JP4117101B2 - 半導体装置とその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体装置およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体装置の微細化にともない、金属配線の配線幅が小さくなる傾向にある。このため、マイグレーションによるアルミニウム配線の断線やヒロックを防止するために、アルミニウムに銅を0.5% 程度含有させる方法が一般的に用いられている。しかし、アルミニウム配線に銅を含有した場合、銅原子が析出することがある。析出箇所としては、粒界や、隣接導電体層と主配線層の界面付近があるが、特に、隣接導電体層と主配線層の界面付近での析出物が大きくなった場合には、エッチングの際に、析出物がエッチングされずに残る場合があり、配線間隔が狭い場合には隣接する配線間で短路(ショート)不良の原因となってしまう。特に今後の配線構造では、配線幅だけではなく配線間隔も小さくなる傾向にあるため、短絡不良の問題は深刻となり得る。そこで、高い温度においてアルミニウム膜を成膜することによって銅をアルミニウム中に固溶させた後、冷却時に銅が析出しないように急冷する方法が、例えば特開平8−186175号公報などにおいて提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
配線間の短路不良を防止するうえで、銅を含有したアルミニウム配線を前記の急冷処理を用いて形成する方法は、配線間隔が0.4μm 以下になった場合には十分でない。配線間の短路不良を防止するには、特に隣接導電体層とアルミニウム配線層との界面付近の銅の析出を抑えなければならない。
【0004】
そこで、本発明の目的は、短絡を起こしにくい配線構造を有する半導体装置を提供することにある。また、本発明の他の目的は、信頼性の高い半導体装置を提供することにある。本発明の他の目的は、歩留りの高い半導体装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の一主面側に形成された配線とを有し、前記配線が隣接導電体層と主配線層との積層構造を有し、前記主配線層が主構成元素の他に添加元素を含有し、前記隣接導電体層が前記主配線層の主構成元素と前記添加元素の下地基板への拡散を防止する材料で形成され、前記主配線層中の添加元素の濃度が、該隣接導電体層と主配線層との界面に近づくに従って低くなっていることを一つの特徴としている。
【0006】
また本発明の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の一主面側に形成された配線とを有し、前記配線がチタンまたは窒化チタンを主構成材料とする隣接導電体層とアルミニウムを主構成材料とする主配線層との積層構造を有し、前記主配線層に添加元素として銅が含有され、前記主配線層中の銅の濃度が隣接導電体層と主配線層との界面に近づくに従って低くなっていることを一つの特徴としている。
【0007】
また本発明の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の一主面側に形成された配線とを有し、前記配線が隣接導電体層と主配線層との積層構造を有し、前記主配線層が少なくとも2層以上の積層構造を有し、前記主配線層を構成する層の少なくとも一層が主構成元素の他に添加元素を含有し、前記主配線層の積層構造を構成する層のうち前記隣接導電体層と接触する層の添加元素の濃度が前記主配線層を構成する他の層の添加元素の濃度より低濃度であることを一つの特徴としている。
【0008】
また本発明の半導体装置は、半導体基板と、前記半導体基板の一主面側に形成された配線とを有し、前記配線がチタンまたは窒化チタンを主構成材料とする隣接導電体層とアルミニウムを主構成材料とする主配線層との積層構造を有し、前記主配線層が少なくとも2層以上の積層構造を有し、前記主配線層を構成する層の少なくとも一層が銅を0.4% 以上の濃度で含有し、前記主配線層の積層構造を構成する層のうち前記隣接導電体層と接触する層が、銅を0%以上0.2% 以下の濃度で含む層であることを一つの特徴としている。
【0009】
