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JP4153849B2 - セラミックヒータおよびそれを用いたグロープラグ - Google Patents

セラミックヒータおよびそれを用いたグロープラグ Download PDF

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Description

本発明は、セラミックヒータおよび、それを用いたグロープラグに関する。詳しくは、石油ファンヒーターの着火用、または、その他の加熱に用いられるセラミックヒータおよびそのセラミックヒータを用いてディーゼルエンジンの始動促進用などに使用されるグロープラグに関する。
近年、排気ガスの規制に対応するため、ディーゼルエンジンの燃焼方式が、副燃焼室を有するタイプから、直接噴射型、いわゆる直噴型に移行し、さらに、マルチバルブ化が行われてきている。このような直接噴射型のディーゼルエンジンに用いるグロープラグは、シリンダヘッドの壁面を通って主燃焼室に臨むため、副燃焼室を予熱するタイプに比べて全長を長くし、しかも、細径にすることが必要である。さらに、シリンダヘッドの強度を確保するためにシリンダヘッドの厚さを大きくする必要がある。
そのため、グロープラグを装着する挿入孔が非常に細く、しかも、長くなってきており、それに合わせてグロープラグも非常に細長く形成する必要がでてきた。
従って、前述のようなグロープラグの長尺化の要求に応えるとともに、セラミックヒータの全長を短縮してコストダウンを図るために、セラミックヒータを、その発熱体が埋設されている発熱部が外部に突出するようにして金属製外筒の一端側に固定した構造のグロープラグが提案されている。
例えば、図3に特許文献1に開示された従来のグロープラグを示す。特許文献1のグロープラグは金属製外筒8の先端開口部から内部にガラス30Aによりセラミックヒータ6を保持固定して構成されている。
このセラミックヒータ6は、絶縁性セラミックスからなる円筒状のセラミック体6a中に、高融点金属(例えばタングステン等)のコイルや導電性セラミックス等の発熱抵抗体64を埋設してなる。そして、セラミック体6aの端面6bの中央部に、外周部6bfよりも突出した円形の突出部6beを形成するとともに、この突出部6beの側面に、発熱抵抗体64に接続された陽極側リード線68の先端部68aの側面を露出させている。一方、電極取り出し金具12の先端にはカップ状(有底円筒状)に形成した陽極端子50を接続し、この陽極端子50をセラミックヒータ6の端面6bに形成された突出部6beに嵌合させてロウ付けにより接合している。また、発熱抵抗体64の陰極側の引出部を絶縁性セラミックスの側面から露出させて金属製外筒8に接続している。
セラミックヒータ6の製造としては、焼結時に陽極側リード線68を偏芯させて焼成を行い、焼結成形後のセラミックヒータ6の端面6bを研削等により段付き形状にして円形突出部6beを形成し、その円形突出部6beの側面にリード線68の先端68aが露出するようにしている。
特許文献1においてはカップ状の陽極端子50をセラミックヒータ30の端部の円形突出部6beに嵌合させてロウ付けしたので、このロウ付け部分16の強度が向上する。さらに、ロウ付け部分16を端面6bから突出させたので、その周囲の部分にロウ材が残らず、電極取り出し金具12と金属製外筒8との短絡を防止することができるというものである。
特開2002−122326号公報(第8頁、図1)
特許文献1のように、陽極端子50を突出部6beに嵌合し、ロウ付けにより接続するようにした構成では、これら両者を確実に接続できる点で優れているが、陽極端子50の局所発熱が発生しやすくセラミックヒータの通電耐久性が悪化する問題があった。
このため、セラミックヒータ6に対して、これまで以上に通電耐久性を備えることが望まれてきている。
