JP4135816B2 - 水溶性を向上させたプロポリス抽出物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術的分野】
本発明は、水溶性を向上させたプロポリス抽出物に関し、詳細には、pHを5.5乃至7.0に調整してプロポリスの有効成分の水溶性を向上させたプロポリス抽出物とその製造方法並びに用途に関し、更には、プロポリス抽出物の水溶性向上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
プロポリスは、「プロポリス・イン・ナチュラル・セラピューティクス(Propolis in Natural Therapeutics)」、マルワーヌ・エス・アー・エディテール(Maloine S.A. Editeur)、パリ、フランス(1983年)、「フレグランス ジャーナル」、第83号、第20乃至28頁および第36乃至43頁(1987年)、「アピドロギー(Apidologie)」、第22巻、第155乃至162頁(1991年)などにも記載されているように、蜜蜂が巣箱内に貯蔵する樹脂状物で、これには樹脂、ミツロウ、精油、花粉、フラボノイドなどが含まれており、古くから種々の民間療法薬として利用されてきた。
【0003】
その主な作用は、抗菌作用、抗酸化作用、抗炎症作用、局所麻酔作用、ウィルス増殖抑制作用、免疫調節作用、マクロファージ活性化作用などであり、その主な有効成分として、フラボノイド、芳香族カルボン酸、芳香族アルデヒドなどが知られている。
【0004】
本出願人の研究者等は、先にプロポリス中の有効成分について鋭意研究を続けた結果、3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシッド(3−[4−Hydroxy−3,5−bis(3−methyl−2−butenyl)phenyl]−2−propenoic acid)〔別名、アルテピリン(Artepillin)C、以下、本明細書では本物質を「物質C」と言う。〕が抗菌、養毛、抗腫瘍などの作用効果を示す物質であることを見いだし、その用途発明を確立した。例えば、特開平6−256177号公報に開示したように物質Cを有効成分とする抗菌剤を確立し、また、特開平6−312918号公報に開示したように、物質Cを有効成分とする養毛剤を確立した。更に、特願平7−191015号明細書(特開平9−71528号公報)に記載したように物質Cを有効成分とする抗腫瘍剤を確立した。
【0005】
このように、本出願人の研究者等は、物質Cがプロポリス抽出物に含まれるきわめて大切な有効成分であることを明らかにしてきた。
一方、プロポリスは、黒褐色の塊状物であって、そのままでは利用しにくく、また、その組成は、水不溶性物質または疎水性物質が主成分であることから、通常、エタノールなど親水性有機溶媒の高濃度溶液により溶解抽出して得られる液状のプロポリスエキス(または、プロポリスチンキ)として利用されている。
【0006】
しかしながら、これを健康食品などの飲食物、感受性疾患の予防剤、治療剤などの抗感受性疾患剤、美肌剤、色白剤などの化粧品などへ利用する上では、次のような欠点があって、その広範な利用を困難にしている。
【0007】
(1)樹脂、ロウ成分が析出され易い。唾液で希釈されると、樹脂、ロウ成分などが直ちに析出し、プロポリス有効成分の吸収、利用を著しく阻害する。また、水で希釈されると、その析出が多量となることから、その取り扱いを著しく困難にする。
(2)色調が劣る。暗褐色で不透明になり易い。
(3)香味が劣る。泥くさい臭いがあり、ピリピリする刺激味がある。
これら欠点を解消する目的で、本発明者等は、先に、使用する親水性有機溶媒の濃度に着目し、鋭意研究を続けた結果、特開平5−316968号公報で開示したように、固形物当たり濃度2w/w%溶液換算において660nmでの吸光度に対する310nmでの吸光度比〔以下、本明細書では、単に、「吸光度比(A310/A660)」と言う。〕が4,000を超える値を示す精製されたプロポリス抽出物(以下、本明細書では本抽出物を、単に、「プロポリス抽出物」と言うこともある。)を確立し、併せて、プロポリスの有効成分をエタノールなどの親水性有機溶媒水溶液の濃度30乃至55v/v%の範囲から選ばれる溶媒で溶解せしめた画分として分離し採取されたプロポリス抽出物を確立した。
【0008】
しかしながら、その後、このプロポリス抽出物を応用研究する過程で、親水性有機溶媒水溶液に溶解している液状のプロポリス抽出物を、一般的使用方法に準じて水で希釈すると、なお少量ながら白濁不溶化現象を起こすことを発見した。この現象を詳細に調べたところ、意外にも、プロポリスの有効成分の大部分、とりわけ物質Cを不溶化していることを見いだした。
【0009】
更に研究を続けた結果、プロポリス抽出物中の有効成分は、高乃至中程度の濃度の親水性有機溶媒水溶液に対しては易溶であるものの、これを水で希釈した希薄親水性有機溶媒水溶液に対してはほとんど不溶乃至きわめて難溶であって、その作用効果を発揮しにくい状態になるという重大な欠点を持っていることが判明した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
前記欠点を解消し、プロポリスの有効成分の水溶性を向上させて、その作用効果を発揮し易くし、かつ安定性、香味に優れたプロポリス抽出物とその製造方法並びにその用途の確立が強く望まれる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するためになされたものである。
