JP4062146B2 - コネクタ及び電線カバー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電線カバー及び電線カバーを備えたコネクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
ハウジングから導出させた電線をL字状に曲げて配索する場合、電線カバーが用いられるが、その一例として、図9〜図11に示すものがある。この電線カバー100は、L字形をなす一対の半割体101A,101Bをヒンジ102で連結してなり、その両半割体101A,101Bをヒンジ102を支点に回動させて電線103を包むように合体させるようになっている。半割体101A,101Bには、曲げの外側となる部分を斜めにカットした形態の傾斜部104A,104Bが形成され、この傾斜部104A,104Bを形成することで、例えば小型化を図ることが可能となっている。
【0003】
かかる電線カバー100には、一対の半割体101A,101Bを合体状態に保持する手段として、一方の半割体101Aに他方の半割体101Bに向かって突出する撓み係止片105を形成し、他方の半割体101Bの外面に係止突起106を形成している。両半割体101A,101Bが合体した状態では、撓み係止片105と係止突起106とが係止することにより、両半割体101A,101Bが離脱不能にロックされる。
【0004】
尚、半割体を合体させた電線カバーとしては、特許文献1などに開示されているのものがある。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−7997号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
傾斜部104A,104Bの傾斜方向が回動中心軸107に対して斜め方向であり、その傾斜部104A,104Bに撓み係止片105と係止突起106が設けられている構造の場合、本来は撓み係止片105が相手側半割体104Bの外面側に重ならなければならないにも拘わらず、図11に示すように、撓み係止片105の突出端縁部のうちヒンジ102(回動中心)に近い側の端部105aが相手側半割体104Bの内面側に潜り込んでしまい、両半割体101A,101Bが正しく合体できなくなる虞がある。
【0007】
これは、両半割体101A,101Bの回動中心軸と平行に視た場合、撓み係止片105の突出端部105aの回動軌跡となる円弧の半径が、撓み係止片105の基端部105bの回動軌跡となる円弧よりも大きいため、撓み係止片105の突出端部105aが、相手側半割体101Bに対してその傾斜部104Bの外面よりも径方向外側、即ち傾斜部104Bの内面側から接近する、ということが原因である。
【0008】
本願発明は上記事情に鑑みて創案され、両半割体を合体状態に保持するための撓み係止片と係止突起とを確実に係止させることを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ハウジングにおける電線の導出端部に電線カバーを取り付け、そのハウジングから導出した前記電線を前記電線カバーで包囲することによりその電線をほぼ直角に曲げて配索するようになっており、前記電線カバーは、互いに連結された第1と第2の2つ半割体を有し、その2つの半割体を相対的に回動させつつ前記電線を包むように合体される形態であり、前記半割体には、その回動中心軸に対して斜め方向の傾斜部が形成され、前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の外縁から前記第2半割体に向かって突出する撓み係止片が形成され、前記第2半割体の傾斜部には、その外面上に突出する係止突起が形成され、前記撓み係止片と前記係止突起とを係止させることで前記両半割体が合体状態に保持されるようにしたコネクタにおいて、前記第2半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片との対応領域のうち前記回動中心軸寄りの位置から前記第2半割体の内面側に向かって延出した形態であり、前記両半割体を合体する過程で前記撓み係止片を当接させることにより、その撓み係止片が前記第2半割体の傾斜部の内面側へ潜り込むことを規制可能な規制部が形成され、前記規制部のうち前記撓み係止片が当接する側の面には、前記第2半割体の内面側から合せ面側に向かって下り勾配となった誘導面が形成されており、前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片の対応領域のうち前記回動中心軸から離れる側の位置から同撓み係止片と同方向へ突出する位置決め部が形成され、この位置決め部は、前記撓み係止片が前記誘導面によって前記第2半割体の外面側へ誘導された後に、同第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁のうち前記規制部よりも前記回動中心軸とは反対側にずれた位置に当接する突出寸法を備えるとともに、その突出端には、前記第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁との当接により同位置決め部をその合せ面の内側へ誘導する傾斜をなすガイド面が形成されている構成とした。