JP4056804B2 - 切換弁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切換弁に関し、詳しくは、圧力源から流体が供給される供給流路、前記圧力源へと流体を排出する排出流路、流体圧によって作動される流体圧作動機構に夫々接続された第1流路及び第2流路の各流路間の連通状態を、前記供給流路と前記第1流路とが連通すると共に前記第2流路と前記排出流路とが連通する状態、または、前記供給流路と前記第2流路とが連通すると共に前記第1流路と前記排出流路とが連通する状態に切り換える切換弁に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数の流路の連通状態を多様な状態に切り換える切換弁としては、弁口に対して進退する弁体を備えたリフト式の弁や、弁口を構成する部材に対して摺動する弁体を備えたスプール式の弁等を採用した種々のものが案出されている。ここで、流体圧ジャッキ等の流体圧作動機器では、高圧力の流体が用いられるのであるが、流体が高圧力であると、流体漏れが生じ易いため、切換弁として、スプール式の弁を採用することは困難である。よって、高圧力の流体を取り扱う場合には、一般に、リフト式の弁が採用されていた。そして、従来、4つの流路の連通状態を適宜切り換える切換弁としては、単一の流路を開閉するリフト式の開閉弁や、3つの流路の連通状態を切り換えるリフト式の三方弁等の弁装置を複数組み合わせ、全体で所望の機能を果たす切換弁としていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
4つの流路の連通状態を適宜切り換える従来の切換弁では、複数の弁装置を組み合わして構成されているため、全体をコンパクトに納めることが困難であった。また、4つの流路を所望の連通状態に切り換える際には、各弁装置を個別に操作しなければならず、操作が煩雑であった。
【0004】
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、全体をコンパクトに納めることができ、しかも、簡便な操作によって流路の切り換えを行うことができる切換弁を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の切換弁は、圧力源から流体が供給される供給流路、前記圧力源へと流体を排出する排出流路、流体圧によって作動される流体圧作動機器に夫々接続された第1流路及び第2流路の各流路間の連通状態を、前記供給流路と前記第1流路とが連通すると共に前記第2流路と前記排出流路とが連通する状態、または、前記供給流路と前記第2流路とが連通すると共に前記第1流路と前記排出流路とが連通する状態に切り換える切換弁であって、前記供給流路が接続された供給領域と前記排出流路が接続された排出領域とを有する主室、前記第1流路が接続された第1室、及び、前記第2流路が接続された第2室と、前記主室の供給領域と前記第1室との間に設けられた第1弁口、及び、前記主室の供給領域と前記第2室との間に設けられ、前記第1弁口に対向する第2弁口と、
前記第1弁口を開閉する第1弁部及び前記第2弁口を開閉する第2弁部を有し、前記第1弁口と前記第2弁口との対向方向に移動自在に設けられると共に、前記第1弁口を閉塞する方向に付勢され、前記主室を前記供給領域と前記排出領域とに区画する主弁体と、
前記主弁体の内部に設けられ、前記第1室側に開口する第1室側弁口及び前記第2室側に開口する第2室側弁口を形成すると共に、前記第1室、前記第2室及び前記排出領域の間を連絡する連絡路と、前記第1室内に設けられると共に進退操作され、前進することにより、前記第1室側弁口を閉塞すると共に、前記第2弁口を閉塞する方向に前記主弁体を移動させる第1弁体と、前記第2室内に設けられると共に、前記第2室側弁口を閉塞する方向に付勢され、前進する前記第1弁体により押動されて前記第2室側弁口を開放する第2弁体と、前記第2室側に設けられ、前記主弁体を、前記