JP4085832B2 - 表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に関し、特に、情報を表示しないときに画面を予め定めた状態にすることができる表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像を表示する表示装置は、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、テレビジョン受像機等の様々な装置で用いられている。一般に、表示装置の画面部分は、電源をオフとしたときに、灰色や黒色になる。表示装置の画面を灰色や黒色の状態のままにしたのでは、何ら使用者の役に立つことはない。そこで、電源をオフとした場合等に鏡として使えるようにした表示装置が提案されている(例えば特許文献1)。
【0003】
特許文献1には、使用者が観察する側から順に、透過型液晶パネル部、散乱型液晶パネル部および鏡を配置した表示装置が記載されている。散乱型液晶パネル部は、通電時に光を通過させ、通電状態をオフにすると光を反射する。画像の表示のために表示装置を使用するときには、散乱型液晶パネル部の通電状態をオフとする。すると、透過型液晶パネル部を通過した光は、散乱型液晶パネル部で反射する。この状態で、画像を表示する。一方、画像の表示のために表示装置を使用しないときには、通電により散乱型液晶パネル部を光透過状態にする。すると、外部から入射した光は、透過型液晶パネル部を通過し、更に散乱型液晶パネル部も通過して鏡に到達する。そして、その光は鏡で反射し、散乱型液晶パネル部、透過型液晶パネル部を通過し、表示装置の表面に戻る。この結果、画像を表示しない場合には、表示装置を鏡として使用することができる。また、特許文献1には、このような表示装置を携帯電話機に適用した場合についても記載されている。
【0004】
なお、特許文献1では、散乱型液晶パネル部の通電状態をオフとした場合、外部からの光は散乱型液晶パネル部で反射する旨が記載されている。しかし、散乱型液晶の後方散乱は一般に少なく、散乱型液晶パネル部は、通電状態がオフとなっていても、入射光の一部を通過させていると考えられる。従って、画像の表示のために表示装置を使用する場合には、散乱型液晶パネル部だけでなく鏡による反射光も生じていると考えられる。
【0005】
また、特許文献1に記載の構成とは異なる構成によって、電源オフ時に画面部分を鏡として利用できるようにした携帯電話機が販売されている。このような携帯電話機として、例えば、三洋電機株式会社製の携帯電話機「J−SA05(商品名)」がある。以下、「J−SA05」を例に、表示部を鏡として利用する構成について説明する。
【0006】
図10(a)は、この携帯電話機の構成を示す説明図である。画像を表示するディスプレイ101の前に、順番に反射偏光板102と、液晶層103と、偏光板104とが配置される。偏光板104は、偏光軸方向に振動する光を通過させ、偏光軸に垂直な吸収軸方向に振動する光を吸収する。一方、反射偏光板102は、偏光軸方向に振動する光を通過させ、偏光軸に垂直な反射軸方向に振動する光を反射する。反射偏光板102と偏光板104とは、偏光軸が互いに直交するように配置される。また、液晶層103は、光を旋光させて通過させる状態と、光を旋光させずに通過させる状態のいずれかに切り替えられる。液晶層103は、光を旋光させる場合、反射偏光板102の偏光軸方向から偏光板104の偏光軸方向に光を旋光させる。
【0007】
図10(b)は、ディスプレイ101の電源をオンとして画像を表示する場合における光の通過状況を示す説明図である。このとき、液晶層103は、光を旋光させる状態に切り替えられる。ディスプレイ101からの光のうち、反射偏光板102の偏光軸方向に振動する光は、反射偏光板102を通過する。液晶層103は、この光を旋光させる。この結果、光の振動方法と、偏光板104の偏光軸が一致するので、光は偏光板104を通過し、外部(観察者)に達する。よって、観察者は、ディスプレイ101に表示された画面を観察することができる。また、外部から入射する光は、ディスプレイ101からの光とは逆の経路をたどる。従って、外部からの光は、反射偏光板102で反射しない。
【0008】
図10(c),(d)は、ディスプレイ101の電源をオフとして画像を表示しない場合における光の通過状況を示す説明図である。このとき、液晶層103は、光を旋光させずに通過させる状態に切り替えられる。ディスプレイ101方向からの光のうち、反射偏光板102の偏光軸方向に振動する光は、反射偏光板102を通過する。この光は、そのまま液晶層103を通過する。この光は、偏光板104の吸収軸方向に振動しているので、偏光板104で吸収され、外部に達しない(図10(c))。また、外部から入射する光のうち、偏光板104の偏光軸方向に振動する光は、偏光板104を通過し、さらに、そのまま液晶層103を通過する。この光は、反射偏光板102の反射軸方向に振動しているので、反射偏光板102で反射する。その後、反射偏光板102までの経路を逆にたどって外部に戻る。このように、ディスプレイ101方向からの光を外部に漏らさず、外部からの光を反射するので、ディスプレイ101の電源をオフとしたときには、携帯電話機を鏡として利用することができる。
【0009】
また、選択反射を呈する液晶が液晶表示装置に用いられる場合がある。このような選択反射を呈する液晶としてカイラルネマチック液晶やコレステリック液晶がある。以下、カイラルネマチック液晶を例に、選択反射を呈する液晶について説明する。カイラルネマチック液晶を用いた液晶表示装置のセル構造、液晶材料、駆動法などの基本構成については、非特許文献1や特許文献2〜7に示されている。
【0010】
一対の平行基板間に挟持されたカイラルネマチック液晶は、その液晶ディレクタが一定周期でねじれた「ねじれ構造」を有する。そのねじれ中心軸(以下、ヘリカル軸という。)の基板に対する向きによって、光の反射態様が異なる。図11は、カイラルネマチック液晶の各種状態を示す模式図であり、鼓型で表した液晶ドメインの配列状態を示す。
【0011】
複数の液晶ドメインの各ヘリカル軸の平均的な方向が基板面に対してほぼ垂直となる状態をプレナー状態という。図11(a),(b)は、このプレナー状態を示している。プレナー状態のうち、図11(b)に示すように各ヘリカル軸が揃った状態を完全プレナー状態という。プレナー状態では、入射光のうちの、液晶層のねじれの向きに対応した円偏光を選択反射する。選択反射される波長λは、液晶組成物の平均屈折率nAVGと液晶組成物のピッチpの積にほぼ等しい(λ=nAVG・p)。
【0012】
ピッチpは、カイラル剤等の光学活性物質の添加量cと光学活性物質の定数HTP(Helical Twisting Power)から、p=1/(c・HTP)によって決まる。したがって、選択反射波長は、光学活性物質の種類と添加量によって調整できる。
【0013】
また、図11(a)に示すように、複数の液晶ドメインのヘリカル軸が平均的にはほぼ基板に対して垂直な方向を向いているものの、向きが僅かずつ異なっていると、その液晶ドメイン間にて入射光の散乱現象が発生する。すなわち、図11(a)に示すプレナー状態は、散乱を伴う反射状態(散乱反射状態)となる。また、図11(b)に示す完全プレナー状態では、入射光は散乱せずに反射する。すなわち、光の入射角と反射角とが等しくなる鏡面状態となる。なお、物を写し見る道具または部材を指す場合には「鏡」と記し、光の入射角と反射角が等しくなる面の状態を指す場合には「鏡面」と記す。
