JP4071148B2 - 車両の駆動装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、駆動力源の動力を、モータ・ジェネレータおよび車輪に分配することの可能な車両の駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、駆動力源の動力を、モータ・ジェネレータおよび車輪に分配することの可能な車両の駆動装置が知られており、この車両の駆動装置の一例が、下記の特許文献1に記載されている。
【0003】
この特許文献1に記載されたハイブリッド車は、エンジントルクが、遊星歯車機構および減速機構を経由して駆動輪に伝達される構成となっている。遊星歯車機構は、サンギヤ、リングギヤ、キャリヤを有している。前記サンギヤには発電モータが連結されているとともに、リングギヤが駆動輪に連結されている。さらに、電動モータのトルクが駆動輪に伝達される構成となっている。一方、エンジンと遊星歯車機構のキャリヤとの間には、ハイブリッド装置用ダンパが設けられている。このハイブリッド装置用ダンパは、エンジンの出力軸に連結された第1回転部材と、遊星歯車機構を介して電動モータに連結する第2回転部材とを有する。また、ハイブリッド装置用ダンパは、第1回転部材と第2回転部材との間の変動トルクが所定値に達すると、動力の伝達を遮断するリミッタ機構を備えている。
【0004】
そして、エンジンのみが駆動した場合、第1回転部材と第2回転部材との間の変動トルクが所定値より小さい範囲内においては、エンジントルクが、ハイブリッド装置用ダンパおよび遊星歯車機構を経由して駆動輪に伝達される。このときサンギヤも回転させられて発電モータが発電し、その電力がバッテリに充電される。さらに、エンジントルクが大きくなり、第1回転部材と第2回転部材との間の変動トルクが所定値に達すると、ハイブリッド装置用ダンパは、所定値以上の変動トルクを伝達しなくなる。なお、トルク容量を制御することの可能な発進クラッチを有する電動機付き車両の一例が、下記の特許文献2に記載されている。
【0005】
【特許文献1】
特開2002−13547号公報(特許請求の範囲、段落番号0010ないし段落番号0018、図1ないし図3)
【特許文献2】
特開2000−224714号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載されている車両においては、駆動力源のトルク変動にともない、動力伝達系統で共振が発生した場合に、リミッタ機構に入力されるトルクが大きくなるという問題があった。
【0007】
この発明は上記の事情を背景としてなされたものであり、駆動力源から伝達トルク制御装置に伝達されるトルクを小さくして共振を抑制することのできる車両の駆動装置を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段およびその作用】
上記の目的を達成するために、請求項1の発明は、駆動力源の動力を、モータ・ジェネレータと車輪とに分配する動力分配装置が設けられている車両の駆動装置において、前記動力分配装置からモータ・ジェネレータに至る動力の伝達経路に、伝達トルク制御装置が設けられており、前記駆動力源がエンジンであり、前記エンジンのトルクが前記動力分配装置を経由して前記モータ・ジェネレータに伝達される場合に、そのモータ・ジェネレータを含む動力伝達系で生じる共振を抑制するように、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させる共振制御をおこない、この共振制御は、前記モータ・ジェネレータを電動機として駆動させ、かつ、前記伝達トルク制御装置の係合圧を高めて、前記モータ・ジェネレータのトルクを前記動力分配装置を経由して前記エンジンに伝達して、そのエンジンをクランキングさせるとともに、そのエンジンで燃料噴射制御が実行されてトルク変動が生じる場合に、前記共振を抑制するように、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させる制御を含むことを特徴とするものである。
【0009】
請求項1に係る発明によれば、エンジンの動力は、動力分配装置によりモータ・ジェネレータと車輪とに分配されるため、エンジンから動力分配装置に伝達されるトルクに比べて、動力分配装置から伝達トルク制御装置に伝達されるトルクの方が小さくなる(低くなる)。また、前記伝達トルク制御装置のトルク容量が低下されて、モータ・ジェネレータを含む動力伝達系で生じる共振が抑制される。さらに、前記モータ・ジェネレータのトルクを前記動力分配装置を経由して前記エンジンに伝達して、そのエンジンをクランキングさせるとともに、そのエンジンで燃料噴射制御が実行されてトルク変動が生じる場合に、前記伝達トルク制御装置のトルク容量が低下されて前記共振を抑制する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の構成に加えて、前記動力分配装置から車輪に至る動力伝達経路に発電機が設けられており、車両の走行にともなう運動エネルギを車輪から発電機に伝達して、前記運動エネルギを前記発電機により電気エネルギに変換する場合は、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させるトルク制御手段を備えていることを特徴とする発明である。