第1弁口を閉塞すると共に前記第2弁口を開放する方向に付勢する主弁体用のバネと、該主弁体用のバネとは別途に前記第2室側に設けられ、前記第2弁体を、前記第2室側弁口を閉塞する方向に付勢する第2弁体用のバネとを備え、前記主弁体は、前記第1弁口を閉塞すると共に前記第2弁口を開放する位置から、前記第1弁体の前進に伴い、前記第1弁口及び前記第2弁口の双方を開放する位置を経て、前記第2弁口を閉塞すると共に前記第1弁口を開放する位置に移動する一方で、前記第2弁口を閉塞すると共に前記第1弁口を開放する位置から、前記第1弁体の後退に伴い、前記第1弁口及び前記第2弁口の双方を開放する状態を経て、前記第1弁口を閉塞すると共に前記第2弁口を開放する位置に移動することを特徴とするものである。
【0006】
本発明に係る切換弁では、供給流路、排出流路、第1流路及び第2流路の4つの流路における連通状態を、供給流路と第1流路とが連通すると共に第2流路と排出流路とが連通する状態、または、供給流路と第2流路とが連通すると共に第1流路と排出流路とが連通する状態に切り換えるのであるが、以下のように各流路の連通状態を切り換える。
【0007】
まず、互いに対向する第1弁口と第2弁口との間で主弁体を移動させることで第1弁口及び第2弁口を開閉し、これにより、供給流路との連通を、第1流路または第2流路に切り換える。そして、第1弁体及び第2弁体を移動させることで、主弁体に設けられた連絡路の第1室側弁口及び第2室側弁口を開閉し、これにより、排出流路との連通を、第1流路または第2流路に切り換える。
【0008】
ここで、切換操作は、第1弁体を進退操作することにより行われるのであるが、第1弁体を前進させると、この第1弁体によって第1室側弁口が閉塞されると共に、第2弁体が押動されて、第2弁体によって閉塞された第2室側弁口が開放される。しかも、第1弁体の前進により、主弁体が移動して、第1弁口を開放すると共に、第2弁口を閉塞する。よって、第1弁口が開放された状態、すなわち、供給流路と第1流路とが連通する状態では、第2室側弁口が開放された状態、すなわち、排出流路と第2流路とが連通する状態となる。
【0009】
一方、第1弁体を後退させると、この第1弁体によって閉塞された第1室側弁口が開放されると共に、付勢力により第2弁体が移動して、この第2弁体によって第2室側弁口が閉塞される。しかも、第1弁体の後退に伴って付勢力により主弁体が移動して、第2弁口を開放すると共に、第1弁口を閉塞する。よって、第2弁口が開放された状態、すなわち、供給流路と第2流路とが連通する状態では、第1室側弁口が開放された状態、すなわち、排出流路と第1流路とが連通する状態となる。
【0010】
本発明の切換弁では、上述のように流路の切り換えが行われるため、第1弁体を進退させる単一の操作による簡便な操作によって、流路の切換操作が可能となる。また、対向する第1弁口及び第2弁口を主弁体によって開閉し、主弁体に設けられた連絡路の第1室側弁口及び第2室側弁口を夫々第1弁体及び第2弁体によって開閉する構成であるため、切換弁全体をコンパクト、特に一軸上にコンパクトに納めることも可能となる。
【0011】
また、主弁体は、第1弁口及び第2弁口に対して進退して各弁口を開閉するものであり、所謂「リフト弁」の弁体を構成する。そして、第1弁体及び第2弁体は、夫々、第1室側弁口及び第2室側弁口に対して進退して各弁口を開閉するものであり、同様に、所謂「リフト弁」の弁体を構成する。ここで、主弁体による第2弁口の閉塞及び第1弁体による第1室側弁口の閉塞は、第1弁体の前進操作によって堅固に行われる。一方、主弁体による第1弁口の閉塞及び第2弁体による第2室側弁口の閉塞は、夫々の付勢力に加えて、第2室での流体圧力が付加され、堅固に行われる。よって、閉塞された弁口からの漏れは生じ難く、高圧力の流体を用いる切換弁として好適である。
【0012】