【0014】
図11(a),(b)に示すプレナー状態は、高電圧を印加することによりカイラルネマチック液晶をホメオトロピック状態にし、その後電圧印加を停止することにより得られる。ホメオトロピック状態とは、図11(d)に示すように、各液晶分子が基板にほぼ垂直に配向した状態である。ホメオトロピック状態は、カイラルネマチック液晶に所定値以上の高電圧を印加することにより得られる。また、ホメオトロピック状態の場合、液晶は光を通過させる。従って、ホメオトロピック状態の液晶は、透明状態を呈する。
【0015】
図11(b)に示す完全プレナーになるか、図11(a)に示すプレナーになるかは、カイラルネマチック液晶が接する配向膜の状態によって定まる。配向膜にラビング処理が施されていると、界面で液晶分子が基板に平行に配向し、その結果、完全プレナー状態が得られる。一方、配向膜にラビング処理が施されていない場合、僅かに散乱が生じたプレナー状態になる。
【0016】
また、カイラルネマチック液晶は、複数の液晶ドメインのヘリカル軸が基板面に対してランダム方向または非垂直方向に配列したフォーカルコニック状態をとることもできる。図11(c)は、フォーカルコニック状態を示している。一般的に、フォーカルコニック状態の液晶層は全体として散乱状態を示す。選択反射時のように特定の波長の光を反射することはない。従って、フォーカルコニック状態の液晶は、光を散乱させながら通過させる。
【0017】
フォーカルコニック状態およびプレナー状態は、無電界時でも安定に存在する。
【0018】
次に、液晶表示装置の駆動法について説明する。特許文献2では、駆動電圧の振幅の大きさによって、プレナー状態をフォーカルコニック状態に、またフォーカルコニック状態をプレナー状態にそれぞれ変化させている。後者の場合、ホメオトロピック状態を経由させるので、前者よりも高い電圧を印加する。
【0019】
カイラルネマチック液晶では、一連の印加電圧波形の実効値が直接電圧消去後の状態を決定するのではなく、電圧消去後の表示は、直前に印加された電圧パルスの印加時間および振幅値に依存する。
【0020】
カイラルネマチック液晶をフォーカルコニック状態に転移させる電圧をVFとし、プレナー状態に転移させる下限電圧をVPとし、電圧を印加しても表示状態が変わらない上限電圧をVSとする。線順次駆動の場合を例に説明すると、選択行の走査電極の電位をVrに設定し、それに同期して各信号電極の電位をVcまたは−Vcに設定する。選択行においてプレナー状態にすべき画素には(Vr+Vc)の電圧が印加され、その画素はホメオトロピック状態になる。また、フォーカルコニック状態にすべき画素には(Vr−Vc)の電圧が印加され、その画素はフォーカルコニック状態になる。選択行が切り替わると、それまで選択されていた行の画素への印加電圧の大きさはVcに下がり、ホメオトロピック状態だった液晶はプレナー状態に変化し、プレナー状態を維持する。フォーカルコニック状態に変化した液晶は、その状態を維持する。ただし、各電極に設定する電位Vr,Vcの条件は、以下の通りである。
【0021】
Vr+Vc>VP、Vr−Vc=VF、VS>Vc
【0022】
【特許文献1】
特開2001−350157号公報(段落0016−0024、第2図−第4図)
【0023】
【特許文献2】
米国特許第3936815号明細書
【0024】
【特許文献3】
米国特許第4097127号明細書
【0025】
【特許文献4】
米国特許出願公開第2002/0036614A1明細書
【0026】
【特許文献5】
米国特許出願公開第2002/0047819A1明細書
【0027】
【特許文献6】
米国特許出願公開第2002/0122148A1明細書
【0028】
【特許文献7】
米国特許出願公開第2002/0126229A1明細書
【0029】
【非特許文献1】
George H.Heilmeier, Joel E.Goldmacher et al, Appl. Phys. Lett., 13(1968),132
【0030】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示す構成では、ディスプレイの前に偏光板を配置する。このように偏光板を配置すると、ディスプレイの画面が暗くなってしまう。観察者にとっては、ディスプレイ上に表示される画像が明るい方が好ましい。また、一般に、反射偏光板は高価である。従って、反射偏光板を配置する構成では生産コストが高くなってしまう。また、図10に示す構成では、ディスプレイの前面に反射偏光板、液晶層および偏光板という三つの構成部を配置しているが、表示装置自体の構成をより簡略化できることが好ましい。
【0031】
また、特許文献1に記載の構成では、透過型液晶パネル部がカラーフィルタを有する場合、透過型液晶パネル部の背面に光が通過しにくくなる。その結果、透過型液晶パネル部の背面の鏡に到達する光が少なくなり、鏡として機能が十分発揮されなくなる可能性がある。
【0032】
また、表示装置の電源をオフとして画像を表示しないときに、画面部分が特定の色や模様になることが好ましい場合もある。例えば、表示装置の筐体に独自の模様等を付加した場合、画面部分が灰色や黒色では、筐体の模様等と調和しないことがある。この場合、電源をオフとしたときに、画面部分が灰色や黒色ではなく、筐体に調和した色あるいは模様を呈するようにすることが好ましい。このように画面部分が筐体と調和した色や模様を呈するようにすることができれば、電源をオフとしたときに、人に美観を与えるという視覚的効果を高めることができる。
【0033】
図10に示す構成の携帯電話機や、特許文献1に記載の表示装置は、電源をオフとしたときに画面部分が鏡になる。しかし、特定の色や模様を呈するわけではない。
【0034】
そこで、本発明は、画像を表示しないときに、画面部分に特定の色や模様を呈することができ、また、鏡面反射状態または散乱反射状態等の各種反射状態を呈することができる表示装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明の態様1は、光を通過させる光透過状態と、特定の波長域の光を選択的に反射し得る光反射状態とを電気的に制御可能な電気光学層が一対の電極付き基板間に挟持されてなる電気光学素子が、情報を表示するための表示体の前面に設置され、電気光学素子は、電気光学層として、少なくともホメオトロピック状態とプレナー状態とを呈する液晶を備え、ラビング処理された領域とラビング処理されていない領域とが混在する平行配向膜を電極付き基板上に備え、表示体が情報を表示する場合に、液晶をホメオトロピック状態にせしめられ、表示体が情報を表示しない場合に、電気光学素子の少なくとも一部の領域の液晶をプレナー状態にせしめられることを特徴とする表示装置を提供する。
【0037】
本発明の態様2は、態様1において、電気光学素子が備える電気光学層が、光反射状態のときに、赤色、緑色または青色の波長域に属する波長の光を反射する表示装置を提供する。
【0038】
本発明の態様3は、態様1または態様2において、電気光学素子が2個以上積層され、電気光学素子毎に、光反射状態における反射光の波長域が異ならしめられる表示装置を提供する。
【0039】
本発明の態様4は、態様1から態様3のいずれかにおいて、電気光学素子が2個以上積層され、1個の電気光学素子と、他の電気光学素子のうちの少なくとも1個の電気光学素子とで、光反射状態における反射光の光偏光状態が異ならしめられる表示装置を提供する。
