JP4074083B2 - チャックテープ付きガセット袋およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、チャックテープ付きガセット袋およびその製造方法に関し、更に詳しくは、袋の左右の側部にガセット部を有し、口部にその開閉を自在にするチャックテープが取り付けられたチャックテープ付きガセット袋およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、袋の左右両側の側部にガセット部、即ち、内側に折り襞状の折り返し部を設けたガセット袋は、自立性があり、容量の割にコンパクトに包装できることから、多方面の用途に使用されており、このガセット袋の使い勝手を更によくするため、その口部に開閉自在なチャックテープを取り付ける要望が多くなっている。
【0003】
しかし、ガセット袋は、左右両側にガセット部の折り返し部があるため、チャックテープの取り付けが厄介であるという問題がある。
また、袋の積層フィルムの流れ方向とチャックテープの取り付け方向とが異なるため、加工が煩雑になる問題もある。
【0004】
このような問題を解決するため、例えば、特開平5−270552号公報には、ガセット袋を構成する前後の平面部と、折り襞状に内方に折り込まれた折り線を備えるように形成された2つの側面とを有する筒状の袋本体部を一般に行われている方法で一旦形成した後、袋本体部の口部を開くために袋本体部の4隅のうち、いずれか一方の平面部の両端となる2隅の位置から、それぞれ、内方へ所定の距離まで切り込みを入れ、折り曲げ可能な扉状の開き面を2つ形成し、その開き面の上にジッパの雄型部材と雌型部材をそれぞれ固着させ、次いで、前後の開き面を閉じてジッパを嵌合させ、しかる後、切り込みを入れた箇所の近傍および上部端部を融着して形成したジッパ付きガセット袋が提案されている。
【0005】
しかしながら、このような方法を採った場合でも、ジッパの雄型部材と雌型部材の袋の口部内面への接着自体は簡易になるが、筒状の袋本体部の形成と、ジッパの接着が別工程となり、更にジッパの取り付けに際して、一旦筒状に形成した袋本体部のいずれか一方の平面部の両端の2隅の位置から、それぞれ、内方へ所定の距離まで切り込みを入れ、折り曲げ可能な扉状の開き面を2つ形成し、その開き面の上にジッパの雄型部材と雌型部材をそれぞれ別々に熱接着し、次いで、前後の開き面を閉じてジッパを嵌合させる必要があり、また、前記切り込みを入れた箇所の近傍および上部端部を融着してジッパ付きガセット袋を完成させる必要があり、その製造工程の煩雑さは解決されず、尚問題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、チャックテープが熱接着により取り付けられた積層フィルム製のガセット袋であって、チャックテープの開閉が自在で袋の使い勝手がよく、また、その製造の際、製袋とインラインで容易にチャックテープを取り付けることができ、使用適性と共に生産性に優れたチャックテープ付きガセット袋およびその製造方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、以下の本発明により解決することができる。
即ち、請求項1に記載した発明は、最内層にシーラント層が積層された積層フィルムの左右両側を、該シーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を有するガセット部を形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部同士を一方の側部で重ね合わせ、熱接着して筒状の袋本体部が形成され、該袋の口部となる一方の開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されて形成されるチャックテープ付きガセット袋であって、予め嵌合可能な凸条と凹条とが嵌合されたチャックテープが、該袋本体部の熱接着される側部から、横方向にもう一方の側部まで、両側の折り襞状の折り返し部の同一側ではなく、もう一方の折り襞状の折り返し部の異なる側に挿入され、熱接着されていることを特徴とするチャックテープ付きガセット袋からなる。
【0008】
本発明において、上記チャックテープは、図4に示すように、互いに嵌合可能な凸条が設けられたテープ体と、凹条が設けられたテープ体とで構成し、袋の開口部の内面に、両者をその凸条と凹条とが対向するように配置し、そのテープ体部で袋に熱接着して取り付け、凸条と凹条との嵌合または解離により、袋の開閉を容易に、且つ繰り返し行えるようにするものである。
【0009】
また、このようなチャックテープを袋に取り付ける際、本発明では、前記凸条が設けられたテープ体と、凹条が設けられたテープ体とを予め嵌合させた状態で、前記袋本体部の熱接着される側部から横方向に挿入して、所定の位置に熱接着するものであり、そのためには、チャックテープの凸条または凹条が設けられた面同士が融着しないように、チャックテープのそれぞれのテープ体を2層以上の多層で形成し、凸条または凹条が設けられた側の樹脂の融着温度が、袋に接する側の熱接着性樹脂層の熱接着温度よりも5〜25℃程度高くなるように形成することが好ましい。
