JP4079603B2 - 回動操作型電気部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話、PHS等の携帯用電子機器等に使用され、操作体が回動することで接点の切換が行われる回動操作型電気部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の回動操作型電気部品の図面を説明すると、図13は従来の回動操作型電気部品の要部断面図、図14は従来の回動操作型電気部品の分解斜視図、図15、図16は従来の回動操作型電気部品の操作を説明するための説明図である。
【0003】
従来の回動操作型電気部品を図13〜図16に基づいて説明すると、ケーシング50は、合成樹脂の成型品からなり、矩形状の基部50aと、該基部50aの上面に形成され、開口部が正方形をなす第1の凹部50bと、該第1の凹部50bの近傍に形成され、開口部が長方形をなす第2の凹部50cと、この第2の凹部50cに並設された第3の凹部50dとを有し、第2の凹部50c内には略U字状の受け部50eが設けられている。また、短手側の両壁部の近傍には通孔50fが一対設けられており、この通孔50fは該壁部に形成された係合孔50gに連通している。
【0004】
第1の凹部50b内には、プッシュスイッチ用の第1の固定接点51が埋設され、第3の凹部50d内には中央に帯状の第2の固定接点52aが埋設されると共に、この第2の固定接点52aの両側近傍には底壁面が露出した露出部50hを介して第3の固定接点52cが一対埋設されている。
【0005】
ドームバネ53は、反転復帰可能な金属板からなり、第1の固定接点51上に載置され、このドームバネ53と第1の固定接点51とでプッシュスイッチP1が構成されている。シート54は絶縁性の可撓性を有するフィルムからなり、第1の凹部50bを覆うように固定されている。
【0006】
可動体55は、合成樹脂の成型品からなる本体部55aと、該本体部55aに取り付けられている金属からなる摺動子55bとから構成され、本体部55aは、平板の矩形状をなす取付部55cと、該取付部55cの上面からU字状に突出して形成された係合部55dとを有する。また、摺動子55bは、平板状の基部55eと、該基部55eの両端から下方に屈曲して延びる一対の摺動子片55fとを有し、基部55eがカシメ等の方法で取付部55cに固定されて、摺動子55bが本体部55aに固定される。
【0007】
このような可動体55は、第3の凹部50d内にスライド移動可能に収納され、摺動子片55fが露出部50hに位置するときに中立状態にあり、この可動体55がスライド移動すると、摺動子片55fが第2、第3固定接点52a、52c上を摺動して、第2、第3固定接点52a、52c間がONするようになっている。そして、可動体55と、第2、第3固定接点52a、52cとでスライドスイッチS1を構成している。
【0008】
カバー56は、金属板をプレス加工した後に、折り曲げ加工したものから構成され、平板状の板状部56aと、該板状部56aに形成された矩形状の第1の通孔56bと、該板状部56aの中間部の短手方向に形成された第2の通孔56cと、該第2の通孔56cの近傍に形成された第3の通孔56d、板状部56aの短手側の両側縁を凹状に切り欠かれて形成された一対の切込部56eとを有する。また、第2の通孔56cの両端部には斜向かいの位置に、上方にL字状に延びる第1の係止部56fと、第2の係止部56gが一対形成されており、第3の通孔56dの長手側の内縁部には、上方に突出する一対のガイド壁56hが形成されている。
【0009】
このようなカバー56は、ケーシング50を上方から覆うように固定され、このカバー56がケーシング50に固定されると、第2の通孔56cから受け部50eが突出すると共に、第3の凹部50dから可動体55の係合部55dが突出した状態になる。また、ケーシング50の通孔50fは切込部56eがあるため、上方に開放したままの状態となっている。
【0010】
ねじりバネ57は、巻回部57aと、巻回部57aの両端から離れる方向に延びる一対の第1、第2のアーム部57b、57cとを有する。このねじりバネ57は、巻回部57aが受け部50eはめ合わされ、第1のアーム部57bが第1の係止部56fに掛け止められ、第2のアーム部57cが第2の係止部56gに掛け止められた状態で保持される。
