JP4128780B2 - 排水立て管システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層階の集合住宅等の建物に使用される単管式の排水立て管システムに関し、詳しくは、横枝管からの排水を流入可能として排水能力を異ならせた排水立て管継手を混在させて、多層階に連なるように、排水立て管継手が介在されて施工される排水立て管システムに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
従来、多層階の単管式の排水立て管システムでは、便器・浴槽・洗濯機・洗面器・流し等から流出する排水を、所定数の横枝管に流し、さらに、横枝管を接続させた排水立て管継手から、排水立て管に流して、各階の排水を排水立て管に集合させ、所定の排水横主管に、排水させていた。
【0003】
このような排水立て管システムでは、空気調和・衛生工学会規格「HASS206給排水衛生設備規格・同解説」に記載されている定常流量法により、排水立て管システムを採用する排水系統における排水の負荷流量を算定し、その負荷流量以上でかつその負荷流量に近似した排水能力を備えた排水立て管継手を介在させて、排水立て管を接続させていた。
【0004】
そして、従来の単管式の排水立て管システムでは、負荷流量に対応した排水能力を備えた排水立て管継手を、一種類だけ使用して、排水立て管システムを構築することが慣例であった。
【0005】
しかし、負荷流量に対応した排水立て管継手は、最下層で対応できるものの、上層階で使用しては、過剰設計となってしまい、省資源に反するとともに、無用なコストアップを招いてしまう。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、省資源・低コストで構築できる排水立て管システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る排水立て管システムは、横枝管からの排水を流入可能な排水立て管継手を介在させて、多層階に連なるように、排水立て管が配設されて構成される単管式の排水立て管システムであって、
排水能力を異ならせた複数種類の排水立て管継手が、使用され、
最下層階に、該最下層階の負荷流量に対応して排水能力を最も高くした前記排水立て管継手が配設されるとともに、最上層階に、該最上階層の負荷流量に対応して排水能力を最も低くした前記排水立て管継手が配設され、
前記排水立て管システムの排水能力が、前記排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えて該負荷流量に近似するように、最下層階と最上層階との間の中間層階に、前記各排水立て管継手が、配設されていることを特徴とする。
【0008】
そして、排水能力を高くした前記排水立て管継手は、下層階側に配設して、上層階側に向かうにつれて、順次、排水能力を低くした前記排水立て管継手を配設することが望ましい。
【0009】
その際、排水能力を異ならせた複数種類の前記排水立て管継手における各種類のそれぞれの排水能力と使用個数との積を、加算し、その加算値を、前記排水立て管継手を配設する総階数で割った値を、排水立て管システムの平均排水能力として、
該平均排水能力が、前記排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えるように、使用される複数種類の前記排水立て管継手における各種類のそれぞれの前記排水立て管継手の数を、設定して、前記排水立て管継手を配設させることが望ましい。
【0010】
また、上記の場合、前記排水能力が、所定階数の建物での試験データに基づいて測定された値とし、前記排水立て管システムが施工される建物の総階数が、前記所定階数を越える際には、
前記排水立て管システムが施工される建物の総階数に対応するように、算出した前記平均排水能力の値に、使用する排水立て管継手のうちの最も高い排水能力の前記排水立て管継手における実験データに基づく前記所定階数を越える場合の排水能力の低減率、を乗じて、その値を、推定平均排水能力とし、
該推定平均排水能力が、前記排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えるように、使用される複数種類の前記排水立て管継手における各種類のそれぞれの前記排水立て管継手の数を、設定して、前記排水立て管継手を配設することが望ましい。
【0011】
さらにまた、最下層階と最上層階との間の中間層階に配設される前記排水立て管継手が、流下する排水を主に減速させる減速タイプと、流下する排水を主に旋回させて、前記減速タイプより高い排水能力の旋回タイプと、の二種類から構成される場合には、
最下層階と最上層階との間の中間層階の少なくとも一部に、前記減速タイプと前記旋回タイプとを交互に配設させた交互配設階層を、配設させてもよい。
【0012】
なお、負荷流量は、横枝管に接続される標準の便器・浴槽・洗濯機・洗面器・流しの組み合わせに応じた排水系統(表1〜3参照)に関して、空気調和・衛生工学会規格「HASS206給排水衛生設備規格・同解説」に記載されている定常流量法により求めた値であり、表4〜7に示す。
【0013】
【発明の効果】
