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JP4154017B2 - イオントフォレーシス装置および薬物ユニット - Google Patents

イオントフォレーシス装置および薬物ユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は経皮及び経粘膜への適用に好適なイオントフォレーシス装置に係り、特に用時活性型のイオントフォレーシス装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、外用製剤分野では種々の剤型が開発され、それに対する関心が次第に高まりつつある。その理由は、局所的または全身的にその薬理作用を期待する薬物を皮膚や粘膜から投与した場合、薬物の持続性が期待できること、薬物の吸収速度の調節が容易であり投与過剰による副作用の防止が可能なこと、経口投与に見られるような肝臓による初回通過効果による代謝の影響等が少なく薬物の有効利用が可能であること、肝臓障害等を伴う薬物でも比較的安全に投与できることなど、種々の利点を有するためである。
【0003】
しかし、正常の皮膚は当然、外界からの刺激に対する保護作用を有するため、薬物の吸収・透過は比較的困難なものとなっている。従って薬物を外用剤の剤型で投与しても、薬効の充分な発現に必要な薬物量が容易には吸収されないのが現状である。また、皮膚以外の生体膜からの吸収経路、例えば経口、直腸、口腔、鼻、舌下等の投与法においても、薬物によっては、それに関わる生体膜を浸透もしくは透過し難く、バイオアベイアビリティーの低い薬物が数多く見られる。従って、皮膚及びその他の生体膜に対する浸透・透過・吸収を充分に高め実用使用濃度において充分な薬理効果を示し、かつそれ自身の局所毒性や全身毒性等が少ない、有用性及び安全性の高い吸収促進方法が望まれている。
【0004】
現在、この吸収促進方法には、吸収促進剤を用いる化学的促進法と、イオントフォレーシスやフォノフォレーシスを用いた物理的促進法があるが、近年になりイオントフォレーシスがにわかに注目され、上記の問題を解決できる投与方法として期待されている。
【0005】
イオントフォレーシスは皮膚または粘膜に電圧を印加し、電気的にイオン性薬物を泳動し、皮膚または粘膜から薬物投与するものである。一般的にイオントフォレーシス装置は、陽極と陰極の2つのイオントフォレーシス用電極を備え、これを互いに一定間隔だけ離して皮膚に貼着し、電流発生器の発生した電流をこの電極に導くことによって治療が行われるよう構成される。
【0006】
また、このイオントフォレーシス装置は、薬剤を貯蔵する層と電極とを組み合わせた構造で有り、薬効成分の体内血中濃度を一定時間維持する目的で、あらかじめ設計された量の薬効成分の他に、薬効維持のための種々の添加剤が必要に応じて封入される。
【0007】
最近の傾向としては、時間制御型或いは間欠型の投与が要求されるポリペプチド系薬物をイオントフォレーシスにより投与する研究がなされている。本来、生理活性ペプチド及びタンパク質類は、通常、胃腸管内で消化液により分解されるとともに、消化管壁の分解酵素により加水分解される。このため吸収効率を高めることが困難であり、医療現場では経口投与ではなく注射による投与が主流である。しかし注射による投与は、患者に大きな負担を与え、必ずしもコンプライアンスの高い治療方法とは言えない。これに対してイオントフォレーシスは、通電時間の厳密な制御により任意の吸収パターンを構築でき、特に内因性化合物の補充療法においては、生体のサーカディアンリズムを考慮して、より効果的な薬物治療が実現できる有効な経皮吸収システムである。従って、患者自身が自己投与できるイオントフォレーシス装置を開発できれば、在宅治療への道も開ける。
【0008】
これまでの研究では、ポリペプチド系薬物の投与を目的としたイオントフォレーシス装置として、ポリペプチド系薬物の水分に対する不安定性及び高吸着性を考慮した薬物保持体に関する技術が数多く提案されている。例えば、特開平2−218375号公報や特開平2−206473号公報には、薬物投与側電極と導通可能で、しかも皮膚に対して接触可能な薬物保持体が開示されている。この種の薬物保持体としては、有機質部材で構成されたもの、あるいは無機質部材で構成されたものがある。また薬物保持体への薬物の保持方法としては、薬物のコーティングや含浸による担持、あるいは乾燥や半乾燥による保持が用いられる。
【0009】
しかしこれらの方法では、生理活性ペプチドやタンパク質などの薬物保持体への吸着が生じ、経皮吸収率が低下すると言われている。そのため薬物吸着の改善を目的とした技術も、数多く提案されている。例えば特開平6−16535号公報には、非導電性材料で構成された多孔性ないし毛細管構造体を、牛血清アルブミン、人血清アルブミン、ゼラチンなどの高分子蛋白質によりコーティング処理する技術が開示されている。また特開平8−98894号公報には、薬物保持部材にイオン性界面活性剤の被覆層を形成したイオントフォレーシス用インタフェースが開示されている。さらに特開平9−56827号公報には、平均孔径0.1〜15μmで空隙率65〜90%の蛋白質低吸着性薄膜に生理活性ペプチドを保持又は担持させるイオントフォレーシス用インタフェースが開示されている。さらに特開平9−77658号公報には、親水性膜の一部に形成された疎水部に薬物を担持させることにより経皮吸収製剤を得る技術が開示されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし従来の技術では、薬物保持体がむき出し状態であるため、薬物を乾燥させて保持したとしても、物理的接触による薬物の欠落や適用時に患者の触手による皮膚への吸着喪失がおこる。また、多孔性の親水性膜を用いた薬物保持体では、薬物保持体に薬物溶解液を供給した場合あるいは乾燥含有した薬物を再溶解させた場合に、薬物溶液が毛細管現象により薬物保持体の中央部から周辺部に拡散する。このため、薬物保持体の周辺部に設置された粘着層(皮膚装着用)に薬物溶液が移行し、治療に使用される薬物量が減少するという問題がある。
【0011】
一方、高吸着性及び水分不安定な薬物を薬物保持体に含有させるときには、薬物塗布から乾燥完了までの間、薬物溶液が他部材に移行して喪失することがないようにしなければならない。そうしないと薬物損失が生ずるからである。また同様の理由から、薬物保持体の保管時における他部材への薬物移行の防止、あるいは用時溶解型製剤の組み立て時及び使用時(治療時)における薬物溶液の他部材への移行の防止が必要である。
【0012】
また、薬物保持体と薬物溶解部とを接合したときに、接合面に進入した空気によって薬物の均一な溶解が阻害され、十分な薬効が得られないことがある。この場合も、広い意味では薬物損失と考えられ、このような状態の発生は薬物の有効利用に反する。さらに進入空気により通電が不均一となり、用時に皮膚刺激が発生することがある。このような問題は、本発明者らがイオントフォレーシス装置の研究開発段階で初めて経験したものであり、この点に言及した先行技術は見当たらない。
【0013】
従って本発明の目的は、薬物保持体に保持される薬物の有効利用に好適なイオントフォレーシス装置および薬物ユニットを提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、薬物を活性化させる機能を有する薬物溶解部と、薬物の拡散防止加工および空気抜き加工の少なくとも一つが施され、薬物溶解部に取り外し可能に接合される薬物保持体とを備えるイオントフォレーシス装置によって、達成される。