【0011】
操作体58は、合成樹脂の成型品からなり、矩形板が湾曲した形状を有する基体58aと、この基体58aの両端部に形成された一対の扇状の側壁部58bとを有し、基体58aは、上面側の頂部に長手方向に間隔を置いて形成されたレール状の2本の凸条部58hと、下面側に下方に突出するように形成された押圧部58cと、下面側の略中間部から一対広がるようハ字状に形成された第1の突起58d、及び第2の突起58eと、下方に突出すると共に先端が丸みを帯びた係合突起58gとを有する。また、側壁部58bは、互いに離れるように突出するL字状の係合爪58fを有する。
【0012】
このような構成をした操作体58は、係合爪58fがケーシング50の通孔50f内に挿入され、係合孔50gに係合することで、ケーシング50に対して回動可能な状態で保持されると共に、係合爪58gが係合孔50g内を上下方向に移動可能となっているので、操作体58は上下方向にも移動可能となっている。また、押圧部58cは、第1の通孔56bを貫通してシート54に当接する状態となり、第1、第2の突起58d、58eは、第1、第2の係止部56f、56gに掛け止めされた第1、第2のアーム部57b、57cに当接した状態となる。さらに、係合突起58gが可動体55の係合部55dに係合した状態となっている。
【0013】
このように回動可能に保持された操作体58が回動されると、図15、図16を参照するに、回動方向と同方向側に可動体55が係合突起58gに追従して、スライド移動し、第2、第3の固定接点52a、52c上に摺動子55bの摺動子片55fが摺接し、該第2、第3の固定接点52a、52c間がONとなり、スライドスイッチS1が操作されるようになっている。また、回動側の突起58d、58eが(図面では第1の突起58d)、回動側のアーム部57b、57c(図面では第1のアーム部57b)を押圧して、ねじりバネ57が撓むようになっている。次に、操作力が解除されると、撓んだアーム部57b、57cが係止部56f、56gに当接するまで復帰し、この復帰力で突起58d、58eが押圧されて操作体58が中立位置に復帰し、この操作体58の復帰に追従して可動体55が中立位置に復帰し、第2、第3の固定接点52b、52c間がOFFとなるようになっている。
【0014】
従来の回動操作型電気部品は上記のような構成をなし、次にその動作について図15、図16に基づいて説明すると、図15のように操作体58が図中左方向に回動されると、これに追従して可動体55がスライド移動して、ON信号が出力され、また、操作力が解除されると、第1のアーム部57bの復帰力により、操作体58が図13に示す中立位置に復帰し、可動体55が中立位置に復帰して、再びOFF状態となる。また、凸条部58hの一端部近傍が押圧されると、プッシュスイッチP1が操作される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回動操作型電気部品は上記のような構成、動作をするが、操作体58に追従して可動体55が移動し、操作体58をねじりバネ57によって復帰させる構成をとっているため、係合突起58gと係合部55d間にガタが生ずると、操作体58は中立位置に復帰しても、可動体55が中立位置に復帰せず、スライドスイッチS1がOFF状態に確実にならないという問題がある。更に、ねじりバネ57の第1、第2のアーム部57b、57cが第1、第2の係止部56f、56gに掛け止めされており、操作体58が中立位置に置いてフリーの状態になっており、操作体58にガタが生じやすいという問題もある。更には、図16に示すように、操作体58の回動時、第1、第2の突起58d、58eが第1、第2のアーム部57b、57cと擦れ合うため、操作が繰り返されると、第1、第2の突起58d、58eの特定部分が削れて、変形してしまい、操作体58の中立位置への復帰が確実に行われないと共に、回動操作型電気部品自体の寿命も短くなるという問題がある。さらに、プッシュスイッチP1が中心からずれた位置に配置せざるを得ず、凸条部58hの他端部近傍を押圧した場合、プッシュスイッチP1が操作されず、操作感が悪化するという問題がある。
【0016】
