JP4121673B2 - 永久磁石型同期電動機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍空調機器用電動圧縮機やその他の一般産業用に使用される永久磁石型同期電動機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、冷凍空調機器用電動圧縮機やその他の一般産業用に使用される永久磁石型同期電動機は、回転子鉄心の外周部に永久磁石が配置されている表面配置型と回転子鉄心の内部に永久磁石が埋め込まれている埋め込み型に大別されるが、本発明は埋め込み型の永久磁石型同期電動機に関するものである。
【0003】
埋め込み型の永久磁石型同期電動機において、電動機特性その他の条件により、回転子鉄心の軸方向長さに対して、永久磁石の軸方向長さを短くする必要が生じることがある。その際に、一般的には回転子鉄心の軸方向長さの中心と永久磁石の軸方向長さの中心とを合致させて、固定子と回転子との磁気吸引による回転子の軸方向の振れを抑える必要がある。
【0004】
回転子鉄心の軸方向長さに対して、永久磁石の軸方向長さを短くする場合の永久磁石の保持方法として、特開平9−182332号公報に示されているものがある。
【0005】
以下、図面を参照しながら上記従来の永久磁石の保持方法を説明する。
【0006】
図10は従来の埋め込み型の回転子の軸方向断面図である。図10において、回転子1の回転子鉄心2に設けられた永久磁石埋め込み用穴3に永久磁石4が埋め込まれている。永久磁石4はホルダ5により保持され、永久磁石埋め込み用穴3を2枚の端板6で塞ぐことにより、回転子鉄心2の中で永久磁石4の位置決めがなされている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の構成は、永久磁石の位置決めをするためのホルダを必要とし、組立および部品のコストが高くなるという欠点があった。
【0008】
本発明は、従来の課題を解決するもので、ホルダを使用せずに回転子鉄心のみで永久磁石の位置決めを可能とする安価な永久磁石型同期電動機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために本発明は、複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを前記永久磁石を埋め込むために前記永久磁石の軸方向の長さ以上に積層し、且つ前記永久磁石埋め込み用穴と連通するように配置した磁束短絡防止用穴を有する回転子鉄板Bを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層し、さらに前記回転子鉄板Bの軸方向端面に前記回転子鉄板Aを1枚または複数枚積層して回転子鉄心を形成し、前記永久磁石が埋め込まれている前記回転子鉄板Aと前記回転子鉄板Bとの当接面における磁束短絡防止用穴の外縁部が、前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、ホルダを使用せずに回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるので、組立および部品のコストを低減することができる。
【0010】
また本発明は、複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層し、且つ前記永久磁石埋め込み用穴を有せず前記永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ形状をした回転子鉄板Cを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層し、前記回転子鉄板Cの前記回転子鉄板Aとの当接面が、前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、ホルダを使用せずに回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるとともに、1枚の端板を磁石埋め込み用穴の他方の軸方向端面に配置するだけで、磁石埋め込み用穴の両端を塞ぐ構造とすることができるので、さらにコストを低減することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、固定子鉄心に巻線を巻装した固定子と、前記固定子鉄心の内径円筒面に対向して回転自在に回転し、複数個の永久磁石が埋め込まれている回転子を有する電動機であって、回転子鉄心が複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを前記永久磁石を埋め込むために前記永久磁石の軸方向の長さ以上に積層し、且つ前記永久磁石埋め込み用穴と連通するように配置した磁束短絡防止用穴を有する回転子鉄板Bを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層し、さらに前記回転子鉄板Bの軸方向端面に前記回転子鉄板Aを1枚または複数枚積層して形成されるとともに、前記永久磁石が埋め込まれている前記回転子鉄板Aと前記回転子鉄板Bの当接面における前記磁束短絡防止用穴の外縁部が、前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、前記回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができ、組立および部品のコストを低減することができるという作用を有する。
