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JP4139302B2 - 流量計 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスのような流体の流量を計測する流量計に関するものである。
近年、ガスメータにおいてガスの使用量を計測するために超音波流量計を採用することが考えられている。超音波流量計は、図1に示すように、流体(ガス)の流路1の適宜箇所に配置され、流路1の上流側と下流側とにそれぞれ超音波の送受波を行う超音波センサ3a,3bを配置した構成を有する。2個の超音波センサ3a,3bは、互いに対向するとともに、超音波センサ3a,3bの間で送受される超音波の進行方向と流体が流路1を通過する方向とが角度θをなして交差するように配置される。
図示する構成の超音波流量計を用いて流量を計測するには、上流側の超音波センサ3aから下流側の超音波センサ3bに向かって超音波を送波したときの超音波の伝播時間t1と、下流側の超音波センサ3bから上流側の超音波センサ3aに向かって超音波を送波したときの超音波の伝播時間t2とを用いる。いま、両超音波センサ3a,3bの間の距離をd、流体の流速をv、音速をcとすると、以下の関係が得られる。
(c+v・cosθ)t1=d
(c−v・cosθ)t2=d
したがって、流速vは以下のように表すことができる。
v=(d/2cosθ){(1/t1)−(1/t2)}
このようにして求めた流速vに流路1の断面積Sを乗じた値が瞬時流量qになる。つまり、瞬時流量qは次式で表される。
q=v・S
超音波流量計では各超音波センサ3a,3bをそれぞれ送波側として超音波を1回ずつ送受波する動作が1組の動作になり、少なくとも1組の動作を行えば瞬時流量qを求めることができる。また、瞬時流量qは間欠的に計測され、瞬時流量qを求めた時間間隔を瞬時流量qに乗じることによって積算流量Qが求められる。このようにして求めた積算流量Qを積算した流量積算値は流路1を通過した流体の総量(ガスの使用量)に相当する。
ところで、流体(とくに、都市ガスのようなガス)の流路に接続される機器には流路内のガスの圧力に変動をもたらすものがある。たとえば、ガスヒートポンプや発電機のようにガスエンジンを駆動源とするガス使用機器、ガスメータとして普及している膜式メータなどの近傍では流路内に圧力の変動が生じる。しかも、この種の機器の近傍では周期性を有した圧力変動(以下では、「圧力脈動」という)が生じる。ちなみに、機器の近傍の流路において生じる圧力脈動の周波数は、膜式メータでは3〜6Hz程度であり、ガスヒートポンプでは10〜20Hz程度であることが知られている。
上述のようにガスの流路に接続された機器によって流路内のガスの圧力に変動が生じるとガスに流れが生じ、しかも超音波流量計は一般に流路内の圧力の変動を物理的に緩和する機能を備えていないから、流路内における圧力の変動は流量の変動(脈流)となって計測値に直接影響し、超音波流量計での計測値の誤差要因になる。ここに、ガス使用機器の使用開始や使用終了時に生じる圧力の変動は一過性であるから無視してもよいが、上述のような周期性を有した圧力脈動については大きな誤差を伴う可能性がある。そこで、この種の誤差を軽減するために、瞬時流量qを計測する時間間隔の異なる少なくとも2種類の測定モードを用意しておき、圧力脈動の有無に応じて計測値の誤差を軽減できる測定モードを選択する技術が提案されている。
この種の技術としては、瞬時流量qを不規則な時間間隔で計測する第1の測定モードと、通常時の時間間隔の平均値のn分の1である一定の時間間隔で伝播時間t1,t2をそれぞれ計測するとともに、n回の伝播時間t1,t2の平均値から求めた瞬時流量qをn倍することによって積算流量Qを求める第2の測定モードとを有し、第1の測定モードにおいて計測毎の瞬時流量qの差分が判定値以上になると脈流が生じていると判断して第2の測定モードに移行し、第2の測定モードにおいてn回求めた伝播時間t1,t2の差分の最大値と最小値との差が判定値以下になると脈流が生じていないものとして第1の測定モードに移行する技術が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