【0015】
このように薬物保持体に薬物の拡散防止加工を施すことにより、溶解した薬物が他の部材に移行しなくなるので、薬物の有効利用を図ることができる。また、薬物保持体に空気抜き加工を施すことにより、薬物溶解部との接合時に空気が排出され、薬物が均一に溶解するので、この場合も薬物の有効利用を図ることができる。
【0016】
ここで薬物の拡散防止加工は、薬物保持体の周辺部に樹脂部材や熱圧縮部を設けることにより行う。また空気抜き加工は、薬物保持体の周辺部に空気抜き孔を設けることにより行う。
【0017】
また、使用前の薬物保持体は、薬物ユニットに格納された形で提供される。この薬物ユニットは、薬物を保持する薬物保持体と、薬物保持体の一方の面に配置されたカバーと、他方の面に配置されたカバーと、両カバーを薬物保持体に取り外し可能に固定する接着剤等の部材とを備える。これらのカバーは、薬物保持体の保護部材としての機能を有するもので、薬物保持体をおおう或いはそれにかぶせるライナーや蓋などが用いられる。また必要に応じて、カバーに薬物の吸着防止加工を施したり、薬物ユニットの内側に薬物の乾燥剤を配置したりする。この構成により、薬物保持体は使用直前まで物理的接触や人の触手から保護され、また薬物が他の部材に移行することなく、乾燥状態に保持できるので、薬物の有効利用を図ることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明に係るイオントフォレーシス装置の使用時における断面構成を示す図である。図中の各部品は、積層関係を分かり易くするため互いに離して図示したが、実際には各層は密着している。
【0019】
同図において、バッキング層4の一方にはドナー電極印刷部6が配置され、他方にはリファレンス電極印刷部7が配置されている。バッキング層4の周辺部には、適用部位への製剤固定のため医療用粘着テープ等の粘着フィルム3が設置される。両電極印刷部6、7は導電性スナップコネクターIdにより電流発信部Iaに接続される。バッキング層4のドナー電極印刷部6にはドナー電極側導電層(薬物溶解部)11が備えられ、リファレンス電極印刷部7にはリファレンス電極側導電層10が備えられる。薬物溶解部11には、薬物保持体14が取り外し可能に接合される。薬物保持体14の一部に粘着層13が設けられ、これにより薬物保持体14はバッキング層4あるいはドナー電極印刷部6に固定される。
【0020】
このように構成されたイオントフォレーシス装置は、使用時に、図示のように、例えば皮膚40に貼付される。このとき薬物保持体14に乾燥保持された薬物が、薬物溶解部11から供給される水によって溶解する。薬物保持体14の周囲には薬物の拡散防止加工30が施されているので、薬物は他の部材に移行することなく、薬物保持体14の所望の位置にとどまる。また図示しない薬物保持体14の空気抜き加工により、薬物溶解部11と薬物保持体14との接合部からは空気が排除される。そして電流発信部Iaの電源をオンすることにより、このイオントフォレーシス装置が駆動する。
【0021】
ここで薬物保持体14は、使用前には、後述するように薬物ユニットに収納されており、薬物溶解部11とは分離された状態にある。従って、水分に対する安定性に問題がある薬物(生理活性ペプチド類等)を薬物保持体14に含有させても、薬物溶解部の水分に起因する薬物の経時的分解を懸念する必要はない。
【0022】
【作用】
薬物保持体の周囲に施された薬物の拡散防止加工により、薬物溶解部の水分により溶解された薬物は他の部材に移行しない。また空気抜き加工により、薬物溶解部と薬物保持体との接合部には空気が進入しないので、薬物溶解部の水分によって薬物は均一に溶解される。これにより、薬物保持体に保持される薬物の有効利用が図られる。
【0023】
次に薬物保持体14を格納した薬物ユニットの実施例について説明する。その他の部分の詳細構造と、装置の組み立て方法については、後述する。
【0024】
【実施例】
(実施例1)
図2は、薬物ユニットの一実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。本実施例の薬物ユニット(Ic−1)は、多孔質性の薬物保持体14を電極部側ライナー17と皮膚側ライナー12により、両側からサンドイッチ状に保持して形成される。電極部側ライナー17にはライナー折り返しのためのミシン目が、また皮膚側ライナー12には後述する導電性スナップコネクター用の2つの挿入口15、および組み立て後のライナー引き抜き用ミシン目16が施されている。何れのライナーも、例えばポリエチレンテレフタレートなどのように、薬物吸着が少ないフィルムを使用する。また薬物は、薬物溶液塗布用口18から薬物保持体14に、例えばスプレーコーティング又は含浸などの手段により付着され、乾燥保持されている。更に、薬物保持体14の周辺部には、電極部及び皮膚との接着を目的とした粘着層13が両面に設置されており、粘着層13の塗工パターンは、空気抜きを実現するためのストライプ塗工となっている。尚、ライナー12、17は、薬物吸着防止及び剥離性向上を目的として、薬物保持体14との接触面側にシリコン処理12’、17’が施されている。更に、薬物溶液の粘着層13への拡がりを防止するため、薬物の拡散防止加工30が施されている。
【0025】
(実施例2)
図3は、薬物ユニットの他の実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。本実施例の薬物ユニット(Ic−2)は、多孔質性の薬物保持体14を電極部側ライナー17と皮膚側ライナー12により、両側からサンドイッチ状に保持して形成される。ライナー17には薬物溶液の塗布口18が備えられる。更にライナー12、17には、薬物吸着防止を目的として、薬物保持体14側にシリコン処理12’,17’が施され、また薬物保持体14の両面には粘着層13が設置される。この点では実施例1と同じである。しかし、大きな相違点は、両ライナーが成型加工され、薬物保持体14と直接接触しないように構成されている点である。この成型加工されたライナー12の内側には、乾燥剤19(貼付型乾燥剤等)が設置される。
【0026】
(実施例3)
図4は、薬物ユニットの他の実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。本実施例の薬物ユニット(Ic−3)は、ライナー構造が実施例1及び実施例2と異なるが、その他の構成は同じである。本実施例のライナーは一体型成型ライナー20で構成され、折り軸23を境に成型部と平面部が分かれる。保管時は、成型部と平面部で薬物保持体14を挟み込む様に構成されている。また、挟み込み後のライナー固定部材として、固定端子22と固定端子挿入口21が設置されている。また、一体型成型ライナー20は、乾燥成分含有層20’を従来のプラスチックフィルムに積層して成り、薬物ユニット内部を乾燥状態に維持できるように構成されている。本実施例では、乾燥剤は原則として必要ないが、併用することも可能である。
【0027】
(実施例4)
図5は、薬物保持体14の薬物拡散防止加工の実施形態を示す図である。本例の薬物保持体14は多孔質フィルム材で構成されている。同図において、(a)、(c)、(e)、(g)は表面図を、(b)、(d)、(f)、(h)は断面図をそれぞれ示す。
【0028】
実施例Ma−1は、同図(a)、(b)に示すように、薬物保持体14の粘着層13の内側に隣接する領域に、熱硬化性の撥水性樹脂(シリコン樹脂等)を部分塗工又は印刷することによって、気孔を封鎖した拡散防止加工30を形成するものである。
【0029】
