JP4157034B2 - 熱式流量計測装置 - Google Patents
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Description
本発明は、熱式流量計測装置に係り、例えば、自動車のエンジン制御に用いられるエンジンの吸入空気流量を計測するのに好適な熱式流量計測装置に関する。
背景技術
従来の熱式流量計測装置としては、例えば、特開昭60−142268号公報に記載されているものがある。この公報に記載された熱式流量計測装置においては、シリコンウエハをエッチングして形成された架橋部にヒータが形成され、このヒータの上下流のそれぞれに温度センサが形成される。
また、架橋部以外の枠部には空気温度参照用センサが形成され、空気温度参照用センサが基準とされてヒータ温度を空気温度より高い一定の温度にフィードバック制御される。そして、空気流量はヒータの上下流に設けた温度センサの温度差より検出される。
しかしながら、上記特開昭60−142268号公報に記載されている技術では、架橋部に、断熱用のスリットが形成されており、強度的に弱いため、空気中のダストなどが、架橋部に衝突すると容易に損傷する可能性があった。さらに、上記公報記載の技術にあっては、上記断熱用のスリットにダストなどが目詰まりすると特性変動を起こすため、過酷な環境で高信頼性の要求される自動車エンジン制御には用いることは不適切であった。
さらに、抵抗体を加熱しヒータとして用いているが、ヒータの抵抗値や抵抗温度係数が経時変化し、流量特性が経時変化するという問題があった。
これに対して、特開平2−120621号公報に記載されている熱式流量計測装置は、ヒータ抵抗の経時変化に伴うセンサの特性変化を、電気回路を追加して解決する例である。
つまり、上記特開平2−120621号公報に記載された技術においては、ヒータの上流側センサと下流側センサの出力からヒータの温度上昇と、上流側センサの検出温度と下流側センサの検出温度との差を算出し、この温度差を温度上昇分で割った出力を得る回路構成としている。
このように構成することにより、ヒータ抵抗の経時変化を上下流の温度センサにより補正することが可能となっている。
なお、熱式流量計測装置として関連する従来技術としては、例えば米国特許第5369994号公報、特開平6−160142号公報、特開2000−193505号公報等が挙げられる。
発明の開示
しかしながら、上記特開平2−120621号公報に記載された技術にあっては、上述したように、補正回路を追加する必要があり、熱式流量計として高価格となってしまう問題点があった。
本発明の目的は、安価でありながら、発熱抵抗体の経時変化及び汚損に対しても、流量誤差が小さく、高精度の流量計測が可能な熱式流量計測装置を実現することである。
上記目的を達成するために、本発明は、次のように構成される。
(1)流体中に配置された発熱抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の上流側に配置される上流側測温抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の下流側に配置される下流側測温抵抗体とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、上記上流側測温抵抗体と下流側測温抵抗体とを有する第1ブリッジ回路と、上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体とを有する第2ブリッジ回路と、上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体を加熱する帰還制御手段とを備え、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減することが可能となる。
(2)流体中に配置された発熱抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の上流側に配置される上流側測温抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の下流側に配置される下流側測温抵抗体とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、感温抵抗素子と上流側測温抵抗体と下流側感温抵抗体とを有する第1ブリッジ回路と、上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体を有する第2ブリッジ回路と、上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体を加熱する帰還制御手段とを備え、上記感温抵抗素子と発熱抵抗体との距離は、上記上流側測温抵抗体及び下流側感温抵抗体と発熱抵抗体との距離より大であり、上記感温抵抗素子は、上流側測温抵抗体及び下流側感温抵抗体より上記発熱抵抗体からの熱的影響を受けにくい位置に配置され、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減することが可能となる。
(3)流体中に配置された発熱抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の上流側に配置される上流側測温抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の下流側に配置される下流側測温抵抗体とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、上記上流側測温抵抗体と下流側測温抵抗体とを有する第1ブリッジ回路と、感温抵抗素子と発熱抵抗体とを有する第2ブリッジ回路と、上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体を加熱する帰還制御手段とを備え、上記感温抵抗素子は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減することが可能となる。
(4)流体中に配置された発熱抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の上流側に配置される上流側測温抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の下流側に配置される下流側測温抵抗体とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、上記上流側測温抵抗体と下流側測温抵抗体とを有する第1ブリッジ回路と、感温抵抗素子と発熱抵抗体とを有する第2ブリッジ回路と、上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体を加熱する帰還制御手段と、上記感温抵抗素子を加熱する加熱抵抗体と、上記加熱抵抗体を上記帰還制御手段の出力に基づいて加熱する加熱制御手段とを備え、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減することが可能となる。