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記規制部には、前記第2半割体の合せ面よりも前記第1半割体側に向かって盛り上がった形態の盛上り部が形成され、前記第2半割体には、その合せ面から外面に亘って概ねテーパ状又は概ね弧状に切欠した形態の切欠部が形成され、前記盛上り部から前記切欠部に亘る領域に、前記誘導面が設けられている構成とした。
【0011】
請求項3の発明は、ハウジングにおける電線の導出端部に取り付けられ、そのハウジングから導出した前記電線を包囲することによりその電線をほぼ直角に曲げて配索するための電線カバーであって、互いに連結された第1と第2の2つ半割体を有し、その2つの半割体を相対的に回動させつつ前記電線を包むように合体される形態であり、前記半割体には、その回動中心軸に対して斜め方向の傾斜部が形成され、前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の外縁から前記第2半割体に向かって突出する撓み係止片が形成され、前記第2半割体の傾斜部には、その外面上に突出する係止突起が形成され、前記撓み係止片と前記係止突起とを係止させることで前記両半割体が合体状態に保持されるようにした電線カバーにおいて、前記第2半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片との対応領域のうち前記回動中心軸寄りの位置から前記第2半割体の内面側に向かって延出した形態であり、前記両半割体を合体する過程で前記撓み係止片を当接させることにより、その撓み係止片が前記第2半割体の傾斜部の内面側へ潜り込むことを規制可能な規制部が形成され、前記規制部のうち前記撓み係止片が当接する側の面には、前記第2半割体の内面側から合せ面側に向かって下り勾配となった誘導面が形成されており、前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片の対応領域のうち前記回動中心軸から離れる側の位置から同撓み係止片と同方向へ突出する位置決め部が形成され、この位置決め部は、前記撓み係止片が前記誘導面によって前記第2半割体の外面側へ誘導された後に、同第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁のうち前記規制部よりも前記回動中心軸とは反対側にずれた位置に当接する突出寸法を備えるとともに、その突出端には、前記第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁との当接により同位置決め部をその合せ面の内側へ誘導する傾斜をなすガイド面が形成されている構成とした。
【0012】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記規制部には、前記第2半割体の合せ面よりも前記第1半割体側に向かって盛り上がった形態の盛上り部が形成され、前記第2半割体には、その合せ面から外面に亘って概ねテーパ状又は概ね弧状に切欠した形態の切欠部が形成され、前記盛上り部から前記切欠部に亘る領域に、前記誘導面が設けられている構成とした。
【0013】
【発明の作用及び効果】
[請求項1及び請求項3の発明]
撓み係止片が、半割体の回動中心に対して斜めの傾斜部から第2半割体に向かって突出する形態の場合、両半割体を合体させる過程で撓み係止片が第2半割体の内面側に潜り込むことが懸念されるが、本発明によれば、撓み係止片が第2半割体の内面側へずれてもその撓み係止片が規制部に当接することによって内面側に潜り込むことが防止される。これにより、両半割体を確実に合体させることができるとともに、撓み係止片と係止突起とを確実に係止させて両半割体を合体状態に保持することができる。
【0014】
そして、規制部に突き当たった撓み係止片は、誘導面によって内面側から合せ面側、即ち外面側に向かって誘い込まれるので、撓み係止片が第2半割体の内面側へ潜り込むのが確実に防止される。
[請求項2及び請求項4の発明]
誘導面のうち内面側の部分は盛り上げられた形態とされ、誘導面のうち外面側の部分は切欠した形態とされているので、誘導面の内外両端間の高低差を拡大して誘導面の勾配を大きくすることができる。これにより、撓み係止片を外面側へ誘導する機能の信頼性が高くなる。
