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JP4119892B2 - 軽金属射出成形機の射出装置 - Google Patents

軽金属射出成形機の射出装置 Download PDF

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JP4119892B2 JP2004530538A JP2004530538A JP4119892B2 JP 4119892 B2 JP4119892 B2 JP 4119892B2 JP 2004530538 A JP2004530538 A JP 2004530538A JP 2004530538 A JP2004530538 A JP 2004530538A JP 4119892 B2 JP4119892 B2 JP 4119892B2
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Description

この発明は、マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等の軽金属材料を融解し、その溶湯を金型に射出して成形する軽金属射出成形機の射出装置に関し、特に、軽金属材料を融解装置の融解シリンダ中で融解し、融解した溶湯を融解装置に併設したプランジャ射出装置の射出シリンダに供給して計量し、計量した溶湯をプランジャによって射出して成形する軽金属射出成形機の射出装置に関する。
従来、軽金属合金の成形は、ホットチャンバ方式とコールドチャンバ方式とで代表されるダイカスト法によって行われていた。特に、マグネシウム合金の成形では、上記ダイカスト法の他にチクソモールド法によっても行われていた。
ダイカスト法は、あらかじめ融解炉で融解しておいた軽金属材料の溶湯を射出装置の射出シリンダの中に供給し、プランジャによってその溶湯を射出して金型に注入する成形方法である。この方式によれば、高温の溶湯が射出シリンダに安定して供給される。特に、ホットチャンバ方式では、射出シリンダが融解炉中に配置されるので高温の溶湯がハイサイクルに金型に供給される。また、コールドチャンバ方式では、射出シリンダが融解炉と個別に配置されるので射出装置の保守点検が容易である。一方、チクソモールド法は、スクリュウの回転による材料の剪断発熱と加熱装置からの加熱とによって小粒のペレット形状のマグネシウム材料を半溶融状態に融解して射出する成形方法であり、その射出装置はつぎのような2種類の装置のいずれかに構成されていた。1つの装置は、例えば、特許文献1(後にまとめて文献名が記載される。以下同じ。)に開示された装置であり、軽金属材料を押し出しシリンダの中でスクリュウによって半溶融状態に融解する融解装置と、融解装置から注湯シリンダの中に供給された溶湯をプランジャによって射出する射出装置とを備え、押し出しシリンダと注湯シリンダとを連通部材を介して連結した装置である。もう1つの装置は、基本的にインラインスクリュウ射出成形機と同じ構成の装置であり、インラインスクリュウを内蔵する1個のシリンダで融解と射出を行う装置である。後者の構成は、余りにも一般的であるためにその特許文献等の先行文献の開示が省略される。いずれにしても、これらのチクソモールド法による射出成形機はダイカスト法に必要な大容積の融解炉を備えなくとも良いという利点がある。
ところが、上記の成形法には、それぞれつぎのような改良されるべき課題がある。まず、ダイカスト法では、大容積の融解炉が使用されるので装置が大がかりになると共に多量の溶湯を高温に維持するためにランニングコストが高くつく。また、融解炉の温度の昇降に長時間を必要とすることから融解炉の保守が1日がかりにならざるを得ない。加えて、特にマグネシウム合金が使用される場合には、マグネシウムが非常に酸化されやすくかつ発火しやすいので、溶湯の酸化防止対策は当然のこととして充分な発火防止対策が必要である。それで、融解炉中に防燃フラックスや不活性ガスが多量に注入されなければならない。その上、このような対策をしてもマグネシウムの酸化物を主成分とするスラッジが発生して、その除去作業が定期的に行われなければならない。このスラッジは摩耗の原因にもなる。一方、チクソモールド法では、粒状の材料の融解がスクリュウを回転することによって行われるので、材料を所望の半溶融状態に安定して融解することは必ずしも容易ではない。特にインラインスクリュウ方式の射出成形機では、スクリュウを後退させながら計量するのでその成形条件の調整に熟練を要する。また、スクリュウやチェックリングが摩耗しやすい。また、成形材料がペレット状でその表面積が大きいために酸化しやすく、その材料の取扱いに配慮する必要がある。
このような背景の下、別異の射出装置が提案されている。それは、特許文献2に開示されている射出装置である。この射出装置は、金型側(前方側)の高温側シリンダ部と後方側の低温側シリンダ部とその間の断熱シリンダ部とからなる射出シリンダを備えた装置であり、あらかじめ円柱棒状に成形された成形材料を前記射出シリンダに挿入して高温側シリンダ部の中で融解し、その溶湯を未溶融のその成形材料によって押し出して射出する装置である。従来のプランジャを用いずに成形材料自体で射出するところから、この成形方式での上記の成形材料は明細書中で自己消費型プランジャと命名されている。このような射出装置は、融解炉を備えないので射出装置周りを簡素にすると共に融解される成形材料の容積が少ないので効率的な融解を可能にすると推察される。また、このような射出装置は、プランジャを備えないので射出シリンダの摩耗低減や短時間の保守点検などを可能にすると推察される。
更に、同様な技術が同一出願人によって出願されている(例えば、特許文献3及び特許文献4参照)。これらの文献は、ガラス成形のための射出装置を開示するものであるが、自己消費型プランジャを使用することから類似する技術である。具体的には、特許文献3のかじり防止技術は、シリンダ側に多数の溝もしくは螺旋溝をあらかじめ形成しておいて、これらの溝に冷媒を循環することによって成形材料を冷却する技術を開示する。また、特許文献4のかじり防止技術は、成形材料(自己消費型プランジャ)側に多数の溝もしくは螺旋溝を形成しておいて、これらの溝で軟化による成形材料の拡径と変形を吸収する技術を開示する。ガラスが比較的広い温度範囲での高粘度の軟化状態を呈して溶湯が上記溝をすぐに埋めることがないことから、上記の溝はガラス材料のかじりを防止する作用効果を奏するものと推察される。
特許3258617号公報 特開平05−212531号公報 特開平5−238765号公報 特開平5−254858号公報
しかしながら、上記の特許文献2は、成形材料の長さやその射出装置の構造及びその成形運転について実施できる程度の技術を開示していない。例えば、この特許文献2は、軽金属材料を射出する場合に発生する虞が多分にあるつぎのような現象の解決策を何ら開示していない。その現象は、射出の際に高圧で低粘度の溶湯が射出シリンダと前記自己消費型プランジャの隙間でバックフローして固化する結果、前記プランジャの進退動作が不能になる現象である。このような現象は、射出が高速高圧で行われる場合により顕著になる。溶湯の固化物が射出動作の度に破壊、再形成されてより強固な固化物に成長するからである。
このような現象の解決方法は、類似する上記の特許文献3及び特許文献4でも開示されていない。なぜなら、これらの成形装置が軽金属材料の成形に使用される場合には、溶湯が上記の溝にすぐに侵入して広範囲にわたって固化してしまうので、その溝が冷却溝としてあるいは変形の吸収溝として機能しないからである。より具体的には、軽金属特有の小さい熱容量と融解熱(潜熱)及び高い熱伝導率によって軽金属が速やかに融解あるいは固化すること、軟化状態を示す材料の温度範囲がガラスより狭いこと、及び溶湯が著しく低粘度の流動性を呈することから、溶湯が上記溝に直ちに侵入すると共に固化するからである。その結果、溝の上記作用効果はその固化物の充満によってガラス成形の場合のようには奏されない。もっとも、これらの文献がガラス成形の射出装置におけるガラス材料のかじり防止技術を開示するものであるから当然のことではある。
このように、自己消費型プランジャによる射出成形装置は、従来の代表的な軽金属合金の成形方法であるダイカスト法やチクソモールド法と異なる方式ではあるが実施可能なまでに開示されていない。その上、本願出願人はこの方式による射出成形機が実用に供されたことを知見していない。
そこで、本発明は、特徴のある軽金属材料の供給方式と、その方式に実用的に対応した特徴ある融解装置と射出装置を含む射出装置を提案することによって、軽金属材料を融解装置に効率的に供給できるようにすると共にプランジャ射出装置に溶湯をより確実にかつ効率的に安定して供給できる射出装置を提案することを目的とする。更に、本発明は、計量中及び射出中に溶湯が融解シリンダあるは射出シリンダからバックフローすることを充分抑えると共に摩耗をできるだけ無くした融解装置とプランジャ射出装置を提案することも目的とする。その余のより細部の構成による作用効果については実施形態の説明と共に説明される。
