JP4050105B2 - コネクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、例えば、口径サイズ変換用の変換光プラグ、光プラグが挿入されるレセプタクル、口径サイズ変換用の変換単頭プラグ、単頭プラグが挿入されるジャック等のコネクタ、特に、挿脱自在に挿入されるプラグを係止するための係止構造に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
【0004】
図9は、従来のコネクタを示す構成図である。
【0005】
このコネクタは、例えば、丸形光プラグであり、光ファイバ心線1が挿着されたほぼ円柱状のプラグ本体10を有し、このプラグ本体10の後端側に把持部13が装着されている。プラグ本体10は、光ファイバ心線1を保持する金属製のフェルール11を有し、このフェルール11の先端側に、口径の大きな頭部11aが形成され、さらに、この頭部11aに隣接する首部分に環状凹部11bが形成されている。フェルール11の後端方向側の外周は、絶縁性の支持部12によって覆われている。
【0006】
光プラグを挿脱するための受け入れ側のコネクタ(例えば、レセプタクル、口径サイズ変換用の変換光プラグ等)には、プラグ本体10の環状凹部11bと係合する係止ばね15が設けられている。
【0007】
光プラグを使用するために、この光プラグのプラグ本体10を受け入れ側のコネクタに挿入すれば、フェルール11の環状凹部11bにコネクタ側の係止ばね15が圧接し、この係止ばね15のばね力によってプラグ本体11が係止される。これにより、光ファイバ心線1と受け入れ側のコネクタとが、光結合される。又、受け入れ側のコネクタから光プラグを引き抜けば、コネクタ側の係止ばね15のばね力に抗して、この係止ばね15から環状凹部11bが離脱し、光プラグがコネクタから引き抜かれる。
【0008】
例えば、図9のコネクタが単頭プラグで構成されている場合、受け入れ側のジャック等のコネクタには、前記と同様に、係止ばね15が設けられ、この係止ばね15によって単頭プラグの先端側の環状凹部を係止するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の丸形光コネクタや単頭プラグ等のコネクタでは、受け入れ側のコネクタへの挿着時に、係止ばね15のばね力によって係合状態を保持するようになっているので、挿脱回数が多くなると、係止ばね15が劣化してばね力が低下し、挿着時のコネクタががたついたり、抜けやすくなるという不都合があった。
【0011】
このような不都合を解消するために、例えば、係止ばね15のサイズを大きくして機械的強度を向上させたり、係止ばね15の取付個数を増やして係合保持力を大きくする等の対策を講じている。
【0012】
しかし、このような対策を講じた場合、係止ばね自体のサイズが大きくなるばかりか、係止ばね取付部分の構造が複雑になったり、サイズが大きくなる等の問題が生じ、構造が簡単で、製造が容易で、しかも小型化が可能なコネクタを得ることが困難であった。
【0013】
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するために、請求項1に係る発明では、コネクタにおいて、直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成されたプラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、前記プラグ保持部に形成されたプラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記頭部の直径d2よりも小さいプラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、を備えている。
【0015】
このような構成を採用したことにより、プラグ本体をプラグ挿入孔へ押し込めば、このプラグ本体の頭部が、プラグ保持部の弾性力に抗して、頭部挿入孔側の嵌入孔内又は嵌入凹部内に圧入されて係止される。
【0016】
請求項2に係る発明では、コネクタにおいて、直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成されかつ中心部に第1の光ファイバ心線が挿着された光プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、前記プラグ保持部の中心軸の後方側に形成された直径d3(>d1)の光プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、前記プラグ保持部の中心軸の先端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記光プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい光プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、を備えている。
【0017】
さらに、前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記光プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、前記プラグ保持部の先端側に突設され、筒状の先端側に直径d6(≠d2)の頭部が形成され、かつ前記第1の光ファイバ心線とほぼ同一の光軸上に位置する中心部に第2の光ファイバ心線が挿着されたフェルールと、前記プラグ保持部の先端側に延設され、前記フェルールの頭部から後方側の外周を把持する直径d7(≧d6)の絶縁性の支持部と、を備えている。
【0018】
このような構成を採用したことにより、光プラグ本体をプラグ挿入孔へ押し込めば、この光プラグ本体の頭部が、プラグ保持部の弾性力に抗して、頭部挿入孔側の嵌入孔内又は嵌入凹部内に圧入されて係止される。そして、第1の光ファイバ心線と第2の光ファイバ心線とが、光結合される。
【0019】
請求項3に係る発明では、コネクタにおいて、直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成されかつ中心部に光ファイバ心線が挿着された光プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、前記プラグ保持部の中心軸の先端方向側に形成された直径d3(>d1)の光プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、を備えている。
【0020】
さらに、前記プラグ保持部の中心軸の後端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記光プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい光プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記光プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、前記プラグ保持部の中心軸の後端側に設けられ、前記光ファイバ心線に対して受光又は投光を行う光学素子と、を備えている。
【0021】
このような構成を採用したことにより、光プラグ本体をプラグ挿入孔へ押し込めば、この光プラグ本体の頭部が、プラグ保持部の弾性力に抗して、頭部挿入孔側の嵌入孔内又は嵌入凹部内に圧入されて係止される。そして、光ファイバ心線と光学素子とが、光結合される。
【0022】
請求項4に係る発明では、コネクタにおいて、直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成された複数極の第1の単頭プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、前記プラグ保持部の中心軸の後方側に形成された直径d3(>d1)の単頭プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、前記プラグ保持部の中心軸の先端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記第1の単頭プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい単頭プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、を備えている。
【0023】
さらに、前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記第1の単頭プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、前記プラグ保持部に取り付けられ、前記第1の単頭プラグ本体と接触する複数極の導電性接触部材と、前記プラグ保持部の先端側に突設され、直径d6(≠d1)の円柱状の先端側に直径d7(≦d6)の頭部が形成され、前記導電性接触部材と電気的に接続された複数極の第2の単頭プラグ本体と、を備えている。
【0024】
このような構成を採用したことにより、第1の単頭プラグ本体をプラグ挿入孔へ押し込めば、この第1の単頭プラグ本体の頭部が、プラグ保持部の弾性力に抗して、頭部挿入孔側の嵌入孔内又は嵌入凹部内に圧入されて係止される。この際、第1の単頭プラグ本体が導電性接触部材に接触し、この第1の単頭プラグ本体と第2の単頭プラグ本体とが、電気的に接続される。
【0025】
請求項5に係る発明では、コネクタにおいて、直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成された複数極の単頭プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、前記プラグ保持部の中心軸の先端方向側に形成された直径d3(>d1)の単頭プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、を備えている。
【0026】
さらに、前記プラグ保持部の中心軸の後端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記第1の単頭プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい単頭プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記第1の単頭プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、前記プラグ保持部に取り付けられ、前記単頭プラグ本体と接触する複数極の導電性接触部材と、を備えている。
【0027】
このような構成を採用したことにより、単頭プラグ本体をプラグ挿入孔へ押し込めば、この単頭プラグ本体の頭部が、プラグ保持部の弾性力に抗して、頭部挿入孔側の嵌入孔内又は嵌入凹部内に圧入されて係止される。この際、単頭プラグ本体が導電性接触部材に接触し、電気的に接続される。
【0028】
請求項6に係る発明では、請求項1〜5のいずれか1項のコネクタにおいて、前記プラグ保持部は、樹脂部材で形成されている。
【0029】
請求項7に係る発明では、請求項1〜5のいずれか1項のコネクタにおいて、前記頭部挿入孔の断面形状は、楕円形、多角形又は四角形である。
【0030】
【発明の実施の形態】
【0031】
[第1の実施形態]
【0032】
(構成)
【0033】
図1(1)〜(6)は本発明の第1の実施形態を示すコネクタの構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は平面図、同図(3)は同図(2)の縦断面図、同図(4)は同図(1)の左側面図、同図(5)は同図(1)の右側面図、及び同図(6)は同図(3)のA−A線端面図である。又、図2(1)、(2)は図1の拡大図であり、同図(1)は図1(3)の部分拡大図、及び同図(2)は同図(1)のB−B線端面図である。
【0034】
このコネクタは、例えば、丸形光プラグ30の口径サイズを変換するための口径サイズ変換用の変換光プラグである。
【0035】
丸形光プラグ30は、第1の光ファイバ心線31が挿着された直径d1(例えば、数mm)のほぼ円柱状の光プラグ本体32を有し、この光プラグ本体32の後端側に、樹脂製等の把持部33が装着されている。光プラグ本体32の先端側には、最大直径d2(≦d1)の金属製等の頭部32aが形成され、さらに、この頭部32aに隣接する首部分に環状凹部32bが形成されている。環状凹部32bの後方箇所から把持部33までの間は、直径d1の絶縁性の支持部32cによって覆われている。
【0036】
変換光プラグは、光プラグ本体32を挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有する樹脂等で形成されたほぼ円筒形のプラグ保持部40と、このプラグ保持部40の先端側に突設されたほぼ円柱状の光プラグ本体50とを有している。
【0037】
プラグ保持部40は、この中心軸の後方側に、直径d3(>d1)を有する断面円形の光プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔41が形成され、さらに、このプラグ挿入孔41の先端側に、光プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔42が形成されている。頭部挿入孔42は、例えば、断面が楕円形をなし、この長径d4が光プラグ本体32側の頭部32aの最大直径d2よりも大きく、短径d5が最大直径d2よりも小さい弾力性のある孔である。図2に示すように、頭部挿入孔42に対して直交方向の短径d5側には、上下に貫通する嵌入孔43,43が形成され、この嵌入孔43,43に光プラグ本体32の頭部32aが嵌入されるようになっている。各嵌入孔43,43の外側の開口端周辺には、厚み調整用の凹部44,44がそれぞれ形成され、この凹部44,44の深さにより嵌入孔43,43箇所の厚みを変え、この凹部44,44箇所の弾性力を調整できるようになっている。
【0038】
光プラグ本体50は、第2の光ファイバ心線51を把持するためのほぼ円筒状の金属製等のフェルール52を有している。フェルール52の中心軸には、光ファイバ心線51を挿着するための心線挿入孔52aが形成されている。フェルール52の先端側には、最大直径d6(≠d2)の金属製等の頭部52bが形成され、さらに、この頭部52bに隣接する首部分に環状凹部52cが形成されている。フェルール52の環状凹部52cの後方側の外周は、プラグ保持部40から延設された絶縁性の支持部53によって覆われて把持されている。支持部53は、直径d7(≧d6)を有する断面がほぼ円形である。
【0039】
(製造例)
【0040】
図1の変換光プラグを製造するには、例えば、フェルール52を金型にセットし、弾性を有する樹脂を用いたモールド成形により、支持部53及びプラグ保持部40を形成する。
【0041】
光ファイバ心線51としては、プラスチック系光ファイバ心線、ガラス系光ファイバ心線等の種々の光ファイバ心線を用いることができる。光ファイバ心線51として、例えば、プラスチック系光ファイバ心線を使用する場合、この光ファイバ心線51をフェルール52の心線挿入孔52aに挿入し、この心線挿入孔52aの両端から突出する光ファイバ心線箇所を治具を用いて加熱溶融して押圧する。これにより、心線挿入孔52aの両端から突出した光ファイバ心線箇所に、口径が少し大きくなったフランジ部が形成され、このフランジ部によって光ファイバ心線51が心線挿入孔52aに挿着される。
【0042】
(使用方法)
【0043】
丸形光プラグ30における光プラグ本体32の口径を他のサイズに変える場合、変換光プラグに対して、この後端側から光プラグ本体32をプラグ挿入孔41へ押し込む。押し込まれた光プラグ本体32の先端側の頭部32aは、プラグ挿入孔41を通り、先端側の頭部挿入孔42へ圧入され、この頭部32aの先端面がフェルール52の後端面に当接する。この際、光プラグ本体32側の頭部32aによって、これよりも直径の小さい頭部挿入孔42の短径d5側の凹部44,44が法線方向に押し広げられ、この頭部32aが嵌入孔43,43内に嵌入される。嵌入後、法線方向に押し広げられた頭部挿入孔42の短径d5側の凹部44,44が、弾性復元力によって元のサイズに収縮するので、嵌入された頭部32aが係止される。
【0044】
丸形光プラグ30に変換光プラグが装着されると、例えば、丸形光プラグ30側の光ファイバ心線31の先端面から出射された光信号は、変換光プラグ側の光ファイバ心線51の後端面から入射し、この光ファイバ心線51中を伝播して先端面から出射される。
【0045】
丸形光プラグ30から交換光プラグを取り外す場合、この交換光プラグに対して丸形光プラグ30を後方へ引き抜く。すると、嵌入孔43に嵌入している丸形光プラグ30側の頭部32aが、後退しつつ頭部挿入孔42の短径d5側の凹部44,44を法線方向に押し広げていくので、この頭部32aが嵌入孔43から離脱し、プラグ挿入孔41を通してこのプラグ挿入孔41の後端側から引き抜かれる。
【0046】
(効果)
【0047】
この第1の実施形態では、次のような効果がある。
【0048】
(a) 弾力性のある楕円形の頭部挿入孔42に形成された嵌入孔43に、丸形光プラグ30側の頭部32aを嵌入することにより、この丸形光プラグ30を係止しているので、凹部44,44箇所の弾性力を利用した機械的強度の大きな係合保持力が得られる。しかも、弾力性のある頭部挿入孔42及び嵌入孔43は、構造が簡単なので、口径や長さを小型化できると共に、製造が容易である。
【0049】
(b) 従来のような係止ばね15を必要としないので、構成部品数の削減と、製造の容易化とにより、低コスト化が可能になる。
【0050】
(c) 設計時等において、凹部44,44箇所の口径、厚み、材料等を変えることにより、弾力性の調整を行うことができるので、所望の挿脱強度を容易に得ることができる。
【0051】
[第2の実施形態]
【0052】
(構成)
【0053】
図3は、本発明の第2の実施形態を示すコネクタの構成図であり、第1の実施形態を示す図1及び図2中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0054】
このコネクタは、図1の丸形光プラグ30を挿入するためのレセプタクルであり、この丸形光プラグ30の光プラグ本体32を挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有する樹脂等で形成されたほぼ円筒形のプラグ保持部50を有している。プラグ保持部40の外周には、ケース56が装着されている。
【0055】
プラグ保持部50は、図1のプラグ保持部40とほぼ同様に、この中心軸の先端方向側に、直径d3(>d1)を有する断面円形の光プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔51が形成され、さらに、このプラグ挿入孔51の後端方向側に、光プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔52が形成されている。頭部挿入孔52は、例えば、図2(2)と同様に、断面が楕円形をなし、この長径d4が光プラグ本体32側の頭部32aの最大直径d2よりも大きく、短径d5が最大直径d2よりも小さい弾力性のある孔である。頭部挿入孔52に対して直交方向の短径d5側には、上下に貫通する嵌入孔53,53が形成され、この嵌入孔53,53に光プラグ本体32の頭部32aが嵌入されるようになっている。各嵌入孔53,53の外側の開口端周辺には、厚み調整用の凹部54,54がそれぞれ形成され、この凹部54,54の深さにより嵌入孔53,53箇所の厚みを変え、この凹部54,54箇所の弾性力を調整できるようになっている。
【0056】
プラグ保持部50の中心軸の後端側には、丸形光プラグ30側の光ファイバ心線31に対して受光又は投光を行う光学素子55が設けられている。
【0057】
(製造例)
【0058】
図3のレセプタクルを製造するには、例えば、弾性を有する樹脂を用いたモールド成形により、プラグ保持部50を形成する。このモールド成形時又はその後、光学素子55を取り付け、プラグ保持部50をケース56に装着すれば、図3のレセプタクルが完成する。
【0059】
(使用方法)
【0060】
丸形光プラグ30をレセプタクルに挿着する場合、光プラグ本体32をレセプタクルの先端側からプラグ挿入孔51へ押し込む。押し込まれた光プラグ本体32の先端側の頭部32aは、プラグ挿入孔51を通り、後端側の頭部挿入孔52へ圧入され、この頭部32aの先端面が頭部挿入孔52の後端面に当接する。この際、光プラグ本体32側の頭部32aによって、これよりも直径の小さい頭部挿入孔52の短径d5側の凹部54,54が法線方向に押し広げられ、この頭部32aが嵌入孔53,53内に嵌入される。嵌入後、法線方向に押し広げられた頭部挿入孔52の短径d5側の凹部54,54が、弾性復元力によって元のサイズに収縮するので、嵌入された頭部32aが係止される。
【0061】
丸形光プラグ30がレセプタクルに挿着されると、例えば、丸形光プラグ30側の光ファイバ心線31の先端面から出射された光信号は、光学素子55で受光されて電気信号に変換される。
【0062】
レセプタクルから丸形光プラグ30を取り外す場合、このレセプタクルに対して丸形光プラグ30を前方へ引き抜く。すると、嵌入孔53に嵌入している丸形光プラグ30側の頭部32aが、後退しつつ頭部挿入孔52の短径d5側の凹部54,54を法線方向に押し広げていくので、この頭部32aが嵌入孔53から離脱し、プラグ挿入孔51を通してこのプラグ挿入孔51の先端側から引き抜かれる。
【0063】
(効果)
【0064】
この第2の実施形態では、第1の実施形態とほぼ同様の効果がある。
【0065】
[第3の実施形態]
【0066】
(構成)
【0067】
図4は、本発明の第3の実施形態を示すコネクタの構成図である。
【0068】
このコネクタは、複数極(例えば、2極)の単頭プラグ60の口径サイズを変換するための口径サイズ変換用の変換単頭プラグである。
【0069】
単頭プラグ60は、第1の単頭プラグ本体61を有し、この単頭プラグ本体61の後端側に、樹脂製等のつまみ62が装着されている。単頭プラグ本体61は、金属製等のチップ61a及び金属製等のスリーブ61cを有する導電部と、チップ61aとスリーブ61c間に介在する絶縁カラー61bを有し、導電部の保持及びその絶縁保護を行う絶縁部とを備え、直径d1(例えば、数mm)のほぼ円柱状に形成されている。チップ61aの先端側には、最大直径d2(≦d1)の頭部61a−1が形成され、さらに、この頭部61a−1に隣接する首部分に環状凹部61a−2が形成されている。
【0070】
変換単頭プラグは、単頭プラグ本体61を挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有する樹脂等で形成されたほぼ円筒形のプラグ保持部70と、このプラグ保持部70の先端側に突設されたほぼ円柱状の第2の単頭プラグ本体80とを有している。
【0071】
プラグ保持部70は、この中心軸の後方側に、直径d3(>d1)を有する断面円形の単頭プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔71が形成され、さらに、この単頭プラグ挿入孔71の先端側に、単頭プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔72が形成されている。頭部挿入孔72は、例えば、図2(2)と同様に、断面が楕円形をなし、この長径d4が単頭プラグ本体61側の頭部61a−1の最大直径d2よりも大きく、短径d5が最大直径d2よりも小さい弾力性のある孔である。頭部挿入孔72に対して直交方向の短径d5側には、上下に貫通する嵌入孔73,73が形成され、この嵌入孔73,73に単頭プラグ本体61の頭部61a−1が嵌入されるようになっている。各嵌入孔73,73の外側の開口端周辺には、厚み調整用の凹部74,74がそれぞれ形成され、この凹部74,74の深さにより嵌入孔73,73箇所の厚みを変え、この凹部74,74箇所の弾性力を調整できるようになっている。
【0072】
プラグ挿入孔71の内周面には、単頭プラグ60側のスリーブ61cの外周面と電気的に接触するリング状、弧状、又は板状等の導電性接触部材75が取り付けられている。さらに、頭部挿入孔72の内周面にも、単頭プラグ60側のチップ61aの外面と電気的に接触する板状等の導電性接触部材76が取り付けられている。
【0073】
単頭プラグ本体80は、単頭プラグ60側の単頭プラグ本体61とほぼ同様に、金属製等のチップ81及び金属製等のスリーブ83を有する導電部と、チップ81とスリーブ83間に介在する絶縁カラー82を有し、導電部の保持及びその絶縁保護を行う絶縁部とを備え、直径d6(≠d1)のほぼ円柱状に形成されている。チップ81の先端側には、最大直径d7(≦d6)の頭部81aが形成され、さらに、この頭部81aに隣接する首部分に環状凹部81bが形成されている。
【0074】
チップ81の後端側の端子部は、導電性接触部材75と電気的に接続され、さらに、スリーブ83の後端側の端子部も、導電性接触部材76と電気的に接続されている。
【0075】
(製造例)
【0076】
図4の変換単頭プラグを製造するには、例えば、単頭プラグ本体80に導電性接触部材75,76を接続しておき、これらを金型にセットし、弾性を有する樹脂を用いたモールド成形により、プラグ保持部70を形成する。
【0077】
(使用方法)
【0078】
単頭プラグ60における単頭プラグ本体61の口径を他のサイズに変える場合、変換単頭プラグに対して、この後端側から単頭プラグ本体61をプラグ挿入孔71へ押し込む。押し込まれた単頭プラグ本体61の先端側の頭部61a−1は、プラグ挿入孔71を通り、先端側の頭部挿入孔72へ圧入される。この際、単頭プラグ本体61側の頭部61a−1によって、これよりも直径の小さい頭部挿入孔72の短径d5側の凹部74,74が法線方向に押し広げられ、この頭部61a−1が嵌入孔73,73内に嵌入される。嵌入後、法線方向に押し広げられた頭部挿入孔72の短径d5側の凹部74,74が、弾性復元力によって元のサイズに収縮するので、嵌入された頭部61a−1が係止される。
【0079】
単頭プラグ60に変換単頭プラグが装着されると、単頭プラグ60側のスリーブ61c及びチップ61aが導電性接触部材75,76にそれぞれ接触し、単頭プラグ本体80側のスリーブ83及びチップ81とそれぞれ電気的に接続される。
【0080】
単頭プラグ60から交換単頭プラグを取り外す場合、この交換単頭プラグに対して単頭プラグ60を後方へ引き抜く。すると、嵌入孔73に嵌入している単頭プラグ60側の頭部61a−1が、後退しつつ頭部挿入孔72の短径d5側の凹部74,74を法線方向に押し広げていくので、この頭部61a−1が嵌入孔73から離脱し、プラグ挿入孔71を通してこのプラグ挿入孔71の後端側から引き抜かれる。
【0081】
(効果等)
【0082】
この第3の実施形態では、第1の実施形態とほぼ同様に、次のような効果等がある。
【0083】
(a) 弾力性のある楕円形の頭部挿入孔72に形成された嵌入孔73に、単頭プラグ60側の頭部61a−1を嵌入することにより、この単頭プラグ60を係止しているので、凹部74,74側の弾性力を利用した機械的強度の大きな係合保持力が得られる。しかも、弾力性のある頭部挿入孔72及び嵌入孔73は、構造が簡単なので、口径や長さを小型化できると共に、製造が容易である。
【0084】
(b) 導電性接触部材76は、単に単頭プラグ60側のチップ61aと電気的に接触するだけであるから、機械的強度は小さくて良く、サイズも小さくて良い。そのため、従来のような係合保持力の大きな係止ばね15を必要としないので、構成部品の小型化と、製造の容易化とにより、低コスト化が可能になる。
【0085】
(c) 設計時等において、凹部74,74箇所の口径、厚み、材料等を変えることにより、弾力性の調整を行うことができるので、所望の挿脱強度を容易に得ることができる。
【0086】
(d) 本実施形態では、2極の変換単頭プラグについて説明したが、3極以上の多極構造にしても良い。例えば、3極構造の場合、絶縁カラー82とスリーブ83との間に、導電性のリング及び絶縁カラーを設ける等すれば良い。
【0087】
[第4の実施形態]
【0088】
(構成)
【0089】
図5(1)〜(3)は本発明の第4の実施形態を示すコネクタの構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は縦断面図、及び同図(3)は同図(2)中のC−C線拡大端面図である。さらに、図6は、図5の分解斜視図である。これらの図面において、第3の実施形態を示す図4中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0090】
このコネクタは、複数極(例えば、3極)の単頭プラグ60Aを挿入するための2極のジャックである。
【0091】
3極の単頭プラグ60Aは、図4の2極の単頭プラグ60における単頭プラグ本体61に、導電性のリング61d及び絶縁カラー61eを付加した構造になっている。
【0092】
ジャックは、単頭プラグ60Aにおける単頭プラグ本体61を挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有する樹脂等で形成されたほぼ円筒形2分割構造のプラグ保持部80と、このプラグ保持部80の外側を覆う樹脂製等の筒状のケース90とを有し、このケース90から電気コード95が引き出されている。
【0093】
プラグ保持部80は、ほぼ軸方向に沿って2分割された一対のプラグ保持部材80−1及び80−2で構成されている。プラグ保持部材80−1,80−2の中心軸の先端方向側には、直径d3(>単頭プラグ本体61の直径d1)を有する断面円形の単頭プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔81が形成され、さらに、このプラグ挿入孔81の先端側に、単頭プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔82が形成されている。頭部挿入孔82は、例えば、図2(2)と同様に、断面が楕円形をなし、この長径d4が単頭プラグ本体61側の頭部61a−1の最大直径d2よりも大きく、短径d5が最大直径d2よりも小さい弾力性のある孔である。頭部挿入孔82に対して直交方向の短径d5側には、上下に貫通する嵌入孔83,83が形成され、この嵌入孔83,83に単頭プラグ本体61の頭部61a−1が嵌入されるようになっている。各嵌入孔83,83の外側の開口端周辺には、厚み調整用の凹部84,84がそれぞれ形成され、この凹部84,84の深さにより嵌入孔83,83箇所の厚みを変え、この凹部84,84箇所の弾性力を調整できるようになっている。
【0094】
プラグ保持部材80−2側には、単頭プラグ60A側のスリーブ61cと電気的に接触する導電性接触部材85が取り付けられている。さらに、プラグ保持部材80−1側にも、単頭プラグ60A側のリング61dと電気的に接触する導電性接触部材86が取り付けられている。
【0095】
一方の導電性接触部材85は、プラグ保持部材80−2側のプラグ挿入孔81の内周面に装着されたリング状又は円弧状のスリーブ接触用の接触部85aと、この接触部85aに接続され、プラグ保持部材80−2の外周面に沿って後端まで延設されたリード85bとで、構成されている。他方の導電性接触部材86は、プラグ保持部材80−1側のプラグ挿入孔81の内周面に装着されたリング状又は円弧状のリング接触用の接触部86aと、この接触部86aに接続され、プラグ保持部材80−1の外周面に沿って後端まで延設されたリード86bとで、構成されている。
【0096】
プラグ保持部材80−1及び80−2の接合面には、これらを着脱自在に接合するための嵌合手段(例えば、凹部87と凸部88)が設けられている。
【0097】
(製造例)
【0098】
図5及び図6のジャックを製造するには、例えば、樹脂のモールド成形等によって製造しておいたプラグ保持部材80−1,80−2に、導電性接触部材85,86を取り付ける。プラグ保持部材80−1,80−2の凹部87と凸部88を嵌合してこのプラグ保持部材80−1,80−2を接合する。ケース90に貫通させておいた電気コード95の端末部を、リード部85b,86bの後端側の端子部分に接続し、このプラグ保持部材80−1,80−2からなるプラグ保持部80を、ケース90内に押し込めば、図5のジャックが得られる。
【0099】
(使用方法)
【0100】
単頭プラグ60Aの単頭プラグ本体61を、ジャックの先端側からプラグ挿入孔81へ押し込む。押し込まれた単頭プラグ本体61の先端側の頭部61a−1は、プラグ挿入孔81を通り、後端側の頭部挿入孔82へ圧入される。この際、単頭プラグ本体61側の頭部61a−1によって、これよりも直径の小さい頭部挿入孔82の短径d5側の凹部84,84が法線方向に押し広げられ、この頭部61a−1が嵌入孔83,83内に嵌入される。嵌入後、法線方向に押し広げられた頭部挿入孔82の短径d5側の凹部84,84が、弾性復元力によって元のサイズに収縮するので、嵌入された頭部61a−1が係止される。
【0101】
単頭プラグ60Aがジャックに挿入されると、単頭プラグ60A側のスリーブ61c及びリング61dが導電性接触部材85,86にそれぞれ接触し、コード95と電気的に接続される。
【0102】
ジャックから単頭プラグ60Aを取り外す場合、ジャックに対して単頭プラグ60Aを先方へ引き抜く。すると、嵌入孔83に嵌入している単頭プラグ60A側の頭部61a−1が、後退しつつ頭部挿入孔82の短径d5側の凹部84,84を法線方向に押し広げていくので、この頭部61a−1が嵌入孔83から離脱し、プラグ挿入孔81を通してこのプラグ挿入孔81の先端側から引き抜かれる。
【0103】
(効果)
【0104】
この第4の実施形態では、第3の実施形態の効果(a)〜(c)とほぼ同様の効果がある。
【0105】
[第5の実施形態]
【0106】
(構成)
【0107】
図7(1)、(2)は本発明の第5の実施形態を示すコネクタの構成図であり、同図(1)は一部を省略した縦断面図、及び同図(2)は同図(1)中のD−D線拡大端面図である。これらの図面において、第4の実施形態を示す図5及び図6中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0108】
このコネクタは、図5及び図6に示す3極の単頭プラグ60Aを挿入するための3極のジャックであり、図5及び図6に示す2極のジャックに、チップ接触用の導電性接触部材89を付加した構成になっている。導電性接触部材89は、プラグ保持部80の内周面に取り付けられ、単頭プラグ60A側のチップ61aに接触する板状等の部材で形成されている。その他の構成は、図5及び図6と同様である。
【0109】
(製造例)
【0110】
図7のジャックを製造するには、図5及び図6とほぼ同様に、例えば、樹脂のモールド成形等によって製造しておいたプラグ保持部材80−1,80−2に、導電性接触部材85,86,89を取り付け、このプラグ保持部材80−1,80−2を接合する。ケース90に貫通させておいた電気コード95の端末部を、導電性接触部材85,86,89の後端側の端子部分に接続し、プラグ保持部材80−1,80−2からなるプラグ保持部80を、ケース90内に押し込めば、図7のジャックが得られる。
【0111】
(使用方法)
【0112】
単頭プラグ60Aの単頭プラグ本体61を、ジャックの先端側からプラグ挿入孔81へ押し込めば、図5及び図6とほぼ同様に、単頭プラグ60A側の頭部61a−1が嵌入孔83,83内に嵌入されて係止される。単頭プラグ60Aがジャックに挿入されると、単頭プラグ60A側のスリーブ61c、リング61d及びチップ61aが導電性接触部材85,86,89にそれぞれ接触し、コード95と電気的に接続される。ジャックから単頭プラグ60Aを取り外す場合、ジャックに対して単頭プラグ60Aを先方へ引き抜くと、図5及び図6とほぼ同様に、単頭プラグ60A側の頭部61a−1が嵌入孔83から離脱し、プラグ挿入孔81を通してこのプラグ挿入孔81の先端側から引き抜かれる。
【0113】
(効果)
【0114】
この第5の実施形態では、第4の実施形態とほぼ同様の効果がある。
【0115】
[第6の実施形態]
【0116】
(構成)
【0117】
図8は、図2(2)に対応する本発明の第6の実施形態を示すコネクタの縦断面の端面図である。
【0118】
このコネクタは、図2と同様に、変換光プラグである。この変換光プラグでは、図2の楕円形の頭部挿入孔42に代えて、四角形の頭部挿入孔42Aがプラグ保持部40に形成されている。四角形の頭部挿入孔42Aは、長辺の長さd4が光プラグ本体32側の頭部32aの最大直径d2よりも大きく、短辺の長さd5が最大直径d2よりも小さい弾力性のある孔である。その他の構成は、図1及び図2と同様である。
【0119】
(製造例)
【0120】
図1及び図2と同様に製造される。
【0121】
(使用方法)
【0122】
丸形光プラグ30に変換光プラグを装着する場合、図1及び図2と同様に、変換光プラグに対して、この後端側から光プラグ本体32をプラグ挿入孔41へ押し込む。押し込まれた光プラグ本体32の先端側の頭部32aは、プラグ挿入孔41を通り、先端側の四角形の頭部挿入孔42Aへ圧入され、この頭部32aの先端面がフェルール52の後端面に当接する。この際、光プラグ本体32側の頭部32aによって、これよりも小さい頭部挿入孔42Aの短辺側の凹部44,44が法線方向に押し広げられ、この頭部32aが嵌入孔43,43内に嵌入される。嵌入後、法線方向に押し広げられた頭部挿入孔42Aの短辺側の凹部44,44が、弾性復元力によって元のサイズに収縮するので、嵌入された頭部32aが係止される。
【0123】
丸形光プラグ30に変換光プラグが装着されると、丸形光プラグ30側の光ファイバ心線31の先端面と、変換光プラグ側の光ファイバ心線51の後端面とが、光結合される。
【0124】
丸形光プラグ30から交換光プラグを取り外す場合、図1及び図2と同様に、交換光プラグに対して丸形光プラグ30を後方へ引き抜く。すると、嵌入孔43に嵌入している丸形光プラグ30側の頭部32aが、後退しつつ四角形の頭部挿入孔42Aの短辺側の凹部44,44を法線方向に押し広げていくので、この頭部32aが嵌入孔43から離脱し、プラグ挿入孔41を通してこのプラグ挿入孔41の後端側から引き抜かれる。
【0125】
(効果)
【0126】
この第6の実施形態では、第1の実施形態とほぼ同様の効果が得られる上に、次の(d)のような効果もある。
【0127】
(d) 頭部挿入孔42Aの断面形状が四角形であるので、丸形光プラグ30側の断面円形の頭部32aとの接触面積が小さくなり、図1の変換光プラグよりも、丸形光プラグ30の挿脱が容易になる。
【0128】
[変形例]
【0129】
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。この変形例としては、例えば、次の(i)〜(iii)のようなものがある。
【0130】
(i) 図1〜図7では、頭部挿入孔43,・・・の断面形状を楕円形にした が、挿入されるプラグ本体頭部の形状に応じて、図8のような四角形にしたり、あるいは、この図8を含めて図1〜図7のものを、長径及び短径を有する多角形にしても、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果が得られる。
【0131】
(ii) 嵌入孔43,・・・は、プラグ保持部40,・・・の側壁を貫通しているが、このような構造に代えて、プラグ本体頭部32a,・・・の外周縁を収容できる深さの嵌入凹部形状にしても、上記実施形態とほぼ同様の作用、効果が得られる。
【0132】
(iii) 挿入されるプラグ本体頭部を係止する頭部挿入孔42,・・・等は、実施形態のような変換プラグ、レセプタクル、ジャックに限らず、その他のコネクタにも適用できる。又、図示の形状、構造、材料、製造方法等に限定されず、適宜変更が可能である。
【0133】
【発明の効果】
【0134】
以上詳細に説明したように、請求項1〜7に係る発明によれば、断面の長径d4がプラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5がその直径d2よりも小さい頭部挿入孔と、嵌入孔又は嵌入凹部とで、プラグ本体を挿脱自在に係止するようにしたので、プラグ本体の弾性力を利用した機械的強度の大きな係合保持力が得られる。しかも、このような係止構造は、構造が簡単なので、口径や長さを小型化できると共に、製造が容易である。さらに、従来のような係止ばねを必要としないので、構成部品数の削減と、製造の容易化とにより、低コスト化が可能になる。又、設計時等において、嵌入孔又は嵌入凹部箇所の口径、厚み、材料等を変えることにより、弾力性の調整を行うことができるので、所望の挿脱強度を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すコネクタ(例えば、変換光プラグ)の構成図である。
【図2】図1の拡大図である。
【図3】本発明の第2の実施形態を示すコネクタ(例えば、レセプタクル)の構成図である。
【図4】本発明の第3の実施形態を示すコネクタ(例えば、変換単頭プラグ)の構成図である。
【図5】本発明の第4の実施形態を示すコネクタ(例えば、ジャック)の構成図である。
【図6】図5の分解斜視図である。
【図7】本発明の第5の実施形態を示すコネクタ(例えば、ジャック)の構成図である。
【図8】本発明の第6の実施形態を示すコネクタ(例えば、変換光プラグ)の縦断面の端面図である。
【図9】従来のコネクタ(例えば、丸形光プラグ)の構成図である。
【符号の説明】
30 丸形光プラグ
31,51 光ファイバ心線
32 光プラグ本体
32a,52b,61a−1,81a 頭部
32b,52c,61a−2 環状凹部
40,50,70,80 プラグ保持部
41,51,71,81 プラグ挿入孔
42,42A,52,72,82 頭部挿入孔
43,53,73,83 嵌入孔
44,54,74,84 凹部
50 光プラグ本体
52 フェルール
53 支持部
55 光学素子
60,60A 単頭プラグ
61 単頭プラグ本体
75,76,85,86,89 導電性接触部材
80−1,80−2 プラグ保持部材
90 コード
Claims (7)
- 直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成されたプラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、
前記プラグ保持部に形成されたプラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、
前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記頭部の直径d2よりも小さいプラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、
前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、
を備えたことを特徴とするコネクタ。 - 直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成されかつ中心部に第1の光ファイバ心線が挿着された光プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、
前記プラグ保持部の中心軸の後方側に形成された直径d3(>d1)の光プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、
前記プラグ保持部の中心軸の先端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記光プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい光プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、
前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記光プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、
前記プラグ保持部の先端側に突設され、筒状の先端側に直径d6(≠d2)の頭部が形成され、かつ前記第1の光ファイバ心線とほぼ同一の光軸上に位置する中心部に第2の光ファイバ心線が挿着されたフェルールと、
前記プラグ保持部の先端側に延設され、前記フェルールの頭部から後方側の外周を把持する直径d7(≧d6)の絶縁性の支持部と、
を備えたことを特徴とするコネクタ。 - 直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成されかつ中心部に光ファイバ心線が挿着された光プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、
前記プラグ保持部の中心軸の先端方向側に形成された直径d3(>d1)の光プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、
前記プラグ保持部の中心軸の後端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記光プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい光プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、
前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記光プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、
前記プラグ保持部の中心軸の後端側に設けられ、前記光ファイバ心線に対して受光又は投光を行う光学素子と、
を備えたことを特徴とするコネクタ。 - 直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成された複数極の第1の単頭プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、
前記プラグ保持部の中心軸の後方側に形成された直径d3(>d1)の単頭プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、
前記プラグ保持部の中心軸の先端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記第1の単頭プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい単頭プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、
前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記第1の単頭プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、
前記プラグ保持部に取り付けられ、前記第1の単頭プラグ本体と接触する複数極の導電性接触部材と、
前記プラグ保持部の先端側に突設され、直径d6(≠d1)の円柱状の先端側に直径d7(≦d6)の頭部が形成され、前記導電性接触部材と電気的に接続された複数極の第2の単頭プラグ本体と、
を備えたことを特徴とするコネクタ。 - 直径d1の円柱状の先端側に直径d2(≦d1)の頭部が形成された複数極の単頭プラグ本体を、挿脱自在に受け入れて保持するための弾性を有するプラグ保持部と、
前記プラグ保持部の中心軸の先端方向側に形成された直径d3(>d1)の単頭プラグ本体挿入用のプラグ挿入孔と、
前記プラグ保持部の中心軸の後端側において前記プラグ挿入孔に連設され、断面の長径d4が前記第1の単頭プラグ本体の頭部の直径d2よりも大きく、短径d5が前記直径d2よりも小さい単頭プラグ本体頭部挿入用の頭部挿入孔と、
前記頭部挿入孔に対して直交方向の前記短径d5側に形成され、前記第1の単頭プラグ本体の頭部が挿脱自在に嵌入される嵌入孔又は嵌入凹部と、
前記プラグ保持部に取り付けられ、前記単頭プラグ本体と接触する複数極の導電性接触部材と、
を備えたことを特徴とするコネクタ。 - 前記プラグ保持部は、樹脂部材で形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ。
- 前記頭部挿入孔の断面形状は、楕円形、多角形又は四角形であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のコネクタ。
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