【0015】
【発明の実施の形態】
[実施形態1]
以下、本発明を具体化した実施形態1を図1乃至図8を参照して説明する。
本実施形態のコネクタは、複数の端子金具(図示せず)を収容したハウジングHと、このハウジングHに取り付けられる略L字形をなす筒状の電線カバーCとを備えて構成されており、ハウジングHの後端面からは、各端子金具に接続された電線Wが後方(図1及び図2における右方)へ導出されている。導出された電線Wは電線カバーCで包囲され、その電線カバーCの内部で下向きに曲げられ、電線カバーCから下方へ突出されるようになっている。
【0016】
電線カバーCは、合成樹脂製であって、第1と第2の2つの半割体10,20をヒンジ30で連結した単一部品からなる。ヒンジ30は薄板状をなし、このヒンジ30を略U字形に屈曲させつつ第1半割体10を反転させて第2半割体20に合体させると、この2つの半割体10,20によって略L字形の筒状をなす電線カバーCが構成される。このように両半割体10,20を回動させて合体させる際には、ヒンジ30における両半割体10,20間のほぼ中央位置が、回動中心軸31、即ち第1半割体10の反転の支点となる。また、ヒンジ30の前後方向に沿った両縁部は、両半割体10,20の合体状態において上縁となる縁部に連なっている。
【0017】
第1半割体10は、全体として平板状をなし、図2及び図3に示す展開状態(両半割体10,20を合体する前の成型直後の状態)においてはヒンジ30に対してほぼ面一状となる位置(第2半割体20との合せ面14に近い位置)で連なっている。第2半割体20との合体状態(展開状態に対して上下反転した状態)において後端側下端部となる位置には、電線Wの導出口を構成する半円筒部11が形成されており、この略半円筒部11には前後一対の板状の弾性ロック片12が第2半割体20側へ(第1半割体10の板面とほぼ直角に)突出して形成されている。また、第1半割体10の前端部における上側(ヒンジ30に近い側)の縁部には、合せ面14の内縁から第2半割体20側に向かって突出する板状の弾性ロック片13が形成されているとともに、この弾性ロック片13に対し合せ面14を挟んで対応する受け部15が第2半割体20側へ突出するように形成されている。第1半割体10の前端部における下側(ヒンジ30から遠い側)の縁部には、第2半割体20側に向かって突出する板状の弾性ロック片16が形成されているとともに、この弾性ロック片16に対し合せ面14を挟んで対応する押さえ部17が第2半割体20側へ突出するように形成されている。
【0018】
第2半割体20は、全体として箱状をなし、展開状態においては上側の壁部21とヒンジ30とがほぼ直角に連なっており、その連なり位置は、上側の壁部21における第1半割体10との合せ面に近い位置となっている。第1半割体10との合体状態において後端側下端部となる位置には、電線Wの導出口を構成する半円筒部23が形成されており、この略半円筒部23の前後両外側面には一対のロック突起24が形成されている。また、第2半割体20の前端部における上側(ヒンジ30に近い側)の壁部21の内面には、ロック突起25が形成され、第2半割体20の前端部における下側(ヒンジ30から遠い側)の壁部26の外面にはロック突起27が形成されている。
【0019】
上記の両半割体10,20を合体して構成される電線カバーCはL字形に曲げられた筒状をなすのであるが、各半割体10,20には、夫々、曲げの外側となる部分を斜め約45°に切欠した形態(合体状態において後方へ向かって下り勾配となった形態)の傾斜縁部40(本発明の構成要件である傾斜部)と傾斜壁45(本発明の構成要件である傾斜部)とが形成されている。尚、ヒンジ30の後端は、傾斜縁部40及び傾斜壁45の上端の近傍に位置している。
【0020】
第1半割体10の傾斜縁部40には、その外縁に沿い且つ第1半割体10の板面と平行な細長い合わせ面41が第2半割体20と対向するように形成されているとともに、この合わせ面41の外縁から第2半割体20側へ(第1半割体10の板面とほぼ直角に)突出する略方形で略平板状をなす撓み係止片42が形成されている。撓み係止片42は、傾斜縁部40の外縁と平行であって、その基端部となる一辺が傾斜縁部40の外縁に沿っている。したがって、撓み係止片42は、半割体10の回動中心軸31に対して斜めを向いた状態となっている。また、撓み係止片42の突出端部42aから回動中心軸31までの距離(突出端部41aが描く回動軌跡の円弧の半径)は、撓み係止片42の基端部42bから回動中心軸31までの距離(基端部42bが描く回動軌跡の円弧の半径)よりも大きい。かかる撓み係止片42には、方形に開口された係止孔43が形成されており、また、撓み係止片42は、その基端部42b(傾斜縁部40の外縁)を支点として外側(第1半割体10から離間する側であって、合体状態では第2半割体20の外面から離間する側)へ弾性撓みし得るようになっている。