【0010】
前記のような構成を採ることにより、袋がガセット袋であるため、内容物充填後の袋が自立性を有すると共に、容量の割にコンパクトに包装することができる。また、ガセット袋の口部となる開口端近傍の内面に、開閉自在なチャックテープが前後の壁面の全幅に熱接着されているので、内容物を取り出す際、チャックテープの嵌合を解離させることにより、口部を大きく開口させることができ、内容物を容易に取り出すことができる。内容物の一部を取り出した後も、チャックテープを容易に嵌合させて袋を再封できるので、内容物を安全に保存することができる。
【0011】
そして、このようなチャックテープ付きガセット袋の製造は、従来のガセット袋の製袋機を利用して、袋の積層フィルムの折り込みを行った後、側部のヒートシールを行う前のセクションに、チャックテープの取り付け装置を組み込んで、横方向からチャックテープを挿入し熱接着することにより、製袋とインラインでチャックテープの取り付けが可能であり、また、チャックテープの凸条を設けたテープ体と凹条を設けたテープ体とを別々に熱接着する必要もないので、製造工程を大幅に簡略化でき、生産性よく製造することができる。
【0012】
請求項2に記載した発明は、前記ガセット袋のチャックテープが熱接着された外側の端縁部が、その内面にイージーピール性の熱接着剤が塗布され、熱接着により封止されていることを特徴とする請求項1記載のチャックテープ付きガセット袋からなる。
【0013】
上記イージーピール性の熱接着剤は、特に限定はされず、袋の積層フィルムのシーラント層同士でヒートシールした場合よりもシール強度を一定範囲で弱くできるものであれば何でもよいが、例えば、パートコート用のヒートシール剤、具体的にはエチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系樹脂のエマルジョンや、塩素化ポリプロピレン系樹脂溶液などを好適に使用することができる。
【0014】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、チャックテープの外側の端縁部が、イージーピール性の熱接着剤でヒートシールされているので、内容物が充填されたチャックテープ付きガセット袋が、流通段階で誤ってそのチャックテープの嵌合が解離されても、内容物が外部に散逸するようなことがなく安全に密封されると共に、内容物を取り出す際にも、容易にイージーピール性のヒートシール部を剥離させることができ、次いでチャックテープの嵌合を解離させて内容物を取り出すことができる。
【0015】
請求項3に記載した発明は、前記ガセット袋のチャックテープが熱接着された外側の端縁部が、ヒートシール部により封止され、該ヒートシール部とチャックテープとの間に袋の開封手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のチャックテープ付きガセット袋からなる。
【0016】
上記袋の開封手段は、印刷で表示された切り取り線などの開封指示線や開封指示マークであってもよく、また、実際の引き裂きによる開封操作を容易にする以下のような易開封性手段であってもよい。更にこれらの複数を適宜組み合わせて設けたものであってもよい。
上記易開封性手段としては、例えば、通常の積層フィルム製の袋でも汎用されるノッチを設ける方法のほか、レーザー光照射などによるハーフカット線を設ける方法、或いは、袋の積層フィルム中に一軸延伸フィルムを積層する方法(この場合、一軸延伸フィルムは、その延伸方向が袋の開封方向と一致するように用いる)などがあり、これらは単独で用いてもよく、また、例えば、ノッチと、ハーフカット線または一軸延伸フィルムの積層などのように適宜組み合わせて用いることもできる。
【0017】
前記ノッチは、通常、一字形やV字形などのノッチが利用されているが、形状は特に限定されず、切り取り方向に鋭角部分を有する形状であれば何でも使用することができる。
また、ハーフカット線を設ける場合も、直線状のハーフカット線に限らず、ミシン目状など断続的なハーフカット線で設けることもできる。
更に、このようなハーフカット線は、1本でもよいが、引き裂き方向がずれた場合を想定して、中心のハーフカット線の両側に各1本、または各2本など複数本のハーフカット線を平行または中心のハーフカット線に収斂する形状などに設けることもできる。
【0018】
このような構成を採ることにより、前記請求項1に記載した発明の作用効果に加えて、チャックテープ付きガセット袋の密封性を一層向上できると共に、袋に充填された内容物を使用する際、正しい位置(チャックテープの外側)で一層容易に袋を開封できるようになる。
【0019】
