JP4028188B2 - 物品取付具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、壁面構成部材の表面に手摺り等の物品を取付けるための物品取付具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
壁面構成部材の表面に手摺り等の物品を取付ける場合、壁面構成部材が例えば石膏ボードのように脆いものであると、壁面構成部材取付の表面側(物品が位置される側の面)から取付ねじ等によって物品の取付を行ったのでは、物品からの大きな荷重を支承することが不可能となり、採用できないものとなる。このため、壁面構成部材に開口部を形成して、アンカ片をこの開口部より挿通させて壁面構成部材の裏面側に配置して、壁面構成部材の裏面側に密着された状態のアンカ片によって物品からの荷重を支承させることが行われる。
【0003】
従来、開口部に挿通されるアンカ片を利用した物品取付具としては種々のものが提案されているが、壁面構成部材の表面側に配設される取付部材とアンカ片とを、壁面構成部材の開口部を挿通される取付ボルトを介して連結することにより、アンカ片と取付部材とで壁面構成部材を挟持するようにしたものがある。そして、
取付ボルトを有するものの中には、アンカ片にあらかじめ取付ボルトの一端部が連結されて、取付ボルトの基端部を把持しつつアンカ片が壁面構成部材の開口部よりその裏面側へと挿通させる作業を行うようにしたものもある(特開2000−145089号公報参照)。
【0004】
また、特開2001−32492号公報には、アンカ片のうち壁面構成部材の裏面側に当接される所定面に両面接着テープをあらかじめ貼り付けて、ボルトによる固定を行う前に、上記両面接着テープによってアンカ片を壁面構成部材の裏面にあらかじめ仮固定することも提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、アンカ片による物品からの荷重の支承は、もっぱらアンカ片が壁面構成部材の裏面側に圧接されることに受け持たれるようになっている。例えば、アンカ片を壁面構成部材の開口部から上方へ伸びるように配置した場合、壁面構成部材の表面側に配置されて取付ボルトに連結される物品としての例えば手摺りに対して下方への荷重が作用したときは、アンカ片が壁面構成部材の裏面側に圧接されることになり、荷重支承が効果的に行われることになる。この一方、アンカ片が上記のように開口部から上方へ伸びた状態において、手摺りに上方への荷重が作用した場合は、開口部から上方へ伸びるアンカ片には壁面構成部材の裏面側から剥離されるような力を受けるので、この下方への荷重支承を効果的に行うことができないものとなる。
【0006】
このような問題を解消するために、物品に作用する荷重の作用方向というものをあらかじめ想定して、物品への荷重作用方向とは反対方向にアンカ片が伸びるように位置設定される。また、アンカ片を壁面構成部材の開口部を境にして例えば上下の両方向に伸びるように設定して、物品に対して作用する上方向および下方向の両方の荷重をに対しても対応できるようにすることも行われている。
【0007】
以上のような事情をも勘案しつつ、本出願人は、荷重を広い方向で支承できることという観点から、次のような物品取付具を開発した。すなわち、壁面構成部材に形成された開口部を通してその裏面側に挿通されるアンカ片として、第1アンカ片と第2アンカ片とを用い、第1アンカ片を取付ボルトの一端部に当該取付ボルトと一体回転するように取付ける一方、第2アンカ片を第1アンカ片よりも取付ボルトの基端部側において当該取付ボルトに螺合させることなく回転自在に嵌合させる形式のものとしてある。
【0008】
上記の物品取付具によれば、第1アンカ片と第2アンカ片とを互いに取付ボルトの軸方向に重ねた状態で、壁面構成部材の開口部を通してその裏面側に挿通される。取付ボルトを壁面構成部材の開口部の長さ方向(壁面構成部材の厚さ方向)に伸びるようにすることによって、第2アンカ片は重力によって下方に伸びる姿勢とされ、第1アンカ片を取付ボルトの基端部を回動させることにより上方へ伸びる姿勢とすることにより、上下方向に長く伸びるアンカ片構造となる。