本発明に係る排水立て管システムは、最下層階に、最下層階の負荷流量に対応して排水能力を最も高くした排水立て管継手が配設されるとともに、最上層階に、最上階層の負荷流量に対応して排水能力を最も低くした排水立て管継手が配設されて、排水立て管システムの排水能力を、排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えかつその負荷流量に近似させるように、最下層階と最上層階との間の中間層階に、各排水立て管継手が配設されて、構築されている。
【0014】
すなわち、従来のように、全ての階に、排水能力の高い排水立て管継手を配設させている訳ではなく、採用される排水系統に応じて、排水能力を低くした適切な排水立て管継手が配設されて、排水立て管システムが構築されている。
【0015】
そして、排水能力の低い排水立て管継手は、排水能力の高い排水立て管継手に比べて、使用材料が少なく、軽量であって運搬・管理等の取り扱いに便利で、さらに、製造設備も小型化できることから、使用材料も少ないこととあいまって、低コストとなる。
【0016】
したがって、本発明に係る排水立て管システムは、省資源・低コストで、構築することができる。
【0017】
そして、請求項2のように、排水能力を高くした排水立て管継手を、下層階側に配設し、上層階側に向かうにつれて、順次、排水能力を低くした排水立て管継手を配設させる場合には、排水立て管システムを構築する多層階を、排水能力を異ならせた排水立て管継手を配設した階で、分割する態様となる。そして、排水能力を低くした同一種類の排水立て管継手は、それらの配設される階のうちの最下階の高さ以上の階数の建物、に相当する負荷流量に対応させるように、配設すればよい。そのため、多層階に複数種類の排水立て管継手を配設する際、排水能力の低い排水立て管継手を配設する階数の設定が、負荷流量に対応させて、容易に行なえる。
【0018】
さらに、請求項3のように構成する場合には、算出した平均排水能力が、負荷流量を越えるように、複数種類のそれぞれの種類の排水立て管継手の数を、適宜、設定すればよい。そして、各種類の排水立て管継手の数を種々変えた際の適否を容易に判別することができるため、構築する排水立て管システムにおける排水立て管継手の数を変更したバリエーションを、種々、準備することができる。
【0019】
そしてさらに、請求項4のように構成する場合には、排水立て管システムを構築する多層階が、排水立て管継手自体の排水能力を測定した所定階数を越える場合であっても、排水立て管システムが施工される建物の総階数に対応できるように、推定平均排水能力を算出できる。そして、その所定階数を越えて配設する各種類の排水立て管継手の数を種々変えた際の適否を容易に判別することができ、所定階数を越えて構築する排水立て管システムにおける排水立て管継手の数を変更したバリエーションを、種々、準備することができる。
【0020】
なお、採用する低減率は、最も高い排水能力の排水立て管継手のものであって、多層階の下層階側には、排水能力の高い排水立て管継手が配設されることから、算出した推定平均排水能力を、より正確に、実際の平均排水能力に近似させることができる。
【0021】
そして、請求項5のように構成する場合には、排水立て管を流下する排水が、最下層階と最上層階との間の中間層階における交互配設階層で、減速タイプの排水立て管継手により、流下速度の上昇を抑えられ、かつ、旋回タイプの排水立て管継手により、排水立て管の内周面に沿って螺旋状に流下することから、排水立て管の内部に的確に空気芯を形成できる。そのため、排水能力の高い排水立て管継手の下層階側に、排水能力の低い排水立て管継手を使用しても、排水立て管システムの全体の高い排水能力を確保可能となる。すなわち、排水能力の低い減速タイプの排水立て管継手の使用個数を多くできて、省資源・低コストで、排水立て管システムを構築することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0023】
実施形態の排水立て管システムS1は、図1に示すように、10階建ての建物(集合住宅)における浴槽・洗濯機・洗面器・流しを共用した排水系統P15(表2・6のP15に例示される排水系統である)に使用されるものであり、二種類の排水立て管継手10・20が使用されている。
【0024】
なお、表1〜3は、各種器具の組み合わせにより、P1〜P26の26種類の排水系統を示し、表4〜7は、各排水系統P1〜P26における負荷流量を示す。この負荷流量(立て管負荷流量)は、空気調和・衛生工学会規格「HASS206給排水衛生設備規格・同解説」に記載されている定常流量法により求めた値である。
【0025】
【表1】
【0026】
【表2】
【0027】
【表3】
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】
【表6】
【0031】
【表7】
また、実施形態の場合、1階の排水は、別系統で横主管に流れるように構成されており、排水立て管継手10・20が配設される階は、2階から10階までの各階である。また、システムS1の上端には、伸頂通気部1が配設されている。
【0032】
排水立て管継手10は、排水能力の低いものであり、図2〜4に示すように、略円筒形状の胴部11に、横枝管5を接続可能な横枝管接続部14が形成されるとともに、胴部11の上下端には、それぞれ、排水立て管3を接続可能な立て管接続部16・17が形成されている。そして、胴部11の内周面11aには、流下する排水を減速させて旋回可能な減速旋回ガイド12が、配設されている。
【0033】
減速旋回ガイド12は、上方から流下する排水を横枝管5側に逆流させないように、胴部内周面11a側における横枝管接続部14の上方に配置されている。そのため、この排水立て管継手10は、流下する排水を主に減速させる減速タイプとしている。