また、超音波流量計において圧力脈動が検出されていない期間には一定である通常サンプリング周期時間で超音波を上流側と下流側とに1回ずつ送波したときの伝播時間に基づいて瞬時流量qを求める第1の測定モードと、圧力脈動が検出されている期間には通常サンプリング周期時間よりも十分に短い一定の高分解能サンプリング周期時間で超音波を上流側と下流側とに複数回ずつ送波したときの伝播時間の平均値を用いて瞬時流量qを求める第2の測定モードとを有し、第1の測定モードにおいて求めた計測毎の瞬時流量qの差分同士の差分が脈動発生判定値以上であると第2の測定モードに移行し、第2の測定モードにおいて通常サンプリング周期の期間に得られる複数回分の伝播時間t1とおよび伝播時間t2の各時系列における最大値と最小値との両方が脈動消滅判定値未満になると第1の測定モードに移行する技術もある(たとえば、特許文献2参照)。
特開平11−258018号公報(第9−10頁、図1) 特開平11−281430号公報(第11−12頁、図3−5)
上述したいずれの技術においても、ガスヒートポンプなどによる短周期の圧力脈動が検出されると、圧力脈動が検出されていない期間に比較して単位時間当たりの超音波の送波回数が増加するから消費電力が増加する。一般にガスメータでは電源として電池が用いられており、需要家に設置したガスメータは10年間は電池交換が不要となるように消費電力を極力低減することが要求される。消費電力を低減するには、上述した第2の測定モードに移行する機会を低減するのが望ましい。
しかしながら、特許文献1、2に記載の技術では、第1の測定モードにおいて計測毎の瞬時流量qの差分が判定値以上になると脈流が生じていると判断するか、あるいは第1の測定モードにおいて計測毎の瞬時流量qの差分と1回前の計測時に求めた瞬時流量qの差分との差が脈動発生判定値以上であると脈流が生じていると判断するかのいずれかであって、第1の測定モードから第2の測定モードに移行させるための判定条件が1種類のみであるから、誤判定によって第1の測定モードから第2の測定モードへの移行する可能性もある。つまり、計測毎の瞬時流量qの差分を判定値と比較する構成では、流量が単調に増加または減少する場合でも脈流の発生と誤認する可能性があり、計測毎の瞬時流量qの差分同士の差分を脈動発生判定値と比較する構成では、流量に脈動が生じていなくともガス使用機器の使用開始時や使用終了時における流量変化を脈流の発生と誤認する可能性がある。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、圧力変動が生じても流量を計測することができ、しかも電力消費の比較的少ない第1の測定モードから電力消費の比較的大きい第2の測定モードへの移行の可能性を低減させることができる流量計を提供することにある。
請求項1の発明は、流路を通過する流体の瞬時流量を間欠的に計測するとともに瞬時流量を計測する時間間隔が長く消費電力の少ない第1の測定モードと瞬時流量を計測する時間間隔が短く消費電力が大きい第2の測定モードとが選択可能である流量計測部と、第1の測定モードにおいて所定個数ずつ取得した瞬時流量の変化パターンを用いて瞬時流量を計測する時間間隔と流路を通過する流体の圧力変動の周期との同期性の有無を判別するとともに同期性がないときに圧力変動の変動幅を判別する動作選択部と、同期性があるときに第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔を変更する間隔調節部と、同期性はないが圧力変動の変動幅が規定値以上であるときに第2の測定モードを選択するモード選択部とを備えることを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔は予測される流体の圧力変動の周期よりも長く、前記第2の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔は予測される流体の圧力変動の周期の2分の1以下に設定されていることを特徴とする。
この構成によれば、第1の測定モードでは瞬時流量を計測する頻度が少なく電力消費を抑制することができ、第2の測定モードでは圧力変動の周期の2分の1以下の時間間隔で瞬時流量を計測するから圧力変動が生じていても精度よく流量を計測することができる。
