JP4114055B2 - 板部材の補強構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、板部材の補強構造に係り、詳しくは、周縁が互いに接合され閉断面をなす2枚の板部材の間にバルクヘッドを配設してなる板部材の補強構造に関する。
【0002】
【関連する背景技術】
車体構造においては、高剛性且つ軽量化を図るため、重ね合わせた2枚の板部材を周縁で互いに接合して閉断面を形成し、1つの部品とする技術が採用されている。
このような2枚の板部材から閉断面を形成してなる部品では、互いに接合され曲面を有する周縁から離れると、剛性が低下し、板部材に垂直な方向からの外力によって板部材が容易に凹んだり潰れたりするという問題がある。
【0003】
そこで、通常、このような2枚の板部材を周縁で接合してなる部品では、2枚の板部材間に板部材に対して垂直にバルクヘッドを挿入して補強するようにしている。
この場合、加工が容易であって補強効果が高い等の理由から、一対のフランジと底面とが2枚の板部材とそれぞれ当接するようなハット型形状の断面を有したバルクヘッドが多用されている。
【0004】
また、接合された周縁の近傍であっても、特に高い面剛性を必要とする部分には、リーンフォースを宛い、板部材の剛性や強度を上げることも多く行われている(特許文献1等参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平6−122379号公報(図6等)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、バルクヘッドとして上記ハット型形状のバルクヘッドを用いる場合、一対の側壁部分が外側に撓んで所謂口開きを起こし易く、支持剛性の確保が難しいという問題がある。
この場合、口開き防止部材を別途追加したりバルクヘッド自体の板厚を厚くすればよいが、コストアップや占有領域、重量、作業工数の増加に繋がり好ましいことではない。
【0007】
また、バルクヘッドとともに上記リーンフォースを設ける場合、これらバルクヘッドとリーンフォースとを別部材で成形することは効率が悪く、やはりコストアップや占有領域、重量、作業工数の増加に繋がり好ましいことではない。
特に、アッパメンバプレートとロアメンバプレートからなり、車両幅方向に延びて車体下面に取り付けられるサスペンションクロスメンバのように、閉断面のスペースが狭い一方で、ロアアーム、ステアリングギヤ等といった入力荷重の大きな部品が配設されるとともに、周縁から突出し、振動によりロアメンバプレートの当該周縁の近傍にも大きな荷重が掛かるセンタメンバのような部品が配設される部品では、上記問題は顕著である。
【0008】
本発明はこのような問題点を解決するためになされたもので、その目的とするところは、周縁が互いに接合され閉断面をなす2枚の板部材の間に、効率よく且つ効果的に支持剛性強化機能と面剛性強化機能とを備えた板部材の補強構造を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、請求項1の板部材の補強構造では、周縁が互いに接合され閉断面をなす2枚の板部材の間にバルクヘッドを配設してなる板部材の補強構造であって、前記バルクヘッドは、少なくとも1枚の前記板部材の面剛性を高めるべく延設された面剛性強化部分と、該面剛性強化部分とT字形状をなすよう該面剛性強化部分の中央から垂直に延びて前記2枚の板部材の支持剛性を高めるべく立設された支持剛性強化部分とを一体に備え、前記面剛性強化部分が前記周縁の近傍に位置し、前記支持剛性強化部分が前記周縁から離れるように配設され、前記面剛性強化部分は、前記板部材に略垂直にして前記支持剛性強化部分に対し連続且つ垂直に延びる縦壁を含んでなることを特徴としている。
【0010】
従って、バルクヘッドが面剛性強化部分と支持剛性強化部分とを一体に併せ有していることで、コストアップや部品点数、占有領域、重量、作業工数の増加なく効率よく板部材の補強を行うことが可能であるとともに、バルクヘッドの面剛性強化部分と支持剛性強化部分とをT字形状に設け、面剛性強化部分を2枚の板部材の互いに接合された周縁の近傍に位置させ、支持剛性強化部分を周縁から離れるように配設することにより、上記周縁から離れた位置に荷重が掛かるとともに上記周縁の近傍にも大きな荷重が掛かるような部品において、適切な位置に効果的に面剛性強化機能と支持剛性強化機能とを備えることが可能である。
【0011】
