JP4093556B2 - 光学ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光学ガラス、プレス成形用ガラス素材、光学素子およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、耐失透性に優れる高屈折率高分散特性を有する光学ガラス、この光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材および光学素子、並びに前記光学ガラスを用いて、ガラスを失透させることなく、高い生産性のもとで光学素子を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、高屈折率(nd≧1.8)でかつ高分散(νd≦30)の光学的特性を有するガラスとしては、例えばSiO2−Na2O−K2O−BaO−TiO2−Nb2O5系ガラス(特公平4−36103号公報)、B2O3を含む同様の系のガラス(米国特許第4734389号明細書)が知られている。
【0003】
ところで、レンズなどの光学素子を作製する方法としては、光学素子の形状に近似した光学素子ブランクスと呼ばれる中間製品を作り、この中間製品に研削、研磨加工を施して光学素子を製造する方法が知られている。そして、このような中間製品の作製方法には、適量の溶融ガラスをプレス成形して中間製品とする方法(ダイレクトプレス法という)、溶融ガラスを鋳型に鋳込みガラス板に成形し、このガラス板を切断して複数個のガラス片とし、このガラス片を再加熱、軟化してプレス成形により中間製品にする方法、適量の溶融ガラスをガラスゴブと呼ばれるガラス塊に成形し、このガラス塊にバレル研磨を施した後に再加熱、軟化してプレス成形し、中間製品を得る方法などがある。ガラスを再加熱、軟化してプレス成形する方法は、ダイレクトプレス法に対してリヒートプレス法と呼ばれる。
【0004】
これらの方法はいずれも、軟化状態のガラスを成形し、冷却、固化した成形体に切断、研削、研磨加工などの機械加工を施すという点で共通するが、軟化状態で成形されたガラス成形体には冷却過程で生じる残留歪みが存在し、機械加工時に破損しやすい。そのため、機械加工前にはアニール処理を施して残留歪みを低減する必要がある。
【0005】
しかしながら、上述した高屈折率高分散ガラスからなる光学素子の製造にこれらの方法を適用すると、製造過程でガラスが失透してしまい、歩留まりが低下するのを免れないという問題が生じる。特に、リヒートプレス法を用いた場合、ガラスの失透が顕著となる。この失透したガラスはもはや、レンズなどの光学素子には使用できない。
すなわち、SiO2、BaO、TiO2を必須成分とする光学ガラス、中でも屈折率(nd)が1.80以上のものを失透を防止しつつプレス成形することは至難のことであった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような事情のもとで、耐失透性に優れる高屈折率高分散特性を有する光学ガラス、この光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材および光学素子、並びに前記光学ガラスを用いて、ガラスを失透させることなく、高い生産性のもとで光学素子を製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ね、光学ガラスに高屈折率高分散特性を付与するためには、SiO2、BaO、TiO2を必須成分とする必要があること、そして、このような光学ガラスの結晶核形成温度が、ガラス転移温度(Tg)からその近傍の高温側にかけて存在すること、この温度域が一般にアニール処理温度として適していること、したがって、前記温度域でアニール処理すれば、一般に結晶核形成が進み、その後のプレス成形時の再加熱によって核成長が起こり、プレス成形品の失透が生じやすいこと、従来の高屈折率高分散ガラス中に析出する結晶粒子はBaO、TiO2を含む相を核にして成長するであろうこと、研削、研磨が施されるプレス成形品の場合、プレス成形品の取り代内に発生する結晶粒子は問題ないが、取り代よりも深い部分すなわちプレス成形品内部における結晶粒子の発生は防止しなければならないことなどに着目し、ガラスの光学的特性、熱的特性、失透傾向について、さらに研究を進めた結果、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち、本発明は、