実施例Ma−2は、同図(c)、(d)に示すように、薬物保持体14に上記と同様の方法で加工を施しているが、さらに薬物溶液を薬物保持体14に均一に分散させる目的で、全体に網の目状の拡散防止加工30を施している。
【0030】
実施例Ma−3は、同図(e)、(f)に示すように、薬物保持体14に部分的な熱圧縮を加えて気孔を消失させ拡散防止加工30を形成している。更に本例では、多孔質フィルム材上の凹凸が加工と同時に形成される。従って本例によれば、熱圧縮による気孔の消失と凹凸形成により、薬物溶液の拡散を防止することができる。
【0031】
実施例Ma−4は、同図(g)、(h)に示すように、薬物保持体14に部分的な熱圧縮を加える方法とミシン目等の裁断を施す方法を併用して拡散防止加工30を行う例である。この場合ミシン目は、非導電部位である熱圧縮部の外側に施している。
【0032】
拡散防止加工30の加工形状及び幅は、特に限定されない。望ましくは、0.5〜1.5mm幅の円状である。本実施例では、薬物保持体の拡散防止加工の実施例として4例を示したが、この限りで無く、加工方法及び加工形態の併用及び変更は、随時可能である。
【0033】
(実施例5)
図6は、薬物保持体14および粘着層13による空気抜き加工の実施形態を示す図である。同図において、(a)、(c)、(e)、(g)は表面図を、(b)、(d)、(f)、(h)は断面図をそれぞれ示す。
【0034】
実施例Mb−1は、同図(a)、(b)に示すように、薬物保持体14の拡散防止加工30(熱圧縮)の外側に隣接する領域に設置された粘着層13に、空気抜き加工31として例えばストライプ塗工を施したものである。
【0035】
実施例Mb−2は、同図(c)、(d)に示すように、拡散防止加工30(熱圧縮)と粘着層の間に空気抜き加工31として空気抜き孔を4箇所設置し、更に粘着層13に空気抜きを目的としたストライプ塗工を施したものである。空気抜き孔としては、直径1mm以下の孔を2箇所以上設置することで効果が期待できる。
【0036】
実施例Mb−3は、同図(e)、(f)に示すように、拡散防止加工30(熱圧縮)内部に空気抜き加工31として空気抜き孔を4箇所設置し、更に粘着層13に空気抜きを目的とした未塗工部分32を施したものである。
【0037】
実施例Mb−4は、同図(g)、(h)に示すように、空気抜き加工31としてストライプ塗工した粘着層13に、更に薬物保持体14を貫通する切り込みを入れたものである。本例の場合、粘着層13内からの空気抜けが一段と良くなる。何れの例においても空気抜き加工は、薬物溶液が存在する導電部位から絶縁状態で設置されているため、空気抜き加工部からの漏電の心配はない。
【0038】
粘着層13に上述のようなパターン塗工(間欠塗工、ストライプ塗工、間欠ストライプ塗工)を施す場合、その間欠幅は、粘着力と空気透過性のバランスが良好であれば限定されないが、0.1〜20mmが望ましい。また上述した以外に、ミシン目等の裁断を入れる方法がある。裁断形状は、特に限定されない。望ましくは、0.5〜2mm幅のミシン目を円状に設置する。本実施例では、薬物保持体14の空気抜き加工の実施例として4例を示したが、この限りで無く、加工方法及び加工形態の併用及び変更は、随時可能である。
【0039】
次に、図2〜図6に示した薬物ユニット各部の材料等について詳述する。
【0040】
粘着層13は、後述する粘着フィルム3に用いる粘着剤を使用できる。この層はパターン塗工(間欠塗工,ストライプ塗工,間欠ストライプ塗工)により設置し、空気の通り抜けが容易な構造とするのが望ましい。パターン塗工の間欠幅は、粘着力と空気透過性のバランスが良好であれば限定されないが、0.1〜20mmが望ましい。
【0041】
薬物保持体14は、生理活性物質からなる薬物が保持されるものであるであれば如何なるものであってもよい。例えば、不織布、ナイロンメンブレン、親水化ポリビニリデンフルオライド等の多孔質フィルム材が使用される。
【0042】
尚、水分に不安定な薬物は、乾燥状態で薬物保持体に含有あるいは付着させるのが望ましい。薬物の安定性を向上させるとともに、薬物の漏れや変質を防ぐためである。また、水分に安定な薬物は、ゲル状で薬物保持体に保持させることも可能である。ゲル状薬物保持体は、水溶性高分子やそのハイドロゲルが好適に用いられる。ゲル状薬物保持体の調製方法は、水溶性高分子等のゲル化剤と薬物溶液を練合する。また、導電性を上げるために塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸、クエン酸ナトリウム等の電解質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を加えることもできる。更に、自己保形性を維持できる程度に調製し、シート状若しくはフィルム状に展延する。また、自己保形性が弱い場合には、ゲル内部にメッシュ状の支持体を入れることも可能である。ゲル層の厚さは、0.1〜2mmが良く、特に好ましくは、0.3〜0.8mmである。薄すぎるとゲル強度が弱くなり、逆に、厚すぎると薬物の移動が阻害されるため薬物吸収が低下する。
【0043】
本発明では、薬物ユニットの内部に乾燥剤19を配置できるように構成された保護部材が設置されている。この保護部材の目的は、水分に不安定な薬物を乾燥状態で保存することにより薬物の保存安定性を向上させるものである。更に薬物保持体を外部からの衝撃から保護するものである。保護部材は、具体的には前述のライナーであり、フィルムを成型加工したものである。乾燥剤は薬物保持体に接触することなく、薬物ユニットの内部に配置される。
【0044】
保護部材としてのライナー12、17は、非透水性の素材で構成されたものであれば如何なるものであってもよいが、成型加工(加熱成型,真空成型等)が可能であるものが望ましい。例えばアルミ箔、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、更にこれらの積層フィルム等が使用できる。またシリコーン処理やテフロン処理等の吸着防止処理を施して使用することが望ましい。この処理により粘着層からの剥離も容易となる。
【0045】
乾燥剤19としては貼付型乾燥剤を使用でき、これを保護部材の内側に設置する。乾燥剤としては、薬物に対して影響が無いものであれば、特に限定されないが、シリカゲル、アルミナ、ゼオライト等の乾燥力や吸湿力が強く短時間で水分を取るものが好ましい。また、乾燥剤の包装形態は、粒状あるいは粉状の状態で、紙、不織布等によって包装させるか、もしくは、容器等に封入させたものであり、好ましくは設置用の接着層があるものが良い。
また、保護部材に乾燥成分含有層を積層したプラスチックフィルムを使用することで、薬物ユニット内部を乾燥状態に維持できるように構成することもできる。乾燥成分としては、前記乾燥剤の成分はもちろんとして、乾燥剤の包装形態では、薬物への影響(潮解性による乾燥成分の液状化)が生じる可能性があった乾燥成分、例えば塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化バリウム等をも使用することが可能である。また、乾燥成分含有層は、前記乾燥成分を熱可塑性樹脂等に混練させた後、フィルム状に成型したものであり、使用時には、単独若しくは保護部材にラミネートして使用できる。熱可塑性樹脂としては、特に限定されず、公知のものを使用でき、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステルテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられ、このうち一種又は二種以上を用いることができる。
