JP4032091B2 - 分別回収耐熱ヒンジキャップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、清酒、ジュース又は麺つゆ等のような、醗酵の停止又は殺菌等のために液体を高温に加熱して容器に充填する場合に用いられる、分別回収耐熱ヒンジキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来上記のように容器に充填する際に、充填後の醗酵の停止又は殺菌等のために加熱を要する液体の場合に用いられる耐熱キャップは、通常、図7に示されるように構成されている。
同図において51は容器であり52はその口部を示す。53は中蓋であり合成樹脂により形成され、筒部54上壁55を有し、該上壁55にスコア56により裂取部57が形成されている。58は注筒、59は裂取部材を示す。そして前記中蓋53外側に耐熱性の合成樹脂により構成された外蓋60が装着されている。同外蓋60は外筒61、中蓋53の係合部62に対する係止部63、蓋体64から成っている。
【0003】
なお65は内筒、66はヒンジ、67は掛合部を示す。又68は容器51の口部52外周に形成された凹条69に圧接係止する突条を示す。70は外筒61の下端部、71は加熱液体を示す。
このように構成されたこの耐熱キャップは前記のように加熱液体71を収容した容器51の口部52に打栓により装着され、前記突条68が前記凹条69に圧接係止する。そしてこの場合前記筒部54が前記加熱液体71の熱により剛性が減少し、前記口部52に対する圧接が弱まり、密閉度の減少するのを、外筒61の圧接により自動的に圧接を補充し、容器51の密閉の減少を実用上差支えない程度に抑制している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし上記従来の耐熱キャップは次に述べるような問題を有してしる。それはこの耐熱キャップを容器51の口部52に打栓した場合、口部52の凹条69に中蓋53の突条68が圧接係合している。従って容器51内の充填物を消費した後該容器51をリサイクルのために回収する際にこの耐熱キャップは容易に外すことができないのである。特に筒部54の外側には外蓋60の外筒61が圧接しているため、突条68の圧接が一層強められており、耐熱性でない通常のキャップと異り、外し取りが特に困難である。
この発明は上記のような問題を解決するためになされたもので、容器51の口部52の凹条69に係合する突条68を有し、かつ筒部54の外側に外筒61の圧接する形式の、中蓋と外蓋から成る耐熱キャップにおいて、容器のリサイクル回収に際してきわめて容易にキャップを外し取ることのできる、分別回収耐熱ヒンジキャップを提供することである。
又他の目的はタンパーエビデント構造の分別回収耐熱ヒンジキャップを提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するこの発明について述べるとそれは、容器の口部外周の凹条に嵌着する突条を有し、かつ同外周に圧接し、上部に上壁を有する筒部と、前記上壁に設けられた注出筒と、この注出筒の内側に形成されたスコアによる開口形成部と、前記注出筒の外側に形成された係合部と、前記筒部の下端の外側に形成された鍔状部とにより構成された合成樹脂製中蓋と、該中蓋より高い剛性と軟化温度、及び水の沸点より高い軟化温度を有する合成樹脂製で、前記筒部外周に圧接し、かつ前記鍔状部上に位置する外筒と、該外筒に破断可能なヒンジ結合により一体に設けられた前記中蓋に被さる蓋体とから成る外蓋と、該外蓋に形成された前記係合部に係止する係止部と、前記外筒の、前記ヒンジの下の下端部に形成された、栓抜きを掛止させる欠如部と、から成る分別回収耐熱ヒンジキャップであって、
前記筒部は、前記外筒の欠如部と連通して栓抜きと掛止する筒部欠如部を備えていることを特徴とする分別回収耐熱ヒンジキャップである。
又、欠如部は破断可能な薄膜によりカバーされている前記分別回収耐熱ヒンジキャップである。
又、筒部欠如部は、破断可能な薄膜によりカバーされている前記分別回収耐熱ヒンジキャップである。
又、前記注出筒は、前記ヒンジに対応する注出筒の部分の高さが、その他の部分より低く形成されている前記分別回収ヒンジキャップである。
