JP4061080B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、所望の直流電力を得るチョッパ回路と、チョッパ回路で得られる直流電力を高周波電力に変換して放電灯に供給するインバータ回路とを備えた放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、図8に示すような放電灯点灯装置が提供されている。この従来装置は、交流電源ACを全波整流する全波整流器DBと、全波整流器DBの脈流出力を所望の直流出力に変換する(昇圧)チョッパ回路1と、チョッパ回路1の動作を制御するチョッパ制御手段2と、チョッパ回路1の直流出力を高周波出力に変換するインバータ回路3と、インバータ回路3の動作を制御するインバータ制御手段4と、インダクタ、コンデンサ並びに放電灯(何れも図示せず)にて構成され、インバータ回路3の高周波出力との共振作用によって放電灯を高周波点灯する共振回路5とを備える。
【0003】
図9はチョッパ回路1並びにチョッパ制御手段2の具体構成の一例を示している。全波整流器DBの交流入力端には商用交流電源ACが接続されており、全波整流器DBの脈流出力端には小容量のコンデンサC11が接続されている。チョッパ回路1は、全波整流器DBの脈流出力端の正極に一端が接続されたインダクタL11と、インダクタL11の他端にドレインが接続されるとともにソースが抵抗R13を介して全波整流器DBの脈流出力端の負極(=グランド)に接続された、パワーMOSFETからなるスイッチング素子Q11と、スイッチング素子Q11のドレインにアノードが接続されたダイオードD11と、ダイオードD11のカソードが正極に接続されるとともに負極が全波整流器DBの脈流出力端の負極に接続された平滑コンデンサC12とを備える。而して、スイッチング素子Q11がオンされると、全波整流器DBからインダクタL11、スイッチング素子Q11、抵抗R13を介して電流が流れてインダクタL11にエネルギが蓄積され、スイッチング素子Q11のオフ時にインダクタL11の蓄積エネルギによる起電力が全波整流器DBの脈流出力に重畳されてダイオードD11を介して平滑コンデンサC12を充電することにより、平滑コンデンサC12の両端から全波整流器DBの脈流出力電圧を昇圧した直流電圧が得られるものである。
【0004】
一方、チョッパ制御手段2は、汎用の力率改善コントロールIC(例えば、モトローラ社製のMC34261等)2aで構成され、チョッパ回路1のスイッチング素子Q11をオン・オフ(スイッチング)制御している。力率改善コントロールIC2aは、チョッパ回路1の出力電圧を抵抗R14,R15で分圧した出力検出電圧と基準電圧Vrefとの差分を増幅する誤差アンプAPと、チョッパ回路1への入力電圧(全波整流器DBの脈流出力電圧)を抵抗R11,R12で分圧した入力検出電圧を誤差アンプAPの出力と乗算して脈流出力電圧(交流電源ACの交流電圧)と同期した誤差信号を得るマルチプライヤMPと、スイッチング素子Q11に流れる電流を抵抗R13で検出した検出電圧をマルチプライヤMPから出力される誤差信号と比較する比較器CPと、インダクタL11に設けられた2次巻線n2からインダクタL11に流れる電流がゼロになる時点を検出するゼロ電流検出部ZIと、スイッチング素子Q11のゲートにパルス状の駆動信号を出力する駆動信号出力部DRと、比較器CP並びにゼロ電流検出部ZIの出力に基づいて駆動信号出力部DRを制御し、駆動信号のオンデューティ比(スイッチング素子Q11のオン時間)を調整する制御部CTとを具備する。
【0005】
制御部CTは、ゼロ電流検出部ZIでゼロ電流が検出されたときに駆動信号出力部DRに制御信号を出力してスイッチング素子Q11をオンとする駆動信号を出力させ、比較器CPにて検出電圧が誤差信号を超えたときに駆動信号出力部DRに制御信号を出力して駆動信号を停止させるように動作するものであって、ゼロ電流検出部ZI及び比較器CPの出力をラッチするラッチ回路(RSフリップフロップ回路)やタイマ回路、ロジック回路等で構成される。而して、スイッチング素子Q11に流れる電流(入力電流)の検出電圧が交流電源ACの電源電圧に追従した誤差信号を超えたときにスイッチング素子Q11をオフするように制御部CTが制御動作を行うことにより、交流電源ACからの入力電圧と入力電流の位相差を減少させて力率が改善できるとともに、負荷変動に対してチョッパ回路1の出力電圧を略一定に保つことができるものである。
【0006】
一方、図10はインバータ回路3並びにインバータ制御手段4の具体構成の一例を示している。インバータ回路3は、チョッパ回路1の出力端(平滑コンデンサC12の両端)にMOSFETからなる一対のスイッチング素子Q1,Q2が直列接続され、ローサイドのスイッチング素子Q2の両端(ドレイン−ソース間)に共振回路5が接続されてなる、いわゆるハーフブリッジ型のものである。
【0007】
また、インバータ制御手段4は、発振周波数が可変である発振回路OSと、発振回路OSから出力される高周波のパルス信号からスイッチング素子Q1,Q2の駆動信号を作成するインバータ駆動回路4aと、交流電源ACが投入されてインバータ制御手段4が動作を開始してからの経過時間を計時するタイマ回路TMとを具備し、タイマ回路TMで計時する経過時間に応じて発振回路OSの発振周波数を調整する。なお、発振回路OSの基準となる発振周波数は外付けの抵抗R16及びコンデンサC13にて設定される。インバータ駆動回路4aは、発振回路OSの出力するパルス信号から、互いに位相が異なり且つ同時にLレベルとなる期間(デッドタイム)を有する2つのパルス信号を生成するデッドタイム設定部DTと、一方のパルス信号をレベルシフトするレベルシフト回路LSと、レベルシフト回路LSでレベルシフトされたパルス信号、並びにデッドタイム設定部DTから出力する他方のパルス信号をそれぞれラッチするRSフリップフロップ回路FF1,FF2と、RSフリップフロップ回路FF1,FF2の出力パルスに応じて駆動信号を作成するドライブ回路DD1,DD2とを備える。而して、インバータ制御手段4により2つのスイッチング素子Q1,Q2を交互に高周波でオン/オフすることでチョッパ回路1の直流電圧を高周波電圧に変換して共振回路5に供給するものである。
【0008】