【0009】
本出願人が開発した上述の構造の物品取付具にあっては、その取付が必ずしもうまくいかないという事態が生じることがある、ということが判明した。この点を説明すると、壁面構成部材の裏面側には、上下方向や横方向に伸びる下地材が存在するのが一般的であるが、上下方向に伸びる下地材つまり縦下地材が、アンカ片が挿通される開口部の左右近傍にそれぞれ存在する場合がまれに生じることがある。この場合、開口部を通して壁面構成部材の裏面側に挿入されたアンカ片のうち第1アンカ片を上方に向けて伸びる姿勢となるように取付ボルトを介して回転させようとしたとき、第1アンカ片は左右の縦下地材に邪魔されて右あるいは左のいずれの方向にも回転させることが不可能となって、第1アンカ片および第2アンカ片のそれぞれが下方を向いた姿勢のままにしまう事態を生じる。
【0010】
上述のように第1アンカ片および第2アンカ片がそれぞれ下方を向いた姿勢では、各アンカ片共に開口部を跨ぐことのない状態、つまり各アンカ片の上端位置が開口部という空間に位置されるだけとなって、開口部の上縁部に係合されることが不可能な状態となり、アンカ片を利用した壁面構成部材の挟持が実質的に不可能になってしまう。勿論、開口部の形成に際しては、開口部の左右近傍に縦下地材が存在しないことの確認作業があらかじめ行われるが、完全な確認というものは不可能であり、開口部の左右近傍にそれぞれ縦下地材が存在してしまう事態がまれに生じてしまう。
【0011】
このような取付不能状態を解消すべく、各アンカ片の取付ボルトに対する連結位置を、アンカ片の先端部寄りにすることも考えられるが、この場合は、壁面構成部材に形成する開口部を大径にしなければならず、採用しがたいものとなる(大径にしないと、取付ボルトに各アンカ片を組み付けた状態で、各アンカ片を開口部に挿通させることが不可能となる)。
【0012】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、取付ボルトに設けた第1アンカ片と第2アンカ片とを壁面構成部材に形成された開口部を通してその裏面側に位置させるようにした物品取付具であることを前提として、開口部の左右近傍にそれぞれ縦下地材が存在した場合でも、第2アンカ片を利用して壁面構成部材を挟持できるようにした物品取付具を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明にあっては、基本的に、第2アンカ片の取付ボルトに対する連結位置を、状況に応じて変更できるようにしてある。すなわち、第2アンカ片には、取付ボルトが挿通される孔として、第1アンカ片と共働して壁面構成部材を挟持するときに用いる基端部に形成されている嵌合孔の他に、この嵌合孔よりも先端部寄りの位置において第2アンカ片の長手方向に伸びる長孔を形成してある。
【0014】
具体的には、本発明にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、特許請求の範囲における請求項1に記載のように、
壁面構成部材に形成された開口部より挿通されて該壁面構成部材の裏面側に配置されるアンカ片と該壁面構成部材の表面側に配設される取付部材とを、該開口部を挿通される取付ボルトを介して連結することにより、該アンカ片と該取付部材とで該壁面構成部材を挟持するようにした物品取付具であって、
前記アンカ片として、第1アンカ片と第2アンカ片とが設けられ、
前記第1アンカ片の基端部に前記取付ボルトの先端部が一体回転するように連結され、
前記第2アンカ片の基端部には取付孔が形成されて、該第2アンカ片が前記第1アンカ片よりも前記取付ボルトの基端部側に位置された状態で該取付孔が該取付ボルトに対して螺合されることなく回転自在に嵌合されており、
