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JP4101419B2 - 可逆性感熱記録媒体及びそれを用いた可逆性感熱記録方法 - Google Patents

可逆性感熱記録媒体及びそれを用いた可逆性感熱記録方法 Download PDF

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JP4101419B2
JP4101419B2 JP35956499A JP35956499A JP4101419B2 JP 4101419 B2 JP4101419 B2 JP 4101419B2 JP 35956499 A JP35956499 A JP 35956499A JP 35956499 A JP35956499 A JP 35956499A JP 4101419 B2 JP4101419 B2 JP 4101419B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物との間の発色反応を利用した可逆性感熱発色組成物を用い、熱エネルギーを制御することにより発色画像の形成と消去が可能な可逆性感熱記録媒体ならびにこれを用いた可逆性感熱記録方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
可逆性感熱記録媒体として実用化されている代表的なものは、加熱記録時に白濁させることによって画像を記録し、これを消去によって透明状態に戻す白濁型の可逆性感熱記録媒体(実開平1−165286号公報)と、加熱記録時通常の非可逆性感熱記録媒体と同様に黒色〜青色等に発色させ、これを消去し、元の媒体の地肌の色に戻すロイコ染料を用いたロイコ型の可逆性感熱記録材料(特開平5−124360号、同6−210954号、同5−92661号、同4−303680号各公報)との2種がある。
【0003】
その後、白濁型で画像印刷層と可逆性感熱記録層が面内で重なった状態で積層されているリサイクルカードが提案されている(特開平8−150795号公報)が、該カードは白濁型であり、ペーパライク性(白地に黒)に劣り、視認性も悪いという難点がある。
【0004】
一方、ロイコ型で、画像印刷層と可逆性感熱記録層が面内で重なった状態で積層されているものは未だ見当たらない。それに類するものとして、染料または顔料含有層が一層以上存在する可逆性感熱記録媒体(特開平6−48026号公報)があるが、これは紫外線吸収用の層の役割を記録層、中間層(記録層と保護層の中間)、保護層のいずれかに持たせるものであり、該層は紫外線吸収用の染料または顔料を含有することを特徴とする層である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、ロイコ型可逆性感熱記録媒体において、面内に画像印刷層と可逆性感熱記録層を重なり合わせて設けたロイコ型可塑性感熱記録媒体を提供すること、及び、印刷画像の画像に意味上関連させて、発色画像を可逆性感熱記録層に形成させることを可能とした可逆性感熱記録媒体を提供することにある。さらに従来品のように記録のエリアを限定することなく、媒体全面に記録エリアを広げた可逆性感熱記録媒体を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、第一に、支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を主成分とし、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性感熱発色組成物を含有する可逆性感熱記録層を少なくとも有する可逆性感熱記録媒体において、該媒体が主体的に支持体層、可逆性感熱記録層硬化性樹脂をビヒクルとして含む印刷インクで印刷された画像印刷層からなり、該可逆性感熱記録層と該画像印刷層が面内において重なり合っており、かつ該可逆性感熱記録層が加熱されて発色画像を形成したとき、該発色画像と該画像印刷層の印刷画像の少なくとも一部とが合わさった画像となり、該画像印刷層の印刷画像と該可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上で関連付けられていることを特徴とする可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0007】
第二に、支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を主成分とし、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性感熱発色組成物を含有する可逆性感熱記録層を少なくとも有する可逆性感熱記録媒体において、該媒体が主体的に支持体層、可逆性感熱記録層硬化性樹脂をビヒクルとして含む印刷インクで印刷された画像印刷層からなり、該可逆性感熱記録層と該画像印刷層とは面内において離れており、かつ該可逆性感熱記録層が加熱されて発色画像を形成したとき、該発色画像と該画像印刷層の印刷画像の少なくとも一部とが合わさった画像となり、該画像印刷層の印刷画像と該可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上で関連付けられていることを特徴とする可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0008】
第三に、前記可逆性感熱記録層が媒体面の一部に設けられていることを特徴とする上記第一又は第二に記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0009】
第四に、前記画像印刷層の色が可逆性感熱記録層の発色画像の色と同系統であることを特徴とする上記第一〜三のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0010】
第五に、前記画像印刷層の色が可逆性感熱記録層の発色画像の色と異系統であることを特徴とする上記第一〜三のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0011】
第六に、前記画像印刷層が網点で印刷されていることを特徴とする上記第一〜五のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0012】
第七に、前記画像印刷層の最大段差が3μm以下であることを特徴とする上記第一〜六のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0013】
第八に、前記可逆性感熱記録層の表面に硬化性樹脂または耐熱性樹脂を含有する保護層を有することを特徴とする上記第一〜七のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0014】
第九に、前記画像印刷層の表面に硬化性樹脂または耐熱性樹脂からなる保護層を有することを特徴とする上記第一〜八のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0015】
第十に、前記媒体の支持体層が透明であり、その透明支持体層の裏面に接着剤を介して貼着された第2の支持体層を有することを特徴とする上記第一〜九のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0016】
第十一に、前記第2の支持体層の貼着面側に、第2の印刷層を有することを特徴とする上記第十に記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0017】
第十二に、前記媒体がカード形状をなしていることを特徴とする上記第一〜十一のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0018】
第十三に、前記媒体がIC、光磁気記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体のいずれかを担持していることを特徴とする上記第一〜十二のいずれかに記載した可逆性感熱記録媒体が提供される。
【0019】
第十四に、上記第一または上記第三〜十三のいずれかに記載した媒体を用い、画像印刷層に重なる可逆性感熱記録層を発色させ、印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像を面内において重なり合わせることを特徴とする可逆性感熱記録方法が提供される。
【0020】
第十五に、上記第二〜十三のいずれかに記載の媒体を用い、可逆性感熱記録層を加熱して発色画像を形成し、該発色画像と画像印刷層の印刷画像の少なくとも一部とが合わさった画像となり、該印刷画像と該発色画像とが画像上の意味として関連されることを特徴とする可逆性感熱記録方法が提供される。
【0021】
