対応するメモリ素子の上部ゲート電極にデータの消去または書き込みに対応する電圧を供給して、データをメモリさせるメモリ手段と、
    すべての画素の前記メモリ素子の前記下部ゲート電極に、データの読み出しに対応する電圧を供給する全選択手段と、
    前記全選択手段によって前記下部ゲート電極にデータの読み出しに対応する電圧が供給されているときに、前記ドレイン電極または前記ソース電極に所定の電圧を供給することで、前記半導体層に形成されているチャネルを通じて対応する発光素子に電流を流させる発光手段と、
    前記選択手段、前記メモリ手段、前記全選択手段及び前記発光手段をそれぞれ制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする表示装置。
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