【0021】
さらに、第1半割体10には、傾斜縁部40の合せ面41の内縁に沿った位置から、撓み係止片42と同方向へ突出する位置決め部44が形成されている。位置決め部44は、撓み係止片42におけるヒンジ30とは反対側の縁部と対応するように位置しており、また、位置決め部44の突出端縁には、外側(撓み係止片42側)を斜めに切欠した形態のガイド面44aが形成されている。
第2半割体20の傾斜壁45には、その傾斜壁45の外面から突出する係止突起46が形成されている。係止突起46は、撓み係止片42の係止孔43と対応するように方形をなしている。両半割体10,20を合体した状態では、係止突起46に撓み係止片42の係止孔43が嵌合し、この嵌合によって両半割体10,20が離間方向へ相対変位(回動)することが規制される。
【0022】
さて、上記のように半割体10,20が回動中心軸31に対して斜め方向の傾斜縁部40及び傾斜壁45を有し、その傾斜縁部40及び傾斜壁45に撓み係止片42と係止突起46が設けられている電線カバーCの場合、両半割体10,20の回動中心軸31と平行に視たときに、撓み係止片42の突出端部42aの回動軌跡となる円弧の半径が、撓み係止片42の基端部42bの回動軌跡となる円弧よりも大きいため、両半割体10,20を合体する際には、撓み係止片42の突出端部42aにおけるヒンジ30(回動中心軸31)に近い側の角部42cが、第2半割体20に対してその傾斜壁45の外面よりも径方向外側、即ち傾斜壁45の内面側(図2における斜め左下側)から接近するようになる。そのため、本来は撓み係止片42が傾斜壁45の外面側に重ならなければならないにも拘わらず、撓み係止片42の突出端部42aの上記角部42cが第2半割体20の傾斜壁45の内面側に潜り込んでしまうことが懸念される。
【0023】
その対策として、本実施形態では次のような構造となっている。即ち、第2半割体20の傾斜壁45には、その第1半割体10との合わせ面47における撓み係止片42との対応領域から傾斜壁45の内面側に向かって延出した形態の規制部48が形成されている。この規制部48は、傾斜壁45の内面から突出する形態、即ち傾斜壁45の内面に沿った形態とされている。合せ面47と略直角に見ると、規制部48は、略方形をなしているとともに、係止突起46に対してヒンジ30側へずれた位置に配置されている。つまり、合せ面47を挟んで、係止突起46におけるヒンジ30側の端部と、規制部48におけるヒンジ30と反対側の端部とが対応している。また、規制部48は、前後方向において、ヒンジ30と両半割体10,20との連結領域よりも後方に外れた位置に配置されている。尚、両半割体10,20を合体した状態では、第1半割体10の位置決め部44が規制部48に対してヒンジ30と反対側から当接するようになっている。
【0024】
さらに、規制部48には、傾斜壁45の合せ面47よりも第1半割体10側に向かって盛り上がった形態の盛上り部49が形成され、傾斜壁45には、その合わせ面47から傾斜壁45の外面に亘って概ねテーパ状又は概ね弧状に切欠した形態の切欠部50が形成されている。そして、この盛上り部49から切欠部50に亘る領域が、傾斜壁45の内面側から合せ面47側(外面側)に向かって下り勾配となった誘導面51となっている。また、切欠部50は、規制部48と対応する領域だけでなく、合せ面47に沿って規制部48よりもヒンジ30とは反対側の領域に延びるように長く形成されている。
【0025】
次に、本実施形態の作用を説明する。
展開状態の両半割体10,20を合体する際には、第1半割体10をヒンジ30を支点として下方へ反転させるように回動させる。このときの回動中心軸31はヒンジ30上に位置する。第1半割体10がほぼ45°回動すると、図6に示すように、撓み係止片42の突出端縁42aの角部42cが規制部48に当接する。規制部48は、第2半割体20の傾斜壁45の合せ面47よりも内側へ突き出すように形成されているので、撓み係止片42の角部42cが傾斜壁45の内面側へずれて接近しても、そのまま傾斜壁45の内面側へ潜り込むことはない。しかも、規制部48における撓み係止片42の突き当たり面は、傾斜壁45の内面側から外面側へ下り勾配となった誘導面51となっているので、第1半割体10を第2半割体20側へ接近させる押圧力が付与されると、その誘導面51の傾斜によって撓み係止片42が誘導面51上を傾斜壁45の外面側へ摺動する。これにより、撓み係止片42は、傾斜壁45の外面を摺接して係止突起46に到達することができる。
【0026】