前記第2アンカ片には、前記取付孔よりも先端部寄りの位置において、前記取付ボルトが挿通可能な幅でかつ該第2アンカ片の長手方向に伸びる長孔が形成されている、
ようにしてある。
【0015】
開口部の左右近傍にそれぞれ縦下地材が存在する場合は、各アンカ片を一端壁面構成部材の表面側に引き抜いた後、第2アンカ片のみを利用するようにする。この場合、取付ボルトは、第2アンカ片の長孔に挿通されて、取付ボルトは長孔を利用して第2アンカ片に対して傾斜された状態で(極力第2アンカ片の板面に沿うようにされた状態で)、開口部を通して壁面構成部材の裏面側に挿通される。壁面構成部材の裏面側に挿通された後は、第2アンカ片が下方を向いた姿勢とされて、取付ボルトは長孔の上端に位置される。この取付ボルトが長孔の上端に位置された状態では、取付ボルトよりも上方には第2アンカ片の基端部側が長く伸びていて、開口部の上縁部を越えさらに上方に位置するものとなる。つまり、取付ボルトが長孔の上端に位置された状態では、第2アンカ片が開口部を上下方向に跨ぐ状態となり、したがって、このような第2アンカ片を利用して、壁面構成部材をしっかりと挟持することが可能となる。
【0016】
上述した解決手法を前提として、第1アンカ片と取付ボルトとが、第1アンカ片のねじ部に取付ボルトを螺合させた状態で、所定以上のトルクを受けたときに破断されて互いに分離できるように仮固定されている、ようにすることができる。この場合は、第2アンカ片のみを利用した取付を行うときに、第1アンカ片と取付ボルトとの仮固定を解除した後、この第1アンカ片から取外された取付ボルトを、第2アンカ片の長孔へ挿通される取付ボルトとして有効利用することができる。
【0017】
また、第1アンカ片と第2アンカ片とのうち少なくとも第2アンカ片には、壁面構成部材の裏面側に当接される所定面において、例えば両面接着テープ等の接着材が設けられている、ようにすることができる。この場合、接着材を利用した第2アンカ片の壁面構成部材への接着によって、第2アンカ片が壁面構成部材から剥離される方向や摺動される方向への力に対しても十分対向して、物品の支承能力を向上させる上で好ましいものとなる。
【0018】
【発明の効果】
本発明によれば、通常は2つのアンカ片を利用して広い方向の荷重を支承することができる。また、開口部の左右近傍にそれぞれ縦下地材が存在するときは、第2アンカ片を有効に利用して荷重を支承することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1〜図10において、物品取付具Mは、第1アンカ片1と、第2アンカ片2と、取付ボルト3と、取付部材4とを有する(取付部材4については取付作業の説明のときに説明することとし、図1〜図9では図示略)。各アンカ片1、2と取付部材4とで、後述するように壁面構成部材Hを挟持するものである。
【0020】
各アンカ片1と2は、それぞれ数mm厚の剛性に優れた金属材料(例えば鋼板)や合成樹脂(繊維強化された合成樹脂を含む−以下同じ)によって、全体的に細長くかつ湾曲された形状とされている。すなわち、各アンカ片1、2は、全体的に一方向に湾曲された形状とされ、特にその先端部側においては曲がりの度合いが強くなっていて、横方向に大きく曲げられている。そして、取付ボルト3を中心として両アンカ片1と2とを相対回転させて互いに重ね合わせたとき、幅方向においては互いにはみ出ないように整合されるように形状設定されている(ほぼ合同形状に設定)。
【0021】
第1アンカ片1の基端部1eには、例えば図3、図6に示すようにねじ孔1aが形成され、このねじ孔1aに取付ボルト3の先端部3fが螺合されている。そして、取付ボルト3の先端部3fに第1アンカ片1が螺合された状態において、取付ボルト3と第1アンカ片1とが仮固定されている。この仮固定は、第1アンカ片1と取付ボルト3とが一体回転するように、かつ所定以上の相対トルクが作用したときには固定解除されるように設定されている。このような仮固定を行うには、例えば、かしめや部分溶接等によって得ることができる。
【0022】