本発明の可逆性感熱記録媒体は、主体的に支持体層と可逆性感熱記録層と画像印刷層とからなり、可逆性感熱記録層と画像印刷層が面内において重なり合っているもの、または重なり合っていてもいなくてもよいが、画像印刷層の印刷画像と画像上の意味として関連させた発色画像を可逆性感熱記録層に形成させることを可能にするものである。
【0022】
なお、特開平8−150795号公報に記載されているリサイクルカードは、白濁型の可逆性感熱記録媒体であること、および印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像を意味上関連付けていないことで、本発明とは明らかに異なる。また、特開平6−48026号公報に記載されている可逆性感熱記録媒体は、同じロイコ型ではあるが、染顔料含有層が全面を覆った均一層であること(紫外線吸収を目的としており、画像状に且つ部分的に付設される画像印刷層とは根本的に異なる)および印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像を意味上で関連付けていないことで、本発明とは異なる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
本発明の可逆性感熱記録媒体は、主体的に、支持体層、可逆性感熱記録層、画像印刷層からなり、可逆性感熱記録層と画像印刷層が面内に於いて重なり合っている。これにより、同一面内に固定情報と可変情報を重ねて表示できる。
可逆性感熱記録層と画像印刷層とが重なり合っていることによって、表面から見た場合、画像印刷層のみの色、画像印刷層の色と可逆性感熱記録層の画像発色の色とを合成した色、可逆性感熱記録層の発色画像の色、の3種類の色を表現できるという効果がある。
また、次に述べる両者を意味上関連付けた場合、例えば図3に示すように両方の画像が切れ目なく連続してつながる(腕が離れない)という効果がある。
【0024】
また、本発明の可逆性感熱記録媒体は、画像印刷層の印刷画像に意味上関連付けた画像を可逆性感熱記録層に発色させるものである。これにより、図3、4他に例示したように可変の事象の量や程度を視覚的に表示できる効果を有する。即ち、固定された印刷画像に対して可変量を可逆性感熱記録層の発色により可変的に、容易に視覚で認識できるようにできる。
上記関連付けた画像を発色させる場合は、可逆性感熱記録層と画像印刷層は面内において離れていてもよい。
【0025】
続いて、本発明の可逆性感熱記録媒体の構成を図面によって説明する。本発明の媒体の基本構成は図2で示される。すなわち、本発明の媒体は、支持体層2上に、可逆性感熱記録層3、記録層保護層4、画像印刷層5および印刷層保護層6がその順に設けられた構成からなるが、この内、記録層保護層と印刷層保護層はなくともよい。また、後記するように、上記5層の他にも必要に応じ、他の層を追加してもよい。
【0026】
可逆性感熱記録層は媒体面の一部に存在してもよいし、全面に存在していてもよい。可逆性感熱記録層が媒体の一部に設けられている構造のものは、カードの他の部分にエンボス加工を施す時に好適である。画像印刷層も同時に、図2に示すように一部に存在してもよいし、全面に存在されてもよい。また本発明の可逆性感熱記録媒体の層順は上記のものに限られず任意であり、例えば下から順に、支持体層、画像印刷層、印刷層保護層、可逆性感熱記録層、記録層保護層の順、その他の順で構成されていてもよい。
【0027】
本発明の可逆性感熱記録媒体の最終形態としては、カード、シート、ラベル等の形態が採りうる。本発明の可逆性感熱記録媒体は、上記のように支持体層上に可逆性感熱記録層、画像印刷層等を塗布積層して設けてもよいが、支持体層を紙やフィルム、シートとし、該支持体層の下に接着剤層を設け、他の支持体層(第2の支持体層)に貼着して設けてもよい。なお、本発明の媒体は、同一体に磁気記録媒体、光記録媒体、光磁気記録媒体等のメディアを担持していてもよい。さらに、ICメモリ等を担持していてもよい。これらにより複合した機能を持たせることができる。
【0028】
画像印刷層は画像の他に文字の印刷像も含む。その印刷法は任意の方法を採用することができる。
【0029】
可逆性感熱記録層の発色画像の色は、画像印刷層の色と同系統であっても異系統であってもよい。同系統であれば、印刷画像の一部につながる可逆性感熱記録層の画像を移動させて表示し得る(図3参照)。図3において、Aは印刷画像を示し、a1、a2は可逆性感熱記録層の発色画像を示す。なお、図3は腕を上げた様子を表わしている。異系統であれば、単に印刷画像と可逆性感熱記録層の画像が別体として認識された上で、移動させられる(図4参照)。図4において、Aは印刷画像を示し、a1は可逆性感熱記録層の発色画像を示す。なお、図4は例えばしゃぽん玉がつくられた様子を表わしている。これらの例は印刷画像と可逆性感熱記録層の画像とが意味上関連付けられている例である。
【0030】
ここで用いられる画像印刷層は透明彩色インクによる印刷画像でもよいが、通常の不透明性のインクにても十分に下の可逆性感熱記録層の発色画像は表面に浮き出る。但し、インク層の厚味が厚すぎると遮光されて下の発色画像が浮き出て来ないので限界はある。
画像印刷層は網点印刷で形成されていれば良好な透光性が得られることで好ましい。図5(a)および(b)のようにグラデーションで濃度をコントロールしたり、あるいは図6(a)および(b)のように2色重ね、多色重ねまたは多段重ねとして濃度をコントロールしたりすることができる。この時、各画像印刷層の最大段差(図6(b)についていえば、支持体層側に最も近い画像印刷層の最下面と、支持体層から最も離れた画像印刷層の最上面との差)が3μm以下とすることが好ましい。これにより大きいとサーマルヘッドの摺擦性が悪くなり、画像印刷層自身が厚いことから前記遮光性が大きくなり、また、画像印刷層での熱ロスにより印字エネルギーを高くする必要が生じ、表面の層の劣化を促進するのでよくない。繰り返しになるが、画像印刷層は単色単層のみでなく、多色復数層であってもよい。
【0031】
図7(a)および(b)は遊戯場等で使われるいわゆるポイントカードの例であり、画像印刷層が赤、緑の2ヵ所有り、各々女性、男性のユーザーを示している。男性(女性)なら男性(女性)の画像の下にユーザーID番号やその日のデータ等が可逆性感熱記録層の発色画像により浮き出させられる。さらに、この例では、下にその日の点数[16(ポイント)]が記録され、表示される。この例は印刷画像が可逆性感熱記録層の発色画像と重なり合っている例である。
【0032】
図8の例は、例えば工場の部品受入部門で使われることを想定したもので、納入者が所持することを想定したものである。例えばA部品について、その日の納入時間と個数が可逆性感熱記録層の発色画像で表示され、さらに部品の納入場所が6色で色分けして示され、それのどこの場所にその部品が該当するかを×点の発色画像で示される。この例は印刷画像が可逆性感熱記録層の発色画像と重なり合っている例である。
【0033】
図9は、例えばバーでのボトルキープの残量を画像で表したカードの例である。この例は印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上関連付けられている例である。
図10は、例えば理容院や美容院へのお客が施行してもらった時にその髪型を記録しておいてもらい、次回にそれを持って行き、その髪型での施行を依頼するもので、顔の部分は印刷画像で予め印刷されており、それに髪型が記録され絵重ねされる。この例は印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上関連付けられている例である。
【0034】
図11(a)および(b)は、あみだくじの例であり、図11(b)のようにたて縞のみ印刷されていて、横棒を可逆性感熱記録層の発色画像で記録表示し、一枚のカードでその都度異なるくじを形成することができる。この例は印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上関連付けられており、印刷画像が可逆性感熱記録層の画像と重なり合っている例である。
図12(a)及び(b)は、塗りつぶしの例であり、印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像とが同系統色とされており、図12(b)のように印刷された文字を図12(a)のように背景部分を発色させることにより、印刷画像を見えなくしたものである。この例は印刷画像が可逆性感熱記録層の発色画像と重なり合っている例である。
【0035】
図13は図12と同様に塗りつぶしの例であり、人の形の印刷画像を例えば使用された量に応じ可逆性感熱記録層発色させ塗りつぶし、残量を表示する例である。この場合、画像印刷層は可逆性感熱記録層の下に積層されている。逆に、印刷画像の全体を、可逆性感熱記録層全体を発色させ塗りつぶしておいて、徐々に発色部分を消色し印刷画像を浮き出させることもできる。この例は印刷画像が可逆性感熱記録層の画像と重なり合っている例である。
【0036】
図14は本発明の媒体で画像印刷層と可逆性感熱記録層とが重なり合っている別の例を示したものである。可逆性感熱記録層3が面で見て部分的に存在し、それに重なり合って画像印刷層5が設けられている。