第1半割体10が更に第2半割体20に接近すると、撓み係止片42が外側へ弾性撓みしつつ係止突起46を乗り越え、両半割体10,20が正規の合体状態に至ると、撓み係止片42が弾性復帰して係止孔43に係止突起46が嵌合する。この撓み係止片42と係止突起46との係止により、両半割体10,20は、合せ面41,47同士を対向又は当接させた合体状態にロックされる。
尚、撓み係止片42が係止突起46への当接を開始すると、位置決め部44のガイド面44aが傾斜壁45における合せ面47の内縁に当接するため、そのガイド面44aの傾斜によって位置決め部44と撓み係止片42は傾斜壁45の内面側へ誘導される。つまり、撓み係止片42に対して傾斜壁45の外面に押し付ける方向の力が付与されることになるので、撓み係止片42と係止突起46とが確実に係止することができる。
【0027】
尚、両半割体10,20が合体した状態では、弾性ロック片12,13,16が、夫々、ロック突起24,25,27とが係止して両半割体10,20が離脱防止される。また、第1半割体10の弾性ロック片13と受け部15が第2半割体20の上側の壁部22を内外方向に挟み付けるとともに、弾性ロック片16と押さえ部17が第2半割体20の下側の壁部26を内外方向に挟み付ける。
上述のように本実施形態においては、両半割体10,20を合体させる際に、撓み係止片42が第2半割体20の傾斜壁45の内面側へずれてもその撓み係止片42が規制部48に当接することによって内面側に潜り込むことが防止されているので、両半割体10,20を確実に合体させることができるとともに、撓み係止片42と係止突起46とを確実に係止させて両半割体10,20を合体状態に保持することができる。
【0028】
また、規制部48に突き当たった撓み係止片42は、誘導面51によって傾斜壁45の内面側から合せ面側、即ち外面側に向かって誘い込まれるので、撓み係止片42が第2半割体20の内面側へ潜り込むのが確実に防止される。
また、誘導面51のうち内面側の部分は盛り上げられた形態とされ、誘導面51のうち外面側の部分は切欠した形態とされているので、誘導面51の内外両端間の高低差を拡大して誘導面51の勾配を大きくすることができる。これにより、撓み係止片42を外面側へ誘導する機能の信頼性が高くなっている。
【0029】
[他の実施形態]
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では2つの半割体をヒンジで連結して一体部品化したが、本発明によれば、別々に成型した2つの半割体を軸支構造(例えば、軸と軸受孔との嵌合構造)によって連結してもよい。
【0030】
(2)上記実施形態では誘導面を構成する手段として盛上り部を形成したが、本発明によれば、盛上り部を形成せず、合せ面よりも凹んだ領域にのみ誘導面を形成してもよい。
(3)上記実施形態では誘導面を構成する手段として切欠部を形成したが、本発明によれば、切欠部を形成せず、合せ面から盛り上がった部分にのみ誘導面を形成してもよい。
(4)上記実施形態では第1半割体に撓み係止片のみを設け、第2半割体に係止突起のみを設けたが、本発明によれば、第1半割体に撓み係止片と係止突起を設け、第2半割体にも係止突起と撓み係止片を設けてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1のコネクタの全体の組み付け状態をあらわす右側面図
【図2】電線カバーの展開状態をあわらす右側面図
【図3】電線カバーの展開状態をあらわす正面図
【図4】電線カバーの展開状態をあわす底面図
【図5】電線カバーの展開状態をあらわす部分背面図
【図6】電線カバーを合体させる途中の状態をあらわす正面図
【図7】図2のA−A断面図
【図8】撓み係止片が規制部の誘導面に突き当たった状態をあらわす部分断面図
【図9】従来例の電線カバーの展開状態をあらわす右側面図
【図10】従来例の展開状態をあらわす正面図
【図11】従来例の組付途中の状態をあらわす正面図
【符号の説明】
H…ハウジング
W…電線
C…電線カバー
10…第1半割体
20…第2半割体
30…ヒンジ
40…傾斜縁部(傾斜部)
42…撓み係止片
45…傾斜壁(傾斜部)
46…係止突起
48…規制部
49…盛上り部
50…切欠部
51…誘導面
Claims (4)
- ハウジングにおける電線の導出端部に電線カバーを取り付け、そのハウジングから導出した前記電線を前記電線カバーで包囲することによりその電線をほぼ直角に曲げて配索するようになっており、
前記電線カバーは、互いに連結された第1と第2の2つ半割体を有し、その2つの半割体を相対的に回動させつつ前記電線を包むように合体される形態であり、
前記半割体には、その回動中心軸に対して斜め方向の傾斜部が形成され、