又、前記注出筒は該注出筒の一部又は全部の、つけ根部の厚さが0.9mm以下に形成されている前記分別回収耐熱ヒンジキャップである。
又、前記注出筒には該注出筒の上下方向に形成された複数の弱化線がある前記分別回収耐熱ヒンジキャップである。
【0006】
【作用】
請求項1の発明は前記のように構成されたことにより、容器に清酒、又はジュース等を高温にして充填する場合、それら清酒、又はジュース等の熱は容器の口部を伝って中蓋の筒部にもたらされる。このため前記筒部は加熱されて剛性が減少し、前記口部に対する圧接が弱まり、密閉度が減少する。この場合前記筒部の外側に圧接していた水の沸点より高い軟化点を有する外筒の圧力により、前記筒部の圧接の減少が自動的に補充される。従って前記筒部による前記口部に対する密閉力は補充され、実用上差支えない程度に抑制することができる。
【0007】
次にこのキャップを、容器の分別回収に際して容器から外す場合について述べると、まず外蓋の蓋体を掴み外方に引っ張り、又は捩り、ヒンジを破断してこれを分離する。次に外筒の前記ヒンジ部の下方に形成された欠如部に栓抜きを掛止させ、かつ該栓抜きの上部の蓋押え部を、押さえを容易にする押さえ容易構造を有する注出筒に掛け、その状態において栓抜きの下部を上方に回動する。そうすると、外蓋に設けられた係止部は中蓋の係合部に係止させられているため、一体的になっており、又栓抜きの上部の蓋押え部は、従来ならば一般に注出筒に当てがうと、栓抜きはほぼ垂直に近くなってしまい、注出筒を押さえることができず、従って栓抜き動作ができなかったが、この発明のキャップにあっては注出筒は押さえ容易構造に形成されたため容易にこれを蓋押え部で押さえることができる。このため、この状態において栓抜きの下部を上方に向けて回動することにより、外蓋を介して前記中蓋の突条による容器口部の凹条に対する嵌着を外すことができ、外蓋及び中蓋を一度の動作で外し取ることができる。
【0008】
又この場合栓抜きは外筒に掛って力を加えられ、上記外筒は容器に対する嵌合部に対して中蓋の筒部よりも大径となっており、この部分に栓抜きが掛かるため、大きなモーメントを得ることができ、従って容易に外し取ることができる。しかも材質の剛性は外側が高く、内側が低く形成されているため、栓抜きに加えられる力による変形が起こりにくく、従って変形による力の分散がきわめて少なく栓抜きに力を加えると、直ちに壮快に外し取ることができる。
請求項2の発明は前記のように構成されたことにより、欠如部から塵埃の侵入するのを防止することができる。
又薄膜は栓抜きの下部の掛止部により容易に破断されるから、抜栓の際、栓抜きを容易にかけることができる。又これによりタンパーエビデント性を与えることができる。又前記外蓋は前記のように中蓋よりも剛性の高い合成樹脂により形成されており、このような高剛性の合成樹脂は冬季等において一般に低温脆性を示し、ガラス瓶に打栓の際に前記欠如部の上縁の両端部に応力集中が起りひび破れを生じる場合がある。しかしこの発明の外蓋においては欠如部に薄膜を設けたことにより前記応力集中を防止させることができ、前記ひび破れの起こるのを防止することができる。
【0009】
請求項3の発明は前記のように構成されたことにより、栓抜きの下部の掛止部をキャップに対して深く挿入でき、筒部と外筒の二層となり、しかも外筒は剛性が高く形成されているこの二層の部分に共に力を加えることができるから、その部分はいっそう変形しにくく、従って変形による力の分散を防止できるから、力を加えると共に直ちに、もどかしさがなく抜き取ることができる。
請求項4の発明は前記のように構成されたことにより、薄膜により容器口部に塵埃の侵入するのを防止できる。又薄膜は栓抜きの下部の掛止部により容易に破断されるから、抜栓の際栓抜きを容易に掛けることができる。しかも上記薄膜は外筒の欠如部により位置が示されているため容易に認識できる。更にこれによりタンパーエビデント性を与えることもできる。
【0010】
請求項5の発明は前記のように構成されたことにより、キャップに栓抜きを掛ける場合に、栓抜きの上部の蓋押え部を注出筒の、半径方向内方に当てがうことができ、従って又栓抜きの下部を外筒の欠如部に深く掛止することができるから、容器からの抜き取りを容易にすることができる。
