JP4043686B2 - 反射防止膜付きレンズ及び内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特定の波長光の透過率を減少させると共に、特定の波長光の透過率を向上させることができる反射防止膜付きレンズ及びこのレンズを用いた内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、内視鏡の中でも、撮像素子(CCD)を対物光学系に内蔵したいわゆるビデオスコープが実用化されている。図31はこの内視鏡を示し、対物光学系31と、対物光学系31と平行となっている光ファイバー32とが内視鏡本体30内に挿入されている。光ファイバー32の基端側には光源33が接続される一方、光ファイバー32の先端側には照明光学系42が設けられている。
【0003】
この内視鏡では、光源33から出た光を光ファイバー32を介して照明光学系42から出射して治療部39を照明する。そして、治療部39の観察像を対物光学系31からCCD41に取り込む。取り込まれた観察像はプロセッサー34を介して画像処理を行った後、モニター35によって観察される。
【0004】
一方、治療は観察対物光学系31と平行となって内視鏡本体30内に挿入されたレーザープローブ36によって行われる。すなわち、治療はレーザー光源37からのレーザー光38をレーザプローブ36を介して治療部39に照射して行うものである。このとき、治療部39に照射されたレーザー光38が治療部39で反射され、この反射光40が対物光学系31に入射すると、観察像が乱れるため、反射光40が対物光学系31に入射することを防止する必要がある。
【0005】
図2は反射光の入射を防止するための対物光学系(図31における対物光学系31に相当する。)の構成を示す。この対物光学系は、複合レンズからなる対物レンズ第1群51と、赤外線吸収ガラス(色ガラス)52と、多層膜フィルター53を有する対物レンズ第2群54とを備えている。対物レンズ第1群51の奥側(右側)には、CCD保護用のカバーガラス50が配置されており、対物レンズ群51,54と反対側のカバーガラス50の面には、図示を省略したCCDが接着される。
【0006】
前記多層膜フィルター53としては、例えば、特開平4−133004号公報に記載されるように酸化亜鉛薄膜を形成した上に形成されるか、特開平9−243935号公報に記載されているようにカットするレーザー光に合わせたフィルターとなっており、これがレンズ面上に多層状に形成されたものが使用される。多層膜フィルター53を形成していないその他のレンズには、観察する際のゴースト、フレアーを防止する目的から、例えば、特開昭57−112701号公報に記載されているような多層反射防止膜が形成される。
【0007】
この多層反射防止膜は、基板側から空気側に向けて低屈折率材料と高屈折率材料とを交互に積層し、最表層を低屈折率材料とする5層程度で構成されることにより可視光の反射を防止するようになっている。この場合、可視域のほぼ中心波長520nmをλとしたとき、基板側から1〜3層のトータル膜厚が1.65換算でλ/4の光学的膜厚、4層目が入/2、5層目がλ/4の光学的膜厚となるように構成される。なお、1〜3層では、トータル膜厚が中間屈折率1.65換算でλ/4の光学的膜厚となるように等価近似膜法によって高屈折率材料と低屈折率材料との膜厚を決定するようになっている。
【0008】
レーザー光治療に用いられるレーザーとしては、例えばYAGレーザーや半導体レーザーが用いられているが、近年では、徐々にYAGレーザーより安価な半導体レーザーへと移行している。このような内視鏡における対物光学系も治療の自由度を上げ、医者や患者の負担を軽減するため、内視鎖先端の硬性部の短縮が望まれている。同時に、近年のレーザーの照射パワーの向上に伴い、対物光学系による治療用レーザー光のカット効率向上も望まれている。これに対し、硬性部短縮のためには、赤外線吸収機能を有しているガラス(赤外線吸収ガラス52)の板厚を薄くする必要がある反面、レーザーカット率を向上させるためには治療で用いられるレーザー光をカットする干渉フィルターの枚数を増やす必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
レーザー光をカットする上述した干渉フィルターは、多層膜で構成されており、その1面を成膜するのに数時間を要し、生産効率が悪いものとなっている。また、光学特性上の歩留まりにおいても、数層で構成される反射防止膜等に比べて悪いものとなっている。これらにより、レーザーをカットする目的で干渉フィルターの多層膜の面数を増やすことは、生産性が低下して得策とはならない。また、赤外線吸収ガラスの板厚を薄くする場合には、赤外線のカット率を劣化させることになる。
【0010】