本発明者等は、プロポリスの有効成分の水溶性を向上させ、かつ安定性に優れ、香味の良好なプロポリス抽出物を目指して鋭意研究を続けてきた。その結果、プロポリス抽出物のpHが、通常5.0附近であるところ、pH調整剤によりpH5.5以上、望ましくは、pH5.5乃至7.0、更に望ましくは、pH5.8乃至6.4に調整することにより、有効成分である物質Cの水溶性を著しく向上させてその作用効果を発揮し易くし、かつ安定性に優れ、香味の良好なプロポリス抽出物の得られることを見いだし、本発明を完成した。
【0012】
具体的に述べれば、例えば、固形物当たり濃度10w/w%、50v/v%エタノール水溶液からなるpH無調整のプロポリス抽出物(pH5.0附近)を、通常の使用方法に準じて水で約100倍に希釈すると、有効成分である物質Cは、25℃においてその希薄エタノール水溶液にわずか0.03ppmしか溶解しないことが判明し、該プロポリス抽出物のpHを5.0付近から5.5乃至7.0に高めることにより該希薄エタノール水溶液での物質Cの溶解性を15倍乃至100倍若しくはそれ以上に飛躍的に向上させることができ、その作用効果を発揮し易くすることが判明した。
【0013】
本発明の水溶性を向上させたプロポリス抽出物の製造方法は、pH5.5乃至7.0、より望ましくはpH5.8乃至6.4に調整してプロポリスの有効成分、とりわけ物質Cの水溶性を向上させたプロポリス抽出物が得られればよい。
【0014】
一般的には、プロポリスをpH無調整の親水性有機溶媒水溶液と接触せしめてその有効成分を溶解抽出せしめ、これをpH調整剤でpH5.5乃至7.0に調整して採取するか、又は、プロポリスを、pH調整剤でpH5.5以上望ましくはpH5.5以上8.0未満に調整した親水性有機溶媒水溶液と接触せしめてその有効成分を溶解抽出せしめ、必要に応じてpH調整剤でpH5.5乃至7.0に調整して採取すればよい。この際、親水性有機溶媒水溶液の親水性有機溶媒濃度は、一般的には、70v/v%以上の高濃度親水性有機溶媒水溶液が使用される。精製されたプロポリス抽出物の製造を目的とする場合には、特開平5−316968号公報の記載に準じて、濃度30乃至55v/v%の親水性有機溶媒水溶液を使用すればよい。プロポリスを親水性有機溶媒水溶液と接触せしめ、その有効成分を溶解抽出する方法は、通常、プロポリスを容器にとり、これに親水性有機溶媒水溶液を加える浸漬抽出法が採用されるが、工業的には、プロポリスを充填した複数本以上のカラムを直列に連結し、これに親水性有機溶媒水溶液を流す向流抽出法を採用する方が抽出効率が高く有利である。加えて、このようにして得ることのできるプロポリス有効成分を含有する濃度30乃至55v/v%の親水性有機溶媒水溶液を、必要に応じて水で希釈して、多孔性合成吸着剤と接触させ、多孔性合成吸着剤にプロポリス有効成分を吸着せしめ、その多孔性合成吸着剤からプロポリス有効成分を溶出し、より精製度を高めたプロポリス抽出物を採取することも有利に実施できる。
【0015】
調整するpHは、pH5.5乃至7.0、より望ましくはpH5.8乃至6.4が適しており、水溶性を向上させ、かつ安定性に優れ、香味の良好な高品質の抽出物が得られる。プロポリス抽出物のpHが、pH5.5未満では有効成分である物質Cの水溶性が不充分であり、pH7.0を越えると着色が増して品質を低下するだけでなく、他の有効成分、例えば、ベンゼンプロパノイックアシッド4−(2−カルボキシエテニル)−2−(3−メチル−2−ブテニル)フェニルエステル(Benzenpropanoic acid 4−(2−carboxyethenyl)−2−(3−methyl−2−butenyl)phenyl ester)やフラボノイドなどが不安定になり、保存中にその品質、香味の劣化を起こし易く、不適当である。
【0016】
pH調整剤としては、プロポリス抽出物、望ましくは、固形物当たり濃度2w/w%以上のプロポリス抽出物を、本発明で特定するpHに調整できるものであればよく、通常、アルカリ剤、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸マグネシウムなどが使用され、必要に応じて他の金属塩、例えば、水酸化鉄、炭酸亜鉛、炭酸銅などを併用することも随意であり、更に必要ならば、酸剤、例えば、塩酸、リン酸、酢酸、クエン酸などが使用される。
【0017】
一般的には、pH調整剤のうち、食品衛生上、又は、薬理学的に許容される緩衝剤の使用が適している。pH調整剤の使用量は、pH調整の目的を達する量であればよく、プロポリス抽出物の固形物に対して、通常、10w/w%未満である。pHを調整した後、必要ならば、濾過又は遠心分離し、物質Cなどの有効成分を含有している画分を採取すればよい。このようにして得られる本発明の水溶性を向上させたプロポリス抽出物は、有効成分である物質Cの水溶性を向上させた、通常、プロポリス抽出物の固形物当たり濃度2乃至25w/w%の溶液として調製され、必要ならば、これを濃縮し、粉末化して粉末状のプロポリス抽出物にすることも有利に実施できる。必要ならば、この濃縮液を無水マルトース、無水トレハロース、無水ラクトースなどの無水糖質、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、γ−シクロデキストリンなどのシクロデキストリンなどと混合して脱水し、粉末化することも有利に実施できる。また、粉末化に際し、炭酸水素ナトリウム、炭酸マグネシウムなどのpH調整剤を併用して、粉末品に含まれるプロポリス有効成分の水溶性を更に向上させることも有利に実施できる。
【0018】