(1)重量%表示で、SiO2 18%以上30%未満、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%、K2O 0〜6%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、ZrO2 0〜4%、Ta2O5 0〜3%、Sb2O5 0〜1%を含み、かつP 2 O 5 、PbO、As2O3およびFを実質上含まず、SiO 2 とTiO 2 の重量比率SiO 2 /TiO 2 が0.8以上であり、屈折率(n d )が1.84以上、アッベ数(ν d )が25以下であり、プレス成形に用いられることを特徴とする光学ガラス(以下、光学ガラスIと称する。)、
(2)ZrO2を必須成分として含む上記(1)項に記載の光学ガラス、
(3)SiO2とTiO2の重量比率SiO2/TiO2が0.86を超える値である上記(1)または(2)項に記載の光学ガラス、
(4)上記(1)ないし(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材、
(5)重量%表示で、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%および前記TiO2含有量の0.8〜1.36倍のSiO2を含み、かつP 2 O 5 、PbO、As2O3およびFを実質上含まず、屈折率(nd)が1.84以上で、アッベ数(νd)が25以下の光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材、
(6)機械加工を施したのち、再加熱プレス成形に供されるか、または機械加工が施されてなる上記(4)または(5)項に記載のプレス成形用ガラス素材、
(7)上記(1)ないし(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子、
(8)上記(1)ないし(3)項のいずれか1項に記載の光学ガラスを成形して得られる成形品をアニール処理したのち、機械加工を施し、次いで、再加熱し、軟化した状態で再成形する工程を含むことを特徴とする光学素子の製造方法、
(9)上記(4)ないし(6)項のいずれか1項に記載のプレス成形用ガラス素材を再加熱し、軟化した状態でプレス成形する工程を含むことを特徴とする光学素子の製造方法、および
(10)アニール処理を光学ガラスの転移温度以上の温度で行う上記(8)または(9)項に記載の光学素子の製造方法、
を提供するものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の光学ガラスには、光学ガラスIおよび光学ガラスIIの2つの態様があり、まず光学ガラスIについて説明する。
【0010】
本発明の光学ガラスIは、重量%表示で、SiO2 18%以上30%未満、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%、K2O 0〜6%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、ZrO2 0〜4%、Ta2O5 0〜3%、Sb2O5 0〜1%およびP2O5 0%以上0.5%未満を含み、かつPbO、As2O3およびFを実質上含まないガラス組成を有する光学ガラスである。なお、以下の記載において、含有量は全て重量%表示である。
【0011】
光学ガラスIにおいて、SiO2は網目形成酸化物としてガラスの溶解性、流動粘性の維持に効果的な成分であり、また、ガラス構造を安定に保ち、耐失透性の向上に効果的であるために18%以上を必要とする。しかし、30%以上になると屈折率が低下し、本発明の目的とする高屈折率ガラスを得ることができない。したがってSiO2を18%以上30%未満に限定したが、好ましくは24%以上30%未満である。
【0012】
BaOはガラスの耐久性、熱的安定性を高めるのに有効な成分であり、12%以上を必要とする。しかし、23%以上添加するとアッベ数が増加し、高分散ガラスを得ることができない。したがって23%未満に限定したが、好ましくは14〜20%である。
【0013】
TiO2は高屈折、高分散ガラスを得るために必須の成分であり、22%以上を必要とする。しかし、TiO2は光学ガラスIにおいて再加熱、軟化させた際に生じる結晶の主成分でありかつ核形成酸化物でもあるために、37%を超えて目的の屈折率にあわせようとすると耐失透性が著しく低下するだけでなく、透過吸収端の長波長側へのシフトが起こる。したがってTiO2を22〜37%に限定したが、好ましくは25〜32.5%である。
【0014】
Nb2O5もまた、高屈折、高分散ガラスを得るために必要な成分であり、ガラスの安定化にも寄与するため、7%以上を必要とする。しかし16%以上では逆に耐失透性が悪化してしまうため、上記範囲とする。10%以上16%未満とすることが好ましい。