【0012】
また請求項2に記載の発明によれば、固定子鉄心に巻線を巻装した固定子と、前記固定子鉄心の内径円筒面に対向して回転自在に回転し、複数個の永久磁石が埋め込まれている回転子を有する電動機であって、回転子鉄心が複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層し、且つ前記永久磁石埋め込み用穴を有せず前記永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ形状をした回転子鉄板Cを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層して形成されるとともに、前記回転子鉄板Cの前記回転子鉄板Aとの当接面が前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、前記回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるという作用を有する。さらに、前記永久磁石埋め込み用穴の一方が回転子鉄板Cにより塞がれるため、前記永久磁石埋め込み用穴の他方の軸方向端面に端板を配設して永久磁石埋め込み用穴を塞ぐことにより、1枚の端板を使用するだけで前記永久磁石埋め込み用穴の両端を塞ぐことができるので、組立および部品のコストをさらに低減できるという作用を有する。
【0013】
また請求項2に記載の発明によれば、永久磁石埋め込み用穴を有せず永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ形状をした回転子鉄板Cの永久磁石が当接しない側の軸方向端面に、永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層することにより、永久磁石の軸方向端部におけるNS両面の間の磁気回路の磁気抵抗が大きくなり、漏れ磁束が少なくなって電動機の特性を向上させることができるという作用を有する。
【0014】
また請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明に、さらに、回転子鉄心に始動用かご形導体を配設することにより、自己始動形の永久磁石型同期電動機を構成するとともに、この場合でも前記回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるので、組立および部品のコストを低減することができるという作用を有する。
【0015】
また請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明に、さらに、永久磁石が希土類磁石で形成されていることにより、強い磁力を得ることができるため、回転子や電動機全体の体積を小さくすることができるという作用を有する。
【0016】
【実施例】
以下本発明による永久磁石型同期電動機の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお従来と同一構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。また固定子は一般的な永久磁石型同期電動機と同様の構成であるため、固定子についての説明も省略する。
【0017】
(実施例1)
図1から図3を用いて説明する。図1は本発明の実施例1による永久磁石型同期電動機の回転子の軸方向断面図である。図1において1は回転子、2は回転子鉄心である。2aは回転子鉄板Aを積層した回転子鉄心であり、図2に回転子鉄板Aの平面図を示す。図2において3は永久磁石埋め込み用穴であり、回転子鉄板Aを積層することにより、図1に示すように永久磁石埋め込み用穴3は軸方向に連なり、永久磁石4が埋め込まれる。また図1の2b1は回転子鉄心2aの軸方向端面に回転子鉄板Bを積層した回転子鉄心であり、図3に回転子鉄板Bの平面図を示す。図3において7は磁束短絡防止用穴であり、図2の回転子鉄板Aの永久磁石埋め込み用穴3と同じ位置に配置されており、且つ穴の幅Qは永久磁石埋め込み用穴3の幅Pよりも狭く設定されている。回転子鉄板Bを回転子鉄心2aの軸方向端面に積層することにより、図1に示すように磁束短絡防止用穴7は永久磁石埋め込み用穴3と連通した形で軸方向に連なる。図1において、2c1は回転子鉄心2b1の軸方向端面にさらに回転子鉄板Aを1枚または複数枚積層した回転子鉄心である。また図1において、6は非磁性体からなる端板であり、永久磁石4を永久磁石埋め込み用穴3に埋め込む際に発生する永久磁石4の破片が回転子1の外部へ流出したり、外部の異物が磁石埋め込み用穴3に侵入したりするのを防ぐために、永久磁石埋め込み用穴3や磁束短絡防止用穴7を塞ぐ形状に設定されている。