第2アンカ片2は、取付ボルト3に対して、第1アンカ片1よりも取付ボルト3の基端部3e側において、第2アンカ片2の基端部2e(に形成された取付孔2a)が回転自在に嵌合されている。すなわち、第2アンカ片2は、取付ボルト3に対しては螺合されることなく自由に回転自在とされて、第1アンカ片1と取付ボルト3とに対してそれぞれ相対回転可能とされている。この第2アンカ片2には、さらに、上記取付孔2aよりも先端部側において、第2アンカ片2の長手方向に伸びる長孔2cが形成されている。この長孔2cの開口幅は、取付ボルト3の直径よりもわずかに大きくされて、当該取付ボルト3が挿通可能であり、しかも長孔2cに挿通された取付ボルト3は後述のように大きく傾斜させて第2アンカ片2に極力沿うようにする姿勢をとり得るようになっている。
【0023】
各アンカ片1、2は、図6、図7に示すように、壁面構成部材Hに形成された開口部11を通して壁面構成部材Hの裏面側に配設されるものであり、取付ボルト3を介して連結されたアンカ片1、2と後述する取付部材4とで壁面構成部材Hを挟持して、アンカ片1、2の壁面構成部材Hへの取付完了状態となる。なお、この取付作業の点については後述する。
【0024】
本実施形態では、スペーサ7が用いられる(図7〜図10参照)。このスペーサ7は、例えば合成樹脂により形成されて、壁面構成部材Hの厚さの相違つまり開口部11の長さの相違に対応するもので、第2アンカ片2よりも取付ボルト3の基端部3e側において、当該取付ボルト3に取付けられる。すなわち、スペーサ7は、壁面構成部材Hの厚さに対応した厚さとされ、その外径は開口部11の内径とほぼ同径とされて当該開口部11に嵌合される。スペーサ7は、その中心部に、取付ボルト3が挿通される挿通孔7aを有するが、取付ボルト3に対して取付、取外しを容易に行えるように、周方向に切欠部7bが形成されて、この切欠部7bを利用して取付ボルト3からの取外し、取付けが行われる。
【0025】
なお、切欠部7bの開口幅は取付ボルト3の直径よりも幾分小さくされて、取付け、取外しの際は、弾性変形を利用して切欠部7bの開口幅を広げることにより行われる。また、同形状で厚さの異なるスペーサを追加していくことで、壁面構成部材Hの厚さが異なる場合に適応させてもよい。
【0026】
取付ボルト3の基端部3eには、特に図9に示すように、その基端面に開口するようにして、六角レンチ等の回転工具が係合可能な係合孔3dが形成されている。なお、係合孔3dの断面形状は、回転工具が相対回転不能に係合される異形状であれば、四角形等適宜の形状を採択し得るものである。
【0027】
各アンカ片1、2のうち、壁面構成部材Hの裏面側に臨む側となる所定面1g、2gには、あらかじめ両面接着テープ9あるいは10が貼り付けられている(特に図1参照)。各両面接着テープ9、10は、回転抵抗力付与手段および剥離防止手段となるもので、施工前の状態では、両面接着テープ9、10の一方の接着面がアンカ片1、2の所定面1g、2g(壁面構成部材Hの裏面側を向くことになる面)にあらかじめ接着されており、他方の接着面は剥離紙によって覆われている。そして、施工直前に剥離紙がはがされて、他方の接着面が露出される。
【0028】
図1に示すように、第1アンカ片1の所定面1gに接着された両面接着テープ9は、その長手方向略中間部のみに位置するように小さい面積とされている。これに対して、第2アンカ片2の所定面2gに接着された両面接着テープ10は、その長手方向略中間部から先端付近にまで伸びる大きな面積を有するようにされている。
【0029】
第2アンカ片2のうち、両面接着テープ10が接着された所定面2gとは反対側の面には、複数の突起部2bが形成されている。より具体的には、突起部2bは合計4個形成されて、各アンカ片1と2とを重合させたときに、第1アンカ片1の両面接着テープ9を跨いで、2つの突起部2bが取付ボルト3に近い側に位置され、残りの2つの突起部2bが取付ボルト3よりも遠い側に位置されている。なお、突起部2bは、実施形態では、金属板からなる第2アンカ片2をプレス成形するときに合わせて成形されている。