【0034】
排水立て管継手20は、排水能力の高いものであり、図5〜7に示すように、略円筒形状の胴部21に、横枝管5・6をそれぞれ接続可能な横枝管接続部24・25が形成されるとともに、胴部21の上下端に、それぞれ、排水立て管3を接続可能な立て管接続部26・27が形成されている。そして、胴部21の内周面21aには、流下する排水を減速させて旋回可能な減速旋回ガイド22と、流下する排水に旋回性を与える旋回減速ガイド23と、が形成されている。
【0035】
この排水立て管継手20は、流下する排水を主に旋回させて、減速タイプの継手10より高い排水能力の旋回タイプとしている。
【0036】
なお、図例では、排水立て管継手20は、二つの横枝管接続部24・25を設けたものを示したが、この排水立て管継手20は、横枝管接続部を、一つから三つまで、配設させる場合がある。
【0037】
また、実施形態の排水立て管システムS1では、使用されていないが、排水立て管継手20より排水能力を高くしたものとしては、図8〜10に示す排水立て管継手30がある。この排水立て管継手30は、略円筒状の胴部31に、横枝管5・5・6をそれぞれ接続可能な横枝管接続部37・38・39が形成されるとともに、上下端に、それぞれ、排水立て管3を接続可能な立て管接続部40・41が形成されている。そして、胴部31の内周面31aには、流下する排水に旋回性を与える二つの旋回減速ガイド32・33が形成され、また、上方側の立て管接続部40の内周側には、下方に延びる円筒状の内筒部34が形成され、内筒部34の内周面34aには、流下する排水を減速させて旋回可能な減速旋回ガイド35が形成されている。
【0038】
この排水立て管継手30も、流下する排水を主に旋回させるものであり、減速タイプの継手10より高い排水能力を備えた旋回タイプとしている。
【0039】
なお、図例では、排水立て管継手30は、三つの横枝管接続部37・38・39を設けたものを示したが、この排水立て管継手30は、横枝管接続部を、一つから四つまで、配設させる場合がある。
【0040】
また、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を2.5リットル/秒とした負荷試験において測定した10階相当の排水能力に関し、排水立て管継手10が、3.5リットル/秒とし、排水立て管継手20が、6.5リットル/秒とし、排水立て管継手30が、10リットル/秒としている。
【0041】
さらに、既述の各継手10・20・30は、管径を100φとした排水立て管3に対応しているものである。
【0042】
そして、実施形態の排水立て管システムS1は、10階建ての集合住宅における浴槽・洗濯機・洗面器・流しを共用した排水系統P15(表2参照)に使用されるものであり、この排水系統P15の負荷流量は、空気調和・衛生工学会規格「HASS206給排水衛生設備規格・同解説」に記載されている定常流量法により求めれば、表6に示すP15のタイプの値(立て管負荷流量の値)であって、4.3リットル/秒である。そのため、従来では、2階から10階までの全ての階に、排水能力を3.5リットル/秒とした排水立て管継手10ではなく、負荷流量(4.3リットル/秒)を越えた排水能力(6.5リットル/秒)の排水立て管継手20を配設することとなる。
【0043】
しかし、実施形態では、最下層階の2階に、排水能力を高くした排水立て管継手20が配設されるとともに、最上層階の10階に、10階の1階分の負荷流量(表6のP15における3階の2.6リットル/秒より少ない値(立て管負荷流量の値)と推定できる)に対応し、かつ、排水能力を低くした排水立て管継手10が配設されている。そして、最下層階の2階と最上層階の10階との間の中間層階には、排水立て管システムS1の排水能力を、排水立て管システムS1を採用する排水系統P15の負荷流量を越えかつその負荷流量に近似させるように、各排水立て管継手10・20が、配設されている。
【0044】
実施形態の場合、最下層階の2階と最上層階の10階との間の中間層階には、配設される階の負荷流量(表6のP15参照)を越えてその負荷流量に近似する排水能力を備えた排水立て管継手10・20が配設されて、構築されている。すなわち、実施形態の場合には、3階、4階、5階、6階、及び、7階に、排水立て管継手20が配設され、8階と9階とに排水立て管継手10が配設されている。
【0045】
なお、実施形態の排水系統P15における各階の負荷流量(立て管負荷流量の値)は、表6のP15から、排水立て管システムS1の3階では、3〜10階分の階数の総階数である8階分となって、表6の8階の値が対応して、3.8リットル/秒であり、システムS1の4階では、4〜10階分の階数の総階数である7階分となって、表6の7階の値が対応して、3.6リットル/秒であり、システムS1の5階では、5〜10階分の階数の総階数である6階分となって、表6の6階の値が対応して、3.4リットル/秒であり、システムS1の6階では、6〜10階分の階数の総階数である5階分となって、表6の5階の値が対応して、3.2リットル/秒であり、システムS1の7階では、7〜10階の4階分となって、表6の4階の値が対応して、2.9リットル/秒である。そして、排水立て管継手20は、これらの負荷流量2.9〜3.8リットル/秒を越え、かつ、これらの負荷流量に近似する排水能力を具備することとなる。また、システムS1の8階では、8〜10階の3階分となって、表6の3階の値が対応して、2.6リットル/秒であり、システムS1の9階では、9〜10階の2階分となって、表6に記載されていないが、表6の3階の値と変化が無く、2.6リットル/秒となる。そして、排水立て管継手10は、これらの負荷流量2.6リットル/秒を越え、かつ、これらの負荷流量に近似する排水能力を具備することとなる。