また、薬物が酸素により酸化分解する場合には、乾燥成分とともに脱酸素剤を同封または配合してもよい。
【0046】
本発明に使用される薬物としては、水に溶解、分散するものであれば、あらゆる治療分野における薬剤が使用可能であり、特に分子量1×102〜1×106の生理活性物質が広く用いられる。例えば、麻酔薬、鎮痛薬、抗食欲不振薬(anorexic)、駆虫薬、抗喘息薬、抗痙攣薬、下痢止め、抗腫瘍薬、抗パーキンソン病薬、痒み止め、交感神経作用薬、キサンチン誘導体、心血管薬例えばカルシウム輸送路遮断薬、解熱薬、β−遮断薬、抗不整脈薬、降圧薬、利尿薬、全身・冠血管・末梢血管および脳血管を含めた血管拡張薬、抗偏頭痛薬、酔い止め、制吐薬、中枢神経系興奮薬、咳および感冒用薬、デコジュスタント(decogestant)、診断薬、ホルモン剤、副交感神経抑制薬、副交感神経作用薬、精神興奮薬、鎮静薬、トランキライザー、抗炎症薬、抗関節炎薬、鎮痙薬、抗うつ薬、抗精神病薬、鎮暈薬、抗不安薬、麻酔性拮抗薬、抗癌薬、睡眠薬、免疫抑制薬、筋弛緩薬、抗ウイルス薬、抗生物質、食欲抑制薬、鎮吐薬、抗コリン作用薬、抗ヒスタミン薬、避妊薬、抗血栓形成薬、骨吸収抑制剤、骨形成促進剤などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独あるいは必要に応じて組み合わせて使用される。
【0047】
個々の薬物の例としては、ステロイド例えばエストラジオール、プロゲステロン、ノルゲストレル、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン、酢酸メドロキシプロゲステロン、テストステロンおよびそれらのエステル、ニトロ化合物等の誘導体例えばニトログリセリンおよび硝酸イソソルビド類、ニコチン、クロルフェニラミン、テルフェナジン、トリプロリジン、ヒドロコルゾン、オキシカム誘導体例えばピロキシカム、酢酸またはプロピオン酸誘導体、例えばインドメタシン、フルルビプロフェン、フェルビナク、ジクロフェナク、ケトプロフェン、ムコポリサッカリダーゼ例えばチオムカーゼ、ブプレノルフィン、フェンタニール、ナロキソン、コデイン、リドカイン、ジヒドロエルゴタミン、ピゾチリン、サルブタモール、テルブタリン、プロスタグランジン類例えばミソプロストール、エンプロスチル、オメプラゾール、イミプラミン、ベンザミド類例えばメトクロプラミン、スコポラミン、クロニジン、ジヒドロピリジン類例えばニフェジピン、ベラパミル、エフェドリン、ピンドロール、メトプロロール、スピロノラクトン、塩酸ニカルジピン、カルシトリオール、チアジド類例えばヒドロクロロチアジド、フルナリジン、シドノンイミン類例えばモルシドミン、硫酸化多糖類例えばヘパリン画分及び蛋白質、並びにペプチド類例えばインシュリン及びその同族体、カルシトニン及びその同族体例えばエルカトニン、プロタミン、グルカゴン、グロブリン類、アンギオテンシンI、アンギオテンシンII、アンギオテンシンIII、リプレシン、バソプレッシン、ソマトスタチン及びその同族体、成長ホルモン及びオキシトシン、並びに必要に応じそれらの化合物と薬剤学的に受容しうる酸又は塩基との塩類が挙げられる。好ましくは、麻酔薬、ホルモン、蛋白質、鎮痛薬、又は他の低分子量カチオン等であり、より好ましくは、ペプチド、又はポリペプチド類のインシュリン、カルシトニン、カルシトニン関連遺伝子ペプチド、バソプレッシン、デスモプレシン、プロチレリン(TRH)、副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)、黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH−RH)、成長ホルモン放出ホルモン(GRH)、神経成長因子(NGF)およびその他の放出因子、アンギオテンシン(アンジオテンシン)、副甲状腺ホルモン(PTH)、黄体形成ホルモン(LH)、プロラクチン、血清性性線刺激ホルモン、下垂体ホルモン(例えば、HGH、HMG、HCG)、成長ホルモン、ソマトスタチン、ソマトメジン、グルカゴン、オキシトシン、ガストリン、セクレチン、エンドルフィン、エンケファリン、エンドセリン、コレシストキニン、ニュウロテンシン、インターフェロン、インターロイキン、トランスフェリン、エリスロポエチン、スーパーオキサイドデスムターゼ(SOD)、フィルグラスチム(G−CSF)、バソアクティブ・インテスティナル・ポリペプチド(VIP)、ムラミルジペプチド、コルチコトロピン、ウンガストロン、心房性ナトリウム利尿ペプチド(h−ANP)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。中でもぺプチドホルモンが特に好ましい。また、必要に応じて塩化ベンザルコニウム、BSA(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等の吸着防止剤を使用することができる。
【0048】
本発明において、上記の薬物またはその塩の一種若しくは複数種を薬物保持体に保持させることができる。また、薬物の量は、患者に適用した際にあらかじめ設定された有効な血中濃度を有効な時間得られるように、個々の薬物毎に決定され、イオントフォレーシス装置の大きさおよび薬物放出面の面積もそれに応じて決定される。
【0049】
次に、以上説明してきた薬物ユニット以外の各部の構成について詳述する。
【0050】
図7は電流発信部Iaの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は断面図である。電流発信部Iaは、プラスチック成型体の内部に電流制御回路を内蔵したものであり、電流発信部の上部には電流調節スイッチ1が配置され、下部にはメス電極端子2(陽極側及び陰極側各一個)が配置されている。この電流発信部Iaは、患者に負担のない大きさ及び重さで構成されるのが好ましい。
【0051】
具体的には電流発信部は、小型の電池を内蔵した自己発振回路、この発振回路に接続された適宜の高電圧発生回路及び係る両回路を駆動制御する制御回路より構成される。また、薬剤の注入速度を一時的に上昇させるためのボーラス(BOLUS)ボタンを設置することもできる。鎮痛剤投与の際に、著しい強い痛みに合せて患者が一時的な服用量の増加を望む場合に、有用な機能である。
【0052】
更に制御回路については、例えば、要求時投与法(on−demand medication regime)を実現できるように、手動によるオン/オフの切り替え、生体のサーカディアンリズムや24時間間隔のパターンに適合した周期でオン/オフの切り替えができるように構成される。また制御回路には、マイクロプロッセッサが内蔵できるため、時間にわたって印加されるべき電流のレベルやパルス、正弦波などの波形の変更も可能である。更に、制御回路には、バイオシグナルを監視し、治療方法を評価し、それに応じて薬物投与量を調節するバイオセンサー及びある種のフィードバック系を含むことも可能である。また、製薬メーカー、医師又は患者によって予め定められた一つ以上のプログラムを設定することも可能である。
【0053】
図8は一体型電極部Ibの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は裏面図、(d)は断面図である。一体型電極部Ibは、ポリエステル、ポリプロピレン等のポリオレフィン系のフィルム又はこれらのアルミニウム積層フィルムの成型体からなるバッキング層4を有する。成型されたバッキング層4には、銀(陽極側)、塩化銀(陰極側)を印刷して形成された電極印刷部6,7が設置される。更に、バッキング層の中央部の電極印刷部には、導電性スナップコネクター用の挿入口5が2箇所(陽極側,陰極側で各一箇所)設置される。