【0015】
Na2O、K2Oなどの網目修飾酸化物はガラス転移温度(Tg)の低下に有効な成分であるため、Na2Oの量は5%以上とする。しかし、耐失透性の低下及び屈折率の低下が大きいために、Na2Oは20%以下とするが、中でも9.5〜13.5%とすることが好ましい。K2Oは6%以下、好ましくは5%以下の添加にとどめる必要がある。
【0016】
CaO、SrOもBaOと同様の効果を有し、5%まで添加することが可能である。しかし5%を上回ると耐失透性が低下する。したがってCaO およびSrOの含有量を0〜5%に限定した。
【0017】
ZrO2およびTa2O5は高屈折率をもたらす成分であり、かつ少量の添加で耐失透性を改善する効果がある。しかし、ZrO2の量が4%を、Ta2O5の量が3%を上回ると逆に耐失透性の低下をもたらす。したがって、ZrOの量は0〜4%、Ta2O5の量は0〜3%とするが、ZrO2は、必須成分として含ませることが好ましい。
【0018】
上記成分以外に清澄剤として1%以下のSb2O5を添加してもよい。好ましい添加量は0.1%以下である。なお前記Sb2O5の添加量は、ガラス中の酸化アンチモンの量をSb2O5の量として換算した値である。目安として、酸化アンチモンの量をSb2O3の量として換算した値を示すと、1%以下、好ましくは0.1%以下となる。
【0019】
また、P2O5は結晶核を形成する作用が強いため、0.5%未満の混入にとどめる必要があるが、実質的に含まないことが好ましい。
さらに、光学ガラスIは、環境保護上の強い要求によりPbOやAs2O3を実質上含まない。Fは溶解中の揮発による均質性の低下が著しいため、実質上排除する必要がある。
【0020】
当該光学ガラスIにおいて、より好ましい組成は、重量%表示で、SiO2 24%以上30%未満、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 10%以上16%未満、Na2O 5〜20%、K2O 0〜6%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、ZrO2 0〜4%、Ta2O50〜3%、Sb2O5 0〜1%およびP2O5 0%以上0.5%未満を含み、かつPbO、As2O3およびFを実質上含まないものであり、さらに好ましい組成は、SiO2 24%以上30%未満、BaO 14%〜20%、TiO2 25〜32.5%、Nb2O5 10%以上16%未満、Na2O 9.5〜13.5%、K2O 0〜5%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、ZrO2 0〜4%、Ta2O5 0〜3%およびSb2O5 0〜0.1%を含むものである。
【0021】
当該光学ガラスIにおいて、SiO2、BaO、TiO2、Nb2O5、Na2O、K2O、CaO、SrO、ZrO2、Ta2O5、Sb2O5の合計含有量を95%以上とすることが好ましく、99%以上とすることがより好ましく、100%とすることがさらに好ましい。
その上、SiO2、BaO、TiO2、Nb2O5、Na2O、ZrO2、Sb2O5の合計含有量を95%以上とすることがいっそう好ましく、99%以上とすることがよりいっそう好ましく、100%とすることが特に好ましい。
【0022】
上記組成により屈折率(nd)が1.80以上、アッベ数(νd)が30以下で、かつ耐失透性が優れた光学ガラスを得ることができる。
特に屈折率(nd)が1.84以上で、アッベ数(νd)が25以下の範囲は、耐失透性が著しく低下しやすい範囲であったが、光学ガラスIによれば、この範囲においても、耐失透性上、何ら問題なく良好な成形を行うことができる。従って、屈折率(nd)が1.84以上、アッベ数(νd)が25以下の範囲が好適である。
【0023】
当該光学ガラスIによれば、溶融ガラスを、ガラスが軟化状態にある間にプレス成形してガラス成形品を生産する場合でも、成形品の失透を防止することができるが、溶融ガラスからプレス成形用ガラス素材を成形し、この素材にアニール処理を施した後、加熱、軟化して再成形するような方法で光学素子を作る場合、ガラスの耐失透性については特に注意を払う必要がある。当該光学ガラスIにおいて、再加熱、軟化における結晶化傾向はSiO2の量とTiO2の量に依存する。そのため、再加熱、軟化して再成形を行うような場合には、耐失透性を向上させる上から、重量%表示によるTiO2の量に対するSiO2の量(重量比率SiO2/TiO2)を0.8以上とすることが好ましく、0.86を超える値とすることがより好ましい。
