JP4112239B2 - 多層記録媒体及び多層記録媒体の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層記録に関し、大容量光記録媒体の可能な多層記録媒体の構造およびそれを用いた情報記録・再生システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターシステムの一部としてあるいは家庭用エンターテイメント機器の一部として、大容量かつ取り扱いの容易な記録システムが求められている。この用途では、高速・大容量であるハードディスクに対し、取り扱いの容易さと互換性を特徴とした光メディアがあり、開発競争が繰り広げられている。
【0003】
現在普及が進んでいる、最も容量の大きな光ディスクはDVDであり、DVDは、複数の記録層を持つ記録媒体として、2層の記録層を持つ規格があり、映画等の記録に利用されている。このシステムでは、スタンパーによりピットが転写された2層のディスクを反射層であるAl膜の蒸着後に貼り合わせる構成を取っている。この材料系では、一層あたりの反射率が高く、多層化した場合には層数が増えると共に急激に読み出し信号のS/Nが劣化するため、これ以上の多層化は難しい。
【0004】
これに対し、一層あたりの反射率を適当に低い値に再現性良く落とした、多層ディスクの報告がある。即ち特許3066677号公報には、ディスク層間にエアギャップを設けることにより、ディスク(アクリルならばn=1.492程度)と空気(n=1)との間の界面反射(約3.5%)を利用し、10層程度の多層化が可能であることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許3066677号公報の場合においては、多層化は高々10層程度であり、また、応用の範囲は読み取り専用のROMシステムに限られる。
【0006】
しかし、近年一般的なハードディスクの容量は10GBを越え、100GBに届こうとしているが、光ディスクの記憶容量は、次世代と目される青紫レーザーを用いたシステムでも単層では20GB程度にとどまる。このような状況で、光ディスクのメリットである取り扱いの容易さ配布性の確保を損なわない、光ディスクの大容量化が要求されている。
【0007】
そこで本発明は上記の問題点を解決するためになされたもので、前記の特許3066677号公報等より多くの記録層を多層化でき、かつ、記録可能な媒体への応用が可能な、大容量多層記録媒体の構造及び情報記録・再生システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記の課題を解決するために、請求項1記載の発明では、2層以上の記録層を備えた多層記録媒体であって、
前記各記録層と、当該各記録層の材料とは屈折率の異なる材料からなる層と、が積層されて異種材料界面を構成しており、
前記異種材料界面を構成する一方の層には、光もしくは熱により記録可能な色素材料が分散されており、
前記異種材料界面での界面反射が、記録情報の読み出しと、フォーカス情報およびトラッキング情報の読み出しとの少なくともいずれかに用いられることを最も主要な特徴とする。
【0011】
請求項2記載の発明では、請求項1に記載の多層記録媒体であって、
前記異種材料界面の反射率が3%未満であることを主要な特徴とする。
【0012】
請求項3記載の発明では、請求項1または2に記載の多層記録媒体であって、
前記異種材料界面を構成する他方の層の材料が、フッ素を含有するポリマーであることを主要な特徴とする。
【0014】
請求項4記載の発明では、請求項3に記載の多層記録媒体の製造方法であって、
片面もしくは両面にグルーブを備えた前記他方の層を、フッ素を含有するポリマーを射出成形して形成し、
前記一方の層を、前記グルーブを備えた面に前記色素材料を含有するポリマーをスピンコートして形成し、
前記一方の層と前記他方の層とからなる複合体の複数を、熱重合樹脂を介して積層したことを特徴とする多層記録媒体の製造方法を主要な特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
光ディスクにおいて、情報は記録層上に形成されたピットの有無として記録されている。ピットの有無を光の反射の強度変化として読み出すため、記録層に蒸着された反射層からの反射光を用い、間接的に読みとっていた。この場合のメリットは、金属蒸着膜の高い反射率により、レーザーの戻り光の強度が大きく、高S/Nが容易に得られることにある。
【0018】