請求項2に記載の切換弁は、請求項1に記載の切換弁において、前記第1弁口及び前記第2弁口は、略円形状に形成されており、前記主弁体は、夫々別体に形成された第1体と第2体とを備えてなり、前記第1弁部は、前記第1体に設けられると共に前記第1弁口に挿入されて該第1弁口を閉塞するものであり、前記第2弁部は、前記第2体に設けられると共に前記第2弁口に挿入されて該第2弁口を閉塞するものであることを特徴とするものである。
【0013】
本発明では、主弁体の第1弁部と第2弁部とが夫々別体の第1体及び第2体に設けられているため、互いに対向する第1弁口及び第2弁口に芯ズレが生じていたとしても、別体に形成された第1体と第2体とが互いにずれることにより上記の芯ズレを吸収する。よって、第1弁口は、第1体の第1弁部によって確実に閉塞され、第2弁口は、第2体の第2弁部によって確実に閉塞される。
【0014】
請求項3に記載の切換弁は、請求項1または請求項2に記載の切換弁において、前記主弁体には、前記第2室を形成すると共に前記第2弁体を収容する収容部が凹設されていることを特徴とするものである。
【0015】
本発明では、主弁体に凹設された収容部によって、第2室の少なくとも一部が構成され、この収容部に第2弁体が収容されるため、第2室側の長さが短くなり、切換弁全体の長さの短縮化が可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る切換弁の実施形態としての一例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本例では、圧力源としてポンプを採用し、このポンプからの流体圧によって作動される流体圧作動機器としての流体圧ジャッキに、本発明に係る切換弁を適用した例を示す。また、この流体圧ジャッキは、手動により駆動されるポンプと、押し引きの作動状態を変更するために流体の流路の連通状態を切り換える切換弁とを内蔵すると共に、油等の流体を貯留するタンクをも備え、全体を小型軽量化したものであり、持ち運びが容易で使用勝手に優れ、電源等の動力源が確保し難い屋外等の作業現場にて好適に使用されるものである。以下に、まず、この流体圧ジャッキを説明する。
【0017】
図1に示すように、流体圧ジャッキ10は、押し引きの動作がなされる一方の部材Aに取着されるアタッチメント25が装着されたシリンダ体20と、同様に押し引きの動作がなされる他方の部材Bに取着されるアタッチメント35が装着され、シリンダ体20に進退自在に組み付けられたピストン体30とを備えている。
【0018】
ここで、この流体圧ジャッキ10では、レバー等の操作部44により駆動されるポンプ40がシリンダ体20に内蔵されており、操作部44を操作することで、ポンプ40が手動にて駆動される。また、油等の流体を貯留するタンク60がシリンダ体20の外面の側方に回動自在(矢印T)に支持されており、流体圧ジャッキ10を、図示のように横方向で使用する場合には、タンク60を回動して鉛直状態とすることができる。
【0019】
次に、この流体圧ジャッキ10の詳細な構造を説明する。図2に示すように、シリンダ体20の上部の外周面には、シリンダ室23が凹設されており、このシリンダ室23を覆うように、シリンダ体20の上部にピストン体30が進退自在に外嵌されている。ここで、ピストン体30は、内周面からシリンダ室23に延出するピストン部31を備えており、このピストン部31によってシリンダ室23が第1圧力室21と第2圧力室22とに区画されている。そして、第1圧力室21と第2圧力室22とは、夫々シリンダ体20の軸部24が貫通されて、略同一断面積に形成されている。
【0020】
シリンダ体20には、流体の供給口42及び送出口41を有し、供給口42から供給される流体を送出口41から送出するポンプ40と、ポンプ40の送出口41に接続された供給流路Kと、ポンプ40の供給口42に接続された排出流路Hと、第1圧力室21に接続された第1流路R1と、第2圧力室22に接続された第2流路R2と、供給流路K、排出流路H、第1流路R1及び第2流路R2の連通状態を切り換える切換弁50とが設けられている。ここで、切換弁50は、供給流路Kと第1流路R1とを連通させる共に第2流路R2と排出流路Hとを連通させた状態(図示実線)、または、供給流路Kと第2流路R2とを連通させる共に第1流路R1と排出流路Hとを連通させた状態(図示破線)に切り換えるものである。