【0040】
本発明の態様5は、態様3または態様4において、積層された電気光学素子の少なくとも一部の領域が、表示体が情報を表示しない場合に白色を呈する表示装置を提供する。
【0041】
本発明の態様6は、態様3または態様4において、積層された電気光学素子の少なくとも一部の領域が、表示体が情報を表示しない場合に鏡となる表示装置を提供する。
【0042】
本発明の態様7は、態様1から態様6のいずれかにおいて、電気光学素子が、表示体が情報を表示しない場合に、電気光学素子の一部の領域の電気光学層を光反射状態にせしめられ、他の領域の電気光学層を、光を散乱させて通過させる第二の光透過状態にせしめられ、第二の光透過状態にせしめられる領域の平行配向膜は、ラビング処理されていない表示装置を提供する。
【0043】
本発明の態様8は、態様1から態様6のいずれかにおいて、電気光学素子が、電極付き基板間に透明部材を挟持し、透明部材が存在する領域を常時透明な状態に維持する表示装置を提供する。
【0044】
本発明の態様9は、態様1から態様8のいずれかにおいて、携帯電話機に搭載される携帯電話機用表示装置、ノート型パーソナルコンピュータに搭載されるノート型パーソナルコンピュータ用表示装置、パーソナルコンピュータから入力される情報を表示するモニタ用表示装置、またはテレビジョン受像機に搭載されるテレビジョン受像機用表示装置である表示装置を提供する。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
[実施の形態1]図1は、本発明による表示装置の構成例を示す説明図である。本発明による表示装置は、電源がオンとされている場合に情報(画像)を表示するための表示パネル11と、表示パネル11の前面に配置される前面パネル1とを備える。図1では、便宜上、表示パネル11と前面パネル1とを並べて示しているが、前面パネル1は、図2に示すように表示パネル11の前面(観察者50側)に配置される。また、ここでは表示パネル11が液晶表示パネルである場合を例に示すが、表示パネル11の種類は液晶表示パネルに限定されない。表示パネル11としてCRT(Cathode-ray tube)やPDP(Plasma Display Panel)を用いてもよい。
【0046】
表示パネル11として液晶表示パネルを用いる場合、表示パネル11は、例えば、複数の走査電極が配置された基板と、複数の信号電極が配置された基板とを備え、その基板間に液晶を挟持する。表示パネル用走査電極ドライバ12は、複数の電圧出力端子を備え、表示パネル11の各走査電極はこの電圧出力端子と一対一に接続される。同様に、表示パネル用信号電極ドライバ13も複数の電圧出力端子を備え、表示パネル11の各信号電極はこの電圧出力端子と一対一に接続される。
【0047】
表示パネル用走査電極ドライバ12および表示パネル用信号電極ドライバ13は、表示装置の電源がオンとなっているときに、制御部21に従って表示パネル11を駆動する。この駆動方法は、表示パネル11に画像を表示できる駆動方法であれば、特定の駆動方法に限定されない。従って、表示パネル用走査電極ドライバ12および表示パネル用信号電極ドライバ13は、例えば、公知の線順次駆動方法等によって表示パネル11を駆動すればよい。線順次駆動の場合、表示パネル用走査電極ドライバ12が各走査電極を順次選択し、選択した走査電極を所定の電位に設定する。また、表示パネル用信号電極ドライバ13が、選択行の画素が画像に応じた表示状態になるように各信号電極の電位を設定する。そして、選択行を順次切り替えながら各走査電極を走査することを繰り返す。
【0048】
表示パネル用電圧供給部14は、表示パネル11の各電極の電位設定に必要な電圧を表示パネル用走査電極ドライバ12および表示パネル用信号電極ドライバ13に出力する。
【0049】
次に前面パネル1の構成について説明する。図3は、前面パネル1の構成例を示す模式的断面図である。第一の基板41および第二の基板42は、それぞれ透明基板(例えば、ガラス基板)である。第一の基板41上には、コモン電極43が形成され、さらにコモン電極43の上層に樹脂膜45が形成される。同様に、第二の基板42上に、セグメント電極44および樹脂膜45が順に形成される。
【0050】
ここでは、前面パネル1がコモン電極43およびセグメント電極44をそれぞれ一つずつ備えている場合を例に説明する。コモン電極43およびセグメント電極44は、それぞれ表示パネル11の画面領域以上の大きさの電極であることが好ましいが、小さくてもよい。
【0051】
また、第一の基板41および第二の基板42は、電極同士が対向するように配置され、対向面の間にカイラルネマチック液晶46を挟持する。樹脂膜45が形成された領域の周囲にはシール材47が配置される。シール材47は、基板同士を接着させ、また、基板間にカイラルネマチック液晶46を封止する。
【0052】
カイラルネマチック液晶46として、プレナー状態のときに所望の色(電源オフ時に呈すべき色)の波長域に属する波長の光を反射するカイラルネマチック液晶を用いればよい。例えば、表示装置の筐体(図示せず。)を赤色にし、電源オフ時に画面領域も赤色にしたい場合には、プレナー状態のときに赤色の波長域に属する波長の光を反射するカイラルネマチック液晶を前面パネル1内に配置すればよい。同様に、電源オフ時における画面領域を緑色にしたい場合、プレナー状態のときに緑色の波長域に属する波長の光を反射するカイラルネマチック液晶を前面パネル1内に配置すればよい。また、電源オフ時における画面領域を青色にしたい場合、プレナー状態のときに青色の波長域に属する波長の光を反射するカイラルネマチック液晶を前面パネル1内に配置すればよい。なお、赤色の波長域は580〜780nmである。緑色の波長域は480〜580nmである。青色の波長域は420〜520nmである。
【0053】
また、電源オフ時における画面領域の色に、金属的光沢を実現する反射特性を持たせる場合には、樹脂膜45として平行配向膜を配置し、樹脂膜45にラビング処理を施しておく。そのような反射特性を持たせない場合には、樹脂膜45にラビング処理を施さない。また、この場合、樹脂膜45は、平行配向膜であっても、平行配向膜でなくてもよい。なお、平行配向膜とは、ラビング処理を施されることによって液晶分子を基板に平行に配向させることができる配向膜である。
【0054】
図1に示す前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、それぞれ前面パネル1のコモン電極43、セグメント電極44と接続される。前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、制御部21に従ってコモン電極43およびセグメント電極44の電位を設定することにより、前面パネル1を駆動する。
【0055】
表示装置の電源がオンとなっている場合、前面パネル用コモン電極ドライバ2はコモン電極43の電位をVcomに設定し、前面パネル用セグメント電極ドライバ3はセグメント電極44の電位を−Vsegに設定する。ただし、Vcom、Vsegの値は、Vcom+Vsegがカイラルネマチック液晶46をホメオトロピック状態に変化させることができる電圧になるように予め定められる。
【0056】
また、前面パネル用電圧供給部4は、コモン電極43の電位設定に必要な電圧Vcomを前面パネル用コモン電極ドライバ2に出力し、セグメント電極44の電位設定に必要な電圧Vsegを前面パネル用セグメント電極ドライバ3に出力する。
【0057】