また本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板の一主面側に隣接導電体材料層と主配線材料層とからなる配線材料層を形成し、パターニングして配線を形成する半導体装置の製造方法において、上記隣接導電体材料層を物理的気相成長法で成膜後、主配線材料層をする工程が、添加元素を含まないか低濃度の添加元素を含む配線材料層を物理的気相成長法で成膜後、高濃度に添加元素を含む配線材料を物理的気相成長法で成膜で成膜することを一つの特徴としている。
【0010】
また本発明の半導体装置の製造方法は、半導体基板の一主面側に主構成材料がチタンまたは窒化チタンである隣接導電体材料層と、主構成材料がアルミニウムであり添加元素が銅である主配線材料層とからなる配線材料層を形成し、パターニングして配線を形成する半導体装置の製造方法において、上記隣接導電体材料層を物理的気相成長法で成膜後、主配線材料層をする工程が、銅を0%以上0.2% 含有する配線材料層を物理的気相成長法で成膜後、銅を0.4% 以上含有する配線材料層を物理的気相成長法で成膜することを一つの特徴としている。
【0011】
隣接導電体層と主配線層との界面付近の添加元素の濃度が低くなっているため、この界面付近に発生する析出物の発生を抑えることができるため隣接する配線間で短路を起こしにくい配線構造が得られ、本発明の目的が達成される。
【0012】
さらに、短路を起こしにくい配線構造を有する半導体装置が得られることによって、信頼性の高い半導体装置を提供することができ、かつ歩留まりの高い半導体装置を提供することができ、本発明の目的が達成される。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図に示した実施例により詳細に説明する。
【0014】
まず、本発明における第一の実施例である半導体装置における主要部分の断面構造を図1に示す。本実施例の半導体装置は、図1に示すように、シリコン基板1の上に拡散層2,3,4,5が形成され、この上にゲート絶縁膜6,7およびゲート電極8,9が形成されることによってMOS(Metal Oxide Semiconductor)トランジスタが構成されている。ゲート絶縁膜6,7は、例えばシリコン酸化膜あるいは窒化珪素膜であり、ゲート電極8,9は、例えば多結晶シリコン膜や金属薄膜、あるいは金属シリサイド膜あるいはこれらの積層構造である。MOSトランジスタは、例えばシリコン酸化膜からなる素子分離膜10によって分離されている。前記ゲート電極8,9の上部および側壁には例えばシリコン酸化膜からなる絶縁膜11,12が形成されている。MOSトランジスタの上部全面には、例えばBPSG(Boron−Doped Phospho Silicate Glass)膜やSOG(Spin On Glass)膜、あるいは化学気相蒸着法やスパッタ法で形成したシリコン酸化膜や窒化膜等からなる絶縁膜13が形成されている。
【0015】
絶縁膜13にはコンタクトホールが形成されており、拡散防止用の隣接導電体膜1001aに被覆された主導電体1001b,隣接導電体膜1002aに被覆された主導電体1002bそして隣接導電体膜1003aに被覆された主導電体1003bからなるプラグ1001,1002,1003が形成され、それぞれ拡散層2,3,4に接続されている。このプラグを通じて、拡散防止用の隣接導電体膜101a,101dに被覆された主導電体膜14と、拡散防止用の隣接導電体膜102a,102dに被覆された主導電体膜15からなる第一積層配線(配線)101,102が拡散層にそれぞれ接続されている。
【0016】
ここで、上記主導電体膜14はマイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜101cと、添加元素を含まないかあるいは主導電体膜101cの濃度より低い濃度で添加元素を含む主導電体膜101bで形成され、主導電体膜101bは隣接導電体膜101aと接している。また、上記主導電体膜15も同様に、マイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜102cと、添加元素を含まないかあるいは主導電体膜102cの濃度より低い濃度で添加元素を含む主導電体膜102bで形成され、主導電体膜102bは隣接導電体膜102aと接している。すなわち、主配線層中の添付元素の濃度が、隣接導電体層と主配線層との界面に近づくに従って低くなっている(Oを含む)。この場合、界面に接して(面して)、添加元素の濃度が低い主導電体膜102bが形成される。
【0017】
