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JP4138280B2 - Ofdm通信装置 - Google Patents

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JP4138280B2
JP4138280B2 JP2001259542A JP2001259542A JP4138280B2 JP 4138280 B2 JP4138280 B2 JP 4138280B2 JP 2001259542 A JP2001259542 A JP 2001259542A JP 2001259542 A JP2001259542 A JP 2001259542A JP 4138280 B2 JP4138280 B2 JP 4138280B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はOFDM通信装置に関し、特に伝送路に係わる搬送波対雑音比(Carrier to Noise Ratio、以下CNRと記す)を推定して通信品質を改善する手段に関する。
【0002】
【従来の技術】
電力線通信は、屋外配電線や屋内電灯線などの電力を供給するため配設している電力線を利用して情報を伝送するものであり、通信線路を新たに敷設する必要がなく通信料金の低コスト化が可能であるため、従来より種々の方式が検討されてきた。電力線通信では、上記のような利点がある一方で、雑音などによる伝送特性劣悪な電力線を使用するため、雑音に強い通信方式を用いる必要がある。
【0003】
直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multiplexing、以下OFDMと記す)方式は、1チャネルのデータを複数の搬送波に分散させて伝送するマルチキャリア変調方式の一種であり、データが複数の搬送波に分散されるため雑音による全データ欠落の確率が低くなり、従って電力線通信に適した通信方式として知られている。
【0004】
図7は、電力線通信装置における従来のOFDM通信装置の構成例を示す機能ブロック図である。この図に示す電力線通信装置は、送信系としてOFDM変調部100をD/A変換器(デジタル/アナログ変換器)110とローパスフィルタ120とを介して中間周波・高周波処理部(以下、IF・RF処理部と記す)130に接続するとともに、受信系として前記IF・RF処理部130をアンチエイリアスフィルタ(ローパスフィルタ)140とA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)150とを介してOFDM復調部200に接続して構成される。
【0005】
なお、OFDM方式については、例えば「伊丹誠、OFDM変調技術、トリケップス、2000年3月」等に詳細に記載されているので、ここでは要点のみ説明する。
OFDM変調部100は、送信データを各周波数成分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分散して所定の被変調信号を生成するシンボルマッパ101と、シリアルデータをパラレルデータに変換するS/P変換回路102と、逆フーリエ変換手段としての逆高速フーリエ変換器(Inverse Fast Fourier Transform、以下IFFTと記す)103と、パラレルデータをシリアルデータに変換するP/S変換回路104と、伝送路(電力線)分岐からの反射波によるマルチパスの影響を軽減する送信側ガードインターバル回路105とを順次接続して構成する。
【0006】
また、OFDM復調部200は、上述したOFDM変調部100の逆操作により復調信号を得るため、受信側ガードインターバル回路201と、S/P変換回路202と、受信OFDM信号から前記直交する複数の搬送波を生成するためのフーリエ変換手段としての高速フーリエ変換器(Fast Fourier Transform、以下FFTと記す)203と、P/S変換回路204と、所定の復調処理を行うシンボルデマッパ205とを順次接続して構成する。
【0007】
図8は、シンボルマッパ101が出力する信号のスペクトルを示す図である。この例では、n個の搬送波を用いるOFDM信号を生成する場合のスペクトルを示しており、周波数利用効率を上げるために各スペクトルは隣接するスペクトルの一部と重複するように配置される。
【0008】
図9は、16個(n=15)の搬送波を用いる場合の送信側P/S変換回路104より出力するOFDM信号(16個の搬送波が多重化された信号)の例を示す図である。