また、本発明の水溶性を向上させたプロポリス抽出物は、プロポリス有効成分を吸収、利用し易い状態で含有していることから、単独で使用されるのみならず、必要に応じて、他の物質、例えば、抗酸化剤、安定剤、呈味剤、着色剤、着香剤、増量剤などを併用して用いることも随意であり、とりわけ、トコフェロール、カロチン、L−アスコルビン酸、α−グルコシル L−アスコルビン酸、ルチン、α−グリコシル ルチンなどのビタミン類、クエン酸、リンゴ酸などの有機酸、グルコース、マルトース、トレハロース、ラクトース、マルチトールなどの糖質などを併用して、プロポリス抽出物の作用、効果を高めることも、安定性を向上させることも、更には、取り扱いを容易にすることも有利に実施できる。
【0019】
また、本発明の水溶性を向上させたプロポリス抽出物は、プロポリス有効成分の持つ作用から、抗菌剤、抗酸化剤、抗炎症剤、局所麻酔剤、ウィルス増殖抑制剤、免疫調節剤、マクロファージ活性化剤、抗腫瘍剤、養毛剤、抗高脂血症剤、紫外線吸収剤、黄色着色剤、ビタミンP強化剤、品質改良剤、付香剤などとして、他の原材料などと配合して、飲食物、抗感受性疾患剤、化粧品など各種組成物に有利に利用され、健康の維持、増進、病気の予防、治療、回復の促進、美肌の維持、向上などに効果を発揮する。
また、近年、普及の著しい尿療法の際の尿添加剤としても有利に利用され、尿療法の効果増強剤として、また、尿の消臭剤などとして有利に利用できる。
【0020】
また、本発明の水溶性を向上させたプロポリス抽出物は、色調、香味が優れており、塩から味、渋味、苦味、旨味などを呈する各種物質ともよく調和し、抗菌作用、抗酸化作用も強いので、特定分野の健康食品に限られることなく、広く一般の飲食物、例えば、調味料、和菓子、洋菓子、氷菓、飲料、スプレッド、ペースト、漬物、ビン缶詰、畜肉加工品、魚肉・水産加工品、乳・卵加工品、野菜加工品、果実加工品、穀類加工品など広範に、風味改善、日持向上、品質安定などの目的で有利に利用できる。
【0021】
更に、家畜、家禽、蜜蜂、蚕、魚などの飼育動物のための飼料、餌料などに抗菌剤、整腸剤、ビタミンP強化剤、ストレス解消剤、嗜好性向上などの目的で配合して利用することも好都合である。
その他、タバコ、トローチ、複合ビタミン剤、舌下剤、口中清涼剤、口中香錠、うがい薬、経管栄養剤、生薬、内服液、注射剤、練歯みがき、口紅、リップクリーム、日焼け止め、洗顔石鹸、シャンプー、リンス、入浴剤など、各種固状、ペースト状、液状の嗜好物、抗感受性疾患剤、美肌剤、色白剤、養毛剤などの化粧品などに利用することも有利に実施できる。
【0022】
また、本発明でいう抗感受性疾患剤とは、感受性疾患のための予防剤、治療剤を意味し、感受性疾患とは、プロポリス抽出物によって予防され、若しくは、治療される疾患を意味する。感受性疾患としては、例えば、ウィルス性疾患、細菌性疾患、外傷性疾患、免疫疾患、リュウマチ、糖尿病、循環器疾患、悪性腫瘍、神経性疾患などがある。
【0023】
本発明の抗感受性疾患剤は、その目的に応じて、その形状を自由に選択できる。例えば、噴霧剤、点眼剤、点鼻剤、うがい剤、注射剤などの液剤、軟膏、パップ剤、クリームのようなペースト剤、粉剤、顆粒、カプセル剤、錠剤などの固剤などである。
投与量は、含量、投与経路、投与頻度などによって適宜調節することができる。通常、プロポリス抽出物固形物として、成人1日当たり約0.0001乃至10グラムの範囲の利用が好適である。
また、化粧品の場合も、飲食物の経口摂取の場合も、前述の抗感受性疾患剤の場合に準じて利用することができる。
【0024】
プロポリス抽出物を組成物に含有せしめる方法としては、それらの製品が完成するまでの工程で、例えば、混和、混捏、溶解、浸漬、浸透、散布、塗布、噴霧、注入など公知の方法が適宜選ばれる。
【0025】
以下、本発明を実験で詳細に述べる。
【0026】
【実験1 物質Cの不溶化の確認】
塊状のプロポリスを粗砕し、カラム3本に充填し、これに濃度50v/v%エタノール水溶液を用いて、向流抽出法によりプロポリスの有効成分を溶解抽出し、この溶液を濾過して、固形物濃度約20w/w%を含有する液状プロポリス抽出物を原料プロポリスに対して、固形物当たり約30%の収率で得た。
本品を供試液として吸光度比(A310/A660)を求めたところ、7,365であった。本明細書を通じて、吸光度比(A310/A660)は、1cmセルを用いて、同濃度エタノール水溶液で希釈して、固形物当たり濃度2w/w%における660nmでの吸光度を測定し、また固形物当たり濃度0.004w/w%における310nmでの吸光度を測定し、これを500倍して固形物当たり濃度2w/w%換算値とし、その比を求めた。
【0027】
この供試液のpHは、pHメータで測定したところ、5.0であった。この供試液をビーカーにとり、これに水を加えて101倍に希釈し、希薄エタノール水溶液にすると白濁状態になり、これをゆっくり攪拌しつつ、25℃で1時間放置後、遠心分離して、この上清に含まれる物質Cの濃度を、「バイオサイエンス バイオテクノロジー アンド バイオケミストリー(Bioscience, Biotechnology,and Biochemistry)」、第58巻、第5号、第945乃至946頁(1994年)に記載している高速液体クロマトグラフィーで測定した。対照として、供試液に対して、水の代わりにエタノールを加えて101倍に希釈すると溶液のままであり、以後、これを同様に処理して、物質Cの濃度を測定した。結果は表1に示す。
【0028】
【表1】
【0029】
表1の結果から明らかなように、物質Cを含有するプロポリス抽出物を水で101倍に希釈した希薄エタノール水溶液の上清に溶解できる物質Cの濃度は0.03ppmで、対照のエタノールで101倍に希釈したものの濃度46.7ppmに対してわずかに0.06%に過ぎず、ほとんどが水希釈により不溶化したものと判断される。
一方、遠心分離して得られる沈澱物をエタノールで溶解して物質Cの量を同様に測定したところ、供試液中の物質Cの99%以上が、沈澱物に移行していることが判明した。
従って、プロポリス抽出物は、水で希釈し、希薄エタノール水溶液にすると、該抽出物に含まれる物質Cの大部分を不溶化してしまうことが確認された。
【0030】
【実験2 物質Cの水溶性向上】
実験1で用いた供試液に対して、濃度50v/v%エタノール水溶液又は適量の水酸化ナトリウムを含有させた濃度50v/v%エタノール水溶液を等容量加えて、pH無調整のpH5.0及びpH調整したpH5.2、5.5、5.8、6.0、6.2、6.4、6.8、7.0、7.2、7.5及び8.1の液状のプロポリス抽出物(固形物濃度約10w/w%含有)を調製した。これらを供試液として、次の実験を行った。
【0031】
【実験2−(1) プロポリス抽出物の不溶化】
各pHの供試液に、水を加えて101倍に希釈した希薄エタノール水溶液にすると白濁状態になり、この懸濁状態の濁度(1cmセルでの720nmにおける吸光度(A720 ))を測定して、該プロポリス抽出物のpHの違いによる不溶化に与える影響を調べた。
【0032】
【実験2−(2) プロポリス抽出物中の物質Cの水溶性】
各pHの供試液に、水を加えて101倍に希釈した希薄エタノール水溶液にすると白濁状態になり、以後、これを実験1と同様に遠心分離し、その上清に含まれる物質Cの濃度を測定して、該プロポリス抽出物のpHの違いによる物質Cの水溶性に与える影響を調べた。
【0033】
【実験2−(3) 着色度】
各pHの供試液に、エタノールを加えて21倍に希釈すると溶液のままであり、これの1cmセルでの480nmにおける吸光度(A480 )を測定して、該プロポリス抽出物のpHの違いによる着色、劣化に与える影響を調べた。
【0034】
【実験2−(4) 吸光度比(A310/A660)】
各pHの供試液について、プロポリス抽出物の高品質を確保できる条件として、pHの違いによる吸光度比(A310/A660)に与える影響を調べた。
【0035】
【実験2−(5)】
各pHの供試液を、25℃で1ケ月間放置し、これを用いて前述の実験2−(1)〜(4)の実験を行い、他方、それらの香味をパネラー12名により官能試験した。
以上の結果を表2にまとめた。
【0036】
【表2】
【0037】
表2の結果から明らかなように、プロポリス抽出物のpH無調整品のpHが5.0であるところ、これを5.5乃至7.0、より望ましくはpH5.8乃至6.4に高めることによって、物質Cの水溶性を著しく向上させ、かつ安定性に優れ、香味の良好な高品質のプロポリス抽出物の得られることが判明した。
即ち、実験2−(1)については、pH上昇につれて、とりわけ、pH7.0附近までの上昇につれて濁度が減少し、プロポリス抽出物の水溶性が向上する。pH7.0附近を越えては、濁度の減少はほとんど見られず、換言すれば、水溶性向上の比較的少ないことが判明した。実験2−(2)については、プロポリス抽出物中の有効成分である物質Cが、pH5.5以上にすることによって、その溶解度を飛躍的に向上することが判明し、実験2−(3)については、pH上昇につれて着色度が高くなり、とりわけ7を越えては着色が激しくなり、この傾向は、保存中に一段と着色が増し劣化を促進することが判明した。また、pH7を越えたものを保存すると刺激味、異臭を発生し、香味の劣化することも判明した。
【0038】
実験2−(4)については、1ケ月間の保存後においても吸光度比(A310 /A660 )が4,000を越える値を示す高品質を確保するためにはpH7.0以下が好適である。
以上をまとめると、プロポリス抽出物は、pH調整剤でpH5.5乃至7.0、より望ましくはpH5.8乃至6.4に調整することにより有効成分である物質Cの水溶性を向上させ、かつ安定性に優れ、香味の良好な高品質のものを製造することができる。
【0039】
【実験3 急性毒性】
7週齢のdd系マウスを使用して、実施例A−1の方法で調製したpH6.4の液状プロポリス抽出物の凍結乾燥品を経口投与して急性毒性テストをしたところ、体重kg当たり2.5グラムまで死亡例は見られなかった。従って、本品の毒性はきわめて低い。なお、実施例A−4の方法で調整したpH6.2の液状プロポリス抽出物の凍結乾燥品を用いて、本テストをしたところ、同様の結果を得、毒性の極めて低いことが判明した。
【0040】
以下、本発明の実施例として、水溶性を向上させたプロポリス抽出物を実施例Aで、プロポリス抽出物を有効成分として含有せしめた組成物を実施例Bで述べる。
【0041】
【実施例A−1】
プロポリスを濃度95v/v%エタノール水溶液で、常法に従って浸漬抽出し、次いで残渣を少量の水で洗浄し、洗液を合わせて得られたプロポリス粗抽出物含有濃度80v/v%エタノール水溶液(固形物濃度約20w/w%含有)に、水を加えてエタノール濃度を50v/v%に低減して、50℃に1時間保ち、プロポリスの有効成分を含有する上層と粘着性沈殿物の下層を形成させ、室温で一夜放置し、この上層を分離採取し、これに炭酸水素ナトリウムを加えてpH6.4に調整して吸光度比(A310/A660)が8,425を示す水溶性を向上させた液状のプロポリス抽出物を、粗抽出物含有溶液に対して、固形物当たり約45%の収率で得た。本品は、物質Cの水溶性を向上し、かつ安定性、香味に優れ、抗菌剤、抗酸化剤、免疫調節剤、マクロファージ活性化剤、抗腫瘍剤、養毛剤などとして直接利用されるだけでなく、他の適宜な材料と配合して、飲食物、抗感受性疾患剤、化粧品などに有利に利用される。
【0042】
【実施例A−2】