【0018】
また図1において、永久磁石4の軸方向端面9が回転子鉄心2b1の回転子鉄心2aとの当接面における磁束短絡防止用穴7の外縁部8に当接することにより、永久磁石4の軸方向端部のNS両面の間の漏れ磁束10a1は、回転子鉄心2aから回転子鉄心2b1を通り、さらに磁束短絡防止用穴7を横切って、再び回転子鉄心2b1と回転子鉄心2aを通って永久磁石4に戻る。漏れ磁束10b1は、回転子鉄心2aから回転子鉄心2b1を通りさらに回転子鉄心2c1を通り、永久磁石埋め込み用穴3を横切って、再び回転子鉄心2c1、回転子鉄心2b1、回転子鉄心2aを通り永久磁石4に戻る。ここで、回転子鉄心2b1を1枚または永久磁石の位置決めが可能な限り少ない枚数の回転子鉄板Bで構成することにより漏れ磁束10a1が通る磁気回路の磁気抵抗が大きくなり漏れ磁束10a1を少なくすることができ、また回転子鉄板Bの磁束短絡防止用穴7の幅Qより回転子鉄心2c1を構成している回転子鉄板Aの永久磁石埋め込み用穴3の幅Pの方が広いため、回転子鉄心2c1を回転子鉄板Bで構成した場合に比べて漏れ磁束10b1の磁気回路の磁気抵抗は大きくなり漏れ磁束10b1を少なくすることができるため、電動機の特性を向上させることができる。また、永久磁石4は回転子鉄心2b1の磁束短絡防止用穴7の外縁部8に吸着するので、ホルダを使用せずに回転子鉄心2のみで永久磁石4の軸方向の位置決めをすることができ、組立および部品のコストを低減することができる。
【0019】
なお、ここで回転子鉄板Bの積層枚数は回転子鉄心2の軸方向長さの中心と永久磁石4の軸方向長さの中心が合致するように設定されており、以下の各実施例についても同様に設定されている。
【0020】
(実施例2)
図4から図5を用いて説明する。図4は、本発明の実施例2による永久磁石型同期電動機の回転子の軸方向断面図である。図4において、2d1は回転子鉄心2aの軸方向端面に回転子鉄板Cを積層した回転子鉄心である。図5に回転子鉄板Cの平面図を示す。回転子鉄板Cは永久磁石埋め込み用穴を有していないので、回転子鉄心2aの軸方向端面に積層することにより永久磁石埋め込み用穴3の一方を塞ぐことになる。
【0021】
永久磁石4の軸方向端面11が回転子鉄心2d1の回転子鉄心2aとの当接面12に当接することにより、永久磁石4の軸方向端部の漏れ磁束10c1は、回転子鉄心2aから回転子鉄心2d1を通り、再び回転子鉄心2aを通り、永久磁石4に戻る。また、永久磁石4は回転子鉄心2d1の軸方向端面12に吸着するので、ホルダを使用せずに回転子鉄心2のみで永久磁石4の軸方向の位置決めをすることができ、組立および部品のコストを低減することができる。
【0022】
また回転子鉄心2aの永久磁石埋め込み用穴3は、一方を回転子鉄心2d1で塞がれているため、他方に1枚の端板6を配置するだけで永久磁石埋め込み用穴3の両端を塞ぐことができる。実施例1では端板6が2枚必要であるのに対し、実施例2では端板6が1枚だけでよいので、組立および部品のコストをさらに低減することができる。
【0023】
また、回転子鉄板Aと回転子鉄板Cは、打抜き工程において永久磁石埋め込み用穴3を打抜く歯金型を出し入れする制御を行うことにより容易に製造することが可能であり、実施例1のような回転子鉄板Bの磁束短絡防止用穴7を打抜くための歯金型が不要であるので金型全体の構成を簡略化することができる。
【0024】
(実施例3)
図6は、本発明の実施例3による永久磁石型同期電動機の回転子の軸方向断面図である。回転子鉄心2d2の永久磁石4の軸方向端面11が当接しない側の軸方向端面に、さらに回転子鉄板Aを積層した回転子鉄心2c2が配置されている。
【0025】
永久磁石4の軸方向端面11が回転子鉄心2d2の軸方向端面12に当接することにより、永久磁石4の軸方向端部の漏れ磁束10c2は、回転子鉄心2aから回転子鉄心2d2を通り、再び回転子鉄心2aを通り、永久磁石4に戻る。また、漏れ磁束10b2は、回転子鉄心2aから回転子鉄心2d2を通りさらに回転子鉄心2c2を通り永久磁石埋め込み用穴3を横切って、再び回転子鉄心2c2、回転子鉄心2d2、回転子鉄心2aを通って永久磁石4に戻る。漏れ磁束10b2は永久磁石埋め込み用穴3を横切るため、実施例2の漏れ磁束10c1が通る磁気回路の磁気抵抗に比べて、実施例3の漏れ磁束10b2が通る磁気回路の磁気抵抗の方が大きく、実施例2の漏れ磁束10c1に対して、実施例3の漏れ磁束10c2と漏れ磁束10b2との和の方が少なくなる。したがって、実施例2よりも漏れ磁束を少なくすることができるため、電動機の特性を向上させることができる。
【0026】
(実施例4)