本発明の軽金属射出成形機の射出装置は、請求項1の記載のように、軽金属材料を溶湯に融解する融解装置(10)と、前記融解装置から供給された前記溶湯を射出シリンダ(21)に計量した後にプランジャ(24)によって射出するプランジャ射出装置(20)と、両者を連通する連通路(18a)を含む連結部材(18)と、前記連通路を開閉して前記溶湯の逆流を防止する逆流防止装置(30)とを備えた軽金属射出成形機の射出装置(1)において、前記軽金属材料が複数ショット分の射出容積に相当する円柱短棒形状のビレット(2)として供給され、前記融解装置が、後端から供給された複数本の前記ビレットを先端側から先に加熱融解して複数ショット分の射出容積に相当する溶湯を先端側で生成する融解シリンダ(11又は111)と、前記融解シリンダの後端側に位置して材料補給時に前記ビレットを1個ずつ前記融解シリンダの後方に挿入可能に供給するビレット供給装置(40)と、前記ビレット供給装置の後方に位置して材料補給時に前記ビレットを前記融解シリンダ中に挿入する一方で計量時に1ショット分の前記溶湯を前記ビレットを介して前記射出シリンダに押し出すプッシャ(52a)を含むビレット挿入装置(50)とを含むことを特徴とする。
また、上記本発明の前記融解シリンダ(11)の基端を除く大部分のシリンダ孔(11a)は、請求項2の記載のように、軟化した前記ビレットが計量の際に前進して拡径したときに該ビレットの先端の側面(2a)と当接すると共にその当接した前記ビレットの側面によって前記溶湯のバックフローが阻止される寸法に形成されると良い。
また、上記の本発明の軽金属射出成形機の射出装置は、請求項3の記載のように、前記融解シリンダ(111)の基端を除く大部分のシリンダ孔(111c)が、軟化した前記ビレット先端の前進する際に拡径した側面と隙間を生じる寸法関係に形成される一方で、前記融解シリンダ(111)の基端側に、前記ビレットの基端側を計量時の押し出し圧力によって変形しない程度に冷却する冷却部材(114)と、前記融解シリンダと前記冷却部材との間に位置して前記溶湯を冷却する冷却スリーブ(112)とが備えられ、更に前記冷却スリーブ(112)が、前記溶湯のある程度軟化した状態にあって前記溶湯のバックフローを防止する程度に固化した固化物であるシール部材(103)を前記ビレットの周囲に生成する環状溝(112a)を有することが好ましい。
また、請求項4の記載のように、上記本発明の軽金属射出成形機の射出装置において、前記融解シリンダの先端側がエンドプラグ(13)によって閉鎖され、前記エンドプラグが前記融解シリンダ(11a又は111c)のシリンダ孔の上側から前記連通路に連通する導入孔(13d)を有するように構成されても良い。
また、請求項5の記載のように、上記の本発明の軽金属射出成形機の射出装置において、前記プランジャの大部分が単純円柱形状に形成され、前記射出シリンダの基端に該射出シリンダより低温に温度制御される小径突出部(21e)が備えられ、前記小径突出部の基端側の内孔(21b)が前記プランジャとほとんど隙間のない内径に形成されると共に前記小径突出部の内孔に環状溝(21c)が形成され、前記射出シリンダの前記基端側を除く大部分のシリンダ孔(21d)が前記プランジャに対して隙間のある内径に形成されることによって、前記溶湯のバックフローを防止する程度に前記溶湯の固化したシール部材(101)が前記環状溝で生成されるように構成されても良い。
また、請求項6の記載のように、上記本発明の軽金属射出成形機の射出装置において、前記プランジャ(24)が前記射出シリンダにわずかな隙間を形成する状態で挿嵌されるヘッド部(24a)と該ヘッド部より小径のシャフト部(24b)とを含み、前記ヘッド部が外周に複数個の環状溝(24c)を有すると共に中心にプランジャ冷却手段(28)を内蔵することによって、前記環状溝で前記溶湯のバックフローを防止する程度に前記溶湯の固化したシール部材(102)が生成されるように構成されても良い。
また、請求項7の記載のように、上記本発明の軽金属射出成形機の射出装置において、前記逆流防止装置(30)が、前記射出シリンダの内孔面上の前記連通路の入口に形成された弁座(21f)と、前記弁座に該射出シリンダの内側から離接して該連通路を開閉する逆流防止弁棒(31)と、前記逆流防止弁棒を前記射出シリンダの外側から進退駆動する弁棒駆動装置(32)とを含んでなるように構成されても良い。
また、請求項8の記載のように、上記本発明の軽金属射出成形機の射出装置において、前記射出装置の前記射出シリンダ(21)から射出ノズル(22)に至るノズル孔(22a)が、前記シリンダ孔に対して偏心した上方位置に形成されても良い。
また、請求項9の記載のように、上記の本発明の軽金属射出成形機の射出装置において、前記融解装置が前記プランジャ射出装置の上方に配置され、前記融解シリンダの先端側がエンドプラグ(13)によって閉鎖され、前記エンドプラグが前記融解シリンダのシリンダ孔を前記連通路に連通すると共に該シリンダ孔の上部で開口する導入孔(13d)を備え、前記射出シリンダから前記射出ノズルへ連通するノズル孔(22a)が前記射出シリンダのシリンダ孔に対して偏心した上方位置に形成され、少なくとも、前記射出シリンダと前記融解シリンダとがそれらの先端側を高い位置、基端側を低い位置とする傾斜した姿勢に配置されても良い。
請求項1記載の構成によって、本発明の軽金属射出成形機の射出装置は、ビレットの融解を融解装置で行い計量を融解装置とプランジャ射出装置との間で行うことによって、成形材料を取扱いの容易なビレットの形状で効率よく供給することを可能にする。その上、計量時にかかる溶湯の圧力が過大にならないことから安定に計量することを可能にすると共に溶湯のバックフローの防止対策を容易にする。また、本発明の射出装置は、成形運転中に多量に溶湯を融解する必要がないことから効率的な成形材料の融解を実現すると共に融解装置を小型化簡素化して射出装置の操作や取扱いを容易にする。
また、請求項2記載の構成によって、軟化して拡径したビレット先端部が融解装置の融解シリンダのシリンダ孔に対して一様に等しくかつ適度に軟化した状態で当接する結果、シリンダ孔とビレットの隙間が安定してシールされると共に摩擦が低減される。加えて、融解シリンダやプッシャの摩耗が抑えられる。融解シリンダは、単純な形状の内径に形成されるだけで良い。
また、請求項3記載の構成によって、融解装置の融解シリンダとビレットの隙間がシール部材によって摩擦抵抗の増大を伴うことなく確実にシールされる上に、融解シリンダやプッシャの摩耗が抑えられる。そして、このような構成は、特に大型の射出装置やハイサイクル成形機に採用されてもその作用効果を奏する。
また、請求項4記載の構成によって、運転開始時に融解シリンダ中に残留する空気や不活性ガス等が速やかにパージされることはもちろん、融解シリンダ中の溶湯が射出シリンダに不安定に流れ出すこともなく最初の軽金属材料の融解が停滞することもない。
また、請求項5記載の構成によって、プランジャが射出シリンダと直接接触しなくても溶湯をシール部材によって確実にシールすると共に両者の間の摩擦抵抗を増大させることなく射出することができる。そして、プランジャと射出シリンダの摩耗が大幅に減少して、これらの保守交換作業が軽減される。
また、請求項6記載の構成によって、射出する際にプランジャの環状溝で生成されたシール部材が溶湯を確実にシールすると共に射出シリンダとプランジャとが接触することがない。それで、プランジャと射出シリンダの間の摩擦抵抗が減少すると共に両者の摩耗も大幅に減少してこれらの保守交換作業も軽減される。
また、請求項7記載の構成によって、連通路の逆流防止が正確に制御されることは当然として、溶湯が固化しやすいマグネシウム合金であっても逆流防止弁棒周りの溶湯を固化させることがない。
また、請求項8記載の構成によって、運転開始時に射出シリンダ中に残留する空気、ガス等が速やかにパージされることはもちろん、射出の合間に射出ノズル先端から溶湯が垂れ落ちるトラブルが解消される。
また、請求項9記載の構成によって、運転開始時に融解シリンダや射出シリンダ中に残留する空気、ガス等が速やかにパージされることはもちろん、運転開始時に溶湯が融解シリンダから射出シリンダに不安定に流出するトラブルが解消されると共に、運転中における射出の合間に射出ノズル先端から溶湯が垂れ落ちるトラブルも解消される。
以下、本発明に係る軽金属射出成形機の射出装置の概略が、図示の実施形態によって説明される。
