JP4067268B2 - リチウム二次電池用負極及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池用負極及びその製造方法並びにリチウム二次電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池の負極にリチウム金属を用いると、高い充放電容量を得ることができるが、充電の際にリチウム金属が負極上にデンドライト状に析出するため、内部短絡等を発生しやすいという問題を有している。
【0003】
このような問題を生じず、かつ高い充放電容量を期待することができるものとして、Si、Sn、Alなどのリチウムと合金化する金属を負極活物質として用いることが考えられる。しかしながら、このような合金化する金属を活物質として用いると、高容量を期待することはできるが、充放電の繰り返しにより、その体積が大きく変化するため、活物質が微粉化し、集電体から剥離するという問題がある。
【0004】
特開平11−339777号公報では、活物質としてケイ素粉末を含有するスラリーを集電体上に塗布した後、非酸化性雰囲気下でこれを焼成することにより、集電体と活物質の間の接触抵抗を低減することが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような方法によっても、十分に良好な充放電サイクル特性を得ることができず、実用的なリチウム二次電池用負極とすることができないという問題があった。
【0006】
本発明の目的は、高い充放電容量を得ることができ、かつ充放電特性に優れたリチウム二次電池用負極及びその製造方法並びにこれを用いたリチウム二次電池に関するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明のリチウム二次電池用負極は、導電性金属箔を集電体とし、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質材料と導電性金属粉末とバインダーとの混合物を集電体の表面上で還元性雰囲気下に焼結して得られるリチウム二次電池用負極であって、導電性金属箔及び/または導電性金属粉末中の金属成分が、活物質材料中に拡散しており、導電性金属箔の表面粗さRaが0.2μm以上であることを特徴としている。
【0008】
本発明のリチウム二次電池用負極の製造方法は、導電性金属箔の表面上に、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質材料と導電性金属粉末の混合物を配置する工程と、該混合物を上記導電性金属箔の表面上に配置した状態で還元性雰囲気下に焼結させる工程とを備えることを特徴としている。
【0009】
本発明の製造方法においては、好ましくは、活物質材料、導電性金属粉末、及びバインダーを含むスラリーを導電性金属箔の表面上に塗布することにより、活物質材料と導電性金属粉末を導電性金属箔の表面上に配置する。
【0010】
本発明においては、活物質材料と導電性金属粉末の混合物を導電性金属箔の表面上で還元性雰囲気下に焼結している。還元性雰囲気下で熱処理を行い焼結することにより、導電性金属箔及び導電性金属粉末の表面の酸化物層が還元され、活物質材料、導電性金属箔、及び導電性金属粉末のそれぞれの間での焼結が効果的に生じる。このため、活物質材料及び導電性金属粉末の、導電性金属箔すなわち集電体に対する密着性が大きく向上する。従って、充放電反応においてリチウムを吸蔵・放出する際に生じる活物質材料の大きな体積膨張及び収縮が抑制され、また微粉化による活物質材料の集電体からの剥離も抑制される。
【0011】
また、活物質材料の周囲には導電性金属粉末が存在しているので、活物質材料の周囲に強固な導電性ネットワークが形成される。従って、集電性が高められ、活物質材料と集電体との間の接触抵抗が増加するのを抑制することができる。
【0012】
本発明においては、表面粗さRaが0.2μm以上である導電性金属箔を集電体として用いていることが好ましい。この表面粗さRaの値は、焼結する前の値である。このような表面粗さRaを有する導電性金属箔を集電体として用いることにより、活物質材料及び導電性金属粉末の混合物と金属箔表面との接触面積が大きくなるため、還元性雰囲気下での焼結がさらに効果的に起こり、活物質材料及び導電性金属粉末の集電体に対する密着性がさらに向上する。このため、充放電反応においてリチウムを吸蔵・放出する際に生じる活物質の大きな体積膨張及び収縮と、微粉化による活物質の集電体からの剥離がさらに抑制される。
【0013】
導電性金属箔の表面粗さRaの上限は、特に限定されるものではないが、後述するように、導電性金属箔の厚みが10〜100μmの範囲にあることが好ましいので、実質的には表面粗さRaの上限は10μm以下である。
【0014】
また、表面粗さRaと局部山頂の平均間隔Sは、100Ra≧Sの関係を有することが好ましい。表面粗さRa及び局部山頂の平均間隔Sは、日本工業規格(JIS B 0601−1994)に定められており、例えば、表面粗さ計により測定することができる。
