JP4018534B2 - 高内相エマルジョンからの発泡体物質の急速調製 - Google Patents
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Description
(関連出願に対する相互参照)
本願は、2000年10月10日に出願された仮出願第60/238,990号の利益及び優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本願は、様々な用途に適した物理的特性を有するミクロ孔質の連続気泡性ポリマー発泡体物質を製造するための高内相エマルジョンの急速硬化に関する。
【0003】
(発明の背景)
ミクロ孔質発泡体の開発は、実質的な商業上利益の対象である。このような発泡体は、種々の用途で、例えば熱、音、電気及び機械的(例えば、クッション又は包装)絶縁体、吸収材料、フィルター、膜、床マット、玩具、インク、染料、潤滑剤及びローションの支持材料などでその有用性が見出されている。発泡体のこのような用途及び特性を記載した参考文献としては、エルテル(Operate G.)著、ポリウレタンハンドブック(Polyurethane Handbook)、ハンザー出版社(Hanser Publishers)、ミュンヘン、1985年及びギブソン(Gibson L.J.)、アシュビー(Ashby M.F.)、「セルラー・ソリッド、構造と特性(Cellular Solids.Structure and Properties)」、パーマゴン・プレス(Pergamon Press)、オックスフォード、1988年が挙げられる。「絶縁体」という用語は、ある位置から他方までのエネルギーの伝達を減少させる物質のことをいう。「吸収剤」という用語は、流体、通常は液体を吸収及び保持又は分配する、例えばスポンジのような物質をいう。「フィルター」という用語は、大きさによる除外、遮断、静電気による吸引、吸着などによって、物質内に不純物は保持しつつ、流体、気体又は液体を通過させる物質をいう。発泡体のその他の用途は、一般に当業者には明白である。
【0004】
高内相エマルション(High Internal Phase Emulsions、以降、「HIPE」と称する)より調製された連続気泡性発泡体は様々な用途に特に有用であり、その用途には、吸収剤使い捨て物品(米国特許第5,331,015号(デスマレー(DesMarais)ら、1994年7月19日発行)、第5,260,345号(デスマレー(DesMarais)ら、1993年11月9日発行)、第5,268,224号(デスマレー(DesMarais)ら、1993年12月7日発行)、第5,632,737号(ストーン(Stone)ら、1997年5月27日発行)、第5,387,207号(ダイアー(Dyer)ら、1995年2月7日発行)、第5,786,395号(ストーン(Stone)ら、1998年7月28日発行)及び第5,795,921号(ダイアー(Dyer)ら、1998年8月18日発行))、絶縁体(熱、音、機械的)(米国特許第5,770,634号(ダイアー(Dyer)ら、1998年6月23日発行)、第5,753,359号(ダイアー(Dyer)ら、1998年5月19日発行)及び第5,633,291号(ダイアー(Dyer)ら、1997年5月27日発行))、濾過材(ブームグラ(Bhumgara,Z.)濾過と分離(Filtration & Separation)1995年3月、245〜251頁;ワルシュ(Walsh)ら、エアロゾル科学誌(J.Aerosol Sci)、1996年、27、5629〜5630及びPCT国際公開特許WO97/37745(シェル・オイル社(Shell Oil Co.)、1997年10月16日公開))及び様々な他の用途が含まれる。上記に引用した特許及び文献を参考として本明細書に組み入れる。前記HIPEの過程において、密度、気泡及び孔径及び孔径分布、気泡柱と窓の比及びこれらの発泡体の多孔性を容易に制御することができる。HIPE発泡体を商業的に魅力的にする上で重要となる問題は、経済性である。
【0005】
HIPE発泡体の製造における経済性は、発泡体に使用される単位体積あたりのモノマーの量及びコスト、並びにモノマーを有用なポリマー発泡体に変換するためのコスト(プロセスコスト)に依存する。HIPE発泡体を経済的に有利にするためには、1つ以上の要因、すなわち(1)発泡体の単位体積あたりのモノマー総量、(2)モノマーの費用、(3)これらのモノマーを有用なHIPE発泡体に変換するプロセスにかかる費用又は(4)これらの要因の組合せを最小限にする必要がある。モノマーの配合及びプロセスの条件は、HIPE発泡体が具体的な用途における要件を満たすようにしなければならない。
【0006】
発泡体の物理的特性は、(1)発泡体を構成するポリマーの特性、(2)発泡体の密度、(3)発泡体の構造(例えば、厚さ、発泡体の気泡を規定するポリマー支柱の形状及びアスペクト比、気泡サイズ、孔径、孔径分布など)及び(4)発泡体の表面の特性(例えば、発泡体の表面が親水性又は疎水性のいずれか)によって決定される。一旦特定の用途における要件が認知され、達成されると、その物質を調製するための経済的に有利なプロセスが所望される。このプロセスにおいて重要な観点、架橋ポリマーの網目構造を形成する、HIPEの油相の重合及び架橋(それらは共に硬化と称される)の速度である。従来、この硬化工程では、エマルジョンを比較的長時間(通常2時間から18時間又はそれ以上)高温(40℃〜82℃)で保持するか、あるいは(100℃を超える温度を適用するために)加圧硬化を使用することが必要であった。このような長い硬化時間及び/又は加圧反応器では処理速度が比較的遅く、結果として資本及び製造コストが高くなる。
【0007】
HIPE発泡体の製造に関して商業的に好結果のスキームを考案しようとするかつての試みでは、例えば、HIPEを大きな保持容器に注入し、それを次いで硬化のために加熱領域に配置している。例えば、1993年10月5日に発行された米国特許第5,250,576号(デスマラス(DesMarais)ら)を参照のこと。1993年2月23日に発行された米国特許第5,189,070号(ブラウンスコンブ(Brownscombe)ら);1994年3月1日に発行された米国特許第5,290,820号(ブラウンスコンブ(Brownscombe)ら)及び1993年10月12日に発行された米国特許第5,252,619号(ブラウンスコンブ(Brownscombe)ら)には、多段階でHIPEを硬化することが開示されている。第1段階は、約65℃未満の温度で、発泡体が部分的に硬化した状態に達するまで行われる。次いで、温度を70℃〜175℃に上げ、素早く最終硬化をもたらす。方法全体では約3時間かかる。HIPE発泡体を製造するための別のスキームでは、層状の不透過性フィルムにエマルジョンを配置し、それを次いで巻き取り、硬化チャンバー内に配置するというものである(199年9月23日に発行された米国特許第5,670,101号(ナトー(Nathoo)ら))。巻かれたフィルム/エマルジョンサンドイッチは、次いで、上記で記載されたブラウンスコンブ(Brownscombe)らの特許に開示されている連続した温度系列を用いて硬化される。1998年12月15日にダイアー(Dyer)の名のもとに発行された米国特許第5,849,805号には、温度82℃(実施例2の注入温度)でHIPEを形成し、82℃で2時間HIPEを硬化させることが開示されている。しかし、これらの試みのいずれも、経済的に優れ、かつ所望の一連の特性を有するようなHIPE発泡体を製造するために、比較的簡便で低資本の方法を与えるような、HIPEからポリマー発泡体への非常に速い変換(例えば、数分又は数秒)の組合せを提供できない。2000年8月31日にデスマライス(DesMarais)らの名のもとに公開されたPCT国際公開特許WO00/50498には、HIPEの連続ストリップを硬化して発泡体を得る方法及び高温での急速硬化を促進するためにエマルジョンの静水圧力によって与えられる圧力下でHIPEを硬化するための傾斜した管状装置が記載されている。2001年8月14日に発行された米国特許第6,274,638号(ヨネムラ(Yonemura)ら)には、活性エネルギー線を用いるか、あるいは連続工程において硬化後にHIPEの温度を上昇させることによって短時間でHIPE発泡体を製造する方法が開示されている。
【0008】
この技術はまた、モノマーの揮発性を制御するために圧力を用いること、あるいは好適な重合/硬化温度で煮沸させることが開示されている。例えば、1998年6月16日にダイアー(Dyer)に発行され、同一出願人に譲渡された米国特許第5,767,168号には、比較的揮発性の共役ジエンモノマーの揮発性を制御するための加圧適合性が開示されている。しかし、その文献に開示される発泡体の硬化時間はいまだ2時間を超え、HIPE発泡体の経済的な有用性を改善し得る硬化速度においてはいまなお大いに改善の余地がある。