(5)好ましくは、上記(1)から(4)において、上記第1ブリッジ回路の出力に基づいて、流体が流れる方向を検出する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減でき、汚損時の特性変化が低減でき、出力ノイズが小さくすることが可能となる。
(6)また、好ましくは、上記(1)から(4)において、第2ブリッジ回路の出力に基づいて、流体が流れる方向を検出する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減することが可能となる。
(7)また、好ましくは、上記(1)から(4)において、第1ブリッジ回路及び第2ブリッジ回路の出力に基づいて、流体が流れる方向を検出する。
上記構成により、流量特性の経時変化を低減することが可能となる。
(8)内燃機関に供給される気体の流量を計測する流量計測手段を有する内燃機関の制御装置において、上記流量計測手段は、気体中に配置された発熱抵抗体と、上記気体に関して上記発熱抵抗体の上流側に配置される上流側測温抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の下流側に配置される下流側測温抵抗体と、上記上流側測温抵抗体と下流側測温抵抗体とを有する第1ブリッジ回路と、上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体とを有する第2ブリッジ回路と、上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体を加熱する帰還制御手段とを備え、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記気体の流量を計測する。
上記構成により、燃費が良く、排気ガスがクリーンで、バッテリー消費を少なくすることが可能となる。
(9)燃料電池に使用される気体の流量を計測する流量計測手段を有する燃料電池制御装置において、上記流量計測手段は、気体中に配置された発熱抵抗体と、上記気体に関して上記発熱抵抗体の上流側に配置される上流側測温抵抗体と、上記流体に関して上記発熱抵抗体の下流側に配置される下流側測温抵抗体と、上記上流側測温抵抗体と下流側測温抵抗体とを有する第1ブリッジ回路と、上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体とを有する第2ブリッジ回路と、上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体を加熱する帰還制御手段とを備え、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記気体の流量を計測する。
上記構成により、発電効率が変化しない、バッテリー消費を少なくすることが可能となる。
発明を実施するための最良の形態
以下、図1〜図4を用いて、本発明の第1の実施形態による熱式流量計測装置の構成について説明する。
最初に、図1を用いて、本発明の第1の実施形態による熱式流量計測装置の電気回路構成について説明する。この第1の実施形態における電気回路は発熱抵抗体HFの温度制御部分と流量検出部分とを備える。
まず、発熱抵抗体HFの温度制御部分に関して説明する。
図1において、発熱抵抗体HFは、制御電流モニター用の抵抗R1を介して接地されている。また、ブリッジ回路を形成している4つの測温抵抗体(上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2)は、温度補償用の抵抗R8およびブリッジバランス調整用の抵抗R7を介して接地されている。
なお、図1上、左側を流体Qの流れの上流、右側を下流とし、この流れの方向を順方向する。
これら2つをブリッジ回路(第2のブリッジ回路)の両腕とし(発熱抵抗体HF及び抵抗R1で一方の腕、抵抗Ru1、Ru2、Rd1、Rd2、R8、R7で他方の腕)、抵抗R8と抵抗R7との接続点はオペアンプOP1のプラス入力端子に接続される。
また、発熱抵抗体HFと抵抗R1との接続点はオペアンプOP1のマイナス入力端子に接続される。そして、オペアンプOP1の出力端子は、トランジスタTrのベースに接続される。このトランンジスタTrのコレクタは、電源電圧Vbbに接続され、エミッタは、ブリッジ回路の上側頂点(発熱抵抗体HFと上流側測温抵抗体Ru1及び下流側測温抵抗体Rd1との接続点)に接続される。
上述した回路構成により、電源電圧VbbがトランジスタTrを介して、上記ブリッジ回路の上側頂点に供給されることにより、発熱抵抗体HFが流体Qの温度以上になるよう加熱され、フィードバック制御されている。つまり、ブリッジ回路の平衡を維持するための出力信号に従って、発熱抵抗体HFが所定温度となるように、帰還制御される。
なお、図1には、回路の説明上、抵抗Rd2は、発熱抵抗体HFの上流側に配置され、抵抗Ru2は下流側に配置されているように図示されているが、実際の配置位置は、上述したように、抵抗Rd2は、発熱抵抗体HFの下流側に配置され、抵抗Ru2は上流側に配置されている。
上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2の抵抗値は発熱抵抗体HFの抵抗値と比較して、十分大きな値を選択している。このため、オペアンプOP1の出力電圧は実質的に発熱抵抗体HFの熱収支を示し、流量に応じた信号となる。
また、流量検出部分に関しては、発熱抵抗体HFの上下流に熱影響を受けるように配慮されて配置された4つの測温抵抗体(上流側測温抵抗体Ru1、上流側測温抵抗体Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、下流側測温抵抗体Rd2)のうち、上流側に配置された上流側測温抵抗体Ru1及び上流側測温抵抗体Ru2は、流体Qの流量に応じて冷却されるため抵抗値が大きく減少する。
一方、下流側に配置された下流側測温抵抗体Rd1及び下流側測温抵抗体Rd2も、流体により熱が奪われるが、発熱抵抗体HFによって暖められた流体Qを受けるために、小さく温度が上がり抵抗値が小さく増加する。
上流側測温抵抗体Ru1、上流側測温抵抗体Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、下流側測温抵抗体Rd2は、上流側と下流側の測温抵抗体がそれぞれブリッジ回路(第1ブリッジ回路(第2ブリッジ回路は、この第1ブリッジ回路を備える))の対辺になるよう接続されており、上流側測温抵抗体Ru1と下流側測温抵抗体Rd2との接続点はオペアンプOP2のプラス入力端子に接続され、下流側測温抵抗体Rd1と上流側測温抵抗体Ru2との接続点はオペアンプOP2のマイナス入力端子に接続されているため、オペアンプOP2の出力電圧Voは、流体Qの流量に応じた信号を表す。つまり、第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて流体の流量を計測することができる。