【0015】
本発明において集電体として用いる導電性金属箔としては、例えば銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金のものを挙げることができる。特に、活物質材料中に拡散し易い金属元素を含有するものが好ましい。このような観点からは、銅箔であることが好ましい。銅元素は、熱処理により活物質材料中に拡散し易く、焼結における活物質材料との結合性の向上を期待することができる。表面粗さRaが0.2μm以上である銅箔としては、例えば、電解銅箔が挙げられる。電解銅箔は、銅箔の表面に電解法により、銅を析出させたものである。また、表面に電解法による銅を形成したその他の金属箔であってもよい。このようなものとして、ニッケル箔の表面に電解法により銅を析出させたものを挙げることができる。
【0016】
また、本発明において、活物質材料と混合する導電性金属粉末としては、上記導電性金属箔と同様の材質のものを好ましく用いることができる。具体的には、銅、ニッケル、鉄、チタン、コバルト等の金属またはこれらの組み合わせからなる合金である。特に、導電性金属粉末としては銅粉末が好ましく用いられる。活物質材料と導電性金属粉末の混合物を集電体の表面上で還元性雰囲気下に焼結することにより、導電性金属箔及び/または導電性金属粉末の表面の酸化物が還元され、この結果生じる金属成分が活物質材料中に拡散し、活物質材料の周辺にこの金属成分が偏在した状態になると考えられる。金属成分として、銅などのような、リチウムと合金化しない金属成分を用いることにより、この金属成分が偏在した箇所において充放電反応時の体積の膨張収縮が抑制されるため、集電体からの活物質の剥離及び集電体材料の微粉化が抑制され、充放電サイクル特性に優れたものとすることができる。
【0017】
本発明において用いる活物質材料には、ケイ素及び/またはケイ素合金が含まれる。ケイ素合金としては、ケイ素と他の1種以上の元素との固溶体、ケイ素と他の1種以上の元素との金属間化合物、ケイ素と他の1種以上の元素との共晶合金などが挙げられる。合金の作製方法としては、アーク溶解法、液体急冷法、メカニカルアロイング法、スパッタリング法、化学気相成長法、焼成法などが挙げられる。特に、液体急冷法としては、単ロール急冷法、双ロール急冷法、及びガスアトマイズ法、水アトマイズ法、ディスクアトマイズ法などの各種アトマイズ法が挙げられる。
【0018】
また、本発明において用いる活物質材料としては、ケイ素及び/またはケイ素合金の粒子表面を金属等で被覆したものを用いてもよい。被覆方法としては、無電解めっき法、電解めっき法、化学還元法、蒸着法、スパッタリング法、化学気相成長法などが挙げられる。粒子表面を被覆する金属としては、導電性金属箔や導電性金属粉末と同じ金属であることが好ましい。導電性金属箔及び導電性金属粉末と同じ金属を、被覆することにより、焼結の際の集電体及び導電性金属粉末との結合性が大きく向上し、さらに優れた充放電サイクル特性を得ることができる。
【0019】
本発明において用いる活物質材料の平均粒径は、特に限定されないが、効果的な焼結を生じるためには、100μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以下である。また、本発明において用いる導電性金属粉末の平均粒径も、特に限定されるものではないが、100μm以下であることが好ましく、さらに好ましくは50μm以下である。
【0020】
本発明において導電性金属粉末の混合割合は、重量比で活物質材料1に対して、0.05〜50の範囲内であることが好ましい。導電性金属粉末の混合割合が少な過ぎると、良好な充放電サイクル特性が得られない場合があり、多過ぎると、活物質材料の混合割合が相対的に少なくなるので、充放電容量が小さくなる。
【0021】
本発明において、導電性金属箔の厚みは特に限定されるものではないが、10μm〜100μmの範囲であることが好ましい。また、導電性金属箔上の活物質材料と導電性金属粉末の混合物からなる焼結体の厚みは、特に限定されるものではないが、1000μm以下が好ましく、さらに好ましくは10μm〜100μmである。
【0022】
本発明における還元性雰囲気下での焼結は、例えば、水素や一酸化炭素等の還元力を有する気体の雰囲気中で行なう。焼結する際の熱処理の温度は、導電性金属箔、導電性金属粉末及び活物質材料の融点以下の温度であることが好ましい。例えば、導電性金属箔及び導電性金属粉末として銅を用いた場合には、融点1083℃以下であることが好ましく、さらに好ましくは400〜800℃である。焼結する方法として、放電プラズマ焼結法やホットプレス法を用いてもよい。
【0023】
本発明のリチウム二次電池は、上記本発明の負極または上記本発明の製造方法により製造された負極と、正極活物質を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴としている。
【0024】
本発明のリチウム二次電池に用いる電解質の溶媒は、特に限定されるものではないが、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネートなどの環状カーボネートと、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、ジエチルカーボネートなどの鎖状カーボネートとの混合溶媒が例示される。また、前記環状カーボネートと1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタンなどのエーテル系溶媒との混合溶媒も例示される。また、電解質の溶質としては、LiPF6 、LiBF4 、LiCF3SO3 、LiN(CF3SO2)2 、LiN(C2F5SO2)2 、LiN(CF3SO2)(C4F9SO2)、LiC(CF3SO2)3 、LiC(C2F5SO2)3 など及びそれらの混合物が例示される。さらに電解質として、ポリエチレンオキシド、ポリアクリロニトリルなどのポリマー電解質に電解液を含浸したゲル状ポリマー電解質や、LiI、Li3Nなどの無機固体電解質が例示される。本発明のリチウム二次電池の電解質は、イオン導電性を発現させる溶媒としてのリチウム化合物とこれを溶解・保持する溶媒が電池の充電時や放電時あるいは保存時の電圧で分解しない限り、制約なく用いることができる。
【0025】
本発明のリチウム二次電池の正極活物質としては、LiCoO2 、LiNiO2 、LiMn2O4 、LiMnO2 、LiCo0.5Ni0.5O2 、LiNi0.7Co0.2Mn0.1O2 などのリチウム含有遷移金属酸化物や、MnO2 などのリチウムを含有していない金属酸化物が例示される。また、この他にも、リチウムを電気化学的に挿入・脱離する物質であれば、制限なく用いることができる。
【0026】
図2は、本発明のリチウム二次電池用負極の一例を示す模式的断面図である。導電性金属箔11の上には、活物質材料12と導電性金属粉末13が設けられており、これらは還元性雰囲気下に焼結されている。活物質材料12には、導電性金属箔11からの金属成分が拡散した領域12a及び導電性金属粉末13からの金属成分が拡散した領域12bが形成されている。導電性金属箔11から拡散する金属成分、及び導電性金属粉末13から拡散する金属成分が、リチウムと合金化しない金属成分である場合、これらの拡散領域12a及び12bにおいては、活物質材料12がリチウムを吸蔵する際に生じる体積の膨張が小さくなる。従って、活物質材料12の導電性金属箔11からの剥離や、導電性金属粉末13からの剥離が抑制され、さらに活物質材料12自身の微粉化も抑制されるので、充放電サイクル特性を向上させることができると考えられる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
【0028】
(実験1)
〔負極の作製〕
導電性金属粉末としての平均粒径10μmのフレーク状銅粉末と、活物質材料としての平均粒径50μmのケイ素粉末とを、重量比で4:1(=1:0.25)となるように秤量し、乳鉢で乾式混合した。この混合物90重量部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン10重量部を含む8重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合し、負極合剤スラリーとした。
【0029】
この負極合剤スラリーを、集電体である表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔(厚み15μm)の片面に塗布し、乾燥した後これを圧延した。得られたものを、直径20mmの円板状に切り抜き、これを水素雰囲気下で600℃10時間熱処理し、焼結して負極とした。焼結体の厚み(集電体は含まない)は50μmであった。
【0030】
〔正極の作製〕
出発原料として、Li2CO3 及びCoCO3 を用いて、Li:Coの原子比が1:1となるように秤量して乳鉢で混合し、これを直径17mmの金型でプレスし、加圧成形した後、空気中において、800℃24時間焼成し、LiCoO2 の焼成体を得た。これを乳鉢で粉砕し、平均粒径20μmに調製した。
【0031】
得られたLiCoO2 粉末90重量部と、導電剤として人口黒鉛粉末5重量部を、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン5重量部を含む5重量%のN−メチルピロリドン溶液に混合し、正極合剤スラリーとした。
この正極合剤スラリーを、集電体であるアルミニウム箔の上に塗布し、乾燥した後圧延した。得られたものを直径20mmの円板状に切り抜き、正極とした。
【0032】
〔電解液の作製〕