【0046】
この実施形態の排水立て管システムS1に関して、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を1.5リットル/秒とした負荷試験で排水能力を測定したところ、5.5リットル/秒の排水能力があった。なお、システムS1の排水能力の測定に関し、使用される排水立て管継手の一つが、一つの横枝管接続部14を備えただけの排水立て管継手10であることから、便器からの汚水と、他の浴槽・洗濯機等からの排水と、を合流させて排水立て管3に集める合流システムと相違しているため、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」における最大負荷流量を2.5リットル/秒と多くした合流タイプに適した排水能力を測定するよりも、便器からの汚水と、他の浴槽・洗濯機等からの排水と、を分流させるシステムの測定に対応するように、分流タイプに適する最大負荷流量を1.5リットル/秒として、排水能力を測定することが望ましい。
【0047】
そして、実施形態の排水立て管システムS1では、10階建ての集合住宅における浴槽・洗濯機・洗面器・流しを共用した排水系統P15に使用されても、その排水系統P15の負荷流量の4.3リットル/秒を越えた排水能力を備えて、施工されることから、排水を円滑に流下できることが解る。
【0048】
以上のように、実施形態では、従来のように、2〜10階の全ての階に、排水能力の高い排水立て管継手20を配設させている訳ではなく、配設される階に応じて、適切な排水能力の排水立て管継手10・20が配設されて、排水立て管システムS1が構築されている。
【0049】
そして、排水能力の低い排水立て管継手10は、排水能力の高い排水立て管継手20に比べて、使用材料が少なく、軽量であって運搬・管理等の取り扱いに便利で、さらに、製造設備も小型化できることから、使用材料も少ないこととあいまって、低コストとなる。
【0050】
したがって、実施形態の排水立て管システムS1は、省資源・低コストで、構築することができる。
【0051】
さらに、実施形態の排水立て管システムS1では、排水能力を高くした排水立て管継手20を、下層階側に配設し、上層階側に向かうにつれて、順次、排水能力を低くした排水立て管継手10を配設させて、排水立て管システムS1を構築する多層階を、排水能力を異ならせた排水立て管継手10・20を配設した階で、すなわち、2〜7階と、8〜10階とに、二分割している。そして、排水能力を低くした同一種類の排水立て管継手10は、それらの配設される階のうちの最下階(8階)の高さ以上の階数、すなわち、表6のP15における3階の集合住宅(建物)、に相当する負荷流量(P15の3階での値であり、2.6リットル/秒である)に対応するように、配設させる構成と等しい。
【0052】
そのため、多層階に複数種類の排水立て管継手10・20を配設する際、排水能力の低い排水立て管継手10を配設する階数の設定が、例えば、表6のP15の3階分に相当する負荷流量の2.6リットル/秒に対応させて、排水立て管システムS1の8〜10階に、負荷流量の2.6リットル/秒を越えてその負荷流量に近似した排水立て管継手10を配設させてもよいことが、容易に判別できる。
【0053】
なお、表6のP15に示す排水系統では、6階までの負荷流量(立て管負荷流量の値)が、3.4リットル/秒以下であり、排水立て管継手10が、この負荷流量を越えて近似する排水能力を備えている。そのため、10階建ての集合住宅における浴槽・洗濯機・洗面器・流しを共用した排水系統P15において、排水能力を異ならせた二種類の排水立て管継手10・20を使用する際、上層階側の6階相当分、すなわち、集合住宅自体の5階、6階、7階、8階、9階、及び、10階は、排水立て管継手10を配設可能となり、排水立て管継手20は、集合住宅の下層階側の2〜4階の各階にだけ、配設するように、排水立て管システムS2を構築してもよい。
【0054】
さらに、排水立て管システムとしては、平均排水能力を算出して、つぎのように、構築してもよい。すなわち、排水能力を異ならせた複数種類の排水立て管継手10・20における各種類のそれぞれの排水能力と使用個数との積を、加算し、その加算値を、排水立て管継手10・20を配設する総階数で割った値を、排水立て管システムS1の平均排水能力とする。
【0055】
実施形態では、排水能力を3.5リットル/秒とした排水立て管継手10が3個使用され、排水能力を6.5リットル/秒とした排水立て管継手20が6個使用されており、平均排水能力は、(3.5×3+6.5×6)/9=5.5リットル/秒となる。
【0056】
この平均排水能力は、排水立て管システムS1を採用する排水系統P15の負荷流量(4.3リットル/秒)を越えているため、支障なく、排水立て管システムS1に使用できる。さらに、この平均排水能力の値は、実施形態の排水立て管システムS1に関して、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を1.5リットル/秒とした負荷試験で排水能力を測定した値(5.5リットル/秒)と等しいことから、平均排水能力の算出値は、実際のシステムS1の排水能力として扱ってもよいことがわかる。