そして、2枚の板部材の互いに接合された周縁の近傍にも大きな荷重が掛かるような部品において、当該荷重による板部材の波打ちが当該板部材に略垂直な縦壁によって良好に抑制され、面剛性強化部分の面剛性強化機能が向上する。また、縦壁が支持剛性強化部分と連続していることで、支持剛性強化部分の倒れが防止され、支持剛性強化部分の支持剛性強化機能も向上する。
【0012】
また、請求項2の板部材の補強構造では、前記支持剛性強化部分は、一対のフランジと底面とが前記2枚の板部材とそれぞれ当接するようなハット型形状の断面を有しており、前記面剛性強化部分の前記縦壁が該ハット型形状をなす支持剛性強化部分の一対のフランジと連続していることを特徴としている。
従って、支持剛性強化部分がハット型形状の断面を有していると、2枚の板部材を一対の側壁によって支持できるために支持剛性強化機能が良好に確保され、また、面剛性強化部分の縦壁がハット型形状をなす支持剛性強化部分の一対のフランジと連続していることで、上記一対の側壁の倒れ、所謂口開きが確実に防止され、支持剛性強化機能がさらに向上する。
【0013】
また、請求項3の板部材の補強構造では、前記2枚の板部材は、サスペンションクロスメンバのそれぞれアッパメンバプレートとロアメンバプレートであって、前記バルクヘッドは、前記アッパメンバプレートと前記ロアメンバプレートとの間に、前記ロアメンバプレートの外表面に沿い取り付けられて前記サスペンションクロスメンバの周縁から突出して延びるセンタメンバの取付け位置に対応して配設されていることを特徴としている。
【0014】
即ち、サスペンションクロスメンバのロアメンバプレート下面側の外表面には、通常、サスペンションクロスメンバの周縁から車両前方に突出するようにしてエンジン等を支持するセンタメンバの後端が複数の締結具で取り付けられるが、バルクヘッドは当該センタメンバの取付け位置に対応したアッパメンバプレートとロアメンバプレートとの間の位置に設けられている。
【0015】
従って、バルクヘッドを閉断面のスペースの狭いサスペンションクロスメンバ内に一体にして効率よく配設可能であるとともに、センタメンバからエンジン等の荷重が振動しながらサスペンションクロスメンバに伝達されたとしても、サスペンションクロスメンバの周縁から離れた締結位置では支持剛性強化部分が効果的に支持剛性強化機能を発揮し、センタメンバの振動により大きな荷重の掛かる上記周縁の近傍の締結位置では、面剛性強化部分によりロアメンバプレートの波打ちが防止され、面剛性強化部分がやはり効果的に面剛性強化機能を発揮する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る板部材の補強構造の実施形態を添付図面に基づき、サスペンションクロスメンバの補強構造を例に説明する。
図1には、本発明に係る補強構造が適用されるサスペンションクロスメンバの上視図が示されており、図2には図1の矢視A方向から視たサスペンションクロスメンバの車両幅方向左側部分の斜視図が示されている。さらに、図3には矢視A方向から視たサスペンションクロスメンバの内部構造が示され、図4には図1のB−B線に沿うサスペンションクロスメンバの横断面図が示され、図5には図1のC−C線に沿うサスペンションクロスメンバの断面図が示されている。
【0017】
サスペンションクロスメンバ1は、フロントサスペンションの配設される部位の車体強度及び車体剛性を増すため、車両幅方向に渡すようにして車体下面(例えば、一対のサイドメンバ下面)に配設される部品である。故に、図1に示すように、サスペンションクロスメンバ1の両側には、車両前方側に鋼材からなる支持部材2,3を介して一対の車体連結部材4,5がメンバ本体20に溶接して設けられ、車両後方側に車体連結部材6,7がメンバ本体20に溶接して設けられている。
【0018】
車体連結部材4,5,6,7は例えば金属ワッシャからなり、サスペンションクロスメンバ1は、車体連結部材4,5,6,7にボルトを通すことによって車体下面に取り付けられる。
詳しくは、メンバ本体20は、トランスミッション等種々の機器の配設スペース等の関係から、車両幅方向の左右両端が二股に分岐しており、車体連結部材4,5の支持部材2,3については分岐した車両前方部分に、車体連結部材6,7については分岐した車両後方部分の先端にそれぞれ溶接されている。
【0019】
図2、図3に示すように、メンバ本体20は、厚板鋼板からなるアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とから構成されている。詳しくは、メンバ本体20は、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが周縁フランジ24,25において重ね合わされ、開口27,28の部分を除いて周縁フランジ24,25が互いに溶接され、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とで閉断面を形成するように構成されている。