図7から図9を用いて説明する。図7は、本発明の実施例4による自己始動形の永久磁石型同期電動機の回転子の軸方向断面図である。図7において、13は回転子、14は回転子鉄心である。14aは回転子鉄板Dを積層した回転子鉄心であり、図8に回転子鉄板Dの平面図を示す。図8において15は、図7の始動用かご形導体の導体バー16aを配設するためのスロットであり、3は永久磁石埋め込み用穴である。また図7において、14bは回転子鉄板Eを積層した回転子鉄心であり、図9に回転子鉄板Eの平面図を示す。図9において17は、図7の始動用かご形導体の導体バー16aを配設するためのスロットであり、図8の回転子鉄板Dのスロット15と同じ形状で且つ同じ位置にある。また7は磁束短絡防止用穴であり、図8の回転子鉄板Dの永久磁石埋め込み用穴3と同位置にあり、且つ磁束短絡防止用穴7の幅Qは永久磁石埋め込み用穴3の幅Pよりも狭く設定してある。図7において、14cは回転子鉄心14bの軸方向端面にさらに回転子鉄板Aを1枚または複数枚積層した回転子鉄心である。そして、アルミダイカストにより導体バー16aと短絡環16bとが一体成形されて始動用かご形導体を形成する。回転子13に始動用かご形導体を配設することにより、始動時には誘導電動機として作動し、同期速度付近に達すると同期速度に引き込まれて同期電動機として作動する自己始動形の永久磁石型同期電動機が構成されることとなる。この場合も実施例1と同様に磁束短絡防止用穴7を有する回転子鉄心14bを配設し、さらに回転子鉄板Aを積層しているので永久磁石4の軸方向端部のNS両面の間の漏れ磁束が少なくなり、電動機の特性を向上させることができる。
【0027】
本実施例のような始動用かご形導体を配設した自己始動形の永久磁石型同期電動機においても、前記した実施例1から実施例3のように、ホルダを使用せずに回転子鉄心14のみで永久磁石4の軸方向の位置決めをすることができるので、組立および部品のコストを低減することができる。
【0028】
(実施例5)
永久磁石がNd−Fe−B系の希土類磁石で形成されていることにより、Nd−Fe−B系の希土類磁石は残留磁束密度が高いので、回転子や電動機全体の体積を小さくすることができる。
【0029】
なお、上記の全ての実施例においては、4極の例を用いたが、これに限られるものではなく、例えば2極等の他の磁極数を形成するような回転子についても同様である。
【0030】
また、上記の全ての実施例において、永久磁石が平板状のものを用いたが、これに限られるものではなく、例えば円弧状等他の形状の永久磁石を用いた回転子についても同様である。
【0031】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の発明によれば、回転子鉄心が複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層し、且つ前記永久磁石埋め込み用穴と連通した磁束短絡防止用穴を有する回転子鉄板Bを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層し、さらに前記回転子鉄板Bの軸方向端面に前記回転子鉄板Aを1枚または複数枚積層して形成されるとともに、前記回転子鉄板Bの前記回転子鉄板Aとの当接面における永久磁石埋め込み用穴の外縁部が、前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、ホルダを使用せずに前記回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるので、組立および部品のコストを低減することができる。
【0032】
また請求項2に記載の発明によれば、回転子鉄心が複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層し、且つ前記永久磁石埋め込み用穴を有せず前記永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ形状をした回転子鉄板Cを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層して形成されるとともに、前記回転子鉄板Cの前記回転子鉄板Aとの当接面が、前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、ホルダを使用せずに前記回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるので、組立および部品のコストを低減することができる。
【0033】
さらに、前記永久磁石埋め込み用穴の一方が回転子鉄板Cにより塞がれるため、前記永久磁石埋め込み用穴の他方の軸方向端面に端板を配設して、永久磁石埋め込み用穴を塞ぐことにより、1枚の端板を使用するだけで前記永久磁石埋め込み用穴の両端を塞ぐことができるので、組立および部品のコストをさらに低減することができる。
【0034】