最初に、射出装置1に供給される軽金属材料が説明される。軽金属材料は、図1に示されるように、円柱の棒材を所定寸法に切断したような短棒形状に形成され(以下、ビレットと称される。)、その外周及び切断面が平滑に仕上げられる。2がそのビレットであり、その外径は後に説明される融解シリンダ11のシリンダ孔11aの基端側(図中右側)の内径より若干小さく形成される。ビレット2が加熱されて熱膨張してもシリンダ孔11aの基端側に干渉して挿入不能にならないようにするためである。ビレット2の長さは、1回のショットで射出される射出容積の10数ショット分ないしは数10ショット分の容積を含む長さに形成され、その取扱いやすさを考慮して、例えば300mmないし400mm程度に形成される。軽金属材料がこのようなビレットの形で供給されるので、その保管や運搬等の取扱いが容易である。そして、特にビレット2がマグネシウム材料である場合には、その容積に対する表面積が小さいので、ビレット2はチクソモールド法で使用されるペレット材より酸化しにくい利点もある。なお、1回のショットで射出される射出容積は、1ショットでの成形品の容積とそれに付随するスプール、ランナ等の容積、及び熱的な変化を見込んだ容積を合計した、従来公知の容積である。
軽金属材料が上記のようなビレットの形で供給される本発明の軽金属射出成形機の射出装置1は、概略以下のように構成される。この射出装置1は、図1に示すように、融解装置10とプランジャ射出装置20とそれらを連結する連結部材18と射出時に溶湯がプランジャ射出装置20から融解装置10に逆流することを防ぐ逆流防止装置30とを含んで構成される。
融解装置10は、融解シリンダ11とビレット供給装置40とビレット挿入装置50とを含んで構成される。融解シリンダ11は、その基端から順次挿入されるビレット2を複数本収容する長さに形成された長尺のシリンダであり、後に説明されるように、そのシリンダ孔11aの基端近傍を除く大部分がビレット2より若干大径に形成され、そのシリンダ孔11aの先端がエンドプラグ13によって塞がれる。融解シリンダ11の基端はビレット供給装置40を収容する中央枠部材90に固定される。中央枠部材90は、4方を囲む矩形の4側板と1底板で構成され、対向する側板90aの一方に融解シリンダ11が接続されもう一方の側板90aにビレット挿入装置50が接続される。そして、これらの2側板90aには、ビレット2の外径よりわずかに大きい透孔90bが形成される。このように、融解シリンダ11とビレット供給装置40とビレット挿入装置50とは1直線上に直列に配置される。そして、ビレット2は、後に説明されるように、ビレット供給装置40によって融解シリンダ11の後方に複数ショット毎に1個ずつ補給され、ビレット挿入装置50のプッシャ52aによって融解シリンダ11中に挿入される。こうして、本発明では、軽金属材料がビレットの形で融解装置10に供給されて融解される。なお、融解シリンダ11とビレット供給装置40とビレット挿入装置50は、後に更に詳細に説明される。
プランジャ射出装置20は、射出シリンダ21と射出ノズル22とプランジャ24とプランジャ駆動装置60とを含む。射出シリンダ21は、計量した溶湯を貯留するシリンダ孔21aを有し、その先端側にノズルアダプタ23を介して図示省略された金型に当接する射出ノズル22が取り付けられる。プランジャ24は、その基端(根元)でプランジャ駆動装置60のピストンロッド62に接続されて射出シリンダ21中で前後に移動制御される。このようなプランジャ射出装置20は、図示省略した機台上で前後に移動する移動ベース91上に載置されて、射出装置1全体が図示省略した型締装置に対して離接するように移動する。これらの射出シリンダ21、射出ノズル22、プランジャ24、及びプランジャ駆動装置60は、後に更に詳細に説明される。
融解シリンダ11の先端近傍と射出シリンダ21の先端近傍とは、連結部材18によって連結される一方、両方のシリンダ11、21の基端側が中央枠部材90とプランジャ駆動装置60の油圧シリンダ61との間で連結ベース部材92を介して強固に結合される。連結部材18の中には連通路18aが形成され、その連通路18aは、融解シリンダ11のシリンダ孔11aと射出シリンダ21のシリンダ孔21aとを連通する。融解シリンダ11の先端近傍と射出シリンダ21の先端近傍とは、連結部材18を介して図示省略された引っ張りボルトによって相互に引っ張られた状態で固定される。それで、連結部材18の両端は、融解シリンダ11や射出シリンダ21の外周に対して嵌り込むようにして固定される。特に、連通路18aは細径のパイプによって形成され、その端面が融解シリンダ11や射出シリンダ21に押し当てられる。
連通路18aは、逆流防止装置30によって、計量動作の開始時に開かれ射出動作の直前に閉じられる。したがって、逆流防止装置30は、そのような開閉動作をする装置であれば従来公知の装置であっても良い。好ましい逆流防止装置30は後により詳細に説明される。
このような射出装置1において、計量の度に前進するビレット2が融解シリンダ11中で先端から先に順次融解し、融解した溶湯は射出シリンダ21や連結部材18の中で融解状態に保持される。それで、これらのシリンダ11、21及び連結部材18は、巻回されたバンドヒータ等によって所定の温度に加熱制御される。
例えば、融解シリンダ11には、図1に示されるような4個の加熱ヒータ12a、12b、12c、12dが巻回される。そして、先端側の2個の加熱ヒータ12a、12bがビレット2の融解温度に、加熱ヒータ12cがその融解温度より若干低い温度に、そして基端側の加熱ヒータ12dが融解温度より更に低い温度に設定される。特に、基端側の加熱ヒータ12dは、融解シリンダ11の基端側に位置するビレット2が射出の際に変形しない程度にその軟化が抑えられるような、低めの温度に設定される。例えば、ビレット2がマグネシウム合金である場合には、先端側の加熱ヒータ12a、12bが650℃程度に、加熱ヒータ12cが600℃程度に、そして基端側の加熱ヒータ12dが350℃から400℃程度に適宜に調整される。マグネシウム合金は350℃程度に加熱されたときから実質的に軟化し始めて650℃程度に加熱されたときに完全に融解するからである。ただし、加熱ヒータ12dの温度は、具体的な実施例によって若干異なり、後に説明される実施例では異なる温度に調整される。中央枠部材90の側板90aは通常加熱されることはない。
また、射出ノズル22、ノズルアダプタ23及び射出シリンダ21には、加熱ヒータ25、26、及び27が巻回され、連結部材18には加熱ヒータ19が巻回される。そして、ビレット2がマグネシウム合金である場合にこれらのヒータが650℃程度に温度制御されて、連結部材18や射出シリンダ21の中の溶湯が融解状態に維持される。特に、加熱ヒータ25の制御温度は、成形サイクル時間(射出間隔)に合わせて調整されることもある。射出ノズル22からの溶湯の漏れ出しをその中で生成するコールドプラグによって防止して、成形サイクルに合わせて射出ノズル22を開閉するためである。
こうして、ビレット2は、融解シリンダ11の基端側でその軟化が防止された状態で予備加熱されその中程から先端側にかけての位置で急激に加熱されてその先端側で急速に融解する。融解される溶湯の量は、射出容積の数ショット分になるように調整される。このような融解装置10では、最小限の材料が融解されるだけであるから加熱エネルギが少なくて済み効率的である。また、融解装置10は、融解炉ほど大きな容積を必要としないので、装置としては小型で簡素なものとなる。また、融解のための昇温時間あるいは固化のための降温時間が短くて済むから保守点検作業での無駄な待ち時間が最小限に抑えられる。
つぎに、この発明の射出装置1の構成要素のより細部が説明される。ただし、射出装置1の主要な構成要素である融解シリンダ11と射出シリンダ21に関するより好ましい実施形態は後にまとめて詳しく説明される。
ビレット供給装置40は、多数のビレット2を貯留すると共にビレット2が融解シリンダ11に挿入されるようにビレット2を融解シリンダ11の後端の直近の同芯位置に1個ずつ供給する装置である。このため、ビレット供給装置40は、例えば図2の断面図に示されるような、ビレット2が整列状態で多数装填されるホッパ41と、ビレット2を整列状態で順次落下させるシュート42と、ビレット2を一旦受け止めて1個ずつ落下させるシャッタ装置43と、ビレット2を融解シリンダ11の軸中心に同芯に保持する保持装置44とからなるように構成される。ホッパ41の中には、ビレット2が停滞することなく落下するように、葛折れの案内溝を形成する仕切り41aが配設される。シャッタ装置43は、シャッタプレート43aと、保持装置44の開閉する側の保持部材45とで上下2段のシャッタを構成し、シャッタプレート43aと保持部材45の交互開閉動作によってビレット2を1個ずつ落下させる。43bは、シャッタプレート43aを進退させるエアシリンダ等の流体シリンダである。保持装置44は、ビレット2を左右からわずかな隙間を余して挟むように保持する1組の保持部材45、46と、片側の保持部材45を開閉するエアシリンダ等の流体シリンダ47と、シュート42の下方にてビレット2をその案内曲面にて受け止めて保持部材46側に案内するガイド部材48とを含む。保持部材45、46のお互いに対向する内側側面には、ビレット2の外径よりわずかに大きい直径の略半円円弧状の凹部45a,46aが形成され、保持部材45が閉じたときにその凹部45a,46aの中心がシリンダ孔11aの中心に略一致するように形成される。