それ故に、水の沸点を超える温度でHIPEを硬化するために必要とされる高圧力を維持するための複雑なアッセンブリに頼ることなく、あるいは最初の硬化工程の後に手順を加えることなく又は、例えば電子線を含むようなその他の複雑な硬化工程を加えることなく所望の特性を有する連続気泡性のポリマーHIPE発泡体を急速かつ効果的に調製する方法の開発が所望されている。
【0009】
(発明の概要)
本発明は、比較的少量の連続性油相及び比較的大量の不連続性水相を有する高内相エマルション(High Internal Phase Emulsion)、すなわちHIPEを重合することによって連続気泡性発泡体を得るための方法に関する。特に、本発明は、発泡体に必要とされる物理的特性を得ることができるとともに、急速硬化が可能となる反応性の高いモノマーの使用に関する。本発明はさらに、HIPEを硬化するのに必要な時間を顕著に短縮できる特定の重合開始剤系及び濃度並びに硬化温度を記載する。硬化を促進することによって、硬化HIPE発泡体のバッチ式製造及び連続式製造のいずれにおいても資本需要を顕著に減少できるとともに、当該技術分野において記載されるより長時間のより複雑な硬化方法によって製造された発泡体に比べてより有用な特性を有するHIPE発泡体を得ることもできる。
【0010】
本発明のポリマー発泡体物質を調製する方法は、一般にA)油中水型エマルジョンを1)特定の重合可能なモノマーを含む油相と、2)約0.2〜約40重量%の水溶性電解質を含有する水溶液を含む水相とから形成する工程及びB)重合反応を用いてこの油中水型エマルジョンの油相中でモノマー成分を硬化させる工程を含む。重合反応を約20℃〜約130℃の硬化温度で行い、飽和ポリマー発泡体物質を得る。油中水型エマルジョンの水相対油相の体積対重量比は、約8:1〜約140:1の範囲である。油相はa)約80〜約99%の急速硬化可能なモノマー成分及びb)油相中に可溶性であり、安定な油中水型エマルジョンを形成するのに好適である約1〜約20%の乳化剤成分を含む。特に、モノマー成分は次を含む、i)アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類及びこれらの混合物から成る群から選択される、約20重量%〜約97重量%の実質的に水不溶性のモノマー、ii)アクリレート類、メタクリレートポリエステル類及びこれらの混合物から成る群から選択される、約2%〜約40%の実質的に水不溶性の多官能性架橋剤及びiii)約0〜約15%の第3の実質的に水不溶性のモノマー。水相はまた、有効量の重合開始剤系を含んでいてもよい。所望ならば、重合の後にHIPE発泡体の水性部分を除去してもよく、湿った発泡体を種々の技術によって乾燥し、連続気泡性のミクロ孔質低密度製品を得てもよい。
比較的短時間でHIPEを硬化することによって、上記で記載した方法と比べて製造性を増加でき、経済面においても改善できる。HIPEを製造するのにバッチ式又は連続式のいずれも使用できる。
【0011】
(発明の詳細な説明)
I.定義
本発明に関連して、以下に用語の定義を示す。
「硬化」とは、HIPEをHIPE発泡体に変換する過程である。硬化には、モノマーのポリマーへの重合を含む。更にその硬化過程に含まれるもう1つの段階は、架橋である。硬化したHIPE発泡体は、次の処理段階(所望される最終的な特性を与える硬化後の処理を含んでもよい)で扱われるための物理的特性、例えば、機械的完全性を有するものである。一般に、硬化は熱を適用することにより達成される。硬化度は、以下の試験方法の項目で記載される方法を用いて降伏応力によって測定されるように、発泡体の機械的強度を示している。
「重合」は、硬化過程の一部であって、それによって油相のモノマーが比較的高分子量のポリマーに変換される。
「架橋」は、硬化過程の一部であって、それによってラジカル重合に関して1つを超える官能基をもつモノマーが、成長しつつあるポリマーの1つを超える鎖と共重合する。
【0012】
HIPE発泡体を製造するための「バッチ式」方法は、一般にHIPEが硬化される特定の容器においてHIPEを回収する工程を含む。「バッチ式」は、比較的高性能な形状の多数の少量容器を使用してHIPEを回収する工程を含む。このような形状の容器は、三次元形状を有する「成形された」形状を与え得る。HIPE発泡体を製造するための「連続式」方法は、一般に、可動ウェブ上あるいはパイプ又は管又はマニホルド中でHIPEを回収する工程を含み、それは加熱領域を通過してもよく、種々の形状及び横断面の硬化HIPE発泡体の連続体を製造してもよい。
