JP4056801B2 - 車両用のエアバッグ装置 - Google Patents
車両用のエアバッグ装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4056801B2 JP4056801B2 JP2002174920A JP2002174920A JP4056801B2 JP 4056801 B2 JP4056801 B2 JP 4056801B2 JP 2002174920 A JP2002174920 A JP 2002174920A JP 2002174920 A JP2002174920 A JP 2002174920A JP 4056801 B2 JP4056801 B2 JP 4056801B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- airbag
- trim
- vehicle
- engagement piece
- end portion
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
- 210000000078 claw Anatomy 0.000 claims description 6
- 238000007796 conventional method Methods 0.000 description 2
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 238000000034 method Methods 0.000 description 1
Images
Landscapes
- Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
- Air Bags (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、車体の上部から下方へ向けてカーテン状に展開する車両用のエアバッグ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車の車体上部にはサイドルーフレールが形成され、そのサイドルーフレールに折り畳み状態のエアバッグが設置されている(類似技術として、特開2002−114124号公報参照)。この折り畳み状態のエアバッグは前席位置から後席位置にかけて設置され、後端部はリヤピラーに沿って下方へ湾曲している。
【0003】
そして、車体の上部に位置する部分のエアバッグの大部分は、ヘッドライニングにて車内側から覆われ、下方へ湾曲している後端部は、リヤピラーに対応するトリムにて車内側から覆われている。特に、トリムの前端部には車外側へ突出する係合片が形成され、該係合片がリヤピラーの前端に固定されたロックピラーの係合孔に係合している。
【0004】
車両の側突時には、エアバッグが膨脹して、ヘッドライニングの下端部及びトリムの前端部を押し開く。トリムの前端部は、エアバッグの膨脹力により係合片が破壊されて車内側に開く。そして、車内側に押し開かれたヘッドライニングの下端部及びトリムの前端部から、エアバッグが下方へ向けてカーテン状に展開し、乗員を保護するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の技術にあっては、トリムの前端部に形成された係合片が車外側へ突出した状態で、エアバッグの展開方向と直交しているため、この係合片をエアバッグの膨脹力により破壊しなければ、トリムの前端部の係合状態を解除して車室内側へ開くことができなかった。そのため、係合片を破壊するだけの大きな膨脹力を得るために大型のインフレータが必要となり、車体重量の増加を招いていた。
【0006】
この発明は、このような従来の技術に着目してなされたものであり、係合片を破壊せずにトリムの前端部を開くことができる車両用のエアバッグ装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、折り畳み状態のエアバッグを車体上部に前後方向に沿って設置すると共に、該エアバッグの後端部を下方へ湾曲させた状態とし、該エアバッグの後端部を車内側から取付けたトリムで覆うと共に、該トリムの前端部に形成した係合片を、車体側の対応部に形成された係合孔に係合させ、衝突時に、インフレータからのガスによりエアバッグ全体を膨脹させ、該エアバッグの後端部はトリムの前端部を押し開いて下方へ展開させる車両用のエアバッグ装置であって、前記トリムの前端部をエアバッグの後端部の前側に回り込んだ形状にすると共に、該トリムの前端部から後方又は斜め後方へ向いた係合片を形成した。
【0008】
請求項1に記載の発明によれば、トリムの前端部から後方又は斜め後方へ向いた係合片を形成したため、エアバッグの膨脹により、トリムの前端部が開こうとすると、その力は係合片を係合孔から引き抜く方向に作用する。従って、係合片は破損せずに係合孔から強制的に引き抜かれ、トリムの前端部が開いてエアバッグを確実に展開させる。係合片を破壊しない分、エアバッグの膨脹力を必要以上に大きくする必要がなく、インフレータの小型化を図れる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、係合片の先端に係合孔の一方の縁部に係合する爪を形成すると共に、該係合孔の他方の縁部を係合片の先端を一方の縁部側へ案内する傾斜状にした。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、トリムの取付時に係合片を係合孔に係合させ易い。
【0011】
請求項3に記載の発明は、係合孔の一部に切欠を形成した。
【0012】
請求項3に記載の発明によれば、エアバッグの膨脹時に係合片を係合孔から引き抜き易い。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。
【0014】
図1〜図3は、この発明の第1実施形態を示す図である。ワゴン車の車体上部には図示せぬサイドルーフレールが形成され、そのサイドルーフレールに折り畳み状態のエアバッグ1が複数のブラケット2を介して設置されている。