本発明は、上述の問題点に鑑みて案出されたものであり、陽極端子の局所発熱を抑えて、通電耐久性を十分に備えるセラミックヒータおよび、このセラミックヒータを用いて急速に昇温することが可能なグロープラグを提供することを目的とする。
本発明のセラミックヒータは、棒状のセラミック体と、該セラミック体中に内蔵された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に接続され前記セラミック体の表面側に導出されたリード線と、該リード線と接続され前記セラミック体の表面に露出した引出部と、該引出部の露出部と接続された陽極端子とを備えている。そして、前記セラミック体の一方端面に突出部を形成するとともに、前記引出部前記突出部の側壁の複数箇所で露出し、かつ、前記引出部の露出部が、前記突出部の側壁を介して対向する位置に形成されるとともに前記露出部のそれぞれに前記陽極端子が接続可能に構成されていることを特徴とする。
また、前記突出部の外径Aと前記セラミック体の外径Bとの比が、0.4≦A/B≦0.88であるのが好ましい。
さらに、前記引出部の露出部の断面積が1×10〜6.8×10μmであることが好ましい。
そして、金属製外筒の先端開口部に上述のセラミックヒータを挿入固定したことを特徴とするグロープラグを提供する。
本発明の構成によれば、引出部が突出部の側壁の複数箇所から引き出されて露出、その露出部のそれぞれに陽極端子が接続可能に構成されている。そのため、陽極端子から高い電圧を印加したとしても、少ない電流引出部に流すことが可能となり、引出部の発熱が抑えられる。さらに、引出部の露出部が、突出部の側壁を介して対向する位置に形成されることから、引出部の局所発熱箇所の距離を極大にすることができるので、突出部の熱応力を抑え通電耐久性を高めることができる。
従って、電圧印加時における突出部の耐熱衝撃に強く、通電耐久性の優れたセラミックヒータを提供することができる。また、このような耐熱衝撃に強いセラミックヒータを用いたグロープラグでは着火不良がなく信頼性を格段に向上させることが可能である。
本発明の実施の形態について、図を用いて説明する。
図1は、本発明のセラミックヒータの断面図、図2は本発明のセラミックヒータを用いたグロープラグの断面図である。
図1に示すように、本発明のセラミックヒータ10は、セラミック体11中に内蔵する発熱抵抗体12と、発熱抵抗体12の一方側に接続してセラミック体11の端面側に導出するリード線15bと、リード線15bと接続しセラミック体11の表面に露出させる引出部13aと、引出部13aの露出部と接続する陽極端子14とが形成されている。また、発熱抵抗体12の他方側に接続してセラミック体11の側面側に導出するリード線15aと、そのリード線15aの先端と接続し、セラミック体11の側面に露出する引出部13bとが形成され、陰極側に接続可能に構成されている。
セラミック体11は棒状の電気絶縁性セラミックスからなり、その一方端面は突出部16を形成している。また、先端側の内部には発熱抵抗体12を埋設させている。この発熱抵抗体12はU字形の棒状体であり、導電成分、抵抗温度係数を調節するための調整成分、および絶縁成分であるセラミック成分を含有している。また、引出部13a、13bは図1に示すように、リード線15a、15bの先端に接続されており、特に、引出部13aはリード線15bの先端に接続されて突出部16の側壁の2カ所に引き出され露出ている。
陽極端子14は材質がSUS304、等からなり、先端がカップ状に形成し外部から所定電圧が印加可能に構成されている。この陽極端子14は上述の引出部13bから側壁の2カ所に引き出され2カ所が露出したものを確実に接続するために形成したものであり、露出部を増加させても陽極端子14を確実に接続させることができる。陽極端子14の先端をカップ状に形成したが、これに限定されず、露出部に対応して先端が複数に別れて接続可能に構成しても良い。