また永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aと永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ回転子鉄板Cは、打抜き工程において永久磁石埋め込み用穴を打抜く歯金型を出し入れする制御をすることにより容易に製造することが可能であり、磁束短絡防止用穴を打抜くための歯金型が不要であるので金型全体の構成を簡略化することができる。
【0035】
また請求項2に記載の発明によれば、永久磁石埋め込み用穴を有せず永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ形状をした回転子鉄板Cの、永久磁石が当接しない側の軸方向端面に、永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層することにより、永久磁石の軸方向端部におけるNS両面の間の磁気回路の磁気抵抗が大きくなり、漏れ磁束を少なくすることができるため、電動機の特性を向上させることができる。
【0036】
また請求項3に記載の発明によれば、請求項1または請求項2に記載の発明に、さらに、回転子鉄心に始動用かご形導体を配設することにより、自己始動形の永久磁石型同期電動機を構成するとともに、この場合でもホルダを使用せずに回転子鉄心のみで前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることができるので、組立および部品のコストを低減することができる。
【0037】
また請求項4に記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれかに記載の発明に、さらに、永久磁石が希土類磁石で形成されていることにより、強い磁力を得ることができるため、回転子や電動機全体の体積を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態による回転子の軸方向断面図
【図2】回転子鉄板Aの平面図
【図3】回転子鉄板Bの平面図
【図4】本発明の一実施の形態による回転子の軸方向断面図
【図5】回転子鉄板Cの平面図
【図6】本発明の一実施の形態による回転子の軸方向断面図
【図7】本発明の一実施の形態による回転子の軸方向断面図
【図8】回転子鉄板Dの平面図
【図9】回転子鉄板Eの平面図
【図10】従来の埋め込み型の回転子の軸方向断面図
【符号の説明】
1 回転子
2 回転子鉄心
3 永久磁石埋め込み用穴
4 永久磁石
7 磁束短絡防止用穴
8 磁束短絡防止用穴の外縁部
9 永久磁石の軸方向端面
Claims (4)
- 固定子鉄心に巻線を巻装した固定子と、前記固定子鉄心の内径円筒面に対向して回転自在に回転し、複数個の永久磁石が埋め込まれている回転子を有する電動機であって、
回転子鉄心が複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを前記永久磁石を埋め込むために前記永久磁石の軸方向の長さ以上に積層し、
且つ前記永久磁石埋め込み用穴と連通するように配置した磁束短絡防止用穴を有する回転子鉄板Bを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または永久磁石の位置決めが可能な限り少ない枚数積層し、
さらに前記回転子鉄板Bの軸方向端面に前記回転子鉄板Aを1枚または複数枚積層して形成されるとともに、
前記永久磁石が埋め込まれている前記回転子鉄板Aと前記回転子鉄板Bの当接面における前記磁束短絡防止用穴の外縁部が、前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることを特徴とした永久磁石型同期電動機。 - 固定子鉄心に巻線を巻装した固定子と、前記固定子鉄心の内径円筒面に対して回転自在に回転し、複数個の永久磁石が埋め込まれている回転子を有する電動機であって、
回転子鉄心が複数個の永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層し、
且つ前記永久磁石埋め込み用穴を有せず前記永久磁石埋め込み用穴を塞ぐ形状をした回転子鉄板Cを、積層された前記回転子鉄板Aの軸方向端面の一方に1枚または複数枚積層し、
前記回転子鉄板Cの永久磁石が当接しない側の軸方向端面に、さらに永久磁石埋め込み用穴を有する回転子鉄板Aを積層して形成されるとともに、
前記回転子鉄板Cの前記回転子鉄板Aとの当接面が前記永久磁石の軸方向端面に当接することにより、前記永久磁石の軸方向の位置決めをすることを特徴とした永久磁石型同期電動機。 - 回転子鉄心に始動用かご形導体を配設することを特徴とした請求項1または請求項2に記載の永久磁石型同期電動機。
- 永久磁石が希土類磁石で形成されていることを特徴とした請求項1から請求項3のいずれかに記載の永久磁石型同期電動機。
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