【0030】
各突起部2bの突出高さは同一で、第1アンカ片1に接着された両面接着テープ9の厚さよりも幾分高くなるように形成されている。すなわち、各アンカ片1と2とを取付ボルト3の軸方向に重合させたときに、両アンカ片1と2との間に両面接着テープ9の厚さよりも大きい所定間隙が形成され、この所定間隙内に第1アンカ片1の両面接着テープ9が位置される。すなわち、各突起部2bに囲まれた空間(凹部とみることもできる)に、第1アンカ片1の両面接着テープ9が位置されることになる。
【0031】
各突起部2bは、第1アンカ片1と第2アンカ片2とを取付ボルト3を中心として相対回転させたときに、各突起部2bと第1アンカ片1の両面接着テープ9とが相互に干渉しないように位置設定されている。換言すれば、取付ボルト3を中心とした突起部2bの移動軌跡(回動軌跡)が、両面接着テープ9の移動軌跡(回動軌跡)とずれた位置関係となるように設定されている。すなわち、図4には、一点鎖線でもって、第1アンカ片1を取付ボルト3を中心にして回動させたときに、その両面接着テープ9の移動軌跡(回動軌跡)が示されるが、この移動軌跡範囲内に、突起部2bの移動軌跡が位置しないように設定されている。
【0032】
次に、図6〜図10を参照しつつ、物品取付具Mの壁面構成部材Hに対する取付手法について説明するが、その取付前の準備として、両面接着テープ9、10の剥離紙がはがされる。
【0033】
上述の事前準備が完了した後、まず、図6に示すように、2つのアンカ片1、2を互いに重なるようにした状態として、アンカ片1、2をその先端部側から開口部11内に挿入させる。両アンカ片1と2とを重ね合わせたとき、突起部2bによって、第1アンカ片1の両面接着テープ9が第2アンカ片2に接触しないようにされる。
【0034】
図6の状態から、2つのアンカ片1、2をねじり込むようにしてさらに開口部11内に深く挿入していく。この挿入の際、アンカ片1、2の湾曲形状設定によって、アンカ片が直線の場合に比して、壁面構成部材Hの裏面側に小さな間隔しかなくても挿入が可能である。このようにして2つのアンカ片1、2の開口部11内への挿通が進んで、やがてアンカ片1、2は、図7に示すように、完全に開口部11を通り抜けることになる。
【0035】
この後、スペーサ7を、その切欠部7bを利用して、取付ボルト3に対してその径方向から嵌合させる。そして、取付ボルト3がスペーサ7の挿通孔7aを挿通した状態で、スペーサ7を開口部11に嵌合させる(図8、図9参照)。スペーサ7が開口部11に嵌合された状態では、開口部11の中心と取付ボルト3の軸心とがほぼ一致した状態となる。ここまでは、各アンカ片1、2が、壁面構成部材Hの裏面から若干離れた状態でもって行われて、両面接着テープ9、10が壁面構成部材Hの裏面側に接触しないように行われる。
【0036】
スペーサ7を開口部11に嵌合させた状態からは、第2アンカ片2は自重でもって、下方へ伸びる展開姿勢となる。取付ボルト3の基端部を壁面構成部材Hの表面側から回転操作して、第1アンカ片1を上方へ向けて伸びる展開姿勢とする。そして、取付ボルト3を手前側つまり壁面構成部材Hの表面側にほぼまっすぐ引っ張ることにより、各アンカ片1、2を壁面構成部材Hの裏面に当接させるような力を与える。これにより、第1アンカ片1はその両面接着テープ9によって壁面構成部材Hの裏面に仮固定され、同様に第2アンカ片2はその両面接着テープ10により壁面構成部材Hの裏面に仮固定される(図9参照)。この仮固定後は、取付ボルト3から手を離しても、アンカ片1、2が壁面構成部材Hの裏面側に不用意に落下してしまう事態が防止される。
【0037】
この後、取付ボルト3の基端部3eに、開口部11のより大径のフランジ状の連結部材21、ワッシャ22を嵌合させた後、取付ボルト3に螺合したロックナット23を締め付けて、連結部材21を壁面構成部材Hの表面に圧接させる。上記連結部材21とロックナット23とが、実質的に取付部材4を構成する。各アンカ片1、2と取付部材4とによって壁面構成部材Hがしっかりと挟持される。なお、上記連結部材21の外周面には、後述する物品取付のために雄ねじ部21aが形成されている。