そして、引出部13aに外部電源から通電すると、セラミック体11内に設けられたU字型の発熱抵抗体12の端部に給電されて発熱抵抗体12が発熱を開始するが、発生した熱はセラミック体11内部を伝導して表面に到達する。
しかし、引出部13aに陽極端子14に印加した直後は、発生した熱がセラミック体11内部を十分に伝わっておらず、突出部16は引出部13aの発熱によりセラミック体11との温度差が生じる。従って、突出部16において引出部13aに局所発熱が発生しセラミックヒータ10の通電耐久性が悪化しやすい。
本発明のセラミックヒータ10においては、突出部16の側壁に陽極端子14と接続する2つ以上の引出部13aが露出させており、その露出部のそれぞれに陽極端子14が接続可能に設けられているため、突出部16の部分抵抗を下げることができ、電圧突入時の引出部13aの局所発熱を抑えることができ、突出部16の熱応力を抑え通電耐久性を高めることができる。
そして、更に好ましい形態としては、図1に示すように、引出部13aの露出部が、突出部16を介して対向する位置に形成するのがよい。このような位置に形成することによって、わずかにも発生する引出部13aの局所発熱箇所の距離を極大にすることができ、突出部16の熱応力を抑え通電耐久性を高めることができる。
さらに、突出部16の外径Aとセラミック体11の外径Bとの比が、0.4≦A/B≦0.88とするのがよい。外径の比A/Bが0.4より小さいと引出部13aの側面を露出させている距離が長くなるため、引出部13aの抵抗が高くなり、電圧突入時に突出部16に局所発熱が発生し、これに伴う熱応力が高くなり、外径の比A/Bが0.88より大きいと突出部16の直径が細くなり突出部16の耐荷重が低くなり、突出部16にクラックが発生する。このクラックは引出部13aが1箇所で片側にのみ形成される場合に発生しやすくなる。
さらに、引出部13aの露出部の面積が1×10〜6.8×10μmとするのがよい。引出部13aの断面積が1×10 μより小さいと引出部13aの側面と陽極端子14との接触抵抗が高くなり、電圧突入時に突出部16に局所発熱が発生し、これに伴う熱応力が高くなる。また、引出部13aの露出部の面積が6.8×10μmより大きいと引出部13aが突出部16における異物としての影響が大きくなり、熱応力に伴うクラックが引出部13aおよび突出部16に発生する。
セラミック体11を構成する電気絶縁性セラミックスは、通常、発熱抵抗体12及びリード線15a、15bなどと一体に焼成され、焼成後これらは一体となっている。この電気絶縁性セラミックスは発熱抵抗体12およびリード線15a、15bなどに対して−20〜1500℃において十分な絶縁性を有すればよい。特に、発熱抵抗体12に対して、10倍以上の絶縁性を有することが好ましい。
この電気絶縁性セラミックスを構成する成分は特に限定されないが、窒化物セラミックスが望ましい。窒化物セラミックスは、比較的熱伝導率が高く、セラミック体11の先端から他端側へ効率的に熱を伝えることができ、セラミック体11の先端と他端側との温度差を小さくすることができるからである。例えば、窒化ケイ素質セラミックス、サイアロン及び窒化アルミニウムセラミックスのうちのいずれかのみから構成されてもよく、窒化ケイ素質セラミックス、サイアロン及び窒化アルミニウムセラミックスのうちの少なくとも一種を主成分としてもよい。
特に、窒化物セラミックスの中でも窒化ケイ素質セラミックスとすることにより、熱衝撃に強く、耐久性の優れたセラミックヒータ、およびグロープラグとすることができる。この窒化ケイ素質セラミックスは、窒化ケイ素を主成分とするものが広く含まれ、窒化ケイ素のみならず、サイアロンなども含まれる。さらに、通常、焼結助剤(Y、Yb、Erなどの各酸化物など)が数質量%(2〜10質量%程度)配合されて焼成される。また、焼結助剤粉末は特に限定されず、窒化ケイ素の焼成に一般に用いられる希土類酸化物などの粉末を使用することができる。とくに、Erなど、焼結した場合の粒界が結晶相となる焼結助剤粉末を用いると耐熱性が高くなることからより好ましい。
