JP4144150B2 - 陰極線管 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、テレビジョンやパソコンモニタ等に使用される陰極線管に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図8は、従来のテレビジョンやパソコンモニタ等の陰極線管で、電子銃21から放出された電子ビーム22を偏向ヨーク23で垂直および水平方向に偏向し、画面全体に走査させて映像を再現する。このとき、図9や図10のように、電子ビーム22がマスクフレーム24などに反射してハレーションが生じるのを防止するために内部磁気シールド25にエレクトロンシールド26を設けたり、マスクフレーム24で電子ビーム22を遮蔽し、ハレーション対策を行っていた。図9、図10中の矢印はエレクトロンシールド26もしくはマスクフレーム24の先端部から吹き出る磁界の方向を示す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような内部磁気シールドにエレクトロンシールドを設けたり、マスクフレームで電子ビームを遮蔽した場合、地磁気などの外部磁界により、エレクトロンシールドもしくはマスクフレームの先端部より磁界が吹き出て、その磁界が電子ビームを歪曲させ、ランディングに悪影響を及ぼしていた。特に画面の上下部においては顕著にミスランディングが悪化していた。特に高精細が要求される陰極線管では管面端部でのミスランディングの改善が必要である。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、エレクトロンシールドやマスクフレームから吹き出す磁界による電子ビームの歪曲を少なくし、ミスランディングを減少させ色ズレや色ムラを防止する陰極線管を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の陰極線管は、以下の特徴を有する。
(1)少なくともパネル部およびファンネル部からなる外囲器と前記パネル部の内面に形成された蛍光面に対向して配置されたシャドウマスクと前記シャドウマスクを支持するマスクフレームと管軸と同軸上に取り付けられて前記ファンネル部内に配設された内部磁気シールドからなる陰極線管において、前記内部磁気シールドは前記マスクフレームの内側に張り出し電子ビームを遮蔽するエレクトロンシールドを具備し、前記エレクトロンシールドの長手方向に磁性金属材料を溶接して配設する衝立部を有することを特徴とする陰極線管線管とした。
【0006】
(2)少なくともパネル部およびファンネル部からなる外囲器と前記パネル部の内面に形成された蛍光面に対向して配置されたシャドウマスクと前記シャドウマスクを支持するマスクフレームと管軸と同軸上に取り付けられて前記ファンネル部内に配設された内部磁気シールドからなる陰極線管において、前記マスクフレームに磁性金属材料を溶接して配設する衝立部を有することを特徴とする陰極線管とした。
【0007】
本発明によれば、エレクトロンシールドやマスクフレームから吹き出す磁界による電子ビームの歪曲を少なくし、ミスランディングを減少させ色ズレや色ムラを防止する陰極線管を提供することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1記載の発明は、少なくともパネル部およびファンネル部からなる外囲器と前記パネル部の内面に形成された蛍光面に対向して配置されたシャドウマスクと前記シャドウマスクを支持するマスクフレームと管軸と同軸上に取り付けられて前記ファンネル部内に配設された内部磁気シールドからなる陰極線管において、前記内部磁気シールドは前記マスクフレームの内側に張り出し電子ビームを遮蔽するエレクトロンシールドを具備し、前記エレクトロンシールドの長手方向に磁性金属材料を溶接して配設する衝立部を有することを特徴とする陰極線管としたもので、エレクトロンシールドから吹き出す磁界による電子ビームの歪曲を少なくし、ミスランディングを減少させ、色ズレや色ムラを防止する陰極線管を提供することができる。
【0009】
本発明の請求項3記載の発明は、少なくともパネル部およびファンネル部からなる外囲器と前記パネル部の内面に形成された蛍光面に対向して配置されたシャドウマスクと前記シャドウマスクを支持するマスクフレームと管軸と同軸上に取り付けられて前記ファンネル部内に配設された内部磁気シールドからなる陰極線管において、前記マスクフレームに磁性金属材料を溶接して配設する衝立部を有することを特徴とする陰極線管としたもので、マスクフレームから吹き出す磁界による電子ビームの歪曲を少なくし、ミスランディングを減少させ色ズレや色ムラを防止する陰極線管を提供することができる。