【0020】
そして、上記車両前方部分には、車輪WL,WRを支持するロアアーム100,101の前側アーム102,103を連結するアーム連結ブラケット8,9が溶接されている。
また、上記車両後方部分には、ロアメンバプレート23上に位置してロアアーム100,101の後側アーム104,105を開口27,28の内部で連結するアーム連結孔10,11が設けられている。
【0021】
アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23間には、厚板鋼板製のバルクヘッド40,40及びバルクヘッド50,50がそれぞれ介装されている。
サスペンションクロスメンバ1のロアメンバプレート23下面には、先端が車両前方に延びてフロントクロスメンバ(図示せず)に取り付けられるセンタメンバ110の後端が取り付けられている。詳しくは、ロアメンバプレート23には凹部30が設けられており、センタメンバ110の後端は、当該凹部30に嵌合するようにしてロアメンバプレート23に取り付けられている。
【0022】
一方、センタメンバ110の後端が取り付けられる凹部30に対応し、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23との間には、厚板鋼板を絞り成形した本発明の補強構造に係るバルクヘッド60が配設されている。
バルクヘッド60は、図2、図3に示すように、メンバ本体20の車両前方側の周縁に沿い且つロアメンバプレート23に沿う面剛性強化部分63と、メンバ本体20の周縁から離れるように且つアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とに沿うようにして面剛性強化部分63の中央から延びる車両後方側の支持剛性強化部分64とでT字形状をなして一体に構成されている。
【0023】
面剛性強化部分63は、主としてロアメンバプレート23の面剛性を高めるための面剛性強化機能を有しており、支持剛性強化部分64は、主としてアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とを閉断面の内部で支えて支持剛性を高めるための支持剛性強化機能を有している。
詳しくは、支持剛性強化部分64は、断面がハット型形状をなすように成形されており、一対の側壁69、69の端部に形成された一対のフランジ65,65がアッパメンバプレート22に当接し、底面66がロアメンバプレート23に当接している。
【0024】
また、面剛性強化部分63は、両翼部分67,67がロアメンバプレート23の凹部30の傾斜面31,31に沿うようにハ字状に折れ曲がっており、さらに、支持剛性強化部分64側に、ロアメンバプレート23に略垂直にして一対のフランジ65,65と連続し且つ一対の側壁69、69に対し垂直に延びる縦壁68を有している。正確には、一対のフランジ65,65は、縦壁68にまで回り込むようにして縦壁68と連続している。
【0025】
なお、ハット型形状をなす支持剛性強化部分64の底面66は、支持剛性強化部分64近傍で盛り上がって凸部70を形成しており、これにより、縦壁68は、一対のフランジ65,65のみならず凸部70を介して底面66とも連続している。
このような形状を有したバルクヘッド60は、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とに溶接されて固定されている。詳しくは、面剛性強化部分63と支持剛性強化部分64の底面66とが予めロアメンバプレート23にスポット溶接されており、後工程でアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが重ねられて周縁フランジ24,25が互いに溶接される際に、一対のフランジ65,65がアッパメンバプレート22とスロット溶接(またはプラグ溶接)される。
【0026】
バルクヘッド60には、面剛性強化部分63と支持剛性強化部分64の底面66とに、センタメンバ110の延設方向に直列にウェルドナット61,62が設けられており、センタメンバ110は、ボルト112,114がセンタメンバ110を貫通してそれぞれウェルドナット61,62に螺合されることでサスペンションクロスメンバ1に固定される。
【0027】