ところで、放電灯、特に熱陰極型の蛍光灯を点灯する放電灯点灯装置においては、消灯状態から始動、点灯に至るまでにフィラメントの予熱を行う先行予熱期間、先行予熱後に高電圧を印加して放電灯を始動する始動期間が設けられ、始動期間経過後に放電灯を定格点灯あるいは調光点灯するタイマ制御が行われることが多く、このためにインバータ制御手段4にタイマ回路TMが設けてある。すなわち、タイマ回路TMの出力に基づいて発振回路OSの発振周波数(インバータ回路3の動作周波数)が変更され、例えば、先行予熱期間では発振周波数を共振回路5の無負荷共振周波数よりも充分に高い周波数に設定されて放電灯への印加電圧を低電圧とし、始動期間には発振周波数を無負荷共振周波数に近い周波数に設定されることで放電灯に高電圧を印加して始動するとともに、始動期間終了後は放電灯に定格ランプ電力を供給し得る周波数に設定される。
【0009】
なお、上述のインバータ制御手段4の機能を実現する制御用ICも多数商品化されており、チョッパ制御手段2の力率改善コントロールIC2aと組み合わせて使用される場合が多い。ここで、従来はインバータ回路3のハイサイドのスイッチング素子Q1を駆動する駆動回路に多数の部品が必要であったが(例えば、特開平10−326682号公報等参照)、上述の制御用ICからなるインバータ制御手段4を用いることで部品点数が削減できるとともに、プリント基板の部品配置やパターン配線が容易になるために放電灯点灯装置の小型化並びにコストダウンが実現できる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例のようにチョッパ制御手段3とインバータ制御手段4をそれぞれ個別のICで構成した場合には次のような問題が生じる虞がある。
【0011】
一般的なICでは、動作電源供給用の制御用電源から供給される制御電源電圧が低い場合にスタンバイ状態となって消費電力を低減し、制御電源電圧が所定レベルまで達したときに動作を開始するスタンバイ機能を有するものが多い。また、制御電源電圧が所定レベル以下に低下すると上記ICは動作を停止してスタンバイ状態になるが、制御電源電圧の立ち上がり時に動作を開始する閾値レベルと、立ち下がり時に動作を停止する閾値レベルとの間にはヒステリシスが存在する。そして、上記閾値レベルが個々のICの仕様によって異なり、さらに個体差や温度差によってばらつくため、チョッパ回路1がインバータ回路3よりも先に動作を開始する場合、インバータ回路3が先に動作を開始する場合、チョッパ回路1が先に動作を停止する場合、インバータ回路3が先に動作を停止する場合が起こり得る。
【0012】
(1)インバータ回路が先に動作を停止する場合
一般に放電灯点灯装置では、無負荷や寿命末期の状態でインバータ回路の動作が継続すると過大な共振電流が流れて回路部品にストレスがかかるため、ランプ電圧などから無負荷や寿命末期の状態(異常状態)を検出してインバータ回路の動作を停止したり、放電灯への供給電力を低減する制御を行って回路を保護している。また、交流電源の瞬時停電(瞬停)によってインバータ回路の直流入力電圧が低下した場合には、放電灯の安定点灯が維持できなくなって立ち消えを起こす虞があるが、このときに放電灯に印加されている電圧が過大であるために上記回路保護機能がはたらいてしまい、交流電源の復帰後に放電灯が再点灯しないことがあるから、交流電源の瞬停を検出したときにインバータ回路の動作モードを初期のモード(電源投入直後や先行予熱時のモード)にリセットする機能が付加されている。
【0013】
一方、上記回路保護機能やリセット機能がはたらいた場合、チョッパ回路からみた負荷の電力消費が減少するためにチョッパ回路の出力電圧が過昇圧となりやすいので、インバータ回路の動作停止時、及び放電灯への供給電力低減時にはチョッパ回路の動作も停止させることが望ましい。そこで、電源投入時にインバータ回路が動作を開始するまではチョッパ回路を確実に停止させて過昇圧を防止するとともに、インバ−タ回路の動作中に異常が生じたときには、直接インバータ制御手段から停止信号を与えてチョッパ制御手段を停止させてインバータ回路にストレスを与えないようにしたものが提案されている(特開平11−187668号公報参照)。しかしながら、当該公報に記載された従来例では、チョッパ制御手段を停止する停止手段が必要になるために回路構成が複雑化するという問題がある。
【0014】
(2)チョッパ回路が先に動作を停止する場合
交流電源の瞬停時にチョッパ制御手段の制御用電源が充分なレベルであれば、交流電源の復帰後にチョッパ回路が動作を再開可能であるから特に問題は生じない。ところが、瞬停時に制御用電源も低下してチョッパ制御手段の力率改善コントロールICがスタンバイ状態となり、さらにインバータ回路が動作を継続し且つ放電灯の点灯状態が維持された場合には、インバータ回路の動作が初期状態に戻らず、しかも、上述のように制御電源電圧の立ち上がり時に動作を開始する閾値レベルと立ち下がり時に動作を停止する閾値レベルとの間にはヒステリシスが存在するから、チョッパ制御手段がスタンバイ状態から復帰するために必要なレベルの制御電源電圧が得られない虞がある。例えば、図11に示すようにインバータ回路13の出力側に接続されて共振回路を構成するインダクタLxの2次巻線に誘起される電圧を整流平滑してチョッパ制御手段14の制御電源を得るようにしたものが提案されているが(特開平5−94893号公報参照)、交流電源ACの瞬停時にはインダクタLxの2次巻線に誘起される電圧が低下するために制御電源電圧も著しく低下することになる。
【0015】
(3)インバータ回路が先に動作を停止する場合
制御用電源を作成する電源回路の構成として、図11に示すように共振回路を構成するインダクタLxの2次巻線から供給する構成や、チョッパ回路を構成するインダクタの2次巻線から供給する構成等の種々のものが存在する。しかしながら、チョッパ回路の安定動作時に合わせて上記電源回路を設計した場合、チョッパ回路が動作を停止すると充分な制御用電源電圧が得られず、反対に、チョッパ回路の動作停止時にも充分な制御用電源電圧を確保しようとすると安定動作時における消費電力が増大して効率が悪化するという問題が生じる。
【0016】
(4)チョッパ回路が先に動作を開始する場合
既に説明したようにチョッパ回路からみた負荷の電力消費が減少するためにチョッパ回路の出力電圧が過昇圧となりやすく、また、負荷(放電灯)が無負荷状態、寿命末期状態、先行予熱状態の何れであるかを判別する手段をチョッパ制御手段が具備していないので、特開平11−187668号公報に記載されたもののように複雑な構成が必要となってしまう。