【0010】
以下、本発明の実施の形態における陰極線管について、図1〜図7を用いて説明する。
【0011】
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1における陰極線管の概略図ある。この陰極線管は少なくともパネル部1およびファンネル部2からなる外囲器とパネル部1の内面に形成された蛍光面3に対向して配置されたシャドウマスク4とシャドウマスク4を支持するマスクフレーム5と管軸と同軸上に取り付けられてファンネル部2内に配設された内部磁気シールド6からなり、内部磁気シールド6には電子ビーム7を遮蔽するエレクトロンシールド8が具備されている。図2および図3は、図1におけるシャドウマスク4近傍の断面図である。図4は図2の断面斜視図である。
【0012】
エレクトロンシールド8は、図2においてはエレクトロンシールド8長手方向に切欠きされ、そして管軸方向にほぼ平行に折り曲げられた折り曲げ衝立部9を形成し、図3においてはエレクトロンシールド8長手方向に磁性金属材料を溶接して溶接衝立部10を形成している。ここでのエレクトロンシールド8長手方向とは図4に示すように、図中矢印方向であり、エレクトロンシールド8の辺に沿った方向である。図2および図3の矢印方向は、地磁気などの外部磁界がかかった時のエレクトロンシールド8、折り曲げ衝立部9および溶接衝立部10から吹き出る磁界の向きを示す。
【0013】
図5に、25インチ陰極線管について管軸磁界および水平磁界に対する、従来のエレクトロンシールド(以下ES1と記す)、エレクトロンシールド8長手方向に切欠きされ、そして管軸方向にほぼ平行に折り曲げられた折り曲げ衝立部9を設けたエレクトロンシールド(以下ES2と記す)およびエレクトロンシールドと同材料の磁性金属材料であるFe材を溶接し溶接衝立部10を形成したエレクトロンシールド(以下ES3と記す)を用いた時の画面コーナー部のミスランディング量を示す。
【0014】
管軸磁界および水平磁界に対して、ES1に比べES2およびES3を用いた方が、ミスランディング量が減少していることがわかる。これは、図2、図3に示すように、内部磁気シールド6やマスクフレーム5から流れてきた磁界の吹き出る場所が、エレクトロンシールド8の折り曲げ衝立部9もしくは溶接衝立部10と、エレクトロンシールド先端部11とに分散され、また、磁界の吹き出る方向も、エレクトロンシールド8の折り曲げ衝立部9もしくは溶接衝立部10からは電子ビーム7の地磁気などから受ける力を相殺させる方向に吹き出る。
【0015】
その結果、エレクトロンシールド先端部11からの磁界の吹き出し量が従来に比べ減少し、エレクトロンシールド8近傍の電子ビーム7に与える磁界による力を低減させ、その結果、電子ビーム7の歪曲によるミスランディング量が減少した。
【0016】
なお、種類の異なる陰極線管で、内部磁気シールドやマスクの大きさが変わっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0017】
(実施の形態2)
図6は、実施の形態2における陰極線管のシャドウマスク近傍の断面図である。マスクフレーム12には長手方向(マスクフレームの辺に沿った方向)に磁性金属材料を溶接して溶接衝立部13を形成している。図6の矢印方向は、地磁気などの外部磁界がかかった時のマスクフレーム12から吹き出る磁界の向きを示す。
【0018】
図7に、25インチ陰極線管について管軸磁界および水平磁界に対する、従来のマスクフレーム(以下MF1と記す)および磁性金属材料であるFe材をマスクフレーム12長手方向に溶接し溶接衝立部13を形成したマスクフレーム(以下MF2と記す)を用いた時の画面コーナー部のミスランディング量を示す。
【0019】
管軸磁界および水平磁界に対して、MF1に比べMF2を用いた方が、ミスランディング量が減少していることがわかる。これは、図6に示すように、内部磁気シールド6やマスクフレーム12から流れてきた磁界の吹き出る場所が、マスクフレーム12の溶接衝立部13と、マスクフレーム先端部14とに分散され、また、磁界の吹き出る方向も、マスクフレーム12の溶接衝立部13からは電子ビーム7の地磁気などから受ける力を相殺させる方向に吹き出る。その結果、マスクフレーム先端部14からの磁界の吹き出し量が従来に比べ減少し、マスクフレーム12近傍の電子ビーム7に与える磁界による力を低減させ、その結果、電子ビーム7の歪曲によるミスランディング量が減少した。