このような構成によって、ホッパ41から補給されたビレット2は、保持装置44によってシリンダ孔11aの中心に同芯に保持される。もちろん、ビレット供給装置40は、シャッタ装置43と保持部材45に代えて、図示省略された、ビレット2をホッパから1個ずつ落下させるための2個のシャッタと、ビレット2をシリンダ孔11aの中心に同芯に保持する溝形状の案内部材とからなる構成にすることもできる。
ビレット挿入装置50は、ビレット2の補給時にビレット2を融解シリンダ11の中に挿入する装置であればであればどのような装置であっても良い。例えば、ビレット挿入装置50は、図1のように、油圧シリンダ51と、油圧シリンダ51によって前後に移動制御されるピストンロッド52と、このピストンロッド先端に一体に形成されたプッシャ52aを含むように構成される。プッシャ52aは、その先端部分(図中で左端部分)がビレット2よりわずかに細く形成されて、融解シリンダ11中にわずかに侵入する際に融解シリンダ11に接触することなく侵入する。それで、プッシャ52aと融解シリンダ11との間に摩耗は発生しない。プッシャ52aの最大移動ストロークは、ビレット2の全長を若干超える長さに構成される。プッシャ52aの位置は、図示省略された例えばリニアスケールなどの位置検出装置によって検出され、図示省略された制御装置にフィードバックされて制御される。このようなビレット挿入装置50は、油圧シリンダ駆動の駆動装置に限らず、サーボモータの回転運動をボールねじ等を介して直線運動に変えてプッシャ52aを移動する公知の電動駆動装置であっても良い。
このように構成されたビレット挿入装置50は、ビレット2の補給時にプッシャ52aをビレット2の全長以上の距離後退させてビレット2の供給される空間を確保して、つぎにプッシャ52aを前進させて補給されたビレット2を融解シリンダ11の中に挿入する。また、ビレット挿入装置50は、計量時にプッシャ52aを逐次前進させて、1回の前進で1ショット分の射出容積に相当する溶湯を射出シリンダ21に送り込んで計量する。
プランジャ24は、従来公知のものであっても良い。この場合、プランジャ24は、射出シリンダ21の内径よりわずかに小径のヘッド部24aとそのヘッド部24aよりわずかに小径のシャフト部24bを備える。そして、ヘッド部24aが図示省略されたピストンリングをその外周に備える。このようにプランジャ24が従来公知の構成と同じ場合には、プランジャ24と射出シリンダ21との間に摩耗が発生するが、従来通りの性能で良い場合には充分採用可能な実施形態である。より好ましい実施形態は、後に射出シリンダと組み合わせた構成として説明される。
プランジャ駆動装置60は、例えば、図1のように、油圧シリンダ61と、油圧シリンダ61によって前後に移動制御されるピストンロッド62と、ピストンロッド62とプランジャ24とを結合するカップリング63とを含む。プランジャ24は、射出シリンダ21の中に挿通され、油圧シリンダ61によって前後に駆動される。プランジャ24の位置は、図示省略された例えばリニアスケールなどの位置検出装置によって検出され、図示省略した制御装置にフィードバックされてその位置が制御される。プランジャ24の移動可能な最大ストロークは、当然、射出装置1の最大射出容積に合わせてあらかじめ設計されている。このようなプランジャ駆動装置60は、油圧シリンダ駆動の駆動装置に限らず、サーボモータの回転運動をボールねじ等を介して直線運動に変えてプランジャ24を移動する公知の電動駆動装置であっても良い。
このように構成されたプランジャ駆動装置60は、計量時と射出時にプランジャ24の後退動作と前進動作を制御する。すなわち、計量時には、ビレット挿入装置50のプッシャ52aを押し込む圧力の制御に合わせてプランジャ24の後退を許容する背圧制御されて、融解シリンダ11中の溶湯の圧力上昇が抑えられると共に射出シリンダ21中の溶湯の圧力、すなわち計量時の背圧が適正に制御される。このとき、プランジャ24の後退位置が計量のための位置として検出されることは従来と同じである。また、射出時には、溶湯の射出速度及び射出圧力を制御する従来と同じ制御が行われる。また、プランジャ駆動装置60は、プランジャ24を所定量後退させる、従来公知のサックバック動作も行う。プランジャ射出装置が逆流防止装置を介して融解装置から切り離されるのでこのようなサックバック動作が正確に可能になる。
射出シリンダ21の基端は、プランジャ駆動装置60の前方に接続部材64を介して固定される。1実施例として図示された接続部材64は、プランジャ24の後部やカップリング63を移動可能に収容する筒状の部材で、その前方に近い位置にプランジャ24とほとんど隙間のない状態で嵌り合う隔壁64aを備え、射出シリンダ21基端と隔壁64aとの間に空間66を備える。空間66の下方には、回収パン65が接続部材64の下側に着脱自在に用意される。このような構成によって、万一溶湯がプランジャ24のヘッド部24aを越えて漏れ出すことがあっても、溶湯はこの空間66より外に飛び出すことなく回収パン65に回収される。
この場合、接続部材64の上側に不活性ガスが注入される注入孔64bが設けられて空間66に不活性ガスが注入されてもよい。これによって運転開始直前にシリンダ孔21a内空気がパージされる。このようなパージは、特に、マグネシウム成形の場合に材料の酸化防止のために役立つ。供給される不活性ガスの量は、上記空間66及び射出シリンダ21とプランジャ24の間のわずかな間隙に供給されるだけであるからわずかで済む。もちろんこの不活性ガスがシリンダ後方から溶湯中に侵入することはない。したがって、成形開始後においてはガスの供給を停止してもなんら支障は無い。
連通路18aを開閉する逆流防止装置30には、簡易には従来公知のバルブが採用されても良い。それらのバルブは、余りに公知であるためにその図示が省略されるが、例えば、チェックバルブあるいはロータリバルブが採用される。前者は、溶湯の流れと共に正逆両方向に移動して射出時に弁座に着座して連通路を塞ぐ弁体を含むバルブである。後者は、連通路18a中にあって回動することによって連通路18aを連通又は閉鎖する管路を備えた回転バルブである。特に、チェックバルブは、射出時に逆流防止するタイミングが正確ではないことから、精密な成形が要求されない射出成形機において採用され得る。より好ましい逆流防止装置30は、後に更に説明される。
射出装置1は、更に好ましくは以下に説明されるように構成されると良い。図3はその融解シリンダの1つの実施形態を例示する側面断面図、また、図4は逆流防止装置のより好ましい実施形態を示す側面断面図であり、図5は射出シリンダおよび融解シリンダの先端部近傍の他の実施形態を示す側面断面図である。
融解シリンダ11の先端部を塞ぐエンドプラグ13は、図3に示されるような、フランジ部13aと栓部材13bとを備える。栓部材13bは、連結部材18の当接位置を越えた長さに形成されると共に連結部材18の連通路18aと融解シリンダ11のシリンダ孔11aとを連通する導入孔13c、13dを有し、特に、シリンダ孔11a中に向いて開口する導入孔13dは、栓部材13bの上方で開口するように、栓部材13bの上部を水平に切除した断面D字の形状、あるいはキー溝のような矩形溝に形成される。このような導入孔13dによって、最初に射出装置1が運転開始される際に溶湯中に混入した空気や不活性ガス等が融解シリンダ11から射出シリンダ21側に確実にパージされる。空気やガス等が上方に集まりやすいからである。このエンドプラグ13は、断熱部材14に覆われて保温されるだけでなくその中心にカートリッジヒータ15が挿入される深穴を備えて、カートリッジヒータ15によって加熱されるとなお良い。この場合、エンドプラグ13が充分に加熱されるので、固化しやすいマグネシウム合金にあってもその溶湯が導入孔13cで固化することはない。
導入孔13dが栓部材13の上方に開口することによって、つぎのような現象も防止される。すなわち、その現象は、融解シリンダ11中で融解された溶湯が空の射出シリンダ21に最初に供給される際に発生する現象であって、逆流防止装置30が最初に連通路18aを開口したときに融解シリンダ11中の溶湯が射出シリンダ21へ不意に不定量、すなわち不安定に流出する現象である。この現象が防止されることによって、融解シリンダ11中の溶湯の減少による空間が断熱空間になって加熱ヒータによる熱が充分に伝搬しないために、後続するビレット2の融解が一時的に停滞する問題の発生抑えられる。
融解シリンダ11の基端もしくはその近傍に、不活性ガスが注入される注入孔が用意されても良い。図3では、注入孔90cが融解シリンダ11と中央枠部材90の側板90aとの境界に形成されているが、この近傍であれば融解シリンダ11、中央枠部材90いずれに形成されても良い。この注入孔90cに不活性ガスが注入されることによって、シリンダ孔11a内の空気がパージされて材料の酸化が防止される。このようなパージは、特に、マグネシウム成形の成形前の準備段階、すなわち、空のシリンダ孔11a内にマグネシウム材料を最初に挿入して融解する段階で有効である。供給される不活性ガスの量は、空のシリンダ孔11aに供給されるだけであるからわずかで済む。もちろん、準備段階が完了した後に不活性ガスが停止されても良い。後に説明されるように、パージされた後の融解シリンダ11中の溶湯内に後方から空気が侵入することがないからである。