請求項6の発明は、一般にキャップの注出筒は、そのつけ根部の厚さがほぼ1.1mm前後に形成されている。これでは厚いため栓抜きの上部の押圧によって変形させることが困難である。又注出筒は一般に高さが高く、従って栓抜きの上部を注出筒の上を半径方向内側に深く位置させることが困難であり、このため同栓抜きの下部の掛止部をキャップに深く充分に掛けることができないのである。
【0011】
この発明のキャップにあっては、その厚さは0.9mm以下に形成されたので、注出筒に栓抜きの上部を当てがい、斜め下方に押圧することにより容易に変形させることができるから、栓抜きの上部を注出筒上の半径方向内方に位置させることができ、このため同栓抜きの下部の掛止部を充分に深くキャップに掛けることができる。従って容易に外し取ることができる。
請求項7の発明は前記のように構成されたことにより、栓抜きの上部を注出筒に当てがい斜め下方に押圧することにより一層容易に変形させることができるから、栓抜きの上部を注出筒上の内方に位置させることができ、従って栓抜きの下部の掛止部を充分に深くキャップに掛けることができ、容易に外すことができる。 請求項8の発明は前記のように構成されたことにより、栓抜きの上部の蓋押え部を注出筒に当てがい、下方、斜め下方等に力を加える事により弱化線から変形し、又は弱化線が破断して変形するから、栓抜きの上部の蓋押え部を注出筒の半径方向内方に入れる事ができ、これにより前記栓抜きの下部の掛止部を充分にキャップに掛けることができ、従って容易に抜き取ることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1〜図3において、1は合成樹脂、一例としてポリエチレンにより形成された中蓋であり、筒部2及び上壁3を有しており、前記筒部2内面には容器4(図5)の口部5外周に形成された凹条6に圧接嵌着する突条7が設けられている。8は前記上壁3上に設けられた注出筒で、その内側の上壁3には、スコア9により開口形成部10が形成されている。なお前記スコア9は無端状の裂溝である。11は前記開口形成部10上に設けられた裂取部材を示す。
12は注出筒8の外側で前記上壁3上に設けられた、後記外蓋13との係合部である。14は前記筒部2の下端に形成された鍔状部を示す。15(図5)は前記口部5に設けられた環状の突起、16は内筒を示す。
【0013】
次に13は一例としてポリプロピレンにより形成された外蓋であり、外筒17と該外筒17にヒンジ18により一体に設けられた蓋体19、及び前記係合部12に係止する係止部20を有しており、該外蓋13は、前記中蓋1の合成樹脂よりも高い軟化温度及び剛性を有し、かつ水の沸点より高い軟化温度を有する合成樹脂により形成されている。そして前記外筒17は前記筒部2の外側に圧接させられていて、その下端は前記鍔状部14上に収容されている。
【0014】
又前記ヒンジ18は蓋体19を持って外方に引っ張ることにより、又は捩りにより破断可能に形成されている。そして前記作用の項において述べたように、このキャップは容器から外す場合に外蓋の蓋体をヒンジ部分から破断して取り去らなければ栓抜きが掛らないから、この発明の構成によりタンパーエビデント構成とすることができる。図1において21は小中足、22は大中足、23は閉止部を示す。次に、24は前記外筒17の、前記ヒンジ18下方の下端部に形成された欠如部であり、図5に示すように栓抜き25の下の掛止部26と掛止するようになっている。又27は前記中蓋1の筒部2の、下部に形成された筒部欠如部であり、前記欠如部24に連通して栓抜き25の掛止部26と係止し得るようになっている。そして該筒部欠如部27には薄膜28が一体に設けられ、前記口部52をカバーしている。29は前記外筒17の欠如部24に設けられた薄膜であり、この薄膜29も前記薄膜28と同様に栓抜きにより容易に破断されるようになっている。又該薄膜29が冬季等においてこのキャップの、ガラス瓶への打栓の際に低温脆性のため前記欠如部24の上縁の両端部30、30に起る応力集中によるひび割れを防止できることは、前記作用の項において述べた通りである。