請求項4に記載した発明は、袋の左右両側にガセット部を有し、袋の口部となる一方の開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されてなるチャックテープ付きガセット袋の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(6)の工程を含むことを特徴とするチャックテープ付きガセット袋の製造方法からなる。即ち、
(1)最内層にシーラント層が積層された長尺の積層フィルムを長手方向に送りながら、その左右両側をシーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を有するガセット部を形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部のシーラント層同士を一方の側部で重ね合わせて筒状の袋本体部を形成する工程。
(2)前記筒状に形成された袋本体部を前記長手方向に所定のピッチで間欠送りしながら、該袋本体部の側部の積層フィルムの重ね合わせ部の間から、予め嵌合可能な凸条と凹条とが嵌合されたチャックテープをガイドにより横方向(袋の送り方向と直交する方向)にもう一方の側部まで、両側の折り襞状の折り返し部の同一側ではなく、もう一方の折り襞状の折り返し部の異なる側に挿入する工程。
(3)前記挿入されたチャックテープを袋の外側から加熱、加圧し、袋の内面に熱接着する工程。
(4)前記袋に熱接着されたチャックテープの外側の端縁部をヒートシールする工程。
(5)前記袋本体部の側部の積層フィルムの重ね合わせ部をヒートシールする工程。
(6)前記側部がヒートシールされた袋本体部を、個々の長さの袋に切断する工程。を含む製造方法である。
【0020】
上記の製造方法において、(2)の工程で袋本体部の側部の積層フィルムの重ね合わせ部の間から、横方向に挿入するチャックテープは、前記請求項1に記載した発明で説明したように、互いに嵌合可能な凸条が設けられたテープ体と凹条が設けられたテープ体とで構成されるチャックテープを予め嵌合させた状態で用いるものであり、また、それぞれのテープ体は、前記2層以上の多層で形成したものである。
【0021】
このような製造方法を採ることにより、製袋とインラインでチャックテープの取り付けが可能になると同時に、チャックテープの凸条が設けられたテープ体と凹条が設けられたテープ体とを別々に熱接着するのではなく、両者を嵌合させた状態で熱接着できるので、両者の位置ずれによる嵌合不良もなくなり品質が向上されると共に、熱接着装置も簡略化でき、製造工程としても大幅な簡略化が可能となる。
従って、前記請求項1乃至3のいずれかに記載した発明のチャックテープ付きガセット袋を品質よく、且つ生産性よく製造することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明のチャックテープ付きガセット袋に用いる材料、即ち、袋の積層フィルムおよびチャックテープについて説明する。
先ず、本発明のチャックテープ付きガセット袋に用いる積層フィルムは、主にプラスチックを主体とする積層フィルムが用いられるが、特に限定はされず、充填される内容物に応じて種々の構成を採ることができる。
簡単な構成では、基材フィルム層にシーラント層を積層して構成することができるが、要求される性能に応じて、上記基材フィルム層とシーラント層との間に、中間層として、水蒸気その他のガスバリヤー層や、遮光層、強度向上層などを積層して構成することもできる。また、中間層には、袋の開封時の一定方向の引き裂きを容易にするため、一軸延伸ポリプロピレンフィルムや一軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどをその延伸方向が袋の開封方向と一致するように積層して用いることもできる。
また、上記基材フィルム層、中間層、シーラント層は、それぞれを単独の層で形成してもよいが、複数の層を積層して形成してもよい。
【0023】
上記基材フィルム層には、二軸延伸ポリプロピレンフィルムのほか、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム、二軸延伸ポリエチレンナフタレートフィルムなどの二軸延伸ポリエステルフィルムや、ナイロン6、ナイロン66、MXD6(ポリメタキシリレンアジパミド)などの二軸延伸ポリアミドフィルムなどを好適に使用することができが、必要に応じて各種エンジニアリングプラスチックフィルムを使用することもできる。
これらは単独で使用してもよく、また、複数を組み合わせて積層して使用することもできる。
【0024】
中間層をガスバリヤー層とする場合、中間層には、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PVDC)、ポリアクリロニトリル(PAN)などのフィルムのほか、アルミニウム箔、或いは、シリカ、アルミナ、アルミニウムなどの蒸着層やPVDCの塗膜層を設けた二軸延伸ナイロンフィルム(ONフィルム)、二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)、二軸延伸ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などを使用することができる。