しかし、金属蒸着膜を反射層として用いた場合には、一層あたりの反射率が大きく、透過損失も大きいため、多層化したときの下部層へのレーザー光の到達光量の減衰は大きい。
【0019】
これに対し、本発明の構成による、異種材料の界面反射を用いた場合の反射率Rは、二つの材料の屈折率、n1、n2を用いるとR=(n1−n2)^2/(n1+n2)^2で表される。このことは、均質な材料を用い界面を構成することにより、反射率が数%未満の多層記録媒体が構成可能であることを意味する。従って、10層を越える多層記録媒体が構成可能であるのみならず、一層あたりの透過損失が小さいため、読み出し信号の減衰も小さく、検出系は高感度であればダイナミックレンジの広いものは不要であるというメリットがある(両方を満たす検出器の実現は難しい)。
【0020】
本発明における光もしくは熱により記録可能な色素材料とは、光もしくは熱の吸収により屈折率の変化が起こる材料を指している。この色素材料が、本発明を構成する異種材料界面のいずれか一方の層に含まれるので、光もしくは熱の照射を受けた部分は、色素を含まない層では屈折率の変化はないが、色素を含む部分では屈折率の変化がある。従って、光もしくは熱の照射の有無によって、界面反射率の変調を生じる。この反射率の変調を利用して、情報の記録再生を行う。
【0021】
本発明の多層記録媒体は、色素の存在する部分が表面のみに限られていることが好ましい。全体に均一に分布されている場合には、表裏いずれの側に焦点を合わせることも可能であるが、書き込まれた情報による変調は深度方向に連続しているので、最悪両者の干渉が生ずる場合がある。従って、表裏両面の界面のうちいずれか一方を記録層として利用することとなるが、色素が表面のみに分散されていれば、光学的に分解可能な深度方向の距離があれば、両方の界面に情報の書き込みが可能となる。
【0022】
10層を越える多層記録媒体で、下層の読み出し光量の急激な減衰を防ぐためには、請求項2で示したように界面での反射率は、3%未満であることが望ましい。
【0023】
請求項3で示したフッ素を含有するポリマーは、一般に低屈折率である。従って、前記フッ素を含有するポリマーとアクリル・ポリカーボネート・ポリスチレン等の一般的なポリマーとの界面は、より大きな屈折率差を設けることができ、結果として反射光量を稼ぐことができる。前記構成は、多層記録媒体の一部に用いることもできる。たとえば、下部の記録層に用いることにより、下部層からの反射光量の低下を補い、反射光量の平坦化を達成することが可能となる。
【0024】
【実施例】
以下、図面により本発明の実施の形態を実施例により詳細に説明する。
【0025】
参考例1
参考例1に多層記録媒体の一例を示す。参考例1は、各記録層を構成する界面の反射率が3%未満の多層記録媒体を、層間に紫外線硬化樹脂を充填する製造方法により作製する。併せて、前記多層記録媒体からの情報読み出し方法の一例について説明する。
【0026】
多層記録媒体の作製方法を図1を用いて示す。図1は、記録媒体の記録面を拡大しており、ディスクのチャッキング部等は任意の形状が採用可能である。
(a)ランドおよびグルーブとピットを刻んだスタンパー101,102を用意する。本実施例では、両面に記録面を設けるため、スタンパー101,102の両方にピットが刻まれているが、片面のみの構成も取ることができる。
(b)スタンパー101,102を用い、射出成形により記録層103を成形する。記録層103の材質はポリカーボネートを用いたが、後述の記録層間を充填するポリマーとの屈折率差が所望の値を取る組み合わせであれば、他の光学グレードのポリマーを用いることが可能である。本実施例では、射出成形により記録層を成形したが、スタンパー内での熱重合や、紫外線硬化等、他の成型方法を採ることも可能である。
(c)スタンパーより取り外した記録層103を得た。
(d)支持基板104に、紫外線硬化樹脂105を介し、記録層103を積層した後、保護層106を積層し、紫外線を照射し固化一体化する。用いた紫外線硬化樹脂は、アクリル系で、ポリカーボネートの記録層103とは約0.1の屈折率差があり、界面での反射率は約0.1%である。本発明の多層記録媒体は、3層に限られるものではなく、記録層を構成する異種界面の材質は、実施例1に示す、ポリカーボネートとアクリルの組み合わせに限るものではなく、意図する反射率を得ることのできる屈折率差を満たす異種材料の組み合わせが採用可能である。
【0027】