表示装置の電源がオンからオフに切り替えられると、前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、制御部21に従って、それぞれコモン電極43、セグメント電極44の電位を0Vに設定する。
【0058】
制御部21は、表示パネル11および前面パネル1の駆動を制御する。表示装置の電源がオンとなっている場合、制御部21は、表示パネル11において表示すべき画像が表示されるように走査電極の走査を指示する制御信号を出力する。例えば、1フレームの開始を指示するFLM(ファーストラインマーカ)を表示パネル用走査電極ドライバ12に出力し、選択行の切り替えを指示するラッチパルスを表示パネル用走査電極ドライバ12および表示パネル用信号電極ドライバ13に出力する。表示パネル用走査電極ドライバ12および表示パネル用信号電極ドライバ13は、これらの制御信号に従って線順次駆動を行い、表示パネル11に画像を表示させる。表示装置の電源がオフにされると、制御部21は、FLMやラッチパルスの出力を停止し、表示パネル11の駆動を停止する。
【0059】
また、制御部21は、表示装置の電源がオンにされると、コモン電極43、セグメント電極44の電位がそれぞれVcom,−Vsegになるように前面パネル用の各ドライバ2,3を制御する。そして、スイッチ等のユーザインタフェース(図示せず。)を介して電源をオフにする操作が行われると、制御部21は、コモン電極43およびセグメント電極44への電圧印加の停止を指示する停止信号を前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3に出力する。
【0060】
次に、前面パネル1に配置されたカイラルネマチック液晶46の状態の変化について説明する。表示装置の電源がオンとされると、制御部21は、表示パネル用走査電極ドライバ12および表示パネル用信号電極ドライバ13を制御して、表示パネル11に画像を表示させる。
【0061】
また、制御部21は、表示装置の電源がオンにされると、前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3に、前面パネル1の各電極(コモン電極43およびセグメント電極44)への電位設定を指示する。この指示は、例えば、電位設定開始を指示するパルス信号を出力することによって行えばよい。前面パネル用コモン電極ドライバ2は、制御部21からの指示に従いコモン電極43の電位をVcomに設定する。同様に、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、セグメント電極43の電位を−Vsegに設定する。すると、前面パネル1のカイラルネマチック液晶46には、Vcom+Vsegの電圧が印加され、カイラルネマチック液晶46はホメオトロピック状態(光を通過させる光透過状態)になる。ホメオトロピック状態の液晶は透明であるので、観察者は、表示パネル11上に表示された画像を観察することができる。
【0062】
図4は、表示装置の電源をオフにする場合の、前面パネル1の駆動波形の例を示す説明図である。表示装置の使用者により、電源をオフにする操作が行われると、制御部21は、前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3に停止信号(電圧印加の停止を指示する信号)を出力する。制御部21は、停止信号を例えばパルス信号として出力すればよい。前面パネル用コモン電極ドライバ2は、停止信号が入力されると、コモン電極43の電位をVcomから0Vに変化させる。同様に、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、セグメント電極44の電位を−Vsegから0Vに変化させる。すると、カイラルネマチック液晶46への印加電圧は停止される。このとき、ホメオトロピック状態であったカイラルネマチック液晶は、印加電圧が停止されることで、プレナー状態(光反射状態)に変化し、その後プレナー状態を維持する。カイラルネマチック液晶46はプレナー状態のときに選択反射を呈し、前面パネル1は選択反射波長に応じた色になる。
【0063】
第一の実施の形態によれば、表示装置の電源をオフとしたときに、画面部分の色を、予め定めた特定の色にすることができる。従って、画面部分の色が筐体の色や模様と調和するように表示装置のデザインを定めることができる。
【0064】
また、この表示装置は、偏光板を備えていない。従って、偏光板に起因して表示パネル11の画像が暗くことはない。また、反射偏光板を使用していないので生産コストの上昇を抑えることができる。また、表示パネルに前面パネルを重ねた構成であるので、図10に示すようなディスプレイの前に複数種類の部材を重ねる構成よりも簡易な構成にすることができる。
【0065】
また、表示パネル11と前面パネル1は、界面反射を無くすために光学的に接着されていてもよい。
【0066】
また、前面パネル1の製造時に、樹脂膜45として平行配向膜を配置し、樹脂膜45にラビング処理を施しておくと、カイラルネマチック液晶46は、ホメオトロピック状態からプレナー状態に変化する際、図11(b)に示す完全プレナー状態になる。完全プレナー状態の液晶に入射した選択反射波長の光は、散乱せずに反射する。従って、この場合、電源オフ時における前面パネル1の色に金属的光沢を生じさせることができる。例えば、プレナー状態で赤色になるカイラルネマチック液晶を用いた場合、金属的光沢のある赤色を実現することができる。一方、樹脂膜45にラビング処理を施さないでおくと、カイラルネマチック液晶46は、プレナー状態に変化する際、ヘリカル軸が僅かにずれたプレナー状態(図11(a))になる。この場合、選択反射波長の光は僅かに散乱するので、金属的光沢を有する色にはならない。
【0067】
また、前面パネル1の製造時に、樹脂膜45として平行配向膜を配置し、その樹脂膜45に対してラビング処理を行う際、ラビング処理される領域とラビング処理されない領域とが混在するようにラビング処理を行ってもよい。この場合、ラビング処理を行わない領域に対しマスクを設けてからラビング処理を行えばよい。この結果、電源オフ時における前面パネル1に金属的光沢を有する部分(完全プレナーになる部分)と金属的光沢を有さない部分(ヘリカル軸が僅かにずれたプレナー状態になる部分)とを混在させることができる。金属的光沢を有する複数の領域および金属的光沢を有さない複数の領域が混在するようにして、個々の領域の面積を小さく定めた場合、観察者は、各部分の平均的な状態を認識できる。この場合、反射状態としてはパール調ペイントを実現することができる。金属的光沢を有する個々の領域および金属的光沢を有さない個々の領域は、例えば、一辺の長さが5〜50μmの矩形になるようにすればよい。また、直径が5〜50μmの円形(または二つの軸の長さがそれぞれ5〜50μmになるような楕円形)の領域を複数分散して定め、その領域が金属的光沢を有するようにしてもよい。ここで示した個々の領域の形状は、例示であり、矩形、円形あるいは楕円形に限定されるわけではない。
【0068】
また、図1では、一つの前面パネル1を用いる場合を示したが、前面パネル1を二つ以上重ねた構成にしてもよい。個々の前面パネルの駆動は、一つの前面パネルを用いる場合と同様に行えばよい。前面パネル1を複数重ね、個々の前面パネル1に選択反射波長がそれぞれ異なるカイラルネマチック液晶を配置することにより、実現できる色のバリエーションを増やすことができる。
