JP4117426B2 - トンネルの止水構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、トンネルの一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進入した湧水等がトンネルの長さ方向一側から他側に流出するのを工区境等の所定箇所において止めるためのトンネルの止水構造に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
山等を貫通するトンネルの場合、トンネルの外周すべてを筒状シート(防水シート)で覆うウォタータイト工法が採用されており、このような工法の場合、トンネル区間の水がトンネル区間外に流水したり、また、その逆の流水を防ぐためにトンネル坑口部において止水する手段が求められている。
【0003】
本発明は、かかる事情に鑑みなされたもので、トンネルの工区境等の所定箇所で一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進入した湧水等がトンネルの長さ方向一側から他側に流出するのを防ぐ止水構造を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、トンネルの工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間にトンネル周方向に沿って形成され、一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進入した湧水等の流水がトンネルの長さ方向一側から他側に流出することを防止する止水構造であって、上記所定箇所の一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間にシートを筒状に形成した筒状シートを内部にトンネル周方向に沿う密閉充填室を形成するように上記一次覆工コンクリート面に固定すると共に、上記充填室内に注入剤を吐出する吐出孔を開設した注入パイプと該注入パイプの周囲を覆うように配設された浸透層とを設けると共に、この浸透層内の内部連通空間を上記注入剤で充満した状態で上記充填室内に上記注入剤を充填してなることを特徴とするトンネルの止水構造を提供する。
【0005】
ここで、上記一次覆工コンクリート面を埋込剤によって平らにすると、より好適であり、上記筒状シートと一次覆工コンクリートとの間及び上記筒状シートと二次覆工コンクリートとの間の少なくとも一方に水膨潤性物質からなる吸水部材を取り付けると、更に好適である。そして、上記所定箇所の一次覆工コンクリート面の近傍に水膨潤性物質からなる補助止水部材をトンネル周方向に沿って配設し、該補助止水部材の二次覆工コンクリートとの接面を遮水シートで覆うと、より効果的である。
【0006】
即ち、本発明のトンネルの止水構造は、トンネルの工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間にトンネル周方向に沿って形成されるものであり、トンネルの止水しようとする所定箇所の一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間にシートを筒状に形成した筒状シートを内部にトンネル周方向に沿う密閉充填室を形成するように上記一次覆工コンクリート面に固定すると共に、上記充填室内に注入剤を吐出する吐出孔を開設した注入パイプと該注入パイプの周囲を覆うように配設された浸透層とを設けたので、二次覆工コンクリートが充填室内に進入することがなく、更に上記浸透層内の内部連通空間を上記注入剤で充満した状態で上記充填室内に上記注入剤を充填したので、充填された注入剤によって筒状シートは二次覆工コンクリートに圧着されている。そして、この状態で充填された注入剤が硬化することによって、上記所定箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間の通水路がトンネル長さ方向において遮断されるので、湧水等がトンネル長さ方向一側から他側に流水するのを止めることができる。
【0007】
ここで、上記一次覆工コンクリート面を埋込剤によって平らにすると、上記筒状シートの固着作業が容易になる上、一次覆工コンクリート面と筒状シートとの密着性も良くなるので、止水性がより優れたものとなる。また、上記筒状シートと一次覆工コンクリートとの間及び上記筒状シートと二次覆工コンクリートとの間の少なくとも一方に水膨潤性物質からなる吸水部材を取り付けると、仮に上記筒状シートと一次覆工コンクリート及び二次覆工コンクリートとの間に空隙が生じて、流水を完全に遮断できなくなることがあっても、吸水部材の水膨潤性物質がその水を吸収して膨潤することによって上記空隙を埋めるので、トンネルの所定箇所における止水がより確実なものとなる。そして、上記所定箇所の一次覆工コンクリート面の近傍にトンネル周方向に沿って水膨潤性物質からなる補助止水部材を配設し、該補助止水部材の二次覆工コンクリートとの接面を遮水シートで覆うと、仮に一次覆工コンクリート側に漏水等が進入して通水路が形成されたとしても、上記補助止水部材の水膨潤性物質が進入水を吸収して膨潤することによって該通水路を遮断するので、より確実に止水することができる。