本発明は、このような従来の問題点を考慮してなされたものであり、干渉フィルターの枚数を増やすことなく赤外線のカット率を向上させると共に、赤外線吸収ガラスの板厚を薄くすることにより、内視鏡先端の硬性部を短くすると共に、観察範囲の自由度を大きくすることができる反射防止膜付きレンズ及びこのレンズを有する内視鏡を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1の発明の反射防止膜付きレンズは、光軸に平行した光の入射に対し、波長領域420nm〜650nmの反射率RvがRv≦1%であり、波長領域920nm〜1100nmの反射率Rirが40%≦Rirである反射率特性を有する反射防止膜が形成されたレンズであり、 前記反射防止膜は、基板側から1層目が中間屈折率材料、2層目が低屈折率材料、3層目が高屈折率材料、4層目が低屈折率材料、5層目が高屈折率材料、6層目である最表層が低屈折率材料からなり、 波長λ=500nmでの屈折率nが、前記中間屈折率材料で1.550≦n<1.900、前記高屈折率材料で1.900≦n≦2.300、前記低屈折率材料で1.350≦n≦1.480であり、前記第2層目から前記第5層目までの光学的膜厚がλ/2で、前記第6層目の光学的膜厚がλ/4であることを特徴とする。
【0012】
請求項1の発明によれば、6層で形成した反射防止膜は、420〜650nmの可視波長領域で1%以下となるように反射を防止し、920〜1100nmの赤外波長領域の反射を高くすることにより、1060nm前後のYAGレーザーの透過光を減少させることができる。従って、対物光学系の内、レンズあるいは平行平板に設けた干渉フィルターのカット効率のみに依存せず、赤外域のカット効率を向上させることができる。
【0013】
この発明において、反射防止効果が必要な可視域のほぼ中心波長520nmをλとしたとき、基板側の2層目以降から空気側最表層が略λ/2、空気側最表層がλ/4となるような光学的膜厚で調整する一方、基板側の1層目は所望の反射防止帯域内で反射率が高くならないように調整して膜厚を決定する。
【0014】
各屈折率材料としては、波長λ=500nmでの屈折率nが以下のような範囲にあるものを選択する。
中間屈折率材料:1.550≦n<1.900
高屈折率材料 :1.900≦n≦2.300
低屈折率材料 :1.350≦n≦1.480
【0015】
この範囲にある中間屈折率材料としては、Al2O3、WO3、CeF3、MgOあるいはこれらの混合物またはA12O3とLaの混合物を任意に選択することができる、低屈折率材料としては、SiO2、MgF2、Na3AlF6、LiF、CaF2あるいはこれらの混合物を選択することができる。高屈折率材料としては、ZrO2、TiO2、Ta2O5、Nb2O5或いはY2O3あるいはこれらの混合物を選択することができる。
【0016】
なお、赤外線反射機能を有する反射防止膜を設けるレンズ(基板)については、特に限定されず、d線における屈折率が1.465〜1.925の範囲のあらゆる硝材を用いることができ、また、赤外線吸収ガラスを用いても良い。又、反射防止膜の成膜方法は、真空蒸着法、イオンアシスト法、スパッタリング法など特に限定しない。
【0017】
請求項2の発明の内視鏡は、請求項1記載の反射防止膜付きレンズが対物光学系に配置されていることを特徴とする。
【0018】
請求項2の発明では、内視鏡における対物光学系先端の硬性部の各レンズに、請求項1記載の反射防止膜を施す。各レンズのガラス硝材は、光学設計から決定され、可視域反射防止膜は各々の硝材に適した膜厚構成が採られる。請求項2記載の発明によれば、干渉フィルターのカット効率に依存することなく、赤外域のカット効率を向上させることができるため、赤外線吸収ガラスの板厚を薄くすることができる。このため、内視鏡先端の硬性部を短くできると共に、観察範囲の自由度を大きくすることができる。なお、各レンズへの反射防止膜の成膜は、真空蒸着法、イオンアシスト法、スパッタリング法などを使用することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施の形態により具体的に説明する。
【0020】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1における反射防止膜付レンズを用いた対物光学系を図2に示す。図2に示すように、カバーレンズ50側から対物レンズ第1群51,赤外線吸収ガラス52、対物レンズ第2群54が配置されている。CCDはカバーレンズ50における対物レンズと反対側の面に接着される。対物レンズ第1群51のレンズ面を、カバーレンズ50側から1面目51a、2面目51b、赤外線吸収レンズ52のレンズ面を3面目52a、4面目52bとし、対物レンズ第2群54のレンズ面を5面目54a、6面目54b、7面目54c、8面目54dとする。この実施の形態では、片面が凸面、他面が平面となっている対物レンズ第2群54のレンズにおける平面側(6面目54c)には多層膜フィルター53が設けられている。