本発明はかかる課題に鑑みてなされたものであり、バネによって可動体を直接中立位置に復帰させることで、復帰時に確実に接点切換が行われ、更には長寿命の回動操作型電気部品を提供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の手段として、本発明の回動操作型電気部品は、導電パターン若しくは該導電パターンに摺動して接点切換を行う摺動子の一方を有するケーシングと、前記導電パターン若しくは前記摺動子の他方を有し、前記ケーシング内にスライド移動可能に収納された可動体と、前記ケーシングに回動可能に保持され、前記可動体をスライド移動させると共に、前記接点の切換を行う操作体と、前記ケーシングと前記可動体の間に、前記可動体の前記移動方向に沿って配置されると共に、前記操作体の回動操作時に縮み、操作力が解除されることで弾性によって前記可動体が復帰するように伸縮可能なコイルバネとを備え、前記ケーシングはプッシュスイッチを有し、前記可動体は、貫通孔を有すると共に、前記ケーシングと前記操作体との間に配置され、前記貫通孔内には押圧部材が上下動可能に収納されており、前記操作体は前記ケーシング及び前記可動体に対して上下動可能に保持され、前記ケーシングと前記操作体の間には、付勢部材と該付勢部材が押し付けられる前記押圧部材が配設され、前記付勢部材は前記操作体と共に回動可能となるように保持され、前記付勢部材はねじりバネをなし、前記ねじりバネは、巻回部と、巻回部の両端から可動体の移動方向に延びる一対のアーム部とを有し、この一対のアーム部が操作体の下面に当接した状態で操作体を付勢していると共に、前記コイルバネが前記ねじりバネを挟んで両側に一対に並設されており、前記操作体が押圧されることで、前記付勢部材が前記押圧部材を押圧して前記プッシュスイッチが操作されることを特徴とする構成とした。
【0018】
また、第2の解決手段として、本発明の回動操作型電気部品の前記ケーシングと前記操作体の間には、前記操作体は、前記押圧部材に押し付けられた前記付勢部材によって付勢された状態で前記ケーシングに回動可能に保持されている構成とした。
【0022】
また、第3の解決手段として、本発明の回動操作型電気部品の前記押圧部材は、前記プッシュスイッチによって前記付勢部材に押し付けられるように付勢され、前記押圧部材によって前記付勢部材を介して前記操作体が押圧されている構成とした。
【0024】
また、第4の解決手段として、本発明の回動操作型電気部品の前記プッシュスイッチは前記ケーシングの中央部に配置されると共に、前記貫通孔は前記可動体の中央部に配置されて、該可動体が中立位置にあるとき前記貫通孔と前記プッシュスイッチは一直線上に位置し、前記操作体を前記可動体に対して上下動可能にガイドする保持部が前記貫通孔を挟んだ両側に設けられている構成とした。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明の回動操作型電気部品の図面を説明すると、図1は本発明の回動操作型電気部品の要部断面図、図2は図1の2−2線における断面図、図3は図1の3−3線における断面図、図4は本発明の回動操作型電気部品の分解斜視図、図5は本発明の回動操作型電気部品のケーシングの上面図、図6は図5の6−6線における断面図、図7は本発明の回動操作型電気部品の操作体の上面図、図8は図7の8−8線における断面図、図9は本発明の回動操作型電気部品の可動体の下面図、図10は図9の10−10線における断面図、図11、図12は本発明の回動操作型電気部品の操作を説明するための説明図である。
【0026】
本発明の回動操作型電気部品を図1〜図12に基づいて説明すると、ケーシング1は、合成樹脂の成型品からなり、平板状で箱形を呈する基部1aと、該基部1aの中央部に形成されている円状の凹部1bと、該凹部1bの両側近傍に形成され、短手方向に延びる一対の第1の溝部1cと、該第1の溝部1cの外側に形成され、短手方向に延びる一対の第2の溝部1dと、該第2の溝部1dの両壁部に設けられた凹部で、断面半円状を呈する収納部1eとを有し、この収納部1eは凹部1bの径と同等の長さをなしている。また、基部1aを形成する短手方向に延びる一対の壁部1fの中間には、逆U字状の突起である係合凹部1gが形成されている。
【0027】
プッシュスイッチ用の固定接点2は、中央接点2aと、弓状の周辺接点2bとを有し、これらの固定接点2は凹部1b内に埋設され、中央接点2aの先端が露出すると共に、周辺接点2bが中央接点2aを囲むように露出した状態となっている。