【0021】
なお、切換弁50は、シリンダ体20から突設された操作軸(図示省略)と、この操作軸に取着されたハンドル等の操作部(図示省略)とを備え、操作部を手動で回動することにより操作されるものである。また、操作部は、ループさせた鋼線材や平板等によって操作軸に比して幅広に形成されており、しかも、操作軸に対して折り畳み可能に設けられている。よって、操作部は、操作時には、小さな回動力によって操作可能であり、非操作時には、折り畳みによりコンパクトに納められる。
【0022】
また、供給流路Kには、切換弁50側への方向を順方向とした逆止弁70が設けられており、排出流路Hには、ポンプ40側への方向を順方向とした逆止弁70が設けられている。そして、本例では、ポンプ40が、送出ピストン43の進退動によって供給口42から供給される流体を送出口41から送出するものとして構成されている。
【0023】
さらに、本例では、排出流路Hにタンク60が接続されており、このタンク60に流体を貯留させることにより、流路内における流体の変動量が補償されている。ここで、タンク60は、シリンダ体20に回動自在に支持されていることは上述の通りであるが、加えて、貯留する流体の量に応じて移動する封止体62を備えており、この封止体62によって、タンク60に貯留された流体が封止されている。よって、流体圧ジャッキ10の姿勢に応じてタンク60を回動させることにより、タンク60の排出口61を下方に位置させることができるばかりでなく、たとえタンク60を回動させなくても、タンク60に貯留された流体が封止体62によって封止されるため、貯留された流体から排出口61が露呈されることはない。これにより、流体圧ジャッキ10がどのような姿勢であっても、流体圧ジャッキ10を確実に作動させることができる。
【0024】
以上のように構成された本例の流体圧ジャッキ10では、切換弁50を操作して、供給流路Kと第1流路R1とを連通させると共に第2流路R2と排出流路Hとを連通させた状態(図示実線)としてポンプ40を駆動させると、第1圧力室21に流体が送られて第1圧力室21の容積が増加すると共に第2圧力室22から流体が排出されて第2圧力室22の容積が減少し、シリンダ体20に対してピストン体30が前進して、押し側にて作動する。一方、供給流路Kと第2流路R2とを連通させる共に第1流路R1と排出流路Hとを連通させた状態(図示破線)としてポンプ40を駆動させると、第2圧力室22に流体が送られて第2圧力室22の容積が増加すると共に第1圧力室21から流体が排出されて第1圧力室21の容積が減少し、シリンダ体20に対してピストン体30が後退して、引き側にて作動する。ここで、第1圧力室21と第2圧力室22とは略同一断面積であるため、押し側及び引き側にて得られる出力は、略同一となる。
【0025】
次に、図3及び図4に基づいて、切換弁50について詳細に説明する。なお、図3は、供給流路Kと第1流路R1とを連通させる共に第2流路R2と排出流路Hとを連通させた状態を示すものであり、図4は、供給流路Kと第2流路R2とを連通させる共に第1流路R1と排出流路Hとを連通させた状態を示すものである。
【0026】
シリンダ体20には、貫通孔が設けられており、この貫通孔の中央部分にて主室53が構成されている。そして、この主室53には、供給流路K及び排出流路Hが接続されている。ここで、供給流路Kは、2つの供給流路K1,K2に分岐されており、分岐された各供給流路K1,K2が主室53の両側に接続され、排出流路Hは、各供給流路K1,K2の間にて主室53に接続されている。そして、主室53内において、各供給流路K1,K2が接続された部分にて供給領域53aが構成され、排出流路Hが接続された部分にて排出領域53bが構成されている。