電解液として、エチレンカーボネートとジエチレンカーボネートとの等体積混合溶媒に、LiPF6 を1モル/リットル溶解したものを作製した。
【0033】
〔電池の作製〕
上記の正極、負極、及び電解液を用いて、扁平型のリチウム二次電池A1を作製した。
図1は、作製したリチウム二次電池の断面模式図であり、正極1、負極2、セパレーター3、正極缶4、負極缶5、正極集電体6、負極集電体7及びポリプロピレン製の絶縁パッキング8などからなる。
【0034】
正極1及び負極2は、セパレーター3を介して対向している。これらは正極缶4及び負極缶5が形成する電池ケース内に収納されている。正極1は、正極集電体6を介して正極缶4に接続され、負極2は負極集電体7を介して負極缶5に接続され、二次電池としての充電及び放電が可能な構造となっている。
【0035】
(実験2)
ケイ素と、ニッケルまたは銅を原子比で9:1となるように混合し、単ロール急冷法により、Si9Ni合金及びSi9Cu合金を作製した。これらの合金を乳鉢で平均粒径50μmとなるように粉砕した。実験1において、ケイ素粉末の代わりに、これらの合金粉末を用いる以外は、実験1と同様にして電池A2及びA3を作製した。電池A2はSi9Ni合金を用いたものであり、電池A3はSi9Cu合金を用いたものである。
【0036】
(実験3)
平均粒径50μmのケイ素粉末の表面を、無電解めっき法によりニッケルで被覆した。得られたものについて原子吸光法(ICP)で確認したところ、ニッケルによるケイ素粉末の被覆量は、全体に対して0.5重量%であった。
実験1において、ケイ素粉末の代わりに、このニッケルを被覆したケイ素粉末を用いる以外は、実験1と同様にして電池A4を作製した。
【0037】
(実験4)
ニッケル箔及びステンレス箔の表面に電解法により、銅を析出させ、銅被覆ニッケル箔(厚み15μm)及び銅被覆ステンレス箔(厚み15μm)を作製した。これらの表面粗さRaは、いずれも0.5μmであった。
【0038】
実験1において、電解銅箔の代わりに、これらの銅被覆ニッケル箔及び銅被覆ステンレス箔を用いる以外は、実験1と同様にして、電池A5及びA6を作製した。電池A5は銅被覆ニッケル箔を用いたものであり、電池A6は銅被覆ステンレス箔を用いたものである。
また、表面粗さRaが0.5μmである電解ニッケル箔を、実験1において電解銅箔の代わりに用いる以外は、実験1と同様して電池A7を作製した。
【0039】
(実験5)
実験1において、フレーク状銅粉末の代わりに、平均粒径10μmのフレーク状ニッケル粉末または平均粒径10μmのフレーク状鉄粉末を用いる以外は、実験1と同様にして電池A8及びA9を作製した。電池A8はフレーク状ニッケル粉末を用いたものであり、電池A9はフレーク状鉄粉末を用いたものである。
【0040】
また、実験1で用いたフレーク状銅粉末と、平均粒径10μmのフレーク状ニッケル粉末を等重量で混合したものを作製し、これを実験1においてフレーク状銅粉末の代わりに用いる以外は、実験1と同様にして電池A10を作製した。
【0041】
(実験6)
実験1において、焼結のための熱処理条件をアルゴン雰囲気下、600℃10時間としたこと以外は、実験1と同様にして負極を作製し、電池B1を作製した。また、実験1において、負極合剤スラリーを電解銅箔に塗布し、乾燥して圧延した後、熱処理を行なわなかった負極を作製し、これを用いて実験1と同様にして電池B2を作製した。
【0042】
〔充放電サイクル特性の評価〕
上記の電池A1〜A10及びB1〜B2について、充放電サイクル特性を評価した。各電池を、25℃において、電流値1mAで4.2Vまで充電した後、電流値1mAで2.7Vまで放電し、これを1サイクルの充放電とした。1サイクル目の放電容量の80%に達するまでのサイクル数を測定し、サイクル寿命とした。結果を表1に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0043】
【表1】
【0044】
表1から明らかなように、水素雰囲気下で熱処理した電池A1は、アルゴン雰囲気下で熱処理した電池B1、及び熱処理を行なわなかった電池B2に比べて、優れたサイクル特性を示している。これは、水素雰囲気下で熱処理を行なうことにより、銅箔と活物質材料及び銅粉末との間の密着性がさらに向上し、集電性が向上したためと考えられる。
【0045】
(実験7)
ここでは、集電体の表面粗さRaとサイクル特性との関係について検討した。実験1において、表面粗さRaが0.5μmである電解銅箔の代わりに、表面粗さRaが0.2μmである電解銅箔、及び表面粗さRaが0.1μmである圧延銅箔を用いたこと以外は、実験1と同様にして電池A11及び電池A12を作製した。これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。なお、サイクル寿命は電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。表2には、電池A1のサイクル寿命も併せて示す。