本明細書に用いるとき、「アルキル」という用語は、有機化学で周知のメチル、エチル、n−プロピルなどの有機部分を含む。この用語はまた、「アルキル」という命名法に通常は含まれない、より限定的な「アリール」種を含むことを意図する。それゆえに、本明細書に使用するとき「アルキル」は、フェニル、ナフチルなどの「アリール」基及びベンジルなどの複合基を含むように理解される。このような一般化は、本発明の明細書を簡潔にすることを目的とする。同様に本明細書で使用するとき「メタクリレート」という用語は、「エタクリレート」及びそれより高級の誘導体などの部分も含む。このような基は、実際にはほとんど一般的ではなく、現在商業的にも利用されていないことが明らかなので、以下では具体的に記載しない。
【0013】
I.高内相エマルションから誘導されるポリマー発泡体
A.一般的な発泡体の特徴
1.油相成分
HIPEの油相は、重合して固体の泡構造を形成するモノマー及びそのエマルションを安定化するのに必要な乳化剤を含む。急速硬化可能なモノマー成分は、約80重量%〜約99重量%、好ましくは約85重量%〜約95重量%の量で存在する。油相中に可溶性であり、安定な油中水型エマルジョンを形成するのに好適な乳化剤成分は、約1重量%〜約20重量%の量で存在する。エマルジョンは、約20℃〜約130℃、好ましくは約70℃〜約100℃の乳化温度で形成される。
【0014】
一般にモノマーは、約20〜約97重量%の少なくとも1種の実質的に水不溶性の一官能性アルキルアクリレート又はアルキルメタクリレートを含む。このタイプの代表的なモノマーとしては、C4〜C18アルキルアクリレート類及びC2〜C18メタクリレート類が挙げられる。このタイプの好ましいモノマーとしては、2−エチルヘキシルアクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、n−ノニルアクリレート、n−デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、n−テトラデシルアクリレート、ベンジルアクリレート、ノニルフェニルアクリレート、n−ヘキシルメタクリレート、2−エチルへキシルメタクリレート、n−オクチルメタクリレート、n−ノニルメタクリレート、n−デシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ドデシルメタクリレート、n−テトラデシルメタクリレート及びn−オクタデシルメタクリレートが挙げられる。これらのモノマーの適切な混合物は、得られるHIPE発泡体に所望のTgを付与でき、一般に20重量%〜約97重量%、より好ましくは45重量%〜約85重量%のモノマー成分を含む。この群の好ましいモノマーは、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)及び2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA)である。
【0015】
油相はまた、約2〜約40重量%、好ましくは約10〜約30重量%の実質的に水不溶性の多官能性架橋アルキルアクリレート又はメタクリレートを含む。この架橋性コモノマー又は架橋剤は、得られるHIPE発泡体に強度及び弾性を付与するために添加される。このタイプの代表的な架橋性モノマーは、2以上の活性化されたアクリレート及び/又はメタクリレート基を含有するモノマーを含む。これらは一般に、アクリル酸又はメタクリル酸と、多官能性アルコール類との縮合反応によって得られるものである。この群の非限定例としては、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、1,12−ドデシルジメタクリレート、1,14−テトラデカンジオールジメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート(より正確には「2,2−ジメチルプロパンジオールジアクリレート」と称される)、ヘキサンジオールアクリレートメタクリレート、グルコースペンタアクリレート、ソルビタンペンタアクリレートなどが挙げられる。供給元によって供給されるようなジ−、トリ−、テトラ−及びそれ以上のアクリレート類及びメタクリレート類は、エマルジョンの形成及び安定性に有害となり得る完全にエステル化されていないアルコール類などの不純物を含むことが多い。以下で詳細に記載するように、エマルジョンの安定性及び得られるHIPE発泡体の組成品質を改善するために少なくとも部分的にこのようなアルコール類を取り除くのが有用である。その他の好ましい架橋剤は、アクリレート及びメタクリレート部分の混合物を含む。