【0009】
以下、図8および図9を参照しつつ図7に示したOFDM通信装置の動作について、電力線通信装置全体の動作も含めて説明する。まず、送信系の動作として、シンボルマッパ101が送信データを図8に示すような周波数成分を有し互いに直交する複数の搬送波に分散して所定の被変調信号(例えば、直交振幅変調(QAM)、或いは、位相変調(PSK))を生成し出力すると、これをS/P変換回路102がパラレル信号に変換する。
【0010】
この被変調信号は、各搬送波の発生タイミングのずれ(位相のずれ)に起因して正確な直交性が保証されないが、この各搬送波をIFFT変換器103により時間領域の信号に変換することにより、上記発生タイミングのずれが補正されることが知られており、理想的なOFDM信号が図9に示されたような多重化波形として出力される。このOFDM信号は、P/S変換回路104によりシリアル信号に戻され、送信側ガードインターバル回路105によりマルチパスの影響を受けにくい信号に加工されるとともに、D/A変換器110とローパスフィルタ120とを介して高調波が除去されたアナログ信号に変換されIF・RF処理部130において所定の処理が行われた後に伝送路に送出される。
【0011】
一方、受信系の動作として、IF・RF処理部130とアンチエイリアスフィルタ140とA/D変換器150とを介して所定の処理の後に不要波が除去されデジタル信号に変換されたOFDM信号がOFDM復調部200に入力すると、受信側ガードインターバル回路201により送信側のガードインターバル加工が解除され、S/P変換回路202においてパラレル信号に変換されFFT203に供給される。FFT203がこの信号から直交する複数の搬送波(被変調信号)を周波数成分として生成し、これをP/S変換器204を介してシンボルデマッパ205に供給すると、ここで被変調信号から送信データを再生するために所定の復調処理が行われる。
【0012】
なお、図8に示すようにOFDM信号は各搬送波のスペクトルの一部が隣接スペクトルと重複しているため、各搬送波をフィルターで取り出す(分離する)ことはできない。しかしながら、周知のように各搬送波間で有する直交性を利用して信号を分離することができる。これについては記述が煩雑になるので説明を省略する(上記文献のpp.37-41に記載がある)。
【0013】
以上のように、OFDM信号は1つのチャネル信号を複数の搬送波を用いて伝送するので、雑音により特定の搬送波のデータが欠落しても、搬送波全体のデータが欠落する可能性は低く、従って、所定の誤り訂正技術等を併用することにより電力線を伝送路として利用しても情報データを送受信することができる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したような従来のマルチキャリア通信装置(OFDM通信装置)においては以下に示すような問題点があった。つまり、伝送路として使用する電力線には、これに接続された電子機器の種類、接続数、使用状況、及び電力線敷設状況に依存してレベルと周波数分布が様々に変化する雑音が発生する。従って、CNR特性の高い(雑音レベルの低い)周波数を用いる搬送波では、情報伝送エラーの少ない良好な通信を実現できるものの、CNR特性の低い(雑音レベルの高い)周波数を用いる搬送波では、雑音により情報伝送エラーが多発して通信品質が劣化する問題があった。また、最悪の場合は通信不能となるので送信電力が無駄になる問題もあった。
このような問題に対して、特開2000-165304号公報にはマルチキャリア方式を用いる電力線通信装置において、受信SNR(CNR)に対して伝送レートや信頼性が高くなる変調方式の選択、或いはキャリアの選択に関する記載がある。また、特開2000-216752号公報にはマルチキャリア通信装置において、雑音による影響が大きい帯域以外のキャリアのみを使用する記載がある。しかしながら、上記公報にはこれら装置(伝送路)に係わる具体的な雑音評価手段、或いは、CNR評価手段については開示されていない。
本願出願人は、平成13年4月24日出願の特願2001-125916号において、多数の受信信号をフーリエ変換手段の出力においてサンプリングし、平均信号(S)及び雑音成分の分散特性から雑音電力(N)を求めてSNR(CNR)推定を行う電力線通信装置を提案している。しかしながら、処理時間短縮のため更に効率の良いCNR推定手段が要求されていた。
【0015】