【0046】
【表2】
【0047】
表2から明らかなように、表面粗さRaが0.2μm以上である銅箔を用いた電池A1及びA11では、表面粗さRaが小さい銅箔を用いた電池A12に比較して、サイクル寿命が長くなっていることがわかる。これらのことから表面粗さRaが大きい金属箔を集電体として用いることにより、金属箔と活物質材料及び銅粉末との間の焼結が効果的に生じ、密着性が向上するものと考えられる。
【0048】
(実験8)
ここでは、導電性金属粉末の混合量とサイクル特性との関係を検討した。
実験1において、フレーク状銅粉末の混合量を、重量比で、ケイ素粉末1に対して、1(銅粉末量50重量%)、0.5(銅粉末量33.3重量%)、及び0.125(銅粉末量11.1重量%)となるように変化させた以外は、実験1と同様にして、電池A13、電池A14、及び電池A15を作製した。また、比較として、フレーク状銅粉末を混合せずに、ケイ素粉末のみを用いる以外は、実験1と同様にして電池B3を作製した。
【0049】
これらの電池について、上記と同様にサイクル特性を評価した。結果を表3に示す。なお、各電池のサイクル寿命は、電池A1のサイクル寿命を100とした指数である。
【0050】
【表3】
【0051】
表3から明らかなように、フレーク状銅粉末を混合した電池A1及びA13〜A15は、フレーク状銅粉末を混合していない電池B3に比べ、遥かに良好なサイクル寿命を示していることがわかる。これは、銅粉末を混合することにより、活物質材料であるケイ素粉末の密着性が向上し、さらにはケイ素粉末の周りに銅粉末による強固な導電性のネットワークが形成されるため、集電性が向上したものと考えられる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によれば、充放電サイクル特性に優れたリチウム二次電池用負極及びリチウム二次電池とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う実施例において作製したリチウム二次電池を示す模式的断面図。
【図2】本発明に従う一例のリチウム二次電池用負極を示す模式的断面図。
【符号の説明】
1…正極
2…負極
3…セパレーター
4…正極缶
5…負極缶
6…正極集電体
7…負極集電体
8…絶縁パッキング
11…導電性金属箔
12…活物質材料
12a,12b…拡散領域
13…導電性金属粉末
Claims (9)
- 導電性金属箔を集電体とし、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質材料と導電性金属粉末とバインダーとの混合物を前記集電体の表面上で還元性雰囲気下に焼結して得られるリチウム二次電池用負極であって、
前記導電性金属箔及び/または前記導電性金属粉末中の金属成分が、前記活物質材料中に拡散しており、
前記導電性金属箔の表面粗さRaが0.2μm以上であることを特徴とするリチウム二次電池用負極。 - 前記還元性雰囲気が水素を含む雰囲気であることを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池用負極。
- 前記導電性金属箔が、電解銅箔または表面に電解銅を設けた金属箔であることを特徴とする請求項1または2に記載のリチウム二次電池用負極。
- 導電性金属箔の表面上に、ケイ素及び/またはケイ素合金を含む活物質材料と導電性金属粉末の混合物を配置する工程と、
前記混合物を前記導電性金属箔の表面上に配置した状態で還元性雰囲気下に焼結する工程とを備えることを特徴とするリチウム二次電池用負極の製造方法。 - 前記活物質材料、前記導電性金属粉末、及びバインダーを含むスラリーを前記導電性金属箔の表面上に塗布することにより、前記活物質材料及び前記導電性金属粉末を前記導電性金属箔の表面上に配置することを特徴とする請求項4に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記導電性金属箔の表面粗さRaが0.2μm以上であることを特徴とする請求項4または5に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記還元性雰囲気が水素を含む雰囲気であることを特徴とする請求項4〜6のいずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 前記導電性金属箔が、電解銅箔または表面に電解銅を設けた金属箔であることを特徴とする請求項4〜7いずれか1項に記載のリチウム二次電池用負極の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の負極または請求項4〜8のいずれか1項に記載の方法により製造された負極と、正極活物質を含む正極と、非水電解質とからなることを特徴とするリチウム二次電池。
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