【0021】
赤外線吸収ガラス52の2面を含めて、多層膜フィルター53を成膜する面以外の面数は、カバーガラス50を除き、計7つの面となる。この7つの面に、本実施の形態の反射防止膜Aを適用する。この反射防止膜Aは、420〜650nmの波長域における反射を防止し、1060nm付近の波長域の光の透過を減少させるものである。
【0022】
反射防止膜の成膜は、図1に示す真空蒸着装置を用いる。真空蒸着装置は、成膜チャンバー10内の排気系としてロータリーポンプ11と拡散ポンプ12を有する。成膜チャンバー10内には、MgF2からなる成膜材料13を成膜させる電子銃15と、材料ルツボ14a,14b内に充填されたAl2O3とZrO2の成膜材料を交換して成膜させる電子銃16が配置されている。材料交換は、材料ルツボ14a、14bの下に配置された真空モーター22の回転によって行われる。又、成膜チャンバー10内には、成膜材料13に対応したシャッター17及び材料ルツボ14a、14bに対応したシャッター18が設けられている。
【0023】
成膜チャンバー10の上部には、反射式光学膜厚監視計19が設けられている。この反射式光学膜厚監視計19は、監視用ガラス20上の反射率の変化量に基づいて成膜した膜厚を監視する。成膜される基板21は、成膜面が下向きになるように基板ホルダー22にセットされ、成膜時に15rpmで回転するドーム23にセットされる。
【0024】
この実施の形態では、ロータリーポンプ11および拡散ポンプ12により成膜チャンバー10内を真空度2.6×10−3paにした後、電子銃16の電流値を上げた後、シャッター18を開放してAl2O3からなる成膜材料14aを成膜する。そして、反射式膜厚監視計19の測定によって所定の膜厚に達した時点で、シャッター18を閉じて成膜材料を遮り、電子銃16の電流値を下げる。
【0025】
次に、真空モーター22を回転させ、ZrO2からなる成膜材料14bを所定の位置にセットし、電子銃16の電流値を上げた後、シャッター18を開放して成膜する。この成膜においても、反射式膜厚監視計19の測定によって所定の膜厚に達した時点で、シャッター18を閉じて成膜材料を遮り、電子銃16の電流値を下げる。
【0026】
次に、電子銃15の電流値を上げた後、シャッター17を開放して、MgF2からなる成膜材料13を成膜する。反射式膜厚監視計19の測定によって所定の膜厚に達した時点で、シャッター17を閉じて成膜材料を遮り、電子銃15の電流値を下げる。以上の操作を交互に繰り返して6層の反射防止膜を基板21上に形成する。
【0027】
以上の真空蒸着法によって、この実施の形態の反射防止膜Aは、基板から1層目がA12O3,2層目以降がMgF2/ZrO2/MgF2/ZrO2/MgF2からなる6層膜となる。この実施の形態の膜構成を表1に示す。表1は各膜の光学的膜厚である。又、同表には、基板の種類及びその屈折率も併記してある。
【0028】
【表1】
【0029】
一方、6面目54cには、YAGレーザーをカットするための多層膜フィルター53を形成した。この多層膜フィルター53は、SiO2をL、TiO2をHとしたとき、光学的膜厚(単位nm)が、基板/247H/(251L/247H)×15/128L/空気の構成からなる32層のYAGカット膜となっている。この多層膜フィルター53の分光透過率特性を図5に示す。この多層膜フィルターは、波長1060nmのYAGレーザー光の透過率を0.1%以下にすることができる。
【0030】
この実施の形態における反射防止膜の垂直入射における分光反射率特性を図11〜図14に示す。図11(a)、(b)は赤外線吸収ガラス52の両面である3面目52a及び52bの分光反射率特性であり、図12(a)、(b)は2面目51bの分光反射率特性、図13(a)、(b)は5面目54a、7面目54c、8面目54dの分光反射率特性、図14(a)(b)は1面目51aの分光反射率特性である。これらの各図において、(a)は可視域及び赤外域の反射率を示し、(b)は(a)で測定した測定レンジを小さくすることにより可視域部分の反射率を拡大して示すものである。以下、後述する図15〜図29までの(a)と(b)は、これと同様の関係で示すものである。
【0031】
図6は光学系の分光透過率特性を示す。この分光反射率の測定に際しては、反射防止膜だけの比較を行うため、赤外吸収ガラス52をBSL7に代えると共に、多層膜フィルター53及び反射防止膜を面54aに形成したレンズは除き、その他を上記基板と同硝材の平板に成膜し、計6面に反射防止膜Aを成膜した基板トータルの垂直入射における分光透過率を測定したものである。なお、測定に際し、分光反射率はオリンパス光学工業(株)製のレンズ反射率測定器USPM−RUを、分光透過率は(株)日立製作所製の自記分光光度計U−4000をそれぞれ使用した。