【0017】
以上をまとめると、放電灯の状態(無負荷、寿命末期、瞬停による立ち消え等)、及びインバータ回路の動作状態(発振停止、先行予熱等)の判別をインバータ制御手段で行っており、チョッパ制御手段にはそのような判別手段がないため、放電灯の状態並びにインバータ回路の動作状態に関わらず、チョッパ回路が動作を継続して過昇圧となる虞がある。
【0018】
また、上述のように種々の問題が存在することから、チョッパ制御手段やインバータ制御手段に供給される制御用電源電圧の立ち上がり時においては、各制御手段の動作開始電圧のばらつきに関わらず、チョッパ回路を確実に先に動作させる手段、あるいはインバータ回路を先に動作させる手段を設けないと、上述の全ての問題に対する対策が必要とされ、回路構成がさらに複雑化してしまう。
【0019】
さらに、力率改善コントロールIC2aは、チョッパ回路1の出力電圧を検出する抵抗R14,R15に故障が発生した場合にチョッパ回路1の出力電圧を過昇圧させてしまうという問題がある。例えば、抵抗R14が開放した場合、又は抵抗R15が短絡した場合に検出電圧がゼロとなるため、誤差アンプAPの出力が実際の出力電圧に対するよりもかなり大きくなるため、出力電圧が低いと誤判断されてスイッチング素子Q11のオンデューティ比を大きくして出力を増大させてしまうものである。その結果、チョッパ回路1並びにインバータ回路3の全ての部品に過大なストレスがかかるとともに、放電灯へもその定格を超える電力が供給されることになる。なお、放電灯は使用者が容易に触れることができるものであるから、上述のような過大な電力が供給されると安全上にも支障をきたすことになる。
【0020】
本発明は上記事情に鑑みて為されたものであり、その目的は、チョッパ回路の出力電圧が異常昇圧した場合やチョッパ回路の出力電圧を検出する出力電圧検出手段が支障をきたした場合に回路部品に過大なストレスがかかることがなく、放電灯への過剰な電力供給を防止して安全性の向上が図れる放電灯点灯装置を提供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、上記目的を達成するために、交流電源を整流する整流器と、インダクタ、平滑コンデンサ並びにスイッチング素子を具備して整流器の出力電圧を所望の直流電圧に変換するチョッパ回路と、1乃至複数のスイッチング素子を具備してチョッパ回路から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路と、インダクタ、コンデンサ並びに放電灯を具備しインバータ回路から出力される高周波電圧との共振作用によって放電灯に高周波電力を供給して点灯させる共振回路と、チョッパ回路の出力電圧を検出する出力電圧検出手段と、出力電圧検出手段の検出結果に基づいてチョッパ回路が具備するスイッチング素子をオン・オフ制御することによりチョッパ回路の出力電圧を所望のレベルとするチョッパ制御手段と、インバータ回路が具備するスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御手段とを備えた放電灯点灯装置において、インバータ制御手段は、上記スイッチング素子をオン・オフ駆動する駆動信号の周波数を設定する周波数設定手段を具備してなり、チョッパ制御手段は、出力電圧検出手段の検出値と所定の基準値との差分を増幅する誤差アンプと、誤差アンプの出力を減少させるようにスイッチング素子のオン・オフ時間を調整する駆動制御手段と、誤差アンプの基準値に対して110%以上且つ135%以下の値に設定した第1の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第1の閾値を上回る場合を異常と判定して駆動制御手段によるスイッチング素子の駆動制御を禁止してチョッパ回路を停止させる第1の異常判定手段と、誤差アンプの基準値に対して25%以下の値に設定した第2の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第2の閾値を下回る場合を異常と判定して駆動制御手段によるスイッチング素子の駆動制御を禁止してチョッパ回路を停止させるとともに周波数設定手段を制御して駆動信号を停止あるいは放電灯への供給電力を低減する方向へ周波数を変化させる第2の異常判定手段と、誤差アンプの基準値に対して80%以上且つ90%以下の値に設定した第3の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第3の閾値を下回る場合を異常と判定して放電灯への供給電力を低減する方向へ周波数を変化させる第3の異常判定手段とを具備することを特徴とし、チョッパ回路の出力電圧が異常昇圧した場合には第1の異常判定手段により異常と判定してチョッパ回路を停止させ、また、出力電圧検出手段が支障をきたした場合には第2の異常判定手段により異常と判定してチョッパ回路を停止させるとともにインバータ回路の動作を停止あるいは出力を低減させるため、回路部品に過大なストレスがかかることがなく、放電灯への過剰な電力供給を防止して安全性の向上が図れる。また、交流電源の瞬時停電によりチョッパ回路の出力が第2の閾値よりは高いが第3の閾値よりも低いレベルにまで低下した場合には第3の異常判定手段により異常と判定してインバータ回路から放電灯への供給電力を低減させるため、交流電源が瞬時停電から復帰した後でもチョッパ制御手段やインバータ制御手段に対して安定して電源を供給することができる。
【0023】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、インバータ制御手段は、交流電源の電源投入後から所定の先行予熱期間を計時するとともに先行予熱期間終了後に所定の始動期間を計時し、先行予熱期間の計時中に予熱信号を出力し且つ始動期間の計時中に始動信号を出力するタイマ手段と、上記予熱信号に応じて駆動信号の周波数を先行予熱に対応した周波数に設定するとともに上記始動信号に応じて駆動信号の周波数を放電灯の始動に対応した周波数に設定する上記周波数設定手段とを具備してなり、第2の異常判定手段は、チョッパ回路の動作開始から所定の検出禁止期間が経過するまでの間は異常判定を行わず、上記検出禁止期間を、150ミリ秒から先行予熱期間の終了までの範囲に設定することを特徴とし、チョッパ回路の動作が安定するまでの間は出力電圧が所望のレベルよりも低くなるから、その間における第2の異常判定手段による異常判定を禁止することで誤判定の発生を回避することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