【0020】
なお、種類の異なる陰極線管で、内部磁気シールドやマスクの大きさが変わっても、同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0021】
【発明の効果】
以上のように、本発明の第1の形態によれば、エレクトロンシールドに切欠き折り曲げられた折り曲げ衝立部もしくは磁性金属材料を溶接した溶接衝立部を設けることで、内部磁気シールドやマスクフレームから流れてきた磁界の吹き出る場所が、エレクトロンシールドの折り曲げ衝立部もしくは溶接衝立部と、エレクトロンシールド先端部とに分散され、また、磁界の吹き出る方向も、エレクトロンシールドの折り曲げ衝立部もしくは溶接衝立部からは電子ビームの地磁気などから受ける力を相殺させる方向に吹き出る。その結果、エレクトロンシールド先端部からの磁界の吹き出し量が従来に比べ減少するので、吹き出す磁界による電子ビームの歪曲を少なくし、ミスランディングを減少させ、色ズレや色ムラを防止する陰極線管を提供することができる。
【0022】
また、本発明の第2の形態によれば、マスクフレームに磁性金属材料を溶接した溶接衝立部を設けることで、内部磁気シールドやマスクフレームから流れてきた磁界の吹き出る場所が、マスクフレームの溶接衝立部と、マスクフレーム先端部とに分散され、また、磁界の吹き出る方向も、マスクフレームの溶接衝立部からは電子ビームの地磁気などから受ける力を相殺させる方向に吹き出る。その結果、マスクフレーム先端部からの磁界の吹き出し量が従来に比べ減少するので、吹き出す磁界による電子ビームの歪曲を少なくし、ミスランディングを減少させ、色ズレや色ムラを防止する陰極線管を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1における陰極線管の概略図
【図2】本発明の実施の形態1における陰極線管のシャドウマスク近傍の断面図
【図3】本発明の実施の形態1における陰極線管のシャドウマスク近傍の断面図
【図4】本発明の実施の形態1における陰極線管のシャドウマスク近傍の断面斜視図
【図5】本発明の実施の形態1におけるエレクトロンシールド形状とミスランディング量との関係を示す図
【図6】本発明の実施の形態2における陰極線管のシャドウマスク近傍の断面図
【図7】本発明の実施の形態2におけるマスクフレーム形状とミスランディング量との関係を示す図
【図8】従来のテレビジョンやパソコンモニタ等の陰極線管の概略図
【図9】従来の陰極線管におけるシャドウマスク近傍の断面図
【図10】従来の陰極線管におけるシャドウマスク近傍の断面図
【符号の説明】
1 パネル部
2 ファンネル部
3 蛍光面
4 シャドウマスク
5、12 マスクフレーム
6 内部磁気シールド
7 電子ビーム
8 エレクトロンシールド
9 折り曲げ衝立部
10、13 溶接衝立部
11 エレクトロンシールド先端部
14 マスクフレーム先端部
Claims (4)
- 少なくともパネル部およびファンネル部からなる外囲器と前記パネル部の内面に形成された蛍光面に対向して配置されたシャドウマスクと前記シャドウマスクを支持するマスクフレームと管軸と同軸上に取り付けられて前記ファンネル部内に配設された内部磁気シールドからなる陰極線管において、前記内部磁気シールドは前記マスクフレームの内側に張り出し電子ビームを遮蔽するエレクトロンシールドを具備し、前記エレクトロンシールドの長手方向に磁性金属材料を溶接して配設する衝立部を有することを特徴とする陰極線管。
- 前記衝立部が管軸と平行な方向を向いていることを特徴とする請求項1記載の陰極線管。
- 少なくともパネル部およびファンネル部からなる外囲器と前記パネル部の内面に形成された蛍光面に対向して配置されたシャドウマスクと前記シャドウマスクを支持するマスクフレームと管軸と同軸上に取り付けられて前記ファンネル部内に配設された内部磁気シールドからなる陰極線管において、前記マスクフレームに磁性金属材料を溶接して配設する衝立部を有することを特徴とする陰極線管。
- 前記衝立部が管軸と平行な方向を向いていることを特徴とする請求項3記載の陰極線管。
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