【0037】
図15(a)および(b)は印刷画像と可逆性感熱記録層の画像とが意味上関連付けられている例に用いられる媒体の構成を示したものであり、画像印刷層と可逆性感熱記録層とが面内において離れている例である。(a)は画像印刷層と可逆性感熱記録層とが同一の層に存在する場合であり、(b)は画像印刷層と可逆性感熱記録層が保護層を介して隔てられている例である。
この例では図3のようにAとa1をスキ間なく連続的に画像を形成することはできないが、十分印刷画像と可逆性感熱記録層の画像とを意味上関連付けることはできる。
【0038】
図16は支持体層の別の例を示すもので、透明な支持体層2の裏面に接着剤(接着剤層7)を介して第2の支持体層9が粘着されている。第2の支持体層9の接着側の面には第2の画像印刷層8を有していてもよい。
第2の支持体層9としては、前記支持体層2と同じ物が用いられ、さらに、IC、光磁気記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体等を担持していてもよい。
【0039】
図17は可逆性感熱記録媒体が、支持体層2上に、画像印刷層5、印刷層保護層6、可逆性感熱記録層3、記録層保護層4の順で積層され、かつ媒体面上部分的に可逆性感熱記録層が付設されている例である。
【0040】
本発明の可逆性感熱記録媒体に記録する装置は、消色手段、印字手段、必要とあらばいずれかの後に冷却手段を有する装置によって記録される。消色手段として最も好ましいのは消去バーであり、印字手段としてはサーマルヘッドが最も好ましい。サーマルヘッドを消去手段として使用することもできる。
【0041】
次に、本発明の可逆性感熱記録媒体の構成材料について、詳しく説明する。
本発明において、支持体ないし支持体層としては紙、樹脂フィルム、合成紙、金属箔、ガラスまたはこれらの複合体などであり、記録層を保持できるものであればよい。
【0042】
本発明の可逆性感熱記録層において用いられる可逆性感熱発色組成物は、電子供与性呈色性化合物(すなわち発色剤)と電子受容性化合物(すなわち顕色剤)を主成分とする。
【0043】
ここで用いられる顕色剤には、すでに特開平5−124360号公報に、長鎖炭化水素基を持つリン酸化合物、脂肪酸化合物、フェノール化合物の代表例とともに開示されているように、顕色剤と発色剤が凝集構造を形成することにより発色が安定化し、また両者のうち少なくとも一方の化合物の分子が凝集あるいは結晶化することにより、発色剤と顕色剤が相分離して消色するため、分子内に発色剤を発色させることができる顕色能を持つ構造と、分子間の凝集力をコントロールする構造を併せ持つ化合物が使用される。
【0044】
顕色能を持つ構造としては、一般の感熱記録媒体と同様に、例えば、フェノール性水酸基、カルボキシル基、リン酸基などの酸性の基が用いられるが、これらに限らず発色剤を発色できる基を持てばよい。これらには、例えばチオ尿素基、カルボン酸金属塩などがある。
【0045】
分子間の凝集力をコントロールする代表的な構造としては、長鎖アルキル基などの炭化水素基がある。この炭化水素基の炭素数は、一般的には8以上であることが良好な発色・消色特性を得る上で好ましい。また、この炭化水素基には不飽和結合が含まれていてもよく、また分枝状の炭化水素基も包含される。この場合も、主鎖部分は炭素数8以上であることが好ましい。また、この炭化水素基は、たとえばハロゲン原子、水酸基、アルコキシ基などの基で置換されていてもよい。
【0046】
上記のように顕色剤は、顕色能を持つ構造と炭化水素基で代表される凝集力を制御する構造が連結した構造を持つ。この連結部分には下記に示すようなヘテロ原子を含む2価の基、またはこれらの基が複数個組合わせた基をはさんで結合していてもよい。また、フェニレン、ナフチレンなどの芳香環または複素環などをはさんで結合していてもよいし、これら両方をはさんでいてもよい。炭化水素基は、その鎖状構造中に上記と同様な2価の基、すなわち芳香環やヘテロ原子を含む2価の基を有するものであってもよい。
以下、本発明で併用される顕色剤について具体的に例示する。
【0047】
有機リン酸系の顕色剤としては、以下のような化合物が例示できる。
ドデシルホスホン酸、テトラデシルホスホン酸、ヘキサデシルホスホン酸、オクタデシルホスホン酸、エイコシルホスホン酸、ドコシルホスホン酸、テトラコシルホスホン酸、リン酸ジテトラデシルエステル、リン酸ジヘキサデシルエステル、リン酸ジオクタデシルエステル、リン酸ジエイコシルエステル、リン酸ジベヘニルエステルなど。
【0048】
脂肪族カルボン化合物としては、以下のような化合物が例示できる。
2−ヒドロキシテトラデカン酸、2−ヒドロキシヘキサデカン酸、2−ヒドロキシオクタデカン酸、2−ヒドロキシエイコサン酸、2−ヒドロキシドコサン酸、2−ブロモヘキサデカン酸、2−ブロモオクタデカン酸、2−ブロモエイコサン酸、2−ブロモドコサン酸、3−ブロモオクタデカン酸、3−ブロモドコサン酸、2,3−ジブロモオクタデカン酸、2−フルオロドデカン酸、2−フルオロテトラデカン酸、2−フルオロヘキサデカン酸、2−フルオロオクタデカン酸、2−フルオロエイコサン酸、2−フルオロドコサン酸、2−ヨードヘキサデカン酸、2−ヨードオクタデカン酸、3−ヨードヘキサデカン酸、3−ヨードオクタデカン酸、パーフルオロオクタデカン酸など。
【0049】
脂肪族ジカルボン酸およびトリカルボン酸化合物としては、以下のような化合物が例示できる。
2−ドデシルオキシこはく酸、2−テトラデシルオキシこはく酸、2−ヘキサデシルオキシこはく酸、2−オクタデシルオキシこはく酸、2−エイコシルオキシこはく酸、2−ドデシルオキシこはく酸、2−ドデシルチオこはく酸、2−テトラデシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルチオこはく酸、2−オクタデシルチオこはく酸、2−エイコシルチオこはく酸、2−ドコシルチオこはく酸、2−テトラコシルチオこはく酸、2−ヘキサデシルジチオこはく酸、2−オクタデシルジチオこはく酸、2−エイコシルジチオこはく酸、ドデシルこはく酸、テトラデシルこはく酸、ペンタデシルこはく酸、ヘキサデシルこはく酸、オクタデシルこはく酸、エイコシルこはく酸、ドコシルこはく酸、2,3−ジヘキサデシルこはく酸、2,3−ジオクタデシルこはく酸、2−メチル−3−ヘキサデシルこはく酸、2−メチル−3−オクタデシルこはく酸、2−オクタデシル−3−ヘキサデシルこはく酸、ヘキサデシルマロン酸、オクタデシルマロン酸、エイコシルマロン酸、ドコシルマロン酸、ジヘキサデシルマロン酸、ジオクタデシルマロン酸、ジドコシルマロン酸、メチルオクタデシルマロン酸、2−ヘキサデシルグルタル酸、2−オクタデシルグルタル酸、2−エイコシルグルタル酸、ドコシルグルタル酸、2−ペンタデシルアジピン酸、2−オクタデシルアジピン酸、2−エイコシルアジピン酸、2−ドコシルアジピン酸、2−ヘキサデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸、2−オクタデカノイルオキシプロパン−1,2,3−トリカルボン酸など。
【0050】
カルボン酸化合物としては、下記一般式(1)で表される化合物も用いることができる。
【化1】
Figure 0004101419
【0051】
一般式(1)で表されるカルボン酸化合物の具体例を、下記表1〜13にp、q、r、s、A、B、X、Yの数または構造で示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004101419
【0053】
【表2】
Figure 0004101419
【0054】
【表3】
Figure 0004101419
【0055】
【表4】
Figure 0004101419
【0056】
【表5】
Figure 0004101419
【0057】
【表6】
Figure 0004101419
【0058】
【表7】
Figure 0004101419
【0059】
【表8】
Figure 0004101419
【0060】
【表9】
Figure 0004101419
【0061】
【表10】
Figure 0004101419
【0062】
【表11】
Figure 0004101419
【0063】
【表12】
Figure 0004101419
【0064】
【表13】
Figure 0004101419
【0065】
また、顕色剤に用いるカルボン酸化合物としては、下記一般式(2)で表される化合物が例示できる。
【化2】
Figure 0004101419
【0066】
一般式(2)で表されるカルボン酸化合物の具体例を、下記表14〜18にn、p、q、r、R、X、Yの数または構造で示す。
【0067】
【表14】
Figure 0004101419
【0068】
【表15】
Figure 0004101419
【0069】
【表16】
Figure 0004101419
【0070】
【表17】