上記第一積層配線101,102は、例えば隣接導電体膜101a,102aをスパッタ法等により成膜した後、添加元素を含まないかあるいは低濃度の添加元素を含む主導電体膜101b,102bをスパッタ法等により形成し、この上にマイグレーションを防止する添加元素を含む主導電体膜101c,102cを形成し、さらにこの上に隣接導電体膜101b,102bをスパッタ法等により形成してから、エッチングによって配線パターンをつくることにより得られる。
【0018】
本発明の半導体装置における配線構造は、主導電体膜14,15の隣接導電体膜101a,102aとの界面における添加元素の濃度が低い主導電体膜101b,102bを有しているので、前記界面付近における析出物の発生を抑えることができ、上記のエッチングによる配線のパターニングの際に析出物がエッチングされずに残ることがなく、配線間隔D1が狭い場合においても隣接する配線間で短絡することがない。
【0019】
また、第一積層配線101,102の上には、絶縁膜17が形成され、この絶縁膜17の上部には第二積層配線202が形成されており、上記絶縁膜17に形成されたコンタクトホールに形成されたプラグ2001を通して、上記第一積層配線101は第二積層配線202と接続されている。
【0020】
ここで、上記プラグ2001は、拡散防止用の隣接導電体膜2001aと導電体2001bから形成されている。また、第二積層配線202は、拡散防止用の隣接導電体膜202a,202dと主導電体膜18から形成され、上記主導電体膜18はマイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜202cと、添加元素を含まないかあるいは主導電体膜202cの濃度より低い濃度で添加元素を含む主導電体膜202bで形成され、主導電体膜202bは隣接導電体膜202aと接している。
【0021】
上記第二積層配線202は、例えば、隣接導電体膜202aをスパッタ法等により成膜した後、添加元素を含まないかあるいは低濃度の添加元素を含む主導電体膜202bをスパッタ法等により形成し、この上にマイグレーションを防止する添加元素を含む主導電体膜202cを形成し、さらにこの上に隣接導電体膜202dをスパッタ法等により形成してから、エッチングによって配線パターンをつくることにより得られる。
【0022】
図2は、本発明における第一の実施例である半導体装置の主要部分の断面構造である図1における第一積層配線101,102、第二積層配線202およびプラグ1001,1002,1003,2001の平面パターンの例を示した図であり、図1は、図2の断面A−A′を示している。ただし、図1には、配線以外に絶縁膜とMOSトランジスタの構成部分も示してある。また、D1,D2,D3,D4は、それぞれ配線101と配線102,配線201と配線202,配線202と配線203,配線203と配線204の間隔を示す。また配線201,203,204は配線202と同様に拡散防止用の隣接導電体膜によって被覆され、マイグレーションを防止する添加元素を含有する主導電体と添加元素が含まれていないか低濃度に含む導電体で構成されている。
【0023】
本発明の半導体装置における配線構造は、主導電体膜18の隣接導電体膜202aとの界面において添加元素の濃度が低い主導電体膜202bを有しているので、前記界面付近における析出物の発生を抑えることができ、上記のエッチングによる配線のパターニングの際に析出物がエッチングされずに残ることがなく、配線間隔D1,D2,D3,D4が狭い場合においても隣接する配線間で短路することがない。
【0024】
また図1における主導電体膜14はマイグレーションを防止する添加元素を含む主導電体膜101cと添加元素を含まないか低濃度の添加元素を含む主導電体膜101bとの2層で構成されているが、図には示さないが、主導電体膜101cと主導電体膜101bとの間に他の導電体膜を有し、3層以上の膜で構成されても良い。このことは、主導電体膜15,18についても同様である。
【0025】
プラグ1001,1002,1003,2001を構成している隣接導電体膜1001a,1002a,1003a,2001aの主構成材料は、例えばチタン,窒化チタンであり、導電体1001b,1002b,1003b,2001bの主構成材料は、例えばタングステンである。
【0026】