このような架橋剤は、得られるポリマーを均一に架橋するのにアルキルアクリレート及びメタクリレートモノマーのブ混合物が使用される場合には有効であると考えられている。非限定例としては、エチレングリコールアクリレート−メタクリレート及びネオペンチルグリコールアクリレート−メタクリレートが挙げられる。このような混合架橋剤は、対応するジオール又はトリオールとメタクリル酸及びアクリル酸の混合物とのエステル化によって、あるいはまず最初に遊離のアルコールでアクリレート又はメタクリレートを一官能性にして、次いで他方の酸(メタクリル酸又はアクリル酸のいずれか)とエステル化することによって、あるいは他の手段によって調製してもよい。混合架橋剤におけるメタクリレート:アクリレート基の比は、50:50から随時必要に応じて任意の他の比までの間で変更してもよい。この群の最も好ましい架橋剤は、エチレングリコールジメタクリレート(EGDMA)であることがわかっているが、この好例は、得られるHIPE発泡体に所望される最終的な特性の種類に基づく。
【0016】
実質的には何らかの第三の水不溶性コモノマーを油相に約0重量%〜約15重量%、好ましくは約2重量%〜約8重量%加えて、特性を別の方法で修正してもよい。特定の場合、得られるHIPEに靭性を付与する「強化(toughening)」モノマーが所望される場合もある。これらとしては、スチレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、イソプレン及びクロロプレンなどのモノマーが挙げられる。理論に縛られないが、このようなモノマーは硬化の間にHIPEを安定化するのに役立ち、より均一でより良く形成されるHIPE発泡体が得られると考えられ、この発泡体は結果として優れた靭性、引張り強度、耐磨耗性などを有する。2000年12月12日に発行された米国特許第6,160,028号(ダイアー(Dyer))に開示されるように、難燃性を付与するモノマーを添加してもよい。色(ビニルフェロセン)、蛍光特性、耐放射線性、放射線の不透化性(例えば、テトラアクリル酸鉛)を与え、電荷を分散し、入射赤外光を反射し、電波を吸収し、HIPE発泡体の支柱の湿潤性表面を形成し又は、その他の何らかの目的のためにモノマーを加えてもよい。特定の場合、これらの追加のモノマーは、HIPEをHIPE発泡体に変換するための工程全体を遅延させる場合があり、所望の特性を付与する場合にはバランスをとることが必要である。そのため、このようなモノマーの量を最小限にし、変換速度の遅延を最小限にするか、あるいは必要でない限りこのようなものを排除するのが一般に望ましい。このタイプの好ましいモノマーは、スチレン及び塩化ビニルを含む。特にスチレンは、1%〜15%の適度な量で使用される場合であっても優れた引張り靭性を有するHIPE発泡体を得るのに有用である。反応速度における影響が除々に限られたものになるけれども、必要によりさらに高濃度のスチレンを使用してもよい。
油相はさらに、HIPEを安定化するのに必要な有効量の乳化剤を含む。このような乳化剤は、一般に当業者に周知であり、例を以下に記載する。
【0017】
油相はまた、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ラウロイル、アゾイソブチロニトリル、2,2’−アソビス((2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジ(n−プロピル)ペルオキシジカルボネート、ジ(sec−ブチル)ペルオキシジカルボネート、ジ(2−エチルヘキシル)ペルオキシジカルボネート、1,1−ジメチル−3−ヒドロキシブチルペルオキシネオデカノエート、α−クミルペルオキシネオデカノエート、α−クミルペルオキシネオデカノエート、t−アミルペルオキシネオデカノエート、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、t−アミルペルオキシピバレート、t−ブチルペルオキシピバレート、2,5−ジメチル2,5−ジ(2−エチルヘキサノイルペルオキシ)ヘキサン、t−アミルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート、t−ブチルペルオキシアセテート、t−アミルペルオキシアセテート、t−ブチルペルベンゾエート、t−アミルペルベンゾエート、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−アミルペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、t−アミルヒドロペルオキシド、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン、1,1−ジ−(t−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、エチル3,3−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ブチレート、エチル3,3−ジ−(t−アミルペルオキシ)ブチレート及び当業者に既知のその他のこのような重合開始剤などの油溶性重合開始剤を含有していてもよい。