【0024】
当該光学ガラスIにおいて、PbO、As2O3、Fは実質上排除すべき成分であり、P2O5も好ましくは実質上排除すべきである。前述の成分に加え、耐失透性を向上させる上で含有量を制限すべき物質、すなわちAl2O3、La2O3、Y2O3、Gd2O3、CeO2等の希土類金属酸化物、白金について説明する。
【0025】
Al2O3の含有量は上記理由に鑑み、0.2%以下とすることが好ましく、添加しないことがより好ましい。
La2O3、Y2O3、Gd2O3、CeO2の合計含有量も上記理由等に鑑み、1%以下とすることが好ましく、0%とすることがより好ましい。その上で、希土類金属酸化物の合計含有量を1%以下とすることが好ましく、0%とすることがより好ましい。
【0026】
白金Ptも上記理由より、ガラスに混入しないように十分注意を払う必要がある物質であり、10ppm以下とすることが好ましく、混入を完全に防ぐことが特に望ましい。
【0027】
次に、光学ガラスIIについて説明する。
本発明の光学ガラスIIは、必須成分として、SiO2、BaOおよびTiO2を含み、屈折率(nd)が1.80以上で、アッベ数(νd)が30以下であると共に、ガラス転移温度より20℃高い温度で5時間、さらに900℃で5分間保持した後に析出する結晶粒子の数密度が12個/mm3以下である耐失透性を有する光学ガラスである。ここで結晶粒子の数密度は、前記ガラスの中心部における値を意味する。中心部における値のかわりに、例えば、ガラス表面より2mm以上の深さにある部分の結晶粒子の数密度を用いてもよい。
【0028】
この光学ガラスIIは、特に耐失透性に優れたガラスであり、アニール処理したガラスを加熱軟化して成形する場合には特に好適である。
上記耐失透性を付与することにより、アニール処理後に熱間成形可能な温度にまでガラスを再加熱してもガラスの失透を防止することができる。特に、アニール処理温度をガラス転移温度以上にして除歪の効率向上を行ってもアニール処理時に結晶核形成が進まず、その後の再加熱、軟化工程の間に結晶核成長が進んでガラスが失透することがない。
【0029】
上記結晶粒子の数密度は、例えば、上記光学ガラスIIに前記加熱処理後、冷却して得たものから中心部を含む3mm×3mm×1mmのガラス片を切り出し、試料として50倍の光学顕微鏡により観察し、試料中の中心部に含まれる結晶粒子の数を単位体積当たりの結晶粒子数に換算することによって得ることができる。上記試料内の結晶粒子が100個以下であれば、上記数密度は12個/mm3以下である。
【0030】
なお、当該光学ガラスIIにおいて、590〜650℃内の任意の温度に5時間保持後、900℃で5分間保持した後に析出する結晶粒子の数密度が12個/mm3以下である耐失透性を有するものがより好ましい。ここで、590〜650℃内の任意の温度とは、590℃から10℃間隔で650℃までの17の温度条件でそれぞれ5時間保持後、900℃で5分間保持した試料について析出した結晶粒子の数密度が上記範囲にあればよいことを意味しており、590〜650℃の範囲内で無数に条件を設定して耐失透性を調べる必要はない。結晶粒子の数密度の測定法は、上述同様である。
【0031】
当該光学ガラスIIにおいてもSiO2、BaO、TiO2、Nb2O5、Na2O、K2O、CaO、SrO、ZrO2、Ta2O5、Sb2O5の合計含有量を95%以上とすることが好ましく、99%以上とすることがより好ましく、100%とすることがさらに好ましい。
【0032】
その上、SiO2、BaO、TiO2、Nb2O5、Na2O、ZrO2、Sb2O5の合計含有量を95%以上とすることがいっそう好ましく、99%以上とすることがよりいっそう好ましく、100%とすることが特に好ましい。
さらに、当該光学ガラスIIにおいても、再加熱、軟化における結晶化傾向はSiO2の量とTiO2の量に依存する。耐失透性を向上させる上から、重量%表示によるTiO2の量に対するSiO2の量(重量比率SiO2/TiO2)を0.8以上とすることが好ましく、0.86を超える値とすることがより好ましい。
【0033】
当該光学ガラスIIにおいても、PbO、As2O3、Fは実質上排除することが望ましく、P2O5もより好ましくは実質上排除すべきである。
さらにAl2O3も光学ガラスI同様、0.2%以下とすることが好ましく、添加しないことがより好ましい。
【0034】
La2O3、Y2O3、Gd2O3、CeO2の合計含有量も光学ガラスI同様、1%以下とすることが好ましく、0%とすることがより好ましい。その上で、希土類金属酸化物の合計含有量を1%以下とすることが好ましく、0%とすることがより好ましい。