さらに、発熱抵抗体12を構成する各金属元素の硼化物が含有されてもよく、下記導電成分との熱膨張率の差を小さくするために少量の導電成分を含有してもよい。
また、発熱抵抗体12は、通常、導電成分と絶縁成分とを含有する。この導電成分は、W、Ta、Nb、Ti、Mo、Zr、Hf、V、及びCr等から選ばれる1種以上の元素の珪化物、炭化物又は窒化物等の少なくとも1種であり、絶縁成分は窒化ケイ素質焼結体等である。特に、絶縁成分及び/又は絶縁体を構成する成分に窒化ケイ素が含有される場合は、導電成分として炭化タングステン、珪化モリブデン、窒化チタン又は珪化タングステン等の少なくとも1種を用いることが好ましい。
導電成分は、絶縁成分及び絶縁体を構成する成分との熱膨張差が小さいことが好ましく、融点はセラミックヒータの使用温度(1400℃以上、更には1500℃以上)を越えることが好ましい。また、発熱抵抗体12中に含まれる導電成分と絶縁成分との量比は特に限定されないが、発熱抵抗体12を100体積%とした場合に、導電成分を15〜40体積%とすることが好ましく、20〜30体積%とすることがより好ましい。
図2に示すグロープラグ26は、ハウジング25の先端に保持された金属製外筒22の先端開口部からセラミックヒータ10を挿入固定して構成されている。
セラミックヒータ10の陰極側に接続されて露出した引出部13bは金属製外筒22の内部側でロウ付けにより電気的に接続されている。この金属製外筒22はステンレスなどの導電材料によって形成され、セラミック体11を嵌装し、ロウ付けなどにより固着されている。また、引出部13bと金属製外筒22は互いに電気的に接触し、金属製外筒22自体が接地電極としての作用を有しているため、金属製外筒22を他の部材に取り付けたときに、金属製外筒22自体を介して給電することが可能となる。
本発明のセラミックヒータおよびそれを用いたグロープラグの製造方法を説明する。
セラミックヒータ10を作製するためには、まず、発熱抵抗体12を構成する成分として示した導電成分と、絶縁成分を含有するペーストを作製し、これを上記の電気絶縁性セラミックス中に埋入させる。
まず、ペーストは、通常、ペースト全体を100質量%とした場合に、導電成分及び絶縁成分を合計で75〜90質量%含有する。このペーストは、例えば、これらの成分を各原料粉末として所定量を湿式混合し、その後、乾燥させ、更に、ポリプロピレン、ワックス等の所定量のバインダ等と混合することにより得ることができる。このペーストは更に、適度に乾燥させて取り扱い易いように成形加工したペレット状等のものであってもよい。
また、埋入はどのように行ってもよいが、例えば、型内に突出するリード線の長さを調節して固定し、この型内に上記ペーストを注入することにより行うことができる。更に、所定の形状に成形したペーストにリード線を挿入するように接触長を調製し、埋入させることもできる。
その他、棒状基体の原料粉末をプレス成形法により成形体を得、成形体の上面に適度なバインダなどを調合した上記ペーストを作り、これを発熱部リード部および電極部の導体形状にスクリーン印刷法によりプリントして形成しても良い。
このようにして、この発熱抵抗体12をセラミック体11用の原料とともに、プレス成形して一体に加圧することにより、基体の形状を有する粉末成形体を得る。そして、さらにこのセラミックヒータ成形体を、黒鉛製などの加圧用ダイスに収納し、これを焼成炉に収容し、必要に応じて仮焼してバインダを除去した後、所定の温度で所要時間、ホットプレス焼成することによって、セラミックヒータ10を得ることができる。