これらのHIPEを硬化させる速度は一般にかなり速いので、それらのモノマー相への添加は乳化直後(又はほぼ終盤)に行い、乳化システムを妨害し得るような早期の重合が起こるのを妨げるのが好ましい。重合及び硬化に影響するフリーラジカルのその他の供給源は、当業者に理解され、周知である。これらには、UV(しばしばベンゾフェノンなどの特定の化合物を用いて使用され、ラジカルを与える)、γ線、X線、電子線及びその他のフリーラジカルを与える任意のエネルギー手段などの高エネルギー光子への曝露が含まれる。一般にこれらの技術は一般により弱い硬化HIPE発泡体を製造するので、好ましくない。
【0018】
2.水相成分
HIPEの不連続性水性(又は水)内相は一般に、1つ以上の溶存成分を含有する1つ以上の水性溶液である。この水相の1つの必須溶存成分は、水溶性電解質である。水相は約0.2重量%〜約40重量%、好ましくは約2重量%〜約20重量%の水溶性電解質を含む。溶存電解質は、本来は油性であるモノマー、コモノマー及び架橋剤の傾向を最小にし、水相にも溶解する。好ましい電解質としては、カルシウム又はマグネシウムなどのアルカリ土類金属の塩酸塩又は硫酸塩が挙げられる。このような電解質は、重合中のpHを制御する緩衝剤を含むことができ、例えば燐酸塩、硼酸塩及びカルボン酸塩及びこれらの混合物などの無機対イオンを含む。少量の水溶性モノマーも使用してもよく、例としてはアクリル酸及びビニルアセテートが挙げられる。
【0019】
水相の別の任意成分は、当該技術分野においてはおそらく既知である水溶性フリーラジカル重合開始剤である。重合開始剤は、油相に存在する重合可能なモノマーの総モル数に基づいて約20モル%以下の濃度で存在し得る。さらに好ましくは、その重合開始剤は、油相の重合可能なモノマーの総モル数に基づいて約0.001〜約10モル%の濃度で存在する。好適な重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、2,2’−アゾビス(N,N’−ジメチレンイソブチラミジン)ジヒドロクロリド及びその他のこのタイプのアゾ重合開始剤が挙げられる。また、これらの系では重合速度が早いので、乳化システムにおいて起こる早期の重合量を低減させるために、重合開始剤を出発物質の水相の一部としてよりもむしろ形成された又は部分的に形成されたエマルジョンに供給するのが望ましい。
【0020】
さらに別の任意成分は、亜硫酸部分を含む塩などの重合開始剤の促進剤である。好ましい例は、ナトリウムヒドロサルファイト(NaHSO3)である。他の例としては、Fe(II)サルフェートなどの還元された遷移金属類の無機塩が挙げられる。他の補助剤としては、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロリドなどのテトラアルキルアンモニウム塩が挙げられる。このような塩類は、(スタークス(Starks,C.M.)及びリオタ(Liotta,C.)の「相間移動触媒、原理と技術(Phase Transfer Catalysis.Principles and Techniques.)」(アカデミックプレス(Academic Press)、ニューヨーク、1978)に記載されるように)相間移動触媒(PTCs)として作用させ、より速い重合のために無機開始剤種の油/モノマー相への移動を促進してもよい。このような促進剤種を重合開始剤の添加時とは異なるとき、添加前又は添加後のいずれかに添加し、早期重合を制御するのに役立ててもよい。
【0021】
3.乳化剤