本発明は、上述した従来のマルチキャリア通信装置(OFDM通信装置)に関する問題を解決するためになされたもので、電力線などの伝送路に係わるCNR推定を効率良く行う手段を有するOFDM通信装置を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係わるOFDM通信装置の請求項1記載の発明は、予め決められた固定データから構成される複数のプリアンブル信号を有するOFDM信号を受信するとともに、この受信信号から少なくとも2個以上の前記プリアンブル信号を取り出し連結させて拡張プリアンブル信号を生成し、これをフーリエ変換手段を用いて周波数データに変換することにより、前記拡張プリアンブル信号に係わる搬送波成分とそれ以外の雑音成分とを一括して算出し、この結果に基づき前記搬送波成分のCNR推定を行うようにした。
本発明に係わるOFDM通信装置の請求項2記載の発明は、少なくとも送信系として送信データを各周波数成分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分散し複数の変調方式に基づいて所定の被変調信号を生成するシンボルマッパと、前記被変調信号を時間領域において多重化しOFDM信号を出力する逆フーリエ変換手段とを備えるとともに、受信系として受信OFDM信号から前記直交する複数の搬送波を生成するフーリエ変換手段と、所定の復調処理を行うシンボルデマッパとを備えるOFDM通信装置であって、
前記受信OFDM信号には予め決められた固定データから構成される複数のプリアンブル信号を有し、当該プリアンブル信号を少なくとも2個以上取り出し連結させて拡張プリアンブル信号を生成し、これをフーリエ変換手段を用いて周波数データに変換することにより、前記拡張プリアンブル信号に係わる搬送波成分とそれ以外の雑音成分とを一括して算出し、この結果に基づき前記搬送波成分のCNR推定を行うようにした。
本発明に係わるOFDM通信装置の請求項3記載の発明は、請求項2記載のOFDM通信装置において、前記CNR推定により求めたCNR値に基づき前記搬送波ごとに前記複数の変調方式から送信データの伝送レートが最適となる変調方式を選択する通信制御を行うようにした。
本発明に係わるOFDM通信装置の請求項4記載の発明は、請求項2または請求項3記載のOFDM通信装置において、前記CNR推定により求めたCNR値が所定値より低い場合に当該搬送波を使用しないよう通信制御を行うようにした。。
本発明に係わるOFDM通信装置の請求項5記載の発明は、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載のOFDM通信装置において、前記複数のプリアンブル信号が所定数連続しており、これを少なくとも2個以上連続するように取り出して拡張プリアンブル信号とした。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、図示した実施の形態例に基づいて本発明を詳細に説明する。本発明に係わるOFDM通信装置は有線通信方式である電力線通信装置、或いは、固定系、移動系の無線通信装置いずれにも使用可能であるが、一例として電力線通信装置に使用する場合について説明する。
図1は本発明に係わるOFDM通信装置を電力線通信装置に用いる場合の実施の形態例を示す機能ブロック図である。本発明の特徴は、受信系に後述するCNR推定手段を有することであるが、まず、装置全体の構成について説明する。
この例に示す電力線通信装置は、送信系としてOFDM変調部10をD/A変換器(デジタル/アナログ変換器)30とローパスフィルタ40とを介して中間周波・高周波処理部(以下、IF・RF処理部と記す)50に接続するとともに、受信系として前記IF・RF処理部50をアンチエイリアスフィルタ(ローパスフィルタ)60とA/D変換器(アナログ/デジタル変換器)70とを介してOFDM復調部20に接続して構成される。
【0018】
OFDM変調部10は、送信データを各周波数成分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分散し複数の変調方式から所定の被変調信号を生成するシンボルマッパ11と、シリアルデータをパラレルデータに変換するS/P変換回路12と、逆フーリエ変換手段としての逆高速フーリエ変換器(Inverse Fast Fourier Transform、IFFTと記す)13と、パラレルデータをシリアルデータに変換するP/S変換回路14と、伝送路(電力線)分岐からの反射波によるマルチパスの影響を軽減する送信側ガードインターバル回路15とを順次接続して構成される。
【0019】