さらに、逆方向、つまり、図1の右側から左側へ流れる流体−Qの場合、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2と、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2とは、抵抗値の増加減が、順方向の場合と逆となるため、流体の流れが順方向か逆方向かを検出することも可能である。
また、抵抗R8は発熱抵抗体HFと4つの測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)の合成抵抗の温度係数を操作する役割があり、抵抗R8を適切に設定することにより発熱抵抗体HFの制御電圧に発生する温度特性を調節することができる。
発熱抵抗体HFに印加される電圧の制御回路と、測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)に印加される電圧の制御とが独立している場合、測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)の温度差信号に現れる温度特性を補償することは困難である。
これに対して、本発明の第1の実施形態においては、発熱抵抗体HFの制御電圧を用いて、測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)への印加電圧を制御して、温度差信号を得るように構成されているため、抵抗R8によって、発熱抵抗体HFの制御電圧に発生する温度特性及び測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)の温度差信号に現れる温度特性の温度補償が可能となる。
ここで、図示しないが、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2及び下流側測温抵抗体Rd1、Rd2は、流体Qの通路100内に実装されており、その他の回路部分は、セラミック基板やプリント基板に実装され、通路100内と隔離することにより、信頼性の高い熱式流量測定装置を得ることができる。
このような構成にすることにより、発熱抵抗体HFが自己発熱により経時変化し抵抗値や抵抗温度係数が変化した場合、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2は、発熱抵抗体HFの熱影響を受けるように近傍に配置されているため、抵抗Ru1とRu2、Rd1とRd2は、同様な変化傾斜で抵抗変化する。
このため、ブリッジ回路は、抵抗Ru1とRu2、Rd1とRd2が、互いに補償するように動作し、あらかじめ定めた流量特性からの変化量を小さくすることが可能となる。なお、図1中にはこの熱qの流れを模式的に波線と矢印で示した。
また、発熱抵抗体HFや上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2が、流体Q中のダスト、オイル等に汚損された場合であっても、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2は、同一のダイアフラムに近接して配置されているため、同等に汚損され、個々の特性も同等に変化するため、出力の特性変化が小さい熱式流量計測装置を実現することが可能となる。
ここで、通常のブリッジ回路においても抵抗値の選択によっては、多少、自己発熱するが、本発明の主旨から鑑みて、この抵抗の自己発熱に関しては考慮から外して考えることは言うまでもない。
次に、図2及び図3を用いて、本発明の第1の実施形態による発熱抵抗体HF及び上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2の具体的な構成について説明する。
図2は、本発明の第1の実施形態における発熱抵抗体HF及び上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2の構成を示す平面図であり、図3は、図2のA−A線に沿った断面図である。
図2に示すように、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2は、同一の基板Sub上に形成されている。
また、図3示すように、基板Subの一部は薄肉部であるダイアフラムD1が形成されており、熱伝導による熱逃げを抑制し、流体Qへの熱伝達感度を高めている。発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2は、ダイアフラムD1上に形成されている。
本発明の第1の実施形態においては、ダイアフラムD1を熱伝導率の小さい材料である上部膜30と下部膜31とから構成することより、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2を表及び裏方向から、つまり、図3の上下方向から上部膜30と下部膜31とによりサンドイッチし、発熱抵抗体HFや上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2同士の電流リークや流体Q中に含まれる異物、水分等の付着による熱損失を低減している。
発熱抵抗体HF及び上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2は、配線部10を介して接続部20に接続されており、この接続部20を通じて図1に示す回路と電気的に接続される。
なお、発熱抵抗体HFとしては、白金、白金合金、鉄系合金、タングステンなどの金属や半導体チップの導電材料であるドーピングされたポリシリコンやシリサイドを用いることが可能であるが、工程数の削減の観点から見て、上流側測温抵抗体Ru1及びRu2や下流側測温抵抗体Rd1及びRd2も発熱抵抗体HFと同一の材料から同時に形成する方法が好ましいことは言うまでもない。
上述した材料は、自己発熱により抵抗値や抵抗温度係数が変化する経時変化を起こし、その経時変化の度合いは選択した材料と製法とに依存する。
ここで、図4を用いて、本発明の第1の実施形態による流体の流量に対する発熱抵抗体HFの温度の変化について説明する。図4において、αは本発明の第1の実施形態による熱式流量計測装置の発熱抵抗体HFの温度を示し、βは発熱抵抗体HFを流体温度と一定の温度差に維持するように制御する従来技術の発熱抵抗体温度を示す。
本発明の第1の実施形態による熱式流量計測装置では、発熱抵抗体HFの上下流に熱影響を受けるように配置された4つの測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)のうち、上流側に配置された側温抵抗体Ru1及びRu2は、流体Qの流量に応じて冷やされるため抵抗値が減少し、下流側に配置された側温抵抗体Rd1及びRd2は、発熱抵抗体HFによって暖められた流体Qを受けるために温度が上がり抵抗値が少し増加するが、Ru1及びRu2の抵抗値の減少値の方がRd1及びRd2の増加値より大となるため、ブリッジ接続された4つの測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)の合成抵抗値としては、全体として低下する。