Figure 0004101419
【0071】
【表18】
Figure 0004101419
【0072】
顕色剤には、分子間凝集力を制御する構造を持つフェノール化合物も好ましく用いられる。これには、例えば下記一般式(3)で表されるフェノール化合物が例示できる。
【化3】
Figure 0004101419
【0073】
一般式(3)で表されるフェノール化合物の具体例を下記表19〜25にp、q、r、s、X、A、Y、Zの数または構造で示す。但し、これらのそれぞれの具体例においてフェノール部のnは1〜3であり、例えば、4−ヒドロキシフェニル、3−ヒドロキシフェニル、2−ヒドロキシフェニル、2,4−ジヒドロキシフェニル、3,4−ジヒドロキシフェニルまたは3,4,5−トリヒドロキシフェニルなどの水酸基を少なくとも一つ以上有するフェニル基である。このフェニル基には、水酸基以外の置換基を有していてもよい。また、フェノール性水酸基を有するものであれば、他の芳香環であってもよい。
【0074】
【表19】
Figure 0004101419
【0075】
【表20】
Figure 0004101419
【0076】
【表21】
Figure 0004101419
【0077】
【表22】
Figure 0004101419
【0078】
【表23】
Figure 0004101419
【0079】
【表24】
Figure 0004101419
【0080】
【表25】
Figure 0004101419
【0081】
本発明で用いる発色剤は電子供与性を示すものであり、それ自体無色あるいは淡色の染料前駆体(ロイコ染料)であり、とくに限定されず、従来公知のもの、たとえばフタリド系化合物、アザフタリド系化合物、フルオラン系化合物、フェノチアジン系化合物、ロイコオーラミン系化合物などから選択できる。その発色剤を以下に示す。
【0082】
本発明に用いる好ましい発色剤として下記の一般式の化合物がある。
【化4】
Figure 0004101419
【化5】
Figure 0004101419
(ただし、R1は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数1〜6アルキル基、シクロアキル基または置換されていてもよいフェニル基を示す。フェニル基に対する置換基としては、メチル基、エチル基などのアルキル基、メトキシ基、エトキシ基などのアルコキシ基またはハロゲン原子等が示される。R3は水素原子、炭素数1〜2のアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を表す。R4は水素原子、メチル基、ハロゲン原子または置換されていても良いアミノ基を表す。アミノ基に対する置換基としては、例えば、アルキル基、置換されていても良いアリール基、置換されていても良いアラルキル基を示す。ここでの置換基はアルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基などである。)
【0083】
このような発色剤の具体例としては、例えば次の化合物が挙げられる。
2−アニリノ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ジ(n−ブチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソプロピル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−イソブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−sec−ブチル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−iso−アミル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−n−プロピル−N−イソプロピルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフルロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリクロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−(N−シクロヘキシル−N−メチルアミノ)フルオラン、2−(2,4−ジメチルアニリノ)−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−(N−エチル−p−トルイジノ)−3−メチル−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アニリノ−6−(N−n−ヘキシル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−6−ジブチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−アセチルアニリノ)−6−(N−n−アミル−N−n−ブチルアミノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ベンジルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(ジ−p−メチルベンジルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−メチルアミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−エチルアミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジメチルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジエチルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−ジプロピルアミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−トルイジノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−エチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−2,4−ジメチルアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−メチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−エチル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2−アミノ−6−(N−プロピル−p−クロロアニリノ)フルオラン、2,3−ジメチル−6−ジメトルアミノフルオラン、3−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ブロモ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−クロロ−6−ジプロピルアミノフルオラン、3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、3−ブロモ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−クロロ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、2−クロロ−3−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(o−クロロアニリノ)−3−クロロ−6−シクロヘキシルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(2,3−ジクロロアニリノ)−3−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−イソアミルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジブチルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−メチル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−トルイジノ)フルオラン、その他。
【0084】
本発明において好ましく用いられる他の発色剤の具体例を示すと、以下の通りである。