白金Ptについても光学ガラスI同様、ガラスに混入しないように十分注意を払う必要がある物質であり、10ppm以下とすることが好ましく、混入を完全に防ぐことが特に望ましい。
【0035】
当該光学ガラスIIのガラス組成としては、前記光学ガラスIの組成および光学ガラスIの組成において好ましいものが望ましい。また屈折率(nd)が1.84以上、アッベ数(νd)が25以下のものが前述の理由により好ましい。
【0036】
次に、プレス成形用ガラス素材およびその製造方法について説明する。
本発明のプレス成形用ガラス素材は、前述の光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなり、加熱、軟化状態でプレス成形されて、光学素子ブランクスなどのガラス成形品となるもの、重量%表示で、BaO 12%以上23%未満、TiO222〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%および前記TiO2含有量の0.8〜1.36倍のSiO2を含み、かつPbO、As2O3およびFを実質上含まず、屈折率(nd)が1.80以上で、アッベ数(νd)が30以下の光学ガラスからなり、同じく加熱、軟化状態でプレス成形されて光学素子ブランクスなどのガラス成形品となるものである。
プレス成形用ガラス素材としては、球状またはマーブル状などの回転体、多面体、あるいは板状のものを例示することができる。また、表面状態は、自由表面、あるいは粗面化されてスリガラス状になったものなどを例示できる。
【0037】
次に、プレス成形用ガラス素材の製造方法について説明すると、ガラス材料としては、前述の光学ガラスI、光学ガラスII、重量%表示で、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%および前記TiO2含有量の0.8〜1.36倍のSiO2を含み、かつPbO、As2O3およびFを実質上含まず、屈折率(nd)が1.80以上で、アッベ数(νd)が30以下の光学ガラスのいずれかを用いることができる。
【0038】
前記製造方法としては、例えば(1)溶融ガラスを鋳型にキャストして前記ガラス材料からなるガラス板を成形する方法(方法1)、(2)前記ガラス板をアニール処理した後、所望の大きさに切断し、カットピースと呼ばれるガラス片を複数作製する方法(方法2)、(3)前記方法によって作製された複数個のガラス片をバレル研磨する方法(方法3)、(4)溶融ガラスをパイプから流下させて成形型により受けてガラス塊を成形する方法(方法4)、(5)前記方法により得られたガラス塊をアニール処理した後にバレル研磨する方法(方法5)などにより、製造することができる。
【0039】
なお、ここでプレス成形用ガラス素材とは、そのままの状態でプレス成形に供されるもの(素材1)に加え、切断、研削、研磨などの機械加工を施すことによりプレス成形に供されるもの(素材2)も含む。切断方法としては、ガラス板の表面の切断したい部分にスクライビングと呼ばれる方法で溝を形成し、溝が形成された面の裏面から溝の部分に局所的な圧力を加えて、溝の部分でガラス板を割る方法や、切断刃によってガラス板をカットする方法などがある。また、研削、研磨方法としては上述したバレル研磨などが好適である。
【0040】
素材1としては、上記方法3、4、5によって作製されるガラス素材などを例示することができ、素材2としては、方法1、2、4によって作製される素材などを例示することができる。
さらに本発明のプレス成形用ガラス素材は、機械加工を施された後に再加熱してプレス成形に供される場合、機械加工が施されたものであって、再加熱、プレス成形に供される場合にそれぞれ好適である。これらのプレス成形用ガラス素材は、アニール処理による除歪が容易なので、機械加工時にガラスが破損する危険を低減することもできる。
【0041】
前記ガラス材料からなるプレス成形用ガラス素材は、溶融ガラスを熱間成形(溶融ガラスが軟化状態にある間に成形する方法)した後、切断、研削、研磨などの機械加工が施されるか、あるいは既に機械加工が施されたものであるので、これらの機械加工による破損を防ぐため、機械加工前には除歪のためのアニール処理が必要になる。アニール処理は通常、ガラス転移温度もしくはガラス転移温度よりも高温で行う。耐失透性に優れる光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなるプレス成形用ガラス素材では、このような温度でアニール処理を行っても、プレス成形時の再加熱によるガラスの失透を防ぐことができる。そのため、屈折率(nd)が1.80以上かつアッベ数(νd)が30以下の光学素子ブランクスあるいは光学素子をガラスを失透させることなくプレス成形によって得ることができる。