また、OFDM復調部20は、上述したOFDM変調部10の逆操作により復調信号を得るため、受信側ガードインターバル回路21と、S/P変換回路22と、受信OFDM信号から前記直交する複数の搬送波を生成するフーリエ変換手段としての第1の高速フーリエ変換器(Fast Fourier Transform、FFTと記す)23と、P/S変換回路24と、所定の復調処理を行うシンボルデマッパ25とを順次接続するとともに、ガードインターバル回路21の後段に伝送路(電力線)に係わるCNR特性を推定するためのCNR推定部26と、この推定結果に基づきシンボルマッパ11及びシンボルデマッパ25における変調方式、或いは、使用する搬送波を選択する変調方式/キャリア制御部27とを配置する。
【0020】
OFDM変復調部を含めた電力線通信装置の基本的な動作は、上述した従来技術と同様であるので説明を省略する。
【0021】
本発明では、CNR推定部26において伝送路に係わるCNR特性を推定し、この推定値に基づき各搬送波ごとに複数の変調方式(例えば、PSK/QPSK/8PSK/16PSK)から最適な方式を選択するようにシンボルマッパ11及びシンボルデマッパ25を変調方式/キャリア制御部27を介して制御する。
【0022】
つまり、変調方式として用いるBPSK(2値PSK)/QPSK(4値PSK)/8PSK(8値PSK)/16PSK(16値PSK)は、1シンボルにより伝送できる情報ビット数がそれぞれ1/2/3/4ビットである。ここで、多くの情報ビット数を伝送できる方式ほど、信号空間ダイヤグラム上の信号間隔(PSK系では位相偏移間隔)が狭くなる。例えば、BPSKの位相偏移間隔は180°、QPSKでは90°、8PSKでは45°となり、多くの情報ビット数を伝送できる方式ほど雑音による信号誤りが発生しやすく、その分所定の通信品質を得るために高いCNR特性(低い雑音特性)を必要とする。一方、BPSKは1シンボルにより多く情報ビット数を伝送できないが、位相偏移間隔が180°と広く雑音による伝送エラーが少ないので、低いCNR特性でも通信品質に支障をきたすことはない。
【0023】
従って、上記CNR推定値に基づき、CNR値が低い搬送波においては伝送できる情報ビット数は少ないが伝送エラーの少ないBPSKを用い、CNR値が高い搬送波では伝送情報ビット数の多い16PSKなどを選択して伝送レートの向上を図るようにする。
【0024】
なお、SNR推定部26での推定の結果、搬送波のCNR値が所定値よりも小さい場合は、通信品質が劣化して通信不能となるので、この場合は送信電力の無駄を改善するためにこの搬送波をOFFするように変調方式/キャリア制御部27を介してシンボルマッパ11を制御する。
【0025】
次に、本発明を特徴づけるCNR推定部26におけるCNR推定について詳細に説明する。図2は、本発明に係わるOFDM通信装置において用いるCNR推定部の構成例を示す機能ブロック図である。この例に示すCNR推定部26は、受信OFDM信号から後述するプリアンブル信号を取り出して連結し拡張プリアンブル信号を生成するゲート回路261と、第2のFFT262と、CNR算出部263とを順次接続するとともに、前記第2のFFT262とCNR算出部263との間に雑音電力検出器264を並列に配置して構成される。
【0026】
図2に示したCNR推定部26の動作説明に先立ち、まず、CNR推定の原理及びこれに係わる送信信号構成例について説明する。図3は、このCNR推定の原理を説明する図である。同図(a)は、先頭にガードインターバル信号を、その後に予め決められたnビットの固定データを配置した送信プリアンブル信号を、同図(b)はこの固定データが4ビット(n=4)でガードインターバル信号GIが除去された場合のFFT出力信号をそれぞれ示す。また、同図(c)及び同図(d)は、同図(a)のプリアンブル信号が2個連結された場合の信号フォーマットとFFT出力信号をそれぞれ示す。
【0027】
上記固定データのビット数は、OFDMシンボルを構成するビット数と一致するように設定しており、例えば4ビットに構成されると、FFT出力信号は同図(b)に示すように4つの搬送波がΔfの間隔にて配置される。一方、同図(c)に示すように同じプリアンブル信号が2個連結される場合は、信号のビット数が2倍の8ビットになるので、周知のようにフーリエ変換の性質からFFT出力信号の周波数間隔は同図(d)に示すようにΔf/2となる。
【0028】
この際に、4ビットの固定データが繰り返されるため、各被変調信号は信号空間ダイアグラム上において一定値から変動せず、無変調状態に保持される(連続な正弦波信号が繰り返される)。周知のように、このような連続正弦波信号は線スペクトルとして観測されるので、同図(d)には図9に示すようなスペクトルの広がりは発生しない。
【0029】