(参考例1)
本発明の実施形態について説明する前に、本発明に関連した参考例について説明する。図1に本参考例の概略構成図を示し、図2にチョッパ回路1並びにチョッパ制御手段2の具体構成の一例を示す。但し、基本的な構成は図8に示した従来例と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、本参考例の特徴であるチョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4についてのみ説明する。
【0028】
まず、本参考例におけるチョッパ制御回路2が従来例のものと異なる点は、抵抗R14、R15で分圧して得られるチョッパ回路1の出力検出信号を閾値と比較することでチョッパ回路1の異常の有無を判定する第1及び第2の異常判定部2a,2bと、制御ブロックCBから駆動信号出力部DRへ出力される2値の駆動制御信号と第1及び第2の異常判定部2a,2bの出力信号の論理積を演算するアンドゲートG1とを具備する点にある。なお、図1における制御ブロックCBは、図2におけるマルチプライヤMP、比較器CP、ゼロ電流検出部ZI並びに制御部CTを一纏めに図示したものである。
【0029】
チョッパ回路1の出力電圧を抵抗R14,R15で分圧した出力検出電圧Vxが第1の異常判定部2aを構成する比較器CP1の−端子及び第2の異常判定部2bを構成する比較器CP2の+端子にそれぞれ入力される。また、比較器CP1の+端子には第1の閾値Vref1が入力され、比較器CP2の−端子には第2の閾値Vref2が入力される。但し、第1及び第2の閾値Vref1,Vref2は、誤差アンプAPの基準電圧Vrefとの間にVref2<Vref<Vref1の大小関係が成立するように設定される。
【0030】
而して、インバータ回路3が正常動作し、且つ放電灯が正常に点灯している場合、出力検出電圧Vxが基準電圧Vrefにほぼ一致し、Vref2<Vx<Vref1の関係が成立するから、各比較器CP1,CP2の出力(第1及び第2の異常判定部2a,2bの出力)が何れもHレベル(異常なし)となる。このため、アンドゲートG1の出力が制御部CTの出力と一致し、制御部CTから出力される駆動制御信号がアンドゲートG1を介してそのままドライブ出力部DRに与えられ、チョッパ回路1のスイッチング素子Q11が制御部CTによってスイッチング制御される。
【0031】
一方、放電灯の寿命末期、あるいは放電灯の未接続(無負荷)などの理由でインバータ回路3の動作が停止した場合には、チョッパ回路1からみた負荷が軽くなるためにチョッパ回路1の出力電圧が上昇して回路各部に過大なストレスがかかり易い状況となる。しかしながら、このような状況では出力検出電圧Vxが基準電圧Vrefよりも高くなり、Vref2<Vref1<Vxの関係が成立するから、比較器CP1の出力(第1の異常判定部2aの出力)がLレベル(異常有り)となる。このため、アンドゲートG1の出力が制御部CTの出力と無関係に常にLレベルとなり、スイッチング素子Q11がオフ状態となってチョッパ回路1の動作が停止するから、チョッパ回路1の出力電圧が過大に上昇することがなく、回路各部にストレスを与えることもない。なお、スイッチング素子Q11がオフ状態となることでチョッパ回路1の出力電圧が低下するから、出力検出電圧Vxが第1の閾値Vref1を下回った時点で制御部CTによるスイッチング素子Q11のスイッチング制御が可能となってチョッパ回路1が動作を再開する。
【0032】
ここで、交流電源ACの定格が240Vの場合、チョッパ回路1の出力電圧は略400Vに設定される。一方、市販されているスイッチング素子は耐圧が高いほど高価であるため、一般的には耐圧が600V以下のものが使用される場合が多い。よって、チョッパ回路1の出力電圧が上昇するとき、スイッチング素子Q11の耐圧に多少の余裕を持たせるとして、正常時のチョッパ回路1の出力電圧を100%としたときに135%程度までに抑える必要がある。さらに、チョッパ回路1の平滑コンデンサC12の容量が使用時間の経過に伴って減少すると、チョッパ回路1の出力電圧のリップルが増加してしまう。従って、比較器CP1(第1の異常判定部2a)の第1の閾値Vref1を、誤差アンプAPの基準電圧Vrefに対して、その110%以上且つ135%以下の範囲に設定すればよい。
【0033】
一方、放電灯が寿命末期に近付いた状態でインバータ回路3の動作が継続した場合には、共振電流の増大により消費電力が増えるため、チョッパ回路1からみた負荷が重くなってチョッパ回路1の出力電圧が低下し易い。また、交流電源ACの瞬停時にはチョッパ回路1の出力電圧も低下し、放電灯の立ち消えが生じ易くなるとともに、インバータ回路3のスイッチング素子には進相電流によるストレスがかかり易くなる。しかしながら、このような状況では出力検出電圧Vxが基準電圧Vrefよりも低くなり、Vx<Vref2<Vref1の関係が成立するから、比較器CP2の出力(第2の異常判定部2bの出力)がLレベル(異常有り)となる。このため、アンドゲートG1の出力が制御部CTの出力と無関係に常にLレベルとなり、スイッチング素子Q11がオフ状態となってチョッパ回路1の動作が停止する。一方、比較器CP2の出力はインバータ制御回路4のアンドゲートG2にも入力されているので、アンドゲートG2の出力が発振回路OSの出力と無関係に常にLレベルとなり、インバータ回路3のスイッチング素子がオフ状態となってインバータ回路3の動作も停止するから、上述のようなストレスがかかることもなくなる。さらに、チョッパ回路1の出力電圧検出用の抵抗R14,R15に故障が発生した場合、各比較器CP1,CP2の入力端子が短絡あるいは開放されるために比較器CP1,CP2の少なくとも何れか一方の出力が常にLレベルとなってチョッパ回路1の動作が停止することになる。従って、抵抗R14,R15に故障が発生して出力検出電圧Vxがゼロになった場合におけるチョッパ回路1の出力電圧の異常昇圧も防止できる。
【0034】
