JP4133024B2 - ガラス用成形装置及び成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば光学レンズなどのガラス製成形品のプレス成形装置に係り、特にプレス成形後の金型の冷却機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
光学レンズなどのガラス製の光学素子は、研削及び研磨に基づく方法の他に、プレス成形によっても製造される。
【0003】
ガラス用のプレス成形装置では、一対の金型の間にガラスの成形素材を配置し、雰囲気調整された成形室の中で金型及び成形素材を加熱し、成形素材がガラス転移温度以上の所定の温度に到達した後、金型の間にプレス荷重を加えて型面の形状をガラスに転写する。プレス成形の後、金型を閉じたままの状態で成形室内に不活性ガス(例えば、窒素ガス)を流して金型及び成形品を冷却し、成形品が所定の温度(型開き温度)に到達した後、金型を開く。その状態で更に金型及び成形品を冷却し、金型及び成形品が所定の温度(取出し温度)に到達した後、成形室を開放し、成形品を回収する。
【0004】
なお、型開き温度は、ガラス転移温度よりも100℃程度低い温度に設定される。取出し温度は、金型及び成形品の酸化が問題にならない程度の温度(例えば、220℃前後)に設定される。
【0005】
プレス成形後の冷却工程は、成形温度からガラス転移温度以下の所定の温度までの徐冷工程と、その温度から型開き温度及び取出し温度までの急冷工程とに分かれる。徐冷工程では、成形品の精度を確保するため、金型にプレス力を加えた状態でゆっくり冷却を行う。急冷工程では、ガラス転移温度以下でガラスの熱膨張係数が小さいので、急冷しても成形品の精度に与える影響が小さい。
【0006】
従来、プレス成形後の金型の冷却は次のような方法で行われていた。即ち、金型を背面から保持しているダイプレートの接触面に溝状の流路を設け、この流路に不活性ガスを流すことにより金型を冷却していた。また、この不活性ガスの流量を調整することによって、冷却速度の調整を行っていた。
【0007】
(従来技術の問題点)
以上のように、従来のガラス用成形装置ではプレス成形後の金型の冷却を不活性ガスを用いて行っていた。しかし、この方法では十分な冷却速度が得られず、特に、温度が下がるに伴い冷却速度が低下するため、プレス成形のサイクルタイムが長いという問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来のガラス用成形装置の問題点に鑑み成されたもので、本発明の目的は、ガラスのプレス成形後の金型及び成形品の冷却に要する時間を縮めることができるガラス用成形装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のガラス用成形装置は、一対の金型を用いてガラスにプレス荷重を加えて成形するガラス成形用装置において、金型の外面に密着して金型を冷却する水冷プレートを備えたことを特徴とする。
【0010】
本発明のガラス成形用装置によれば、ガラスをプレス成形した後、成形品の温度が所定の温度まで低下した時点から、従来の不活性ガスによる冷却と並行して、金型の外面に水冷プレートを密着させて金型を急速冷却することができる。これによって、金型及び成形品の冷却速度を増大させて、プレス成形のサイクルタイムを縮めることができる。
【0011】
好ましくは、上記の水冷プレートによる金型の急速冷却を、ガラスをプレス成形した後、成形品の温度がガラス転移温度よりも0〜100℃低い温度に到達した時点で開始する。
【0012】
好ましくは、前記水冷プレートを各金型にそれぞれ設ける。
【0013】
好ましくは、前記水冷プレートを移動機構で保持し、プレス成形の工程の段階に応じて金型に密着させた状態と金型から離した状態の間で切り替えができるように構成する。
【0014】
好ましくは、前記水冷プレートを、プレス荷重の方向に対して平行方向に作動するエアシリンダで保持し、プレス成形の工程の段階に応じて金型の背面に密着させた状態と金型の背面から離した状態の間で切り替えるように構成する。
【0015】
【発明の実施の形態】
図1に本発明に基づくガラス用成形装置の概要を示す。図中、11は上金型、13は上軸、21は下金型、23は下軸、15及び25は水冷プレート、16及び26は昇降シャフト、17及び27はエアシリンダを表す。
【0016】
上軸13の先端には断熱筒12を介して上金型11が保持されている。下軸23の先端には断熱筒22を介して下金型21が保持されている。上下の軸13、23の先端近傍、上下の断熱筒12、22及び上下の金型11、21の周囲は、透明石英管31によって取り囲まれ、透明石英管31の内側に雰囲気調整が可能な成形室32が構成されている。透明石英管31の外側には赤外線加熱ユニット33が配置されている。なお、上軸11及び下軸21の内部には、成形室32内に不活性ガスを流すためのガスの供給経路及び排気経路(図示せず)が設けられている。
【0017】
上金型11の背面側には水冷プレート15が配置されている。水冷プレート15は、昇降シャフト16の先端に保持され、上軸13に対して平行方向に移動することができる。昇降シャフト16は、上軸13の内部に組み込まれたエアシリンダ17によって駆動される。昇降シャフト16の内部には、水冷プレート15内に冷却水を循環させるための冷却水経路(図示せず)が設けられている。