塊状のプロポリスを粗砕し、カラム2本に充填し、これに濃度50v/v%エタノール水溶液を用いて向流抽出法によりプロポリスの有効成分を溶解抽出し、この溶液を濾過し、この濾液に炭酸ナトリウムを加えてpH6.2に調整して吸光度比(A310/A660)が6,015を示す水溶液を向上させた液状プロポリス抽出物を、原料プロポリスに対して固形物当たり約32%の収率で得た。本品は、実施例A−1の場合と同様に、物質Cの水溶性を向上し、かつ安定性、香味に優れ、抗菌剤、抗酸化剤、免疫調節剤、抗腫瘍剤、養毛剤などとして直接利用されるだけでなく、また、他の適宜な材料と配合して、飲食物、抗感受性疾患剤、化粧品などに有利に利用される。
【0043】
【実施例A−3】
塊状のプロポリスを粗砕し、カラム3本に充填し、これに予め炭酸ナトリウムでpH7.8に調整した濃度50v/v%エタノール水溶液を用いて、向流抽出法によりプロポリスの有効成分を溶解抽出し、この溶液をpH調整剤でpH6.0に調整した後、濾過し、吸光度比(A310/A660)が6,438を示す水溶性を向上させた液状プロポリス抽出物を、原料プロポリスに対して固形物当たり約30%の収率で得た。
本品は、実施例A−1の場合と同様に、物質Cの水溶性を向上し、かつ安定性、香味に優れ、抗菌剤、抗酸化剤、免疫調節剤、マクロファージ活性化剤、抗腫瘍剤、養毛剤などとして直接利用されるだけでなく、また他の適宜な材料と配合して、飲食物、抗感受性疾患剤、化粧品などに有利に利用される。
【0044】
【実施例A−4】
実施例A−1の方法で得たプロポリス粗抽出物含有濃度80v/v%エタノール水溶液を、実施例A−1の方法に準じてエタノール濃度45v/v%に低減して、上層、下層を形成させ、室温5時間放置後、その上層を分離し、水を等容量加え希釈し、多孔性合成吸着剤(Rohm & Haas社製造、商品名「アンバーライトXAD−7」)を充填したカラムに流し、水洗いし、次いで、プロポリスの有効成分を濃度95v/v%エタノール水溶液で溶出して採取し、これに炭酸水素ナトリウムを加えてpH6.2に調整して、吸光度比(A310/A660)が21,892を示す水溶性を向上させた液状のプロポリス抽出物を粗抽出物含有溶液に対して、固形物当たり約22%の収率で得た。
本品は、実施例1の場合と同様に、物質Cの水溶性を向上し、かつ安定性、香味に優れ、抗菌剤、抗酸化剤、免疫調節剤、マクロファージ活性化剤、抗腫瘍剤、養毛剤などとして直接利用されるだけでなく、他の適宜な材料と配合して飲食物、抗感受性疾患剤、化粧品などに有利に利用される。
【0045】
【実施例B−1 グミキャンディー】
還元麦芽糖水飴(株式会社林原商事販売、登録商標「マビット」)100重量部及び高純度含水結晶トレハロース(株式会社林原商事販売、商品名「トレハオース」)を加熱し、減圧下で水分約15w/w%に濃縮し、常法に従って、これにゼラチン13重量部を水18重量部に溶解したものと、実施例A−1の方法で得た液状プロポリス抽出物1重量部、クエン酸ナトリウム2重量部および適量の着色料、香料を混合し、成形、包装して製品を得た。
本品は、テクスチャー、風味とも良好で、虫歯を起こさないグミキャンディーである。
【0046】
【実施例B−2 チューインガム】
ガムベース3重量部を軟らかくなる程度に加熱溶融し、これに蔗糖4重量部およびトレハロース(商品名「トレハオース」)3重量部とを加え、これに実施例A−1の方法で得た液状プロポリス抽出物0.02重量部と着色料とを混合し、常法に従って、ロールにより練り合せて、成形、包装して製品を得た。
本品は、テクスチャー、風味とも良好なチューインガムである。また、本品は、プロポリスの有効成分により、虫歯を起こさないチューインガムである。
【0047】
【実施例B−3 求肥】
モチ種澱粉1重量部に水1.2重量部を混合し、加熱糊化しつつ、これにトレハロース(商品名「トレハオース」)1.5重量部、含水結晶マルトース(株式会社林原製造、登録商標「サンマルト」)0.7重量部、水飴0.3重量部および実施例A−2の方法で得た液状プロポリス抽出物0.02重量部を混和し、以後、常法に従って、成形、包装して求肥を製造した。
本品は、野趣に富んだ風味で、口当たりも良好な和菓子である。また、本品は、プロポリスの有効成分により、日持ちが向上し、品質の安定した和菓子である
。
【0048】
【実施例B−4 サンドクリーム】
含水結晶マルトース(株式会社林原製造、登録商標「ファイントース」)1,000重量部、無水結晶トレハロース200重量部、ショートニング1,000重量部、カカオマス50重量部、実施例A−3の方法で得た液状プロポリス抽出物3重量部およびレシチン1重量部を常法により混和してサンドクリームを製造した。
本品は、プロポリスの有効成分により、品質が安定し、日持ちの向上したチョコレート風味のサンドクリームで、口当たり、溶け具合とも良好である。
【0049】
【実施例B−5 バターケーキ】
無塩バター50重量部、ショートニング50重量部、蜂蜜50重量部及び砂糖130重量部をよく混合し、これに全卵150重量部を加えて攪拌し、次いで、小麦粉135重量部、牛乳75重量部、重曹4重量部及びバニラ適量を混合し、常法に従って、型に入れ、焼き上げ、室温に冷却した。この表面に、実施例A−1の方法で得た液状プロポリス抽出物1.5重量部、梅リキュール20重量部及びコニャック20重量部を混合して得たシロップを刷毛で塗り、製品を得た。本品は、風味良好なバターケーキである。また、本品は、プロポリス有効成分により、健康の維持、増進、更には各種疾患の予防、治療、回復促進などに有利に利用できる。
【0050】
【実施例B−6 アイスクリーム】