なお、上述のようにチョッパ回路1の平滑コンデンサC12の容量が使用時間の経過に伴って減少するとチョッパ回路1の出力電圧のリップルが増加してしまうから、誤差アンプAPの基準電圧Vrefに対して、比較器CP2の第2の閾値Vref2をその90%以下に設定すればよい。
【0035】
上述のように本参考例によれば、チョッパ回路1の出力電圧が異常昇圧した場合や、チョッパ回路1の出力電圧を検出する検出素子(抵抗R14,R15)に故障が発生した場合においても、チョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4が各々チョッパ回路1及びインバータ回路3の動作を停止させるため、回路部品に過大なストレスをかけることがなく、放電灯への過剰な電力供給も防止でき、安全性の向上が図れる。また、従来構成に対して簡単な論理素子を追加するだけで済み、チョッパ制御回路2とインバータ制御回路4を一つの集積回路で構成することも容易である。
【0036】
(参考例2)
図3に本参考例の概略構成図を示し、図4にチョッパ回路1並びにチョッパ制御回路2の具体構成の一例を示す。但し、基本的な構成は参考例1と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0037】
まず、本参考例におけるインバータ制御回路4が参考例1のものと異なる点は、第2の比較器CP2の出力と発振回路OSの出力との論理積を演算するアンドゲートG2の代わりに、後述するフリップフロップ回路FFの出力Qとタイマ回路TMから出力される予熱信号との論理積を演算するアンドゲートG3、並びにフリップフロップ回路FFの出力Qとタイマ回路TMから出力される始動信号との論理積を演算するアンドゲートG4を具備する点にある。
【0038】
ここで、タイマ回路TMは、交流電源ACが投入された後の経過時間をカウントし、電源投入後の先行予熱期間においては予熱信号並びに始動信号をともにLレベルとし、先行予熱期間経過後の始動期間においては予熱信号をHレベル、始動信号をLレベルとし、始動期間経過後の放電灯の点灯時においては予熱信号並びに始動信号をともにHレベルとする。一方、発振回路OSは予熱信号及び始動信号に応じて発振周波数(インバータ回路3の動作周波数)を変更するものであって、予熱信号並びに始動信号がともにLレベル(先行予熱期間)であれば、発振周波数を共振回路5の無負荷共振周波数よりも充分に高い周波数に設定して放電灯への印加電圧を下げて予熱電流を供給し、予熱信号がHレベル且つ始動信号がLレベル(始動期間)であれば、発振周波数を無負荷共振周波数に近い周波数に設定することで放電灯への印加電圧を上げて放電灯を始動するとともに、予熱信号並びに始動信号がともにHレベルであれば、放電灯に定格ランプ電力を供給し得る周波数に設定する。
【0039】
而して、後述するようにチョッパ回路1の出力電圧が低下して出力検出電圧Vxが第2の比較器CP2の第2の閾値Vref2を下回った場合、後述するようにチョッパ制御回路2のフリップフロップ回路FFの出力QがLレベルとなるために2つのアンドゲートG3,G4の出力が何れもLレベルとなり、タイマ回路TMから出力される予熱信号及び始動信号にかかわらず、発振回路OSに入力される予熱信号並びに始動信号が何れもLレベルとなる。このため、発振回路OSの発振周波数が先行予熱期間と同じ周波数に設定されるから、インバータ回路3の出力が先行予熱期間と同様に放電灯の点灯時よりも充分に低くなる。
【0040】
一方、本参考例のチョッパ制御回路2が参考例1のものと異なる点は、比較器CP2の+端子に第2の閾値Vref2が入力されるとともに−端子に出力検出電圧Vxが入力され、この比較器CP2と、タイマ回路TMから出力される予熱信号を反転するインバータIVと、比較器CP2の出力がリセット端子に入力され、インバータIVで反転された予熱信号がセット端子に入力されるとともに出力QがアンドゲートG1に入力されるフリップフロップ回路FFとで第2の異常判定部2bを構成した点にある。
【0041】
而して、先行予熱期間においてはタイマ回路TMの予熱信号がLレベルであり、フリップフロップ回路FFのセット端子にはインバータIVで反転されたHレベルの信号が入力され、異常がない場合には比較器CP2から出力されたLレベルの信号がフリップフロップ回路FFのリセット端子に入力される。そして、フリップフロップ回路FFの出力QがHレベルとなり、アンドゲートG1の出力が制御部CTの出力と一致するため、制御部CTから出力される駆動制御信号がアンドゲートG1を介してそのままドライブ出力部DRに与えられ、チョッパ回路1のスイッチング素子Q11が制御部CTによってスイッチング制御される。
【0042】
次に、始動期間並びにその後の点灯時においてはタイマ回路TMの予熱信号がHレベルとなるため、フリップフロップ回路FFのセット端子にはインバータIVで反転されたLレベルの信号が入力され、出力QはHレベルのままとなる。よって、チョッパ制御回路2による制御動作が正常に行われてチョッパ回路1の出力電圧が所望のレベルに制御される。
【0043】
そして、点灯時において何らかの理由でチョッパ回路1の出力電圧が低下した場合には、出力検出電圧Vxが第2の閾値Vref2を下回ることによって比較器CP2の出力がHレベルとなり、フリップフロップ回路FFの出力QがLレベルに反転するため、アンドゲートG1の出力が制御部CTの出力と無関係に常にLレベルとなり、スイッチング素子Q11がオフ状態となってチョッパ回路1の動作が停止する。一方、フリップフロップ回路FFの出力Qはインバータ制御回路4のアンドゲートG3,G4にも入力されているので、アンドゲートG3,G4の出力が予熱信号及び始動信号と無関係に常にLレベルとなる。このため、発振回路OSの発振周波数が先行予熱期間と同じ周波数に設定されるから、インバータ回路3の出力が先行予熱期間と同様に放電灯の点灯時よりも充分に低くなる。このとき、インバータIVの出力はHレベルとなるが、比較器CP2の出力がHレベルである間はフリップフロップ回路FFの出力(第2の異常判定部2bの出力)QがLレベルのままとなる。
【0044】
本参考例は上述のように構成したものであり、先行予熱期間においてはフリップフロップ回路FFのセット入力が常にHレベルとなり、第2の異常判定部2bにおける異常判定が無効となるため、チョッパ回路1の動作が安定するまでの過渡期における出力低下の誤検出を回避し、チョッパ回路1並びにインバータ回路3の動作を継続させることができるという利点がある。
【0045】
(参考例3)
図5に本参考例の概略構成図を示す。但し、本参考例はチョッパ制御回路2の構成に特徴があるが、基本的な構成は参考例2と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0046】
本参考例におけるチョッパ制御回路2が参考例2のものと異なる点は、インバータ制御回路4のタイマ回路TMから出力される検出禁止信号(後述する)と比較器CP2の出力との負論理の論理積を演算するとともにその出力がアンドゲートG1に入力されるナンドゲートG5を第2の異常判定部2bに具備する点にある。
【0047】
タイマ回路TMから出力される検出禁止信号は、交流電源ACの投入後から所定の検出禁止期間が経過するまでの間にLレベルとなり、検出禁止期間の経過後にHレベルとなる。
【0048】
而して、上記検出禁止期間においては検出禁止信号がLレベルであり、ナンドゲートG5にはLレベルの信号が入力されるため、比較器CP2の出力にかかわらずナンドゲートG5の出力が常にHレベルとなる。また、異常がない場合には比較器CP1からアンドゲートG1へHレベルの信号が出力されるため、アンドゲートG1の出力は制御ブロックCBの出力と一致することになり、制御ブロックCBから出力される駆動制御信号がアンドゲートG1を介してそのままドライブ出力部DRに与えられ、チョッパ回路1のスイッチング素子Q11が制御ブロックCBによってスイッチング制御される。
【0049】
次に、検出禁止期間の経過後においては検出禁止信号がHレベルとなり、ナンドゲートG5にはHレベルの信号が入力されるため、比較器CP2の出力に応じてナンドゲートG5の出力が切り換わる、すなわち、第2の異常判定部2bによる異常判定動作が有効となる。
【0050】
ここで、電源投入時点からチョッパ回路1の動作が安定するまでの時間はインバータ回路3の設計や第1の比較器CP1の閾値Vref1によって影響を受けるが、およそ10〜150ミリ秒の時間を要するので、検出禁止期間としては150ミリ秒よりも短くない時間に設定すればよい。なお、検出禁止信号を予熱信号で兼用しても構わない。
【0051】
本参考例は上述のように構成したものであり、電源投入後からチョッパ回路1の動作が安定するまでの検出禁止期間においてはナンドゲートG5に常にLレベルの信号が入力されることから第2の異常判定部2bにおける異常判定が無効となり、制御ブロックCBから出力される駆動制御信号がアンドゲートG1を介してそのままドライブ出力部DRに与えられるため、チョッパ回路1の動作が安定するまでの過渡期における出力低下の誤検出を回避し、チョッパ回路1並びにインバータ回路3の動作を継続させることができるという利点がある。
【0052】
(実施形態1)
図6に本実施形態の概略構成図を示す。但し、本実施形態の基本的な構成は参考例2と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0053】
まず、本実施形態におけるチョッパ制御回路2が参考例2のものと異なる点は、第1及び第2の異常判定部2a,2bに加えて第3の異常判定部2cを備えた点にある。第3の異常判定部2cは、チョッパ回路1の出力検出電圧Vxを第3の閾値Vref3と比較し、出力検出電圧Vxが第3の閾値Vref3よりも低い場合にLレベル、高い場合にHレベルの信号を出力するものである。但し、第3の閾値Vref3は、誤差アンプAPの基準電圧Vref並びに第1及び第2の閾値Vref1,Vref2との間にVref2<Vref3<Vref<Vref1の大小関係が成立するように設定される。
【0054】
一方、本実施形態におけるインバータ制御回路4が参考例2のものと異なる点は、2つのアンドゲートG3,G4が第3の異常判定部2cの出力と予熱信号並びに始動信号との論理積をそれぞれ演算する点と、第2の異常判定部2bの出力と発振回路OSの出力との論理積を演算するアンドゲートG6を具備する点とにある。したがって、チョッパ回路1の出力が異常に低下して第2の閾値Vref2を下回ると、第2の異常判定部2bの出力がLレベルとなり、アンドゲートG6の出力も常にLレベルとなるからインバータ制御回路4による制御動作が停止する。また、交流電源ACの瞬時停電によりチョッパ回路1の出力が第2の閾値Vref2よりは高いが第3の閾値Vref3よりも低いレベルにまで低下した場合には、第1及び第2の異常判定部2a,2bの出力が共にHレベルであるからチョッパ回路1は動作を継続する。それに対して第3の異常判定部2cの出力がLレベルとなり、アンドゲートG3,G4の出力が常にLレベルとなるから、先行予熱期間と同じ状態となってインバータ回路3の出力が絞られることになる。その結果、インバータ回路3のスイッチング素子等に過大なストレスがかかるのを防ぐことができる。さらに、チョッパ回路1の動作を継続した状態でインバータ回路3を先行予熱期間と同じ動作状態としているため、電源投入時と全く同じ状況であり、交流電源ACが瞬停から復帰した後もチョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4へ安定して制御電源を供給することが可能である。
【0055】
上述のように本実施形態においては、チョッパ回路1の出力が異常に上昇して第1の閾値Vref1を上回ると、第1の異常判定部2aの出力がLレベルとなり、アンドゲートG1の出力も常にLレベルとなるからチョッパ制御回路2による制御動作が停止してチョッパ回路1も停止する。また、チョッパ回路1の出力が異常に低下して第2の閾値Vref2を下回ると、第2の異常判定部2bの出力がLレベルとなり、アンドゲートG1,G6の出力も常にLレベルとなるからチョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4による制御動作がともに停止してチョッパ回路1及びインバータ回路3が双方とも動作を停止する。なお、第2の閾値Vref2は第3の閾値Vref3よりも低い値に設定されるから、出力電圧検出用の抵抗R14,R15に何らかの異常が発生した場合のレベルに限定して設定しても構わない。
【0056】
ところで、近年では広範囲の電源電圧Vsに適合可能な放電灯点灯装置への要望が強く、実際にこのような放電灯点灯装置が提供されている。例えば、日本国内においては電源電圧Vsの定格が100V〜240Vの交流電源ACを使用する場合が多いことから、上記電圧範囲に適合させるためには、第2の比較値Vref2を以下のように設定する必要がある。