【0028】
第1の固定接点3aは帯状を呈する金属板からなり、第1の溝部1c内で露出すると共に、端子が埋設されて外部に突出した状態になっている。また、第2の固定接点3bは、第1の固定接点3aと同幅を有する短い金属板からなり、第1の溝部1cの端部近傍に露出すると共に、端子が埋設されて外部に突出した状態となっている。また、この第1、第2の固定接点3a、3bの間には基部1aの内底面が露出して露出部1kを形成している。このような構成をなした第1、第2の固定接点3a、3bが固定接点2の両側に配置されている。
【0029】
ドームバネ4は、ドーム状の金属からなり、反転可能となっており、凹部1b内に載置されて収納されている。そして、このドームバネ4と固定接点2とでプッシュスイッチPが構成されている。シート5は、絶縁性の可撓性を有するフィルムからなり、ドームバネ4をケーシング1に保持するためのものであり、凹部1bを覆うようにケーシング1に貼り付けられて固定されている。
【0030】
コイルバネ6は金属製のバネであり、それぞれの第2の溝部1dの両側壁に形成された収納部1e内に収納され、両方の端部6aのそれぞれが収納部1eの端部に形成された止め部1hに弾接した状態になっており、外部からの荷重によって伸縮可能となっている。このコイルバネ6は、一旦縮められてから収納部1e内に組み込まれるものである。
【0031】
可動体10は、図9、図10に示すように、合成樹脂の成型品からなる本体部10aと、該本体部10aに取り付けられている一枚の金属板からなる摺動子10bとから構成され、本体部10aは、平板状の基部10cと、該基部10cの中央に形成された貫通孔10dと、該貫通孔10dを挟んだ両側に一対形成され、上方に突出して形成された略U字状の保持部10eと、下面の両端にそれぞれ形成され、短手方向に延びると共に、外部に開放するように形成された凹部10fと、この凹部10fの端部に隣接して配置され、下方に突出して4角に形成された突起10gとを有する。
【0032】
摺動子10bは、平板状の取付部10hと、該取付部10hの両端で折り曲げられて形成された2本の摺動子片10kとを有し、取付部10hが本体部10aの基部10cに埋設されて固定されている。これらの摺動子10bは、図9に示すように、互いに反対方向を向いている。
【0033】
このような可動体10は、ケーシング1に短手方向にスライド移動可能に収納されている。即ち、収納部1eと同じ長さである凹部10fが収納部1eと対向して空間を形成し、コイルバネ6がその空間に収納されるようになり、突起10gは第2の溝部1d内に挿入されると共に、コイルバネ6の端部6aと当接した状態になっており、また、その際に端部6aは止め部1hを弾圧する状態となっている。そして、可動体10が移動すると、突起10gが第2の溝部1d内を移動すると共に、該突起10gがコイルバネ6の端部6aを押圧して、コイルバネ6が縮むようになっている。また、可動体10への操作力が解除されると、コイルバネ6の復帰力によって、端部6aによって突起10gが付勢されて、可動体10が中立位置に復帰する。なお、可動体10が中立位置にあるときは、貫通孔10dと、プッシュスイッチPが高さ方向で一直線上に位置する状態となっている。
【0034】
摺動子10bは、可動体10が中立位置にあるときは、摺動子片10kが露出部1k上に摺接しており、可動体10が移動することで、2個の摺動子片10kが移動して、第1、第2の固定接点3a、3b間を導通してON信号が出力される。また、可動体10がコイルバネ6に付勢されて中立位置に復帰すると、摺動子片10kは再び露出部1k上に摺接し、OFFとなる。このような構成によって、1組のスライドスイッチSが形成されている。
【0035】
押圧部材10mは、金属材からなり、矩形状をなしている。このような押圧部材10mは、可動体10の貫通孔10d内に上下動可能に収納され、ドームバネ4を押圧可能となっている。
【0036】
カバー11は、金属板をプレス加工した後に、折り曲げ加工したものから構成され、平板状の板状部11aと、該板状部11aの中央部に形成された正方形状の第1の通孔11bと、この第1の通孔11bの両側近傍に設けられた矩形状の第2の通孔11cと、板状部11aの側縁に複数個設けられたL字状の脚部11dとを有する。