【0042】
また、プレス成形前に施すアニール処理の温度を再加熱による失透を気にせずに除歪に適した温度に設定できるので、アニール処理に要する時間を短縮でき、光学素子ブランクスなどのプレス成形品や光学素子などを生産性よく製造することができる。
【0043】
次に、光学素子およびその製造方法について説明する。
本発明の光学素子は、前述の光学ガラスIまたは光学ガラスIIからなるものであって、表面に反射防止膜や高反射膜、光波長選択性を有する光学多層膜などの光学多層膜が形成されている光学素子も包含する。このような光学素子の好適な例には、高屈折率高分散特性を利用した光学レンズが挙げられる。また、プリズム、フィルタ、光学基板、回折格子、その他公知の光学素子を例示することもできる。
【0044】
この光学素子は、本発明の方法によれば、前述の光学ガラスIまたは光学ガラスIIを成形して得られる成形品をアニール処理したのち、機械加工を施し、次いで、再加熱し、軟化した状態で再成形する工程を含む方法によって、効率よく製造することができる。前記成形としては、ガラスの熱間成形(溶融ガラスが軟化状態にある間に行う成形)が特に好適であり、また、前記再成形としては、プレス成形が好適である。なお、上記アニール処理は、光学ガラスの転移温度以上の温度で行うのが有利である。
【0045】
また、前記のプレス成形用ガラス素材を再加熱し、軟化した状態でプレス成形する工程を含む方法によって、光学素子を製造することもできる。なお、該プレス成形用ガラス素材の作製時にアニール処理が施される場合には、このアニール処理は光学ガラスの転移温度以上の温度で行うのが有利である。
【0046】
前記再成形により、目的とする光学素子の形状に近似する光学素子ブランクスを作製し、このブランクスに研削、研磨加工を施して光学素子を製造する場合と、前記再成形によって光学素子を直接製造する場合とがある。例えば、比較的大きな光学素子や球面レンズなどはガラスをプレス成形することによってブランクスを得、これを研削、研磨して最終製品を作製する方法に好適であり、再成形によって最終製品である光学素子を作製する方法(精密プレス成形あるいはモールドオプティクス成形という)は、非球面レンズや微小レンズを含む比較的小さなレンズの作製に好適である。
【0047】
光学素子ブランクスをプレス成形によって作製する場合、プレス成形用ガラス素材を加熱、軟化し、プレス成形型を用いて加圧する。プレス時のガラスの粘度は、103〜105Pa・sとすることが好ましい。加熱、成形工程は大気中で行うことができる。また、光学素子ブランクスを研削、研磨して光学素子を作製する場合、前記研削、研磨における取り代に含まれる結晶粒子は除去されるので問題とならない。しかしブランクス内部の結晶粒子は光散乱等をおこすため、上記所要の数密度以下に抑制しなければならない。
【0048】
光学素子を精密プレス成形によって作製する場合、プレス成形用ガラス素材を加熱、軟化し、プレス成形型を用いて加圧するが、プレス時のガラスの粘度は104〜107Pa・sとブランクスをプレス成形する場合よりも高粘度とし、プレス成形雰囲気には窒素ガスなどの非酸化性ガスを用いるのが好ましい。
【0049】
本発明によれば、光学素子の材料として光学ガラスIまたはIIを用いているので、再成形前に行われるアニール処理温度をガラス転移温度以上としても再成形時のガラスの失透性を低減できるので、失透を防止しつつアニール効率を向上することができ、光学素子の生産効率を向上させることができる。
【0050】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
実施例1〜6および比較例1
表1および表2に示す組成のガラス100gが得られるように調合された原料バッチを白金坩堝に入れ、1200〜1350℃に設定された炉内で溶融し、攪拌、清澄後、鉄製枠に流し込み、ガラス転移温度(Tg)より約30℃低い温度で保持後、冷却して各光学ガラスを得た。その物性を表1および表2に示す。なお、屈折率(nd)、アッベ数(νd)、ガラス転移温度(Tg)、λ70および結晶粒子数密度は、以下のようにして測定した。
(1)屈折率(nd)およびアッベ数(νd)
1時間当たり、30℃の降温速度で冷却して得られた光学ガラスについて測定した値である。
(2)ガラス転移温度(Tg)
熱機械分析装置を用いて、4℃/分の昇温速度で測定した値である。
(3)λ70