次に、前記多層記録媒体からの情報の読み出し方法について図2を用い説明する。半導体レーザー209から出射した読み出し光は、カップリングレンズ208により平行光線とした後、偏光ビームスプリッター(PBS)204と1/4波長板203よりなる光アイソレーターを通過し、円偏光に変換される。集光レンズ202により多層記録媒体201のいずれかの記録面を構成する異種界面に集光された読み出し光は、屈折率さによりその一部が反射される(参考例1の場合は約0.1%)。この反射光は、旋光方向が逆転しており、1/4波長板203で読み出し光と垂直な偏光方向の直線偏光に変換され、PBS204で反射され集光レンズ205、円筒レンズ206を経て、四分割アバランシェ・フォトダイオード(4D−APD)207に導かれる。4D−APD207で高感度に検出された信号により、フォーカスおよびトラック制御を行うとともに、記録信号の再生を行う。前記多層記録媒体からの情報の読み出し方法においては、検出系に高感度な4D−APDを用いることにより、記録信号を高感度に検出することが可能であり、多層化による大容量化が可能となる。図2を用いて説明した情報の読み取り方法は、前記多層記録媒体からの情報の読み出し方法の一例であり、この他の構成を取ることが可能であることは言うまでもない。また、媒体の形態は、ディスクに限るものではなく、カード状など他の形態をとることも可能である。
【0028】
実施例1
実施例1に本発明の実施例の一例である多層記録媒体を示す。実施例1は、各記録層の反射率が3%未満を満たす多層記録媒体である。併せて、前記多層記録媒体からの情報の読み出し方法の一例について説明する。多層記録媒体の作製方法を図3を用いて示す。図3は、記録媒体の記録面を拡大しており、ディスクのチャッキング部等は任意の形状が採用可能である。
(a)ランドおよびグルーブとを刻んだスタンパー301と紫外線を透過する裏面を形成するスタンパー302を用意する。本実施例では、片面に記録面を設けるため、スタンパー301にのみランドとグルーブが刻まれているが、ROMとして用いる場合には両面にランドとグルーブおよびピットを形成した構成も取ることができる。
(b)スタンパー301,302の間に紫外線硬化樹脂を充填し、紫外線により硬化させ、媒体303を成形する。媒体303の材質はアクリル系紫外線硬化樹脂を用いたが、後述の記録層間を充填するポリマーとの屈折率差が所望の値を取る組み合わせであれば、他の光学グレードのポリマーを用いることが可能である。また、紫外線硬化樹脂による成形の他にも、スタンパー内での熱重合や、紫外線硬化等、他の成型方法を採ることも可能である。
(c)スタンパーより取り外した媒体303上に、スピンコートにより色素を含有するポリマー膜よりなる記録層304を形成した。記録層を形成するポリマーはポリカーボネート樹脂で、媒体303との屈折率差による界面反射により、フォーカスおよびトラッキングの制御を行う。
(d)支持基板307に、熱重合樹脂306を介し、記録層304と媒体303の複合体を積層した後、保護層305を積層し、熱重合により固化一体化する。本発明の多層記録媒体は、3層に限られるものではなく、記録層を構成する異種界面の材質は、実施例2に示す、ポリカーボネートとアクリルの組み合わせに限る物ではなく、意図する反射率を得ることのできる屈折率差を満たす異種材料の組み合わせが採用可能である。
【0029】
次に、前記多層記録媒体からの情報の書き込み方法について図4を用いて説明する。半導体レーザー409から出射した読み出し光は、カップリングレンズ408により平行光線とした後、偏光ビームスプリッター(PBS)404と1/4波長板403よりなる光アイソレーターを通過し、円偏光に変換される。集光レンズ402により多層記録媒体401のいずれかの記録面を構成する異種界面に集光された読み出し光は、屈折率差によりその一部が反射される(実施例1の場合は約0.1%)。この反射光は、旋光方向が逆転しており、1/4波長板403で読み出し光と垂直な偏光方向の直線偏光に変換され、PBS 404で反射され集光レンズ405、円筒レンズ406を経て、四分割アバランシェ・フォトダイオード(4D−APD)407に導かれる。4D−APD407で高感度に検出された信号により、フォーカスおよびトラック制御を行う。トラッキング時には読み取りレーザーによる感光が無視できる出力に制御し、書き込み時には書き込み情報に応じた半導体レーザーの出力変調を行い、記録ピットを形成する。色素の感光に伴う屈折率の変化を生じ、結果として記録ピットに応じた反射光の変調が起こる。前記多層記録媒体からの情報の読み出し方法においては、検出系に高感度な4D−APDを用いることにより、記録信号を高感度に検出することが可能であり、反射光の書き込み情報による変調を電気信号として検出可能となる。以上のように、書き込み可能な記録媒体の多層化による大容量化が可能となる。図4を用いて説明した情報の読み取り方法は、前記多層記録媒体からの情報の読み出し方法の一例であり、この他の構成を取ることが可能であることは言うまでもない。また、媒体の形態は、ディスクに限るものではなく、カード状など他の形態をとることも可能である。