2−アニリノ−3−メチル−6−(N−2−エトキシプロピル−N−エチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6−(N−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6−(N−n−パルミチルアミノ)フルオラン、2−(p−クロロアニリノ)−6−(ジ−n−オクチルアミノ)フルオラン、2−ベンゾイルアミノ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メトキシベンゾイルアミノ)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メトキシ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−メチル−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−メチル−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(p−トルイジノ)−3−(t−ブチル)−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(o−メトキシカルボニルアミノ)−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アセチルアミノ−6−(N−メチル−p−トルイジノ)フルオラン、3−ジエチルアミノ−6−(m−トリフロロメチルアニリノ)フルオラン、4−メトキシ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−エトキシエチルアミノ−3−クロロ−6−ジブチルアミノフルオラン、2−ジベンジルアミノ−4−クロロ−6−(N−エチル−p−トルイジノ)フルオラン、2−(α−フェニルエチルアミノ)−4−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−ベンジル−p−トリフロロメチルアニリノ)−4−クロロ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−クロロ−6−ピロリジノフルオラン、2−アニリノ−3−メチル−6−(N−エチル−N−テトラヒドロフルフリルアミノ)フルオラン、2−メシジノ−4’,5’−ベンゾ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(m−トリフロロメチルアニリノ)−3−メチル−6−ピロリジノフルオラン、2−(α−ナフチルアミノ)−3,4ベンゾ−4’−ブロモ−6−(N−ベンジル−N−シクロヘキシルアミノ)フルオラン、2−ピペリジノ−6−ジエチルアミノフルオラン、2−(N−n−プロピル−p−トリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、2−(ジ−N−p−クロロフェニル−メチルアミノ)−6−ピロリジノフルオラン、2−(N−n−プロピル−m−トリフロロメチルアニリノ)−6−モルフォリノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エチル−N−n−オクチルアミノ)フルオラン、1,2−ベンゾ−6−ジアリルアミノフルオラン、1,2−ベンゾ−6−(N−エトキシエチル−N−エチルアミノ)フルオラン、ベンゾロイコメチレンブルー、2−[3,6−ビス(ジエチルアミノ)]−6−(o−クロロアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、2−[3,6−ジエチルアミノ)]−9−(o−クロロアニリノ)キサンチル安息香酸ラクタム、3,3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−フタリド、3、3−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジメチルアミノフタリド(別名クリスタルバイオレットラクトン)、3,3−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)−6−ジエチルアミノフタリド、3,3−ビス−(p−ジメチルアミノフェニル)−6−クロロフタリド、3,3−ビス−(p−ジブチルアミノフェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4,5−ジクロロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメトキシアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−クロロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−ニトロフェニル)フタリド、3−(2−ヒドロキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−3−(2−メトキシ−5−メチルフェニル)フタリド、3−(2−メトキシ−4−ジメチルアミノフェニル)−3−(2−ヒドロキシ−4−クロロ−5−メトキシフェニル)フタリド、3,6−ビス(ジメチルアミノ)フルオレンスピロ(9,3’)−6’−ジメチルアミノフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−オクチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3−(1−エチル−2−メチルインドール−3−イル)−3−(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−4−アザフタリド、3,3−ビス(2−エトキシ−4−ジエチルアミノフェニル)−7−アザフタリド、6’−クロロ−8’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、6’−ブロモ−2’−メトキシ−ベンゾインドリノ−スピロピラン、その他。
【0085】
本発明の可逆性感熱記録媒体は、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより、相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得るものである。この基本的な発色・消色現象を説明する。図1はこの記録媒体の発色濃度と温度との関係を示したものである。はじめ消色状態(A)にある記録媒体を昇温していくと、溶融し始める温度T1で発色が起こり、溶融発色状態(B)となる。溶融発色状態(B)から急冷すると、発色状態のまま室温に下げることができ、固まった発色状態(C)となる。この発色状態が得られるかどうかは、溶融状態からの降温の速度に依存しており、徐冷では降温の過程で消色が起き、はじめと同じ消色状態(A)あるいは急冷発色状態(C)より相対的に濃度の低い状態が形成される。一方、急冷発色状態(C)をふたたび昇温していくと、発色温度より低い温度T2で消色が起き(DからE)、ここから降温するとはじめと同じ消色状態(A)に戻る。実際の発色温度、消色温度は、用いる顕色剤と発色剤の組合せにより変化するので、目的に合わせて選択できる。また、溶融発色状態の濃度と急冷したときの発色濃度は、必ずしも一致するものではなく、異なる場合もある。
【0086】
本発明の可逆性感熱記録媒体では、溶融発色状態(B)から急冷して得られた発色状態(C)は顕色剤と発色剤が分子同士で接触反応し得る状態で混合された状態であり、これは固体状態を形成していることが多い。この状態は顕色剤と発色剤が凝集して発色を保持した状態であり、この凝集構造の形成により発色が安定化していると考えられる。
一方、消色状態は両者が相分離した状態である。この状態は少なくとも一方の化合物の分子が集合してドメインを形成したり結晶化した状態であり、凝集あるいは結晶化することにより発色剤と顕色剤が分離して安定化した状態であると考えられる。本発明では多くの場合、両者が相分離し顕色剤が結晶化することによってより完全な消色が起きる。図1に示した溶融状態から徐冷による消色および発色状態からの昇温による消色は、いずれもこの温度で凝集構造が変化し相分離や顕色剤の結晶化が起きているものと考えられる。
【0087】
本発明の可逆性感熱記録媒体の発色記録の形成は、サーマルヘッドなどによりいったん溶融混合する温度に加熱し、急冷すればよい。また、消色は加熱状態から徐冷する方法と発色温度よりやや低い温度に加熱する方法の二つである。しかし、これらは両者が相分離したり、少なくとも一方が結晶化する温度に一時的に保持するという意味で同じである。発色状態の形成で急冷するのは、この相分離温度または結晶化温度に保持しないようにするためである。ここにおける急冷と徐冷はひとつの組成物に対して相対的なものであり、その境界は発色剤と顕色剤の組合せにより変化する。
【0088】
可逆性感熱記録層中の発色剤と顕色剤の割合は、使用する化合物の組合せにより適切な範囲が変化するが、おおむねモル比で発色剤1に対し顕色剤が0.1〜20の範囲であり、好ましくは0.2から10の範囲である。この範囲より顕色剤が少なくても多くても発色状態の濃度が低下し、問題となる。
【0089】