ところで、同図(b)に示す搬送波C0〜C3が発生する周波数f0〜f3は予め決められているので、これ以外の周波数に発生するスペクトルは雑音成分と見なすことができる。但し、同図(d)に示すように各搬送波には雑音成分(N0、N2、N4、N6)が重畳されるので、観測信号としてはC0+N0、C1+N2、C2+N4、C3+N6となり、各雑音成分レベルを特定(推定)できれば、搬送波だけのレベルを特定することができる。そこで、雑音レベルを平均雑音レベルとして評価すると、この例では、雑音成分としてN1、N3、N5、N7の4つが搬送波と分離して観測されるので、各レベルをn1、n2、n3、n4とすると
平均雑音レベル=(n1+n3+n5+n7)/4 (1)
として評価できる。
【0030】
従って、各搬送波には(1)式で表される雑音が重畳されているものとして、各搬送波の観測レベル(C0+N0、C1+N2、C2+N4、C3+N6)から上記平均雑音レベルを減算して搬送波レベルを推定する。これにより、搬送波レベルと雑音レベルが算定されるので、CNRを推定することが可能となる。
【0031】
図4は、本発明に係わるOFDM通信装置において使用する送信信号の構成例を示す図である。この例に示す送信信号は、各フレームの先頭部分に上述したプリアンブル信号を、その後に所定数のOFDMシンボルデータをそれぞれ配置している。
【0032】
以下、図3及び図4を参照しつつ、図2に示したCNR推定部26の動作について説明するが、例えば、特許第2772292号公報や本願と同一出願人による特許出願(特願2001-201585号)に基づき、既にシンボルタイミング同期は確立しているものとする。
【0033】
まず、図4に示した送信OFDM信号が受信系に入力すると、CNR推定部26の前段に配置されたガードインターバル回路21によりガード信号GIが除去された後、ゲート回路261に供給される。ゲート回路261は、入力するOFDMシンボルの数をカウントしており、所定のカウントごとにプリアンブル信号を取り出してこれらを結合し、拡張プリアンブル信号を生成して(図4参照)FFT262に出力する。図3に示したようにFFT262からはこの拡張プリアンブル信号に係わる周波数スペクトルが搬送波(C0+N0、C1+N2、C2+N4、C3+N6)と雑音成分(N1、N3、N5、N7)とに分離されて出力されるので、雑音電力検出器264において上記(1)式で表される平均雑音レベルを算定するとともにCNR算出部263において上記した手順により搬送波レベルを算出し、最終的に各搬送波ごとのCNRを推定する。
【0034】
なお、この実施例においては各フレームの先頭にプリアンブル信号を配置するようにしたが、要するに2個以上のプリアンブル信号を連結して拡張プリアンブル信号を生成できればよいので、フレームの任意の位置にプリアンブル信号を配置するようにしてもよい。
【0035】
また、初めから2個以上のプリアンブル信号を連結させたものを各フレームの先頭に配置するよう送信信号を構成しても良い。図5は、本発明に係わるOFDM通信装置において使用する送信信号の他の構成例を示す図である。この例に示す送信信号は、フレームの先頭に2つのプリアンブル信号を連続して配置するようにしている。このような信号を用いれば、ゲート回路261では改めて各プリアンブル信号を連結させる必要がなくなるので、ゲート回路261における処理が軽くなり、従って、ゲート回路261のハードウェア構成を簡略化することが可能である。
【0036】
なお、拡張プリアンブル信号を構成するプリアンブル信号の数を増加すると、CNR推定の精度をより向上させることができる。図6は、本発明に係わるOFDM通信装置においてプリアンブル信号を3つに増やした拡張プリアンブル信号を用いる利点を説明する図である。同図(a)は、3つのプリアンブル信号から構成した拡張プリアンブル信号を、同図(b)はこの拡張プリアンブル信号においてガードインターバル信号GIが除去された場合のFFT出力信号をそれぞれ示している。この場合には、図3(c)、(d)に示したものよりもプリアンブル信号のビット数が増加するので、上述したFFTの性質から、さらにスペクトル間隔がΔf/3と狭くなり、観測できる雑音成分の数が増加する。
【0037】
ここで、雑音電力が一定であると仮定すると、各観測雑音N0〜N11のスペクトルレベルは図3(d)のものよりも低くなる。従って、各搬送波に重畳される雑音成分(N0、N3、N6、N9)の各レベルも低くなり、その分だけ搬送波に対する雑音レベル推定の影響が小さくなるので、CNR推定値の精度が向上する。
【0038】