【0027】
上記貫通孔の一端側には、キャップC1が取着されており、このキャップC1の内部空間によって第1室51が構成され、この第1室51には、第1流路R1が接続されている。また、キャップC1の端部によって、主室53の供給領域53aと第1室51との間に設けられた第1弁口51aが構成されている。一方、上記貫通孔の他端側には、キャップC2が取着されており、このキャップC2の内部空間によって第2室52が構成され、この第2室52には、第2流路R2が接続されている。また、キャップC2の端部によって、主室53の供給領域53aと第2室52との間に設けられた第2弁口52aが構成されている。ここで、第2弁口52aは、上記第1弁口51aに対向するように配置されている。
【0028】
主室53には、第1弁口51aと第2弁口52aとの間を移動自在に主弁体80が組みこまれており、この主弁体80によって、主室53の供給領域53aと排出領域53bとが区画されている。ここで、主弁体80は、キャップC2の内部空間に装着されたバネ83によって、第1弁口51a側に付勢されている。また、主弁体80は、第1弁口51aを開閉する第1弁部81aを有する第1体81と、第2弁口52aを開閉する第2弁部82aを有し、第1体81とは個別に形成されると共に第1体81に一体化された第2体82とを備えてなるものとして構成されている。ここで、第1弁部81a及び第2弁部82aは、夫々、略円形状に形成された第1弁口51a及び第2弁口52aに挿入されて、第1弁口51a及び第2弁口52aを閉塞するものである。
【0029】
また、主弁体80の内部には、第1室51側で開口する第1室側弁口85aと、第2室52側で開口する第2室側弁口85bとを有する連絡路85が貫通状に設けられている。この連絡路85は、主弁体80の周面にも開口するものであり、主室53の排出領域53bに連通して、第1室51、第2室52及び排出領域53bの間を連絡するものである。
【0030】
キャップC1の内部空間によって形成された第1室51には、一端側に操作部91aを有する第1弁体91が進退自在に組み込まれている。ここで、第1弁体91の操作部91aは、キャップC1に螺合されており、この操作部91aの回動操作によって、第1弁体91が進退操作される。また、第1弁体91の他端側には、主弁体80の連絡路85に挿入された挿入部91bが設けられている。
【0031】
主弁体80の第2室52側の端部には、収容部84が凹設されており、連絡路85の第2室側弁口85bは、この収容部84内にて開口されている。ここで、収容部84は、キャップC2の内部空間と共に第2室52を構成するものである。そして、収容部84には、第2室側弁口85bを開閉する球状の第2弁体92が収容されており、この第2弁体92は、バネ受けBを介して収容部84内に装着されたバネ93によって、第2室側弁口85bを閉塞する方向に付勢されている。
【0032】
次に、この切換弁50の作動態様を説明する。第1弁体91の操作部91aを回動操作して第1弁体91を前進させると、図3に示すように、主弁体80の第1室51側端部にて開口する第1室側弁口85aが第1弁体91によって閉塞される。また、主弁体80の連絡路85内に挿入された第1弁体91の挿入部91bによって、バネ93の付勢力に抗して第2弁体92が押動され、第2室側弁口85bが開放される。そして、さらに第1弁体91を前進させると、この第1弁体91によって、バネ83の付勢力に抗して主弁体80が押動され、主弁体80は、閉塞していた第1弁口51aを開放し、第2弁口52aを閉塞する。この状態では、供給流路Kと第1流路R1とが連通し、且つ、第2流路R2と排出流路Hとが連通する状態となり、流体圧ジャッキ10が押し側で作動する状態となる。
【0033】