【0011】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の作用が生じる他に、車両の走行にともなう運動エネルギを車輪から発電機に伝達して、運動エネルギを発電機により電気エネルギに変換する場合は、伝達トルク制御装置のトルク容量が低下される。車両の走行にともなう運動エネルギが、エンジンの回転速度を低下させることに消費されることが抑制される。
【0012】
また、請求項3の発明は、請求項1または2の構成に加えて、前記エンジンから前記動力分配装置に至るトルク伝達経路に、トルク変動を吸収するダンパ機構が設けられていることを特徴とするものである。この請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の作用が生じる他に、前記エンジンのトルク変動がダンパ機構により吸収される。
さらに、請求項4の発明は、請求項1ないし3のいずれかの構成に加えて、前記動力分配装置は、サンギヤと、このサンギヤと同心状に配置されたリングギヤと、前記サンギヤおよびリングギヤに噛合するピニオンギヤを保持したキャリヤとを有するシングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されており、前記キャリヤと前記エンジンとが連結され、前記サンギヤと前記モータ・ジェネレータとの間の動力伝達経路に、前記伝達トルク制御装置が設けられており、前記リングギヤが車輪に連結されていることを特徴とするものである。この請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の作用が生じる。
【0013】
さらに、請求項5の発明は、請求項2の構成に加えて、前記エンジンから前記動力分配装置に至る動力伝達経路にインプットシャフトが設けられており、そのインプットシャフトの回転軸線方向で、前記モータ・ジェネレータと前記発電機との間に、前記動力分配装置が配置されていることを特徴とするものである。請求項5の発明によれば、請求項2の発明と同様の作用が生じる。
さらに、請求項6の発明は、請求項5の構成に加えて、前記インプットシャフトの回転軸線方向で、前記モータ・ジェネレータと前記動力分配装置との間に、前記伝達トルク制御装置が配置されていることを特徴とするものである。この請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様の作用が生じる。
【0014】
【発明の実施の形態】
つぎに、この発明を図面を参照しながら具体的に説明する。図1は、F・R(フロントエンジン・リヤドライブ;エンジン前置き後輪駆動)形式のハイブリッド車(以下、「車両」と略記する)Veの概略構成図である。図1において、車両Veは、第1の駆動力源としてのエンジン1を有している。このエンジン1としては内燃機関、具体的にはガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、LPGエンジンなどを用いることができる。このエンジン1のクランクシャフト2には、ダンパ機構3およびインプットシャフト4が連結されている。このダンパ機構3はコイルばね3Aを有し、インプットシャフト4の回転軸線を中心とする円周上で、円周方向にコイルばね3Aが伸縮可能である。
【0015】
また、ケーシング5が設けられており、ケーシング5の内部には、モータ・ジェネレータ(MG1)6およびモータ・ジェネレータ(MG2)7が設けられている。このモータ・ジェネレータ6およびモータ・ジェネレータ7は、電気エネルギを運動エネルギに変換する力行機能と、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生機能とを有している。モータ・ジェネレータ6は、ステータ8およびロータ9を有しており、ステータ8はケーシング5に固定されている。さらに、モータ・ジェネレータ6,7には、電気回路を介して電池(図示せず)が接続されて、モータ・ジェネレータ6,7と電池との間で、電力の授受が可能となっている。この電池としては、二次電池または燃料電池などを用いることが可能である。二次電池としては、バッテリ、キャパシタなどが挙げられる。
【0016】