【0069】
例えば、電源オフ時における画面部分の色を黄色にする場合、選択反射により赤色を呈する前面パネルと、選択反射により緑色を呈する前面パネルとを重ねればよい。赤色を呈する前面パネルを観察者側に配置したとすると、赤色波長の光は、観察者側の前面パネルで反射し観察者に到達する。他の波長の光はもう一方の前面パネルまで達する。その光のうち緑色の波長の光は反射し、観察者側の前面パネルを通過して観察者に到達する。この結果、画面部分は黄色に見える。
【0070】
また、電源オフ時における画面部分の色を白色にする場合、選択反射により赤色を呈する前面パネルと、選択反射により緑色を呈する前面パネルと、選択反射により青色を呈する前面パネルとを重ねて配置すればよい。このような構成にすれば、各前面パネルの選択反射によって、画面部分は白色に見える。さらに、この三枚の前面パネル全てにおいて、樹脂膜として平行配向膜を配置し、その樹脂膜にラビング処理を施しておけば、個々の前面パネルはそれぞれ散乱を生じさせずに赤色、緑色、青色の光を鏡面反射する。従って、画面部分は鏡となる。すなわち、電源オフ時に画面部分を鏡として用いることができる。
【0071】
また、二つの前面パネルを一組とし、選択反射波長(λとする。)が同一であり、液晶のらせんの向き(液晶ドメインのねじれの向き)が互いに逆向きになる2種類のカイラルネマチック液晶を二つの前面パネルに別々に配置してもよい。一方の前面パネルは、波長λの光のうち、液晶のらせんの向きに応じた光のみ(右回りの円偏光と左回りの円偏光のいずれか一方のみ)を反射させる。他方の前面パネルでは、液晶のらせんの向きが逆向きであるので、一方の前面パネルを通過した波長λの光を反射する。すなわち、二つの前面パネルの一方と、他方とで、異なる光偏光状態であって波長が同一の光を反射する。従って、前面パネルを一枚だけ用いる場合よりも、選択反射波長に応じた色を明るくすることができる。なお、前面パネルを三層以上重ねる場合、一つの前面パネルと、他の前面パネルのうちの少なくとも一つの前面パネルとで、異なる光偏光状態の光を反射するするようにすればよい。
【0072】
また、ここでは、各層の選択反射波長が共通する場合について説明した。二つの前面パネルの選択反射波長が異なっていても、選択反射する波長域に重なる領域があれば、液晶ドメインのねじれの向きが互いに逆向きになるようなカイラルネマチック液晶を各前面パネルに配置することで、重なる波長域における光の反射量を増やして、その波長域の色を明るくすることができる。
【0073】
また、プレナー状態のカイラルネマチック液晶は、液晶ドメインのねじれの向きに応じて右回りの円偏光または左回りの円偏光を反射する。この円偏光を直線偏光に変換する必要がある場合には、円偏光を直線偏光に変換する部材(例えば、1/4波長板)を前面パネルに配置すればよい。
【0074】
[実施の形態2]第二の実施の形態による表示装置は、電源オフ時における表示装置の画面部分を色分けし、複数に色による模様を表示する。本実施の形態における表示装置の構成および前面パネル1の構成は、それぞれ図1,2に示す場合と同様である。ただし、前面パネル1は、複数のセグメント電極を備える。個々のセグメント電極は、色分けする個々の領域と同一の形状になるように形成される。例えば、図5に示すように画面部分を3つの領域に分割し、電源オフ時に、第二領域62の液晶をプレナー状態とし、第一領域61および第三領域63の液晶をフォーカルコニック状態とすることにより色分けするとする。この場合、前面パネル1の第二の基板42には、第一領域61から第三領域63の各領域と同一形状の三つのセグメント電極を配置する。
【0075】
また、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、複数の電圧出力端を備え、前面パネル1の各セグメント電極はこの電圧出力端と一対一に接続される。
【0076】
なお、前面パネル1のコモン電極に関しては、第一の実施の形態と同様、前面パネル1が一つのコモン電極43を備えている場合を例に説明する。
【0077】
本実施の形態において、制御部21は、第一の実施の形態と同様に表示パネル11の駆動を制御する。ただし、前面パネル1の駆動方法は、第一の実施の形態と異なる。以下、前面パネル1の駆動方法について説明する。
【0078】
制御部21は、表示装置の電源がオンにされると、前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3に、前面パネル1の各電極(コモン電極43および全てのセグメント電極)への電位設定を指示する。この指示は、例えば、電位設定開始を指示するパルス信号を出力することによって行えばよい。前面パネル用コモン電極ドライバ2は、制御部21からの指示に従いコモン電極43の電位をVcomに設定する。同様に、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、全てのセグメント電極の電位を−Vsegに設定する。すると、前面パネル1のカイラルネマチック液晶46には、Vcom+Vsegの電圧が印加され、カイラルネマチック液晶46はホメオトロピック状態(光を通過させる光透過状態)になる。また、各セグメント電極の電位はいずれも−Vs egに設定されるので、画面全体の液晶がホメオトロピック状態になる。このとき、観察者は、表示パネル11上に表示された画像を観察することができる。
【0079】
図6は、表示装置の電源をオフにする場合の、前面パネル1の駆動波形を示す説明図である。表示装置の使用者によって電源をオフにする操作が行われると、制御部21は、フォーカルコニック状態(光を散乱させて通過させる第二の光透過状態)にすべき領域のカイラルネマチック液晶をフォーカルコニック状態に変化させるように指示する信号(以下、フォーカルコニック設定指示信号と記す。)を前面パネル用セグメント電極ドライバ3に出力する。制御部21は、フォーカルコニック設定指示信号を例えばパルス信号として出力すればよい。
【0080】
前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、フォーカルコニック設定指示信号が入力されると、フォーカルコニック状態にすべき領域のセグメント電極の電位を−VsegからVfに変化させる。ただし、Vfの値は、Vcom−Vfがカイラルネマチック液晶46をフォーカルコニック状態に変化させることができる電圧になるように予め定められる。また、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、電源オフ時にプレナー状態(光反射状態)とすべき領域のセグメント電極の電位を−Vsegのまま維持する。例えば、前面パネル1が、図5に示す三つの領域に対応するセグメント電極を備えているとする。この場合、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、第一領域61および第三領域63に対応するセグメント電極の電位を−VsegからVfに変化させる。また、第二領域62に対応するセグメント電極の電位を−Vsegのまま維持する。
【0081】
一方、前面パネル用コモン電極ドライバ2は、この間もコモン電極43の電位をVcomのまま維持する。従って、電位がVfに変化したセグメント電極とコモン電極43との間に位置するカイラルネマチック液晶にはVcom−Vfの電圧が印加され、そのカイラルネマチック液晶はホメオトロピック状態からフォーカルコニック状態に変化する。また、他のセグメント電極(電位が−Vsegのまま維持されたセグメント電極)とコモン電極43との間に位置するカイラルネマチック液晶は、ホメオトロピック状態を維持する。