また、第一積層配線や第二積層配線における主導電体膜14,15,18の主構成材料は、例えばアルミニウムであり、この場合マイグレーション耐性を強くするための添加元素は例えば銅とすれば良い。また、主導電体膜101c,102c,202cの添加元素の濃度は0.5% であり、主導電体膜101b,102b,202bの添加元素の濃度は0%以上0.2% 以下である。本実施例では、隣接導電体膜101aと主導電体膜14との界面、隣接導電体膜102aと主導電体膜15との界面、そして、隣接導電体膜202aと主導電体膜18との界面に、添加元素を含まないか低濃度に含む主導電体膜101b,102b,202bを有しているので、前記界面付近における析出物の発生を抑えることができ、エッチングによる配線のパターニングの際に析出物がエッチングされずに残ることがなく、配線間隔D1,D2,D3,D4が0.4μm 以下の場合でも短絡することがない。
【0027】
次に、第二の実施例として、銅含有アルミニウム配線において、隣接導電体層との界面付近の銅の含有量を下げたことによる銅の析出防止効果について説明するため、分子動力学シミュレーションによる解析例を示す。分子動力学シミュレーションとは、例えばジャーナルオブアプライドフィジックス(Journal of Applied Physics)の第54巻(1983年発行)の4864ページから4878ページまでに記述されているように、原子間ポテンシャルを通して各原子に働く力を計算し、この力を基にニュートンの運動方程式を解くことによって各時刻における各原子の位置を算出する方法である。
【0028】
なお、本実施例では、上記の分子動力学法に電荷移動を取り入れて異種元素間の相互作用を計算することにより、以下の関係を求めることができた。
【0029】
窒化チタン膜上に銅をX%含有したアルミニウム合金層をYnmの厚さで堆積させ、さらにその上に銅を0.5% 含有したアルミニウム層を堆積させた多層膜について、温度を500Kに設定して銅が析出するシミュレーションを行い、析出速度Vの銅濃度X,厚さYの依存性を解析した。その結果を図3に示す。図3では、銅をX=0.5% 添加した場合の析出速度をVCu0.5%として結果を示した。シミュレーションにおける析出速度は、アルミニウム結晶中の銅原子の集まった部分に銅原子がさらに集まる速度を意味し、単位時間に集まる銅原子の個数で定義される。図3からわかるように、銅の濃度Xを低くすることにより析出速度の比V/VCu0.5%が減少することがわかる。また、銅が低濃度の膜の厚さが厚いほど析出速度の比V/VCu0.5%が減少し、銅の析出を防止する効果が顕著となり、5nm以上で効果はほぼ飽和する。これより、アルミニウム配線と隣接導電体層との界面において、銅の濃度を低くすることによって銅の析出を抑えることができることがわかる。アルミニウム配線の隣接導電体層との界面において、銅の含有量Xが0%以上0.2% 以下である膜が膜厚5nm以上で存在すれば、銅の析出を顕著に抑えることができることがわかる。
【0030】
しかし、アルミニウム配線のマイグレーション耐性を高めるために添加している銅の濃度を低くし、銅が低濃度の膜厚を厚くすることによって、マイグレーション耐性が弱くなってしまうことが考えられる。そこで、アルミニウムの拡散係数Dの銅濃度X,厚さYの依存性を解析した。その結果を図4に示す。図4では、銅をX=0.5% 添加した場合のアルミニウムの拡散係数をDCu0.5%として結果を示した。図からわかるように銅の濃度Xが低く、配線の厚さYが厚くなるほどアルミニウムの拡散係数が大きくなってしまいマイグレーション耐性が弱くなってしまうことがわかる。しかし、厚さYが40nm以下であれば銅が低濃度であってもアルミニウムの拡散係数をほぼ抑えられることがわかる。
【0031】
以上のことから、窒化チタン膜と銅0.5% 含有アルミニウム配線との間に、銅の含有量Xが0%以上0.2% 以下である膜が膜厚5nm以上40nm以下で存在すれば、アルミニウムのマイグレーションを防止し、かつ銅の析出を顕著に抑えることができることがわかる。
【0032】
以上の効果は、500K以外の場合でも同様に示すことができる。温度が350K以下になると銅の析出は本シミュレーションでは確認できないほど遅くなった。また、550K以上の高温になると固溶しやすくなるため、析出は起こりにくくなる。以上より、350Kから550Kの間の温度が最も析出しやすい温度といえる。したがって、析出を防止するためには、銅の含有量が低い領域を設けることと、550K以上で成膜した後で急冷して350K以下に温度を下げる方法を組み合わせることが、より好ましい。ここでは、自然放置する場合に比べて早く冷却することを急冷と呼ぶ。急冷には、例えば冷却用のガスや流体を用いる。また、急冷する前に十分に固溶した状態を実現するために、原子堆積が終了した後、例えば5秒以上高温状態に保ってから急冷するのが好ましい。急冷した後で、エッチング等によって配線パターンを形成する前に熱処理を行う場合には、銅の析出を防止するために、550K以上の高温で熱処理を行うのが好ましく、冷却させる際には、急冷するのが好ましい。