【0057】
つまり、電源投入直後で且つチョッパ回路1の動作前において、チョッパ回路1の出力電圧(平滑コンデンサの両端電圧)は入力電圧(電源電圧Vs)の実効値の√2倍となるが、電源電圧Vsの変動や施工時の配線による電圧効果等を考慮して電源電圧Vsが75Vまで低下した状況でも動作させることを考えると、チョッパ回路1の動作前における平滑コンデンサの両端電圧の下限値は75V×√2≒106Vとなる。一方、電源電圧Vsが240Vの場合にも使用可能とするためには、チョッパ回路1の動作時における出力電圧を400V付近に設定する必要がある。よって、106V÷400V×100≒25%とであるから、第2の閾値Vref2を、誤差アンプAPの基準電圧Vrefに対して25%以下の値に設定すればよい。
【0058】
また、第3の閾値Vref3は第2の閾値Vref2よりも高い値に設定する必要があるから、チョッパ回路1の平滑コンデンサの容量減少も考慮して、チョッパ回路1が安定動作している状態の出力電圧に対して25%〜90%の範囲内の値に設定すればよい。さらに、第3の閾値Vref3は高い値に設定するほど、瞬時停電に対する上記効果が発揮されることから、誤差アンプAPの基準電圧Vrefに対して80%〜90%の範囲内の値に設定することが望ましい。
【0059】
なお、本実施形態及び参考例1〜3を含めて第1〜第3の異常判定部2a〜2cは比較器や簡単な論理回路で構成可能であるから、チョッパ制御回路2とインバータ制御回路4を1チップの集積回路として形成することも容易である。そして、チョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4を1チップの集積回路で形成することにより、部品点数の大幅な削減が可能となり、チョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4を実装するプリント基板の配線設計が簡素化され、放電灯点灯装置の小型化やコストダウンが図れるという利点がある。
【0060】
(実施形態2)
図7に本実施形態の概略構成図を示す。但し、本実施形態の基本的な構成は実施形態1と共通であるから、共通の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0061】
本実施形態が実施形態1と異なる点は、チョッパ回路1とインバータ回路3の起動のタイミングを一致させるための起動回路STを設けた点にある。この起動回路STは、例えば、制御用電源電圧を所定の基準値と比較する比較器を具備し、制御用電源電圧が基準値を超えたときに出力がLレベルからHレベルに変化するものである。そして、起動回路STの出力をインバータ制御回路4のアンドゲートG6並びにチョッパ制御回路2のアンドゲートG7に入力している。ここで、アンドゲートG7は起動回路STの出力と制御ブロックCBの出力との論理積を演算し、その演算結果をアンドゲートG1に出力している。
【0062】
而して、起動回路STの出力がLレベルの間はアンドゲートG1,G6,G7の出力もLレベルに固定されるため、チョッパ制御回路2並びにインバータ制御回路4が何れも動作を停止している。そして、起動回路STの出力がHレベルになれば、アンドゲートG1,G6,G7の出力は起動回路STの出力以外の条件に応じて変化することになるから、チョッパ回路1とインバータ回路3の起動のタイミングがほぼ一致することになる。
【0063】
上述のように本実施形態によれば、起動回路STを設けてチョッパ回路1とインバータ回路3の起動のタイミングを一致させているので、従来技術で説明したようにチョッパ回路1とインバータ回路3の起動タイミングのずれに起因する種々の問題を全てを改善することが可能である。例えば、チョッパ回路1の起動直後における異常昇圧が抑えられるとともにチョッパ回路1の安定動作時においても制御用電源を比較的に効率よく供給することができる。
【0064】
【発明の効果】
請求項1の発明は、交流電源を整流する整流器と、インダクタ、平滑コンデンサ並びにスイッチング素子を具備して整流器の出力電圧を所望の直流電圧に変換するチョッパ回路と、1乃至複数のスイッチング素子を具備してチョッパ回路から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路と、インダクタ、コンデンサ並びに放電灯を具備しインバータ回路から出力される高周波電圧との共振作用によって放電灯に高周波電力を供給して点灯させる共振回路と、チョッパ回路の出力電圧を検出する出力電圧検出手段と、出力電圧検出手段の検出結果に基づいてチョッパ回路が具備するスイッチング素子をオン・オフ制御することによりチョッパ回路の出力電圧を所望のレベルとするチョッパ制御手段と、インバータ回路が具備するスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御手段とを備えた放電灯点灯装置において、インバータ制御手段は、上記スイッチング素子をオン・オフ駆動する駆動信号の周波数を設定する周波数設定手段を具備してなり、チョッパ制御手段は、出力電圧検出手段の検出値と所定の基準値との差分を増幅する誤差アンプと、誤差アンプの出力を減少させるようにスイッチング素子のオン・オフ時間を調整する駆動制御手段と、誤差アンプの基準値に対して110%以上且つ135%以下の値に設定した第1の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第1の閾値を上回る場合を異常と判定して駆動制御手段によるスイッチング素子の駆動制御を禁止してチョッパ回路を停止させる第1の異常判定手段と、誤差アンプの基準値に対して25%以下の値に設定した第2の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第2の閾値を下回る場合を異常と判定して駆動制御手段によるスイッチング素子の駆動制御を禁止してチョッパ回路を停止させるとともに周波数設定手段を制御して駆動信号を停止あるいは放電灯への供給電力を低減する方向へ周波数を変化させる第2の異常判定手段と、誤差アンプの基準値に対して80%以上且つ90%以下の値に設定した第3の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第3の閾値を下回る場合を異常と判定して放電灯への供給電力を低減する方向へ周波数を変化させる第3の異常判定手段とを具備するので、チョッパ回路の出力電圧が異常昇圧した場合には第1の異常判定手段により異常と判定してチョッパ回路を停止させ、また、出力電圧検出手段が支障をきたした場合には第2の異常判定手段により異常と判定してチョッパ回路を停止させるとともにインバータ回路の動作を停止あるいは出力を低減させるため、回路部品に過大なストレスがかかることがなく、放電灯への過剰な電力供給を防止して安全性の向上が図れるという効果がある。