【0038】
次に、取付ボルト3の基端部3eに形成された係合孔3dに回転工具をあてがって、取付ボルト3に対して第1アンカ片1に対して螺合が進む状態への回転力を与える。これにより、第1アンカ片1と取付ボルト3との仮固定が解除され、さらなる取付ボルト3への回転力付与によって、取付ボルト3は壁面構成部材Hの裏面側へと奥深く進行して、壁面構成部材Hの表面側への突出長さが小さくされる(図10参照)。
【0039】
以上の取付完了状態において、アンカ片1、2は、壁面構成部材Hの裏面側に圧接されるような方向の荷重は勿論のこと、剥離される方向の荷重、さらには壁面構成部材Hの裏面に沿って摺動(回転方向)される方向の荷重をも支承することができ、広い方向に渡っての荷重支承能力が大きなものとなる。ちなみに、図10の取付完了状態において、図示を略す物品からの荷重が下方向のときは、上方に向けて伸びる第1アンカ片1が壁面構成部材Hの裏面側に圧接される方向の力を受けて荷重支承が十分に行われ、これに加えて、下方に向けて伸びる第2アンカ片2は壁面構成部材Hの裏面側から剥離される方向の力を受けるが、第2アンカ片2は両面接着テープ9の接着作用によって剥離することが規制されるので、この分荷重支承能力が従来よりも大きくなる(このため両面接着テープ10を、その面積を大としかつ第2アンカ片2の少なくとも先端部に位置するように設定してある)。
【0040】
次に、図10を参照しつつ、物品としての手摺り35を固定する一例について説明する。手摺り35は、その端部にフランジ部35aを有し、このフランジ部35aに抜け止めされた状態で固定具36が手摺り35の端部に回転自在に嵌合されている。固定具36は、キャップ状に形成されて、その内面に雌ねじ部36aが形成されており、この雌ねじ部36aが、連結部材21の外周に形成された雄ねじ部21aに螺合される。なお、手摺り35のうち少なくともフランジ部35a側の端部は筒状とされて、固定具36を連結部材21に奥深く螺合させたときに、ロックナット23が手摺り35内に挿入状態とされる。
【0041】
ここで、壁面構成部材Hの裏面側に、開口部11の左右近傍においてそれぞれ縦下地材が有する場合についての対応について、図11以下を参照しつつ説明する。図11は、開口部11の左右近傍にそれぞれ縦下地材41、42を有する場合で、両アンカ片1、2が開口部11を通して壁面構成部材Hの裏面側に位置された状態が示される(図7対応)。この場合、下向き姿勢にある第1アンカ片1を上向き姿勢とすべく、取付ボルト3を介して第1アンカ片1を右あるいは左に回転させようとしたとき、第1アンカ片1は、縦下地材41あるいは42に当接して、上向き姿勢とすることが不可能となり、下向き姿勢のままとなる。
【0042】
各アンカ片1、2がそれぞれ下向き姿勢のままであると、アンカ片1、2の上端位置はそれぞれ開口部11の上縁よりも下方に位置されて、開口部11を跨ぐ状態が得られないことになる。ちなみに、前述したように、第1アンカ片1を上向き姿勢としたときは(図9参照)、2つのアンカ片1、2でもって開口部11を上下方向から跨ぐ状態を得ることができる。このように、開口部11を上下方向から跨いでいない図11の状態で、取付ボルト3に壁面構成部材Hの表面側に向けて引張力が作用すると、アンカ片1、2はその基端部1e、2e側が開口部11を通して壁面構成部材Hの表面側へと変位されるような動きとなり、しっかりとした取付は事実上確保できないことになる。
【0043】
上述のように、開口部11の左右近傍にそれぞれ縦下地材41、42が存在するときは、2つのアンカ片1、2のうち第2アンカ片2のみを用いた取付けが、次のようにして行われる。まず、第1アンカ片1と取付ボルト3とを、所定以上のトルクで相対回転させて、その仮固定を解除し、第1アンカ片1から取付ボルト3を取外す。取外された取付ボルト3を、第2アンカ片2の長孔2cに挿通し、その先端部3eに抜け止め用のナット43を螺合させる(図12参照)。