【0054】
また一体型電極部Ibには、電極印刷部6、7に隣接するように導電層10,11が形成され、不織布、親水性高分子等の水保持材に電解質を含有したものが使用される。尚、ドナー側の導電層11(本実施例では、陽極側)は、薬物ユニット(Ic−1)の薬物に活性化時の水分供給する役割を合わせ持つ。更に、導電層は、保管時の水揮散を防ぐ目的で、非透水性の蓋材9によるイージーピール方式のヒートシール包装が施されている。また、バッキング層4の周辺部には、適用部位への製剤固定のための医療用粘着テープ等の粘着フィルム3が設置され、保管時はライナー8が装着されている。
【0055】
尚、一体型電極部Ibは、公知の電極構造を使用することができる。例えば、白金黒、チタン、炭素、アルミニウム、鉄、鉛、カーボン導電性ゴム、導電性樹脂などを用いることができるが、特に白金電極、銀電極、塩化銀電極等が望ましい。
【0056】
ここで蓋材9は、非透水性の素材で構成されたものであれば如何なるものであってもよい。例えば、アルミニウム積層フィルムが用いられる。ヒートシールによる高い密封性が必要な場合には、前述のライナーで用いるフィルム等を複数積層したり、他の高分子樹脂をコーティングする。これにより剥離が容易となる。例えば、イージーピール方式のラミネートフィルムを使用することができる。このラミネートフィルムの180度剥離強度は、2000g以下であることが望ましい。
【0057】
粘着フィルム3(薬物保持体周辺粘着層13)の接着材料としては、感圧性接着剤が用いられる。この感圧性接着剤は、イオントフォレーシス装置を患者の皮膚もしくは粘膜の表面に接触状態で保持することができ、更に、薬物保持体と薬物溶解部との接合を良好に行うだけの十分な接着力をもち、皮膚に対して生理学的に許容されるものであれば、任意に使用可能である。例えば、アクリル酸及びアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、アクリル酸イソオクチル、アクリル酸デシル、アクリル酸ラウリル、アクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18のアクリル酸アルキルエステルの単独重合体または共重合体からなるアクリル系接着剤、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸イソオクチル、メタクリル酸デシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸ステアリル等のアルキル基の炭素数4〜18のメタアクリル酸アルキルエステルの単独重合体または共重合体からなるメタクリル系接着剤、ポリオルガノシロキサン、ポリジメチルシロキサン等のシリコーン系接着剤、天然ゴム、ポリイソブチレン、ポリビニルエーテル、ポリウレタン、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体等のゴム系接着剤が使用される。また、必要に応じて、粘着付与剤及び軟化剤の配合も可能である。
また、これらの接着材料は、ニーダー、ミキサー等の混合機により混合後、支持フィルムに展延した状態で使用される。また、薬物保持体周辺粘着層13の場合は、薬物保持体に直接、部分塗工する方法や熱可塑性の支持フィルムに展延した後に、ヒートシールにより支持フィルムを薬物保持体に設置する方法がある。薬物保持体の平面性が悪い場合には、後者の方法が好ましく、薬物活性化時の空気の浸入を防止できる。尚、支持フィルムとしては、後述のパッキング層4の材料と同じものが使用できるが、薬物との相互作用や吸着がない素材を選択することが重要である。更に、粘着フィルム3の場合には、高い通気性を有し、使用感に優れた合成樹脂の発泡体が好ましく、薬物保持体周辺粘着層13の場合には、溶融温度が低いポリオレフィン系フィルムが好ましい。
【0058】
バッキング層4の材料としては、薬効成分に対して非透過性の材料が使用され、その例としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、可塑化酢酸ビニルコポリマー、可塑化酢酸ビニル−塩化ビニル共重合体、ポリアミド、セロファン、酢酸セルロース、エチルセルロース、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリブタジエン、ポリイミド、ポリアクリロニトリル、ポリイソプレン、ポリスチレン誘導体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ポリビニルアルコール共重合体、フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、等の合成樹脂製のフィルムやシートや発泡体等が単独で、または複積層して使用される。
【0059】
また、これらの合成樹脂製のフィルムやシートや発泡体等は、アルミ箔、すず箔等の金属箔、不織布、合成紙とのラミネートやアルミ蒸着やセラミックコートしたものを使用することも可能である。更に、ヒートシール等の密封包装を必要とする場合には、ヒートシール可能な材料を積層して使用できる。
【0060】
電極部のバッキング層への積層方法としては、電気配電用プリントインク等に電極材料を混合してバッキング層の材料に塗膏して乾燥させる方法や、電極材料を展延して固定する方法、または電極材料を蒸着させる方法、電極材料をフォトエッチングによって製作する方法等が用いられる。また、電極部の皮膚接触の可能性がある部分については、電極印刷層に絶縁層を更に積層することも可能である。
【0061】
導電層には、単に水のみを挿入させてもよく、またイオン交換性高分子及び発泡材、スポンジ等から構成される柔軟な多孔質材、吸水性ポリマー等から選択された少なくとも一つが含まれていても良い。また、導電性を上げるために塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸、クエン酸ナトリウム等の電解質、酢酸、酢酸ナトリウム、リン酸、リン酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH緩衝剤を加えることもできる。
【0062】
導電層の具体例としては、通常不織布、紙、ガーゼ、脱脂綿、連続気泡を有するポリエチレンあるいはポリプロピレン、酢酸ビニル、ポリオレフィンフォーム、ポリアミドフォーム、ポリウレタン等の多孔質膜および発泡体、カラヤガム、トラガントガム、キサンタンガム、デンプン、アラビアゴム、ローカストビーンガム、ジェランガム、グアーガム、カラギーナン等の天然多糖類、ゼラチン、ぺクチン、寒天、アルギン酸ソーダまたはポリビニルアルコールおよびその部分ケン化物、ポリビニルホルマール、ポリビニルメチルエーテルおよびそのコポリマー、ポリビニルピロリドンおよびそのコポリマー、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、セルロースアセテートフタレート、等の水性または水溶性セルロース誘導体、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリルアミドおよびポリアクリルアミド誘導体、カゼイン、アルブミン、キチン、キトサン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリヘマ類、ポリヘマ誘導体、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルアセトアミドとアクリル酸及び/アクリル酸塩との共重合体等、及びそれらの架橋体と必要に応じ、エチレングリコール、グリセリン等で可塑化させた水溶性高分子、およびそのハイドロゲルが好適に用いられるが、本発明はこれに限定されるものではない。また、上記の材料を2種以上組み合わせて使用してもよい。また、必要に応じて塩化ベンザルコニウムやBSA(牛血清アルブミン)及びモノラウリン酸等の吸着防止剤を使用することができる。