請求項3の発明では、請求項1または請求項2の発明において、前記動作選択部は、前記流量計測部から所定個数ずつ瞬時流量を取得する期間を判定区間とし、1つの判定区間内で時系列において隣接する各一対の瞬時流量の差分の絶対値の総和と、1つの判定区間内における瞬時流量の最大値と最小値との差とを求め、前記総和を前記差で除した値が規定の周期判定閾値未満であるときに瞬時流量を計測する時間間隔の変更を間隔調節部に指示し、前記総和を前記差で除した値が規定の周期判定閾値以上であるときには、1つの判定区間内における瞬時流量の最大値と最小値との差が規定の振幅判定閾値未満であると現状維持するとともに、振幅判定閾値以上であると第2の測定モードへの移行をモード選択部に指示することを特徴とする。
この構成によれば、瞬時流量を所定個数ずつ取得する判定区間において、隣接する各一対の瞬時流量の差分の絶対値の総和と、瞬時流量の最大値と最小値との差との2つの値を用いることによって、周期判定閾値および振幅判定閾値との大小比較だけで瞬時流量の変化パターンを簡単に類別することができる。
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記判定区間において取得する瞬時流量の絶対値の差の個数を15とし、前記周期判定閾値を3とし、前記振幅判定閾値を20としたことを特徴とする。
この構成によれば、これらの値を用いることによって実質的に誤判定なく上述の動作が可能になる。
本発明の構成によれば、常時は瞬時流量を計測する時間間隔が長く消費電力の少ない第1の測定モードを選択しておき、流路を通過する流体の圧力変動の周期と瞬時流量を計測する時間間隔との同期性を判別して、同期性があるときには瞬時流量を計測する時間間隔の変更によって同期性を解消し、同期性がなければ圧力変動の変動幅が規定値以上であるときにのみ瞬時流量を計測する時間間隔が短く消費電力が大きい第2の測定モードに移行するのであって、消費電力の大きい第2の測定モードに移行する可能性を従来構成よりも低減することができ、可能な限り消費電力が小さい第1の測定モードで瞬時流量を計測するから、消費電力の増加を抑制することが可能になる。
本実施形態では流量計をガスメータに適用する例を想定する。すなわち、図1に示すように、流体としてのガスが通過する流路1に遮断弁2と流量計測部3とを設けてある。図示例では遮断弁2を流路1において流量計測部3の上流側に配置してある。流量計測部3は互いに対向する形で配置した2個の超音波センサ3a,3bを備える。両超音波センサ3a,3bは、マイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略称する)を主構成要素とする制御回路部4に接続され、制御回路部4は、流量計測部3の動作の制御、流量計測部3の出力によるガスの流量の計測、流量計測部3の出力に基づく遮断弁2の制御などを行う。ガスの使用量は流量計測部3でのガスの流量の計測結果に基づいて制御回路部4で求められ制御回路部4に接続した液晶表示器からなる表示部5に表示される。
制御回路部4にはEEPROMのような書換可能な不揮発性のメモリ6が接続される。また、制御回路部4には制御信号によって遮断弁2を駆動する遮断弁駆動回路7、超音波センサ3a,3bの各一方を駆動して超音波を送波させるとともに他方で受波した超音波の波形整形を行う超音波センサ駆動回路8も接続される。制御回路部4では超音波センサ駆動回路8を介して超音波センサ3a,3bの送波タイミングを制御しており、送波を指示してから超音波センサ駆動回路8により受波に対応する出力が得られるまでの時間を超音波の伝播時間として求める。従来の技術として説明したように、超音波の伝播時間が求まれば流路1における流体の流速を求めることができ、流速から瞬時流量を求めることができる。なお、本発明ではガスメータとしてガスの使用量を表示する機能や流路1内の圧力を検出する圧力センサなどは要旨ではないからとくに説明しない。また、流路1においてガスの漏洩などを検出したときに遮断弁2を遮断する機能も備えているが、この動作も要旨ではないからとくに説明しない。