【0032】
各面の反射率はそれぞれ、420〜650nmの波長域で0.96%以下、920〜1100nmで52%以上を示している。また、6面を透過した光の分光透過率は、420〜650nmで91%以上、920〜1100nmで13.5%以下を示している。これにより可視域の特性を損なうことなく、赤外域の透過率をYAGカットコートのみの場合よりも、さらに86.5%低下させることができる。
【0033】
この実施の形態では、赤外吸収ガラス52の厚みが0.4mmで必要十分のカット率が得られ、後述する比較例1の厚み1.4mmに対し1.0mmの対物光学系の短縮ができた。
【0034】
このような実施の形態の反射防止膜は、d線における屈折率が1.465〜1.925のガラス硝材を用いることができる。また、基板に赤外線吸収ガラスを用いても問題はない。すなわち、1面目51aに用いた膜は屈折率1.75以上の基板、2面目51b,5面目54a,7面目54c,8面目54dに用いた膜は屈折率1.60以上1.75未満の基板、3面目52a,4面目52bに用いた膜は屈折率1.60未満の基板にそれぞれ用いることができる。
【0035】
なお、反射防止膜の成膜方法は、真空蒸着法に限られるものではなく、イオンアシスト法やスパッタリング法を用いても良い。
【0036】
膜材料としては、λ=500nmでの屈折率が、
中間屈折率材料:1.550≦n<1.900
高屈折率材料 :1.900≦n≦2.300
低屈折率材料 :1.350≦n≦1.480
の範囲内であれば、問題ない。
【0037】
また、低屈折率材料として用いたMgF2、中間屈折率材料として用いたA12O3、高屈折率率材料として用いたZrO2の代わりに、他の材料、例えば、低屈折率材料ではSiO2、Na3AlF6、LiF、CaF2またはMgF2及びこれらの混合物、中間屈折率材料ではA12O3、WO3、CeF3、MgOあるいはZrO2及びこれらの混合物、又はA12O3とLaの混合物、高屈折率材料ではTiO2、Ta2O5、Nb2O5、Y2O3、WO3またはZrO2及びこれらの混合物などを用いることができる。
【0038】
表2は、この実施の形態の反射防止膜の作成を10回線り返した場合の光学的膜厚のバラツキを示す。バッチ間のバラツキが表2の光学的膜厚の範囲内であれば、波長領域420nm〜650nmの反射率RvがRv≦1%、920nm〜1100nmの反射率Rirが40%≦1Rirを満たすことができる。これにより、生産上問題のない反射防止膜とすることができる。
【0039】
【表2】
【0040】
(比較例1)
この比較例では、図2に示す実施の形態1と同様の対物光学系に対し、YAGレーザーカット用の多層膜フィルター53を形成した以外の7面に通常の可視域の反射防止膜を成膜した。この比較例の反射防止膜の膜構成を表3に光学的膜厚で示す。
【0041】
【表3】
【0042】
この比較例の反射防止膜の垂直入射における分光反射率特性を図15〜図18に示す。図15(a)、(b)は赤外線吸収ガラス52の両面である3面目52a及び52bの分光反射率特性であり、図16(a)、(b)は2面目51bの分光反射率特性、図17(a)、(b)は5面目54a、7面目54c、8面目54dの分光反射率特性、図18(a)、(b)は1面目51aの分光反射率特性である。
【0043】
この比較例における反射率は420〜650nmにおいて0.30%以下であり、920nm〜1100nmの波長域においては、920が最小で1100nmが最大となる緩やかなカーブとなっており、最大反射率は12.5%以下となっている。
【0044】
図7は、実施の形態1と同様に、多層膜フィルター53を設けたレンズを除外し、赤外線吸収レンズ52をBSL7に変更し、その他を上記基板と同硝材の平板に成膜することにより、計6面に成膜した際の垂直入射における分光透過率特性を示す。透過率は波長域420〜650nmにおいて98%以上、波長1060nmにおいて55%、波長域920〜1100nmでは、920nmが最大で1100nmが最小となる緩やかな減少カーブとなっており、最小透過率は53%となっている。この比較例では、YAGレーザーの波長域において透過率を55%も有するため、カット率に大きく貢献することもなく、YAGレーザーの波長域において所望のカット率を得るためには赤外線吸収フィルターの厚さを1.4mmとする必要があった。
【0045】
(比較例2)
この比較例では、比較例1における光学系を用いて、YAGレーザーカット用の多層膜フィルター53を成膜した面以外の7面について、可視域の反射防止膜を比較例1と同様に成膜した。従って、反射防止膜は上述した表3と同様となっており、垂直入射における分光反射率特性も図15〜図18となる。
【0046】