次に前記注出筒8について説明する。前記注出筒8は下記のように栓抜き25の蓋を押える蓋押え部31により容易に押さえることのできる、押さえ容易構造を有している。なお栓抜き25は図示のものの外棒状のもの、その他各種のものがあるが、いずれも上部の蓋押さえ部31、下部の、キャップと掛止する掛止部26、保持部32を有するものとして説明する。33は指を示す。
【0015】
前記押さえ容易構造について述べると、図3はその一例を示し、同図に示すものは注出筒8の、ヒンジ18に対応する部分34が、その他の部分より低く形成されているものである。このように形成することにより、栓抜き25の蓋押さえ部31を注出筒8の半径方向内方に深く位置させることができ、栓抜き25を斜めにしてその掛止部26をキャップの欠如部24、筒部欠如部27等に充分に掛止することができ、栓抜き動作を良好にすることができる。仮にこのように高さが低く形成されてない場合は、栓抜き25の蓋押さえ部31は注出筒8の高い上端部上に位置することになり、栓抜き25はほぼ垂直に近くなり、このような状態では前記掛止部26が欠如部24、筒部欠如部27等に充分に掛止せず、従って栓抜き動作をすることが困難なのである。
【0016】
次に、前記押さえ容易構造は図3に示すように注出筒8のつけ根部35の厚さを薄く、0.9mm以下、好ましくは0.7mm以下に形成され、一例として0.6mmに形成された。
なおその下限は内溶液の流出に支障ない強度を有する厚さであれば差支えない。従来のこの種のキャップの注出筒のつけ根部の厚さはほぼ1.1mm前後である。しかしこのように厚い場合栓抜き25の蓋押さえ部31によって押圧して変形させ、この蓋押さえ部31を注出筒8の半径方向内方に位置させることは、その厚さのために困難である。この発明のキャップににおいては、前記のように薄く形成されたことにより、図6に示すように栓抜き25の蓋押さえ部31により、注出筒8を押圧して変形させ、それにより栓抜き25の掛止部26を、キャップの欠如部24、筒部欠如部27に充分に深くかけて容易に抜き取る事ができる。
【0017】
次に前記注出筒8は図4に示すように形成されてもよい。図4に示すものは注出筒8に、その上下方向に複数の弱化線36を形成したものであり、この弱化線36は破断され易く形成されてもよく、又はこれに続く他の部分の変形を容易にするように形成されてもよい。いずれにせよ、図6に示すように栓抜き25の蓋押さえ部31による押圧より、破断され又は他の部分が変形され、蓋押さえ部31を注出筒8の半径方向内方に位置させることができるようになっている。なおこの部分は前記のような操作の外に、前もって手で破断させ、又は変形させておき、その後栓抜きをかけるようにしても差支えはない。
これらのような操作により前記同様に栓抜き25の掛止部26が前記欠如部24、筒部欠如部27等に充分に掛止できるようになっている。
【0018】
このように構成されたこの発明のキャップは、清酒又はジュース等の液体商品を、高温に加熱して収容した際に容器に打栓装着される。
この場合前記のように中蓋1の筒部2の、口部5を伝ってもたらされる熱による圧接の減少は、筒部2に対する水の沸点より高い軟化点の外筒17の圧接により自動的に補充され、密閉度の減少を抑制することができる。消費者等は裂取部材11を引っ張り、スコア9を破断し、開口形成部10に開口を形成し、注出筒8から内溶液を注出して使用する。
そして容器4の回収の場合は前記蓋体19を持って外方に引っ張り又は捩り、ヒンジ18を破断し、次に栓抜き25を用いて押さえ容易構造を有する注出筒8と、前記欠如部24、筒部欠如部27、又は薄膜29、同28を破断して欠如部24、筒部欠如部27にかけ、栓抜き動作によりこのキャップを容器から外して回収するのである。
なおこの発明の実施の形態の項における前記請求項に関する部分の作用は、この発明の作用の項に記載したものと同様のため省略する。
【0019】
【発明の効果】
この発明は前記のように構成されたことにより、容器に清酒又はジュース等を高温にして充填する場合、それら清酒又はジュース等の熱は容器の口部を伝って中蓋の筒部にもたらされる。このため前記筒部は加熱されて剛性が減少し、前記口部に対する圧接が弱まり、密閉機能が減少する。この場合前記筒部の外側に圧接していた水の沸点より高い軟化点を有する外筒の圧力により、前記筒部の圧接の減少が自動的に補充される。従って前記筒部による前記口部に対する密閉力は補充され、実用上差支えない程度に抑制することができる。