【0082】
制御部21は、フォーカルコニック設定指示信号を出力してから所定の時間が経過したときに、前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3に停止信号(電圧印加の停止を指示する信号)を出力する。制御部21は、停止信号を例えばパルス信号として出力すればよい。フォーカルコニック設定指示信号を出力してから停止信号を出力するまでの時間は、少なくとも、Vcom−Vfの電圧によりカイラルネマチック液晶がフォーカルコニック状態に変化する時間以上に設定する。
【0083】
前面パネル用コモン電極ドライバ2は、停止信号が入力されると、コモン電極43の電位をVcomから0Vに変化させる。同様に、前面パネル用セグメント電極ドライバ3は、全てのセグメント電極44の電位を−VsegまたはVfから0Vに変化させる。すると、カイラルネマチック液晶46への印加電圧は停止される。このとき、ホメオトロピック状態であったカイラルネマチック液晶は、印加電圧が停止されることで、プレナー状態に変化し、その後プレナー状態を維持する。また、停止信号出力時までにフォーカルコニック状態に変化していたカイラルネマチック液晶は、フォーカルコニック状態を維持する。
【0084】
この結果、プレナー状態になったカイラルネマチック液晶が存在する領域は選択反射波長に応じた色になる。また、フォーカルコニック状態になったカイラルネマチック液晶が存在する領域は光を散乱させながら通過させる状態になり、背面の表示パネル11の色として観察される。電源オフ時における表示パネル11の色は例えば灰色や黒色である。図5に示す例の場合、第二領域62の液晶は選択反射波長に応じた色を呈する。また、第一領域61および第三領域63の液晶は光を通過させるので、表示パネル11の色(例えば灰色や黒色)となる。
【0085】
第二の実施の形態によれば、表示装置の電源をオフとしたときに、画面内の一部の色を、予め定めた特定の色にすることができる。従って、電源オフ時に画面内に色分けされた模様を表示することができ、画面内のデザインの自由度が大きくなる。また、画像が暗くなることの防止、生産コストの上昇の防止、構成の簡略化等、第一の実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0086】
電源オフ時に特定の領域を金属的光沢のある色にする場合には、その領域に対応するセグメント電極上の樹脂膜として平行配向膜を用い、その樹脂膜にラビング処理を施しておく。また、コモン電極上の樹脂膜も平行配向膜とし、その樹脂膜のうち、そのセグメント電極に対向する領域上の樹脂膜にもラビング処理を施しておく。ラビング処理を施したセグメント電極とコモン電極との間に位置する液晶は、電源オフ時に完全プレナー状態に変化するので、一部の領域の色に金属的光沢を生じさせることができる。
【0087】
ただし、電源オフ時にフォーカルコニック状態にすべき領域の樹脂膜には、ラビング処理を施さないことが好ましい。樹脂膜の種類によっては、ラビング処理を施すことによりフォーカルコニック状態の安定性が失われてしまうからである。従って、ラビング処理は、電源オフ時にフォーカルコニック状態にすべき領域にマスクを設けてから行うことが好ましい。
【0088】
また、第一の実施の形態と同様に、複数の前面パネル1を重ね合わせる構成にしてもよい。個々の前面パネルの駆動は、一つの前面パネルを用いる場合と同様に行えばよい。前面パネル1を複数重ね、個々の前面パネル1に選択反射波長がそれぞれ異なるカイラルネマチック液晶を配置することにより、実現できる色のバリエーションを増やすことができる。例えば、図5に例示する各領域に対応するセグメント電極を備えた前面パネルを二枚重ねたとする。そして、一方の前面パネルに、選択反射により赤色を呈する液晶を配置し、他方の前面パネルに、選択反射により緑色を呈する液晶を配置したとする。各前面パネルの第二領域62をプレナー状態にし、各前面パネルの第一領域61および第三領域63をフォーカルコニック状態とすることによって、電源をオフとしたとき、第二領域62のみを黄色にすることができる。同様に、選択反射により赤色を呈する前面パネルと、選択反射により緑色を呈する前面パネルと、選択反射により青色を呈する前面パネルとを重ねて配置すれば、特定の領域(例えば第二領域62)のみを白色にすることができる。さらにこの場合、三枚の前面パネルそれぞれにおいて、プレナー状態にする領域の樹脂膜を平行配向膜とし、その樹脂膜にラビング処理を施しておけば、その領域のみを鏡とすることができる。
【0089】
また、必ずしも電源オフ時にフォーカルコニック状態になる領域を設ける必要はない。完全プレナー状態によって得られる反射特性を持つ色(金属的光沢を有する色)と、僅かな散乱のあるプレナー状態によって得られる通常の色とによって色分けを行ってもよい。例えば、図5に示す第二領域62を金属的光沢のある赤色で表示し、第一領域61および第三領域63を金属的光沢のない通常の赤色で表示するようにしてもよい。この場合、例えば、各セグメント電極およびコモン電極上に樹脂膜として平行配向膜を配置する。そして、金属的光沢を生じさせる領域のセグメント電極上の平行配向膜、およびそのセグメント電極に対向する領域の平行配向膜(コモン電極上の平行配向膜)のみにラビング処理を施しておけばよい。また、この場合、一部の液晶をフォーカルコニック状態にするための期間を設ける必要はない。従って、電源をオフにする操作が行われた際、制御部21は、フォーカルコニック設定指示信号を出力しなくてよい。また、制御部21は、電源をオフにする操作が行われたときに停止信号を前面パネル用コモン電極ドライバ2および前面パネル用セグメント電極ドライバ3に出力すればよい。
【0090】
前面パネルを複数枚重ねる場合、一部の前面パネルには、電源オフ時にフォーカルコニック状態になる領域を設け、他の前面パネルには、電源オフ時にフォーカルコニック状態になる領域を設けないようにしてもよい。
【0091】
また、第一の実施の形態と同様に、二つの前面パネルを一組とし、選択反射波長が同一であり、液晶のらせんの向きが互いに逆向きになる2種類のカイラルネマチック液晶を二つの前面パネルに別々に配置してもよい。この場合、選択反射波長に応じた色を明るくすることができる。
【0092】
[実施の形態3]第三の実施の形態では、前面パネル1内に透明樹脂を配置して常時透明になる領域を設ける。そして、電源オフ時における前面パネル1を透明な領域と、選択反射を呈する領域とで色分けする。本実施の形態における表示装置の構成は、図1に示す場合と同様である。図7は、第三の実施の形態における前面パネル1の構成例を示す模式的断面図である。図3に示す構成要素と同様の構成要素については、図3と同一の符合を付し、説明を省略する。常時透明になる領域には、透明樹脂48が配置される。透明樹脂48は、コモン電極43上の樹脂膜45およびセグメント電極44上の樹脂膜45それぞれに接するように挟持される。従って、透明樹脂48が配置された領域には、カイラルネマチック液晶46が存在せず、その領域は常時透明状態として観察される。
【0093】
また、コモン電極43およびセグメント電極44は、それぞれ一つずつ配置されていればよい。
【0094】