このため、発熱抵抗体HFのフィードバック回路は、バランス動作により、発熱抵抗体HFの抵抗値を減少するよう動作するため、図4のαに示すように、流量に応じて発熱抵抗体HF温度が低下していき、抵抗値も減少していくため、発熱抵抗体HFを駆動する消費電力は発熱抵抗体HFの温度に比例する。
したがって、本発明の第1の実施形態によれば、高流量領域での消費電力を低下することも可能となる。同様に、高流量領域で発熱抵抗体HFの温度の低下に伴い検出感度も低下するため、通路100内に発生する乱流による出力ノイズも小さくすることが可能となる。
また、上記合成抵抗の変化は流量変化のみでなく、流れ方向の変化によっても起こる。よって、流量や流れ方向が変化すると4つの測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)のブリッジの合成抵抗が変化するため、発熱抵抗体HFの温度を一定に保つ従来技術と比較し、高速応答が可能となる。
また、従来技術では流体温度を検出する参照用感温抵抗体CFを、発熱抵抗体HFからの熱影響を受けないように、この発熱抵抗体HFから十分離れた位置に配置する必要があったため、小型化が困難であった。
これに対して、本発明の第1の実施形態によれば、参照用感温抵抗体CFを省略することが可能となり、小型で安価な熱式流量計測装置を実現することが可能となる。
さらに、参照用感温抵抗体CFの代わりにダイアフラムD1に周囲から十分熱絶縁されて設置した4つの測温抵抗体(Ru1、Ru2、Rd1、Rd2)を用いているため、通路100を構成する壁部の温度が流体Qの温度と異なる場合に、流体通路100の壁部からの熱伝導による壁温誤差を低減することが可能となる。
以上のような構成とすることにより、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が抑制され、消費電力及び出力ノイズが小さく、応答性が早く、汚損時の特性変化も少なく、小型で安価であり、かつ流体通路の壁部の温度による影響の少ない、高精度の流量計測が可能な熱式流量計測装置を実現することができる。
次に、図5〜図7を用いて、本発明の第2の実施形態による熱式流量計測装置の構成について説明する。
まず、図5を用いて、本発明の第2の実施形態による熱式流量計測装置の電気回路の構成について説明する。なお、図5において、図1と同一符号は同一部分を示している。
図5の例と図1の例との違いは、図5の例においては、上流側測温抵抗体Ru1、下流側測温抵抗体Rd2の代わりに参照用感温抵抗体CF1及びCF2を用いる点である。
発熱抵抗体HFは、抵抗R1を介して接地されている。また、ブリッジを形成している2つの測温抵抗体(Ru、Rd)および参照用感温抵抗体CF1、CF2は、抵抗R8および抵抗R7と直列に接続されている。
これら2つをブリッジの両腕とし(発熱抵抗体HF及び抵抗R1で一方の腕、参照用感温抵抗体CF1、CF2、測温抵抗体Ru、Rdで他方の腕)、抵抗R8と抵抗R7との接続点はオペアンプOP1のプラス入力端子に接続される。
また、発熱抵抗体HFと抵抗R1との接続点はオペアンプOP1のマイナス入力端子に接続される。そして、オペアンプOP1の出力端子は、トランジスタTrのベースに接続される。このトランンジスタTrのコレクタは、電源電圧Vbbに接続され、エミッタは、ブリッジの上側頂点(発熱抵抗体HFと参照用感温抵抗体CF1及び測温抵抗体Ruとの接続点)に接続される。
上記構成により、発熱抵抗体HFが流体Qの温度以上になるよう加熱され、フィードバック制御されている。
上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rdおよび参照用感温抵抗体CF1、CF2の抵抗値は、発熱抵抗体HFと比較し十分大きな抵抗値を選択している。このため、オペアンプOP1の出力電圧は実質的に発熱抵抗体HFの熱収支を示し、流量に応じた信号となる。
また、流量検出部分に関しては、発熱抵抗体HFの上下流に熱影響を受けるように配置されて配置された2つの測温抵抗体(Ru、Rd)のうち、上流側に配置された上流側測温抵抗体Ruは、流体Qの流量に応じて冷やされるため抵抗値が大きく減少し、下流側に配置された下流側測温抵抗体Rdは発熱抵抗体HFによって暖められた流体Qを受けるために小さく温度が上がり抵抗値が小さく増加する。
参照用感温抵抗体CF1、CF2は、発熱抵抗体HFからの熱影響を受けないよう配慮されて設置されている。上流側測温抵抗体Ruと下流側測温抵抗体Rdとは互いに直列接続され、参照用感温抵抗体CF1とCF2も互いに直列接続されし、それぞれがブリッジの両腕になるよう接続されている。
そして、上流側測温抵抗体Ruと下流側測温抵抗体Rdとの接続点はオペアンプOP2のマイナス入力端子に接続され、参照用感温抵抗体CF1とCF2との接続点はオペアンプOP2のプラス入力端子に接続される。このため、オペアンプOP2の出力電圧Voは流体の流量及び流れ方向に応じた信号を表す。
さらに、逆方向の流体−Qの場合、上流側測温抵抗体Ruと下流側測温抵抗体Rdとは、抵抗値の増加減が、順方向の場合と逆となるため、流体の流れが順方向か逆方向かを検出することも可能である。
このような構成とすることにより、発熱抵抗体HFが自己発熱により経時変化し抵抗値や抵抗温度係数が変化した場合、上流側測温抵抗体Ru及び下流側測抵抗体Rdは、発熱抵抗体HFの熱影響を受けるように近傍に配置されているため、抵抗Ru及び下流側測抵抗体Rdは、同様な変化傾斜で抵抗変化する。
このため、ブリッジ回路は互いに補償するように動作し、あらかじめ定めた流量特性からの変化量を小さくすることが可能となる。また、発熱抵抗体HFや上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rdが流体Q中のダスト、オイルにより汚損された場合であっても、特性変化が小さい熱式流量計測装置を実現することが可能となる。
ここで、図6及び図7を用いて、本発明の第2の実施形態による発熱抵抗体HF及び上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rd、参照用感温抵抗体CF1、CF2の構成について説明する。
図6は、本発明の第2の実施形態における発熱抵抗体HF及び上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rd、参照用感温抵抗体CF1、CF2の構成を示す平面図であり、図7は、図6のA−A線に沿った断面図である。