セラミックヒータ10の端面16aの中央部に、外周部16abよりも突出した円形の突出部16aaを形成するとともに、この突出部16aaの側面に、発熱抵抗体12に接続された陽極側リード線15bを介して引出部13aの側面を露出させている。一方、カップ状(有底円筒状)に形成した陽極端子14と、この引出部13aを前記セラミックヒータ10の端面16bに形成された突出部16aaに嵌合させてロウ付けにより接合している。
円形の突出部16は、突出形状のメス型形状のダイヤ砥石によって研削することによって形成したり、セラミックヒータ10は成形体の際に切削して形状を成形しても良い。また、セラミックヒーター10の成形体をプレス成形する際の金型にて形状を成形しても良い。
上述の方法により作製したセラミックヒータ10を、ステンレス製の金属製外筒22に嵌装し、ロウ付けした後、ハウジング25にロウ付けおよびかしめを行うことで固定し、グロープラグ26が完成する。
なお、本発明のセラミックヒータ10は、焼結時に陽極側リード線15bを偏芯させておき、焼結成形後のセラミックヒータ10の端面16bを研削等により段付き形状にして突出部16を形成し、その突出部16の側壁にリード線15bから引き出された引出部13aの両側面を直接露出するようにしている。この構成によりリード線15bの側面に陽極端子14の先端が複数分岐して接続されるため、接続面積が大きくとることができ、接続をより確実にすることができる。また、陽極端子14の先端をカップ状に形成し、突出部16に嵌合させてロウ付けしたので、このロウ付け部分16の強度が向上する。
次に本発明の実施例を説明する。
次に示す方法により、図1に示すセラミックヒータ10を作製した。
セラミック体11を構成する電気絶縁性セラミックスの主成分として90〜92モル%の窒化ケイ素に焼結助剤として希土類元素酸化物を2〜10モル%、酸化アルミニウム、酸化ケイ素を窒化ケイ素と希土類元素酸化物の総量に対して各々0.2〜2.0質量%と1〜5質量%添加混合して原料粉末を調整した。
その後、原料粉末をプレス成形法により成形体を得、成形体の上面にタングステンに適当な有機溶剤、溶媒を添加混合した発熱体ペーストを作り、これを発熱抵抗体12および引出部13の導体形状にスクリーン印刷法によりプリントした。
さらに、上記発熱抵抗体12と引出部13成形体の間に、タングステンを主成分とする導電体を挟み込んで密着させ、約1650〜1800℃の温度でホットプレス焼成することにより、セラミック体11と発熱抵抗体12を一括焼成した。
次にセラミックヒータ10の端面16aの中央部に、研削により外周部16abよりも突出した円形の突出部16aaを形成するとともに、この突出部16aaの側面に、発熱抵抗体12に接続された陽極側リード線15bを介して引出部13aの側面を露出させた。一方、カップ状に形成した陽極端子14と、この引出部13aを前記セラミックヒータ10の端面16bに形成された突出部16aaに嵌合させてロウ付けにより接合させた。
引出部13aは4ヶ所、2ヶ所、1ヶ所とし、それぞれの引出部13aの方向を対向および片側とした。引出部13aを対向の配置とするには4ヶ所の場合、突出部16の周方向90°おきに均等に2組の対向引出部13aとし、2ヶ所の場合、突出部16の周方向180°おきの1組の対向引出部13aとした。引出部13aが対向に配置されるには隣り合う引出部が90°以上離れていればよいとした。
また、引出部13aを片側の配置とするには、突出部16の周方向30°以内の範囲に全ての引出部13aを集約させて配置した。
さらに、前記突出部16の外径Aと前記セラミック体11の外径Bとの比A/Bを様々に変化させたセラミックヒータ10のサンプルを作成した。
また、前記引出部13aの断面積も様々に変化させたセラミックヒータ10のサンプルを作成した。
それぞれ用意したサンプルの発熱抵抗体12に電圧を印加して発熱抵抗体12をジュール発熱させ、セラミックヒータの飽和温度が1400℃となるような電圧Aを印加し、電圧印加時間を5分、その後電圧をカットし常温の圧縮空気をセラミックヒータ最高発熱部に吹き付け冷却させることにより強制冷却する時間を3分とした熱サイクルで10000サイクルの通電耐久試験後の温度変化を調べる評価を実施した。