【0030】
実施例2
実施例2に本発明の実施例の一例である多層記録媒体を示す。実施例2は、異種界面を構成する一方の材料がフッ素を含有するポリマーであり、各記録層の反射率が3%未満を満たす多層記録媒体である。多層記録媒体の作製方法を図5を用いて示す。図5は、記録媒体の記録面を拡大しており、ディスクのチャッキング部等は任意の形状が採用可能である。
(a)ランドおよびグルーブとを刻んだスタンパー501と裏面を形成するグルーブの無いスタンパー502を用意する。本実施例では、片面に記録面を設けるため、スタンパー501にのみランドとグルーブが刻まれているが、ROMとして用いる場合には両面にランドとグルーブおよびピットを形成した構成も取ることができる。
(b)スタンパー501,502の間にフッ素含有ポリマーの一種であるテフロン(登録商標)AF(たとえば屈折率1.35)を射出し、媒体503を成形する。媒体503の材質は、後述の記録層間を充填するポリマーとの屈折率差が所望の値を取る組み合わせであれば、他の光学グレードのポリマーを用いることが可能である。また、媒体503は、本実施例では、射出成形により記録層を成形したが、スタンパー内での熱重合や、紫外線硬化等、他の成型方法を採ることも可能である。
(c)スタンパーより取り外した媒体503上に、スピンコートにより色素を含有するポリマー膜よりなる記録層504を形成した。記録層を形成するポリマーはポリカーボネート樹脂で、媒体503との屈折率差による界面反射により、フォーカスおよびトラッキングの制御を行う。この場合の両者の屈折率差は約0.25とポリカーボネートとアクリルの組み合わせの約2.5倍となる。また、反射率は約0.7%と約7倍となる。
(d)支持基板507に、熱重合樹脂506を介し、記録層504と媒体503の複合体を積層した後、保護層505を積層し、熱重合により固化一体化する。本発明の多層記録媒体は、3層に限られるものではなく、記録層を構成する異種界面の材質は、実施例3に示す、ポリカーボネートとテフロン(登録商標)AFの組み合わせに限るものではなく、意図する反射率を得ることのできる屈折率差を満たす異種材料の組み合わせが採用可能である。
【0031】
本実施例で作成した多層記録媒体は、実施例1の多層記録媒体と同様の原理・システムで情報の記録・再生が可能である。図5を用いて説明した多層記録媒体は、本発明の実施例の一例であり、この他の構成を取ることが可能であることは言うまでもない。また、媒体の形態は、ディスクに限るものではなく、カード状など他の形態をとることも可能である。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の本発明は、少なくとも2層以上の記録層を備えた多層記録媒体において、記録媒体が屈折率の異なる異種材料の積層構造により構成されかつ前記異種材料の界面反射を、記録情報の読み出しもしくはフォーカス情報およびトラッキング情報の読み出しの少なくともいずれか一方に用いることを特徴とする多層記録媒体であるので、材料の屈折率という媒体内で安定した特性により媒体の反射率が決まり、結果として層内および媒体内での記録層の反射率が均一なものが容易に得られ、安定した記録情報の読み取りが可能な大容量多層記録媒体が得られる。また、異種界面として固気界面を用いた場合よりも、幅広い反射率の設定が可能である。これに対し、そもそも高い反射率を持つ金属系反射層を用いた場合には、媒体を構成する記録層数が多くなるに従って、下層の記録層を読み出すためには高い透過率が必要とされるため、光の波長前後の厚さの反射膜を均一に成膜する必要があるなど、記録面内あるいは媒体内の層毎、さらには媒体間のバラツキを押さえることは難しい。
【0033】
請求項1記載の本発明は、前記構成に加え、異種材料界面を構成するいずれか一方の層に光もしくは熱により記録可能な色素材料を分散させたことを特徴とする多層記録媒体であるので、前記メリットに加え、記録層に光もしくは熱により記録可能な色素材料を分散させていることにより、メディアの作成後に情報の書き込みが可能となる。本発明のメディアは、用途に応じた材料選択によって一回のみ記録できるメディアと記録と消去を繰り返すことのできるメディアのいずれも作成可能である。