これらのうち、アルミニウム箔またはアルミニウム蒸着層を設けたフィルムは、不透明であるため遮光層を兼ねることもできる。
また、中間層を強度向上層とする場合は、前記基材フィルムを適宜追加積層してもよく、二軸延伸高密度ポリエチレンフィルムなどを防湿層を兼ねて積層することもできる。
上記の基材フィルム層と中間層の積層には、公知のドライラミネーション法または押し出しラミネーション法(サンドイッチラミネーション法)を用いることができる。
【0025】
最内層のシーラント層には、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(L・LDPE)のほか、エチレン・αオレフィン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、ポリプロピレンまたはその共重合体などを使用することができる。
シーラント層の積層は、上記の樹脂をフィルム状に製膜し、ドライラミネーション法または押し出しラミネーション法で積層してもよく、また、上記の樹脂を押し出しコートして積層することもできる。
【0026】
次に、本発明に用いるチャックテープについて、図4を参照して説明する。
図4は、本発明に用いるチャックテープの構成を説明する模式拡大断面図であり、図4に示したチャックテープ50は、既にガセット袋の口部となる一方の開口端近傍の両側の積層フィルム1、1の内面に熱接着され、その嵌合が解離された時の状態で示したものである。
即ち、チャックテープ50は、一方の積層フィルム1の内面に熱接着された雄型嵌合部14を有する凸条付きテープ体12と、これに対向するようにもう一方の積層フィルム1の内面に熱接着された雌型嵌合部15を有する凹条付きテープ体13とで構成され、更に、凸条付きテープ体12と凹条付きテープ体13とは、先にも説明したように、それぞれ2層以上の多層(図では2層)の樹脂で形成され、凸条付きテープ体12では、その雄型嵌合部14側と積層フィルム1に熱接着される熱接着性樹脂層16側とが、また、凹条付きテープ体13では、その雌型嵌合部15側と積層フィルム1に熱接着される熱接着性樹脂層16側とが、熱融着温度乃至熱接着温度の異なる樹脂で形成されている。
但し、少なくとも凸条付きテープ体12の熱接着性樹脂層16と、凹条付きテープ体13の熱接着性樹脂層16とは、同一樹脂でよい。
【0027】
これは、チャックテープ50をガセット袋の内面に熱接着する際、本発明では凸条付きテープ体12と凹条付きテープ体13とを嵌合させた状態で熱接着するため、それぞれの嵌合部側と熱接着性樹脂層16側とが同一樹脂の場合、突き合わされた嵌合部側のテープ体同士が熱融着しやすく、熱融着すると嵌合部の解離が不可能となるためである。従って、雄型嵌合部14側と雌型嵌合部15側の樹脂は、互いに熱融着しないか、熱融着する場合は、その融着温度が、熱接着性樹脂層16の熱接着温度よりも5〜25℃程度高いことが好ましい。
【0028】
このようなチャックテープ50の雄型嵌合部14または雌型嵌合部15側と熱接着性樹脂層16側の樹脂の選定は、袋の積層フィルム1のシーラント層の樹脂との関係も考慮して決定する必要があるが、例えば、雄型嵌合部14または雌型嵌合部15側の樹脂にポリプロピレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリ−4−メチルペンテン−1共重合体などを用いた場合、熱接着性樹脂層16側の樹脂には、それらの密度、分子量を小さくした樹脂、或いは、それらの共重合体や、共重合体でコモノマーの含有量を多くした樹脂、更には、材質と共に融点などの異なる樹脂などを、前記温度差を付けられるように適宜選択して使用することができる。
【0029】
【実施例】
以下に、図面を用いて本発明を更に具体的に説明する。但し、本発明は、これらの図面に限定されるものではない。
図1、図2は、それぞれ本発明のチャックテープ付きガセット袋の一実施例の構成を示す平面図である。
また、図3の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のチャックテープ付きガセット袋の製造において、ガセット袋にチャックテープを取り付ける際のチャックテープの挿入方法を説明する断面図であり、(イ)は、最内層にシーラント層が積層された袋の積層フィルム1の左右両側を、そのシーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部2a 、2b を形成し、折り返された両側の積層フィルム1の端部同士を、図では左側の側部(側部シール部4の位置)で重ね合わせて左右両側にガセット部を有する筒状の袋本体部を形成すると共に、その重ね合わせた側部から、チャックテープ50を横方向にもう一方の側部(図では右側の側部)まで、両側の折り襞状の折り返し部2a 、2b の同一側になるように挿入した状態を示した図であり、(ロ)は、前記袋本体部の重ね合わせた側部から、チャックテープ50を横方向にもう一方の側部(図では右側の側部)まで、両側の折り襞状の折り返し部2a 、2b の異なる側になるように挿入した状態を示した図である。本発明では、上記(イ)、(ロ)のいずれの挿入方法を採ってもよい。