牛乳2,300重量部を約60℃に加温しつつ、これに、卵黄200重量部、全卵50重量部、果糖420重量部、水飴30重量部、生クリーム200重量部、無糖練乳20重量部、実施例A−2の方法で得た液状プロポリス抽出物3重量部及びゼラチン粉末1重量部を攪拌混合し、次いで、75℃に15分間保って殺菌し、更に、冷却しつつ、梅リキュール20重量部を攪拌混合し、容器に入れ、凍結して製品を得た。本品は、濃厚、佳良な風味を持つアイスクリームである。また、本品は、プロポリスの有効成分により、健康の維持、増進、更には各種疾患の予防、治療、回復促進などに有利に利用できる。
【0051】
【実施例B−7 粉末状プロポリス抽出物】
実施例A−2の方法で得た液状プロポリス抽出物5重量部に無水結晶マルトース7重量部を加えて混合し、次いで、40℃で1時間通風乾燥し、更に無水結晶トレハロース3重量部及び炭酸水素ナトリウム0.05重量部を均一に混合して粉末状プロポリス抽出物を得、これをラミネートアルミ製包装容器に1グラムずつ充填し密封した。
本品は、水に分散、溶解性良好で、嗜好性にも優れ、健康食品、抗菌剤、治療剤、付香剤、消臭剤、尿療法剤などとして、直接に、または、他の組成物への配合材料として使用され、健康の維持、増進、更には、各種疾患の予防、治療、回復促進に有利に利用できる。
健康食品としては、例えば、直接摂取してもよく、また、茶、牛乳、ジュースなどに200ミリリットル当たり0.2乃至1グラム程度を分散、溶解して利用すればよい。また、尿療法剤としては、新鮮尿100ミリリットル当たり、0.5乃至2グラム程度を分散、溶解して利用すればよい。
【0052】
【実施例B−8 粉末状プロポリス抽出物】
実施例A−4の方法で得た液状プロポリス抽出物5重量部にγ−シクロデキストリン2重量部および無水結晶トレハロース5重量部を加えて混合し、次いで、40℃で1時間通風乾燥し、更に、含水結晶マルトース粉末7重量部を均一に混合して粉末状プロポリス抽出物を得、これをラミネートアルミ製包装容器に1グラムずつ充填し密封した。
本品は、実施例B−7と同様に、水に分散、溶解性良好で、嗜好性にも優れ、健康食品、抗菌剤、治療剤、付香剤、消臭剤、尿療法剤などとして、直接に、または、他の組成物への配合材料として使用され、健康の維持、増進、更には、各種疾患の予防、治療、回復促進に有利に利用できる。
【0053】
【実施例B−9 配合飼料】
粉麩30重量部、実施例B−7の方法で得た粉末状プロポリス抽出物30重量部、脱脂乳10重量部、ラクトスクロース含有粉末10重量部、ビタミン剤10重量部、魚粉5重量部、第二リン酸カルシウム5重量部、液状油脂3重量部、炭酸カルシウム3重量部、食塩2重量部及びミネラル剤2重量部を混合して配合飼料を製造した。本品は、嗜好性の向上した家畜、家禽の飼料であって、とりわけ子豚用試料として好適である。本品は、プロポリス有効成分の作用に加えて、ビフィズス菌増殖促進効果を発揮し、飼育動物の感染予防、下痢予防、食欲増進、肥育増進、糞便の悪臭抑制などに有利に利用できる。更に、本品は、必要に応じて、他の飼料材料、例えば、穀類、小麦粉、澱粉、油粕類、糟糠類などの濃厚飼料や、ワラ、乾草、バガス、コーンカブ、又は、これらのサイレージなどの粗飼料材料などと併用して用いることも有利に実施できる。
【0054】
【実施例B−10 錠剤】
実施例B−7の方法で得た粉末状プロポリス抽出物30重量部、ラクトスクロース含有粉末(株式会社林原商事販売、登録商標「乳果オリゴ」LS−55P)20重量部、乳酸カルシウム10重量部、L−アスコルビン酸5重量部、プルラン5重量部、α−グリコシルルチン1重量部、炭酸マグネシウム0.2重量部、第三リン酸カルシウム1重量部、シュガーエステル1重量部及び適量の粉末香料を均一に混合した後、直径12mm、20R杵を用いて打錠し、錠剤を得た。本錠剤を、常法に従い糖衣機を用いて、これにトレハロース(商品名「トレハオース」)濃度50w/wおよびプルラン濃度0.2w/w%を含む温度55℃の水溶液を糖衣掛けし、乾燥、糖衣掛けを繰り返して、含水結晶トレハロースを晶出させた表面のなめらかな糖衣錠を得た。
本品は、ひび割れもなく、安定性良好な飲み易い錠剤で、成人1日当たり、約1乃至40錠、望ましくは、2乃至20錠程度を経口摂取して利用すれば良い。本品は、プロポリス有効成分の作用に加えて、ラクトスクロース及びプルランを強化していることから、整腸作用に優れ、大腸癌を予防するための経口摂取物として好都合であり、また、カルシウム塩を強化していることから、骨粗鬆症の予防、治療のための経口摂取物として好都合であり、更には、L−アスコルビン酸及びα−グリコシルルチンを強化していることから健康増進、老化防止のための経口摂取物として好都合である。
【0055】
【実施例B−11 錠剤】
実施例B−8の方法により得た粉末状プロポリス抽出物10重量部、トレハロース70重量部、コーンスターチ62重量部及び蔗糖脂肪酸エステル8重量部を均一に混合した後、実施例B−10と同様に打錠して錠剤を得た。本錠剤を胃溶性剤の場合には、5重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースでコーティングした後、糖衣を施し、腸溶性剤の場合には、10重量%のヒドロキシプロピルメチルセルロースでコーティングした後、糖衣を施した。
本品は、いずれも胃癌、肺癌、肝癌、子宮癌、乳癌、大腸癌、結腸癌及び悪性黒色腫を始めとするヒトの悪性腫瘍の治療剤として有用である。
【0056】
【実施例B−12 外用剤】
マルトース粉末300重量部及びトレハロース200重量部に実施例A−4の方法で得たプロポリス有効成分を含有する上層を20重量部およびメタノール33重量部を加えて混合し、更に、濃度10w/w%プルラン水溶液200重量部を加えて混合し、適度の延び、付着性を示す外傷治療用軟膏を得た。
本品は、プロポリスの有効成分による抗菌作用、抗炎症作用、抗腫瘍作用、局所麻酔作用のみならずマルトース及びトレハロースによる細胞へのエネルギー補給作用も発揮することから、治癒期間が短縮され、創面もきれいに治る外用剤である。