【0035】
請求項2記載の本発明は、前記構成に加え、各記録層を構成する界面の反射率が3%未満であることを特徴とする多層記録媒体であるので、一層あたりの反射率が低く、透過率が高いことで、多数の記録層を積層した場合に問題となる下部層からの反射光量が急激に減少する問題を回避し、全記録層から高S/Nの読み出し信号を得ることができる。また、高感度の検出系を使うに当たっても、読み出し信号の上層部と下層部からの信号強度に極端なレベル差が無く一つの検出系で全ての信号を光電変換することが可能となり、システムのコストダウンが可能となる。
【0036】
請求項3記載の本発明は、前記構成に加え、異種界面を構成する一方の材料がフッ素を含有するポリマーであることを特徴とする多層記録媒体である。フッ素含有ポリマーは、フッ素を付加する前のポリマーに比べ屈折率が低くなる。従って、異種界面を形成する屈折率差をより大きく取ることが可能であり、界面での反射率の制御範囲が広がる。フッ素含有ポリマーは、現在、射出成形用の材料からアクリル系あるいはエポキシ系の紫外線硬化型の樹脂等が選択可能で、様々な多層記録媒体の作製方法が可能となる。
【0037】
請求項4記載の本発明は、請求項3に記載の多層記録媒体を、片面もしくは両面にグルーブおよびピットを備えたフッ素を含有するポリマーよりなる層を射出成形により形成し、前記ポリマー層を多層積層し層間を異なる樹脂により充填するので、フッ素を含有する樹脂の透明性を生かした媒体構成を取ることが可能であり、また、フッ素を含有する樹脂の低屈折率である特性を生かし、幅広い反射率が設定可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態によるプロセス説明図である。
【図2】本発明の第1の実施形態による光学システム概略図である。
【図3】本発明の第2の実施形態によるプロセス説明図である。
【図4】本発明の第2の実施形態による光学システム概略図である。
【図5】本発明の第3の実施形態によるプロセス概念図である。
【符号の説明】
101:スタンパー
102:スタンパー
103:記録層
104:支持基板
105:紫外線硬化樹脂
106:保護層
201:多層記録媒体
202:集光レンズ
203:1/4波長板
204:偏光ビームスプリッター(PBS)
205:集光レンズ
206:円筒レンズ
207:四分割アバランシェ・フォトダイオード(4D−APD)
208:カップリングレンズ
209:半導体レーザー
301:スタンパー
302:スタンパー
303:媒体
304:記録層
305:保護層
306:熱重合樹脂
307:支持基板
401:多層記録媒体
402:集光レンズ
403:1/4波長板
404:偏光ビームスプリッター(PBS)
405:集光レンズ
406:円筒レンズ
407:四分割アバランシェ・フォトダイオード(4D−APD)
408:カップリングレンズ
409:半導体レーザー
501:スタンパー
502:スタンパー
503:媒体
504:記録層
505:保護層
506:熱重合樹脂
507:支持基板
Claims (4)
- 2層以上の記録層を備えた多層記録媒体であって、
前記各記録層と、当該各記録層の材料とは屈折率の異なる材料からなる層と、が積層されて異種材料界面を構成しており、
前記異種材料界面を構成する一方の層には、光もしくは熱により記録可能な色素材料が分散されており、
前記異種材料界面での界面反射が、記録情報の読み出しと、フォーカス情報およびトラッキング情報の読み出しとの少なくともいずれかに用いられることを特徴とする多層記録媒体。 - 請求項1に記載の多層記録媒体であって、
前記異種材料界面の反射率が3%未満であることを特徴とする多層記録媒体。 - 請求項1または2に記載の多層記録媒体であって、
前記異種材料界面を構成する他方の層の材料が、フッ素を含有するポリマーであることを特徴とする多層記録媒体。 - 請求項3に記載の多層記録媒体の製造方法であって、
片面もしくは両面にグルーブを備えた前記他方の層を、フッ素を含有するポリマーを射出成形して形成し、
前記一方の層を、前記グルーブを備えた面に前記色素材料を含有するポリマーをスピンコートして形成し、
前記一方の層と前記他方の層とからなる複合体の複数を、熱重合樹脂を介して積層したことを特徴とする多層記録媒体の製造方法。
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