【0020】
次にこのキャップを容器の分別回収に際して容器から外す場合について述べると、まず外蓋の蓋体を掴み外方に引っ張り、又は捩り、ヒンジを破断してこれを分離する。次に外筒の前記ヒンジ部の下方に形成された欠如部に栓抜きを掛止させ、かつ該栓抜きの上部の蓋押さえ部を、押さえを容易にする押さえ容易構造を有する注出筒に掛け、その状態において栓抜きの下部を上方に回動する。そうすると、外蓋に設けられた係止部は中蓋の係合部に係止させられているため、一体的になっており、又栓抜きの上部の蓋押さえ部は、従来ならば一般に注出筒に当てがうと、栓抜きはほぼ垂直に近くなってしまい、注出筒を押さえることができず、従って栓抜き動作ができなかったが、この発明のキャップにあっては注出筒は押さえ容易構造に形成されたため容易にこれを蓋押さえ部で押さえることができる。このため、この状態において栓抜きの下部を上方に向けて回動することにより、外蓋を介して前記中蓋の突条による容器口部の凹条に対する嵌着を外すことができ、外蓋及び中蓋を一度の動作で外し取ることができる。
【0021】
又、この場合栓抜きは外筒に掛って力を加えられ、上記外筒は容器に対する嵌合部に対し中蓋の筒部よりも大径となっており、この部分に栓抜きが掛るため、大きなモーメントを得ることができ、従って容易に外しとることができる。しかもキャップ全体の材質の剛性は外側が高く、内側が低く形成されているため、栓抜きに加えられる力による変形が起こりにくく、従って変形による力の分散がきわめて少なく、このため栓抜きに力を加えると、直ちに壮快に外し取ることができる。
【0022】
この発明は前記のように構成されたことにより、欠如部から塵埃の侵入するのを防止することができる。又、薄膜は栓抜きの下部の掛止部により容易に破断されるから、抜栓の際栓抜きを容易にかけることができる。又これによりタンパーエビデント性を与えることができる。又前記外蓋は前記のように中蓋よりも剛性の高い合成樹脂により形成されており、このような高剛性の合成樹脂は冬季等において一般に低温脆性を示し、ガラス瓶等への打栓の際に前記欠如部の上縁の両端部に応力集中が起こり、ひび破れを生じる場合がある。しかしこの発明の外蓋においては欠如部に薄膜を設けたことにより、前記応力集中を防止させることができ、前記欠如部の上端の両端部にひび破れの起こるのを防止することができる。
また、この発明は前記のように構成されたことにより、栓抜きの下部の掛止部をキャップに対して深く挿入でき、筒部と外筒の二層となり、しかも外筒は剛性が高く形成されているこの二層の部分に共に力を加えることができるから、その部分は一層変形しにくく、従って変形による力の分散を防止できるから、力を加えると共に直ちに、もどかしさがなく抜き取ることができる。
【0023】
この発明は前記のように構成されたことにより、薄膜により容器口部に塵埃の侵入するのを防止できる。又薄膜は栓抜きの下部の掛止部により容易に破断されるから、抜栓の際栓抜きを容易に掛けることができる。しかも上記薄膜は外筒の欠如部により位置が示されているため容易に認識できる。更にこの薄膜の存在によりタンパーエビデント性を与えることもできる。このことは又薄膜がヒンジの下方に位置することによって、ヒンジと薄膜の存在により二重のタンパーエビデント機能を与えることができる。
【0024】
この発明は前記のように構成されたことにより、キャップに栓抜きを掛ける場合に、栓抜きの上部の蓋押え部を注出筒の半径方向内方に当てがうことができ、従って又栓抜きの下部の掛止部を欠如部、筒部欠如部等に深く掛止することができるから、容器からの抜き取りを容易にすることができる。
【0025】