なお、アッパメンバプレート22には、バルクヘッド60に対応するように複数のウェルドナット80が設けられているが、これらはステアリングギヤ取り付け用のナットである。つまり、バルクヘッド60に対応して、ロアメンバプレート23下面にはセンタメンバ110の後端が取り付けられ、アッパメンバプレート22上面には、ステアリングギヤ(図示せず)が取り付けられる。
【0028】
このように、バルクヘッド60が、面剛性強化部分63と支持剛性強化部分64とを一体に有してT字形状に成形され、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23との間に、センタメンバ110やステアリングギヤに対応して、面剛性強化部分63がメンバ本体20の周縁の近傍に適切に位置し、支持剛性強化部分64が当該周縁から離れて適切に配設されていると、コストアップや部品点数、占有領域、重量、作業工数の増加なく一部品で効率よくアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とを補強しながら、メンバ本体20の周縁から離れた位置では、断面がハット型形状をなす支持剛性強化部分64により効果的に支持剛性強化機能を発揮可能であり、一方メンバ本体20の周縁の近傍では、アッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とが曲面を有して支持剛性が確保されることに加え、縦壁68を有する面剛性強化部分63によって効果的に面剛性強化機能を発揮可能である。
【0029】
つまり、サスペンションクロスメンバ1はアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23間の閉断面のスペースが狭い傾向にあるが、バルクヘッド60が面剛性強化部分63と支持剛性強化部分64とを一体に有してT字形状に成形されていることで、狭いスペースで効率よくアッパメンバプレート22とロアメンバプレート23とを補強できるし、メンバ本体20の周縁から離れた位置には、ロアメンバプレート23下面にセンタメンバ110がボルト114で締結されるとともにアッパメンバプレート22上にはステアリングギヤがボルトで締結されており、エンジンその他の比較的大きな荷重が掛かるが、これらセンタメンバ110やステアリングギヤからの入力荷重を断面がハット型形状をなす支持剛性強化部分64の一対の側壁69、69によって良好に支持することができ、また、メンバ本体20の周縁の近傍には、ロアメンバプレート23下面にセンタメンバ110がボルト112で締結されており、図4に矢印で示すようにセンタメンバ110がエンジン等の荷重により振動することでとりわけ大きな入力荷重Fが掛かるが、このような入力荷重Fによるロアメンバプレート23の波打ちを面剛性強化部分63における縦壁68の突っ張りによって良好に防止することができる。
【0030】
特に、当該バルクヘッド60では、支持剛性強化部分64の一対のフランジ65,65は面剛性強化部分63の縦壁68と連続しているので、一対の側壁69、69の倒れが規制され、所謂口開きを起こすことがなく、支持剛性強化部分64において高い支持剛性強化機能が得られる。なお、底面66に形成された凸部70によっても当該口開きはある程度防止される。
【0031】
以上で本発明に係る板部材の補強構造の実施形態についての説明を終えるが、実施形態は上記実施形態に限られるものではない。
例えば、上記実施形態では、バルクヘッド60は、面剛性強化部分63と面剛性強化部分63の中央から延びる支持剛性強化部分64とでT字形状に一体に構成されているが、支持剛性強化部分64の両端に面剛性強化部分63を設けるようにしてバルクヘッド60をI字形状に一体に構成することもできる。
【0032】
また、上記実施形態では、サスペンションクロスメンバの補強構造を例に説明したが、2枚の板部材の周縁が互いに接合されて閉断面をなす構造であって、周縁から離れた位置に荷重が掛かるとともに周縁の近傍にも大きな荷重が掛かるような部品であれば、本発明を良好に適用可能である。
【0033】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明の請求項1の板部材の補強構造によれば、バルクヘッドが面剛性強化部分と支持剛性強化部分とを一体に併せ有しているので、コストアップや部品点数、占有領域、重量、作業工数の増加なく効率よく板部材の補強を行うことができるとともに、バルクヘッドの面剛性強化部分と支持剛性強化部分とをT字形状に設け、面剛性強化部分を2枚の板部材の互いに接合された周縁の近傍に位置させ、支持剛性強化部分を周縁から離れるように配設することで、上記周縁から離れた位置に荷重が掛かるとともに上記周縁の近傍にも大きな荷重が掛かるような部品において、適切な位置に効果的に面剛性強化機能と支持剛性強化機能とを備えることができる。