【0037】
このようなカバー11は、脚部11dがケーシング1の側壁部にスナップ止めれることで、ケーシング1に固定されている。そして、第2の通孔11cを保持部10eが貫通して、上方に突出した状態となっている。また、カバー11は、ケーシング1と協同して、可動体10をスライド可能に保持している。
【0038】
操作体15は、合成樹脂の成型品からなり、図7、8に示すように、細長の矩形状の基体15aと、この基体15aの両端から垂下して形成された側壁部15bとを有し、基体15aは、上面の中央に形成された円状の凹部15cと、この凹部15cの両側近傍に一対形成された短手方向に延びる第1の連通孔15dと、この第1の連通孔15dに隣接して設けられた第2の連通孔15eとを有し、第1の連通孔15dの中間部には、基体15aの長手方向に延びるように丸棒状の軸部15hが形成されている。また、基体15aの下面の中央部には、2本の鉤状の突起が対向した状態で下方に延びて保持部15fが形成されており、側壁部15bの下端部には、互いに向かい合うように半円状の係合爪15gが形成されている。
【0039】
付勢部材たるねじりバネ16は、巻回部16aと、巻回部16aの両端から離れる方向に延びる一対の第1、第2のアーム部16b、16cとを有し、巻回部16aが操作体15の保持部15fに掛け止めされ、第1、第2のアーム部16b、16cが操作体15の下面に当接した状態で、このねじりバネ16は操作体15に保持されている。
【0040】
このようにねじりバネ16が保持された操作体15は、係合爪15gがケーシング1の係合凹部1g内に係合することで、ケーシング1に回動可能に保持される。また、ねじりバネ16は、巻回部16aが押圧部材10mの上面に押し付けられた状態となり第1、第2のアーム部16b、16cで操作体15を上方に付勢している。即ち、押圧部材10mがドームバネ4の頂部で弾圧保持されて押付部となっている。また、操作体15は、係合爪15gがケーシング1の係合凹部1g内で上下動可能となっているので、ケーシング1に対して上下動可能となっており、この操作体15は、ねじりバネ16によって上方に付勢されて、係合爪15gが係合凹部1gの頂面に当接した状態となっている。
【0041】
また、軸部15hは、可動体10の保持部10eにガイドされた状態で挿入されるが、ねじりバネ16が操作体15を上方に付勢し、操作体15の回転半径が決まっているので、図2に示すように、保持部10eの先端部付近に位置する状態となり、下方に移動可能なスペースが形成された状態になっている。
【0042】
このような操作体15が回動されると、図11、12を参照するに、軸部15hが保持部10eを水平方向に押圧することで、可動体10が、カバー11とケーシング1にガイドされてスライド移動し、摺動子片10kが第1、第2の固定接点3a、3b間を導通させて、ON信号が出力されるようになっている。この時、突起10gにより、コイルバネ6が付勢されて可動体の移動方向に縮んでいるので、操作力が解除されると、コイルバネ6が復帰して、突起10gが付勢されて、可動体10が中立位置に復帰するようになっている。このようにして、スライドスイッチSの操作が行われるようになっている。
【0043】
また、操作体15は、ケーシング1に対して上下動可能となっているので、この操作体15が下方に押圧されると、軸部15hが保持部10e内でガイドされると共に、係合部15gがケーシング1の係合凹部1g内でガイドされて、下方に移動すると共に、ねじりバネ16が押圧部材10mを下方に押圧し、シート5を介してドームバネ4が押圧され、プッシュスイッチPが操作されるようになっている。そして、押圧力が解除されると、ドームバネ4が反転して、押圧部材10mが上方に移動すると共に、ねじりバネ16が上方に移動して、操作体15が元の状態に復帰するようになっている。
【0044】