【0008】
従って、本発明のトンネルの止水構造をトンネルの工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所に形成することによって、一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進入した湧水等がトンネルの長さ方向一側から他側に流れることを上記所定箇所において確実に止めることができる。
【0009】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明を図面を参照して、更に詳細に説明する。
【0010】
図1及び図2は、本発明のトンネルの止水構造の一構成例を説明するものであり、図1は一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に形成された上記止水構造1の断面図であり、図2は上記止水構造1を説明するためにトンネル内を模式的に示したトンネルの概略断面図である。この止水構造1は、防水シートaによって防水施工が施されたトンネルA(図2参照)の坑口部Bよりトンネル側近傍の一次覆工コンクリート2の表面をトンネル周方向に沿ってモルタル等の埋込剤2aで平らにした後、シートを筒状に形成した筒状シート3を一次覆工コンクリート2と二次覆工コンクリート4との間に密閉充填室5を形成するように筒状シート3の突出片(筒状シートを固着するための自由端)3a,3aをそれぞれトンネル周方向に沿って一次覆工コンクリート2面に固着すると共に、上記充填室5内に注入剤6を吐出する複数個の吐出孔7aをそれぞれ開設した注入パイプ7,7と、各注入パイプ7,7の周囲を覆うように配設された浸透層8とを設けて、上記浸透層8内の内部連通空間が注入剤6で充満した状態となるように上記充填室5内に注入パイプ7,7から注入剤6を注入して、上記充填室5内に注入剤6を充填したものであり、更に上記筒状シート3と二次覆工コンクリート4との間及び上記筒状シート3と埋込剤2aとの間には水膨潤性ゴム等の水膨潤性物質からなる吸水部材9,9が配設されている。
【0011】
ここで、上記筒状シート3は、その材質が特に制限されるものではなく、例えば塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱可塑性樹脂不透水性シートなどが挙げられる。また、筒状シート3は、その形状、大きさが特に制限されるものではないが、例えば図1に示すように2枚の不透水性シートによって上記注入パイプ7,7を取り囲む浸透層8を室内に設けることができる程度の充填室5を形成し、且つ両シートの両側端部がそれぞれ遊離状態となり、一次覆工コンクリート2面に筒状シートを固定するための突出片3a,3aと防水シートa等と接合するための突出片3b,3bとを形成するように両シートの両側端部のやや内側を長さ方向に沿って線状に接着又は熱溶着等の適宜手段によって固着して筒状に形成したものが好適である。
【0012】
なお、筒状シート3は上記構成に限定されるものではなく、例えば1枚のシートを筒状に形成し、その外周面に長さ方向に沿って突出片3a,3a,3b,3bを接着又は熱溶着等の適宜手段によって固着させたものであってもよい。また、上記筒状シート3のシート厚さも特に制限されるものではなく、二次覆工コンクリート打設時に破損しない程度の強度を有し、且つ後述するように二次覆工コンクリート4が乾燥収縮して隙間が生じた場合に注入剤6の注入圧によって二次覆工コンクリート4に密着するようにある程度の伸張性を有するような厚さであればよく、例えばEVAシートであれば0.4〜2.0mm程度が好適である。
【0013】
なお、上記筒状シート3が固定される一次覆工コンクリート2の表面を平らにする上記埋込剤2aは、図1では一次覆工コンクリート2の面上にある程度の厚みをもって示されているが、本発明の場合、埋込剤2aは一次覆工コンクリート2面の凹部を埋め込んで表面を平面化できる程度にトンネル周方向に沿って塗られていればよい。また、上記充填室5の大きさは特に制限されるものではないが、止水効率を考慮すれば、トンネルの長さ方向にある程度の幅を有することが望ましいので、充填室5の幅は10〜50cm程度が好ましい。
【0014】
上記注入剤6としては、その種類が特に制限されるものではないが、止水構造1の機能を考慮すれば、注入時には容易に注入パイプ7内に注入でき、小さな間隙にも入り込むことができると共に、比較的短時間で硬化し、硬化後は収縮しないことが必要であり、例えばエポキシ樹脂、2液タイプ又は1液タイプのウレタン樹脂、セメントスラリー、超微粒子セメント等を挙げることができる。
上記注入パイプ7としては、二次覆工コンクリートの打設圧及び注入剤を注入する際の注入圧に耐える程度の耐圧性を備えると共に、トンネルの一次覆工コンクリート面に周方向に沿って配設できる程度の可撓性を備えたものであればよく、例えばポリ塩化ビニル、ナイロン、ポリプロピレン等の合成樹脂ホースなどが好適であり、これらの場合、肉厚は0.5〜3mmとすることが好ましく、ホース内径は、5〜30mmとすることが好ましい。ホース内径が小さすぎると注入剤を注入し難くなる場合があり、大きすぎると注入剤の圧送時、隅々まで十分に圧力が伝わらず注入にムラが生ずる場合がある。
【0015】