【0063】
また導電層には、薬物と競合するイオンを除去することを目的としたイオン交換性高分子を配合しても良い。イオン交換性高分子は、薬物イオン性に応じて、陰イオン交換高分子、陽イオン交換高分子及び両イオン交換高分子から適宜選択し使用する。また、配合形態は、イオン交換樹脂の微粉末を前述の高分子中に分散させてゲル状に成型する方法や膜状に予め成型したものを使用する方法もあるが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0064】
ドナー電極側導電層(薬物溶解部)の容量は、電極部のサイズ及び薬物保持体に保持されている薬物が必要とする最適な水分量、或いは薬物溶解部の吸収性部材の含水量等に依存するものであり、特に限定されるものでない。しかし、水分量は、多すぎると薬物再溶解液の漏れの原因となり、少なすぎると薬物保持体の薬物の完全な溶解ができないため薬効の低下を招く。従って水分量は、薬物保持体の吸水最大量程度が望ましい。薬物溶解部にハイドロゲルを使用した場合、離水量が10mg/cm2〜100mg/cm2が特に好ましい。更に、ハイドロゲルは、組み立て時及び皮膚装着時に破壊が生じない程度のゲル強度が必要であり、400g/cm2〜1500g/cm2のゲル強度とするのが望ましい。
【0065】
薬物保持体の薬物溶解に必要な水分量は、予め薬物溶解部でコントロールする。これにより、使用時には、何時でも正確な水分量を確実且つ迅速に薬物保持体に供給できるので、治療効果が正確となる。また、治療操作、治療時間も短縮することができる。
【0066】
図9は、導電性スナップコネクターIdの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。このコネクターIdは、電極端子固定台24上に、電極端子25(オス)が2箇所設置してあり、組み立て後、電流発信部Iaの電極端子2(メス)と接合できるように構成されている。
【0067】
電流発信部と電極部との接続は、電流発信部側の電極端子と導電性スナップコネクター側の電極端子により、電極部を挟み込むように構成される。接続により導電性スナップコネクター側の電極端子が、電極部の電極印刷部(陽極、陰極各々)と接触するため、電流発信部と電極部は導電可能な状態となり、電気的結合が実現される。
【0068】
また、装置の組み立て時に電流発信部と電極部との間に薬物ユニットを挿入して接続する場合には、電極端子は、電極部と薬物ユニットの位置合わせを目的とした機械的な結合手段としての機能をも有する。従って、本発明の電流発信部と導電性スナップコネクターとの電極端子部による接合は、装置の組み立て手段として重要な位置を占めるものである。
【0069】
また、電流発信部と電極部との接続形態として、コードレスで使用する場合やコードによるリモコン操作で使用する場合がある。前者の場合には、手軽に治療したい時に、小型の電流発信部を電極部に直接連結するものである。一方、後者の場合は、電流発信部を手元で操作しながら治療したい時に、電流発信部と電極部との間に専用の接続コードを接続するものである。なお、接続コードの両端には、電流発信部側と導電性スナップコネクター側との接続を目的とした接続手段が構成されている。接続手段としてプラスチック成型体に電極端子(陽極、陰極各々)が組み込まれ、電流発信部側と導電性スナップコネクター側の電極端子との接続ができるように構成されている。なお接続手段は、電極端子に限定されるものでなく、接続手段の形状及び接続状態は、随時変更可能である。好ましくは、導電性スナップコネクター側の接続手段が、薬物ユニットと電極部とを位置ずれなく、しかも強固に配列保持できるような構造が望ましい。
【0070】
図10は、組み立て用補助台Ie−1の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。補助台Ie−1は、電極部のバッキング層4の形状に合わせた電極部収納スペース27を有し、更に組み立て時の2本の位置合わせ棒26を有するように構成されている。組み立て用補助台の材質は、紙、金属、木材、プラスチックフィルム(ポリプロピレン、テフロン、塩化ビニル)等の成型加工が可能であるものであれば、特に限定されないが、厚み0.5mm以上の高い成型保持性を有するプラスチックフィルムが好ましい。
【0071】
この組み立て用補助台は、患者が本装置の組み立てを行う時に操作を容易にするために考案されたものである。本実施例では、電極部のパッキング層4の形状に合わせた電極部収納スペース27が設置されており、電極部を組み立て用補助台上に的確に置くことができる。また、この電極部収納スペース27は、装置組み立て時の電極部の破損を防止できる点でも有用である。
【0072】
更に、組み立て用補助台には、位置合わせ棒26を設置することも可能である。この位置合わせ棒26は、装置の組み立て時に電極部と薬物ユニットの位置合わせを可能とするため、人為的なミスを抑制できる。
【0073】
図11は、組み立て用補助台Ie−2の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。補助台Ie−2は、電流発信部Iaの形状に合わせた電流発信部収納スペース29を有するように構成されている。電流発信部収納スペース29には、電流発信部固定手段28が設けられている。
【0074】
なお、組み立て用補助台の構成は、装置の形態及び組み立て手順により、上記の構造を併用することも可能であり、更に形状の変更も可能である。組み立て用補助台の材質は、紙、金属、木材、プラスチックフィルム(ポリプロピレン、テフロン、塩化ビニル)等の成型加工が可能であるものであれば、特に限定されないが、厚み0.5mm以上の高い成型保持性を有するプラスチックフィルムが好ましい。
【0075】
図12は、本発明の実施例1に係る薬物ユニットIc−1を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0076】
まず、同図(a)▲1▼のように、組み立て用補助台Ie−2の電流発信部収納用スペース29に、電極端子2(メス)が上向きになるように電流発信部Iaを組み込み、固定手段28により固定する。次に、同図▲2▼のように、組み立て用補助台Ie−2の窪みに合わせて電極部Ibを設置した後、同図▲3▼のように、電極部Ibの蓋材9を剥離して薬物溶解部11をむき出しにする。その後、同図▲4▼、▲5▼のように、導電性スナップコネクターIdを用いて、電極部Ibと薬物ユニットIc−1を互いに位置ずれが無いように接触させた後、同図▲6▼のように、薬物ユニットIc−1の電極部側ライナー17(ミシン目を境に折り返し済み)を剥離する。そして、剥離と同時に、同図▲7▼のように、薬物ユニットの薬物保持体14と一体型電極部の薬物溶解部11とが互いに接合されるため、薬物溶解部11の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解される。
【0077】