また、交流電源の瞬時停電によりチョッパ回路の出力が第2の閾値よりは高いが第3の閾値よりも低いレベルにまで低下した場合には第3の異常判定手段により異常と判定してインバータ回路から放電灯への供給電力を低減させるため、交流電源が瞬時停電から復帰した後でもチョッパ制御手段やインバータ制御手段に対して安定して電源を供給することができるという効果がある。
【0066】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、インバータ制御手段は、交流電源の電源投入後から所定の先行予熱期間を計時するとともに先行予熱期間終了後に所定の始動期間を計時し、先行予熱期間の計時中に予熱信号を出力し且つ始動期間の計時中に始動信号を出力するタイマ手段と、上記予熱信号に応じて駆動信号の周波数を先行予熱に対応した周波数に設定するとともに上記始動信号に応じて駆動信号の周波数を放電灯の始動に対応した周波数に設定する上記周波数設定手段とを具備してなり、第2の異常判定手段は、チョッパ回路の動作開始から所定の検出禁止期間が経過するまでの間は異常判定を行わず、上記検出禁止期間を、150ミリ秒から先行予熱期間の終了までの範囲に設定するので、チョッパ回路の動作が安定するまでの間は出力電圧が所望のレベルよりも低くなるから、その間における第2の異常判定手段による異常判定を禁止することで誤判定の発生を回避することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1を示すブロック図である。
【図2】 同上におけるチョッパ回路並びにチョッパ制御回路を示す回路構成図である。
【図3】 参考例2を示すブロック図である。
【図4】 同上におけるチョッパ回路並びにチョッパ制御回路を示す回路構成図である。
【図5】 参考例3を示すブロック図である。
【図6】 実施形態1を示すブロック図である。
【図7】 実施形態2を示すブロック図である。
【図8】 従来例を示すブロック図である。
【図9】 同上におけるチョッパ回路並びにチョッパ制御回路を示す回路構成図である。
【図10】 同上におけるインバータ回路並びにインバータ制御回路を示す回路構成図である。
【図11】 他の従来例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 チョッパ回路
2 チョッパ制御回路
3 インバータ回路
4 インバータ制御回路
5 共振回路
2a 第1の異常判定部
2b 第2の異常判定部
Claims (2)
- 交流電源を整流する整流器と、インダクタ、平滑コンデンサ並びにスイッチング素子を具備して整流器の出力電圧を所望の直流電圧に変換するチョッパ回路と、1乃至複数のスイッチング素子を具備してチョッパ回路から供給される直流電圧を高周波の交流電圧に変換するインバータ回路と、インダクタ、コンデンサ並びに放電灯を具備しインバータ回路から出力される高周波電圧との共振作用によって放電灯に高周波電力を供給して点灯させる共振回路と、チョッパ回路の出力電圧を検出する出力電圧検出手段と、出力電圧検出手段の検出結果に基づいてチョッパ回路が具備するスイッチング素子をオン・オフ制御することによりチョッパ回路の出力電圧を所望のレベルとするチョッパ制御手段と、インバータ回路が具備するスイッチング素子をオン・オフ制御するインバータ制御手段とを備えた放電灯点灯装置において、インバータ制御手段は、上記スイッチング素子をオン・オフ駆動する駆動信号の周波数を設定する周波数設定手段を具備してなり、チョッパ制御手段は、出力電圧検出手段の検出値と所定の基準値との差分を増幅する誤差アンプと、誤差アンプの出力を減少させるようにスイッチング素子のオン・オフ時間を調整する駆動制御手段と、誤差アンプの基準値に対して110%以上且つ135%以下の値に設定した第1の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第1の閾値を上回る場合を異常と判定して駆動制御手段によるスイッチング素子の駆動制御を禁止してチョッパ回路を停止させる第1の異常判定手段と、誤差アンプの基準値に対して25%以下の値に設定した第2の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第2の閾値を下回る場合を異常と判定して駆動制御手段によるスイッチング素子の駆動制御を禁止してチョッパ回路を停止させるとともに周波数設定手段を制御して駆動信号を停止あるいは放電灯への供給電力を低減する方向へ周波数を変化させる第2の異常判定手段と、誤差アンプの基準値に対して80%以上且つ90%以下の値に設定した第3の閾値を出力電圧検出手段の検出値と比較し、検出値が第3の閾値を下回る場合を異常と判定して放電灯への供給電力を低減する方向へ周波数を変化させる第3の異常判定手段とを具備することを特徴とする放電灯点灯装置。
- インバータ制御手段は、交流電源の電源投入後から所定の先行予熱期間を計時するとともに先行予熱期間終了後に所定の始動期間を計時し、先行予熱期間の計時中に予熱信号を出力し且つ始動期間の計時中に始動信号を出力するタイマ手段と、上記予熱信号に応じて駆動信号の周波数を先行予熱に対応した周波数に設定するとともに上記始動信号に応じて駆動信号の周波数を放電灯の始動に対応した周波数に設定する上記周波数設定手段とを具備してなり、第2の異常判定手段は、チョッパ回路の動作開始から所定の検出禁止期間が経過するまでの間は異常判定を行わず、上記検出禁止期間を、150ミリ秒から先行予熱期間の終了までの範囲に設定することを特徴とする請求項1記載の放電灯点灯装置。
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