記録層は発色剤と顕色剤が存在していればどのようなものでもよいが、一般的にはバインダー樹脂中に発色剤と顕色剤が細かく均一に分散した状態が用いられる。発色剤と顕色剤は個々に粒子を形成していてもよいが、より好ましくは複合された粒子として分散された状態を形成するのが好ましい。これは発色剤と顕色剤をいったん溶融したり溶解することによつて達成できる。このような記録層の形成は、各材料をそれぞれ溶剤中で分散溶解したのち混合した液、あるいは各材料を混合して溶剤中で分散または溶解した液を支持体上に塗布し、乾燥することによって行なわれる。発色剤と顕色剤はマイクロカプセル中に内包して用いることもできる。
【0090】
本発明の可逆性感熱記録媒体には、必要に応じて記録層の塗布特性を改善したり制御するための添加剤を用いることができる。これらの添加剤には、たとえば分散剤、界面活性剤、導電剤、充填剤、滑剤、酸化防止剤、光安定化剤、紫外線吸収剤、発色安定化剤、他の消色促進剤などがある。
【0091】
記録層の形成に用いられるバインダー樹脂としては、たとえばポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体、エチルセルロース、ポリスチレン、スチレン系共重合体、フェノキシ樹脂、ポリエステル、芳香族ポリエステル、ポリウレタン、ポリカーボネート、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、アクリル酸系共重合体、マレイン酸系共重合体、ポリビニルアルコール、変性ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプン類などがある。これらのバインダー樹脂の役割は、組成物の各材料が記録消去の熱印加によって片寄ることなく均一に分散した状態を保つことにある。したがって、バインダー樹脂には耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。また、硬化性樹脂を用いてもよい。
【0092】
硬化性樹脂としては、たとえば架橋剤およびこの架橋剤と反応する活性基を有する樹脂の組み合わせであり、熱、電子線、紫外線等により架橋硬化される樹脂である。
熱硬化で用いられる樹脂は、たとえばフェノキシ樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、セルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテートブチレートなど、水酸基、カルボキシル基など架橋剤と反応する基を持つ樹脂、または水酸基、カルボキシル基などを持つモノマーとそれ以外のモノマーを共重合した樹脂がある。共重合樹脂には、たとえば塩ビ系、アクリル系、スチレン系などの樹脂があり、具体的には塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコール共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−ヒドロキシプロピルアクリレート共重合体、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共重合体等が例示できる。
【0093】
熱架橋の架橋剤としては、たとえばイソシアネート類、アミン類、フェノール類、エポキシ化合物等が挙げられる。たとえば、イソシアネート類としては、イソシアネート基を複数持つポリイソシアネート化合物であり、具体的にはヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トルエンジイソシアネート(TDI)、キシリレンジイソシアネート(XDI)等、およびこれらのトリメチロールプロパンなどによるアダクトタイプ、ビュレットタイプ、イソシアヌレートタイプおよびブロック化イソシアネート類等が挙げられる。架橋剤の樹脂に対する添加量としては、樹脂中の含まれる活性基の数に対する架橋剤の官能基の比が0.01〜2.0が好ましく、これ以下では熱強度が不足してしまい、またこれ以上添加すると発色・消色特性に悪影響をおよぼす。またさらに、架橋促進剤としてこの種の反応に用いられる触媒を用いてもよい。架橋促進剤としては、たとえば1,4−ジアザービシクロ〔2,2,2〕オクタンなどの3級アミン類、有機すず化合物などの金属化合物などが挙げられる。
【0094】
次に、電子線および紫外線硬化の際に用いられるモノマーとしては、たとえば以下のものが挙げられる。
単官能性モノマーの例
メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸i−ブチル、メタクリル酸t−ブチル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ラウリル、メタクリル酸トリデシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジメチルアミノエチルメチルクロライド塩、メタクリル酸ジエチルアミノエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸テトラヒドロフルフリル、メタクリル酸アリル、ジメタクリル酸エチレングリコール、ジメタクリル酸トリエチレングリコール、ジメタクリル酸テトラエチレングリコール、ジメタクリル酸1,3−ブチレングリコール、ジメタクリル酸1,6−ヘキサンジオール、トリメタクリル酸トリメチロールプロパン、メタクリル酸2−エトキシエチル、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エトキシエチルアクリレート、2−エトキシエトキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、ジシクロペンテニルエチルアクリレート、N−ビニルピロリドン、酢酸ビニル等。
【0095】
2官能性モノマーの例
1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノールAエチレンオキサイド付加物ジアクリレート、グリセリンメタクリレートアクリレート、ネオペンチルグリコールのプロピレンオキサイド2モル付加物のジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコール(400)ジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸とネオペンチルグリコールのエステルのジアクリレート、2,2−ビス(4−アクリロキシジエトキシフェニル)プロパン、ネオペンチルグリコールジアジペートのジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのε−カプロラクトン付加物のジアクリレート、2−(2−ヒドロキシ−1,1−ジメチルエチル)−5−ヒドロキシメチル−5−エチル−1,3−ジオキサンジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレートのε−カプロラクトン付加物、1,6−ヘキサンジオールのグリシジルエーテルのジアクリレート等。
【0096】
多官能性モノマーの例
トリメチロールプロパントリアクリレート、グリセリンプロピレンオキサイド付加アクリレート、トリスアクリロイルオキシエチルフォスフェート、ペンタエリスリトールアクリレート、トリメチロールプロパンのプロピレンオキサイド3モル付加物のトリアクリレート、ジペンタエリスリトール・ポリアクリレート、ジペンタエリスリトールのカプロラクトン付加物のポリアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ヒドロキシピバルアルデヒド変性ジメチロールプロパントリアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールのテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、プロピオン酸ジペンタエリスリトールのペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのε−カプロラクトン付加物等。
【0097】
オリゴマーの例
ビスフェノールA−ジエポキシアクリル酸付加物等。
【0098】
また、紫外線を用いて架橋させる場合には、次のような光重合開始剤、光重合促進剤を用いる。
光重合開始剤の例としては、イソブチルベンゾインエーテル、イソプロピルベンゾインエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインメチルエーテル等のベンゾインエーテル類;1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のα−アシロキシムエステル;2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン等のベンジルケタール類;ジエトキシアセトンフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン等のアセトフェノン誘導体;ベンゾフェノン、1−クロロチオキサントン、2−クロロチオキサントン、イソプロピルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロロベンゾフェノン等のケトン類が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独でまたは2種類以上併用して使用される。添加量としてはモノマーまたはオリゴマー1重量部に対して0.005〜1.0重量部が好ましく、さらに好ましくは0.01〜0.5重量部である。