また、ケーシング5の内部には、動力分配装置10が設けられている。具体的には、インプットシャフト4の軸線方向において、モータ・ジェネレータ6とモータ・ジェネレータ7との間に、動力分配装置10が配置されている。この動力分配装置10は、いわゆるシングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されている。すなわち、動力分配装置10は、サンギヤ11と、サンギヤ11と同心状に配置されたリングギヤ12と、サンギヤ11およびリングギヤ12に噛合するピニオンギヤ13を保持したキャリヤ14とを有している。そして、インプットシャフト4とキャリヤ14とが一体回転するように連結されている。また、インプットシャフト4はロータ9と相対回転可能であり、ロータ9と、サンギヤ11との間の動力伝達経路には、クラッチ15が配置されている。この実施例においては、クラッチ15として摩擦式クラッチが用いられている。なお、インプットシャフト4の回転軸線方向におけるクラッチ15の配置位置は、図1の実施例では、モータ・ジェネレータ6と動力分配装置10との間となっている。
【0017】
一方、前記リングギヤ12にはアウトプットシャフト16が連結されているとともに、アウトプットシャフト16と車輪17とが動力伝達可能に連結されている。このアウトプットシャフト16および前記クランクシャフト2およびインプットシャフト4の回転軸線(図示せず)は、車両Veの前後方向に配置されている。前記モータ・ジェネレータ7は、ステータ18およびロータ19を有している。また、ステータ18はケーシング5に固定され、ロータ19はアウトプットシャフト16に連結されている。
【0018】
つぎに、車両Veの制御系統を説明する。まず、電子制御装置20が設けられており、電子制御装置20には、車速、加速要求、制動要求、エンジン回転速度、エンジン1の始動要求、発電要求などの信号が入力される。電子制御装置20からは、エンジン1を制御する信号、モータ・ジェネレータ6を制御する信号、モータ・ジェネレータ7を制御する信号、油圧制御装置21を制御する信号が出力される。油圧制御装置21は、油圧回路、各種のバルブおよびソレノイドバルブを有しており、この油圧制御装置22により、クラッチ15の係合圧、言い換えればトルク容量が制御される。
【0019】
つぎに、車両Veの制御について説明する。まず、車両Veが停止している際に、エンジン1を始動する場合について説明する。この場合は、電池(図示せず)からモータ・ジェネレータ6に電力を供給して、モータ・ジェネレータ6を電動機として駆動させるとともに、クラッチ15の係合圧を高める。すると、リングギヤ12が反力要素となり、モータ・ジェネレータ6のトルクが、サンギヤ11、キャリヤ14、インプットシャフト4を経由してエンジン1に伝達されて、エンジン1がクランキングされる。ここで、エンジン1がガソリンエンジンであれば、燃料噴射制御および点火制御がおこなわれて、エンジン1が自律回転可能な状態となる。エンジン1が自律回転可能な状態となった場合は、モータ・ジェネレータ6のトルクにより、エンジン1をクランキングする制御が終了される。
【0020】
このようにして、エンジン1が始動されると、エンジントルクは、動力分配装置10およびアウトプットシャフト16を経由して車輪17に伝達される。エンジントルクが変動した場合は、ダンパ機構3でコイルばね3Aが伸縮することにより、トルク変動が吸収もしくは緩和され、トルク変動に伴う動力伝達系の振動、および振動に起因する騒音を抑制することが可能である。
【0021】
また、エンジントルクの一部を動力分配装置10を経由させてモータ・ジェネレータ6に伝達し、モータ・ジェネレータ6を発電機として起動させ、発生した電力を二次電池に蓄電することも可能である。なお、図1に示す車両Veにおいては、モータ・ジェネレータ7を電動機として駆動させ、モータ・ジェネレータ7のトルクを車輪17に伝達することも可能である。このように、車両Veは、エンジン1またはモータ・ジェネレータ7のうち、少なくとも一方のトルクを車輪17に伝達することの可能なハイブリッド車である。
【0022】
ところで、エンジン1を始動する場合に、前述のように燃料噴射制御が実行され、かつ、燃料が燃焼してエンジン1の回転変動が生じると、エンジン1の回転変動は、ダンパ機構3により完全に消滅されるわけではなく、インプットシャフト4およびモータ・ジェネレータ6のロータ9を含む動力伝達系で共振が生じる可能性がある。この場合は、クラッチ15の係合圧、より具体的には油圧を制御することにより、クラッチ15のトルク容量を任意に制御して、インプットシャフト4からモータ・ジェネレータ6のロータ9に所定値以上のトルクが伝達されないように制御することにより、動力伝達系の固有振動数を調整し、共振を抑制することができる。このように、クラッチ15はトルクリミッタとしての機能を有している。
【0023】
また、この実施例においては、インプットシャフト4に動力分配装置10が連結されており、共振による荷重の変動は、動力分配装置10を構成するプラネタリギヤの各要素に分散される。つまり、エンジン1から動力分配装置10に伝達されるトルクに比べて、動力分配装置10からクラッチ15に入力されるトルクの方が小さく(低く)なる。このため、インプットシャフト4から動力分配装置10を経由してクラッチ15に伝達されるトルクの変動を、可及的に抑制することができる。したがって、従来のように、トルクリミッタをエンジンとダンパ機構との間の経路に配置した比較例と、この実施例とを比較した場合、この実施例のクラッチ15の方が小型な構成とすることができる。