図6に示すように、発熱抵抗体HF及び上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rd、参照用感温抵抗体CF1、CF2は同一の基板Sub上に形成されている。
また、図7示すように、基板Subの一部は薄肉部であるダイアフラムDが形成されており、熱伝導による熱逃げを抑制し、流体Qへの熱伝達感度を高めている。
そして、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru及び下流側測温抵抗体RdはダイアフラムD上に形成されている。これに対し、参照用感温抵抗体CF1、CF2は発熱抵抗体HFの熱影響が少なく、かつ、上流側測温抵抗体Ruの上流側であり、基板Subの厚肉部に形成されている。
また、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rd、参照用感温抵抗体CF1、CF2を表及び裏方向から、つまり、図7の上下方向から上部膜30と下部膜31とにより挟み込み、発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru、下流側測温抵抗体Rd、参照用感温抵抗体CF1、CF2同士の電流リークや流体Q中に含まれる異物、水分等の付着による熱損失を低減している。
上述した構成の第2の実施形態による熱式流量計測装置では、発熱抵抗体HFの上下流に熱影響を受けるように配置された2つの測温抵抗体(Ru、Rd)のうち、上流側に配置されたRuは、流体Qの流量に応じて冷却されるため、抵抗値が下がり、下流側に配置されたRdは発熱抵抗体HFによって暖められた流体Qを受けるために温度が上がり抵抗値が上昇する。
一方、参照用感温抵抗体CF1、CF2は、発熱抵抗体HFの熱影響を受けない位置に配置されているため、抵抗値は変化しない。
このため、ブリッジ接続された4つの抵抗体(Ru、Rd、CF1、CF2)の合成抵抗は全体として低下する。このとき、フィードバック回路バランスに従い発熱抵抗体HFの抵抗値を減少するよう動作するが、上述した第1の実施形態と比較して、流量による発熱抵抗体HFの温度変化を小さくすることが可能となり、高流量領域でのダイナミックレンジを拡大することが可能となる。
本発明の第2の実施形態によれば、以上のような構成とすることにより、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が少なく、高流量領域でのダイナミックレンジが大きく、高精度の流量計測が可能な熱式流量計測装置を実現することができる。
次に、図8、図9、図10及び図11を用いて、本発明の第3の実施形態による熱式流量計測装置の構成について説明する。
本発明の第3の実施形態は、発熱抵抗体HFの温度制御ブリッジ回路と流量信号および方向を得る温度差ブリッジ回路とが独立した構成の熱式流量計測装置に本発明を適用した場合の例である。
まず、図8を用いて、本発明の第3の実施形態による熱式流量計測装置の回路構成について説明する。
図8において、発熱抵抗体HFの一方端は、抵抗R1を介して接地されている。また、参照用感温抵抗体CFの一方端は、抵抗R8及び抵抗R7を介して接地され、発熱抵抗体HFの他方端と、参照用感温抵抗体CFの他方端と接続されている。そして、これら発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、および抵抗R1、R8、R7はブリッジ回路を形成している。
抵抗R8と抵抗R7との接続点はオペアンプOP1のプラス入力端子に接続され、発熱抵抗体HFと抵抗R1との接続点はオペアンプOP1のマイナス入力端子に接続される。そして、オペアンプOP1の出力端子は、トランジスタTrのベースに接続される。
トランジスタTrのコレクタは、電源電圧Vbbに接続され、エミッタは、ブリッジ回路の上側頂点(発熱抵抗体HFと参照用感温抵抗体CFとの接続点)に接続される。これにより、電源電圧VbbがトランジスタTrを介して熱発熱抵抗体HFに供給されることにより、発熱抵抗体HFが流体Qの温度以上になるように加熱され、フィードバック制御されている。
また、抵抗R8は発熱抵抗体HFと参照用感温抵抗体CFとの合成抵抗の温度係数を操作する役割があり、抵抗R8を適切に設定することにより発熱抵抗体HFの制御電圧に発生する温度特性を調節することができる。
従来技術においては、参照用感温抵抗体CFは流体Qの温度を検知するため、発熱抵抗体HFの熱影響を避けるように配置し、発熱抵抗体HFの温度を流体Qの温度に対し一定の温度加熱するような構成であった。
これに対して、本発明の第3の実施形態では、参照用感温抵抗体CFを発熱抵抗体HFの熱影響qを受ける位置に配置している。図8の波線はこの熱影響qを模式的に示したものである。
このような構成とすることにより、発熱抵抗体HFが自己発熱により経時変化し、その抵抗値や抵抗温度係数が変化した場合、参照用感温抵抗体CFが発熱抵抗体HFの熱影響を受けるように近傍に配置されているため、参照用感温抵抗体CFと発熱抵抗体HFとは同様な変化傾斜により抵抗変化する。
このため、ブリッジ回路においては、参照用感温抵抗体CFと発熱抵抗体HFとが互いに補償するように動作し、あらかじめ定めた流量特性からの経時変化による変化量を小さくすることが可能となる。
また、発熱抵抗体HFと参照用感温抵抗体CFとは、同一のダイアフラムに近接して配置されているため、同等に汚損され、個々の特性も同等に変化するため、汚損による特性変化に小さい熱式流量計測装置を実現することが可能となる。
流量信号と流れの方向信号は、発熱抵抗体HFの上下流に熱影響を受けるように配置された4つの測温抵抗体(上流側測温抵抗体Ru1、上流側測温抵抗体Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、下流側測温抵抗体Rd2)のうち、流体Qの流量に応じて上流側に配置された上流側測温抵抗体Ru1、上流側測温抵抗体Ru2は、冷却されるため抵抗値が下がり、下流側に配置された下流側測温抵抗体Rd1、下流側測温抵抗体Rd2は、発熱抵抗体HFによって暖められた流体Qを受けるために温度が上がり抵抗値が上昇する。
上流側測温抵抗体Ru1、上流側測温抵抗体Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、下流側測温抵抗体Rd2は、上流側と下流側の測温抵抗体がそれぞれブリッジ回路の対辺になるよう接続されている。
上流側測温抵抗体Ru1は下流側測温抵抗体Rd1を介して接地され、この上流側測温抵抗体Ru1と下流側測温抵抗体Rd1との接続点はオペアンプOP2のプラス入力端子に接続される。
また、下流側測温抵抗体Rdは上流側測温抵抗体Ruを介して接地され、この下流側測温抵抗体Rd2と上流側測温抵抗体Ru2との接続点はオペアンプOP2のマイナス入力端子に接続される。また、上流側測温抵抗体Ru1と下流側測温抵抗体Rd2には、基準電圧源Vrefに接続される。
このため、オペアンプOP2の出力電圧Voは、流体Qの流量及び流れ方向に応じた信号を出力する。