【0057】
そして、実施形態の排水立て管システムS1の変形例として、建物の5〜10階の6階分に、排水立て管継手10を配設し、建物の2〜4階の3階分に、排水立て管継手20を配設した排水立て管システムS2の平均排水能力は、(3.5×6+6.5×3)/9=4.5リットル/秒となり、この場合でも、表6のP15の10階分の負荷流量(4.3リットル/秒)を越えることから、支障なく、使用できることが解る。
【0058】
さらに、建物の6〜10階の5階分に排水立て管継手10を配設し、建物の2〜5階の4階分に、排水立て管継手20を配設した排水立て管システムS3の平均排水能力は、(3.5×5+6.5×4)/9=4.8リットル/秒となり、この場合でも、表6のP15の10階分の負荷流量(4.3リットル/秒)を越えることから、支障なく、使用することができることが解る。
【0059】
但し、建物の4〜10階の7階分に、排水立て管継手10を配設し、建物の2〜3階の2階分に、排水立て管継手20を配設した排水立て管システムS0の平均排水能力は、(3.5×7+6.5×2)/9=4.2リットル/秒となり、この場合には、表6のP15の10階分の負荷流量(4.3リットル/秒)に満たないことから、この排水立て管システムS0は、排水系統P15に採用できないことが解る。
【0060】
すなわち、排水系統P15に使用できる排水立て管継手10の個数は、6個以下、排水系統P15に使用できる排水立て管継手20の個数は、3個以上であり、排水立て管継手20を全階に使用しないことを考慮すれば、排水立て管継手20を3〜8個使用する六種類のバリエーションがあることが、容易に解る。
【0061】
したがって、排水能力を異ならせた複数種類の排水立て管継手10・20における各種類のそれぞれの排水能力と使用個数との積を、加算し、その加算値を排水システムS1・S2・S0の施工される建物の排水立て管継手10・20を配設する総階数で割った値を、排水立て管システムS1・S2・S0の平均排水能力として、この平均排水能力が、排水立て管システムS1・S2・S0を採用する排水系統P15の負荷流量(4.3リットル/秒)を越えるように、使用される複数種類の排水立て管継手10・20における各種類のそれぞれの排水立て管継手10・20の数を、設定して、排水立て管継手10・20を配設させることとする場合には、算出した平均排水能力が、負荷流量を越えるように、複数種類のそれぞれの種類の排水立て管継手10・20の数を、適宜、設定することができる。そして、各種類の排水立て管継手10・20の数を種々変えた際の適否を容易に判別することができるため、構築する排水立て管システムS1・S2等における排水立て管継手10・20の数を変更したバリエーションを、種々、準備することができる。
【0062】
そして、排水立て管システムが採用される建物が、各排水立て管継手10・20・30の排水能力を測定した10階相当を越える場合には、各排水立て管継手10・20・30の排水能力が低下することから、各排水立て管継手10・20・30の既述の排水能力の値を使用して、排水立て管システムの平均排水能力を算出することは的確ではなく、排水能力の低減率を考慮する必要がある。
【0063】
低減率は、各排水立て管継手10・20・30の実験データに基づいて、求められるものである。さらに、採用する低減率は、排水立て管システムに使用する全ての排水立て管継手について、考慮しなくとも、排水立て管システムにおいては、最下層側に配設される排水立て管継手の排水能力が、システムに影響を与えて、重要となるため、排水立て管システムの平均排水能力に関しては、最下層側に配設される最も高い排水能力の低減率を、乗じて、推定平均排水能力を算出すればよい。
【0064】
ちなみに、排水立て管継手20・30の低減率に関しては、実験データに基づいて、低減率=0.002F2−0.082F+1.66(Fは、継手が配設される建物の総階数の値である)という計算式が成立している。
【0065】
したがって、例えば、表8に示す排水立て管システムS4のように、15階建ての建物において、下層階の2〜8階の7階分に排水立て管継手20を使用し、9〜15階の7階分に排水立て管継手10を使用するシステムS4の推定平均排水能力は、排水立て管継手20の15階相当の低減率が、0.867であり、次式で求められる。すなわち、
(3.5×7+6.5×7)×低減率(0.867)/14=4.3(リットル/秒)となる。
【0066】
【表8】
この排水立て管システムS4では、表6のP15の排水系統における15階建ての場合の負荷流量(立て管負荷流量の値)が5.2リットル/秒であることから、表6のP15の排水系統には採用できないものの、表6のP18の排水系統における15階建ての場合の負荷流量(立て管負荷流量の値)が4.1リットル/秒であって、推定平均排水能力(4.3リットル/秒)を下回っているため、表6のP18に示す浴槽と流しとを共用した排水系統P18(表2参照)に、採用できることが解る。
【0067】
また、表8に示す排水立て管システムS5では、下層階の2〜10階の9階分に排水立て管継手20を使用し、11〜15階の5階分に排水立て管継手10を使用しており、その推定平均排水能力は、
(3.5×5+6.5×9)×低減率(0.867)/14=4.7(リットル/秒)となる。
【0068】