本実施形態における流量計測部3では瞬時流量を間欠的に計測する。制御回路部4では瞬時流量を計測する方法の異なる2種類の測定モードが選択可能になっている。一方の測定モード(以下、「第1の測定モード」という)は瞬時流量を計測する時間間隔が基準時間間隔に対して微小範囲(たとえば、基準時間間隔の5%未満)で可変であり、他方の測定モード(以下、「第2の測定モード」という)では瞬時流量を計測する時間間隔が、第1の測定モードで瞬時流量を計測する時間間隔(2〜3〔s〕)よりも十分に短く設定される。具体的には、第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔は、流路1内の流体に生じる圧力脈動の周期(0.05〜0.1〔s〕)よりも長く(たとえば、2〜3〔s〕)設定され、第2の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔は、流路1内の流体に生じる圧力脈動の周期(0.05〜0.1〔s〕)の2分の1以下に設定される。また、第1の測定モードは瞬時流量の1回の計測において送波する超音波の個数を第2の測定モードよりも多くしてあり、たとえば、瞬時流量を1回計測するに際して、第1の測定モードでは各超音波センサ3a,3bから100回ずつ超音波を送波し、第2の測定モードでは各超音波センサ3a,3bから2回ずつ超音波を送波する。つまり、第1の測定モードでは一方の超音波センサ3aから超音波を100回送波し、一定の遅延時間(たとえば、10〔ms〕)の後に、他方の超音波センサ3bから超音波を100回送波することによって瞬時流量を1回計測する。一方、第2の測定モードでは瞬時流量を1回計測するために、一方の超音波センサ3aから超音波を2回送波し、遅延時間の後に、他方の超音波センサ3bから超音波を2回送波する。
ところで、第2の測定モードでは瞬時流量を計測する時間の間隔が、流路1を通過する流体に生じると予測される圧力脈動の周期よりも短く設定されているから、流体に圧力脈動が生じていても瞬時流量から求めた積算流量を積算すると圧力脈動の成分が相殺され、求めた流体の通過量を真値とみなすことができる。つまり、第2の測定モードでは圧力脈動の数回程度の周期内に計測される瞬時流量は真値よりも大きい場合と小さい場合とがほぼ同数ずつになるから、積算流量を積算して求めた流体の通過量はほぼ真値とみなせることになる。
一方、上述のように、瞬時流量を1回計測するのに要する超音波の送波回数は第1の測定モードのほうが第2の測定モードよりも多いが、第1の測定モードでは瞬時流量を計測する時間間隔を第2の測定モードよりも十分に長く設定してあり、電力消費は第2の測定モードのほうが大きくなっている。したがって、ガスメータのような電池電源を用いる機器では電池の消耗を低減するために可能な限り第1の測定モードで動作させるのが望ましい。
そこで、本実施形態では、流路1を通過する流体に圧力脈動が生じていても瞬時流量を計測する時間間隔の変更で対応できかつ振幅が比較的小さいときには第1の測定モードを選択し、瞬時流量を計測する時間間隔の変更だけでは対応できない程度に振幅が大きいときにのみ第2の測定モードを選択するようにして消費電力の増加を抑制している。いま、圧力脈動が生じているときに第1の測定モードで計測した瞬時流量を用いて流体の通過量を求めるものとする。この場合、第2の測定モードで計測した瞬時流量を用いて流体の通過量を求める場合に比較すると通過量が真値とみなせるようになるまでの時間が長くはなるものの、ガスメータにおいては短時間での通過量の変化を検出する必要がなく10分程度の猶予があるから、流体の通過量を求めるために第1の測定モードで求めた瞬時流量を用いても流体の通過量の真値を求めることができる。
ただし、瞬時流量を計測する時間間隔と圧力脈動の周期の整数倍との差が小さいと(たとえば、0.5%未満の差)、瞬時流量の平均値のばらつきが大きくなり、比較的長い時間(たとえば、10分)が経過しても瞬時流量の平均値が一定値に収束しないことになる。瞬時流量の平均値が一定値に収束すれば、圧力脈動が生じていても瞬時流量の平均値を真値とみなすことができるから、流路1における流体の通過量を求めることができる。しかしながら、瞬時流量の平均値が収束しなければ流体の通過量を求めることはできない。このように、比較的長い時間が経過しても瞬時流量の平均値が収束しない状態は、瞬時流量を計測する時間間隔と圧力脈動の周期とに同期性が生じていることによるものとみなし、「同期状態」と呼ぶことにする。同期状態は第1の測定モードで生じるが第2の測定モードでは通常は生じない。そこで、従来構成では同期状態を回避するために第2の測定モードを選択する構成を採用していたのに対して、本実施形態では第1の測定モードにおいて同期状態が検出されたときに、瞬時流量を計測する時間間隔を比較的小さい範囲でずらすことによって同期状態を回避するようにしてある。つまり、上述したように第1の測定モードには、瞬時流量を計測する時間間隔の基準値として、一定値である基準時間間隔が設定され、基準時間間隔に対して5%の範囲で時間間隔を可変にしてある。