10mm厚の研磨サンプル(両面共光学研磨された光学ガラスサンプル)について、分光透過率を測定した際の透過率70%となる波長である。本実施例の各ガラスは、いずれもλ70の波長よりも長波長側の可視波長域では、分光透過率が70%を超えている。
(4)結晶粒子数密度
各光学ガラスからなるサンプルを用意し、これらのサンプルを各ガラスの転移温度(Tg)より20℃高い温度に5時間保持し、その後900℃で5分間保持し、冷却後のサンプルの中心部を含む3mm×3mm×1mmのガラス片を切り出し、ガラス内部の中心に相当する部分を50倍の光学顕微鏡で観察し、析出した結晶粒子の数を測定し、単位体積(mm単位)当たりの結晶粒子数を算出して、この値を結晶粒子数密度とした。
【0051】
【表1】
【0052】
【表2】
【0053】
表1および表2から、各実施例とも屈折率(nd)≧1.84であり、アッベ数(νd)≦25であることが分かる。また各実施例とも、ガラス転移温度(Tg)は600℃以上、630℃以下となっている。さらに、λ70については、各実施例とも442nm以下である。
【0054】
比較例1および2の光学ガラスは、ダイレクトプレス法によってもガラスの失透が観察され、また、アニール処理した後に、再加熱して、プレス成形する方法では、結晶化により内部を含むガラス全体が白くなってしまい、顕微鏡で結晶粒子の数が多すぎで数えることすらできなかった。
表1および表2より、重量比率SiO2/TiO2が0.8よりもさらに増加すると結晶の数がさらに減少し、アニール処理による核形成が抑えられていることが分かる。
【0055】
実施例1、比較例1および比較例2の各光学ガラスを用い、アニール処理を行った結果を図1に示す。この図1には、590〜650℃の範囲で5時間保持する温度を10℃ずつ変え、かつ900℃で5分間保持した場合の結晶粒子数の変化が示されている。従来、アニール処理を行う温度領域であるガラス転移温度(Tg)付近が核形成温度領域にあたり、アニール処理後に再加熱する場合、かなり低い温度でアニール処理を行なったとしても、歪みの除去に長時間を要することになるが、実施例1のガラスではアニール処理による核形成が起こりにくいために、ガラス転移温度(Tg)付近でのアニール処理が可能になっていることを示している。
実施例7
実施例1〜6で得られた光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材を、以下に示す第1の方法および第2の方法により作製した。
〈第1の方法〉
溶融ガラスを白金合金製の流出パイプから一方の側面が開口した鋳型に連続的にキャストし、冷却して一定の幅および厚みを有する板状ガラスを成形する。成形されたガラスは前記開口部より引き出され、アニール炉内を通してアニール処理する。この際のアニール処理温度は前記各ガラスの転移温度(Tg)もしくはTgよりやや高温とした。アニール処理されたガラスを切断機で一定の長さに切断する。得られたガラス板は歪みが低減されており、切断時に破損することはなかった。
【0056】
次にガラス板を一定のサイズに切断してカットピースと呼ばれるガラス片を複数個得た。さらに、カットピースにバレル研磨を施してエッジを丸めるとともにプレス成形品の重量に等しくなるよう重量調整を行った。この工程中、アニール処理が十分施されたガラスは破損することはなかった。
〈第2の方法〉
第1の方法と同じく、溶融ガラスを白金合金製の流出パイプより一定スピードで連続的に流下して、これを複数の成形型を用いて次々と受けてはガラス塊に成形する。ガラスの温度がガラス転移温度以下に下がった場合にガラス塊を成形型から取出し、ガラス転移温度(Tg)もしくはTgよりやや高温とした。このようにしてアニール処理されたガラス塊をバレル研磨してプレス成形品の重量に等しくなるよう重量調整を行った。この工程中、アニール処理が十分施されたガラスは破損することはなかった。
【0057】
ここで、第1の方法で成形されたガラス板は、プレス成形に供される前に切断、バレル研磨といった機械加工が施されることになるプレス成形用ガラス素材であり、バレル研磨を施したガラスはその後、機械加工を施すことなくプレス成形に供することができるプレス成形用ガラス素材である。また、第2の方法によって成形されたバレル研磨前のガラス塊はプレス成形に供される前に切断、バレル研磨といった機械加工が施されることになるプレス成形用ガラス素材であり、バレル研磨を施したガラスはその後、機械加工を施すことなくプレス成形に供することができるプレス成形用ガラス素材である。
いずれのプレス成形用ガラス素材ともアニール処理後にプレス成形を行っても失透しないものである。