その後、同図(b)▲8▼のように、薬物ユニットの皮膚側ライナー12を導電性スナップコネクターIdから引き抜いた後、同図▲9▼のように、適用直前に粘着フィルム用ライナー8を剥離し、最後に補助台より装置を取り外す。これにより、イオントフォレーシス装置をそのままの状態で適用部位に装着でき、治療を開始できる。このような手順で装置を組み立てることにより、再溶解液の部材への薬物移行の防止及び空気混入による通電状態の不均一化の発生を防止できる。
【0078】
図13は、本発明の実施例2に係る薬物ユニットIc−2を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【0079】
まず、同図(a)▲1▼のように、組み立て用補助台Ie−1に位置合わせ棒26に従い電極部を設置した後、同図▲2▼のように、電極部Ib−1の蓋材9を剥離し、薬物溶解部11をむき出しにする。次に、同図▲3▼のように、薬物ユニットIc−2の電極部側ライナー17を剥離する。そして、同図▲4▼のように、電極部Ib−1と薬物ユニットIc−2を互いに位置ずれが無いように接触させ、同図▲5▼のように、薬物ユニットの薬物保持体14と一体型電極部の薬物溶解部11とを接合させることにより、薬物溶解部11の水分が薬物保持体14に浸入し、薬物が再溶解される。その後、同図▲6▼のように、補助台Ie−1より製剤を取り外す。
【0080】
そして、同図(b)▲7▼のように、導電性スナップコネクターIdと電流発信部Iaを結合し、同図▲8▼のように、適用直前に薬物ユニットの皮膚側ライナー12を剥離した後、同図▲9▼のように、粘着フィルム用ライナー8を剥離する。これにより、イオントフォレーシス装置をそのままの状態で適用部位に装着でき、治療を開始できる。このような手順で装置を組み立てることにより、再溶解液の部材への薬物移行の防止及び空気混入による通電状態の不均一化を防止できる。更に、成型ライナーを使用することで、薬物溶液のライナーへの付着も防止できる。また、本例では、薬物ユニット内に乾燥剤を設置できるため、包装形態のコンパクト化を実現できるとともに、薬物の安定性を向上できる。
【0081】
(実験例1)
装置組み立て時における薬物保護部材への吸着実験
本実験例では、実施例1,実施例2及び比較例1の薬物ユニットを活性化した場合の保護部材への薬物吸着量を測定した。また、薬物ユニット,電極部及び比較例1は、以下の内容のものを使用した。
【0082】
薬物ユニット
薬物保持体(ハイドロフィリックデュラポア,平均気孔径5μm,空隙率70%,有効面積2.5cm2)の一枚当たりに、ヒト型副甲状腺ホルモン(hPTH(1−34))を400μg乾燥保持させ、薬物ユニットを作製した。
【0083】
尚、比較例1の薬物ユニットは、実施例1とほぼ同じ構造であるが、保護部材(電極部側ライナー17,皮膚側ライナー12)の吸着防止加工を施していないものを使用した。
【0084】
電極部
ドナー電極(銀印刷部)2.5cm2に隣接する導電層(薬物溶解部)にクエン酸緩衝液(33mM,pH5)を含有した1.5%寒天ゲルを1.0g充填し,更にリファレンス電極(塩化銀印刷部)には、塩化ナトリウム含有ポリビニルアルコール(UF−250G,ユニチカ製)を1.0g充填し、電極部を作製した。
【0085】
実験方法
薬物ユニットと電極部を実施例1及び実施例2の組み立て方法に従って組み立てた後、薬物ユニットの皮膚側ライナーを1分後剥離し、1mlの0.5mM酢酸緩衝液(pH4,0.9%塩化ナトリウム及び0.01%塩化ベンザルコニウム含有)で吸着している薬物を抽出し、皮膚側ライナーに吸着している薬物量を高速液体クロマトグラフ法(逆相)により測定した。(n=4)尚、比較例1は、実施例1の組み立て方法に従って組み立てた。その結果を表1に示した。
【0086】
【表1】
Figure 0004154017
【0087】
表1から明らかなように、比較例1では約4%前後の皮膚側ライナーへの吸着が確認されたのに対し、吸着防止加工を施した保護部材を使用した実施例1及び実施例2では、組み立て時の皮膚側ライナーへの吸着は、ほとんど確認されなかった。また、保護部材を成型ライナーにすることで、薬物保持体への影響を更に削減できることが確認された。更に、製造時に薬物溶液塗布口より薬物溶液を塗布し乾燥させ、薬物含量の損失を調査した。(実験結果は未掲載)その結果、実施例1及び実施例2では、薬物損失はほとんど認められなかった。つまり、保護部材を設置した後に薬物溶液の塗布が可能であるため、製造中の薬物損失(外因的要因)を防止できる。
【0088】
(実験例2)
装置組み立て後における薬物溶液の拡散防止実験
本実験例では、実施例2及び比較例2の薬物ユニットを活性化した場合の薬物保持体周辺部への薬物拡散量を測定した。また、薬物ユニット、電極部及び比較例2は、以下の内容のものを使用した。
【0089】
薬物ユニット
実施例2と比較例2は、実験例1と同様の薬物ユニットを使用した。だだし、実施例2には薬物の拡散防止加工(Ma−1)を施したのに対して、比較例2は未加工とした。
【0090】
電極部
実験例1と同様の電極部を使用した。
【0091】
実験方法
薬物ユニットと電極部を実施例2の組み立て方法に従って組み立てた後、薬物ユニットを5分、15分で剥離し、更に乾燥した。乾燥後、拡散防止加工部分を境に薬物ユニット(薬物保持体)を内側と外側に分割し、拡散防止加工外側(非導電部位)へ拡散した薬物量を測定した。測定は、試料を1mlの0.5mM酢酸緩衝液(pH4,0.9%塩化ナトリウム及び0.01%塩化ベンザルコニウム含有)で吸着している薬物を抽出し、高速液体クロマトグラフ法(逆相)により測定した。(n=3)その結果を表2に示した。
【0092】
【表2】
Figure 0004154017
【0093】
表2から明らかなように、比較例2では約50%前後の薬物が非導電部位へ拡散することが確認されたのに対し、薬物保持体に拡散防止加工を施した実施例2では、非導電部位への拡散はほとんど無く、有効面積内に薬物が含有されていることが確認された。以上の結果より、拡散防止加工を施していない装置では、組み立て後に治療に使用される薬物が減少するため、所望の薬効が得られない。つまり、拡散防止加工の有用性が示唆される。
【0094】
(実験例3)
血中のhPTH(1−34)の濃度測定
本実験例では、実施例1,実施例2及び比較例3の薬物ユニットを活性化し、使用した場合の血清中hPTH(1−34)の濃度を測定した。また、薬物ユニット,電極部及び比較例3は、以下の内容のものを使用した。
【0095】
薬物ユニット
薬物保持体(ハイドロフィリックデュラポア,平均気孔径5μm,空隙率70%,有効面積2.5cm2)の一枚当たりに、ヒト型副甲状腺ホルモン(hPTH(1−34))を400μg乾燥保持させ、薬物ユニットを作製した。表3に示すように、実施例1と実施例2は、薬物拡散防止加工(Ma−1)と空気抜き加工(Mb−1,Mb−2)を施したものを使用した。しかし比較例3は、薬物拡散防止加工(Ma−1)を施したが、空気抜き加工は未加工とした。
【0096】
【表3】
Figure 0004154017
【0097】
電極部
実験例1と同様の電極部を使用した。
【0098】
実験方法
SDラット(雄、6週令)の腹部皮膚をウレタン麻酔下にて除毛(バリカン・シェーバー)した。次に、本実験例の薬物ユニットを実施例1及び実施例2の組み立て方法に従って活性化した後、本装置をSDラットの腹部に装着し通電を開始した。通電は直流0.25mA定電流、周波数40kHz、ON/OFF比(3/7)のパルス電流を利用し、60分間の連続通電とした。所定時間経過後に頚静脈より採血し、遠心分離後、血清試料とした。血清中hPTH(1−34)の濃度(pg/ml)をラジオイムノアッセイ法にて測定した。