ところで、主弁体80が第1弁口51aを閉塞した状態で第2室52に流体による高圧力が付加されていると、第1弁口51aを開放する側に主弁体80を移動させるために、多大な操作力を必要とする。しかしながら、本例の切換弁50では、第1弁口51aを開放する側に主弁体80を移動させる前の段階にて、第2弁体92が押動されて第2室側弁口85bが開放されるため、第2室52の流体圧力は、主弁体80の連絡路85を通じて排出流路Hに抜ける。よって、第1弁口51aを開放する側に主弁体80を移動させるために、多大な操作力を必要としない。なお、第2弁体92が第2室側弁口85bを閉塞している状態では、この第2弁体92に第2室52の流体圧力が付加されるのであるが、第2弁体92は主弁体80に比して小さく、受圧面積が少ないため、この第2弁体92に加わる力は微小である。よって、小さな操作力によって第2弁体92を押動することができ、何らの支障もなく、第2室側弁口85bを開放させることができる。
【0034】
図3に示す状態から、第1弁体91の操作部91aを回動操作して第1弁体91を後退させると、図4に示すように、主弁体80がバネ83の付勢力によって第1弁口51a側に移動し、これにより、第2弁口52aが開放されると共に第1弁口51aが閉塞される。そして、さらに第1弁体91を後退させると、第1弁体91により閉塞されていた第1室側弁口85aが開放されると共に、バネ93の付勢力により第2弁体92が移動して、この第2弁体92によって第2室側弁口85bが閉塞される。この状態では、供給流路Kと第2流路R2とが連通し、且つ、第1流路R1と排出流路Hとが連通する状態となり、流体圧ジャッキ10が引き側で作動する状態となる。また、この状態では、主弁体80に、バネ83の付勢力に加えて第2室52の流体圧力が付加され、第1弁口51aを堅固に閉塞した状態で維持される。また、第2弁体92にも、バネ93の付勢力に加えて第2室52の流体圧力が付加され、第2室側弁口85bを堅固に閉塞した状態で維持される。
【0035】
以上、本発明に係る切換弁の一例を説明したが、本発明に係る切換弁は、これに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
【0036】
例えば、流体圧ジャッキに限らず、流体により作動される種々の流体圧作動機器を駆動するために流体の流路を切り換える切換弁としてもよく、また、ポンプ等の圧力源や、駆動される流体圧作動機器とは別体とし、圧力源と流体圧作動機器との間に個別に接続される切換弁としてもよい。さらに、第1弁体を進退操作するための手段としては、手動により操作するものに限らず、ソレノイド等の駆動装置により操作するものであってもよい。
【0037】
【発明の効果】
以上詳細に説明した本発明によれば、以下の効果を得ることができる。
【0038】
請求項1に記載の発明によれば、第1弁体を進退させるといった単一で簡便な操作によって流路を切り換えることができる。また、対向する第1弁口及び第2弁口を主弁体によって開閉し、主弁体に設けられた連絡路の第1室側弁口及び第2室側弁口を夫々第1弁体及び第2弁体によって開閉する構成であるため、切換弁全体をコンパトに納めることもできる。
【0039】
請求項2に記載の発明によれば、主弁体の第1弁部と第2弁部とが夫々別体の第1体及び第2体に設けられているため、互いに対向する第1弁口及び第2弁口に芯ズレが生じていたとしても、第1弁口及び第2弁口を確実に閉塞することができる。
【0040】
請求項3に記載の発明によれば、主弁体に凹設された収容部によって、第2室の少なくとも一部が構成され、この収容部に第2弁体が収容されるため、第2室側の長さを短くして、切換弁全体の長さを短縮化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る切換弁を採用した流体圧ジャッキを示す斜視図である。
【図2】図1の流体圧ジャッキの構造を模式的に示す説明図である。
【図3】本発明に係る切換弁の構造を模式的に示す説明図である。
【図4】本発明に係る切換弁の構造を模式的に示す説明図である。
【符号の説明】
K 供給流路
H 排出流路
R1 第1流路
R2 第2流路
10 流体圧ジャッキ(流体圧作動機器)