以上のように本発明に係わるOFDM通信装置は動作するので、各搬送波のCNR特性に応じて最適な変調方式を選択することができ、以て通信品質の劣化を改善することができるとともに、通信に利用できない搬送波を初めから使用しないので無駄な送信電力の消費を防ぐことができる。
【0039】
なお、受信側で知り得たCNR情報により上述した変調方式制御、搬送波OFF制御を行う際には、これに関する情報を送信相手側装置に通報する必要があるので、このためにはフレーム先頭部(ヘッダー部)に上記プリアンブル信号に加えて所要の情報を配置するようにすればよい。
【0040】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように伝送路に係わるCNR特性を推定して搬送波ごとに最適な変調方式を選択するようにしたので、通信品質の劣化を改善でき、また、通信不能となる搬送波を最初から使用しないようにしたので、送信電力の無駄を改善できるOFDM通信装置を実現する上で著効を奏す。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わるOFDM装置の実施の形態例を示す機能ブロック図
【図2】本発明に係わるOFDM装置において用いるCNR推定部を示す機能ブロック図
【図3】本発明に係わるOFDM装置において実施するCNR推定の原理を説明する図
【図4】本発明に係わるOFDM装置において使用する送信信号の構成例を示す図
【図5】本発明に係わるOFDM装置において使用する送信信号の他の構成例を示す図
【図6】本発明に係わるOFDM装置においてプリアンブル信号を増やした拡張プリアンブル信号を使用する利点を説明する図
【図7】従来のOFDM装置の構成例を示す機能ブロック図
【図8】 OFDM信号のスペクトルを説明する図
【図9】 16キャリアを用いるOFDM信号の多重化波形を示す模式図
【符号の説明】
11・・シンボルマッパ
12・・S/P変換器
13・・高速逆フーリエ変換器
14・・P/S変換器
15・・送信側ガードインターバル回路
21・・受信側ガードインターバル回路
22・・S/P変換器
23・・第1の高速フーリエ変換器
24・・P/S変換器
25・・シンボルデマッパ
26・・CNR推定部
27・・変調方式/キャリア制御部

Claims (5)

  1. 予め決められた固定データから構成される複数のプリアンブル信号を有するOFDM信号を受信するとともに、この受信信号から少なくとも2個以上の前記プリアンブル信号を取り出し連結させて拡張プリアンブル信号を生成し、これをフーリエ変換手段を用いて周波数データに変換することにより、前記拡張プリアンブル信号に係わる搬送波成分とそれ以外の雑音成分とを一括して算出し、この結果に基づき前記各搬送波成分のCNR推定を行うことを特徴とするOFDM通信装置。
  2. 少なくとも送信系として送信データを各周波数成分が一部重複しつつ直交する複数の搬送波に分散し複数の変調方式に基づいて所定の被変調信号を生成するシンボルマッパと、前記被変調信号を時間領域において多重化しOFDM信号を出力する逆フーリエ変換手段とを備えるとともに、受信系として受信OFDM信号から前記直交する複数の搬送波を生成するフーリエ変換手段と、所定の復調処理を行うシンボルデマッパとを備えるOFDM通信装置であって、
    前記受信OFDM信号には予め決められた固定データから構成される複数のプリアンブル信号を有し、当該プリアンブル信号を少なくとも2個以上取り出し連結させて拡張プリアンブル信号を生成し、これをフーリエ変換手段を用いて周波数データに変換することにより、前記拡張プリアンブル信号に係わる搬送波成分とそれ以外の雑音成分とを一括して算出し、この結果に基づき前記各搬送波成分のCNR推定を行うことを特徴とするOFDM通信装置。
  3. 前記CNR推定により求めたCNR値に基づき前記搬送波ごとに前記複数の変調方式から送信データの伝送レートが最適となる変調方式を選択する通信制御を行うことを特徴とする請求項2記載のOFDM通信装置。
  4. 前記CNR推定により求めたCNR値が所定値より低い場合に当該搬送波を使用しないよう通信制御を行うことを特徴とする請求項2または請求項3記載のOFDM通信装置。
  5. 前記複数のプリアンブル信号が所定数連続しており、これを少なくとも2個以上連続するように取り出して拡張プリアンブル信号としたことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載のOFDM通信装置。
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