一方、多層膜フィルター53に変えて、SiO2をL、TiO2をHとしたとき、光学的膜厚(単位nm)が、基板/245H/256L/200H/(213L/200H)×13/244L/210L/210H/113L/空気で構成された32層の半導体レーザーカット用の多層膜フィルターとした。図8は、この多層膜フィルターの分光透過率特性である。
【0047】
この比較例では、半導体レーザーカット用の多層膜フィルターを設けたレンズを除外し、赤外線吸収レンズ53をBSL7に変え、その他を上記基板と同硝材の平板に成膜し、計6面に成膜した際の垂直入射における分光透過率特性は図7と同様となる。
【0048】
この比較例の光学系において、その透過率は、波長域420〜650nmで98%以上、波長800nmにおいて84.1%、波長域720〜1100nmでは、720nmが最大で920nmが最小となる緩やかな減少カーブとなっており、波長域720〜920nmの最小透過率が65.4%(920nm)を示した。従って、半導体レーザーの波長域において、透過率を84.1%も有するため、カット率に大きく貢献することもない。このため半導体レーザーの波長域で所望のカット率を得るためには赤外線吸収フィルター52の厚さを1.4mmとする必要がある。
【0049】
(実施の形態2)
図3は実施の形態2の対物光学系を示す。この実施の形態におけるレンズ構成は、図2に示す構成と基本的には同一であるが、2面目51b、3面目52a、4面目52bに実施の形態1の反射防止膜Aを成膜し、1面目51a、5面目54a、7面目54c反射防止膜Bを成膜する。平面の8面目54dには、比較例2の32層からなる800nm付近の半導体レーザーカットコート55を成膜し、6面目54bには、実施の形態1と同様の32層からなるYAGカット用の多層膜フィルター53を成膜する。なお、成膜は、実施の形態1と同様の真空蒸着装置を用いた。
【0050】
反射防止膜Aは、実施の形態1と同様の膜材料および膜構成であり、波長域420〜650nmの光の反射を防止し、1060nm付近の波長域の光の透過を減少させるものである。反射防止膜Bは、真空蒸着法により、基板から1層目をAl2O3,2層目以降をMgF2/ZrO2/MgF2/ZrO2/MgF2を合計6層成膜することにより構成する。この反射防止膜Bは420〜530nmの波長域の反射を防止し、800nm付近の波長域の光を反射させるものである。表4に以上の反射防止膜A,Bの膜厚を示す。
【0051】
【表4】
【0052】
反射防止膜Aの垂直入射における分光反射率特性を図19及び図20に、反射防止膜Bの分光反射率特性を図21及び図22に示す。図19(a),(b)は、赤外線吸収ガラス52の両面52a、52b、図20(a),(b)は2面目51b、図21(a),(b)は5面目54a、7面目54c、図22(a),(b)は1面目51aの分光反射率特性である。
【0053】
反射防止膜Aの反射率は、各面でそれぞれ、波長域420〜650nmで0.90%以下、波長域920〜1100nmで47%以上、最大反射率は波長1010nm前後で52〜53%を示した。反射防止膿Bの反射率は、各面でそれぞれ、波長域420〜530nmで0.76%以下、波長域720〜920nmで45%以上、最大反射率は波長800nm前後で52〜57%を示した。
【0054】
図9はこの実施の形態の分光透過率特性を示す。分光透過率の測定はレンズでは測定が難しく、また反射防止膜のみの比較を行うため、赤外吸収ガラス52をBSL7に代え、その他を上記基板と同硝材の平板に成膜しトータルの分光透過率を測定した。ただし、YAGカット用の多層膜フィルター53、半導体レーザーカット用の多層膜フィルター55を施したレンズは同硝材であることから、1枚の平板の両面を用いて成膜し、計6面に成膜した基板の分光透過率とした。
【0055】
6面を透過した光の透過率は、波長域420〜650nmで98%以上、波長800nmで17%、波長1060nmで16%、波長域720〜1100nmの最小透過率が14%(931nm)を示した。この実施の形態の反射防止膜により、半導体レーザーの800nm付近及びYAGレーザーの1060nm付近は、それぞれ83%、84%カットされる。従って、赤外線吸収ガラスの厚みを0.5mmとすることにより、必要十分のカット率が得られる。一方、波長800nm付近において、赤外線吸収ガラスの厚みが0.4mmで必要十分のカット率が得られる。この結果、この実施の形態では、半導体レーザーの波長域、YAGレーザーの波長域を0.5mmで必要十分のカット率を得ることができる。
【0056】