ここで、発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、及び感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2の平面図である図9、図10、図11を用いて、本発明の第3の実施形態による発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF及び上流側測温抵抗体Ru1及びRu2、下流側測温抵抗体Rd1及びRd2の構成について説明する。
図9に示すように、発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF及び上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2は同一の基板Sub上に形成されている。
発熱抵抗体HF等の断面は図示しないが、基板Subの一部は薄肉部であるダイアフラムDが形成されており、熱伝導による熱逃げを抑制し、流体Qの熱伝達感度を高めている。
そして、発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF及び上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2はダイアフラムD上に形成されており、参照用感温抵抗体CF、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2は発熱抵抗体HFの熱影響を受けるように構成されている。
また、発熱抵抗体HFは逆U字形状となっており、参照用感温抵抗体CFは、発熱抵抗体HFの温度に一致する温度となるように、逆U字形状の発熱抵抗体HFの内側の領域と外側の領域とに分割して配置している。
また、図示してないが、発熱抵抗体HFの内側に配置した参照用感温抵抗体CFと外側に配置した参照用感温抵抗体CFとは直列に接続される。
以上のような構成とすることにより、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が少なく、低消費電力が小さく、出力ノイズが小さく、汚損時の特性変化が小さい、熱式流量計測装置を実現することができる。
図10に示す例は、図9に示した例に対して、U字形状の発熱抵抗体HFの内側に配置した参照用感温抵抗体CFを省略した例である。この図10に示した例のように、参照用感温抵抗体CFを発熱抵抗体HFの外側にのみに配置すると、参照用感温抵抗体CFのうち、流体Qの流れの上流側の部分は、大きな温度低下が起こり抵抗値が減少し、下流側の部分では、上流側の温度変化分に比較して小さな温度変化による温度上昇が起きて抵抗値が増加する。
従って、参照用感温抵抗体CF全体の抵抗値は低下することとなるため、上述した図9の例と比較して、この図10の例は、発熱抵抗体HFの流量に対する温度低下が大きくなる効果を有することとなる。
また、図11に示した例は、図9に示した例に対して、U字形状の発熱抵抗体HFの外側に配置した参照用感温抵抗体CFを省略したものである。図11に示した例のように、参照用感温抵抗体CFを発熱抵抗体HFの内側にのみ配置すると、流体の流れの上流部分と下流部分の参照用感温抵抗体CFには温度差が生じにくい。
従って、参照用感温抵抗体CF全体の抵抗値は、図9の例の場合より大きくなるため、図11に示した例の場合は、図9に示した例と比較して、発熱抵抗体HFの流量に対する温度低下が少ない効果を有することとなる。
次に、図12〜図14を用いて、本発明の第4の実施形態による熱式流量計測装置の構成について説明する。
本発明の第4の実施形態は、発熱抵抗体HFの温度制御ブリッジ回路内の参照用感温抵抗体CFを発熱抵抗体HF以外の加熱手段HF’で加熱する例である。
まず、図12を用いて、本発明の第4の実施形態による熱式流量計測装置の回路構成について説明する。
発熱抵抗体HFは抵抗R1を介して接地されている。また、参照用感温抵抗体CFは、抵抗R8及び抵抗R7を介して接地されている。発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、および抵抗R1、R8、R7によってブリッジ回路が形成されている。
抵抗R8と抵抗R7との接続点はオペアンプOP1のプラス入力端子に接続され、発熱抵抗体HFと抵抗R1との接続点はオペアンプOP1のマイナス入力端子に接続される。また、オペアンプOP1の出力端子は、トランジスタTrのベースに接続され、このトランジスタTrのコレクタは、電源電圧Vbbに接続される。そして、トランジスタTrのエミッタは、ブリッジ回路の上側頂点(発熱抵抗体HFと参照用感温抵抗体CFとの接続点)に接続される。
上述した構成により、電源電圧VbbがトランジスタTrを介してブリッジ回路に供給されることにより、発熱抵抗体HFが流体Qの温度以上となるよう加熱され、フィードバック制御される。
また、トランジスタTrのエミッタには、加熱手段HF’が接続され、この加熱手段HF’は、調整抵抗R3を介して接地される。したがって、加熱手段HF’及び調整抵抗R3は、発熱抵抗体HFと並列に接続されるとともに、参照用感温抵抗体CFとも並列に接続される。
上記調整抵抗R3を任意の値に調整することにより、加熱手段HF’の温度を調整することが出来るように構成されている。
また、上流側測温抵抗体Ru1の一方端は、下流側測温抵抗体Rd1を介して接地され、下流側測温抵抗体Rd2の一方端は、上流側測温抵抗体Ru2を介して接地される。そして、上流側測温抵抗体Ru1の他方端と、下流側測温抵抗体Rd2の他方端とはともに基準電圧源Vrefに接続される。
抵抗Ru1とRd1との接続点は、オペアンプOP2のプラス入力端子に接続され、抵抗Rd2とRu2との接続点は、オペアンプOP2のマイナス入力端子に接続される。
従来技術において、参照用感温抵抗体CFは、流体Qの温度を検知するため、発熱抵抗体HFの熱影響を避けるよう考慮されて配置しており、発熱抵抗体HFの温度を流体Qの温度に対し一定の温度だけ加熱するような構成であった。
これに対して、本発明の第4の実施形態にあっては、参照用感温抵抗体CFを加熱手段HF’からの熱影響qを受けるように配置している。図12に示した波線はこの熱影響qを模式的に示したものである。
このような構成にすることにより、発熱抵抗体HFが自己発熱により経時変化し抵抗値や抵抗温度係数が変化した場合、参照用感温抵抗体CFが加熱手段HF’の熱影響を受けるように、加熱手段HF’の近傍に配置されているため、加熱手段HF’と参照用感温抵抗体CFは、互いに同じ傾向に抵抗変化する。
このため、ブリッジ回路は互いに補償するように動作し、あらかじめ定めた流量特性からの経時変化による変化量を小さくすることが可能となる。また、発熱抵抗体HFや上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2の汚損による特性変化が抑制された熱式流量計測装置を実現することが可能となる。