【0034】
そして、面剛性強化部分は板部材に略垂直にして支持剛性強化部分に対し連続且つ垂直に延びる縦壁を含んでいるので、2枚の板部材の互いに接合された周縁の近傍にも大きな荷重が掛かるような部品において、当該荷重による板部材の波打ちを当該板部材に略垂直な縦壁によって良好に抑制でき、面剛性強化部分の面剛性強化機能を向上させることができる。また、縦壁が支持剛性強化部分と連続していることで、支持剛性強化部分の倒れを防止でき、支持剛性強化部分の支持剛性強化機能をも向上させることができる。
【0035】
また、請求項2の板部材の補強構造によれば、支持剛性強化部分は、一対のフランジと底面とが2枚の板部材とそれぞれ当接するようなハット型形状の断面を有しており、面剛性強化部分の縦壁が該ハット型形状をなす支持剛性強化部分の一対のフランジと連続しているので、2枚の板部材をハット型形状の一対の側壁で支持するようにして支持剛性強化機能を良好に確保でき、さらに、縦壁と一対のフランジとが連続していることで、上記一対の側壁の倒れ、所謂口開きを確実に防止することができ、支持剛性強化機能をさらに向上させることができる。
【0036】
また、請求項3の板部材の補強構造によれば、2枚の板部材はサスペンションクロスメンバのそれぞれアッパメンバプレートとロアメンバプレートであって、バルクヘッドは、ロアメンバプレートの外表面に沿い取り付けられてサスペンションクロスメンバの周縁から突出して延びるセンタメンバの取付け位置に対応してアッパメンバプレートとロアメンバプレートとの間に配設されているので、バルクヘッドを閉断面のスペースの狭いサスペンションクロスメンバ内に一体にして効率よく配設できるとともに、センタメンバからエンジン等の荷重が振動しながらサスペンションクロスメンバに伝達されたとしても、サスペンションクロスメンバの周縁から離れた締結位置では支持剛性強化部分により効果的に支持剛性強化機能を発揮でき、センタメンバの振動により大きな荷重の掛かる上記周縁の近傍の締結位置では、面剛性強化部分によりロアメンバプレートの波打ちを防止してやはり効果的に面剛性強化機能を発揮できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る補強構造が適用されるサスペンションクロスメンバの上視図である。
【図2】図1の矢視A方向から視たサスペンションクロスメンバの車両幅方向左側部分の斜視図である。
【図3】図1の矢視A方向から視たサスペンションクロスメンバの内部構造図である。
【図4】図1のB−B線に沿うサスペンションクロスメンバの横断面図である。
【図5】図1のC−C線に沿うサスペンションクロスメンバの断面図である。
【符号の説明】
1 サスペンションクロスメンバ
20 メンバ本体
22 アッパメンバプレート
23 ロアメンバプレート
60 バルクヘッド
63 面剛性強化部分
64 支持剛性強化部分
65 フランジ
68 縦壁
110 センタメンバ
Claims (3)
- 周縁が互いに接合され閉断面をなす2枚の板部材の間にバルクヘッドを配設してなる板部材の補強構造であって、
前記バルクヘッドは、
少なくとも1枚の前記板部材の面剛性を高めるべく延設された面剛性強化部分と、該面剛性強化部分とT字形状をなすよう該面剛性強化部分の中央から垂直に延びて前記2枚の板部材の支持剛性を高めるべく立設された支持剛性強化部分とを一体に備え、
前記面剛性強化部分が前記周縁の近傍に位置し、前記支持剛性強化部分が前記周縁から離れるように配設され、
前記面剛性強化部分は、前記板部材に略垂直にして前記支持剛性強化部分に対し連続且つ垂直に延びる縦壁を含んでなることを特徴とする板部材の補強構造。 - 前記支持剛性強化部分は、一対のフランジと底面とが前記2枚の板部材とそれぞれ当接するようなハット型形状の断面を有しており、前記面剛性強化部分の前記縦壁が該ハット型形状をなす支持剛性強化部分の一対のフランジと連続していることを特徴とする、請求項1記載の板部材の補強構造。
- 前記2枚の板部材は、サスペンションクロスメンバのそれぞれアッパメンバプレートとロアメンバプレートであって、
前記バルクヘッドは、前記アッパメンバプレートと前記ロアメンバプレートとの間に、前記ロアメンバプレートの外表面に沿い取り付けられて前記サスペンションクロスメンバの周縁から突出して延びるセンタメンバの取付け位置に対応して配設されていることを特徴とする、請求項1または2記載の板部材の補強構造。
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