この実施の形態では、反射防止膜A及びBを成膜する基板として、d線における屈折率が1.465〜1.925の屈折率のガラス硝材を用いることができる。また、基板に赤外線吸収ガラスを用いても良い。すなわち、反射防止膜Aにおける基板の屈折率に対する膜厚は実施の形態と同様であり、反射防止膜Bについては、1面目51aに用いる場合、屈折率1.75以上の基板、5面目54a,7面目54cに用いる場合、屈折率1.60以上1.75未満の基板にそれぞれ適用することができる。また、表11に示した光学的膜厚では、屈折率1.60未満の基板に用いることができる。
【0057】
【表5】
【0058】
表6はこの実施の形態の反射防止膜A及びBの作成を各々10回ずつ行った場合の光学的膜厚のバラツキを示す。バッチ間のバラツキが、表6の光学的膜厚の範囲内であれば、反射防止膜Aは、
波長領域420nm〜650nmの反射率RvがRv≦1%、
波長域920nm〜1100nmの反射率Rirが40%≦Rirを満たし、
反射防止膜Bは、波長領域420nm〜530nmの反射率RvがRv≦1%、
波長域720nm〜920nmの反射率Rirが40%≦Rirを満たすため、生産上問題はない。
【0059】
【表6】
【0060】
なお、実施の形態1と同様に、反射防止膜の成膜方法は、真空蒸着法に限られるものではなく、イオンアシスト法やスパッタリング法でも同様の効果が得られる。成膜に際して用いる膜材料としては、
中間屈折率材料:1.550≦n<1.900
高屈折率材料 :1.900≦n≦2.300
低屈折率材料 :1.350≦n≦1.480
の範囲内であれば、問題ない。
【0061】
(実施の形態3)
この実施の形態では、図4に示す実施の形態2の対物光学系において3面目52a、4面目52bの赤外吸収ガラスに設けている反射防止膜Aに代えて反射防止膜Cを設けるものである。反射防止膜Cは、実施の形態1と同様の膜構成で、波長域420〜650nmの光の反射を防止し、波長域1060nm付近の光の透過を減少させるものである。この反射防止膜Cは、真空蒸着法により、基板から1層目をA12O3,2層目以降をTiO2/MgF2/TiO2/MgF2を合計5層成膜することによって形成する。表7はこの反射防止膜の膜構成を光学的膜厚で示すものである。
【0062】
【表7】
【0063】
図23(a),(b)は反射防止膜Cの垂直入射における分光反射率特性であり、反射率は波長域420〜650nmで0.66%以下、波長域920〜1100nmで51%以上、最大反射率は56%(波長1040nm前後)となっている。すなわち、実施の形態2の赤外線吸収ガラス52に用いた反射防止膜Aと同等の分光特性となっている。その結果、この実施の形態においても、実施の形態2と同様の効果が得られ、且つ少ない層数で構成することができる。
【0064】
この実施の形態の反射防止膜Cは、基板としてd線における屈折率が1.465〜1.580の屈折率のガラス硝材を用いることができる。
【0065】
表8は、反射防止膜Cの作成を上記屈折率の範囲の基板を用いて10回行った場合の光学的膜厚のバラツキを示す。バッチ間のバラツキが、表8の光学的膜厚の範囲内であれば、波長領域420nm〜650nmの反射率RvがRv≦1%、波長域920nm〜1100nmの反射率Rirが40%≦Rirを満たし、生産上の問題はない。
【0066】
【表8】
【0067】
この実施の形態の成膜では、真空蒸着法、イオンアシスト法、スパッタリング法などによって行うことができる。成膜に用いる膜材料としては、λ=500nmでの屈折率が、中間屈折率材料層:1.550≦n<1.900高屈折率材料層:1.900≦n≦2.300低屈折率材料層:1.350≦n≦1.480の範囲内であれば、問題ない。
【0068】
(実施の形態4)
図4は実施の形態4の対物光学系を示す。カバーガラス50側から赤外線吸収ガラス56、対物ガラス第1群59が配列されている。カバーガラス50側から赤外線吸収レンズ56の両面をそれぞれ1面目56a、2面目56b、対物レンズ第1群の各面を3面目57a,4面目57b、5面目58a、6面目58bとする。この実施の形態では、平面からなる4面目57bに比較例2と同様の32層からなる半導体レーザー用の多層膜フィルター60を設けている。従って、多層膜フィルター60を成膜する以外の面数は、カバーガラス50を除き、計5つの面となっている。
【0069】
かかる5つの面に対して、この実施の形態の反射防止膜Dを真空蒸着法によって成膜する。反射防止膜Dは、波長域420〜530nmの光の反射を防止し、波長800nm付近の光の透過を減少させるものである。この反射防止膜Dは、低屈折率材料としてMgF2、高屈折率材料としてZrO2とTa2O5とを重量比で9:1に混合した混合材料を用いた。そして、基板から1層目をMgF2、2層目をZrO2とTa2O5の混合物、3層目以降をMgF2/ZrO2とTa2O5の混合物を交互に積層し、空気側の最表層をMgF2の合計5層成膜することによって形成した。表9はこの反射防止膜Dの膜構成を光学式膜厚で示すものである。
【0070】
【表9】
【0071】