【0057】
【実施例B−13 注射剤】
実施例A−4の方法で得た液状プロポリス抽出物を濃度30v/v%エタノール水溶液に溶解し、常法に従って、精製濾過してパイロゲンフリーとし、この溶液を20ミリリットル容アンプルにプロポリス抽出物固形物当たり5ミリグラムになるように分注し、これを凍結乾燥し、封入して注射剤を製造した。
本注射剤は、単体で、または、他のビタミン、ミネラルなどと混合して筋肉内または静脈内に投与できる。また、本品は、免疫疾患、循環器疾患、神経性疾患、悪性腫瘍などの病中、病後の治療促進、回復促進などに有利に利用できる。
【0058】
【実施例B−14 注射剤】
塩化ナトリウム6重量部、塩化カリウム0.3重量部、塩化カルシウム0.2重量部、乳酸ナトリウム3.1重量部、トレハロース45重量部及び実施例A−4の方法で得た液状プロポリス抽出物0.1重量部を濃度2v/v%エタノール水溶液1,000重量部に溶解し、常法に従って、精製濾過してパイロゲンフリーとし、この溶液を滅菌したプラスチック容器に25ミリリットルずつ充填して注射剤を得た。
本品は、ビタミンP補給用としてだけでなく、カロリー補給、ミネラル補給のための注射剤で、病中、病後の治療促進、回復促進などに有利に利用できる。
【0059】
【実施例B−15 経管栄養剤】
無水トレハロース20重量部、グリシン1.1重量部、グルタミン酸ナトリウム0.18重量部、食塩1.2重量部、クエン酸ナトリウム1重量部、乳酸カルシウム0.4重量部、炭酸マグネシウム0.1重量部、実施例B−7の方法で得た粉末状プロポリス抽出物0.1重量部、チアミン0.01重量部及びリボフラビン0.01重量部からなる配合物を調製する。この配合物24グラムずつをラミネートアルミ製小袋に充填し、ヒートシールして経管栄養剤を調製した。
本経管栄養剤は、一袋を約300乃至500ミリリットルの水に溶解し、経管方法により鼻腔、胃、腸などへの経口的または非経口的栄養補給液としても利用できる。
【0060】
【実施例B−16 浴用剤】
DL−乳酸ナトリウム21重量部、ピルビン酸ナトリウム8重量部、トレハロース3重量部、実施例A−3の方法で得た液状プロポリス抽出物5重量部及びエタノール37重量部を、精製水26重量部及び着色料、香料の適量と混合し、浴用剤を製造した。
本品は、美肌剤、色白剤として好適であり、入浴用の湯に100乃至10,000倍に希釈して利用すればよい。本品は、入浴用の湯の場合と同様に、洗顔用水、化粧水などに希釈して利用することも有利に実施できる。
【0061】
【実施例B−17 乳液】
ポリオキシエチレンベヘニルエーテル0.5重量部、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビトール1重量部、親油型モノステアリン酸グリセリン1重量部、ピルビン酸0.5重量部、ベヘニルアルコール0.5重量部、アボガド油1重量部、実施例A−2の方法で得た液状プロポリス抽出物1重量部、ビタミンE及び防腐剤の適量を、常法に従って加熱溶解し、これにL−乳酸ナトリウム0.5重量部、トレハロース0.5重量部、1,3−ブチレングリコール5重量部、カルボキシビニルポリマー0.1重量部及び精製水84.3重量部を加え、ホモゲナイザーにかけて乳化し、更に、香料の適量を加えて攪拌混合し乳液を製造した。
本品は、日焼け止め、美肌剤、色白剤などとして有利にできる。
【0062】
【実施例B−18 クリーム】
モノステアリン酸ポリオキシエチレングリコール2重量部、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン5重量部、実施例A−3の方法で得た液状プロポリス抽出物2重量部、流動パラフィン1重量部、トリオクタン酸グリセリル10重量部及び防腐剤の適量を、常法に従って加熱溶解し、これにトレハロース2重量部、1,3−ブチレングリコール5重量部及び精製水66重量部を加え、ホモゲナイザーにかけ乳化し、更に、香料の適量を加えて攪拌混合し、クリームを製造した。
本品は、日焼け止め、美肌剤、色白剤などとして有利にできる。
【0063】
【実施例B−19 シャンプー】
実施例A−4の方法で得た液状プロポリス抽出物1.0重量部、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液0.2重量部、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン20.0重量部、ラウリルメチルタウリド25.0重量部及び精製水52.0重量部に適量の防腐剤と香料を加熱溶解してシャンプーを得た。
本品は、毛髪の洗浄能に優れ、毛髪を痛めないシャンプーとして好適である。また、本品は、ヒト及び動物の発育毛促進やフケ、カユミ、抜毛の治療、予防に有利に使用することができる。
【0064】
【実施例B−20 ヘアリンス】
実施例A−1の方法で得た液状プロポリス抽出物2.5重量部、塩化ジステアリルメチルアンモニウム2.0重量部、セタノール2.0重量部、シリコンオイル2.0重量部及びポリオキシエチレンオレイルアルコールエーテル1.0重量部及び適量の香料を加熱溶解し、これに1,3−ブチレングリコール3.0重量部、精製水89.0重量部及び適量の防腐剤からなる混合物を攪拌しながら加え、冷却した後、放置してリンスを得た。
本品は、毛髪のリンス効果に優れており、ヘアリンスとして好適である。
また、本品は、ヒト及び動物の発育毛促進やフケ、カユミ、抜毛の治療、予防に有利に使用することができる。
【0065】
【実施例B−21 ヘアトニック】