【0044】
この後、図12の状態から取付ボルト3を大きく傾斜させた状態で、第2アンカ片2を取付ボルト3と共にその先端部側から開口部11内に挿通させる。この挿通する過程が図13、図14に示されるが、取付ボルト3は、長孔2cの長手方向に伸びるように第2アンカ片2に極力沿うように傾斜されて、小さな径の開口部11を通過させることが可能となる。ちなみに、取付ボルト3を第2アンカ片2の板面に直交させた状態では、開口部11に挿通させることが全く不可能である。
【0045】
第2アンカ片2が開口部11に完全に挿通されて、壁面構成部材Hの裏面側に下向き姿勢で位置された状態が図15に示される。この状態では、取付ボルト3に対して第2アンカ片2が自重で下方へ変位されて、取付ボルト3は長孔2cの上端に位置されることになる。この状態では、第2アンカ片2の基端部2eが開口部11の上縁を越えた状態となって、つまり第2アンカ片2が開口部11を上下方向から跨ぐ状態となる。この点を、図5をも参照しつつ説明すると、長孔2cの上端に位置された取付ボルト3の中心から、第2アンカ片2の基端面までの距離をLとしたとき、この距離Lは、開口部11の半径よりも十分に大きいものとされている。なお、長孔2cの長さが長いほど、取付ボルト3が第2アンカ片2の板面に対して平行になる度合いが強くなって、より小さい径の開口部11を挿通可能とされる。
【0046】
図15の状態からは、2つのアンカ片1、2を用いたのと同様に、スペーサ7、連結部材21、ワッシャ22、ロックナット23を用いて、第2アンカ片2と連結部材21とで壁面構成部材Hの挟持が行われる。第2アンカ片2は、開口部11を上下方向に跨いでいるので、連結部材21と共働して壁面構成部材Hをしっかりと挟持することができる。なお、第2アンカ片2に設けられている両面接着テープ10は、そのまま利用されて、壁面構成部材Hの裏面側に接着される。
【0047】
以上実施形態について説明したが、物品としては、手摺りに限らず、照明器具等の各種電気製品等、壁面構成部材Hへの取付を行うことが要求される種々のものとすることができる。また、第1アンカ片1と取付ボルト3との仮固定を行わないようにすることもできる(常時一体回転で、この場合は、第2アンカ片2のみを用いた取付けを行うときは、別途取付ボルトを用意するか、あるいは第1アンカ片1に連結されている取付ボルト3を第1アンカ片1の近傍で破断して第2アンカ片2用に用いればよい)。
【0048】
第1アンカ片1、第2アンカ片2の形状は、開口部11を挿通可能な適宜の形状を選択できる。接着材としては、面接着テープ9、10の他、接着剤特に速乾性の2液硬化型の接着剤を用いることもできる。また、接着材は、第2アンカ片2のみに用いるようにしてもよく、あるいは接着材を全く用いないようにすることもできる。
【0049】
取付ボルト3を利用した物品の固定手法は、実施形態に示すような連結部材21を利用する場合に限らず、例えば、ブラケットやハンガーのような物品をその背面部を保持部として直接取付ボルト3に固定する等、適宜の手法を選択できるものである。取付部材4としては、種々の形式のものを採択することができ、例えば複数の部材に分割した形式でなく、例えば連結部材21を取付ボルト3に螺合される形式として、1つの部材のみによって構成することもできる。また、取付部材4として、スペーサ7の機能をも合わせ持つ構成とすることもでき、例えばスペーサ7に相当する円筒部材を取付ボルト3に螺合されるねじ孔を有する構造にすると共に、開口部11の周縁部(壁面構成部材Hの表面側の周縁部)に当接される薄いフランジ部を有する構造として、このフランジ部が開口部11の周縁部に圧接されるように取付ボルト3に螺合させることによって、フランジ部とアンカ片1、2とで壁面構成部材Hを挟持する構造とすることができる。
【0050】