図24〜図26はこの実施の形態の反射防止膜Dの分光反射率特性を示し、図24(a),(b)は赤外線吸収ガラス56の両面である1面目56a、2面目56bの、図25(a),(b)は1面目58a、2面目58bの、図26(a),(b)は3面目57aの反射率である。反射率は波長域420〜530nmにおいて0.87%以下、波長域720〜920nmにおいて47%以上、最大反射率は波長域790〜820nm前後で51〜58%となっている。
【0072】
図10は多層膜フィルター60を設けたレンズを除き、赤外線吸収ガラス56をBSL7に代え、その他を上記基板と同硝材の平板に成膜し、計4面に成膜した際の分光透過率特性を示す。4面を透過した光の分光透過率は、波長域420〜530nmで97%以上、波長800nmで16%、波長域720〜920nmで16%の最小透過率(824nm)を示した。従って、この実施の形態の反射防止膜では、半導体レーザーの800nm付近において、半導体レーザーカットコートだけの場合よりもさらに84%低下させることができる。
【0073】
又、この実施の形態では、半導体レーザーの波長域において、赤外線吸収ガラス56のレンズの縁の厚さLを0.3mmとすることにより必要十分のカット率が得られ、後述する比較例3の厚さLが1.4mmに対し、対物光学系を1.1mm短縮することが可能となる。
【0074】
この実施の形態の反射防止膜Dでは、基板としてd線における屈折率が1.465〜1.925の屈折率のガラス硝材を用いることが出きる、赤外線吸収ガラスを用いても問題はない。すなわち、3面目57aに用いる膜構成では屈折率1.80以上の基板、1面目56a、2面目56b,4面目58a,5面目58bに用いる膜構成で屈折率1.80未満の基板に用いることができる。
【0075】
表10は反射防止膜Dの作成を10回繰り返した場合の光学的膿厚のバラツキを表10に示す。バッチ間のバラツキが、表10の光学的膜厚の範囲内であれば、
波長域420nm〜530nmの反射率RvがRv≦1%、
波長域720nm〜920nmの反射率Rirが40%≦Rirを満たし、反射防止膜Dは生産上問題がない。
【0076】
【表10】
【0077】
この実施の形態における、反射防止膜の成膜方法は、真空蒸着法に限られるものではなく、イオンアシスト法やスパッタリング法などでも同様の効果が得られる。成膜に用いる膜材料としては、λ=500nmでの屈折率が、
中間屈折率材料層:1.550≦n<1.900
高層折率材料層:1.900≦n≦2.300
低屈折率材料層:1.350≦n≦1.480の範囲内であれば、何ら問題がない。
【0078】
(比較例3)
比較例3では、実施の形態4における光学系を用いて、実施の形態4と同様に、半導体レーザーカット用の多層膜フィルター60を成膜した面以外の5つの面について、可視域の反射防止膜を成膜する。この比較例の反射防止膜は比較例1の膜構成と同様であり、その光学的膜厚を表11に示す。
【0079】
【表11】
【0080】
図27〜図29はこの比較例の反射防止膜の分光反射率特性を示し、図27(a),(b)は赤外線吸収ガラス56の両面である1面目56a、2面目56bの、図28(a),(b)は1面目58a、2面目58bの、図29(a),(b)は3面目57aの反射率である。反射率は波長域420〜530nmにおいて0.50%以下、720nm〜920nmの波長域においては、波長720nmが最小で920nmが最大となる緩やかなカーブとなっており、最大反射率は9.7%以下となっている。
【0081】
図30は、多層膜フィルター60を設けたレンズを除き、赤外線吸収ガラス56をBSL7に代え、その他を上記基板と同硝材の平板に成膜し、計4面に成膜した際の分光透過率特性を示す。4面を透過した光の分光透過率は、波長域420〜530nmで97%以上、波長800nmにおいて82.9%、波長域720〜720nmの内、波長720nmが最大で、波長920nmが最小となる緩やかな減少カーブとなっており、最小透過率が70.3%となっている。このようにYAGレーザーの波長域において透過率を70.3%も有するため、カット率に大きく貢献することもなく、半導体レーザーの波長域で所望のカット率を得るためには、赤外線吸収ガラス56のレンズの縁の厚さLが1.4mm必要となっている。
【0082】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、YAGレーザーの透過光を減少させることができ、対物光学系の内、レンズあるいは平行平板に設けた干渉フィルターのカット効率のみに依存せずに赤外域のカット効率を向上させることができる。
【0083】
請求項2の発明によれば、干渉フィルターのカット効率に依存することなく、赤外域のカット効率を向上させることができるため、赤外線吸収ガラスの板厚を薄くすることができ、内視鏡先端の硬性部を短くできると共に、観察範囲の自由度を大きくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の成膜に用いる真空蒸着装置の断面図である。