【0099】
光重合促進剤としては、芳香族系の第3アミンや脂肪族系アミンがある。具体的には、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、p−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル等が挙げられる。これらの光重合促進剤は、単独でまたは2種類以上併用して使用される。添加量としては光重合開始剤1重量部に対して0.1〜5重量部が好ましく、さらに好ましくは0.3〜3重量部である。
【0100】
紫外線照射の際の光源としては、水銀ランプ、メタルハライドランプ、ガリウムランプ、水銀キセノンランプ、フラッシュランプなどがあるが、前記した光重合開始剤および光重合促進剤の紫外線吸収波長に対応した発光スペクトルを有する光源を使用すればよい。また、紫外線照射条件としては、樹脂を架橋させるために必要な照射エネルギーに応じてランプ出力、搬送速度を決めればよい。
【0101】
また、電子線照射装置としては、照射面積、照射線量などの条件に応じて走査形、非走査形いずれかを選べは良く、照射条件としては樹脂を架橋するのに必要な線量に応じて、電子流、照射幅、搬送速度を決めれば良い。
【0102】
本発明の可逆性感熱記録媒体は、基本的には支持体上に上記の可逆性感熱記録層が設けられ、さらにその上に画像印刷層が積層されて、可逆性感熱記録層と画像印刷層が面内において重なり合っているものであるが、印字時のヘッドマッチング性や繰り返し耐久性の向上のために、保護層を可逆性感熱記録層および/または画像印刷層上に設けることが好ましい。
【0103】
本発明における画像印刷層は、顔料、染料を含んだ印刷インキをオフセット、グラビア、スクリーン印刷等で設けることができる。なお、印刷インキのビヒクルには熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂、EB硬化性樹脂を用いて、接着性、耐熱性、耐久性を考慮することが好ましい。
【0104】
保護層としては、感熱記録媒体で一般に用いられているポリビニルアルコール、ポリ(メタ)アクリル酸エステルその他の樹脂を使用することができるが、特に可逆性感熱記録層用保護層としては硬化性樹脂を含有することが好ましく、また画像印刷層用保護層としては耐熱性樹脂からなるものが好ましい。
【0105】
硬化性樹脂は前記したように、たとえば架橋剤およびこの架橋剤と反応する活性基を有する樹脂の組み合わせであり、熱、電子線、紫外線等により架橋される樹脂であって、前記記録層で述べられている硬化性樹脂と同様熱硬化性樹脂、紫外線硬化樹脂、電子硬化樹脂などが用いられる。
【0106】
また、耐熱性樹脂としては、ポリイミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。
【0107】
また、保護層中には紫外線吸収剤、無機または/および有機フィラー、滑剤などの添加剤を含有させることができる。なお、保護層に用いる樹脂としては、前記の硬化性樹脂などの他に、ポリビニルアルコール、スチレン無水マレイン酸共重合体、カルボキシ変性ポリエチレン、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、尿素−ホルムアルデヒド樹脂が挙げられる。
【0108】
記録層または、画像印刷層と保護層の接着性向上、保護層の塗布による記録層の変質防止、保護層中の添加剤の記録層への移行を防止する目的で、記録層又は画像印刷層と保護層の間に中間層を設けることも好ましい。また、記録層の上に設置される保護層、中間層には酸素透過性の低い樹脂を用いることが好ましい。記録層中の発色剤および顕色剤の酸化を防止または低減することが可能になる。
【0109】
また、印加した熱を有効に利用するため、支持体と記録層の間に断熱性のアンダーコート層(断熱層)を設けることができる。断熱層は、有機または無機の微小中空体粒子をバインダー樹脂を用いて塗布することにより形成できる。支持体と記録層の接着性の改善や支持体への記録層材料の浸透防止を目的としたアンダーコート層を設けることもできる。
【0110】
中間層、アンダーコート層には、前記の記録層用の樹脂と同様の樹脂を用いることができる。また、保護層、中間層、記録層およびアンダーコート層には、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化チタン、酸化ケイ素、水酸化アルミニウム、カオリン、タルクなどの無機フィラーおよび/または各種有機フィラーを含有させることができる。その他、滑剤、界面活性剤、分散剤などを含有させることもできる。
【0111】
本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて発色画像を形成させるためには、いったん発色温度以上に加熱したのち急冷されるようにすればよい。具体的には、例えばサーマルヘッドやレーザー光で短時間加熱すると記録層が局部的に加熱されるため、直ちに熱が拡散し急激な冷却が起こり、発色状態が固定できる。一方、消色させるためには適当な熱源を用いて比較的長時間加熱し冷却するか、発色温度よりやや低い温度に一時的に加熱すればよい。長時間加熱すると記録媒体の広い範囲が昇温し、その後の冷却は遅くなるため、その過程で消色が起きる。この場合の加熱方法には、熱ローラー、熱スタンプ、熱風などを用いてもよいし、サーマルヘッドを用いて長時間加熱してもよい。記録層を消色温度域に加熱するためには、例えばサーマルヘッドへの印加電圧やパルス幅を調節することによって、印加エネルギーを記録時よりやや低下させればよい。この方法を用いれば、サーマルヘッドだけで記録・消去ができ、いわゆるオーバーライトが可能になる。もちろん、熱ローラー、熱スタンプによって消色温度域に加熱して消去することもできる。
【0112】
【実施例】
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明する。なお、実施例中の「部」および「%」はいずれも重量を基準とするものである。
【0113】
実施例1
〈記録層の作成〉
1)2−アニリノ−3−メチル−6−ジブチルアミノフルオラン 2部
2)下記の構造の顕色剤 8部
【化6】
Figure 0004101419
3)フェノキシ樹脂(ユニオンカーバイド社製PKHH)
の15%テトラヒドロフラン(THF)溶液 150部
上記組成物をボールミルを用いて粒径1〜4μmまで粉砕分散した。得られた分散液に日本ポリウレタン社製コロネートHL(アダクト型ヘキサメチレンジイソシアネート 75%酢酸エチル溶液)20部を加え、良く撹拌し記録層塗布液を調製した。上記組成の記録層塗布液を、厚さ100μmのポリエステルフィルム上にワイヤーバーを用い塗布し、80℃で乾燥した後、100℃10分、60℃24時間加熱して、膜厚約6.0μmの記録層を設けた。
【0114】
〈保護層の作成〉
1)ウレタンアクリレート系紫外線硬化性樹脂 10部
(大日本インキ社製C7−157)
2)酢酸エチル 90部
上記組成の保護層液を、上記記録層上にワイヤーバーを用いて塗工した後、照射エネルギー80W/cmの紫外線ランプ下を9m/分の搬送速度で通して硬化して膜厚3μmの保護層を設け、可逆性感熱記録媒体を作製した。
【0115】
作製した記録媒体に対して、図2にその模式断面が示されるように、保護層4上にオフセット印刷機(KOMORI社製)を用いて、東洋インキ社製UVインキで、図3のようなデザインを黒印刷し、さらに同社製のOPインキで表面保護層を設け、カード形状に加工した。得られたカード状記録媒体について、九州松下電器社製プリンターR3000シリーズで消去、印字を繰り返したところ、画像a1、a2を自由に印字しても、黒発色のためどこが可逆性部分なのか見分けることはできなかった。
【0116】
実施例2
実施例1において、図3のようなデザインを黒印刷する代わりに、図7に示すような赤色、緑色の印刷を行った以外は、実施例1と同様にしてカード状記録媒体を作製した。得られたカード状記録媒体について、実施例1と同様にして、消去、印字を繰り返したところ、印字が黒発色のために目視確認ができ、何回も繰り返しが可能であった。
【0117】
実施例3
実施例1において、図3のような黒印刷する代わりに、図11に示すように、一部のみ黒印刷したこと以外は、実施例1と同様にしてカード状記録媒体を作製した。得られたカード状記録媒体について、実施例1と同じプリンターで図11に示されるように黒発色させ、あみだくじを楽しむことができた。