ここで、図13及び図14を用いて、本発明の第4の実施形態による発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、加熱手段HF’、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2の構成について説明する。
図13は、本発明の第4の実施形態における発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、加熱手段HF’、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2の構成を示す平面図であり、図14は、図13のA−A線に沿った断面図である。
図13に示すように、発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、加熱手段HF’、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2は、同一の基板Sub上に形成されている。この基板Subの一部は薄肉部であるダイアフラムD1、D2が形成されており、熱伝導による熱逃げを抑制し、流体Qからの熱伝達感度を高めている。
発熱抵抗体HF、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2はダイアフラムD1上に形成されており、上流側測温抵抗体Ru1、Ru2、下流側測温抵抗体Rd1、Rd2は発熱抵抗体HFの熱影響を受けるよう配置されている。
また、参照用感温抵抗体CFと加熱手段HF’とはダイアフラムD2上に形成されており、参照用感温抵抗体CFは加熱手段HF’の熱影響を受けるように配置されている。
以上のような構成とすることにより、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が少なく、消費電力が小さく、出力ノイズが小さく、汚損時の特性変化が小さく、高精度の計測が可能な熱式流量計測装置を実現することができる。
なお、図示しないが、本発明による熱式流量計測装置を自動車の内燃機関制御に用いた場合、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が少なく、消費電力が小さいため、燃費が良く、排気ガスがクリーンであり、バッテリー消費の少ない内燃機関制御装置を実現することが可能となる。
同様に、本発明の熱式流量計測装置を燃料電池の制御装置に用いた場合、つまり、燃料電池用のガスの流量測定に用いた場合、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が少なく、消費電力が小さいため、燃料の水素ガスなどの流量を正確に測定することが可能となり、発電効率が変化せず効率の良い燃料電池の制御装置を実現することが可能となる。
特に、水素ガスを測定する場合、空気を測定する場合より、発熱抵抗体HFに対して多くの駆動電力が必要とされるため、本発明は、燃料電池の制御装置に適した例である。
また、上述した例においては、オペアンプOP2の出力に基づいて、流体の流量及び流れる方向を検出するように構成したが、オペランプOP1の出力に基づいて、流体の流量及び流れる方向を検出するように構成することもできる。
さらに、オペアンプOP1及びオペランプOP2の出力に基づいて、流体の流量及び流れる方向を検出するように構成することもできる。
産業上の利用可能性
本発明によれば、発熱抵抗体の抵抗変化に伴う流量誤差を低減することが可能となり、発熱抵抗体HFの経時変化に伴う特性変化が少なく、消費電力が小さく、出力ノイズが小さく、応答性が早く、汚損時の特性変化が少なく、小型で安価であり、流体通路壁からの温度影響の少ない、熱式流量計測装置を実現することができる。
また、本発明の熱式流量計測装置を、自動車の内燃機関制御装置や燃料電池の制御装置に用いた場合、燃費または発電効率の良い制御システムを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明の第1の実施形態による熱式流量計測装置の回路図である。
図2は、本発明の第1の実施形態における発熱抵抗体HF及び感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2の構成を示す平面図である。
図3は、図2のA−A線に沿った断面図である。
図4は、本発明の第1の実施形態における流量に対する発熱抵抗体HFの温度の変化の説明図である。
図5は、本発明の第2の実施形態による熱式流量計測装置の回路図である。
図6は、本発明の第2の実施形態における発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF1、CF2、及び感温抵抗体Ru、Rdの構成を示す平面図である。
図7は、図6のA−A線に沿った断面図である。
図8は、本発明の第3の実施形態による熱式流量計測装置の回路図である。
図9は、本発明の第3の実施形態における発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、及び感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2の構成を示す平面図である。
図10は、図9の例の一変形例を示す図である。
図11は、図9の例の他の変形例を示す図である。
図12は、本発明の第4の実施形態による熱式流量計測装置の回路図である。
図13は、本発明の第4の実施形態における発熱抵抗体HF、参照用感温抵抗体CF、加熱抵抗体HF’及び感温抵抗体Ru1、Ru2、Rd1、Rd2の構成を示す平面図である。
図14は、図13のA−A線に沿った断面図である。
Claims (9)
- 流体(Q)中に配置された発熱抵抗体(HF)と、上記流体(Q)に関して上記発熱抵抗体(HF)の上流側に配置される上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と、上記流体に関して上記発熱抵抗体(HF)の下流側に配置される下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、
上記上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有する第1ブリッジ回路と、
上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体(HF)とを有する第2ブリッジ回路と、
上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体(HF)を加熱する帰還制御手段(OP1、Tr)と、
を備え、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 流体(Q)中に配置された発熱抵抗体(HF)と、上記流体(Q)に関して上記発熱抵抗体(HF)の上流側に配置される上流側測温抵抗体(Ru)と、上記流体に関して上記発熱抵抗体(HF)の下流側に配置される下流側測温抵抗体(Rd)とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、