【0024】
さらに、この実施例によれば、ダンパ機構3の外周にトルクリミッタが配置されないため、ダンパ機構3のコイルばね3Aを配置する円の半径を大径化することが可能となる。したがって、コイルばね3Aの伸縮ストロークを可及的に長く設計すること、またはコイルばね3Aのばね定数を小さく設計することなど、ダンパ機構3の設計自由度が拡大する。したがって、ダンパ機構3の振動抑制性能および騒音抑制性能を向上させることが可能となる。
【0025】
さらにまた、クラッチ15に加えられる係合圧、より具体的には油圧を制御することにより、クラッチ15のトルク容量を任意に制御することができる。したがって、インプットシャフト4からモータ・ジェネレータ6のロータに伝達されるトルクの上限値を調整することが可能である。このため、クラッチ15を構成する摩擦材の摩擦係数、経時変化などに起因して変動する“トルクの上限値”のバラツキを抑制することができ、インプットシャフト4および動力分配装置10を構成する部品の剛性もしくは強度を高めずに済む。したがって、インプットシャフト4および動力分配装置10を可及的に小型化および軽量化することが可能となる。
【0026】
一方、加速要求が低下して、車両Veが惰力走行する場合は、車両Veの運動エネルギを、車輪17からアウトプットシャフト16を経由してモータ・ジェネレータ7に伝達するとともに、モータ・ジェネレータ7を発電機として機能させて運動エネルギを電気エネルギに変換し、発生した電力を二次電池(図示せず)に充電することも可能である。このように、運動エネルギを電気エネルギに変換する回生制御を実行する場合の制御例を、図2に基づいて説明する。すなわち、回生制御を実行し(ステップS1)、かつ、クラッチ15のトルク容量を低下させる制御、具体的には、クラッチ15を解放させる制御を実行し(ステップS2)、図2に示す制御ルーチンを終了する。
【0027】
この図2の制御を実行すると、モータ・ジェネレータ7の回生制動力でアウトプットシャフト16の回転速度の上昇を抑制する場合に、動力分配装置10のサンギヤの回転が許容されるため、キャリヤ14の回転速度を低下させる向きの力が生じることを防止できる。したがって、この力に対する反力がエンジン1で生じること、言い換えればエンジンブレーキ力が強められることを防止でき、運動エネルギをモータ・ジェネレータ7で電気エネルギに変換する効率の低下を抑制することが可能となる。
【0028】
ここで、実施例の構成とこの発明の構成との対応関係を説明すれば、エンジン1が、この発明の駆動力源に相当し、モータ・ジェネレータ6が、この発明のモータ・ジェネレータに相当し、クラッチ15が、この発明の伝達トルク制御装置に相当し、モータ・ジェネレータ7が、この発明の発電機に相当する。また、図2に示す機能的手段と、この発明の構成との対応関係を説明すれば、ステップS1,S2が、この発明のトルク制御手段に相当する。なお、この実施例において、伝達トルク制御装置として、前述の摩擦式クラッチの他に、電磁式クラッチ、流体式クラッチなどを用いることも可能である。この実施例における伝達トルク制御装置として、上記のクラッチを用いた場合は、トルク容量の上限値を、アクチュエータにより調整または制御または変更することが可能である。
【0029】
また、伝達トルク制御装置として、トルク容量の上限値が所定値に固定され、トルク容量の上限値を調整もしくは制御することが不可能な装置、例えば、トルクリミッタを用いることも可能である。なお、伝達トルク制御装置として、各種のクラッチまたはトルクリミッタのいずれを用いた場合でも、伝達可能なトルクが所定値以下に制限され、所定値を越えるトルクは伝達されない。さらに、この実施例をF・F(フロントエンジン・フロントドライブ)車両に適用することも可能である。この場合、クランクシャフト2およびインプットシャフト4の回転軸線が、車両の幅方向に配置される。さらに、動力分配装置は、シングルピニオン式の遊星歯車機構に代えて、ダブルピニオン式の遊星歯車機構を用いることも可能である。
【0030】
つぎに、この実施例に記載された特徴的な構成を記載すれば、以下のとおりである。すなわち、内燃機関の動力を、モータ・ジェネレータと車輪とに分配する動力分配装置が設けられているとともに、モータ・ジェネレータのトルクにより内燃機関をクランキングすることの可能な車両の駆動装置において、前記動力分配装置からモータ・ジェネレータに至る動力の伝達経路に、伝達トルク制御装置が設けられていることを特徴とする車両の駆動装置である。