【0118】
実施例4
実施例1において、図3のような黒印刷する代わりに、図12のように秘密情報を黒印刷したこと以外は、実施例1と同様にしてカード状記録媒体を作製した。得られたカード状記録媒体について、実施例1と同じプリンターを用いて黒発色してシークレットにしておき、必要なときに、黒発色を消去して情報を確認することができた。本カードは偽造防止にも役立つ。
【0119】
実施例5
実施例1において、図2に示されるような断面の画像印刷層の代わりに図5に示されるようなグラデーションの青色印刷層を設けたこと以外は、実施例1と同様にしてカード状記録媒体を作製した。得られたカード状記録媒体について、実施例1と同様にして消去、印字を繰り返したが、印字が黒発色のため目視確認ができ、何回も繰り返しが可能であった。また、画像印刷層とその上の印刷層保護層との接着性がよいため、表面の印刷層保護層の劣化も小さいことがわかった。
【0120】
比較例1
リコー社製TCフィルム(白濁型可逆性感熱記録媒体)FB651のカード形状としたものに、図5に示されるようなグラデーションの青印刷して、実施例1と同じプリンターで印字したところ、白濁色が見えないものであった。
【0121】
【発明の効果】
本発明の可逆性感熱記録媒体は、主体的に、支持体層、可逆性感熱記録層、画像印刷層からなり、可逆性感熱記録層と画像印刷層が面内において重なり合っている構成としたことから、同一面内に固定情報と可変情報を重ね、また印刷画像に画像の意味上関連させて、可逆性感熱記録媒体に発色画像を形成させることにより、可変する情報を視覚的に表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の可逆性感熱記録媒体の発色・消色特性を示す図である。
【図2】本発明の可逆性感熱記録媒体の層構成を示す模式断面図である。
【図3】本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて得られた記録画像の1例を示す図である。
【図4】本発明の可逆性感熱記録媒体を用いて得られた記録画像の別の1例を示す図である。
【図5】(a)は本発明の可逆性感熱記録媒体の1例の画像表示表面を示す平面図であり、(b)は同媒体の模式断面図である。
【図6】(a)は本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図であり、(b)は同媒体の模式断面図である。
【図7】(a)は本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図であり、(b)は同媒体のさらに別の例の画像表示表面を示す平面図である。
【図8】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図である。
【図9】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図である。
【図10】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図である。
【図11】(a)は本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図であり、(b)は同媒体の可逆性画像を消去したときの画像表示表面を示す平面図である。
【図12】(b)は本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図であり、(a)は同媒体を発色させ印刷画像を隠すようにしたときの画像表示表面を示す平面図である。
【図13】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の例の画像表示表面を示す平面図である。
【図14】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の層構成を示す模式断面図である。
【図15】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の層構成を示す模式断面図である。
【図16】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の層構成を示す模式断面図である。
【図17】本発明の可逆性感熱記録媒体の別の層構成を示す模式断面図である。
【符号の説明】
1 可逆性感熱記録媒体
2 支持体層
3 可逆性感熱記録層
4 記録層保護層
5 画像印刷層
6 画像印刷層保護層
7 接着剤層
8 第2の画像印刷層
9 第2の支持体層
A 印刷画像
a1、a2 可逆性感熱記録層の発色画像

Claims (13)

  1. 支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を主成分とし、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性感熱発色組成物を含有する可逆性感熱記録層を少なくとも有する可逆性感熱記録媒体において、該媒体が主体的に支持体層と、可逆性感熱記録層と、硬化性樹脂をビヒクルとして含む印刷インクで印刷された画像印刷層とからなり、該可逆性感熱記録層と該画像印刷層が面内において重なり合っており、かつ該可逆性感熱記録層が加熱されて黒発色された発色画像を形成したとき、該発色画像と該画像印刷層の印刷画像の少なくとも一部とが合わさった画像となり、該画像印刷層の印刷画像と該可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上で関連付けられていることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  2. 支持体上に、電子供与性呈色性化合物と電子受容性化合物を主成分とし、加熱温度および/または加熱後の冷却速度の違いにより相対的に発色した状態と消色した状態を形成し得る可逆性感熱発色組成物を含有する可逆性感熱記録層を少なくとも有する可逆性感熱記録媒体において、該媒体が主体的に支持体層と、可逆性感熱記録層と、硬化性樹脂をビヒクルとして含む印刷インクで印刷された画像印刷層とからなり、該可逆性感熱記録層と該画像印刷層とは面内において離れており、かつ該可逆性感熱記録層が加熱されて黒発色された発色画像を形成したとき、該発色画像と該画像印刷層の印刷画像の少なくとも一部とが合わさった画像となり、該画像印刷層の印刷画像と該可逆性感熱記録層の発色画像とが意味上で関連付けられていることを特徴とする可逆性感熱記録媒体。
  3. 前記可逆性感熱記録層が媒体面の一部に設けられていることを特徴とする請求項1または2記載の可逆性感熱記録媒体。
  4. 前記画像印刷層が網点で印刷されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  5. 前記画像印刷層の最大段差が3μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  6. 前記可逆性感熱記録層の表面に硬化性樹脂または耐熱性樹脂を含有する保護層を有することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  7. 前記画像印刷層の表面に硬化性樹脂または耐熱性樹脂からなる保護層を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  8. 前記媒体の支持体層が透明であり、その透明支持体層の裏面に接着剤を介して貼着された第2の支持体層を有することを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  9. 前記第2の支持体層の貼着面側に、第2の印刷層を有することを特徴とする請求項8記載の可逆性感熱記録媒体。
  10. 前記媒体がカード形状をなしていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  11. 前記媒体がIC、光磁気記録媒体、光記録媒体、磁気記録媒体のいずれかを担持していることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の可逆性感熱記録媒体。
  12. 請求項1または請求項3〜11のいずれかに記載の媒体を用い、画像印刷層に重なる可逆性感熱記録層を発色させ、印刷画像と可逆性感熱記録層の発色画像を面内において重なり合わせることを特徴とする可逆性感熱記録方法。
  13. 請求項2〜11のいずれかに記載の媒体を用い、可逆性感熱記録層を加熱して発色画像を形成し、該発色画像と画像印刷層の印刷画像の少なくとも一部とが合わさった画像となり、該印刷画像と該発色画像とが画像上の意味として関連されることを特徴とする可逆性感熱記録方法。
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