図8(a),(b)は、いずれも前面パネル1の例を示す説明図である。図8では、「OPTREX」という文字の形状を示す領域に透明樹脂48を配置した場合の例を示す。
【0095】
空間を囲むように透明樹脂48を設ける場合には、透明樹脂48に囲まれる領域へカイラルネマチック液晶46を通過させる第二の注入孔52を設ける。例えば、「O」、「P」、「R」等のように空間を線で囲む形状の文字に合わせて透明樹脂48を配置する場合、囲まれる空間にカイラルネマチック液晶46を注入するために第二の注入孔52を設ける。図8(a)に示す例では、全ての文字を水平方向に分割し、分割部分が第二の注入孔52になるように透明樹脂48を配置している。また、図8(b)に示す例では、「O」、「P」および「R」を示す透明樹脂にのみ第二の注入孔52を設けた場合を示している。
【0096】
第一の注入孔51は、基板間にカイラルネマチック液晶46を注入するための孔である。注入されたカイラルネマチック液晶46は、対向する基板およびシール材47によって封止される。また、注入されたカイラルネマチック液晶46は、図8(a),(b)に例示する第二の注入孔52を通過して透明樹脂48に囲まれた領域内にも配置される。
【0097】
本実施の形態では、第一の実施の形態と同様に前面パネル1を駆動すればよい。すなわち、表示装置の電源がオンにされると、コモン電極43およびセグメント電極44に挟持されるカイラルネマチック液晶46に電圧を印加し、カイラルネマチック液晶46をホメオトロピック状態に変化させる。また、表示装置の電源がオフにされると、カイラルネマチック液晶46への電圧印加を停止する。
【0098】
このように駆動した場合、電源オン時にカイラルネマチック液晶46は透明状態になる。また、透明樹脂48が配置された領域はもともと透明であるので、前面パネル1の画面全体が透明になる。この結果、観察者は、表示パネル11に表示された画像全体を観察することができる。
【0099】
一方、電源オフ時には、カイラルネマチック液晶46は、電圧印加が停止されることで、ホメオトロピック状態からプレナー状態に変化し、選択反射を呈する。従って、カイラルネマチック液晶46が配置された領域は、選択反射波長に応じた色になる。また、透明樹脂48が配置された領域は印加電圧に関わらず透明のままであるので、表示パネル11の色(例えば灰色や黒色)になる。この結果、電源オフ時には、透明樹脂48の配置位置とカイラルネマチック46の配置位置とで色分けを行い、文字等を表示することができる。従って、所望の文字に合わせて透明樹脂48を形成しておけば、電源オフ時にメッセージを表示することができる。
【0100】
このように第三の実施の形態では、透明樹脂48による色分けを実現することができるので、電源オフ時における表示装置の外観のデザインの自由度が高くなる。
【0101】
第二の実施の形態でも色分けを行うことができるが、本実施の形態ではセグメント電極を複数個用いる必要がない。また、制御部21は、電源オフの操作が行われた際に、すぐに停止信号を出力すればよいので、第二の実施の形態よりも駆動制御が簡略化される。従って、第二の実施の形態よりも生産コストを低くすることができる。このように、本実施の形態によれば、第二の実施の形態よりも簡単な構成で、色分けを行うことができる。
【0102】
本実施の形態では、透明樹脂48としてシール材47と同一材料を用いてもよい。そして、シール材47を基板上に塗布する工程で、同時に透明樹脂48を塗布してもよい。シール材47と透明樹脂48とを同一の材料で形成したり、同時に形成すれば、前面パネル1の製造工程を簡略化することができる。
【0103】
また、図8では、文字を示す領域に透明樹脂48を配置し、背景となる領域にカイラルネマチック液晶46を配置する場合を示した。文字を示す領域にカイラルネマチック液晶46を配置し、背景となる領域に透明樹脂48を配置してもよい。この場合の前面パネル1の例を図9(a),(b)に示す。図9では、「Optrex」という文字の形状を示す領域にカイラルネマチック液晶46を配置した場合の例を示す。
【0104】
図9(a),(b)に示すように、背景となる領域には透明樹脂48を配置する。ただし、第一の注入孔51から各文字を示す領域に液晶を流すための通路53には、透明樹脂48を配置しない。第一の注入孔51から注入されたカイラルネマチック液晶46は、通路53を通過して各文字を示す領域に配置される。
【0105】
背景となる領域に透明樹脂48を配置する場合、透明樹脂48はシール材として機能する。すなわち、注入されたカイラルネマチック液晶46は、対向する基板および透明樹脂48によって封止される。
【0106】
背景となる領域に透明樹脂48を配置する場合も、第一の実施の形態と同様に前面パネル1を駆動すればよい。第一の実施の形態と同様に駆動すれば、電源オン時にカイラルネマチック液晶46は透明になるので、文字および通路53の領域は透明状態になる。また、透明樹脂48が配置された背景領域はもともと透明であるので、前面パネル1の画面全体が透明になる。この結果、観察者は、表示パネル11に表示された画像全体を観察することができる。
【0107】
一方、電源オフ時には、カイラルネマチック液晶46は、電圧印加が停止されることで、ホメオトロピック状態からプレナー状態に変化し、選択反射を呈する。従って、カイラルネマチック液晶46が配置された領域(文字および通路53の領域)は、選択反射波長に応じた色になる。また、透明樹脂48が配置された背景領域は印加電圧に関わらず透明のままであるので、表示パネル11の色(例えば灰色や黒色)になる。この結果、電源オフ時には、透明樹脂48の配置位置とカイラルネマチック46の配置位置とで色分けを行い、文字等を表示することができる。
【0108】
背景となる領域に透明樹脂48を配置する場合も、第二の実施の形態よりも簡単な構成で色分けを実現することができる。
【0109】
また、カイラルネマチック液晶46を配置する領域において、液晶の配向状態を部分的に変化させてもよい。例えば、樹脂膜45として平行配向膜を配置して、文字となる領域以外の領域のみに対してラビング処理を施してもよい。この場合、表示装置の電源をオフにすると、文字となる領域のカイラルネマチック液晶は、ヘリカル軸が僅かにずれたプレナー状態に変化する。また、通路部53のカイラルネマチック液晶は完全プレナー状態に変化する。従って、文字を示す領域と通路部とで反射特性が異なり、観察者は文字を認識しやすくなる。
【0110】
第三の実施の形態においても、第一の実施の形態や第二の実施の形態と同様、前面パネル1を複数枚重ねて配置してもよいまた、二つの前面パネルを一組とし、選択反射波長が同一であり、液晶のらせんの向きが互いに逆向きになる2種類のカイラルネマチック液晶を二つの前面パネルに別々に配置してもよい。
【0111】
また、第一から第三の各実施の形態において、前面パネル1のコモン電極の数が少ない場合(例えば、コモン電極が一つあるいは数個程度である場合)、前面パネル用コモン電極ドライバ2を設けずに、制御部21が直接コモン電極の電位を設定する構成であってもよい。同様に、前面パネル1のセグメント電極の数が少ない場合(例えば、セグメント電極が一つあるいは数個程度である場合)、前面パネル用セグメント電極ドライバ3を設けずに、制御部21が直接セグメント電極の電位を設定する構成であってもよい。
【0112】