以上の結果を表1に示す。
なお、温度変化については10000サイクルの通電耐久試験後に、耐久試験前のセラミックヒータの飽和温度が1400℃となるような電圧Aを印加した際の温度変化とした。
そして、判定として、温度変化が-25℃以内のものを◎(大変良い)、-45℃以内のものを○(良い)、−100℃以内のものを△(許容範囲内)、−100℃を越えるものを×(不可)とした。
Figure 0004153849
表1に示した結果より、本発明の範囲内であるNo.1〜33のサンプルについては、10000サイクル後の温度変化において、許容範囲内の結果を得ることができた。しかしながら、試料No.34〜42に示した本発明の範囲外であるサンプルは、10000サイクル後の温度変化において、良好な結果を得ることができなかった。
No.2〜8、No.14〜20のサンプルについては、複数の引出部を備え、引出部方向が対向し、直径比が0.4≦A/B≦0.88であり、引出部の断面積が1×105〜6.8×105μm2であることから10000サイクル後の温度変化は-25℃以内の大変良い結果が得られた。
さらに、比較例としてNo.36、No.39〜42のサンプルにおいては引出部3aまたは突出部16にクラックも観察された。
また、今回の実施例により良好な結果が得られた、No.1〜33の条件で作製したセラミックヒータ10に、金属製外筒22、ハウジング25をロウ付けおよびかしめを行って固定し、グロープラグ26を作製したところ、電圧を印加して発熱体をジュール発熱させ、グロープラグ先端の飽和温度が1400℃とし、電圧印加時間を5分、その後電圧をカットし常温の圧縮空気を最高発熱部に吹き付け冷却させることにより強制冷却する時間を3分とした熱サイクルで10000サイクルの評価を行ったが、10000サイクル後の温度変化は-25℃以内の大変良い結果が得られ、金属製外筒22とセラミック体21との接触点をはじめ、どの点においても全く破損は認められず、グロープラグとして優れた耐熱衝撃性を示すことがわかった。
本発明のセラミックヒータの断面図である。 本発明のセラミックヒータを用いたグロープラグの断面図である。 従来のセラミックヒータを用いたグロープラグの断面図である。
符号の説明
10:セラミックヒータ
11:セラミック体
12:発熱抵抗体
13:引出部
14:陽極端子
15:リード線
16:突出部
20:セラミックヒータ
22:金属製外筒
24:陽極端子
25:ハウジング
26:グロープラグ

Claims (4)

  1. 棒状のセラミック体と、該セラミック体中に内蔵された発熱抵抗体と、該発熱抵抗体に接続され前記セラミック体の表面側に導出されたリード線と、該リード線と接続され前記セラミック体の表面に露出した引出部と、該引出部の露出部と接続された陽極端子とを備えたセラミックヒータにおいて、前記セラミック体の一方端面に突出部を形成するとともに、前記引出部前記突出部の側壁の複数箇所で露出し、かつ、前記引出部の露出部が、前記突出部の側壁を介して対向する位置に形成されるとともに前記露出部のそれぞれに前記陽極端子が接続可能に構成されていることを特徴とするセラミックヒータ。
  2. 前記突出部の外径Aと前記セラミック体の外径Bとの比が、0.4≦A/B≦0.88であることを特徴とする請求項に記載のセラミックヒータ。
  3. 前記引出部の露出部の面積が1×10〜6.8×10μmであることを特徴とする請求項1記載のセラミックヒータ。
  4. 金属製外筒の先端開口部に請求項1〜のいずれかに記載のセラミックヒータを挿入固定したことを特徴とするグロープラグ。
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