この発明は、一般にキャップの注出筒は、そのつけ根部の厚さがほぼ1.1mm前後に形成されている。これでは栓抜きの上部の押圧によって変形させることが困難である。又注出筒は一般に高さが高く、従って栓抜きの上部を注出筒の上を半径方向内側に深く位置させることが困難であり、このため同栓抜きの下部の掛止部をキャップに深く充分に掛けることができないのである。この発明のキャップにあっては、その厚さは0.9mm以下に形成されたので、注出筒に栓抜きの上部を当てがい、斜め下方に押圧することにより容易に変形させることができるから、栓抜きの上部を注出筒上の半径方向内方に位置させることができ、このため同栓抜きの下部の掛止部を前記欠如部、筒部欠如部等に充分に深く掛けることができる。従って容易に外し取ることができる。
【0026】
この発明は前記のように構成されたことにより、栓抜きの上部を注出筒に当てがい斜め下方に押圧することにより一層容易に変形させることができるから、栓抜きの上部を注出筒上の内方に位置させることができ、従って栓抜きの下部の掛止部を充分に深くキャップに掛けることができ、容易に外すことができる。
【0027】
この発明は前記のように構成されたことにより、栓抜きの上部の蓋押え部を注出筒に当てがい下方、斜め下方等に力を加える事により弱化線から変形し、又は弱化線が破断して注出筒が変形するから、栓抜きの上部の蓋押え部を注出筒の半径方向内方に入れる事ができ、これにより前記栓抜きの下部の掛止部を欠如部、筒部欠如部等に充分に深く掛けることができ、従って容易に抜き取ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施例を示し、分別回収耐熱ヒンジキャップの断面図である。
【図2】図1のA−A線矢視図である。
【図3】図1に示す分別回収耐熱ヒンジキャップの、蓋体を開放した場合を示す断面図である。
【図4】この発明の他の実施例を示し、分別回収耐熱ヒンジキャップの、中蓋の側面図である。
【図5】図1に示す分別回収耐熱ヒンジキャップの、分別回収の場合を説明する図である。
【図6】この発明の、図1と異る構造を用いて分別回収の場合を説明する図である。
【図7】従来の耐熱ヒンジキャップを容器に装着した場合の断面図である。
【符号の説明】
1 中蓋
2 筒部
3 上壁
4 容器
5 口部
6 凹条
7 突条
8 注出筒
9 スコア
10 開口形成部
11 裂取部材
12 係合部
13 外蓋
14 鍔状部
15 突起
16 内筒
17 外筒
18 ヒンジ
19 蓋体
20 係止部
21 小中足
22 大中足
23 閉止部
24 欠如部
25 栓抜き
26 掛止部
27 筒部欠如部
28 薄膜
29 薄膜
30 上縁の両端部
31 蓋押さえ部
32 保持部
34 ヒンジに対応する部分
35 つけ根部
36 弱化線
Claims (6)
- 容器の口部外周の凹条に嵌着する突条を有し、かつ同外周に圧接し、上部に上壁を有する筒部と、前記上壁に設けられた注出筒と、この注出筒の内側に形成されたスコアによる開口形成部と、前記注出筒の外側に形成された係合部と、前記筒部の下端の外側に形成された鍔状部とにより構成された合成樹脂製中蓋と、該中蓋より高い剛性と軟化温度、及び水の沸点より高い軟化温度を有する合成樹脂製で、前記筒部外周に圧接し、かつ前記鍔状部上に位置する外筒と、該外筒に破断可能なヒンジ結合により一体に設けられた前記中蓋に被さる蓋体とから成る外蓋と、該外蓋に形成された前記係合部に係止する係止部と、前記外筒の、前記ヒンジの下の下端部に形成された、栓抜きを掛止させる欠如部と、から成る分別回収耐熱ヒンジキャップであって、
前記筒部は、前記外筒の欠如部と連通して栓抜きと掛止する筒部欠如部を備えていることを特徴とする分別回収耐熱ヒンジキャップ。 - 欠如部は破断可能な薄膜によりカバーされている請求項1記載の分別回収耐熱ヒンジキャップ。
- 筒部欠如部は、破断可能な薄膜によりカバーされている請求項1又は2記載の分別回収耐熱ヒンジキャップ。
- 前記注出筒は、前記ヒンジに対応する注出筒の部分の高さが、その他の部分より低く形成されていることを特徴とする請求項1記載の分別回収耐熱ヒンジキャップ。
- 前記注出筒は、該注出筒の一部又は全部のつけ根部の厚さが0.9mm以下に形成されていることを特徴とする請求項1記載の分別回収耐熱ヒンジキャップ。
- 前記注出筒には、該注出筒の上下方向に形成された複数の弱化線があることを特徴とする請求項1記載の分別回収耐熱ヒンジキャップ。
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