【0015】
この折り畳み状態のエアバッグ1は前席位置から後席位置にかけて設置され、その後端部3は、リヤサイドウインドウ4の後方のラゲッジサイド5(図2参照)に沿って下方へ湾曲している。そして、エアバッグ1の最後端にはエアバッグ1内にガスを噴出するインフレータ6が接続されている。
【0016】
そして、車体の上部に位置する部分のエアバッグ1の大部分は、ヘッドライニング7にて車内側から覆われ、下方へ湾曲している後端部3は、ラゲッジサイド5に対応するトリム8にて車内側から覆われている。
【0017】
ヘッドライニング7の下端部7aと、トリム8の前端部8aとに対応する部分には、センタピラー9の上端部から後に延びたロックピラー10に対応している。ヘッドライニング7の下端部7aはロックピラー10に車内側から重なっているだけだが、トリム8の前端部8aはロックピラー10に対して係合している。
【0018】
すなわち、トリム8の前端部8aは、エアバッグ1の後端部3の前側に回り込んだ湾曲状態で、その前端部8aから斜め後方(真っ直ぐ後方でも可)に突出した係合片11が形成されている。この係合片11の先端には、車外側へ向いた爪12が形成されている。また、この係合片11の車内側には付け根から先端にかけて上下両端にリブ13が形成されている。リブ13の先端13aは傾斜しており、爪12と背中合わせになることで、係合片11の先端を先細り形状にしている。
【0019】
ロックピラー10の係合片11に対する対応部14は係合片11に向かい合う角度で形成され、そこには係合片11を係合させる係合孔15が形成されている。この係合孔15において爪12が係合する一方の縁部15aは平坦がだ、他方の縁部15bは前側に開いた傾斜状態になっている。従って、係合孔15内に係合片11を挿入することで、係合片11の先端が一方の縁部15a側に案内され、係合片11の爪12が確実に一方の縁部15aに係合した状態となる。従って、係合片11を係合孔15に係合させる作業が容易になる。
【0020】
このような構造において、車両が側面衝突を起こすと、インフレータ6からエアバッグ1内にガスが噴出されて、エアバッグ1全体が膨脹し、ヘッドライニング7の下端部7a及びトリム8の前端部8aが車内側に押し開かれる。そして、エアバッグ1が下方へ向けてカーテン状に展開し、乗員を保護する。
【0021】
ヘッドライニング7の下端部7aは、単にロックピラー10の車内側に重ねられているだけなので、容易に車内側へ開く。トリム8の前端部8aは、係合片11でロックピラー10の係合孔15と係合した状態になっているが、係合片11が斜め後方を向いているため、トリム8の前端部8aを押し開こうとするエアバッグ1の膨脹力は、係合片11を係合孔15から引き抜く方向に作用する。すなわち、図2に示すようにエアバッグ1の後端部3は、トリム8の前端部8aにおいて、前側への展開方向Sも示すため、係合片11の突出方向がこの展開方向Sに沿った方向へ傾斜した状態となる(従来のように直交しない)。
【0022】
従って、係合片11は破損せずに係合孔15から強制的に引き抜かれ、トリム8の前端部8aは確実に車内側へ開き、エアバッグ1のスムーズな展開を許容する。このように、係合片11を破壊しない分、エアバッグ1の膨脹力を必要以上に大きくする必要がないため、この実施形態では従来よりも小型のインフレータ6が採用されている。
【0023】
図4は、この発明の第2実施形態を示す。この第2実施形態では、係合孔15の中央に切欠16を形成した。従って、エアバッグの膨脹時に係合片を係合孔15から引き抜き易くなるため、トリムの前端部を更に確実に車外側へ開くことができる。
【0024】
以上の実施形態では、ワゴン車を例にしたため、エアバッグ1の後端部3はラゲッジサイド5に沿って下方へ湾曲した状態になっているが、乗用車の場合はリヤピラーに沿って下方へ湾曲し、車内側からはリヤピラートリムが取付けられることになる。
【0025】
【発明の効果】
この発明によれば、トリムの前端部から後方又は斜め後方へ向いた係合片を形成したため、エアバッグの膨脹により、トリムの前端部が開こうとすると、その力は係合片を係合孔から引き抜く方向に作用する。従って、係合片は破損せずに係合孔から強制的に引き抜かれ、トリムの前端部が開いてエアバッグを確実に展開させる。係合片を破壊しない分、エアバッグの膨脹力を必要以上に大きくする必要がなく、インフレータの小型化を図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態に係る車体上部を示す側面図。
【図2】図1中矢示SA−SA線に沿う断面図。
【図3】図2中矢示SB−SB線に沿う断面図。
【図4】この発明の第2実施形態を示す図3相当の断面図。
【符号の説明】
1 エアバッグ
3 後端部
5 ラゲッジサイド
6 インフレータ
8 トリム
8a 前端部
11 係合片
14 対応部
15 係合孔
16 切欠
Claims (3)
- 折り畳み状態のエアバッグを車体上部に前後方向に沿って設置すると共に、該エアバッグの後端部を下方へ湾曲させた状態とし、
該エアバッグの後端部を車内側から取付けたトリムで覆うと共に、該トリムの前端部に形成した係合片を、車体側の対応部に形成された係合孔に係合させ、
衝突時に、インフレータからのガスによりエアバッグ全体を膨脹させ、該エアバッグの後端部はトリムの前端部を押し開いて下方へ展開させる車両用のエアバッグ装置であって、
前記トリムの前端部をエアバッグの後端部の前側に回り込んだ形状にすると共に、該トリムの前端部から後方又は斜め後方へ向いた係合片を形成したことを特徴とする車両用のエアバッグ装置。 - 請求項1に記載の車両用のエアバッグ装置であって、
係合片の先端に係合孔の一方の縁部に係合する爪を形成すると共に、該係合孔の他方の縁部を係合片の先端を一方の縁部側へ案内する傾斜状にしたことを特徴とする車両用のエアバッグ装置。 - 請求項1又は請求項2に記載の車両用のエアバッグ装置であって、