本発明の回動操作型電気部品は、上記のような構成を有し、次にその動作について、図11、図12に基づいて説明すると、操作体15が回動操作されると、係合爪15gを回動中心として回動し、軸部15hによって可動体10が回動方向と同一の方向に直線的にスライド移動して、摺動子10bが移動することで、電気信号が出力される。このように、回動中心を軸部15hと保持部10eとの挿入位置に対して、下方にすることで、回動半径を稼ぎ、可動体10の移動量を大きくつつ、薄型化を図ることができるようになっている。さらに、操作体15はねじりバネ16により上方に付勢された状態になっているので、ガタツキがない。また、ねじりバネ16は操作体15に追従するので、両者間で摩擦が発生することがなくねじりバネ16が傷つくことがない。
【0045】
また、操作力が解除されると、コイルバネ6により可動体10自身が押圧されて、可動体10が中立位置に復帰してOFF状態となる。このようにコイルバネ6で、可動体10そのものを復帰させるので、確実に中立位置に復帰させることができる。なお、可動体10が移動することで、押圧部材10mが下方に付勢された状態で連動するが、シート5上を移動するので、ドームバネ4が傷つくことはない。
【0046】
また、操作体15が下方に押圧されると、押圧部材10mが押圧されて、プッシュスイッチPがON状態となる。また、押圧力が解除されると、ドームバネ4が反転して、プッシュスイッチPがOFF状態となる。また、図12に示すように、操作体15が回動しても、ねじりバネ16は押圧部材10mに当接するようになっているので、プッシュスイッチPを操作することが可能である。
【0047】
本発明の回動操作型電気部品は、上記のような構成、動作をなすが、上記説明した形態に限られないのはいうまでもなく、上記形態では、ケーシング1に導電パターンたる固定接点3a、3bが形成され、可動体10に摺動子10bが取り付けられているが、ケーシング1に摺動子を設け、可動体10に導電パターンを形成しても良い。また、プッシュスイッチPがない形態であっても良い。この時は、押圧部材は上下動可能でなくても良く、或いは可動体10の本体部10aの一部であっても良い。さらに、導電パターンを抵抗体として、可変抵抗器を構成するようにしても良い。
【0048】
【発明の効果】
本発明の回動操作型電気部品は、操作体の回動操作時、可動体がスライド移動して接点切換が行われると共に、コイルバネが縮み、操作力が解除されることでコイルバネの弾性によって可動体が復帰する構成としたため、可動体が直接コイルバネによって復帰するので、確実に中立位置に復帰させることができると共に、接点切換も行えるので、信頼性の高い回動操作型電気部品を提供することができる。
【0049】
また、本発明の回動操作型電気部品の操作体は、押圧部材に押し付けられた付勢部材によって付勢された状態でケーシングに回動可能に保持されている構成としたため、ケーシングと操作体間のガタツキがない状態で操作体を回動できる。
【0050】
また、本発明の回動操作型電気部品の付勢部材は操作体に保持され、該付勢部材は操作体と共に回動可能となっている構成としたため、付勢部材が操作体と共に移動するため、操作体と付勢部材との間の摩擦が起こらないので、部品の変形がなく、長寿命の回動操作型電気部品を提供することができる。
【0051】
また、本発明の回動操作型電気部品の操作体はケーシングに対して上下動可能に保持され、該操作体が押圧されることで付勢部材を介してプッシュスイッチが操作される構成としたため、操作体で操作可能なプッシュスイッチ付きの回動操作型電気部品を提供することができる。
【0052】
また、本発明の回動操作型電気部品の操作体が押圧されることで、付勢部材が押圧部材を押圧してプッシュスイッチが操作される構成としたため、可動体を操作体とケーシングの間に配置した状態で、プッシュスイッチを操作することが可能となる。
【0053】
また、本発明の回動操作型電気部品の押圧部材は、プッシュスイッチによって付勢部材に押し付けられるように付勢され、押圧部材によって付勢部材を押し付ける押付部を構成することができ、スペース効率が向上すると共に、部品点数を少なくでき、安価な回動操作型電気部品を提供することができる。
【0054】
また、本発明の回動操作型電気部品の付勢部材はねじりバネをなし、ねじりバネのアーム部が移動方向に延出して、操作体を付勢している構成としたため、組み込みが簡単で量産性を向上することができる。また、アーム部で安定して操作体を保持することができ、信頼性を向上することができる。
【0055】
また、本発明の回動操作型電気部品のプッシュスイッチはケーシングの中央部に配置されると共に、貫通孔と一直線上に位置し、操作体を可動体に対して上下動可能にガイドする保持部が貫通孔を挟んだ両側に設けられている構成としたため、操作体の何れの位置を押圧しても、プッシュスイッチが操作されるので、操作性の良好な回動操作型電気部品を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回動操作型電気部品の要部断面図
【図2】図1の2−2線における断面図
【図3】図1の3−3線における断面図
【図4】本発明の回動操作型電気部品の分解斜視図
【図5】本発明の回動操作型電気部品のケーシングの上面図
【図6】図5の6−6線における断面図
【図7】本発明の回動操作型電気部品の操作体の上面図
【図8】8−8線における断面図
【図9】本発明の回動操作型電気部品の可動体の下面図
【図10】図9の10−10線における断面図
【図11】本発明の回動操作型電気部品の操作を説明するための説明図
【図12】本発明の回動操作型電気部品の操作を説明するための説明図
【図13】従来の回動操作型電気部品の要部断面図
【図14】従来の回動操作型電気部品の分解斜視図
【図15】従来の回動操作型電気部品の操作を説明するための説明図
【図16】従来の回動操作型電気部品の操作を説明するための説明図
【符号の説明】
1 ケーシング
2 スイッチ用固定接点
3a 導電パターン(第1の固定接点)
3b 導電パターン(第2の固定接点)
4 ドームバネ
5 シート
6 コイルバネ
10 可動体
10a 本体部
10b 摺動子
10d 貫通孔
10e 保持部
10m 押圧部材
11 カバー
15 操作体
15g 係合爪
15h 軸部
16 付勢部材(ねじりバネ)
P プッシュスイッチ
S スライドスイッチ
Claims (4)
- 導電パターン若しくは該導電パターンに摺動して接点切換を行う摺動子の一方を有するケーシングと、前記導電パターン若しくは前記摺動子の他方を有し、前記ケーシング内にスライド移動可能に収納された可動体と、前記ケーシングに回動可能に保持され、前記可動体をスライド移動させると共に、前記接点の切換を行う操作体と、前記ケーシングと前記可動体の間に、前記可動体の前記移動方向に沿って配置されると共に、前記操作体の回動操作時に縮み、操作力が解除されることで弾性によって前記可動体が復帰するように伸縮可能なコイルバネとを備え、前記ケーシングはプッシュスイッチを有し、前記可動体は、貫通孔を有すると共に、前記ケーシングと前記操作体との間に配置され、前記貫通孔内には押圧部材が上下動可能に収納されており、前記操作体は前記ケーシング及び前記可動体に対して上下動可能に保持され、前記ケーシングと前記操作体の間には、付勢部材と該付勢部材が押し付けられる前記押圧部材が配設され、前記付勢部材は前記操作体と共に回動可能となるように保持され、前記付勢部材はねじりバネをなし、前記ねじりバネは、巻回部と、巻回部の両端から可動体の移動方向に延びる一対のアーム部とを有し、この一対のアーム部が操作体の下面に当接した状態で操作体を付勢していると共に、前記コイルバネが前記ねじりバネを挟んで両側に一対に並設されており、前記操作体が押圧されることで、前記付勢部材が前記押圧部材を押圧して前記プッシュスイッチが操作されることを特徴とする回動操作型電気部品。
- 前記操作体は、前記押圧部材に押し付けられた前記付勢部材によって付勢された状態で前記ケーシングに回動可能に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の回動操作型電気部品。
- 前記押圧部材は、前記プッシュスイッチによって前記付勢部材に押し付けられるように付勢され、前記押圧部材によって前記付勢部材を介して前記操作体が押圧されていることを特徴とする請求項1 又は 2に記載の回動操作型電気部品。
- 前記プッシュスイッチは前記ケーシングの中央部に配置されると共に、前記貫通孔は前記可動体の中央部に配置されて、該可動体が中立位置にあるとき前記貫通孔と前記プッシュスイッチは一直線上に位置し、前記操作体を前記可動体に対して上下動可能にガイドする保持部が前記貫通孔を挟んだ両側に設けられていることを特徴とする請求項1 乃至 3の何れかに記載の回動操作型電気部品。
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