【0031】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、エンジンから、動力分配装置を経由して伝達トルク制御装置に伝達されるトルクの増加を抑制することができる。したがって、伝達トルク制御装置の大型化を抑制することができる。また、前記伝達トルク制御装置のトルク容量が低下されて、モータ・ジェネレータを含む動力伝達系で生じる共振を抑制できる。また、前記モータ・ジェネレータのトルクを前記動力分配装置を経由して前記エンジンに伝達して、そのエンジンをクランキングさせるとともに、そのエンジンで燃料噴射制御が実行されてトルク変動が生じる場合に、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させて、前記共振を抑制することができる。
【0032】
請求項2の発明によれば、請求項1の発明と同様の効果を得ることができる他に、車両の走行にともなう運動エネルギを車輪から発電機に伝達して、運動エネルギを発電機により電気エネルギに変換する場合に、伝達トルク制御装置のトルク容量を低下することにより、発電効率の低下を抑制することができる。
【0033】
請求項3の発明によれば、請求項1または2の発明と同様の効果を得ることができる他に、エンジンのトルク変動をダンパ機構により吸収できる。また、請求項4の発明によれば、請求項1ないし3のいずれかの発明と同様の効果を得られる。さらに、請求項5の発明によれば、請求項2の発明と同様の効果を得られる。さらに、請求項6の発明によれば、請求項5の発明と同様の効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明を適用した車両の駆動装置の構成例を示す概念図である。
【図2】 図1の車両で実行される制御例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…エンジン、 6,7…モータ・ジェネレータ、 10…動力分配装置、 15…クラッチ、 17…車輪、 Ve…車両。
Claims (6)
- 駆動力源の動力を、モータ・ジェネレータと車輪とに分配する動力分配装置が設けられている車両の駆動装置において、
前記動力分配装置からモータ・ジェネレータに至る動力の伝達経路に、伝達トルク制御装置が設けられており、
前記駆動力源がエンジンであり、
前記エンジンのトルクが前記動力分配装置を経由して前記モータ・ジェネレータに伝達される場合に、そのモータ・ジェネレータを含む動力伝達系で生じる共振を抑制するように、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させる共振制御をおこない、この共振制御は、前記モータ・ジェネレータを電動機として駆動させ、かつ、前記伝達トルク制御装置の係合圧を高めて、前記モータ・ジェネレータのトルクを前記動力分配装置を経由して前記エンジンに伝達して、そのエンジンをクランキングさせるとともに、そのエンジンで燃料噴射制御が実行されてトルク変動が生じる場合に、前記共振を抑制するように、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させる制御を含むことを特徴とする車両の駆動装置。 - 前記動力分配装置から車輪に至る動力伝達経路に発電機が設けられており、車両の走行にともなう運動エネルギを車輪から発電機に伝達して、前記運動エネルギを前記発電機により電気エネルギに変換する場合は、前記伝達トルク制御装置のトルク容量を低下させるトルク制御手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両の駆動装置。
- 前記エンジンから前記動力分配装置に至るトルク伝達経路に、トルク変動を吸収するダンパ機構が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両の駆動装置。
- 前記動力分配装置は、サンギヤと、このサンギヤと同心状に配置されたリングギヤと、前記サンギヤおよびリングギヤに噛合するピニオンギヤを保持したキャリヤとを有するシングルピニオン形式の遊星歯車機構により構成されており、前記キャリヤと前記エンジンとが連結され、前記サンギヤと前記モータ・ジェネレータとの間の動力伝達経路に、前記伝達トルク制御装置が設けられており、前記リングギヤが車輪に連結されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両の駆動装置。
- 前記エンジンから前記動力分配装置に至る動力伝達経路にインプットシャフトが設けられており、そのインプットシャフトの回転軸線方向で、前記モータ・ジェネレータと前記発電機との間に、前記動力分配装置が配置されていることを特徴とする請求項2に記載の車両の駆動装置。
- 前記インプットシャフトの回転軸線方向で、前記モータ・ジェネレータと前記動力分配装置との間に、前記伝達トルク制御装置が配置されていることを特徴とする請求項5に記載の車両の駆動装置。
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