そのため、この排水立て管システムS5では、表6のP15の排水系統における15階建ての場合の負荷流量が5.2リットル/秒であることから、表6のP15の排水系統には採用できないものの、表6のP17の排水系統における15階建ての場合の負荷流量が4.5リットル/秒であって、推定平均排水能力(4.7リットル/秒)を下回っているため、表6のP17に示す浴槽・洗面器・流しを共用した排水系統P17に、採用できることが解る。
【0069】
同様に、表8の排水立て管システムS6の推定平均排水能力は、
(3.5×11+6.5×3)×低減率(0.867)/14=3.6(リットル/秒)となる。
【0070】
そのため、排水立て管システムS6では、表6のP15の排水系統における15階建ての場合の負荷流量が5.2リットル/秒であることから、表6のP15の排水系統には採用できないものの、表7のP22の排水系統における15階建ての場合の負荷流量が3.4リットル/秒であって、推定平均排水能力(3.6リットル/秒)を下回っているため、表7のP22に示す洗濯機と流しとを共用した排水系統P22(表3参照)に、採用できることが解る。
【0071】
さらに、表8の排水立て管システムS7の推定平均排水能力は、
(3.5×2+6.5×12)×低減率(0.867)/14=5.3(リットル/秒)となる。
【0072】
そのため、この排水立て管システムS7では、表6のP15の排水系統における15階建ての場合の負荷流量が5.2リットル/秒であることから、表6のP15の排水系統に採用できることが解る。
【0073】
また、表8の排水立て管システムS8は、15階建ての建物の2〜5階の4階分に排水管継手30を使用し、6〜10階の5階分に排水立て管継手20を使用し、11〜15階の5階分に排水立て管継手10を使用するものである。このシステムS8の推定平均排水能力は、
{(継手30の排水能力)×使用個数+(継手20の排水能力)×使用個数+
(継手10の排水能力)×使用個数}×低減率(0.867)/14であり、
(10×4+6.5×5+3.5×5)×(0.867)/14=5.6(リットル/秒)となる。
【0074】
そのため、この排水立て管システムS8では、表6のP15の排水系統における15階建ての場合の負荷流量が5.2リットル/秒であり、システムS8の推定平均排水能力が、その負荷流量の値を越えていることから、表6のP15の排水系統に採用できることが解る。
【0075】
同様に、表8の排水立て管システムS9、S10、S11、S12、S13、S14、S15、S16、及び、S17は、それぞれ、使用する継手10・20・30の排水能力とそれらの使用個数との積を加算し、低減率を乗じて、使用総数で割れば、推定平均排水能力を算出でき、この推定平均排水能力が、排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えないように、使用される複数種類の排水立て管継手10・20・30における各種類のそれぞれの排水立て管継手10・20・30の数を、設定して、排水立て管継手10・20・30を配設させることとする場合には、算出した推定平均排水能力が、負荷流量を越えるように、複数種類のそれぞれの種類の排水立て管継手10・20・30の数を、適宜、設定することができる。そして、各種類の排水立て管継手10・20・30の数を種々変えた際の適否を容易に判別することができるため、排水立て管システムを採用する建物が、各継手10・20・30の排水能力を測定した階数を、越える高層集合住宅等であっても、構築する排水立て管システムにおける排水立て管継手10・20・30の数を変更したバリエーションを、種々、準備することができる。
【0076】
なお、以上の説明では、便器からの排水(汚水)単独や、浴槽、洗濯機、洗面器、及び、流しのそれぞれ排水単独、あるいは、浴槽、洗濯機、洗面器、及び、流しの適宜組み合わせの排水、をそれぞれ流す分流式の排水系統に関して、説明している。すなわち、平均排水能力を算出する場合には、表1〜表3のP1、P12、P13、P14、P15、P16、P17、P18、P19、P20、P21、P22、P23、P24、及び、P25の分流式の排水系統について、好適となる。
【0077】
しかし、最近では、集合住宅のフリープラン化が進み、各住戸プランにあった分流式の排水系統や合流式の排水系統(便器からの排水(汚水)と、浴槽、洗濯機、洗面器、及び、流しの適宜組み合わせの排水と、を合流させる排水系統であり、表1〜表3のP2、P3、P4、P5、P6、P7、P8、P9、P10、P11、及び、P26である)を構築する必要がある。このため、合流式の排水系統の排水立て管システムでも、省資源・低コストで構築する必要性がある。そして、下記のシステムは、特に、合流式の排水系統に好適となり、各住戸プランに応じて、適宜、既述のシステムや下記のシステムを選択すればよい。
【0078】
図11に示す排水立て管システムS18は、10階建ての建物(集合住宅)に使用されるものであり、6階、8階、及び、10階に排水立て管継手10が配設され、2階、3階、4階、5階、7階、及び、9階に、排水立て管継手20が配設されている。すなわち、最下層階の2階と最上層階の10階との間の中間層階に、流下する排水を主に減速させる減速タイプの排水立て管継手10と、流下する排水を主に旋回させて、減速タイプより高い排水能力の旋回タイプの排水立て管継手20と、の二種類が配設され、さらに、中間層階の6階から9階に、減速タイプの継手10と旋回タイプの継手20とを交互に配設させた交互配設階層50が、設けられている。