この構成例の場合、各注入パイプ7は図2に示すように、一次覆工コンクリート2面のトンネル周方向に沿ってリング状に取り付けられ、二次覆工コンクリート打設後に注入剤を注入するための注入部7b,7bと注入剤を注入する際にパイプ内の空気を排出する空気抜き部7cとがそれぞれ連設されているが、本発明の注入パイプは、トンネル周方向に沿って取り付けられている限り、1本のパイプによって形成されている必要はなく、例えばトンネル上半部右側と左側にそれぞれ1本ずつ注入パイプを配設し、各注入パイプの下端側が上記注入部7b,7b、上端側が空気抜き部7cと同様に機能するようにそれぞれパイプの先端及び後端が二次覆工コンクリート外に突出するように二次覆工コンクリート中に導通させると共に、トンネル下半部についても1本の注入パイプを同様に先端、後端がそれぞれ二次覆工コンクリート外に突出するように取り付けてもよい。なお、いずれの場合も、注入部7b,7b及び空気抜き部7c、又は各注入パイプの二次覆工コンクリート導通部分は、上記充填室5の密閉性を損なわないよう取り付けることが必要である。
【0016】
そして、この注入パイプ7に開設された吐出孔7aは、その大きさ、開設個数等が特に制限されるものではないが、注入剤の吐出し易さ等を考慮すれば、孔径2〜7mmのものを注入パイプ7の長さ10〜300cmごとに形成すると好適であり、この場合、注入パイプ7周面の周方向における吐出孔7aの開設位置は特に制限されず、注入パイプ7の内径、長さと吐出孔7aの孔径との関係などによって適宜選定することができる。なお、この構成例の場合、2本の注入パイプ7,7が上記充填室5内に設けられているが、上記充填室5内に設けられる注入パイプの本数は特に制限されるものではなく、1本であってもよく、3本以上であってもよいが、充填室を充填剤で完全に満たし、内部の空気を完全に追い出すことを考慮すれば2〜4本が好適である。
【0017】
上記浸透層8は、上記注入剤が浸透するように内部連通空間を有するものであれば材質等が特に制限されるものではなく、例えばやしがら、ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリエステル等の合成樹脂製不織布、三次元構造の網状体などが好適に用いられる。なお、浸透層8は上記注入パイプ7の外周面の全面を覆う必要はないが、注入パイプ位置の安定化及び注入剤の流路確保を考慮すれば全面を覆うことが望ましい。
【0018】
そして、上記吸水部材9は、流水の程度、止水の完全性等によって適宜配設されるものであり、吸水部材9を形成する水膨潤性物質としては、例えば水膨潤性ゴム、ベントナイト等が挙げられる。なお、上記吸水部材9は、筒状シート3の全長に亙って配設してもよく、また、適宜箇所に分断して配設してもよい。
【0019】
次に、上記止水構造1を防水シートaが張設されたトンネルA(図2参照)の坑口部Bに形成して止水する方法を説明する。
【0020】
まず、一次覆工コンクリート2面に周方向に沿って上記筒状シート3からなる充填室5の室内に注入パイプ7,7の外周面を覆う浸透層8を収納した状態で筒状シート3の突出片3a,3aを一次覆工コンクリート2面に周方向に沿ってコンクリート釘又はアンカーボルト等で取り付けるが、この時の固定間隔は15〜50mmが望ましい。
【0021】
また、筒状シート3の突出片3bを防水シートaの端部に液密に接続することで防水シートaと一体化ができる。
【0022】
なお、上記吸水部材9を取り付ける場合、その取り付け方法は特に制限されず、筒状シート3の適宜位置に接着剤等により接着、又は熱溶着して予め取り付けておいてもよく、吸水部材9を一次覆工コンクリート2に取り付けた後、筒状シート3を一次覆工コンクリート2に固定し、更に接着又は熱溶着して吸水部材9を筒状シートの表面に取り付けてもよい。
【0023】
そして、上記浸透層8内の内部連通空間を上記注入剤6で充満した状態で充填室5内に上記注入剤6を充填するが、この充填作業は上記充填室5を埋め込むように二次覆工コンクリート4を一次覆工コンクリート2面に打設、硬化させた後、上記注入部7b,7bから上記注入剤6を注入パイプ7,7内に注入すると共に、空気抜き部7cからパイプ内の空気を抜きながら注入パイプ7,7の各吐出孔7aから注入剤6を吐出させて浸透層8に浸透させていき、注入パイプ7,7全体に注入剤6が充填され、更に浸透層8の内部連通空間が注入剤6で充満され、上記充填室5内の空隙にも注入剤6が充填されて、空気抜き部7cから注入剤が排出され始めたときに、注入を完了し、上記注入部7b,7bの入側及び空気抜き部7cの出側をモルタルを充填するなどの手段によって閉塞し、充填された注入剤6を硬化させると好適である。なお、この注入作業は、筒状シート3の内部に形成されて液密に閉鎖された充填室5内に空隙なく注入剤が充填され、且つ注入剤6が硬化する前に終了することが必要である。
【0024】
このような方法で上記止水構造1を形成すると、上記充填室5と二次覆工コンクリートとの接面は筒状シート3が介装されているので、二次覆工コンクリート打設時にコンクリートが充填室5内に進入することを防ぐと共に、二次覆工コンクリートが硬化する際に乾燥収縮して筒状シート3と二次覆工コンクリート4との間に隙間が発生した場合でも、注入剤6の注入圧によって筒状シート3が伸ばされて、一次覆工コンクリート2面と二次覆工コンクリート4に密着する。