【0099】
図14は、その結果を示すもので、実験例3における血清中のhPTH(1−34)濃度の推移を示す図である。(n=4)本実験例の試料を活性化した場合、空気抜き加工を施した実施例1と実施例2では、装置内部の空気が除去され、薬物溶解部と薬物保持体とがムラ無く均一に接触していることを確認できた。一方、比較例1では、空気が装置内部に残存した状態であり、適用時においても除去されることは無かった。これらの試料を用いた実験結果では、図14に示すように、比較例3は、実施例1と実施例2に比べると血中濃度が全般的に低く、更にバラツキが多い結果を示した。つまり、装置内部の空気が、血中濃度に大きく影響していることと判断される。このような結果から、空気抜き加工の有用性が示唆される。
【0100】
このように本発明に係るイオントフォレーシス装置は、薬物溶解液の拡散防止加工が施された薬物保持体を有しているので、製造時、保管時、組み立て時及び使用時(治療時)における薬物損失を好適に防止することができる。従って、製造時における製造不良の抑制、保管時における薬物の長期安定性の向上及び適用時における薬物溶液の漏れや部材への移行の防止を実現できる。また、薬物ユニットには、装置組み立て時に発生する装置内部の空気だまりを解消する手段として空気抜き加工が施されるので、薬物の均一溶解及び通電の均一化が実現できる。更に、乾燥成分を薬物ユニット内部に設置できるように構成されているため、薬物の長期安定性の向上及び製造工程の簡素化が実現できる、以上の点より、本発明のイオントフォレーシス装置は、高い安定性環境下で保管された薬物保持体に、再溶解に必要な水分を精度良く供給できると共に、薬物溶解液の損失を防止できるため、高い生物学的利用率を有することができる。
【0101】
【発明の効果】
本発明によれば、薬物保持体に保持される薬物の有効利用に好適なイオントフォレーシス装置および薬物ユニットを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオントフォレーシス装置の使用時における断面構成を示す図である。
【図2】薬物ユニットの一実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。
【図3】薬物ユニットの他の実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。
【図4】薬物ユニットの他の実施例を示す図で、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は断面図である。
【図5】薬物保持体の薬物拡散防止加工の実施形態を示す図であり、(a)、(c)、(e)、(g)は表面図を、(b)、(d)、(f)、(h)は断面図をそれぞれ示す。
【図6】薬物保持体および粘着層による空気抜き加工の実施形態を示す図であり、(a)、(c)、(e)、(g)は表面図を、(b)、(d)、(f)、(h)は断面図をそれぞれ示す。
【図7】電流発信部Iaの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は裏面図、(c)は断面図である。
【図8】一体型電極部Ibの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は内部図、(c)は裏面図、(d)は断面図である。
【図9】導電性スナップコネクターIdの構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図10】組み立て用補助台Ie−1の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図11】組み立て用補助台Ie−2の構成例を示す図であり、(a)は表面図、(b)は断面図である。
【図12】薬物ユニットIc−1を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【図13】薬物ユニットIc−2を用いたイオントフォレーシス装置の組み立て方法を示す図であり、(a)は組み立ての前半の工程を、(b)は後半の工程をそれぞれ示す。
【図14】実験例3における血清中のhPTH(1−34)濃度の推移を示す図である。
【符号の説明】
Ia 電流発信部
Ib 一体型電極部
Ic−1 薬物ユニット
Ic−2 薬物ユニット
Id 導電性スナップコネクター
Ie−1 組み立て用補助台
Ie−2 組み立て用補助台
1 電流調節スイッチ
2 電極端子(電流発信部側)
3 粘着フィルム
4 バッキング層
5 導電性スナップコネクター用挿入口(電極部)
6 ドナー電極印刷部
7 リファレンス電極印刷部
8 粘着フィルム用ライナー
9 蓋材
10 リファレンス電極側導電層
11 ドナー電極側導電層(通称,薬物溶解部)
12 皮膚側ライナー
12′ 吸着防止加工(皮膚側ライナー側)
13 薬物保持体周辺粘着層
14 薬物保持体
15 導電性スナップコネクター用挿入口(薬物ユニット)
16 ライナー引き抜き用ミシン目
17 電極部側ライナー
17′ 吸着防止加工(電極部側ライナー側)
18 薬物溶液塗布口
19 乾燥剤
20 一体型成型ライナー
20′ 乾燥成分含有層
21 固定端子挿入口
22 固定端子
23 折り軸
24 電極端子固定台
25 電極端子(導電性スナップコネクター側)
26 位置合わせ棒
27 電極部収納用スペース
28 電流発信部固定手段
29 電流発信部収納用スペース
30 拡散防止加工
31 空気抜き加工
32 未塗工部分
40 皮膚

Claims (7)

  1. 薬物を活性化させる機能を有する薬物溶解部と、空気抜き加工が施され、前記薬物溶解部に取り外し可能に接合される薬物保持体を有する薬物ユニットとを備え、前記空気抜き加工が、前記薬物保持体の周辺部に設けられた空気抜き孔であることを特徴とするイオントフォレーシス装置。
  2. 薬物を活性化させる機能を有する薬物溶解部を備えるイオントフォレーシス装置に用いられる薬物ユニットであって、前記薬物溶解部に取り外し可能に接合される薬物を保持する薬物保持体と、前記薬物保持体の一方の面に配置された第1のカバーと、前記薬物保持体の他方の面に配置された第2のカバーと、前記第1および第2のカバーを前記薬物保持体に取り外し可能に固定する部材とを備え、空気抜き加工として前記薬物保持体の周辺部に設けられた空気抜き孔、前記部材に施されたパターン塗工、またはその双方を有することを特徴とする薬物ユニット。
  3. 前記第1のカバーが、前記薬物保持体に薬物を供給するための開口を有することを特徴とする請求項記載の薬物ユニット。
  4. 内側に乾燥成分が配置されたことを特徴とする請求項記載の薬物ユニット。
  5. 前記第1および第2のカバーの少なくとも一方に、薬物の吸着防止加工が施されたことを特徴とする請求項記載の薬物ユニット。
  6. 前記薬物の吸着防止加工が、シリコン処理加工又はテフロン処理加工であることを特徴とする請求項記載の薬物ユニット。
  7. 薬物を活性化させる機能を有する薬物溶解部を備えるイオントフォレーシス装置に用いられる薬物ユニットに含まれる、前記薬物溶解部に取り外し可能に接合される薬物保持体であって、空気抜き加工が施された多孔質部材と前記多孔質部材に含有された薬物とを有し、前記空気抜き加工が、前記多孔質部材の周辺部に設けられた空気抜き孔であることを特徴とする薬物保持体。
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