【0030】
図1に示したチャックテープ付きガセット袋100は、最内層にシーラント層が積層された積層フィルム1の左右両側を、そのシーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部2a 、2b を有するガセット部3a 、3b を形成し、折り返された両側の積層フィルム1の端部同士を一方の側部(図では左側の側部)で重ね合わせて、筒状の折り畳まれた袋本体部を形成すると共に、その重ね合わせた側部から、雄型嵌合部を有する凸条付きテープ体と雌型嵌合部を有する凹条付きテープ体とが予め嵌合された状態のチャックテープ50を、横方向にもう一方の側部(図では右側の側部)まで、図3の(イ)または(ロ)に示したように、両側の折り襞状の折り返し部2a 、2b 同一側、またはもう一方の折り襞状の折り返し部2b の異なる側に挿入し、袋の外側から加熱、加圧して袋本体部の口部となる開口端近傍の内面に熱接着させ、また、前記積層フィルム1の端部同士を重ね合わせた袋本体部の側部を側部シール部4でヒートシールし、更に、ガセット袋100のチャックテープ50が熱接着された部分の外側の端縁部の積層フィルム1の内面に予め塗布されたイージーピール性の熱接着剤塗布部5を上部シール部6でヒートシールして構成したものである。
尚、チャックテープ付きガセット袋100の下側の開口端は、内容物の充填口に使用するため、内容物の充填後に底部シール部7でヒートシールして密封するものである。
【0031】
このような構成を採ることにより、内容物の充填は、底部の開口部から容易に充填することができ、充填後に底部シール部7をヒートシールして完全に密封することができる。
内容物が充填されたガセット袋100は、両側のガセット部3a 、3b が前後に広げられ、胴部の横断面が矩形状となり、底部もフラットな矩形状になるので自立性を有し、取り扱い性、外観が向上され、また、容量の割にコンパクトに包装することができる。
【0032】
そして、充填された内容物を取り出す際には、上部シール部6がイージーピール性であるため、両側の積層フィルム1の上端を前後に引き離すことにより、容易に上部シール部6を剥離させてチャックテープ50の外側を開封することができ、それによりチャック50が開閉可能な状態となる。
従って、チャックテープ50の嵌合を解離させることにより、容易に内容物を取り出すことができ、また、内容物の一部を取り出した後も再封が容易であり、内容物を安全に保存することができる。
更に、内容物を全部使用した後も、任意の内容物を新たに充填して保存用の密封袋として再利用することもできる。
【0033】
次に、図2に示したチャックテープ付きガセット袋200は、前記図1に示したチャックテープ付きガセット袋100の構成において、袋の上部に熱接着したチャックテープ50の外側の端縁部のシール方法とその開封方法を以下のように変更して構成したものであり、その他の構成は、総て図1に示したチャックテープ付きガセット袋100と同様に形成して構成したものである。
即ち、チャックテープ50の外側の端縁部のシール方法は、イージーピール性のヒートシールではなく、通常のヒートシールと同様に、袋の積層フィルム1のシーラント層を利用して袋の上部の端縁部を上部シール部6でヒートシールすると共に、その開封手段として、チャックテープ50と上部シール部6との間に、切り取り線8と、その両端にスポット状のヒートシール部17、17を設けた上でその領域内にノッチ9a 、9b を設けて構成したものである。
【0034】
上記開封手段の切り取り線8は、印刷などによる開封指示線のみでも開封位置を明示できるので誤使用は避けられるが、ガセット袋の場合、ノッチ9a 、9b を利用して切り取り線8に沿って袋の上部を引き裂いた時、折り襞状の折り返し部2a 、2b の端部で引き裂きが停止されるため、鋏などの使用が必要となる。従って、切り取り線8には、印刷などによる開封指示線と共に、レーザー光照射などによるハーフカット線や一軸延伸フィルム(易引き裂き性フィルム)の積層などの易開封性手段を併用することが好ましい。
【0035】
上記のような袋の上部のチャックテープ50の外側の端縁部のシール方法とその開封方法の変更により、袋の上部シール部6による密封性は完璧であり、その開封のしやすさが多少変わるものの特に大きな差はなく、このような構成を採った場合も、前記図1に示したチャックテープ付きガセット袋100と略同様な作用効果を得ることができる。
【0036】