感温抵抗素子(CF)と上流側測温抵抗体(Ru)と下流側感温抵抗体(Rd)とを有する第1ブリッジ回路と、
上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体(HF)を有する第2ブリッジ回路と、
上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体(HF)を加熱する帰還制御手段(OP1、Tr)と、
を備え、上記感温抵抗素子(CF)と発熱抵抗体(HF)との距離は、上記上流側測温抵抗体(Ru)及び下流側感温抵抗体(Rd)と発熱抵抗体(HF)との距離より大であり、上記感温抵抗素子(CF)は、上流側測温抵抗体(Ru)及び下流側感温抵抗体(Rd)より上記発熱抵抗体(HF)からの熱的影響を受けにくい位置に配置され、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 流体(Q)中に配置された発熱抵抗体(HF)と、上記流体(Q)に関して上記発熱抵抗体(HF)の上流側に配置される上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と、上記流体に関して上記発熱抵抗体(HF)の下流側に配置される下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、
上記上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有する第1ブリッジ回路と、
感温抵抗素子(CF)と発熱抵抗体(HF)とを有する第2ブリッジ回路と、
上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体(HF)を加熱する帰還制御手段(OP1、Tr)と、
を備え、上記感温抵抗素子(CF)は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 流体(Q)中に配置された発熱抵抗体(HF)と、上記流体(Q)に関して上記発熱抵抗体(HF)の上流側に配置される上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と、上記流体に関して上記発熱抵抗体(HF)の下流側に配置される下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有し、上記流体の流量を計測する熱式流量計測装置において、
上記上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有する第1ブリッジ回路と、
感温抵抗素子(CF)と発熱抵抗体(HF)とを有する第2ブリッジ回路と、
上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体(HF)を加熱する帰還制御手段(OP1、Tr)と、
上記感温抵抗素子(CF)を加熱する加熱抵抗体(HF’)と、
上記加熱抵抗体(HF’)を上記帰還制御手段(OP1、Tr)の出力に基づいて加熱する加熱制御手段(R3)と、
を備え、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記流体の流量を計測することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 請求項1から4のうちのいずれか一項記載の熱式流量計測装置において、
上記第1ブリッジ回路の出力に基づいて、流体が流れる方向を検出することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 請求項1から4のうちのいずれか一項記載の熱式流量計測装置において、
第2ブリッジ回路の出力に基づいて、流体が流れる方向を検出することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 請求項1から4のうちのいずれか一項記載の熱式流量計測装置において、
第1ブリッジ回路及び第2ブリッジ回路の出力に基づいて、流体が流れる方向を検出することを特徴とする熱式流量計測装置。 - 内燃機関に供給される気体の流量を計測する流量計測手段を有する内燃機関の制御装置において、
上記流量計測手段は、
気体(Q)中に配置された発熱抵抗体(HF)と、
上記気体(Q)に関して上記発熱抵抗体(HF)の上流側に配置される上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と、
上記流体に関して上記発熱抵抗体(HF)の下流側に配置される下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)と、
上記上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有する第1ブリッジ回路と、
上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体(HF)とを有する第2ブリッジ回路と、
上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体(HF)を加熱する帰還制御手段(OP1、Tr)と、
を備え、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記気体の流量を計測することを特徴とする内燃機関の制御装置。 - 燃料電池に使用される気体の流量を計測する流量計測手段を有する燃料電池制御装置において、
上記流量計測手段は、
気体(Q)中に配置された発熱抵抗体(HF)と、
上記気体(Q)に関して上記発熱抵抗体(HF)の上流側に配置される上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と、
上記流体に関して上記発熱抵抗体(HF)の下流側に配置される下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)と、
上記上流側測温抵抗体(Ru1、Ru2)と下流側測温抵抗体(Rd1、Rd2)とを有する第1ブリッジ回路と、
上記第1ブリッジ回路と発熱抵抗体(HF)とを有する第2ブリッジ回路と、
上記第2ブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記発熱抵抗体(HF)を加熱する帰還制御手段(OP1、Tr)と、
を備え、上記上流側測温抵抗体または下流側測温抵抗体は、上記発熱抵抗体により加熱され、上記第1のブリッジ回路の平衡を維持するための出力に基づいて上記気体の流量を計測することを特徴とする燃料電池制御装置。
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