前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の外縁から前記第2半割体に向かって突出する撓み係止片が形成され、
前記第2半割体の傾斜部には、その外面上に突出する係止突起が形成され、
前記撓み係止片と前記係止突起とを係止させることで前記両半割体が合体状態に保持されるようにしたコネクタにおいて、
前記第2半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片との対応領域のうち前記回動中心軸寄りの位置から前記第2半割体の内面側に向かって延出した形態であり、前記両半割体を合体する過程で前記撓み係止片を当接させることにより、その撓み係止片が前記第2半割体の傾斜部の内面側へ潜り込むことを規制可能な規制部が形成され、
前記規制部のうち前記撓み係止片が当接する側の面には、前記第2半割体の内面側から合せ面側に向かって下り勾配となった誘導面が形成されており、
前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片の対応領域のうち前記回動中心軸から離れる側の位置から同撓み係止片と同方向へ突出する位置決め部が形成され、この位置決め部は、前記撓み係止片が前記誘導面によって前記第2半割体の外面側へ誘導された後に、同第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁のうち前記規制部よりも前記回動中心軸とは反対側にずれた位置に当接する突出寸法を備えるとともに、その突出端には、前記第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁との当接により同位置決め部をその合せ面の内側へ誘導する傾斜をなすガイド面が形成されていることを特徴とするコネクタ。 - 前記規制部には、前記第2半割体の合せ面よりも前記第1半割体側に向かって盛り上がった形態の盛上り部が形成され、
前記第2半割体には、その合せ面から外面に亘って概ねテーパ状又は概ね弧状に切欠した形態の切欠部が形成され、
前記盛上り部から前記切欠部に亘る領域に、前記誘導面が設けられていることを特徴とする請求項1記載のコネクタ。 - ハウジングにおける電線の導出端部に取り付けられ、そのハウジングから導出した前記電線を包囲することによりその電線をほぼ直角に曲げて配索するための電線カバーであって、
互いに連結された第1と第2の2つ半割体を有し、その2つの半割体を相対的に回動させつつ前記電線を包むように合体される形態であり、
前記半割体には、その回動中心軸に対して斜め方向の傾斜部が形成され、
前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の外縁から前記第2半割体に向かって突出する撓み係止片が形成され、
前記第2半割体の傾斜部には、その外面上に突出する係止突起が形成され、
前記撓み係止片と前記係止突起とを係止させることで前記両半割体が合体状態に保持されるようにした電線カバーにおいて、
前記第2半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片との対応領域のうち前記回動中心軸寄りの位置から前記第2半割体の内面側に向かって延出した形態であり、前記両半割体を合体する過程で前記撓み係止片を当接させることにより、その撓み係止片が前記第2半割体の傾斜部の内面側へ潜り込むことを規制可能な規制部が形成され、
前記規制部のうち前記撓み係止片が当接する側の面には、前記第2半割体の内面側から合せ面側に向かって下り勾配となった誘導面が形成されており、
前記第1半割体の傾斜部には、その合せ面の内縁における前記撓み係止片の対応領域のうち前記回動中心軸から離れる側の位置から同撓み係止片と同方向へ突出する位置決め部が形成され、この位置決め部は、前記撓み係止片が前記誘導面によって前記第2半割体の外面側へ誘導された後に、同第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁のうち前記規制部よりも前記回動中心軸とは反対側にずれた位置に当接する突出寸法を備えるとともに、その突出端には、前記第2半割体の傾斜部の合せ面の内縁との当接により同位置決め部をその合せ面の内側へ誘導する傾斜をなすガイド面が形成されていることを特徴とする電線カバー。 - 前記規制部には、前記第2半割体の合せ面よりも前記第1半割体側に向かって盛り上がった形態の盛上り部が形成され、
前記第2半割体には、その合せ面から外面に亘って概ねテーパ状又は概ね弧状に切欠した形態の切欠部が形成され、
前記盛上り部から前記切欠部に亘る領域に、前記誘導面が設けられていることを特徴とする請求項3記載の電線カバー。
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