ナット43は、取付ボルト3の第2アンカ片2からの抜け止めを行うものであるので(壁面構成部材Hを挟持する力に対抗する)、ナット43の代わりに、例えば抜け止めピンを取付ボルト3に取付ける等の適宜の抜け止め手段を採択することができる。本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供すること、および本発明の主要構成要素となる部品の提供をも暗黙的に含むものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示すもので、2つのアンカ片を両面接着テープを有する所定面側から見た斜視図。
【図2】図1の反対側の面から見た斜視図。
【図3】2つのアンカ片を重合させた状態を示す側面図。
【図4】図3の右側面図。
【図5】長孔が形成された第2アンカ片を示す正面図。
【図6】2つのアンカ片を壁面構成部材の開口部に挿入している状態を示す要部断面斜視図。
【図7】図6の状態から2つのアンカ片を壁面構成部材の裏面側に位置させた状態を示す一部断面斜視図。
【図8】図7の状態から、2つのアンカ片を上下方向に離れる方向に伸ばして展開して、両面接着テープによって壁面構成部材の裏面に接着した状態を示す一部断面斜視図。
【図9】図8の状態での側面断面図。
【図10】図8の状態から取付ボルトを壁面構成部材の裏面側に深く進入させた状態を示すと共に、物品としての手摺りの取付手法を示す側面断面図。
【図11】開口部の左右近傍に有する縦下地材と壁面構成部材の裏面側に挿通されたアンカ片との関係を示す図。
【図12】第2アンカ片に形成された長孔に対して取付ボルトを挿通した状態を示す斜視図。
【図13】図12の状態から、取付ボルトを第2アンカ片に対して傾斜させて壁面構成部材の開口部に挿通させていく状態を示す斜視図。
【図14】図13に対応した断面図。
【図15】第2アンカ片が開口部を完全に通過して壁面構成部材の裏面側に位置された状態を示す図。
【符号の説明】
1:第1アンカ片
1a:ねじ孔
1e:基端部
2:第2アンカ片
2a:取付孔
2c:長孔
2e:基端部
3:取付ボルト
3e:基端部
3f:先端部
4:取付部材
9:両面接着テープ
10:両面接着テープ
11:開口部
21:連結部材(取付部材)
21b:雄ねじ部
23:ロックナット(取付部材)
31:凹部(突起部形成用)
35:手摺り(物品)
41、42:縦下地材
43、ナット
M:物品取付具
H:壁面構成部材
Claims (3)
- 壁面構成部材に形成された開口部より挿通されて該壁面構成部材の裏面側に配置されるアンカ片と該壁面構成部材の表面側に配設される取付部材とを、該開口部を挿通される取付ボルトを介して連結することにより、該アンカ片と該取付部材とで該壁面構成部材を挟持するようにした物品取付具であって、
前記アンカ片として、第1アンカ片と第2アンカ片とが設けられ、
前記第1アンカ片の基端部に前記取付ボルトの先端部が一体回転するように連結され、
前記第2アンカ片の基端部には取付孔が形成されて、該第2アンカ片が前記第1アンカ片よりも前記取付ボルトの基端部側に位置された状態で該取付孔が該取付ボルトに対して螺合されることなく回転自在に嵌合されており、
前記第2アンカ片には、前記取付孔よりも先端部寄りの位置において、前記取付ボルトが挿通可能な幅でかつ該第2アンカ片の長手方向に伸びる長孔が形成されている、
ことを特徴とする物品取付具。 - 請求項1において、
前記第1アンカ片と取付ボルトとが、該第1アンカ片のねじ部に該取付ボルトを螺合させた状態で、所定以上のトルクを受けたときに破断されて互いに分離できるように仮固定されている、ことを特徴とする物品取付具。 - 請求項1または請求項2において、
前記第1アンカ片と第2アンカ片とのうち少なくとも前記第2アンカ片には、前記壁面構成部材の裏面側に当接される所定面において接着材が設けられている、ことを特徴とする物品取付具。
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