【0033】
次に、本発明における第三の実施例である半導体装置における主要部分の断面構造を図5に示す。第三の実施例の第一の実施例との違いは、第一積層配線,第二積層配線において、主導電体膜14,15,18の構成が、膜の内部にマイグレーションを防止する添加元素が高濃度に含まれ、隣接導電体膜101a,102a,202aとの界面付近において添加元素の濃度が低濃度になっている点である。他は同じ構成としている。これにより、図1に示した第一の実施例の半導体装置と同様の効果が得られ、前記界面付近における析出物の発生を抑えることができ、エッチングによる配線のパターニングの際に析出物がエッチングされずに残ることがなく、配線間隔D1が0.4μm 以下の場合でも短絡することがない。
【0034】
次に、本発明における第四の実施例である半導体装置における主要部分の断面構造を図6に示す。第三の実施例の第一の実施例との違いは、第一積層配線,第二積層配線において、主導電体膜14,15,18のバリア膜となる隣接導電体膜101a,102a,202aの外側にさらに別のバリア膜となる隣接導電体膜101e,102e,202eが形成されている点である。図には示さないが、さらに外側に一層以上の別のバリア膜が形成されていてもよい。また、主導電体膜14,15,18のバリア膜の層数は同じでなくてもよい。主導電体膜14,15,18はマイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主電導体膜101c,102c,202cと、添加元素を含まないかあるいは低濃度に含む主電導体膜101b,102b,202bとで形成されており、これより、図1に示した第一の実施例の半導体装置と同様の効果が得られ、前記界面付近における析出物の発生を抑えることができ、エッチングによる配線のパターニングの際に析出物がエッチングされずに残ることがなく、配線間隔D1が0.4μm 以下の場合でも短絡することがない。
【0035】
次に、本発明における第五の実施例である半導体装置における主要部分の断面構造を図7に示す。第五の実施例の第一の実施例との違いは、第一積層配線101,102とプラグ1001,1002,1003とが同じ工程で例えばスパッタ法等の物理的成膜法により形成され、第二第二積層配線202とプラグ2001とが同じ工程で例えばスパッタ法等の物理的成膜法により形成されている点である。
【0036】
ここでプラグ1001,1002と第一積層配線101、ならびにプラグ1003と第一積層配線102は、それぞれ拡散防止用の隣接導電体膜101a,101d、ならびに102a,102dとこれらに被覆された主導電体膜14,15からなる。さらに、上記主導電体膜14はマイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜101cと、添加元素を含まないかあるいは主導電体膜101cの濃度より低い濃度で添加元素に含む主導電体膜101bで形成され、主導電体膜101bは隣接導電体膜101aと接している。また、上記主導電体膜15も同様に、マイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜102cと、添加元素を含まないかあるいは主導電体膜102cの濃度より低い濃度で添加元素に含む主導電体膜102bで形成され、主導電体膜102bは隣接導電体膜102aと接している。
【0037】
また、プラグ2001と第二第二積層配線202は、拡散防止用の隣接導電体膜202a,202dとこれらに被覆された主導電体膜18からなる。さらに、上記主導電体膜18はマイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜202cと、添加元素を含まないかあるいは主導電体膜202cの濃度より低い濃度で添加元素に含む主導電体膜202bで形成され、主導電体膜202bは隣接導電体膜202aと接している。
【0038】