α−グリコシル−ルチン(東洋精糖株式会社製造、商品名「αGルチン」)2.0重量部およびグリセリン20.0重量部を精製水(60℃)550重量部に混合溶解し、これに、実施例A−2の方法で得た液状プロポリス抽出物10重量部およびシアニン色素(商品名「感光素301号」)0.05重量部をエタノール440重量部に溶解した溶液と、L−メントール2.0重量部をエタノール10重量部をエタノール10重量部に溶解した溶液とを混合し、濾過後、濾液を瓶詰めして、ヘアトニックを得た。
本品は、発育毛を促進し、脱毛症、抜毛の治療、予防に有利に利用できるのみならず、フケ、カユミを押さえる整髪料などとしても有利に利用できる。
また、本品は、殺菌、消炎作用があることから、外傷治療剤としても有利に利用できる。
【0066】
【実施例B−22 ヘアリキッド】
エタノール55.0重量部、ポリオキシプロピレン(40)ブチルエーテル20.0重量部、精製水13.0重量部に、実施例A−1の方法で得た液状プロポリス抽出物1.0重量部および2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸3.0重量部を配合して、更に、常法に従って、適量のpH調整剤、香料、および防腐剤を配合し、ヘアリキッドを得た。
本品は、発育毛を促進し、脱毛症、抜毛の治療、予防に有利に利用できるのみならず、フケ、カユミを押さえる整髪料などとしても有利に利用できる。
また、本品は、殺菌、消炎作用があることから、外傷治療剤としても有利に利用できる。
【0067】
【実施例B−23 ヘアクリーム】
ミツロウ3.0重量部、ワセリン15.0重量部、流動パラフィン42.0重量部、ポリオキシエチレン(5)ステアリン酸3.0重量部、ポリオキシエチレン(6)オレイルアルコールエーテル2.0重量部、ポリオキシエチレン(6)セチルアルコールエーテル1.0重量部、実施例A−3の方法で得た液状プロポリス抽出物1.0重量部、2−O−α−D−グルコピラノシル−L−アスコルビン酸0.3重量部および精製水32重量部を配合し、更に、常法に従って、適量のpH調整剤、香料および防腐剤を配合して、ヘアクリームを得た。
本品は、発育毛を促進し、脱毛症、抜毛の治療、予防に利用できるのみならず、フケ、カユミの治療、予防に有利に利用できる。
【0068】
【実施例B−24 練歯磨】
配合
第2リン酸カルシウム 45.0 重量部
プルラン
2.95重量部
ラウリル硫酸ナトリウム 1.5 重量部
グリセリン 20.0 重量部
ポリオキシエチレンソルビタンラウレート 0.5 重量部
防腐剤
0.05重量部
実施例A−3の方法で得た液状プロポリス抽出物 12.0 重量部
マルチトール 5.0 重量部
水 13.0 重量部
上記の材料を常法に従って混合し、練歯磨を得た。
本品は抗菌作用を有し、口臭予防、虫歯予防などに好都合である。
【0069】
【発明の効果】
本文で述べたごとく、本発明は、プロポリスの有効成分、とりわけ物質Cの水溶性を向上させたプロポリス抽出物に関し、その作用効果を発揮し易くし、かつ安定性に優れ、香味の良好なプロポリス抽出物を提供することとなった。
従って、本発明のプロポリス抽出物は、従来から利用してきた刺激性の高い高濃度の親水性有機溶媒水溶液での使用に限る必要がなく、刺激性の低い低濃度の水溶液においても利用できることとなり、広く飲食物、抗感受性疾患剤、化粧品などの組成物に有利に利用できる。
【0070】
また、本発明の水溶性を向上させたプロポリス抽出物は、吸光度比(A310 /A660 )が4,000を越える色調、香味に優れた高品質のプロポリス抽出物として有利に実施でき、飲食物、医薬品、化粧品など関係業界に与える影響はきわめて大きい。
Claims (6)
- 有効成分としての3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシッド、親水性有機溶媒、及び、pHを5.5乃至7.0に調整するためのpH調整剤を含んでなるプロポリス抽出物であって、当該プロポリス抽出物に含まれる3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシッドの水溶性が、25℃において水で101倍希釈した際に溶解状態にある3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシッドの含有量が0.45ppm以上にまで高められていることを特徴とするプロポリス抽出物。
- プロポリス抽出物が、固形物当たり濃度2w/w%溶液換算において、660nmでの吸光度に対する310nmでの吸光度比が4,000を越える値を示すプロポリス抽出物である請求項1記載のプロポリス抽出物。
- 請求項1又は2記載のプロポリス抽出物を組成物に含有させることによって製造された、溶解状態にある3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシッドを0.45ppm以上含有することを特徴とするプロポリス含有組成物。
- プロポリス含有組成物が、飲食物であることを特徴とする請求項3記載のプロポリス含有組成物。
- 飲食物が、調味料、和菓子、洋菓子、氷菓子、飲料、スプレッド、漬物、ビン缶詰、畜肉加工品、魚肉・水産加工品、乳・卵加工品、野菜加工品、果実加工品、または穀類加工品であることを特徴とする請求項4記載のプロポリス含有組成物。
- 親水性有機溶媒水溶液で抽出したプロポリス抽出物をpH調整剤でpHを5.5乃至7.0に調整することを特徴とする、当該プロポリス抽出物に含まれる3−{4−ヒドロキシ−3,5−ビス(3−メチル−2−ブテニル)フェニル}−2−プロペノイックアシッドの水溶性向上方法。
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