また、一枚の前面パネル1内において、選択反射波長が異なる複数種類のカイラルネマチック液晶を、互いに混ざり合わないように注入してもよい。複数種類のカイラルネマチック液晶が混ざり合わないようにするためには、基板間に隔壁を設けて、隔壁によって、各カイラルネマチック液晶を注入する領域を区切ればよい。そして、各領域に個別にカイラルネマチック液晶を注入すればよい。このような構成とすることで、一枚の前面パネル1を用いて、複数の色による表示が可能になる。
【0113】
また、既に説明したように、液晶表示パネル以外の装置を表示パネル11として用いてもよい。例えば、CRT、PDP、無機ELディスプレイ、有機ELディスプレイ、あるいは蛍光表示管等を表示パネル11として用いてもよい。その場合、液晶表示パネル用の駆動ドライバではなく、CRTやPDP等の種類に応じた駆動装置を用いて画像を表示させればよい。また、ここに例示したような電子表示体ではなく、機械的な部材を用いて表示を行う機械式表示体を表示パネル11としてもよい。機械式表示体の例としては、例えば、針の動きによって情報を表示する表示体がある。より具体的な例として、自動車のインスツルメントパネルに搭載される速度メータやタコメータ等がある。
【0114】
本発明による表示装置は、例えば、携帯電話機の表示部として用いることができる。さらに、このように携帯電話機に搭載される携帯電話機用表示装置として用いるほかに、ノート型パーソナルコンピュータに搭載されるノート型パーソナルコンピュータ用表示装置、パーソナルコンピュータから入力される情報を表示するモニタ用表示装置、あるいはテレビジョン受像機に搭載されるテレビジョン受像機用表示装置等として用いてもよい。このように携帯電話機、ノート型パーソナルコンピュータ、モニタ、あるいはテレビジョン受像機等の各種機器の表示部に本発明を適用することによって、これらの各種機器の外観をデザインする場合、画面部分も含む全体的な外観についてデザインすることが可能になる。
【0115】
上記の各実施の形態において、電気光学素子は、前面パネル1によって実現され、電気光学層は、カイラルネマチック液晶46によって実現される。また、表示体は表示パネル11によって実現される。透明部材は、透明樹脂48によって実現される。
【0116】
上記の各実施の形態では、前面パネル1の液晶としてカイラルネマチック液晶を用いる場合を示したが、前面パネル1に配置される液晶は、カイラルネマチック液晶でなくてもよい。第一の実施の形態および第三の実施の形態の場合、ホメオトロピック状態および選択反射状態とを呈する液晶であればよい。第二の実施の形態の場合、ホメオトロピック状態、選択反射状態および散乱状態を呈する液晶であればよい。例えば、上記の各実施の形態において、前面パネル1にコレステリック液晶を配置してもよい。あるいは、液晶ホログラム素子を用いることもできる。さらに、液晶素子ではなく、電気化学反応を用いた電気光学素子で、同様の光学特性を有するものを配置して構成してもよい。
【0117】
【発明の効果】
本発明の表示装置によれば、光を通過させる光透過状態と、特定の波長域の光を選択的に反射し得る光反射状態とを電気的に制御可能な電気光学層が一対の電極付き基板間に挟持されてなる電気光学素子が、情報を表示するための表示体の前面に設置され、電気光学素子は、電気光学層として、少なくともホメオトロピック状態とプレナー状態とを呈する液晶を備え、ラビング処理された領域とラビング処理されていない領域とが混在する平行配向膜を電極付き基板上に備え、表示体が情報を表示する場合に、液晶をホメオトロピック状態にせしめられ、表示体が情報を表示しない場合に、電気光学素子の少なくとも一部の領域の液晶をプレナー状態にせしめられる。従って、情報を表示しない場合、情報表示領域が特定の色または模様等を呈するようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による表示装置の構成例を示す説明図。
【図2】 前面パネルの配置位置を示す説明図。
【図3】 前面パネルの構成例を示す模式的断面図。
【図4】 前面パネルの駆動波形の例を示す説明図。
【図5】 画面の色分けの例を示す説明図。
【図6】 前面パネルの駆動波形の例を示す説明図。
【図7】 前面パネルの構成例を示す模式的断面図。
【図8】 透明樹脂を配置した前面パネルの例を示す説明図。
【図9】 透明樹脂を配置した前面パネルの例を示す説明図。
【図10】 従来の表示装置の例を示す説明図。
【図11】 カイラルネマチック液晶の各種状態を示す模式図。
【符号の説明】
1 前面パネル
2 前面パネル用コモン電極ドライバ
3 前面パネル用セグメント電極ドライバ
4 前面パネル用電圧供給部
11 表示パネル
12 表示パネル用走査電極ドライバ
13 表示パネル用信号電極ドライバ
14 表示パネル用電圧供給部
21 制御部
41,42 透明基板
43 コモン電極
44 セグメント電極
45 樹脂膜
46 カイラルネマチック液晶
47 シール材
Claims (9)
- 光を通過させる光透過状態と、特定の波長域の光を選択的に反射し得る光反射状態とを電気的に制御可能な電気光学層が一対の電極付き基板間に挟持されてなる電気光学素子が、情報を表示するための表示体の前面に設置され、
前記電気光学素子は、
電気光学層として、少なくともホメオトロピック状態とプレナー状態とを呈する液晶を備え、
ラビング処理された領域とラビング処理されていない領域とが混在する平行配向膜を前記電極付き基板上に備え、
前記表示体が情報を表示する場合に、前記液晶をホメオトロピック状態にせしめられ、前記表示体が情報を表示しない場合に、電気光学素子の少なくとも一部の領域の液晶をプレナー状態にせしめられる
ことを特徴とする表示装置。 - 電気光学素子が備える電気光学層は、光反射状態のときに、赤色、緑色または青色の波長域に属する波長の光を反射する請求項1に記載の表示装置。
- 電気光学素子が2個以上積層され、電気光学素子毎に、光反射状態における反射光の波長域が異ならしめられる請求項1または2に記載の表示装置。
- 電気光学素子が2個以上積層され、1個の電気光学素子と、他の電気光学素子のうちの少なくとも1個の電気光学素子とで、光反射状態における反射光の光偏光状態が異ならしめられる請求項1、2または3に記載の表示装置。
- 積層された電気光学素子の少なくとも一部の領域は、表示体が情報を表示しない場合に白色を呈する請求項3または請求項4に記載の表示装置。
- 積層された電気光学素子の少なくとも一部の領域は、表示体が情報を表示しない場合に鏡となる請求項3または請求項4に記載の表示装置。
- 電気光学素子は、表示体が情報を表示しない場合に、電気光学素子の一部の領域の電気光学層を光反射状態にせしめられ、他の領域の電気光学層を、光を散乱させて通過させる第二の光透過状態にせしめられ、
前記第二の光透過状態にせしめられる領域の平行配向膜は、ラビング処理されていない
請求項1、2、3、4、5または6に記載の表示装置。 - 電気光学素子は、電極付き基板間に透明部材を挟持し、前記透明部材が存在する領域を常時透明な状態に維持する請求項1、2、3、4、5または6に記載の表示装置。
- 表示装置は、携帯電話機に搭載される携帯電話機用表示装置、ノート型パーソナルコンピュータに搭載されるノート型パーソナルコンピュータ用表示装置、パーソナルコンピュータから入力される情報を表示するモニタ用表示装置、またはテレビジョン受像機に搭載されるテレビジョン受像機用表示装置である請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載の表示装置。
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