尚、図1、図2に示したチャックテープ付きガセット袋100、200では、商品の流通用に使用できるように、チャックテープ50の外側の端縁部にイージーピール性の上部シール部6、または、通常のヒートシールによる上部シール部6とその開封手段として切り取り線8およびノッチ9a 、9b などを設けたが、単に保存用の袋として使用する場合など用途によっては、これらは必要ではないため取り除くことができる。
【0037】
【発明の効果】
以上、詳しく説明したように、本発明によれば、チャックテープが袋の上部に取り付けられた積層フィルム製のガセット袋であって、内容物の密封性がよく、且つ、チャックテープによる袋の開閉が自在で使い勝手もよく、また、その製造においても、製袋とインラインで容易にチャックテープを取り付けることができ、性能、使用適性と共に生産性に優れたチャックテープ付きガセット袋およびその製造方法を提供できる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のチャックテープ付きガセット袋の一実施例の構成を示す平面図である。
【図2】本発明のチャックテープ付きガセット袋の別の一実施例の構成を示す平面図である。
【図3】図3の(イ)、(ロ)は、それぞれ本発明のチャックテープ付きガセット袋の製造において、ガセット袋にチャックテープを取り付ける際のチャックテープの挿入方法を説明する断面図である。
【図4】チャックテープの構成を説明する模式拡大断面図である。
【符号の説明】
1 積層フィルム
2a 、2b 折り襞状の折り返し部
3a 、3b ガセット部
4 側部シール部
5 イージーピール性の熱接着剤塗布部
6 上部シール部
7 底部シール部
8 切り取り線
9a 、9b ノッチ
10 平面部
11 側面部
12 凸条付きテープ体
13 凹条付きテープ体
14 雄型嵌合部
15 雌型嵌合部
16 熱接着性樹脂層
17 ヒートシール部
50 チャックテープ
100、200 チャックテープ付きガセット袋
Claims (4)
- 最内層にシーラント層が積層された積層フィルムの左右両側を、該シーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を有するガセット部を形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部同士を一方の側部で重ね合わせ、熱接着して筒状の袋本体部が形成され、該袋の口部となる一方の開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されて形成されるチャックテープ付きガセット袋であって、予め嵌合可能な凸条と凹条とが嵌合されたチャックテープが、該袋本体部の熱接着される側部から、横方向にもう一方の側部まで、両側の折り襞状の折り返し部の同一側ではなく、もう一方の折り襞状の折り返し部の異なる側に挿入され、熱接着されていることを特徴とするチャックテープ付きガセット袋。
- 前記ガセット袋のチャックテープが熱接着された外側の端縁部が、その内面にイージーピール性の熱接着剤が塗布され、熱接着により封止されていることを特徴とする請求項1記載のチャックテープ付きガセット袋。
- 前記ガセット袋のチャックテープが熱接着された外側の端縁部が、ヒートシール部により封止され、該ヒートシール部とチャックテープとの間に袋の開封手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のチャックテープ付きガセット袋。
- 袋の左右両側にガセット部を有し、袋の口部となる一方の開口端近傍の内面に開閉自在なチャックテープが熱接着されてなるチャックテープ付きガセット袋の製造方法であって、少なくとも下記(1)〜(6)の工程を含むことを特徴とするチャックテープ付きガセット袋の製造方法。
(1)最内層にシーラント層が積層された長尺の積層フィルムを長手方向に送りながら、その左右両側をシーラント層が内側になるように折り返して、内側に折り襞状の折り返し部を有するガセット部を形成し、折り返された両側の積層フィルムの端部のシーラント層同士を一方の側部で重ね合わせて筒状の袋本体部を形成する工程。
(2)前記筒状に形成された袋本体部を前記長手方向に所定のピッチで間欠送りしながら、該袋本体部の側部の積層フィルムの重ね合わせ部の間から、予め嵌合可能な凸条と凹条とが嵌合されたチャックテープをガイドにより横方向(袋の送り方向と直交する方向)にもう一方の側部まで、両側の折り襞状の折り返し部の同一側ではなく、もう一方の折り襞状の折り返し部の異なる側に挿入する工程。
(3)前記挿入されたチャックテープを袋の外側から加熱、加圧し、袋の内面に熱接着する工程。
(4)前記袋に熱接着されたチャックテープの外側の端縁部をヒートシールする工程。
(5)前記袋本体部の側部の積層フィルムの重ね合わせ部をヒートシールする工程。
(6)前記側部がヒートシールされた袋本体部を、個々の長さの袋に切断する工程。
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