上述した説明から明らかなように、本実施形態では第1の測定モードと第2の測定モードとの選択が必要であるのはもちろんのこと、第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔を維持するか変化させるかの選択が必要である。そこで、制御回路部4には、流量計測部3の測定モードを切り換えるモード選択部4aと、モード選択部4aにより第1の測定モードが選択されているときに瞬時流量を計測する時間間隔を設定する間隔調節部4bと、流量計測部3で求めた瞬時流量の時間変化を用いて流路1内での同期状態の発生の有無を判別するとともに圧力脈動の振幅の大小を判別する動作選択部4cとを備える。動作選択部4cは、第1の測定モードであるときには、圧力脈動が生じていないか圧力脈動は生じているが同期状態である場合と、圧力脈動が生じているが振幅が小さい場合と、振幅の大きい圧力脈動が生じている場合との3種類の場合を判別し、それぞれの場合に応じてモード選択部4aと間隔調節部4bとに指示を与える。つまり、それぞれの場合で、瞬時流量を計測する時間間隔の変更、瞬時流量を計測する時間間隔の維持、第1の測定モードから第2の測定モードへの移行を指示する。
さらに詳しく説明する。動作選択部4cでは、モード選択部4aにおいて第1の測定モードを選択させている状態では、瞬時流量が一定個数に達する期間を判定区間として、判定区間内で時系列において隣接する各一対の瞬時流量の変化パターンを用いて、同期状態か否か(つまり、同期性の有無)を判別し、さらに同期性がなければ圧力脈動の振幅(つまり、変動幅)を判別する。そこで、動作選択部4cでは、まず判定区間内で時系列において隣接する各一対の瞬時流量の差分の絶対値を求める。判定区間は前記絶対値が一定個数ずつ得られる期間であり、判定区間において求める絶対値の個数はたとえば15個に設定される。第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔を2〔s〕程度とすれば、判定区間は約30〔s〕ということになる。また、判定区間に含まれる瞬時流量の個数は16個になり、判定区間において時系列で並ぶ瞬時流量のうち最後の瞬時流量は、次の判定区間の最初の瞬時流量になる。
上述のようにして設定した判定区間において得られた絶対値の総和Dと、判定区間における瞬時流量の最大値と最小値との差Wとを求め、両値D,Wを用いて同期状態の発生の有無および振幅の大小を判別する。いま、判定区間において瞬時流量の差分の絶対値を15個得るとすれば、16個の瞬時流量が必要である。そこで、判定区間における瞬時流量の時系列をq(0),q(1),……,q(15)で表すものとする。差分の絶対値d(i)は、d(i)=|q(i)−q(i−1)|(ただし、i=1,2,……,15)であって、瞬時流量q(0)は1期間前の判定区間の瞬時流量q(15)と一致する。瞬時流量と差分の絶対値とを用いると総和Dおよび最大値と最小値との差Wは次式で表される。
D=d(1)+d(2)+……+d(15)
W=qmax−qmin
ただし、qmaxは判定区間における16個の瞬時流量の最大値(max)であり、qminは判定区間における16個の瞬時流量の最小値(min)であって、次式で表すことができる。
qmax=max{q(0),q(1),……,q(15)}
qmin=min{q(0),q(1),……,q(15)}
ここで、絶対値の総和Dは判定区間内での流量変化の有無を示しており、絶対値の総和Dが大きいほど流量が大きく変化したことになる。つまり、同期状態でなければ圧力脈動が生じていると絶対値の総和Dは大きい値になる。逆に圧力脈動が生じていないか、圧力脈動が生じていても同期状態であれば絶対値の総和Dは比較的小さい値になる。ただし、同期状態であるときに絶対値の総和Dは一般に0になるわけではなく、また圧力脈動の振幅が大きいほど絶対値の総和Dは大きくなる。そこで、絶対値の総和Dを圧力脈動の振幅とみなせる値(つまり、最大値と最小値との差W)で除算することによって正規化している。要するに、D/Wを規定した同期判定閾値Tth1と大小比較することにより、圧力脈動が発生していないか同期状態であるかのいずれかの状態であることを判別する。第1の測定モードにおいて、圧力脈動が生じていないか同期状態であるかのいずれかであるときには、瞬時流量を計測する時間間隔を基準時間間隔に対して5%の範囲で変化させる。変化させる程度については後述する。