係合孔の一部に切欠を形成したことを特徴とする車両用のエアバッグ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174920A JP4056801B2 (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 車両用のエアバッグ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002174920A JP4056801B2 (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 車両用のエアバッグ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004017784A JP2004017784A (ja) | 2004-01-22 |
JP4056801B2 true JP4056801B2 (ja) | 2008-03-05 |
Family
ID=31173765
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002174920A Expired - Fee Related JP4056801B2 (ja) | 2002-06-14 | 2002-06-14 | 車両用のエアバッグ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4056801B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006298334A (ja) * | 2005-04-25 | 2006-11-02 | Nippon Plast Co Ltd | エアバッグ装置 |
JP5166948B2 (ja) * | 2008-04-09 | 2013-03-21 | 本田技研工業株式会社 | エアバッグ装置 |
DE102008047693A1 (de) * | 2008-09-18 | 2010-03-25 | GM Global Technology Operations, Inc., Detroit | Verkleidungselement für eine Karosseriesäule eines Kraftfahrzeugs |
-
2002
- 2002-06-14 JP JP2002174920A patent/JP4056801B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2004017784A (ja) | 2004-01-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3120726B2 (ja) | 側突用エアバッグを備えたシート構造 | |
JP3125729B2 (ja) | 頭部保護エアバッグ袋体の配設構造 | |
WO1999015370A1 (fr) | Dispositif d'airbag pour collision laterale d'une automobile | |
JP2007106403A (ja) | 車両用サイドエアーバックガイドプレート | |
JP2001328503A (ja) | 頭部保護エアバッグ装置 | |
JP4051259B2 (ja) | 自動車の側突用エアバッグ装置 | |
US20070241542A1 (en) | Air Bag Deployment Ramp | |
JP2008296642A (ja) | エアバッグ装置 | |
JP3852412B2 (ja) | 車両用エアバッグ装置 | |
WO2007052756A1 (ja) | 車両乗員拘束装置 | |
US20080111354A1 (en) | Apparatus for guiding deployment of curtain airbag for vehicle | |
JP3099726B2 (ja) | 乗員保護装置 | |
KR100747861B1 (ko) | 커튼에어백의 프론트 필라트림 구조 | |
JP2004256000A (ja) | カーテンエアバッグ | |
JP2001106014A (ja) | 頭部保護エアバッグ装置 | |
JP3353722B2 (ja) | 頭部保護エアバッグ袋体 | |
JP4056801B2 (ja) | 車両用のエアバッグ装置 | |
JP3651841B2 (ja) | 頭部保護用エアバッグ装置 | |
JP3510061B2 (ja) | 自動車の乗員保護装置 | |
JP2000006750A (ja) | 前後席用頭部保護エアバッグ装置 | |
JP3881245B2 (ja) | 自動車の側突用エアバッグ装置 | |
JP2002067860A (ja) | 頭部保護エアバッグ装置 | |
JP3200589B2 (ja) | 頭部保護エアバッグ袋体を格納したフロントピラーガーニッシュの配設構造 | |
JPH11152005A (ja) | 自動車の側突用エアバッグ装置 | |
JP3605331B2 (ja) | エアバッグ装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050606 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070626 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071204 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20071212 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101221 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111221 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121221 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |