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JP4048578B2 - 塩基触媒及びカルボニル化合物誘導体の製造方法 - Google Patents

塩基触媒及びカルボニル化合物誘導体の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルドール反応用塩基触媒及びそれを用いたグリコールモノエステルの製造方法に関する。詳しくは、本発明は、アルカリ金属のアルコキシド、水酸化物、及び酸化物からなる群から選ばれるアルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とから構成されるアルドール反応用塩基触媒及びそれを用いてアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
塩基触媒は、アルドール縮合反応等の多くの化合物の合成反応に用いられている。工業的に塩基触媒を用いる反応を行う場合、触媒としては水酸化ナトリウムに代表されるアルカリ金属水酸化物や、ナトリウムメトキシドに代表されるアルカリ金属アルコキシド等が広く用いられている。
【0003】
しかし、アルカリ金属水酸化物やアルカリ金属アルコキシドの多くは、反応系内で均一系触媒として作用するため、反応後に触媒除去操作として中和、水洗が必要となる。よって、必然的に多量の廃水が発生する。また、一般に均一系触媒は副生成物が多く生成するため生成物の選択性(目的生成物の選択率)が低い場合が多い。
【0004】
一方、固体塩基触媒を用いてアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法において、固体塩基触媒としてアルカリ土類金属酸化物を用いる例が特開昭58−65245号公報に記載されている。しかし、例えば酸化バリウムのみ或いは酸化マグネシウムのみを用いた反応では触媒活性が小さく、アルカリ土類金属酸化物単体では十分な触媒活性を得ることは困難であった。
【0005】
このように、従来の触媒系では、活性が大きい均一系触媒を用いる場合には多量の廃水が発生し、廃水の発生が小さい不均一系触媒を用いる場合には充分な触媒活性や生成物選択性を得ることは困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
一般に不均一系固体触媒を用いると、均一系触媒反応と比較して以下の様な利点を有している。
【0007】
(1)触媒の中和、水洗等の操作が不要で廃水の発生が無い、或いは非常に少ない。
(2)触媒の再利用が可能である。
(3)生成物選択性が高い場合が多い。
【0008】
従って、不均一系固体触媒を用いる方法は、均一系触媒を用いて目的物を得る方法と比較してプロセスがシンプルになりプラントのコストが安く、且つ高収率で目的物が得られることが期待できる。更に、発生する廃水が均一系触媒と比較して全く無いか或いは非常に少ないため、廃水処理コストが小さいだけでなく、近年問題とされている環境への影響も小さく抑えることが可能である。
【0009】
しかし、前述した通り、これまでの不均一系固体触媒においては十分な触媒活性、生成物選択性を示すものが存在せず、新たな技術革新が求められていた。本発明は、前述の問題点を解決し、アルドール反応に適用できる、高活性で目的とする生成物を高い選択率で得ることができる効率の良い塩基触媒を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かつて本発明者らは、バリウムとカルシウムからなる固体塩基触媒を用いたカルボニル化合物誘導体の製造方法について発明をしたが(特開平8−299790号公報)、その後重ねて鋭意検討した結果、触媒として既存の固体塩基触媒であるアルカリ土類金属酸化物に極微量のアルカリ金属化合物を組み合わせたものを用いること、さらには反応を二段階に分け、前段反応でアルカリ金属化合物を触媒として用い、引き続く後段反応でアルカリ土類金属酸化物を用いることにより、触媒活性を高めて使用する触媒量を激減させ、生成物選択性を高め、廃水の発生も非常に小さく抑えることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち、本発明の塩基触媒は、アルカリ金属のアルコキシド、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属化合物と、アルカリ土類金属酸化物とから構成され、前記アルカリ金属化合物と前記アルカリ土類金属酸化物の重量比(アルカリ金属化合物の重量/アルカリ土類金属酸化物の重量)が0.005〜1の範囲であることを特徴とする。
【0012】
また、本発明のグリコールモノエステルの製造方法は、触媒の存在下にアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法において、前記触媒として、アルカリ金属のアルコキシド、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属化合物と、アルカリ土類金属酸化物とから構成されるものを用いることを特徴とする。
【0013】
また、本発明のグリコールモノエステルのもう一つの製造方法は、触媒としてアルカリ金属のアルコキシド、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属化合物を用いる前段反応工程と、触媒としてアルカリ土類金属酸化物を用いる後段反応工程とからなることを特徴とする。
【0014】
アルカリ金属化合物のみを触媒として用いて反応を行うと触媒活性は大きいが生成物選択性が十分でなく、一方アルカリ土類金属酸化物のみを用いたのでは反応活性が小さい。本発明の塩基触媒は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物を特定の重量比で組み合わせることにより高い触媒活性と優れた生成物選択性とを兼ね備えることを可能にした、廃水の発生が少ない塩基触媒である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
(1)アルドール反応用塩基触媒
本発明の塩基触媒は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とから構成される。
【0017】
本発明で用いるアルカリ金属化合物は、アルカリ金属アルコキシド、アルカリ金属水酸化物及びアルカリ金属酸化物からなる群から選ばれる。アルカリ金属としては、好ましくはナトリウム、カリウム又はリチウムであるが、これらに限定されない。
【0018】
アルカリ金属アルコキシドとしては、好ましくはそのアルキル基の炭素数が1〜12のものが用いられる。具体的には、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、リチウムメトキシド、リチウムエトキシド、リチウム−t−ブトキシド等が挙げられる。
【0019】
アルカリ金属水酸化物としては、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム等が用いられる。また、アルカリ金属酸化物としては、好ましくは酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウム等が用いられる。
【0020】
本発明で用いるアルカリ土類金属酸化物におけるアルカリ土類金属としては、バリウム又はストロンチウムである。アルカリ土類金属酸化物の具体例としては、酸化バリウム、酸化ストロンチウムが挙げられる。
【0021】
本発明の塩基触媒中の前記アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物との重量比は、アルカリ金属化合物/アルカリ土類金属酸化物=0.005〜1、好ましくは0.01〜0.5(重量比)である。この比率が小さすぎると塩基触媒全体としての触媒活性が小さくなる傾向にあり、一方、大きすぎると生成物の選択率が低下する傾向にある。
【0022】
本発明のアルカリ金属化合物は、粉末、粒状、塊状、液状等如何なる形態でもよい。また、本発明のアルカリ土類金属酸化物は、粉末、粒状、塊状等如何なる形態でもよい。そのうち、液状のアルカリ金属化合物と固体のアルカリ土類金属化合物の組み合わせを好ましいものとして挙げることができる。
【0023】
本発明の塩基触媒は、固体のアルカリ土類金属酸化物に、反応系内で液状として作用するアルカリ金属化合物を適量併用することによって、アルカリ土類金属酸化物の欠点である高コストと触媒活性を克服するとともに、アルカリ金属化合物の欠点である中和と水洗に伴う多量の廃水の発生を少量に抑制することが可能となり、また目的生成物の低選択性をも克服することができる。
【0024】
構成成分であるアルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物は、各々市販のものをそのまま用いることができる。また、塩基触媒の調製方法については公知の方法、例えば、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とをそのまま公知の手段で混合する等の方法が用いられる。
【0025】
なお、本発明の塩基触媒は前記アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とから構成されるものであり、両者を組み合わせて使用する限り、その使用の形態については特に限定されない。例えば、前記アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とを同時に或いは予め混合・調製した後反応系へ一括添加してもよく、また、最初にアルカリ金属化合物を用いて反応を行い、次いでアルカリ土類金属酸化物を用いて反応を行うといったように、触媒の各成分を二段階に分けて使用する形としてもよい。
【0026】
本発明のアルドール反応用塩基触媒は、アルデヒドからグリコールモノエステルを製造する際に好適に使用される。特にイソブチルアルデヒドから2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートを製造する際に効果は大きいが、本発明はこれらに限定されない。
【0027】
(2)グリコールモノエステルの製造方法
本発明の製造方法は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とから構成される触媒の存在下にアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法である。使用するアルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属酸化物は、前述したアルドール反応用塩基触媒で用いられるものが用いられる。
【0028】
前記触媒中のアルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物との重量比は特に限定されないが、好ましくはアルカリ金属化合物/アルカリ土類金属酸化物=0.005〜1、より好ましくは0.01〜0.5(重量比)である前述の塩基触媒が用いられる。
【0029】
本発明の製造方法における出発原料のアルデヒドは、好ましくは炭素数2〜12のアルデヒドであり、特に好ましくは炭素数4〜8の脂肪族アルデヒドである。具体的には、脂肪族アルデヒドとしてはイソブチルアルデヒド、ノルマルブチルアルデヒド、2−エチルブチルアルデヒド、2−エチルヘキシルアルデヒドなどが例示できる。本発明はこれらに限定されない。
【0030】
本発明のアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法としては、前記アルデヒドを原料として、アルドール縮合反応が挙げられる。
【0032】
より好ましいものは、下記一般式(I)で表されるアルデヒドから下記一般式(II)で表されるグリコールモノエステルを製造する方法である。
【0033】
【化1】
Figure 0004048578
【0034】
(式(I)中、R1及びR2は各々同一又は異なっていてもよい炭素数1〜5、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基を表す。)
【0035】
【化2】
Figure 0004048578
【0036】
(式(II)中、R1及びR2は式(I)におけるのと同義である。)
【0037】
本発明の方法は、そのうち特にカルボニル化合物としてイソブチルアルデヒドから、カルボニル化合物誘導体として2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートを製造する方法(上記式(I)及び(II)において、R1及びR2がメチル基の場合)において効果が大きいが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0038】
なお、原料であるアルデヒドは、不純物として含まれる酸及び水が少ないもののほうが好ましいが、酸含有量0.1重量%、水含有量0.1重量%以下であれば充分本発明において使用することができる。
【0039】
本発明の製造方法は、連続方式あるいはバッチ方式のいずれで行ってもよい。反応は通常撹拌器付き反応器において、窒素等の不活性雰囲気下で行うのが好ましい。
【0040】
塩基触媒を反応系に添加する方法としては、例えば、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とを同時に反応器へ投入するか、或いは予め両者を混合・調製した後反応器へ投入するなど、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物とを一括添加し原料カルボニル化合物とともに撹拌して一段階で反応を進行させる方法が例示できる。
【0041】
また、アルカリ金属化合物を先に添加し、あとからアルカリ土類金属化合物を添加するといった二段階に分けた添加方法を採用してもよい。すなわち、反応を前段と後段とに分け、前段で触媒としてアルカリ金属化合物を用い、後段でアルカリ土類金属酸化物を用いて反応を完結させる方法をとることができる。
【0042】
よって、本発明の好ましい製造方法は、触媒としてアルカリ金属のアルコキシド、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属化合物を用いる前段反応工程と、触媒としてアルカリ土類金属酸化物を用いる後段反応工程とからなることを特徴とするものである。ここで、アルカリ土類金属酸化物を前段反応に用い、アルカリ金属化合物を後段反応に用いると反応活性が小さくなる傾向にあるので好ましくない。
【0043】
このような反応を二段階に分けて別々に触媒を添加する方法(以下、「二段階反応法」という場合がある。)では、次のような利点がある。すなわち、原料であるアルデヒドは少なからず水分を含有しており、添加した触媒がこの水分によって失活するためこれを加味して過剰量の触媒を添加することが必要であり、一方、酸化バリウム等のアルカリ土類金属酸化物はアルカリ金属化合物に比べて高価であることから、当初からアルカリ土類金属化合物を反応系に添加したのでは過剰量の使用が必要となりコストが嵩むといった問題があったが、本発明の二段階反応法によれば、先ず安価なアルカリ金属化合物を反応系に添加し、これによって水分をキルした後、アルカリ土類金属酸化物を添加して反応を行うことによって、高価なアルカリ土類金属酸化物の使用量を少量で済ませることができ、経済性に優れたものとなる。また、水分の影響を確実に除去できる等により、従来の方法に比べ、目的生成物への転化率、選択率、収率を再現性よく安定的に得ることができる。
【0044】
二段階反応法において、アルカリ金属化合物及びアルカリ土類金属酸化物を添加するタイミングについては、アルデヒドの種類、水分含有量等に応じて適宜経験的に定めることができるが、好ましくは、アルカリ金属化合物を用いる前段反応工程の反応時間は0.1〜2時間であり、アルカリ土類金属酸化物を用いる後段反応工程の反応時間は0.2〜3時間である。よって、各工程がこのような反応時間となるように各触媒成分を添加する時期を定めるのが好ましい。
【0045】
この二段階反応法におけるアルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物との重量比は特に限定されないが、好ましくは、上述した一段階による反応の場合と同様に、アルカリ金属化合物/アルカリ土類金属酸化物=0.005〜1、より好ましくは0.01〜0.5(重量比)である。
【0046】
本発明の製造方法において、一段階反応の場合は、アルカリ金属化合物とアルカリ土類金属酸化物との組合せからなる触媒を、反応液(原料として用いるアルデヒド)に対して0.01〜20重量%の範囲で用いることが可能であり、好ましくは0.05〜5重量%の範囲であるが、本発明はこれに限定されない。
【0047】
また、前記二段階反応法においては、反応液に対して、アルカリ金属化合物は0.001〜0.1重量%の範囲で使用するのが好ましく、アルカリ土類金属酸化物は0.01〜10重量%の範囲で使用するのが好ましいが、これに限定されない。
【0048】
本発明の製造方法において、前記触媒を使用する際の反応温度は、好ましくは10〜130℃の範囲で選択できる。例えばバッチ方式で反応させる場合、触媒と反応液の混合物を10〜130℃の温度で0.3〜5時間行う。10℃未満の温度では反応速度が十分でなく、130℃を超えると生成物の選択性が悪くなる。
【0049】
一段階反応においては、反応温度は40〜100℃の範囲で選択するのがより好ましい。例えばバッチ方式で反応させる場合、触媒と反応液の混合物を40〜100℃の温度で0.3〜5時間行う。
【0050】
また、二段階反応法においては、前段反応工程では反応温度10〜70℃で0.1〜2時間反応させ、後段反応工程では反応温度50〜100℃で0.2〜3時間反応させるのが好ましい。
【0051】
反応後、反応液から目的物を得るには、例えば反応液を極少量の水で水洗し公知の方法にて蒸留すればよい。
【0052】
【実施例】
以下に、本発明の実施例を説明する。
【0053】
【実施例1】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.08gを加え、全量を反応器に移した。これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で2時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。尚、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートを、以下「CS−12」と略記する。
・イソブチルアルデヒドの転化率:96.8%
・CS−12の選択率:94.3%
・CS−12の収率:91.3%
【0054】
【実施例2】
酸化ストロンチウム(SrO、Merck製)0.6gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.06gを加えて全量を反応器に移した。これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で2.5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:93.2%
・CS−12の選択率:95.3%
・CS−12の収率:88.8%
【0055】
【実施例3】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにナトリウムエトキシド(EtONa、和光純薬製)0.07gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で1時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:93.8%
・CS−12の選択率:94.0%
・CS−12の収率:88.2%
【0056】
【実施例4】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにカリウムエトキシド(EtOK、アルドリッチ(Aldrich)社製)0.09gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で2時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.7%
・CS−12の選択率:92.2%
・CS−12の収率:88.2%
【0057】
【実施例5】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにリチウムメトキシド(MeOLi、和光純薬製)0.08gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で2時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:93.6%
・CS−12の選択率:94.3%
・CS−12の収率:88.3%
【0058】
【実施例6】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにナトリウム−t−ブトキシド(t−BuONa、和光純薬製)0.11gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で1.5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.3%
・CS−12の選択率:93.9%
・CS−12の収率:89.5%
【0059】
【実施例7】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにカリウム−t−ブトキシド(t−BuOK、和光純薬製)0.11gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で2時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:96.4%
・CS−12の選択率:93.0%
・CS−12の収率:89.7%
【0060】
【実施例8】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gに水酸化ナトリウム(NaOH、和光純薬製)0.06gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:91.5%
・CS−12の選択率:94.8%
・CS−12の収率:86.7%
【0061】
【実施例9】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gに水酸化カリウム(KOH、和光純薬製)0.06gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で3時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:88.7%
・CS−12の選択率:95.2%
・CS−12の収率:84.4%
【0062】
【実施例10】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gに水酸化ナトリウム(NaOH、和光純薬製)0.12gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で3時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:78.6%
・CS−12の選択率:95.1%
・CS−12の収率:74.7%
【0063】
【実施例11】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)1.5gに酸化ナトリウム(Na2O、Aアルドリッチ社製)0.15gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で3.5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:90.3%
・CS−12の選択率:92.5%
・CS−12の収率:83.5%
【0064】
【実施例12】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.005gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、70℃で5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:89.3%
・CS−12の選択率:92.2%
・CS−12の収率:82.3%
【0065】
【実施例13】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.6gを加え全量を反応器に移し、これにイソブチルアルデヒド600gを加えて撹拌し、50℃で1時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:97.5%
・CS−12の選択率:90.1%
・CS−12の収率:87.8%
【0066】
【実施例14】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)1.5gに酸化ナトリウム(Na2O、Aldrich製)0.015gを加え全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド600gを加え撹拌し、70℃で3.5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:96.4%
・CS−12の選択率:93.5%
・CS−12の収率:90.1%
【0067】
【実施例15】
実施例1の反応液500gを取り、10gの水を加え油水分離した後公知の方法で精留した。結果を以下に記す。
・CS−12の収量:443.5g
・精留効率:88.7%
【0068】
【比較例1】
酸化マグネシウム(MgO、和光純薬製)4.0gを真空中、700℃で1時間焼成した後、室温まで冷却した。この化合物の全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド200.0gを加え撹拌し、110℃で15時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:0.1%
・CS−12の選択率:90.5%
・CS−12の収率:0.1%
【0069】
【比較例2】
反応器に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)3.0g、イソブチルアルデヒド600gを入れ撹拌し、70℃で5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:34.1%
・CS−12の選択率:84.7%
・CS−12の収率:28.9%
【0070】
【比較例3】
炭酸カルシウム(CaCO3、和光純薬製)3.7gを真空中、900℃で1時間焼成し、反応器に移し、イソブチルアルデヒド200gを加え撹拌し、60℃で2.6時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:94.5%
・CS−12の選択率:56.2%
・CS−12の収率:53.1%
【0071】
【比較例4】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gに水酸化ナトリウム(NaOH、和光純薬製)0.5gを加え全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド600gを加え撹拌し、70℃で3時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:98.5%
・CS−12の選択率:23.6%
・CS−12の収率:23.2%
【0072】
【比較例5】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gに水酸化ナトリウム(NaOH、和光純薬製)0.002gを加え全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド600gを加え撹拌し、70℃で5時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:17.3%
・CS−12の選択率:73.5%
・CS−12の収率:12.7%
【0073】
【比較例6】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.5gを加え全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド600gを加え撹拌し、70℃で2時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:98.1%
・CS−12の選択率:25.1%
・CS−12の収率:24.6%
【0074】
【比較例7】
酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.002gを加え全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド600gを加え撹拌し、70℃で4時間反応させた。反応後、反応液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:20.1%
・CS−12の選択率:79.2%
・CS−12の収率:15.9%
【0075】
【比較例8】
イソブチルアルデヒド600gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.3gを加え、70℃で1.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.1%
・CS−12の選択率:80.7%
・CS−12の収率:76.7%
【0076】
【比較例9】
水酸化カルシウム(Ca(OH)2、関東化学製)39.2gを純水100mlに懸濁させた。硝酸バリウム(Ba(NO32、和光純薬製)0.5gを純水200mlに溶解させ、上記水酸化カルシウムの懸濁液に加え、混合、乾燥を行った。得られた白色固体4.0gを真空中、700℃で1時間焼成したのち、室温まで冷却した。その結果、2重量%のバリウムを含有する触媒が3.9g得られた。得られた触媒の全量を反応器に移し、イソブチルアルデヒド200.0gを加え撹拌し、110℃で1時間反応させた。反応後、反応液を濾別した後濾液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:90.9%
・CS−12の選択率:83.8%
・CS−12の収率:76.2%
【0077】
【比較例10】
硝酸カルシウム4水塩(Ca(NO32・4H2O、和光純薬製)122.6gと、硝酸バリウム(Ba(NO32、和光純薬製)1.7gを純水500mlに溶解させ、その溶液に炭酸アンモニウム((NH42CO3、和光純薬製)60.6gを純水300mlに溶解させた溶液を加えた。生じた沈澱を濾過、水洗、乾燥し触媒の前駆体とした。得られた白色固体7.3gを真空中、900℃で1時間焼成し、全量を反応器に移しイソブチルアルデヒド200.0gを加え撹拌し、60℃で0.5時間反応させた。反応終了後、反応液を濾別し、濾液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:98.8%
・CS−12の選択率:93.8%
・CS−12の収率:92.7%
【0078】
【比較例11】
水酸化ナトリウム(NaOH、和光純薬製)10gをイソブチルアルデヒド600gに加え攪拌し、70℃で2時間反応させた。この液500gを取り100gの水を加え油水分離した後公知の方法で精留した。結果を以下に記す。
(反応後)
・イソブチルアルデヒドの転化率:75.0%
・CS−12の選択率:90.2%
・CS−12収率:67.7%
(精留後)
・CS−12の収量:248.6g
・精留効率:49.7%
【0079】
【実施例16】
イソブチルアルデヒド600gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.08gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で2.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.3%
・CS−12の選択率:92.6%
・CS−12の収率:88.2%
【0080】
【実施例17】
イソブチルアルデヒド600gにナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.08gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化ストロンチウム(SrO、Merck製)0.3gを加え70℃で3.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.7%
・CS−12の選択率:90.7%
・CS−12の収率:86.8%
【0081】
【実施例18】
イソブチルアルデヒド600gにナトリウムエトキシド(EtONa、和光純薬製)0.07gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で2時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:96.8%
・CS−12の選択率:92.9%
・CS−12の収率:89.9%
【0082】
【実施例19】
イソブチルアルデヒド600gにカリウムエトキシド(EtOK、アルドリッチ(Aldrich)社製)0.09gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で2.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.9%
・CS−12の選択率:93.2%
・CS−12の収率:89.4%
【0083】
【実施例20】
イソブチルアルデヒド600gにリチウムメトキシド(MeOLi、和光純薬製)0.08gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で1.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:92.8%
・CS−12の選択率:96.9%
・CS−12の収率:89.9%
【0084】
【実施例21】
イソブチルアルデヒド600gにナトリウム−t−ブトキシド(t−BuONa、和光純薬製)0.11gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で2.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:96.5%
・CS−12の選択率:92.3%
・CS−12の収率:89.1%
【0085】
【実施例22】
イソブチルアルデヒド600gにカリウム−t−ブトキシド(t−BuOK、和光純薬製)0.11gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で3時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:95.1%
・CS−12の選択率:93.1%
・CS−12の収率:88.5%
【0086】
【実施例23】
イソブチルアルデヒド600gに水酸化ナトリウム(NaOH、和光純薬製)0.06gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で3時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:82.8%
・CS−12の選択率:95.5%
・CS−12の収率:79.1%
【0087】
【実施例24】
イソブチルアルデヒド600gに水酸化カリウム(KOH、和光純薬製)0.06gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で4.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:90.8%
・CS−12の選択率:94.4%
・CS−12の収率:85.7%
【0088】
【実施例25】
イソブチルアルデヒド600gに酸化ナトリウム(Na2O、アルドリッチ社製)0.15gを加え、40℃で1時間反応させた。後に酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.3gを加え70℃で3.5時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:90.3%
・CS−12の選択率:92.5%
・CS−12の収率:83.5%
【0089】
【実施例26】
実施例17の反応液500gを取り、10gの水を加え油水分離した後公知の方法で精留した。結果を以下に記す。
・CS−12の収量:425.1g
・精留効率:85.0%
【0090】
【比較例12】
イソブチルアルデヒド600gに酸化バリウム(BaO、和光純薬製)0.6gを加え、40℃で1時間反応させた。後にナトリウムメトキシド(MeONa、和光純薬製)0.08gを加え70℃で3時間反応させた。反応後の液をガスクロマトグラフィーにより分析した。結果を以下に記す。
・イソブチルアルデヒドの転化率:55.4%
・CS−12の選択率:95.2%
・CS−12の収率:52.7%
【0091】
【発明の効果】
本発明のアルドール反応用塩基触媒を用いて種々の反応を行った場合、廃水の発生は極僅かで、且つ高効率、高収率、低コストで化合物を製造する方法を提供することが可能となり、工業上、大いに意義のあるものである。前記アルドール反応用塩基触媒は、特にアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法に好適に用いられる。

Claims (5)

  1. アルカリ金属のアルコキシド、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属化合物と、バリウム及びストロンチウムからなる群から選ばれるアルカリ土類金属酸化物とから構成され、前記アルカリ金属化合物と前記アルカリ土類金属酸化物の重量比(アルカリ金属化合物の重量/アルカリ土類金属酸化物の重量)が0.005〜1の範囲であることを特徴とするアルドール反応用塩基触媒。
  2. 請求項1に記載のアルドール反応用塩基触媒の存在下でアルデヒドからグリコールモノエステルを製造する方法であって、該製造方法は、触媒としてアルカリ金属のアルコキシド、水酸化物及び酸化物からなる群から選ばれる一種以上のアルカリ金属化合物を用いる前段反応工程と、触媒としてアルカリ土類金属酸化物を用いる後段反応工程の2段階の反応工程を同一の反応器内で行うことを特徴とする、グリコールモノエステルの製造方法。
  3. 前段反応工程の反応時間が0.1〜2時間であり、後段反応工程の反応時間が0.2〜3時間であることを特徴とする、請求項2に記載のグリコールモノエステルの製造方法。
  4. 前記アルデヒドが炭素数2〜12のアルデヒドであることを特徴とする、請求項2又は3に記載のグリコールモノエステルの製造方法。
  5. 前記アルデヒドがイソブチルアルデヒドであり、前記グリコールモノエステルが2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレートであることを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載のグリコールモノエステルの製造方法。
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