逆流防止装置30は、望ましくは図4のような実施形態に構成されると良い。この逆流防止装置30は、射出シリンダ21の内孔面上に形成された弁座21fと、これに離接する棒状の逆流防止弁棒31と、射出シリンダ21の側面に固定されて逆流防止弁棒31を進退駆動する弁棒駆動装置である油圧シリンダ等の流体圧シリンダ32を含む。弁座21fは、連通路18aに連通する透孔21hの入口に形成されて射出シリンダ21内に開口する。逆流防止弁棒31は、その基端が油圧シリンダ32のピストンロッドに接続されて、その大部分が射出シリンダ21に形成された弁棒案内孔21gに挿通された状態で溶湯の中で進退する。油圧シリンダ32は、連結部材18に対して反対側の射出シリンダ21の側面に取り付けられる。
逆流防止装置30がこのように構成されることによって、弁棒31のかなりの部分が射出シリンダ21内の溶湯中に存在して弁棒31の温度がほとんど低下しない。それで、固化しやすいマグネシウム合金等の溶湯であってもその溶湯が逆流防止弁棒31の周りで固化することがない。この現象は、連結部材18の取付け位置が射出シリンダ21の先端側より若干基端側の位置にあることによってより効果的になる。弁棒31の周囲に存在する溶湯が充分に高温に保たれているからである。もちろん、逆流防止弁棒31による連通路18aの開閉は、計量や射出のタイミングに合わせて正確に制御される。したがって、このような逆流防止装置30は、射出容積を正確に制御することが必要な精密射出成形機に好適である。
上記の逆流防止装置30は、更に、つぎのような逆流防止弁棒31のシール機構を備えることが好ましい。このシール機構は、図4に示されるように、射出シリンダ21に形成された弁棒案内孔21gに固定された封鎖筒33と、その封鎖筒33を冷却する冷却管34とを含む。弁棒案内孔21gは、図で誇張されて示されるように逆流防止弁棒31に対して1mm程度の隙間が生じる程度に大きめに形成される。封鎖筒33は、逆流防止弁棒31を移動可能にかつほとんど隙間のない状態で案内すると共に弁棒案内孔21gに挿嵌された状態で弁棒案内孔21gを塞ぐ。そして封鎖筒33は、冷水が供給される冷却管34によってその外周から冷却される。このような構成によって、弁棒案内孔21gに存在する封鎖筒33近傍の溶湯は、逆流防止弁棒31の周りでつぎのように適度に軟化したまま固化する。すなわち、溶湯は、逆流防止弁棒31の進退動作を妨げる程に硬化するのではなく適宜に軟化した状態で弁棒31と案内孔21gとの間の隙間をシールするように固化する。したがって、固化物は弁棒31と弁棒案内孔21gとの間の直接的な接触を避けて両者の摩耗や熱膨張によるかじりを防止するシール部材となる。
射出シリンダ21から射出ノズル22へのノズル孔22aは、図5に示されるようにシリンダ孔21aの上方に偏心した位置に開口するように形成されることが好ましい。この場合、射出シリンダ21は、その先端側が高く、その基端側が低い傾斜した姿勢で配置されると良い。傾斜角度は3度程度で充分である。このような構成によって、射出シリンダ21内に残留する空気等のパージが確実にでき、射出ノズル22の先端から溶湯が流れ出すトラブルも解消される。この場合に、融解シリンダ11においてもエンドプラグ13の導入孔13dが既述されたように上方に形成されると共に融解シリンダ11が同様に3度程度に傾斜した姿勢に配置されると良い。このような配置によって、融解シリンダ11中の空気等も同様に確実にパージされると共に不安定な流出が防止される。もちろん、射出装置1は、融解シリンダ11の上記の導入孔13dの構成と射出ノズル22の偏心したノズル孔22aの配置に加えて、融解シリンダ11と射出シリンダ21の基端側が3度程度により低くなる傾斜姿勢に配置されると一番良い。型締装置を含んで射出成形機の全体が上記のように傾斜した姿勢に配置されても良い。
以上説明された本発明の射出装置1において、主要な構成要素である融解装置10とプランジャ射出装置20は、より好ましくは以下に説明されるように構成される。まず、融解装置の2つの実施形態が説明される。
第1の実施形態に係る融解装置10においては、融解シリンダ11のシリンダ孔11aは、図3のように、その基端を除く大部分がビレット2より数mm程度大径のシリンダ孔11bに形成されて、その基端側に段差11cが形成される。この大径のシリンダ孔11bは、あらかじめ成形品の材料や大きさ等に合わせて求めておいた寸法決定されるが、例えば、マグネシウム合金を成形する成形装置である場合、ビレット2に対する隙間が0.5mmないし2mm程度、望ましくは1mm程度になる融解シリンダ11が選定される。また、段差11cの位置も、必要な溶湯の容積や加熱ヒータ12dの温度設定、若しくは大径のシリンダ孔11bのビレット2に対する隙間との関係で、適宜前後に異なる位置にあらかじめ形成される。加熱ヒータ12aないし12dは、既述したものと同じものである。
このような構成によって、計量時にビレット2が前方に押し出されるときに既に軟化しているビレット2の先端が溶湯の圧力によって拡大すなわち拡径して、その側面2aがシリンダ孔11bの壁面に当接する。このとき、計量時における融解シリンダ11中の圧力が既述されたように適正な計量の圧力に制御されることから、ビレット2を押し込む圧力が過大になることはない。また、シリンダ孔11bとビレット2の隙間が適宜に大きく形成されているので、ビレット2の側面2aがシリンダ孔11bに対して広範囲にかつ高圧に押しつけられることなく当接する。また、大径シリンダ孔11bに当接する側面2aは、接する高温の溶湯や大径シリンダ孔11bにより継続して加熱されて、適宜に軟化した表面層を有したままに維持される。その上、シリンダ孔11aの基端側の内孔とビレット2の隙間が小さいことがビレット2の融解シリンダ11に対する偏芯を抑えて、拡径した側面2aのシリンダ孔11bとの当接状態を一様に等しくする。こうして、側面2aは、一様に等しくシリンダ孔11bに当接する適度に軟らかなシール部材として機能して、溶湯の後方へのバックフローと空気等の溶湯内への侵入を確実に防止し摩擦抵抗を低減する。したがって、この実施態様における側面2aは、拡径した側面2aによるシール部材、すなわち拡径シール部材と呼称されるに相応しいものである。
上記の大径のシリンダ孔11bとビレット2の隙間の大きさは、両者の間に形成される上記の拡径シール部材の発生形態に特に多大な影響を与える。まず、この隙間が小さすぎる場合には、ビレット2が押し込まれるときに側面2aとシリンダ孔11bとの間に当接が直ちに発生して摩擦抵抗が増加して、その抵抗の増加によって当接の発生した位置から後方のビレット2が座屈したように更に拡径する。そして、このような側面2aの拡径が更に後方に成長して、その摩擦抵抗の極端な累積がついにはビレット2の前進を不能にする。一方、この隙間が大きすぎる場合には、溶湯が温度低下、圧力低下することなく後方までバックフローして、段差11cより後方の隙間に侵入して固化する。この場合、シリンダ11の基部であるこの隙間での温度が特に低いので溶湯が速やかに固化する上、隙間が単純に真直であることから計量の度にその固化物が更に成長する。その結果、成長した固化物が両者の間で摩擦抵抗を極端に増大させて最終的にビレット2の前進を不能にする。したがって、上記の隙間の適正な大きさは、あらかじめ成形材料及び射出成形機の射出能力に合わせて求められた何種類かの寸法形状の1つから選定されることになる。
以上説明した第1の実施形態に係る融解装置10では、融解シリンダ11の構成が上記のシリンダ孔11bと段差11cとから成る単純で簡素な構成で良いという利点がある。ただし、このような融解装置10は、大型の射出成形機あるいはハイサイクルの射出成形機の融解装置10にはあまり採用されない。なぜなら、大型の射出成形機では、ビレット2の直径が太くなってその周長が長くなり、その分だけその隙間の調整が難しくなって計量時に溶湯のバックフロー現象が発生しやすくなるからである。また、ハイサイクルが要求される射出成形機では、計量動作の高速化も併せて要求されて、ビレットの押し込み動作が高速になって溶湯が高圧にならざるを得ず、結果的にバックフロー現象が同様に発生しやすくなるからである。したがって、ビレット2の直径が比較的小さい小型の射出成形機、あるいは成形サイクルが比較的長い射出成形機において採用されることによってその特徴が生かされる。
一方、第2の実施形態に係る融解装置においては、融解シリンダは、図6ないし図7に示されるような実施形態に構成される。図6はその融解装置の概略構成を示す断面図であり、図7はその融解装置の要部を示す断面図である。図中の既に説明した構成要素と同等な要素には同じ符号が付されてその説明が省略される。
この融解装置10は、既述した中央枠部材90、ビレット供給装置40及びビレット挿入装置50に加えて、中央枠部材90の側板90aに固定された融解シリンダ111と、そのシリンダ111と側板90aとの間に嵌り込むように取り付けられた冷却スリーブ112を含んで構成される。中央枠部材90は、既述した中央枠部材と同様に、その対向する2つの側板90aに透孔90bを有するが、特に、その透孔90bの融解シリンダ111側の周囲には、冷却液が供給されて循環する冷却管路90dが形成される。それで、側板90aは、基端側に位置するビレット2を計量時の押し出し圧力によって変形しない程度の僅かに軟化した状態になるように冷却する。また、透孔90bは、例えば、マグネシウム合金の成形の場合に、ビレット2に対して0.2mmないし0.5mm程度の隙間を作る大きさに形成される。この隙間によって、ビレット2は、既述されたような軟化状態で昇温しているときでも融解シリンダ111にほとんど隙間の無い状態で挿入される。このような側板90aは、以下において冷却部材114とも呼称される。
融解シリンダ111は、その基端側の形状を除いて既述されたシリンダ11と同様に構成され、数ショット分の射出容積に見合った溶湯を一時的に貯留するようにある程度の長尺のシリンダに形成される。そして、その融解シリンダ111に、先端側から順に加熱ヒータ12a、12b、12c、12dが同様に巻回される。特にこの実施形態では、加熱ヒータ12aないし12cがビレット2の融解温度以上に設定され、加熱ヒータ12dがその融解温度より低い温度に適宜調整される。例えば、ビレット2がマグネシウム合金である場合には、加熱ヒータ12aないし12cの温度が650℃程度に設定され、加熱ヒータ12dの温度が550℃前後に適宜調整される。それで、ビレット2がシリンダ孔111c中で前方へ移動する間に600℃から650℃の溶湯に変化する。特に、ヒータ12dは、冷却スリーブ112が装着されている融解シリンダ111の基端付近を避けた位置に取り付けられて冷却スリーブ112を加熱しないように構成される。
このような融解シリンダ111は、図7のように、その基端の外周側にスリーブの形状にて膨出する環状凸部111aを備えると共にその内周側に冷却スリーブ112が嵌め込まれる挿入穴111hを有する。一方、つぎに説明される冷却スリーブ112は、融解シリンダ111の基端と冷却部材114としての側板90aの前面との間にあって両者との接触面積ができる限り小さくなるように形成された小容積の略筒状の部材で構成される。それで、融解シリンダ111が側板90a、すなわち冷却部材114に冷却スリーブ112を介してボルト113によって組み付けられたときに融解シリンダ111、冷却部材114、環状凸部111a及び冷却部材114の間に空間115が形成される。空間115に籠もる熱は、この環状凸部111aに複数個形成された透孔もしくは切り欠き111bから放熱される。したがって、この空間115は、冷却部材114と融解シリンダ111との間の断熱空間115として機能する。
冷却スリーブ112は、図7のように、冷却部材114の前面の挿入穴114hと、融解シリンダ111の基端の挿入穴111hとの間に挿嵌される。そして、冷却スリーブ112に図示省略された温度センサが取り付けられてその温度が検出される。また、冷却スリーブ112の内孔には、ビレット2の周りに沿ってバックフローして来た溶湯ある程度の軟化した状態で固化して固化物103を生成する環状溝112aが形成される。この環状溝112aは、より具体的には、例えば、ビレット2がマグネシウム合金である場合に、その溝幅が20mmないし40mm、好ましくは30mm程度に、またその溝深さ寸法が融解シリンダのシリンダ孔111cに対して3mmないし4mm程度に形成される。
環状溝112aは、図6では冷却スリーブ112中にすべて含まれるように形成されているが、融解シリンダ111側あるいは冷却部材114側のいずれかに接するように片面から加工した穴形状に形成されても良い。このような環状溝112aを有する冷却スリーブ112は冷却部材114に接することによって直接冷却される一方、ヒータ12dによってはそれほど加熱されない。それで、冷却スリーブ112が主として冷却部材114によって冷却されることによって環状溝112aは強力に冷却される。もちろん、冷却部材114からの冷却に加えて冷却スリーブ112自体を直接冷却しても良い。この場合、冷却スリーブ112の外周に冷却管112pを巻回して冷却する。
このような構成によって、冷却部材114や冷却スリーブ112の中に位置するビレット2は強く冷却されて、融解シリンダ111から伝搬する高温によって過度に軟化することはない。例えば、マグネシウム成形機では、冷却部材114中に位置するビレット2の深部の温度が100℃から150℃程度を上回らないように冷却され、冷却スリーブ112内に位置するビレット2の深部の温度が特に軟化が発生する温度350℃を下回る温度250℃ないし300℃程度になるように温度制御される。
以上の構成に加えて、冷却スリーブ112の基端側(冷却部材114側)の内孔112bの内径は、冷却部材114の透孔90bと同様に、ある程度に熱膨張したビレット2干渉しない程度に、ビレット2に対して僅かな隙間ができる寸法に形成される。具体的には、ビレット2がマグネシウム合金である場合に、その隙間が0.2mmないし0.5mm程度になるように形成される。このような構成によってビレット2が透孔90b及び冷却スリーブ112の内孔112b内の中心位置でほとんど隙間なく保持されるので、ビレット2と融解シリンダ111の内孔112c、及びビレット2と環状溝112aの隙間がほとんど偏芯のない一様に等しい隙間になる。
また、融解シリンダ111のシリンダ孔111c及び冷却スリーブ112の融解シリンダ111側の内孔112cは、冷却スリーブ112の基端側の内孔112bより数mm大きく形成される。例えば、成形材料がマグネシウム合金である場合には、シリンダ孔111cと内孔112cの内径は内孔112bより片側寸法で1mmないし3mm程度に大きく形成される。これは、シリンダ孔111c、内孔112cとビレット2との間の隙間も1mmないし3mm程度になることを意味するが、この隙間による作用効果は、後に説明される。
なお、冷却スリーブ112は、図示されるような小容積の部材、すなわち比較的薄肉の筒状部材に構成されていても強度的に支障がない。環状溝112aに後述される固化物103が生成されるために、この固化物103から後方への溶湯の侵入が阻止されからである。また、たとえ一時的に溶湯が侵入してもその溶湯の圧力がシリンダ孔111c中の溶湯の圧力よりはるかに小さいからである。もちろん、冷却スリーブ112の材料には、融解シリンダ111や冷却部材114と剛性的、熱膨張的に均等であると共にできるだけ熱伝導度の良好な材料が選定される。
このような第2の実施形態に係る融解装置10において、その運転が最初に開始されるときにビレット2が低速で前進する。すると、融解シリンダ111の先端側で既に融解している溶湯はビレット2に沿ってバックフローして環状溝112aに充満し、直ちに固化物103に変化する。この固化物103は、つぎに説明されるように溶湯自体がビレット2の外周である程度軟化した状態で固化してシールの作用効果を奏するものなるので、以下において自己シール部材103とも称される。
すなわち、この自己シール部材103は、環状溝112aの位置でビレット2の周りに溶湯が固化したものであるから、ビレット2の融解シリンダ111に対する僅かな偏芯が存在する場合にあってもビレット2の周りを隙間なく埋める。また、自己シール部材103の外側、すなわち環状溝112a側の部分が充分に固化した状態でその環状溝112aに嵌っているので、自己シール部材103は計量の際にビレット2と共に前進したり溶湯の圧力によって圧壊損傷したりすることがない。もちろん、計量時の圧力は、射出時の圧力ほどには高圧にならない。それで、自己シール部材103が計量の度に成長する現象は全く起こらない。また、自己シール部材103とビレット2との結合力は、計量の度に両者の接触面が温度低下を伴って更新されるためにそれほど強くはならない。計量の際に前進して更新されるビレット2は、低温域の後方から前進するので自己シール部材103に対して最初の内低温であるからである。もちろん、前進したビレット2は、つぎの計量までの間に先端側から加熱されて自己シール部材103の接触面の温度を適度に軟化した温度に再度上昇させる。
こうして、上記自己シール部材103は、計量時にビレット2が前進して溶湯を押し出すときにビレット2と融解シリンダ111との間の隙間を塞いで溶湯のバックフローを防止することはもちろん空気等も侵入させない。そして、自己シール部材103は、ビレット2の移動時の摩擦抵抗を低減する。このような自己シール部材103のシール作用は、軽金属材料、特にマグネシウム合金の特性である、大きい熱伝導率、小さい熱容量、潜熱によって急速に固体から液体に状態変化する特性によって最大限に効果的になる。加えて、上記自己シール部材103によってシールが行われる場合には、計量が変動することなく安定するという作用効果も奏される。なぜなら、融解シリンダ111のシリンダ孔111cの内径とビレット2の外径との隙間が数mm程度に形成されるので、加熱によって軟化したビレット2先端が計量の際にわずかに拡径したとしてもそれがシリンダ孔111cに干渉しないからである。そして、その結果、ビレット2が前進するときに溶湯が拡径したビレット先端の背後に確実に回り込んで、溶湯の回り込まない空間発生することがなく、結局、溶湯中に侵入したビレット2の容積分だけの溶湯が押し退けられて、溶湯が正確に計量されるからである。
上記の第2の実施形態に係る融解装置10は、自己シール部材103によって融解シリンダ111の溶湯のシールを確実にするので、特に、ビレット2の直径がより太い、射出容積の大きい大型の射出成形機、あるいは成形サイクルがより高サイクルの射出成形機にあっても充分に採用され得る。もちろん、この融解装置10は、小型の射出成形機あるいは成形サイクルが長い射出成形機においても充分に採用できる。その上、この装置10は、計量容積の変動を引き起こさないので精密成形に好適である。
射出装置20については、プランジャ24と射出シリンダ21とが図8又は図9で説明されるような2つの実施形態のいずれかに構成されることが好ましい。
まず、図8に示された実施形態では、プランジャ24の大部分が同一寸法の単純な円柱形状に形成される。そして、射出シリンダ21はその基端に冷却手段29によって直接冷却される小径突出部21eを備える。冷却手段29は、冷媒が循環する冷却配管である。小径突出部21eの基端側(後端側)の内孔はシリンダ孔21bとしてプランジャ24の外径とほとんど隙間のない内径に形成され、そのシリンダ孔21bから前方のシリンダ孔21aの大部分を占めるシリンダ孔は、より大径のシリンダ孔21dとしてプランジャの外径より数mm程度大きい内径に形成される。更に、小径突出部21eの基端側のシリンダ孔21bに接して環状溝21cが形成される。具体的には、シリンダ孔21dは、例えば、マグネシウム合金のための射出装置である場合に、プランジャ24に対して1mmないし3mm程度の隙間ができるように大きめに形成される。また、環状溝21cは、その溝幅が20mmないし40mm、好ましくは30mm程度に、また溝深さ寸法がシリンダ孔21dに対して2mmないし4mm程度に形成される。
このような構成において、射出シリンダ21の基端の小径突出部21eの温度が冷却手段29によって調整されることによって、その小径突出部21eが冷却され、その内部に形成された環状溝21cが特に冷却される。それで、最初にプランジャ24が前進したときにこの環状溝21cに侵入した溶湯はこの溝で速やかに固化して固化物101になってプランジャ24と射出シリンダ21との間の隙間を埋める。このような固化物101は、既述されたシール部材と同様に機能する。第1に、固化物101のプランジャ24に接する面は、高温の溶湯に接するプランジャ24からの高熱によってある程度軟化した状態のままである。第2に、固化物101は、充分に平滑に仕上げ加工してあるプランジャ24に接する。第3に、固化物101は、環状溝21c中にあって移動することも圧壊することもない。それで、固化物101は、プランジャ24が射出時に高速に前進するときにもプランジャ24と射出シリンダ21との間にあって摩擦抵抗の小さなシール部材となる。このとき、プランジャ24と射出シリンダ21とが軟らかい固化物101を介して接触して直接に接触することがないので、両者の摩耗が大幅に減少する。もちろん、大径シリンダ孔21dとプランジャ24の間の数mm程度の隙間に存在する溶湯は、固化することなくその隙間に充満している。こうして、上記の固形物101はシール部材として機能する。
つぎに、図9に示されるもう1つの実施形態では、プランジャ24が、射出シリンダ21の内径よりわずかに小径のヘッド部24aと、そのヘッド部24aよりわずかに小径のシャフト部24bを備えると共に、ヘッド部24aに複数個の環状溝24cを備える。そして、ヘッド部24aとシャフト部24bの中心に冷却手段28が挿入され、この冷却手段28がヘッド部24a内側の穴周面に特に当接して環状溝24cを重点的に冷却する。すなわち、プランジャ24の先端の温度ができるだけ低下しないように、冷却手段28の前端は、断熱材を介してあるいは最小限の接触面積でプランジャ24に接触するように構成される。それで、冷却手段28には、冷媒が内部で循環することによって直接冷却される冷却管か、外部から冷却されることによって間接的に冷却する銅の棒体あるいは銅パイプなどが採用される。後者は、いわゆる冷却用のヒートパイプである。この実施態様では、射出シリンダ21は全長にわたって真直なシリンダ孔21aを備えた単純な形状に構成される。
このような構成によって、ヘッド24aの外周に沿って最初にバックフローした溶湯が環状溝24cに入り込むと共に急速に固化して、環状の固化物102がヘッド周りに生成される。この固化物102は、冷却されているヘッド24aで急速に固化して生成したものであるが、射出シリンダ21に接するその外周は、高温の射出シリンダ21の内孔壁面からの加熱によってある程度軟化状態にある。また、固化物102が当接する射出シリンダ21のシリンダ面は充分に仕上げ加工された平滑面である。それで、固化物102は、射出時に、既述したシール部材と同様に、ヘッド24aから後方への溶湯の漏れ出しを防止すると共にヘッド24aと射出シリンダ21との間で発生する摩擦抵抗を低減する。その上、プランジャヘッド24aと射出シリンダ21との隙間が大きめに形成されてそれらの直接接触が避けられるので、プランジャ24と射出シリンダ21の間で摩耗が発生しない。もちろん、この実施形態では、プランジャ24の軟化が発生しないので、既述した融解シリンダ11におけるビレット2の軟化による拡径のような現象は全く発生しない。こうして、上記の固形物102もシール部材として機能する。
以上のように構成されたこの発明の射出装置1によって、つぎのように成形運転が行われる。説明の都合上、本番の射出成形運転が先に説明される。成形運転が行われる前には、複数本のビレット2があらかじめ融解シリンダ11の中に供給されて数ショット分の射出容積に相当する溶湯が融解シリンダ11の前方に確保されている。まず、計量が行われる。このため、逆流防止弁棒31が連通路18aを開きプッシャ52aが前進すると共にプランジャ24が後退して、溶湯が射出シリンダ21に移される。この計量工程は、通常、先の成形サイクルで充填された成形品の冷却工程中に行われる。この計量によって、1ショット分の射出容積に相当する溶湯が射出シリンダ21中に確保される。このとき、プッシャ52aの前進動作とプランジャ24の後退動作が略一致すると共に融解シリンダ11中の溶湯と射出シリンダ21中の溶湯の圧力が所定の圧力に維持されるように制御されるので、プッシャ52aがビレット2を介して溶湯を押し込む圧力が特段に高圧になることがない。それで、融解シリンダ11中の溶湯のバックフローは、既述されたようなビレット先端の拡径した側面2a、すなわち拡径シール部材によって、あるいは溶湯がある程度固化した自己シール部材103によって確実に阻止される。
計量によって射出シリンダ21中に供給された溶湯は、加熱ヒータ27によって溶融状態に維持される。つぎに、逆流防止弁棒31が連通路18aを閉じ、プランジャ24が前進して1ショット分の溶湯が射出ノズル22から金型に射出される。このとき、既述した溶湯の固化物101又は102がシール部材として溶湯のバックフローを防止する。そして、従来公知の保圧が行われ、冷却工程に入って上記の計量が再開される。計量の度に消費される、融解シリンダ11中の溶湯は、計量後つぎの計量が始まるまでの間に融解されて補充される。
ビレット2が射出の度に融解されビレット1本分の射出が行われると、新しいビレット2の補給が行われる。この補給動作は、計量中にプッシャ52aがビレット1本分の距離を超えて前進したことをプッシャ52aの位置検出器が検出したときから始まる。最初に、ビレット挿入装置50がプッシャ52aをビレット2の全長以上の距離後退させてビレット2が供給される空間を融解シリンダ11の後方に確保する。つぎにビレット供給装置40が1個のビレット2を融解シリンダ11後方に供給し、最後にビレット挿入装置50がそのビレット2を融解シリンダ11中に押し込む。このとき、ビレット2の端面が平滑に仕上げられており、融解シリンダ11とビレット2の隙間が僅少になるように形成されているので、両者の隙間に空気等が入り込むことはほとんどない。この補給動作は成形品の冷却期間中に行われる。したがって、補給動作が成形サイクルに遅れを来すことはない。
上記本番の成形運転前の準備はつぎのように行われる。最初に、好ましくは不活性ガスが注入されてシリンダ中の空気がパージされる。つぎに、あらかじめホッパ41に貯蔵されていたビレット2がビレット供給装置40によって融解シリンダ11後方に供給され、ビレット挿入装置50によって融解シリンダ11の中に挿入される。最初、融解シリンダ11がビレット2で一杯になるように複数のビレット2が挿入される。このとき、逆流防止弁棒31は連通路18aを閉じている。
複数本のビレット2は、融解シリンダ11の中で前方に押し込まれた状態で加熱ヒータ12a、12b、12c及び12dによって加熱され、先端側に位置する部分から先に融解し始める。融解シリンダ11の先端側に残留していた空気の大部分は、溶湯が充満するに連れてほとんど後方に押し出される。やがて数ショット分の溶湯が確保されると逆流防止弁棒31が連通路18aを開き、続けてプッシャ52aが前進すると共にプランジャ24が後退して、溶湯が射出シリンダ21に送り込まれる。そして、押し出されずに溶湯の中に残留していた空気や不活性ガスが溶湯と共にパージされる。特にエンドプラグ13の導入孔13dが融解シリンダ孔11aの上方に開口するように形成されている場合には、このパージが速やかに行われる。
溶湯が射出シリンダ21中に充満されると、つぎに既述された射出に準ずる動作が同様に行われる。特に射出ノズル22のノズル孔22aが射出シリンダ孔21aの上方に開口するように形成されている場合には、速やかにパージが行われる。パージが完了すると射出ノズル22が金型に当接されて、予備成形が何回か行われる。成形条件が調整されてそれが安定すると成形前の準備動作が完了する。
以上説明した発明は、上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらをこの発明の範囲から排除するものではない。特に具体的な装置については、本発明の趣旨に添った基本的な機能を有するものは、本発明に含まれる。
以上説明したように、本発明の射出装置は、軽金属材料の射出成形装置において成形材料をビレットの形状で供給することを可能にして材料の取扱いを容易にすると共に、射出成形においても効率的な成形材料の融解を実現する。その上、本発明の射出装置は、融解装置の簡素化によって射出装置の取扱いを容易にすると共にその保守点検作業も楽にする。したがって、本発明は、従来の軽金属材料の射出成形装置を一変するものである。
この発明の軽金属射出成形機の射出装置の構成の概略を断面で示す側面図 図1のX−X矢視断面図であってこの発明の射出装置のビレット供給装置の断面図 この発明のより好ましい実施形態に採用される融解シリンダの断面を示す側面図 この発明の逆流防止装置の1実施形態を示す側面断面図 この発明の射出シリンダ及び融解シリンダの先端部近傍のより好ましい実施形態に係る側面断面図 この発明の他の実施形態に係るより好ましい融解装置の側面断面図 図6の融解装置の要部を拡大して示す側面断面図 この発明の射出シリンダとプランジャとの組合せに係るプランジャ射出装置のより好ましい実施形態の断面を示す側面図 別の組合せに係るより好ましい実施形態の断面を示す側面図
符号の説明
1 軽金属射出成形機の射出装置
2 ビレット
2a 拡径したビレットの先端の側面
10 融解装置
11 融解シリンダ
11a 基端を除く大部分のシリンダ孔
13 エンドプラグ
13d 導入孔
18 連結部材
18a 連通路
20 プランジャ射出装置
21 射出シリンダ
21b 小径突出部の基端側の内孔
21c 環状溝
21d 基端側を除く大部分のシリンダ孔
21e 小径突出部
21f 弁座
22 射出ノズル
22a ノズル孔
24 プランジャ
24a ヘッド部
24b シャフト部
24c 環状溝
28 プランジャ冷却手段
30 逆流防止装置
31 逆流防止弁棒
32 弁棒駆動装置
40 ビレット供給装置
50 ビレット挿入装置
52a プッシャ
101 シール部材
102 シール部材
103 シール部材
111 融解シリンダ
111c 基端を除く大部分のシリンダ孔
112 冷却スリーブ
112a 環状溝
114 冷却部材

Claims (9)

  1. 軽金属材料を溶湯に融解する融解装置と、前記融解装置から供給された前記溶湯を射出シリンダに計量した後にプランジャによって射出するプランジャ射出装置と、両者を連通する連通路を含む連結部材と、前記連通路を開閉して前記溶湯の逆流を防止する逆流防止装置とを備えた軽金属射出成形機の射出装置において、前記軽金属材料が複数ショット分の射出容積に相当する円柱短棒形状のビレットとして供給され、前記融解装置が、後端から供給された複数本の前記ビレットを先端側から先に加熱融解して複数ショット分の射出容積に相当する溶湯を先端側で生成する融解シリンダと、前記融解シリンダの後端側に位置して材料補給時に前記ビレットを1個ずつ前記融解シリンダの後方に挿入可能に供給するビレット供給装置と、前記ビレット供給装置の後方に位置して材料補給時に前記ビレットを前記融解シリンダ中に挿入する一方で計量時に1ショット分の前記溶湯を前記ビレットを介して前記射出シリンダに押し出すプッシャを含むビレット挿入装置とを含むことを特徴とする軽金属射出成形機の射出装置。
  2. 前記融解シリンダの基端を除く大部分のシリンダ孔は、軟化した前記ビレットが計量の際に前進して拡径したときに該ビレットの先端の側面と当接すると共にその当接した前記ビレットの側面によって前記溶湯のバックフローが阻止される寸法に形成されることを特徴とする、請求項1記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  3. 前記融解シリンダの基端を除く大部分のシリンダ孔が、軟化した前記ビレット先端の前進する際に拡径した側面と隙間を生じる寸法関係に形成される一方で、前記融解シリンダの基端側に、前記ビレットの基端側を計量時の押し出し圧力によって変形しない程度に冷却する冷却部材と、前記融解シリンダと前記冷却部材との間に位置して前記溶湯を冷却する冷却スリーブとが備えられ、更に前記冷却スリーブは、前記溶湯のある程度軟化した状態にあって前記溶湯のバックフローを防止する程度に固化した固化物であるシール部材を前記ビレットの周囲に生成する環状溝を有することを特徴とする、請求項1記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  4. 前記融解シリンダの先端側がエンドプラグによって閉鎖され、前記エンドプラグが前記融解シリンダのシリンダ孔の上側から前記連通路に連通する導入孔を有することを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  5. 前記プランジャの大部分が単純円柱形状に形成され、前記射出シリンダの基端に該射出シリンダより低温に温度制御される小径突出部が備えられ、前記小径突出部の基端側の内孔が前記プランジャとほとんど隙間のない内径に形成されると共に前記小径突出部の内孔に環状溝が形成され、前記射出シリンダの前記基端側を除く大部分のシリンダ孔が前記プランジャに対して隙間のある内径に形成されることによって、前記溶湯のバックフローを防止する程度に前記溶湯の固化したシール部材が前記環状溝で生成されることを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  6. 前記プランジャが前記射出シリンダにわずかな隙間を形成する状態で挿嵌されるヘッド部と該ヘッド部より小径のシャフト部とを含み、前記ヘッド部が外周に複数個の環状溝を有すると共に中心にプランジャ冷却手段を内蔵することによって、前記環状溝で前記溶湯のバックフローを防止する程度に前記溶湯の固化したシール部材が生成されることを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  7. 前記逆流防止装置が、前記射出シリンダの内孔面上の前記連通路の入口に形成された弁座と、前記弁座に該射出シリンダの内側から離接して該連通路を開閉する逆流防止弁棒と、前記逆流防止弁棒を前記射出シリンダの外側から進退駆動する弁棒駆動装置とを含んでなることを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  8. 前記射出装置の前記射出シリンダから射出ノズルに至るノズル孔が、前記シリンダ孔に対して偏心した上方位置に形成されることを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の軽金属射出成形機の射出装置。
  9. 前記融解装置が前記プランジャ射出装置の上方に配置され、前記融解シリンダの先端側がエンドプラグによって閉鎖され、前記エンドプラグが前記融解シリンダのシリンダ孔を前記連通路に連通すると共に該シリンダ孔の上部で開口する導入孔を備え、前記射出シリンダから前記射出ノズルへ連通するノズル孔が前記射出シリンダのシリンダ孔に対して偏心した上方位置に形成され、少なくとも、前記射出シリンダと前記融解シリンダとがそれらの先端側を高い位置、基端側を低い位置とする傾斜した姿勢に配置されたことを特徴とする、請求項2又は請求項3記載の軽金属射出成形機の射出装置。
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