【0025】
このように上記止水構造1をトンネルAの坑口部Bのトンネル側近傍の一次覆工コンクリート2と二次覆工コンクリート4との間にトンネル周方向に沿って形成することによって、防水施工を行ったトンネルの一次覆工コンクリート2と二次覆工コンクリート4との間に形成される湧水等のトンネル長さ方向の通水路を坑口部Bの手前で遮断することができ、更に筒状シート3と一次覆工コンクリート2及び二次覆工コンクリート4との間に水が進入したとしても、吸水部材9によって進入水が吸収されるので、トンネルの地山からの湧水等が坑口部Bにおいて流水するのを確実に防ぐことができる。
【0026】
なお、図3に示すように上記止水構造1と坑口部Bとの間の一次覆工コンクリート2面にベントナイト、水膨潤性ゴム等の水膨潤性物質からなる補助止水部材11をトンネル周方向に沿ってコンクリート釘等で固定し、この補助止水部材11の二次覆工コンクリート4との接面を遮水シート12で覆い、上記止水構造1の充填室5を形成する筒状シート3の坑口部B側の突出片3bとこれに隣接する遮水シート12の側端部12aとを熱接着等によって液密に固着すれば、仮に一次覆工コンクリート側に漏水等が進入して通水路が形成されたとしても、上記補助止水部材11の水膨潤性物質が進入水を吸収して膨潤することによって該通水路を遮断するので、より確実に止水することができる。なお、この場合、上記筒状シート3と遮水シート12とに代えて、筒状シート3の突出片3bの突出長さを長くしたものを使用して該シートの内部に上記充填室5を形成すると共に、上記突出片3bによって補助止水部材11を覆っても好適である。
【0027】
更に、上記止水構造1を坑口部Bのトンネル側の2カ所にトンネル長さ方向にやや離間させて形成し、これらの間に遮水シート12等で覆われた上記補助止水部材11を載置すれば、より完全に止水することができる。
【0028】
なお、本発明のトンネルの止水構造は、上記構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して差し支えない。
【0029】
【発明の効果】
本発明のトンネルの止水構造によれば、工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所においてトンネルの一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間において湧水等の流水がトンネル長さ方向一側から他側に流出することを容易、且つ確実に防止することができる。従って、本発明のトンネルの止水構造は、例えばトンネルの防水施工に伴ってトンネル区間の湧水等が一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間を流れてトンネル区間外に流出したり、また、トンネル区間外の水がトンネル区間に流入することをトンネル坑口部において防ぐ場合等に特に有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の止水構造の一構成例を説明する止水構造の断面図である。
【図2】上記止水構造を説明するトンネルの概略断面図である。
【図3】本発明の止水構造の他の構成例を説明する止水構造の断面図である。
【符号の説明】
A トンネル
B 坑口部(所定箇所)
1 止水構造
2 一次覆工コンクリート
3 筒状シート
4 二次覆工コンクリート
5 充填室
6 注入剤
7 注入パイプ
7a 吐出孔
8 浸透層
9 吸水部材
11 補助止水部材
12 遮水シート
Claims (4)
- トンネルの工区境等のトンネル長さ方向の所定箇所において一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間にトンネル周方向に沿って形成され、一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間に進入した湧水等の流水がトンネルの長さ方向一側から他側に流出することを防止する止水構造であって、上記所定箇所の一次覆工コンクリートと二次覆工コンクリートとの間にシートを筒状に形成した筒状シートを内部にトンネル周方向に沿う密閉充填室を形成するように上記一次覆工コンクリート面に固定すると共に、上記充填室内に注入剤を吐出する吐出孔を開設した注入パイプと該注入パイプの周囲を覆うように配設された浸透層とを設け、且つこの浸透層内の内部連通空間を上記注入剤で充満した状態で上記充填室内に上記注入剤を充填してなることを特徴とするトンネルの止水構造。
- 上記一次覆工コンクリート面を埋込剤によって平らにした請求項1記載の止水構造。
- 上記筒状シートと一次覆工コンクリートとの間及び上記筒状シートと二次覆工コンクリートとの間の少なくとも一方に水膨潤性物質からなる吸水部材を取り付けた請求項1又は2記載の止水構造。
- 上記所定箇所の一次覆工コンクリート面の近傍に水膨潤性物質からなる補助止水部材をトンネル周方向に沿って配設し、該補助止水部材の二次覆工コンクリートとの接面を遮水シートで覆った請求項1、2又は3記載の止水構造。
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