一方、動作選択部4cにおいて圧力脈動はあるが同期状態ではないと判断したときには、圧力脈動の振幅に応じて、瞬時流量を計測する時間間隔を変更せずに計測を維持するか、第1の測定モードから第2の測定モードに移行するかを判別する。つまり、動作選択部4cでは圧力脈動の振幅を反映している値として判定区間で得られる瞬時流量の最大値と最小値との差Wを用い、差Wが振幅判定閾値Tth2未満であれば第1の測定モードで計測する時間間隔を維持し、差Wが振幅判定閾値Tth2以上であれば第2の測定モードに移行する。
以上の動作をまとめると図2のようになる。図示例では同期判定閾値Tth1を3とし、振幅判定閾値Tth2を20としている。ただし、これらの値は適宜に変更可能である。図2に示すように、動作選択部4cでは、まず瞬時流量の差分の絶対値Dを正規化した値D/Wと、同期判定閾値Tth1である3との大小を比較し(S1)、D/W<3であれば圧力脈動が生じていないか圧力脈動が生じていて同期状態であるとみなし、間隔調節部4bに対して瞬時流量を計測する時間間隔の変更を指示する(S2)。瞬時流量を計測する時間間隔を変更する程度は基準時間間隔に対して±5%の範囲内で適宜に設定されている。また、この範囲内で時間間隔を複数段階に設定しておき、適宜に設定した順序で時間間隔を循環的に選択し、真値とみなせる値に収束する時間ができるだけ短くなるような時間間隔を別途の手段で判定する構成を採用することも可能である。一方、D/W≧3であれば圧力脈動が生じているが同期状態ではないとみなせるから、判定区間における瞬時流量の最大値と最小値との差Wと、振幅判定閾値Tth2である20との大小を比較し(S3)、W<20であれば圧力脈動の振幅が小さいとみなして第1の測定モードでの現状の時間間隔を維持する(S4)。また、W≧20であれば圧力脈動の振幅が大きいとみなしてモード選択部4aに対して第2の測定モードへの移行を指示する(S5)。
上述の動作によって、圧力脈動が生じている場合でも瞬時流量を計測する時間間隔を変更するだけで対応可能な場合には、第1の測定モードを維持して第2の測定モードに移行しないことによって、従来構成に比較すると第2の測定モードで動作する時間を低減させることが可能になり、結果的に消費電力の増加を抑制することができる。
以下に動作例を示す。まず同期状態の例を図3に示す。図3〜図6は、いずれも瞬時流量を計測する時間間隔を2〔s〕とした例であって、圧力脈動の周波数がそれぞれ10.01〔Hz〕、10.02〔Hz〕、10.03〔Hz〕、10.04〔Hz〕である場合を示している。図3の例では判定区間において瞬時流量の値が単調に減少しており、図4の例では判定区間において瞬時流量の変化方向の変化が1回であり、図5、図6の例では瞬時流量の変化方向の変化が2回である。図3〜図6に示した動作例について、瞬時流量の平均値の時間経過に伴う変化を示すと、それぞれ図7(a)〜(d)のようになる。図7からわかるように、図3〜図6に示したいずれの動作であっても瞬時流量の平均値が10分間では収束していない。
一方、図8に示す例は、1つの判定区間での計測毎(2〔s〕間隔とする)の瞬時流量が一定値(図示例では、100〔L/h〕:Lはリットル)になる場合であって、圧力脈動がまったく生じていないか、規則的な圧力脈動が生じている状態で瞬時流量を計測する時間間隔と圧力脈動の周期とが完全に一致しているかの状態を示している。圧力脈動が生じていなければ、この値は真値になる。しかしながら、圧力脈動が生じておりかつ同期状態であれば、この値は真値ではなく意味のない値になる。ただし、この判定区間の値だけでは、真値か否かの判断はできない。そこで、次の判定区間において瞬時流量を計測する時間間隔を0.05%変更して2.01〔s〕としたときに、図9のような結果が得られたとする。このように、瞬時流量を計測する時間間隔を変更したことによって判定区間内で得られる瞬時流量が変動する場合は圧力脈動が生じていることになる。しかも、瞬時流量が図9のように分布していると、瞬時流量の平均値は比較的短時間で収束する。