【0058】
一方、比較例1および2のガラスを用いて同様の工程を行ったところ、プレス成形品には失透が観察された。
実施例8
前述の実施例7において、実施例1〜6で得られた光学ガラスを用いて、第1の方法で作製したバレル研磨済みのプレス成形用ガラス素材に、離型剤である窒化硼素粉末を塗布し軟化皿上に載せ、加熱、軟化炉に入れて軟化した後、上型および下型を備えたプレス成形型内に移してプレス成形を行った。プレス成形前のガラス塊の温度はガラスが104Pa・sの粘度を示す温度とした。プレス成形によって得たレンズブランクスにアニール処理を施して歪みを低減した後、研削、研磨を施して光学レンズを得た。このレンズは、いずれも屈折率(nd)が1.80以上、アッベ数(νd)が30以下の光学恒数をもち、透明であり、失透は全く観察されなかった。これらのレンズ表面には必要に応じて反射防止膜などの光学多層膜を設けてもよい。
【0059】
次に、前述の実施例7において、実施例1〜6で得られた光学ガラスを用いて、第2の方法で作製したバレル研磨済みのプレス成形用ガラス素材について、同様のプレス成形を行った後、アニール処理を施し、研削、研磨加工して屈折率(nd)が1.80以上、アッベ数(νd)が30以下の光学恒数をもつ、透明な光学レンズを得た。このレンズにも失透は見られなかった。これらのレンズ表面には必要に応じて反射防止膜などの光学多層膜を設けてもよい。
同様にして各種レンズ、プリズム、フィルタ、光学基板などの光学素子を得ることができる。
【0060】
【発明の効果】
本発明によれば、耐失透性および高屈折率高分散特性を兼ね備えた光学ガラスを提供することができる。
【0061】
また、本発明のプレス成形用ガラス素材によれば、高屈折率高分散特性を有する光学ガラスから失透することなくプレス成形品を作ることができる。
さらに、本発明によれば、高屈折率高分散ガラスからなり、かつ失透が見られない光学素子、ならびにその光学素子を安定に供給する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1、比較例1および比較例2の光学ガラスにおいて、アニール処理条件による結晶の数の変化を示すグラフである。
Claims (10)
- 重量%表示で、SiO2 18%以上30%未満、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%、K2O 0〜6%、CaO 0〜5%、SrO 0〜5%、ZrO2 0〜4%、Ta2O5 0〜3%、Sb2O5 0〜1%を含み、かつP 2 O 5 、PbO、As2O3およびFを実質上含まず、SiO 2 とTiO 2 の重量比率SiO 2 /TiO 2 が0.8以上であり、屈折率(n d )が1.84以上、アッベ数(ν d )が25以下であり、プレス成形に用いられることを特徴とする光学ガラス。
- ZrO2を必須成分として含む請求項1に記載の光学ガラス。
- SiO2とTiO2の重量比率SiO2/TiO2が0.86を超える値である請求項1または2に記載の光学ガラス。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材。
- 重量%表示で、BaO 12%以上23%未満、TiO2 22〜37%、Nb2O5 7%以上16%未満、Na2O 5〜20%および前記TiO2含有量の0.8〜1.36倍のSiO2を含み、かつP 2 O 5 、PbO、As2O3およびFを実質上含まず、屈折率(nd)が1.84以上で、アッベ数(νd)が25以下の光学ガラスからなるプレス成形用ガラス素材。
- 機械加工を施したのち、再加熱プレス成形に供されるか、または機械加工が施されてなる請求項4または5に記載のプレス成形用ガラス素材。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学ガラスからなる光学素子。
- 請求項1ないし3のいずれか1項に記載の光学ガラスを成形して得られる成形品をアニール処理したのち、機械加工を施し、次いで、再加熱し、軟化した状態で再成形する工程を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
- 請求項4ないし6のいずれか1項に記載のプレス成形用ガラス素材を再加熱し、軟化した状態でプレス成形する工程を含むことを特徴とする光学素子の製造方法。
- アニール処理を光学ガラスの転移温度以上の温度で行う請求項8または9に記載の光学素子の製造方法。
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