【0079】
このような排水立て管システムS18では、排水立て管3を流下する排水が、交互配設階層50で、減速タイプの排水立て管継手10により、流下速度の上昇を抑えられ、かつ、旋回タイプの排水立て管継手20により、排水立て管3の内周面に沿って螺旋状に流下することから、排水立て管3の内部に的確に空気芯を形成できる。そのため、排水能力の高い排水立て管継手20の下層階側(8階と6階)に、排水能力の低い排水立て管継手10を使用しても、排水立て管システムS18の全体の高い排水能力を確保可能となる。すなわち、排水能力の低い減速タイプの排水立て管継手10の使用個数を多くできて、省資源・低コストで、排水立て管システムS18を構築することができる。
【0080】
この排水立て管システムS18に関して、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を2.5リットル/秒として合流タイプに適した負荷試験で排水能力を測定したところ、5.5リットル/秒であった。すなわち、このシステムS18では、排水能力(5.5リットル/秒)が、表1〜5・7に記載の便器と他の各種機器とを共用した合流式の各排水系統P2・P3・P4・P6・P7・P8・P9・P10・P11・P26における10階建ての場合の負荷流量(3.7〜5.2リットル/秒)を越えており、便器と各種機器(洗濯機、洗面器、及び、流し)を共用した合流式の各排水系統P2・P3・P4・P6・P7・P8・P9・P10・P11・P26に採用できることが解る。
【0081】
ちなみに、この排水立て管システムS18に近似した比較例として、2階〜7階の各階に排水立て管継手20を配設し、8階〜10階の各階に排水立て管継手10を配設させた排水立て管システムS1(図1参照)に関して、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を2.5リットル/秒として合流タイプに適した負荷試験で排水能力を測定したところ、4.0リットル/秒であった。すなわち、3個の排水立て管継手10と、6個の排水立て管継手20を使用しても、交互配設階層50を設けたシステムS18では、システムS1に比べて、高い排水能力を確保することができる。
【0082】
なお、システムS1自体でも、合流タイプで測定した排水能力が4.0リットル/秒であり、10階建てでの合流式の負荷流量が4.0リットル/秒未満(3.5〜3.8リットル/秒)となる各排水系統P2・P6・P9に、採用できる。そして、このシステムS1を合流式の排水系統に採用しても、3個の排水立て管継手10を使用できることから、各排水系統P2・P6・P9の各階に排水立て管継手20を使用する従来タイプに比べて、省資源・低コストで、構築することができる。
【0083】
また、交互配設階層50を設けた他の例に関し、図12に示す排水立て管システムS19では、15階建ての建物において、11階、13階、及び、15階に排水立て管継手10が配設され、2階〜10階の各階、12階、及び、14階に、排水立て管継手20が配設され、11階から14階に交互配設階層50を設けている。
【0084】
この排水立て管システムS19では、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を合流タイプに適した2.5リットル/秒とした負荷試験で排水能力を測定したところ、5.0リットル/秒であった。すなわち、システムS19では、15階建てでの合流式の負荷流量が5.0リットル/秒未満(3.7〜4.8リットル/秒)となる各排水系統P2・P6・P7・P9・P26に採用できる。
【0085】
図13に示す排水立て管システムS20では、25階建ての建物において、17階、19階、21階、23階、及び、25階に、排水立て管継手10が配設され、2階〜16階の各階、18階、20階、22階、及び、24階に、排水立て管継手20が配設され、17階から24階に交互配設階層50を設けている。
【0086】
この排水立て管システムS20では、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を合流タイプに適した2.5リットル/秒とした負荷試験で排水能力を測定したところ、5.0リットル/秒であった。すなわち、システムS20では、25階建てでの合流式の負荷流量が5.0リットル/秒未満(4.7リットル/秒)となる排水系統P9に採用できる。
【0087】
さらに、図14に示す排水立て管システムS21では、30階建ての建物において、20階、22階、24階、26階、28階、及び、30階に、排水立て管継手10が配設され、2階〜19階の各階、21階、23階、25階、27階、及び、29階に、排水立て管継手20が配設され、20階から29階に交互配設階層50を設けている。
【0088】
この排水立て管システムS21では、空気調和・衛生工学会規格「HASS218集合住宅の排水立て管システムの排水能力試験法」に準じて、一排水横枝管からの最大負荷流量を合流タイプに適した2.5リットル/秒とした負荷試験で排水能力を測定したところ、2.5リットル/秒であった。
【0089】
なお、交互配設階層50は、最下層階と最上層階との間の中間層階の全てにわたって、設けてもよいが、システムS18〜S21のように、中間層階の一部に、配設させてもよい。ちなみに、中間層階の一部に交互配設階層を設ける場合には、排水能力の低い排水立て管継手の使用個数を極力多くするため、最上層階に隣接するように設けることが望ましい。ただし、交互配設階層は、排水能力の低い減速タイプの排水立て管継手を、排水能力の高い旋回タイプの排水立て管継手の間に、一つ配設させるだけでもよい。