20 シリンダ体
30 ピストン体
40 ポンプ(圧力源)
50 切換弁
51 第1室
51a 第1弁口
52 第2室
52a 第2弁口
53 主室
53a 供給領域
53b 排出領域
60 タンク
80 主弁体
81 第1体
81a 第1弁部
82 第2体
82a 第2弁部
84 収容部
85 連絡路
85a 第1室側弁口
85b 第2室側弁口
91 第1弁体
92 第2弁体
Claims (3)
- 圧力源から流体が供給される供給流路、前記圧力源へと流体を排出する排出流路、流体圧によって作動される流体圧作動機器に夫々接続された第1流路及び第2流路の各流路間の連通状態を、前記供給流路と前記第1流路とが連通すると共に前記第2流路と前記排出流路とが連通する状態、または、前記供給流路と前記第2流路とが連通すると共に前記第1流路と前記排出流路とが連通する状態に切り換える切換弁であって、
前記供給流路が接続された供給領域と前記排出流路が接続された排出領域とを有する主室、前記第1流路が接続された第1室、及び、前記第2流路が接続された第2室と、
前記主室の供給領域と前記第1室との間に設けられた第1弁口、及び、前記主室の供給領域と前記第2室との間に設けられ、前記第1弁口に対向する第2弁口と、
前記第1弁口を開閉する第1弁部及び前記第2弁口を開閉する第2弁部を有し、前記第1弁口と前記第2弁口との対向方向に移動自在に設けられると共に、前記第1弁口を閉塞する方向に付勢され、前記主室を前記供給領域と前記排出領域とに区画する主弁体と、
前記主弁体の内部に設けられ、前記第1室側に開口する第1室側弁口及び前記第2室側に開口する第2室側弁口を形成すると共に、前記第1室、前記第2室及び前記排出領域の間を連絡する連絡路と、
前記第1室内に設けられると共に進退操作され、前進することにより、前記第1室側弁口を閉塞すると共に、前記第2弁口を閉塞する方向に前記主弁体を移動させる第1弁体と、
前記第2室内に設けられると共に、前記第2室側弁口を閉塞する方向に付勢され、前進する前記第1弁体により押動されて前記第2室側弁口を開放する第2弁体と、
前記第2室側に設けられ、前記主弁体を、前記第1弁口を閉塞すると共に前記第2弁口を開放する方向に付勢する主弁体用のバネと、
該主弁体用のバネとは別途に前記第2室側に設けられ、前記第2弁体を、前記第2室側弁口を閉塞する方向に付勢する第2弁体用のバネと
を備え、
前記主弁体は、前記第1弁口を閉塞すると共に前記第2弁口を開放する位置から、前記第1弁体の前進に伴い、前記第1弁口及び前記第2弁口の双方を開放する位置を経て、前記第2弁口を閉塞すると共に前記第1弁口を開放する位置に移動する一方で、前記第2弁口を閉塞すると共に前記第1弁口を開放する位置から、前記第1弁体の後退に伴い、前記第1弁口及び前記第2弁口の双方を開放する状態を経て、前記第1弁口を閉塞すると共に前記第2弁口を開放する位置に移動する
ことを特徴とする切換弁。 - 前記第1弁口及び前記第2弁口は、略円形状に形成されており、前記主弁体は、夫々別体に形成された第1体と第2体とを備えてなり、前記第1弁部は、前記第1体に設けられると共に前記第1弁口に挿入されて該第1弁口を閉塞するものであり、前記第2弁部は、前記第2体に設けられると共に前記第2弁口に挿入されて該第2弁口を閉塞するものであることを特徴とする請求項1に記載の切換弁。
- 前記主弁体には、前記第2室を形成すると共に前記第2弁体を収容する収容部が凹設されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の切換弁。
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- 2002-06-24 JP JP2002182513A patent/JP4056804B2/ja not_active Expired - Lifetime
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