主導電体膜14,15,18はマイグレーションを防止する添加元素を高濃度に含む主導電体膜101c,102c,202cと、添加元素を含まないかあるいは低濃度に含む主導電体膜101b,102b,202bとで形成されており、図1に示した第一の実施例の半導体装置と同様の効果が得られ、前記界面付近における析出物の発生を抑えることができ、エッチングによる配線のパターニングの際に析出物がエッチングされずに残ることがなく、配線間隔D1が0.4μm以下の場合でも短絡することがない。
【0039】
また、第三の実施例で示した図5の隣接導電体膜や、第五の実施例で示した図7の隣接導電体膜は、第四の実施例で示した図6の隣接導電体膜のように2層以上で形成しても良い。また、第五の実施例で示した図7の配線を構成する主導電体膜は、第三の実施例で示した図5の配線を構成する主導電体膜のように1層で形成され、隣接導電体膜との界面付近において添加元素の濃度を低濃度としても良い。
【0040】
また、上記の各実施例で示した第一配線と第二配線の構造を組み合わせた配線構造で第一配線と第二配線を構成しても良く、第二配線の上部にさらに第三の配線等を上記各実施例で示した配線の構成で形成しても良い。
【0041】
【発明の効果】
本発明によれば、短絡を起こしにくい配線構造を有する半導体装置を提供することができる。また、信頼性の高い半導体装置を提供することができる。また、歩留りの高い半導体装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における第一の実施例である半導体装置の主要部の断面図である。
【図2】図1における配線およびプラグの平面パターンの例を示した図である。
【図3】本発明の第二の実施例に係る、アルミニウム配線中の銅の析出速度と銅濃度との関係を示した図。
【図4】本発明の第二の実施例に係る、アルミニウム配線中のアルミニウムの拡散係数と銅濃度との関係を示した図。
【図5】本発明における第三の実施例である半導体装置の主要部の断面図である。
【図6】本発明における第四の実施例である半導体装置の主要部の断面図である。
【図7】本発明における第五の実施例である半導体装置の主要部の断面図である。
【符号の説明】
1…シリコン基板、2,3,4,5…拡散層、6,7…ゲート絶縁膜、8,9…ゲート電極、10…素子分離膜、11,12,13,16,17,19…絶縁膜、1001,1002,1003,2001…プラグ、101,102…第一積層配線、201…配線、202…第二積層配線、203,204…配線、1001a,1002a,1003a,101a,101d,101e,102a,102d,102e,202a,202d,202e…隣接導電体膜、101b,102b,202b…低濃度の添加元素を含む主導電体膜、101c,102c,202c…高濃度の添加元素を含む主導電体膜、14,15,18…主導電体膜、D1,D2,D3,D4…配線間隔。
Claims (3)
- 半導体基板と、前記半導体基板の一主面側に形成された配線と、アルミニウムを主構成材料とする主配線層とこれに隣接する隣接導電体層との積層構造と、を有し、前記主配線層が少なくとも銅を含有する2層以上の積層構造を有する半導体装置において、前記主配線層の積層構造を構成する層の少なくとも一層が銅の濃度を高く、前記主配線層の積層構造を構成する層のうち前記隣接導電体層と接触する層が銅の濃度を低くされ、銅を0%以上(0を含まず)0 . 2% 以下の濃度で含み、膜厚が5nm以上40nm以下の層であることを特徴とする半導体装置。
- 請求項1において、前記一層は銅の濃度が0.4%以上であることを特徴とする半導体装置。
- 半導体基板の一主面側に隣接導電体材料層と、主構成材料がアルミニウムであり添加元素が銅である主配線材料層とからなる配線材料層を形成し、パターニングして配線を形成する半導体装置の製造方法において、前記隣接導電体材料層を物理的気相成長法で成膜後、該隣接導電体層上に、0%以上(0を含まず)0 . 2% 含有し、膜厚が5nm以上40nm以下の配線材料層を物理的気相成長法で成膜し、当該配線材料層上に、銅を0 . 4% 以上含有する配線材料層を物理的気相成長法で成膜して主配線材料層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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