【0090】
また、中間層階に設ける旋回タイプの排水立て管継手に関し、排水立て管継手20ばかりでなく、排水立て管継手30を適宜使用してもよい。逆に、旋回タイプの排水立て管継手として、排水能力の高い排水立て管継手30を使用する場合、減速タイプとして、継手10を使用したり、あるいは、継手30に比べて、排水能力を低くして減速タイプとなる排水立て管継手20を、使用してもよい。
【0091】
さらに、上記の各説明では、排水立て管3の管径を100φとした排水立て管システムについて説明したが、排水立て管3の管径は、80φを使用したり、あるいは、上層階側で、80φの立て管を使用し、下層階側で、100φの立て管を使用したり、あるいは、上層階側で、100φの立て管を使用し、下層階側で、125φの立て管を使用して、本発明の排水立て管システムを構築してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における実施形態の排水立て管システムを示す概略図である。
【図2】同実施形態に使用する排水立て管継手の縦断面図である。
【図3】図2に示す排水立て管継手の他の方向からの縦断面図である。
【図4】図2に示す排水立て管継手の平面図である。
【図5】同実施形態に使用する他の排水立て管継手の縦断面図である。
【図6】図5に示す排水立て管継手の他の方向からの縦断面図である。
【図7】図5に示す排水立て管継手の一部破断平面図である。
【図8】さらに他の排水立て管継手の縦断面図である。
【図9】図8に示す排水立て管継手の他の方向からの縦断面図である。
【図10】図8に示す排水立て管継手の平面図である。
【図11】他の実施形態の排水立て管システムを示す概略図である。
【図12】さらに他の実施形態の排水立て管システムを示す概略図である。
【図13】さらに他の実施形態の排水立て管システムを示す概略図である。
【図14】さらに他の実施形態の排水立て管システムを示す概略図である。
【符号の説明】
3…排水立て管、
5・6…横枝管、
10…(減速タイプ)排水立て管継手、
20・30…(旋回タイプ)排水立て管継手、
50…交互配設階層、
S1・S18・S19・S20・S21…排水立て管システム。
Claims (5)
- 横枝管からの排水を流入可能な排水立て管継手を介在させて、多層階に連なるように、排水立て管が配設されて構成される単管式の排水立て管システムであって、
排水能力を異ならせた複数種類の排水立て管継手が、使用され、
最下層階に、該最下層階の負荷流量に対応して排水能力を最も高くした前記排水立て管継手が配設されるとともに、最上層階に、該最上階層の負荷流量に対応して排水能力を最も低くした前記排水立て管継手が配設され、
前記排水立て管システムの排水能力が、前記排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えて該負荷流量に近似するように、最下層階と最上層階との間の中間層階に、前記各排水立て管継手が、配設されていることを特徴とする排水立て管システム。 - 排水能力を高くした前記排水立て管継手が、下層階側に配設され、上層階側に向かうにつれて、順次、排水能力を低くした前記排水立て管継手が配設されていることを特徴とする請求項1に記載の排水立て管システム。
- 排水能力を異ならせた複数種類の前記排水立て管継手における各種類のそれぞれの排水能力と使用個数との積を、加算し、その加算値を前記排水システムの施工される建物の前記排水立て管継手を配設する総階数で割った値を、排水立て管システムの平均排水能力として、
該平均排水能力が、前記排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えるように、使用される複数種類の前記排水立て管継手における各種類のそれぞれの前記排水立て管継手の数を、設定して、前記排水立て管継手が配設されていることを特徴とする請求項2に記載の排水立て管システム。 - 前記排水能力が、所定階数の建物での試験データに基づいて測定された値とし、前記排水立て管システムが施工される建物の総階数が、前記所定階数を越える際、
前記排水立て管システムが施工される建物の総階数に対応するように、算出した前記平均排水能力の値に、使用する排水立て管継手のうちの最も高い排水能力の前記排水立て管継手における実験データに基づく前記所定階数を越える場合の排水能力の低減率、を乗じて、その値を、推定平均排水能力とし、
該推定平均排水能力が、前記排水立て管システムを採用する排水系統の負荷流量を越えるように、使用される複数種類の前記排水立て管継手における各種類のそれぞれの前記排水立て管継手の数を、設定して、前記排水立て管継手が配設されていることを特徴とする請求項3に記載の排水立て管システム。 - 最下層階と最上層階との間の中間層階に配設される前記排水立て管継手が、流下する排水を主に減速させる減速タイプと、流下する排水を主に旋回させて、前記減速タイプより高い排水能力の旋回タイプと、の二種類から構成されて、
最下層階と最上層階との間の中間層階の少なくとも一部に、前記減速タイプと前記旋回タイプとを交互に配設させた交互配設階層が、設けられていることを特徴とする請求項1に記載の排水立て管システム。
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