【0018】
同様に、下金型21の背面側にも水冷プレート25が配置されている。水冷プレート25は、昇降シャフト26の先端に保持され、下軸23に対して平行方向に移動することができる。昇降シャフト26は、下軸23の内部に組み込まれたエアシリンダ27によって駆動される。なお、昇降シャフト26の内部には、水冷プレート25内に冷却水を循環させるための冷却水経路(図示せず)が設けられている。
【0019】
次に、この装置を用いたガラス成形の工程について説明する。
【0020】
下型21の上にガラスの成形素材(図示せず)をセットした後、下型21と上型11を近付け、その状態で成形室32内の雰囲気を調整しながら、赤外線ランプユニット33を用いて上下の金型11、21及び成形素材を加熱する。なお、この段階では、上下の昇降シャフト16、26を縮め、水冷プレート15を上型11の上方の退避位置、水冷プレート25を下型21の下方の退避位置に、それぞれ後退させておく。
【0021】
成形素材がガラス転移温度以上の所定の成形温度に到達して安定した後、下軸23(または上軸13)を駆動し、上下の金型11、21の背面から荷重を加えてプレス成形を行う。これによって、上下の金型11、21の型面の形状がガラスに転写される。
【0022】
プレス成形の後、金型11、21を閉じたままの状態で成形室32内に窒素ガスを流して金型11、21及び成形品を徐冷する。成形品がガラス転移温度よりも0〜100℃程度低い所定の温度に到達した後、上下の昇降シャフト16、26を伸ばし、水冷プレート15を上型11の背面に、水冷プレート25を下型21の背面に、それぞれ密着させる。これによって、金型11、21及び成形品の冷却速度を増大させる。なお、通常、これと並行して成形室32内への窒素ガスの供給も継続する。
【0023】
成形品がガラス転移温度よりも0〜100℃程度低い所定の温度(型開き温度)に到達した後、金型11、21を開き、その状態で更に金型11、21及び成形品を冷却する。金型11、21及び成形品が250〜200℃程度の温度(取出し温度)に到達した後、成形室32を開放し、成形品を回収する。
【0024】
図2に、上記のガラス用成形装置におけるプレス成形サイクル中の温度パターンの測定結果の一例を示す。なお、成形素材及び成形品の温度は、下金型の型面の近傍に埋め込まれた熱電対を用いて測定した。使用した成形素材は光学ガラス:BK−7(オハラ社製)、金型の外形は110mmであった。
【0025】
図に示す通り、従来では8分要していた急冷工程を2分に短縮することができた。成形品の精度は、従来の成形装置を用いた場合と変らなかった。
【0026】
【発明の効果】
本発明のガラス用成形装置によれば、金型及び成形品の冷却速度を増大させることができる。その結果、プレス成形のサイクルタイムを縮め、ガラス成形品の製造コストを引き下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のガラス用成形装置の概略構成を示す図。
【図2】本発明のガラス用成形装置における温度パターンの一例を示す図。
【符号の説明】
11・・・上金型、
12、22・・・断熱筒、
13・・・上軸、
15、25・・・冷却プレート、
16、26・・・昇降シャフト、
17、27・・・エアシリンダ、
21・・・下金型、
23・・・下軸、
31・・・透明石英管、
32・・・成形室、
33・・・赤外線ランプユニット。
Claims (3)
- 上下の軸の間で、一対の金型を用いてガラスにプレス荷重を加えて成形するガラス成形用装置において、
上軸と上金型の間に挿入された第一断熱部材と、
下軸と下金型の間に挿入された第二断熱部材と、
各金型を側方から取り囲むように配置された赤外線ランプと、
各金型の背面側にそれぞれ配置され、各金型に密着した状態と各金型から離れた状態の間で切り替えが可能な水冷プレートと、
を備えたことを特徴とするガラス用成形装置。 - 前記各水冷プレートは、プレス荷重の方向に対して平行方向に作動するエアシリンダにそれぞれ保持され、成形工程の段階に応じて各金型の背面に密着した状態と各金型の背面から離れた状態の間で切り替えられるように構成されていることを特徴とする請求項1に記載のガラス用成形装置。
- 上下の軸の間で、一対の金型を用いてガラスにプレス荷重を加えて成形するガラス成形用装置を使用するガラス成形方法において、
前記ガラス成形用装置は、
上軸と上金型の間に挿入された第一断熱部材と、
下軸と下金型の間に挿入された第二断熱部材と、
各金型を側方から取り囲むように配置された赤外線ランプと、
各金型の背面側にそれぞれ配置され、各金型に密着した状態と各金型から離れた状態の間で切り替えが可能な水冷プレートと、を備え、
ガラスを加熱してプレス成形した後、成形品の温度がガラス転移温度よりも0〜100℃低い温度に到達した時点で、各金型の背面に各水冷プレートを密着させて各金型の急速冷却を開始することを特徴とするガラス成形方法。
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