なお、圧力脈動がなく流量が単調に変化する場合、つまりガス使用機器の開栓や閉栓が行われた場合には、たとえば図10あるいは図11のように瞬時流量が変化する。このような動作では、D/W=1になるから、次の判定区間において瞬時流量を計測する時間間隔が変更される。ただし、圧力脈動が生じていないから、判定区間の2期間後には圧力脈動が生じていないと判断することができることになる。
なお、第2の測定モードに移行した後に第1の測定モードに復帰させるには、圧力脈動の振幅が小さくなったか否かを判断する技術であれば、どのような技術を採用してもよい。たとえば、第2の測定モードにおいても判定区間と同程度で規定した時間(たとえば、30〔s〕)において得られる瞬時流量の最大値と最小値との差が規定の閾値以下になったときに圧力脈動の振幅が小さくなったと判断する技術、あるいは判定区間と同程度で規定した時間における各一方の超音波センサ3a,3bからの送波毎の伝播時間の最大値と最小値との差(つまり、伝播時間t1の最大値と最小値との差および伝播時間t2の最大値と最小値との差の2つの値)がともに規定の閾値以下になったときに圧力脈動の振幅が小さくなったと判断する技術などを用いることができる。
さらに、上述した実施形態においては、流量計測部3として超音波流量計を用いているが、瞬間的に流量を検出することができるもの(たとえば、フルイディック流量計、フローセンサによる流量計(熱線式流量計))であれば、流量計測部3は超音波流量計に制限されるものではない。また、上述した実施形態では流路においてガスの流量を計測する例を示したが、ガス以外の他の流体に対しても本発明の技術思想は適用可能である。
本発明の実施形態を示す概略構成図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。 同上の動作説明図である。
符号の説明
1 流路
3 流量計測部
4 制御回路部
4a モード選択部
4b 間隔調節部
4c 動作選択部

Claims (4)

  1. 流路を通過する流体の瞬時流量を間欠的に計測するとともに瞬時流量を計測する時間間隔が長く消費電力の少ない第1の測定モードと瞬時流量を計測する時間間隔が短く消費電力が大きい第2の測定モードとが選択可能である流量計測部と、第1の測定モードにおいて所定個数ずつ取得した瞬時流量の変化パターンを用いて瞬時流量を計測する時間間隔と流路を通過する流体の圧力変動の周期との同期性の有無を判別するとともに同期性がないときに圧力変動の変動幅を判別する動作選択部と、同期性があるときに第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔を変更する間隔調節部と、同期性はないが圧力変動の変動幅が規定値以上であるときに第2の測定モードを選択するモード選択部とを備えることを特徴とする流量計。
  2. 前記第1の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔は予測される流体の圧力変動の周期よりも長く、前記第2の測定モードにおいて瞬時流量を計測する時間間隔は予測される流体の圧力変動の周期の2分の1以下に設定されていることを特徴とする請求項1記載の流量計。
  3. 前記動作選択部は、前記流量計測部から所定個数ずつ瞬時流量を取得する期間を判定区間とし、1つの判定区間内で時系列において隣接する各一対の瞬時流量の差分の絶対値の総和と、1つの判定区間内における瞬時流量の最大値と最小値との差とを求め、前記総和を前記差で除した値が規定の周期判定閾値未満であるときに瞬時流量を計測する時間間隔の変更を間隔調節部に指示し、前記総和を前記差で除した値が規定の周期判定閾値以上であるときには、1つの判定区間内における瞬時流量の最大値と最小値との差が規定の振幅判定閾値未満であると現状維持するとともに、振幅判定閾値以上であると第2の測定モードへの移行をモード選択部に指示することを特徴とする請求項1または請求項2記載の流量計。
  4. 前記判定区間において取得する瞬時流量の絶対値の差の個数を15とし、前記周期判定閾値を3とし、前記振幅判定閾値を20としたことを特徴とする請求項3記載の流量計。
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