【図2】実施の形態1の対物光学系の側面図である。
【図3】実施の形態2及び3の対物光学系の側面図である。
【図4】実施の形態4の対物光学系の側面図である。
【図5】YAGレーザーカット用の多層膜フィルターの分光透過率の特性図である。
【図6】実施の形態1の分光透過率の特性図である。
【図7】比較例1の分光透過率の特性図である。
【図8】半導体レーザーカット用の多層膜フィルターの分光透過率の特性図である。
【図9】実施の形態2の分光透過率の特性図である。
【図10】実施の形態4の分光透過率の特性図である。
【図11】実施の形態1の赤外線吸収ガラスに形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図12】実施の形態1の2面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図13】実施の形態1の5,7,8面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図14】実施の形態1の1面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図15】比較例1の赤外線吸収ガラスに形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図16】比較例1の2面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図17】比較例1の5,7,8面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図18】比較例1の1面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図19】実施の形態2の赤外線吸収ガラスに形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図20】実施の形態2の2面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図21】実施の形態2の5,7,8面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図22】実施の形態2の1面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図23】実施の形態3の赤外線吸収ガラスに形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図24】実施の形態4の赤外線吸収ガラスに形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図25】実施の形態4の5,6面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図26】実施の形態4の3面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図27】比較例3の1、2面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図28】比較例3の5,6面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図29】比較例3の3面目に形成した反射防止膜の反射率特性図である。
【図30】比較例3の分光透過率特性図である。
【図31】内視鏡を示す断面図である。
Claims (2)
- 光軸に平行した光の入射に対し、波長領域420nm〜650nmの反射率RvがRv≦1%であり、波長領域920nm〜1100nmの反射率Rirが40%≦Rirである反射率特性を有する反射防止膜が形成されたレンズであり、
前記反射防止膜は、基板側から1層目が中間屈折率材料、2層目が低屈折率材料、3層目が高屈折率材料、4層目が低屈折率材料、5層目が高屈折率材料、6層目である最表層が低屈折率材料からなり、
波長λ=500nmでの屈折率nが、前記中間屈折率材料で1.550≦n<1.900、前記高屈折率材料で1.900≦n≦2.300、前記低屈折率材料で1.350≦n≦1.480であり、
前記第2層目から前記第5層目までの光学的膜厚がλ/2で、前記第6層目の光学的膜厚がλ/4であることを特徴とする反射防止膜付きレンズ。 - 請求項1記載の反射防止膜付きレンズが対物光学系に配置されていることを特徴とする内視鏡。
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