乳化剤は、HIPEの形成と安定化に必要である。この乳化剤は、一般に油相に含まれ、特性が比較的疎水性である傾向がある。(例として、ウイリアムズ(Williams,J.M.)、ラングミュア(Langmuir)、1991年、7、1370〜1377頁が挙げられ、それを参考として本明細書に組み入れる)。ポリマー発泡体を製造するために重合される好ましいHIPEに関して、好適に乳化剤としては、分岐C16〜C24脂肪酸、直鎖の不飽和C16〜C22脂肪酸及び直鎖の飽和C12〜C14脂肪酸のソルビタンモノエステル類、例えばソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノミリステート及びココヤシ脂肪酸から誘導されるソルビタンモノエステル類が挙げられる。代表的な乳化剤としては、ソルビタンモノラウレート(例えば、SPAN(登録商標)20、好ましくは約40%超過の、より好ましくは約50%超過の、最も好ましくは約70%超過のソルビタンモノラウレート)、ソルビタンモノオレエート(例えば、SPAN(登録商標)80、好ましくは約40%超過の、より好ましくは約50%超過の、最も好ましくは約70%超過のソルビタンモノオレート)、ジグリセロールモノオレエート(例えば、好ましくは約40%超過の、より好ましくは約50%超過の、最も好ましくは約70%超過のジグリセロールモノオレエート又は「DGMO」)、ジグリセロールモノイソステアレート(例えば、好ましくは約40%超過の、より好ましくは約50%超過の、最も好ましくは約70%超過のジグリセロールモノイソステアレート、あるいは「DGMIS」)、並びにジグリセロールモノミリステート(例えば、好ましくは約40%超過の、より好ましくは約50%超過の、最も好ましくは約70%超過のソルビタンモノミリステート、あるいは「DGMM」)が挙げられる。分岐C16〜C24脂肪酸、直鎖の不飽和C16〜C22脂肪酸又は直鎖の飽和C12〜C14脂肪酸のこのようなジグリセロールモノエステル類、例えばジグリセロールモノオレエート(すなわち、C18:1脂肪酸のジグリセロールモノエステル類)、ジグリセロールモノミリステート、ジグリセロールモノイソステアレート及びココヤシ脂肪酸のジグリセロールモノエステル類;分岐C16〜C24アルコール類(例えば、ゲルベアルコール類)、直鎖の飽和C16〜C22アルコール類及び直鎖の飽和C12〜C14アルコール類(例えば、ココヤシ脂肪族アルコール類)のジグリセロールモノ脂肪族エーテル類、ならびにこれら乳化剤の混合物が、特に有用である。好適なポリグリセロールエステル乳化剤の組成物及び調製を記載した1995年2月7日に発行された米国特許第5,287,207号(ダイアー(Dyer)ら)(本明細書に参考として組み入れる)及び適したポリグリセロールエーテル乳化剤の組成物及び調製を記載した1996年3月19日に発行された米国特許第5,500,451号(ゴールドマン(Goldman)ら)(本明細書に参考として組み入れる)を参照のこと。これらは一般に、アルキルグリシジルエーテルと、グリセロールなどのポリオールとの反応によって調製してもよい。グリシジルエーテルにおける特に好ましいアルキル基としては、イソステアリル、ヘキサデシル、オレイル、ステアリル及びその他のC16〜C18部分であり、分岐及び直鎖のいずれもが挙げられる。(イソデシルグリシジルエーテルを用いて形成される生成物を以下「IDE」と称し、ヘキサデシルグリシジルエーテルを用いて形成されたものは以下「HDE」と称する。)別の種類の好ましい乳化剤は、2001年3月27日に発行された米国特許第6,207,724号(ハード(Hird)ら)に記載されている。このような乳化剤は、ヒドロカルビル置換コハク酸又はコハク酸無水物又はそれらの反応同等物を、ポリオール(又はポリオール類の混合物)、ポリアミン(又はポリアミン類の混合物)、アルカノールアミン(又はアルカノールアミン類の混合物)又は2つ以上のポリオール類、ポリアミン類及びアルカノールアミン類の混合物のいずれかと反応させることにより生成する組成物を含む。この種類の有効な乳化剤は、コハク酸アルキルスクシネート及びグリセロール及びトリグリセロールから形成されるポリグリセロールスクシネート(PGS)である。上記乳化剤の多くは、命名法においては完全には記載されない種々の多官能性ポリオールの混合物である。当業者は、例えば「ジグリセロール」は、これら全てがプロセスにおいて「頭−尾」エーテル化によって形成されるわけではないので、単一の化合物ではないことを認識する。
【0022】
このような乳化剤及びそれらの混合物は、通常、それらが約1%〜約20%、好ましくは約2%〜約15%、より好ましくは約3%〜約12%含まれるように油相に添加される。本願に関しては、特に高温でHIPEを安定化できる乳化剤が好ましい。共乳化剤を気泡サイズ、気泡サイズ分布及び特に高温(例えば、約65℃を超える)での乳化安定度をさらに制御するために使用してもよい。代表的な共乳化剤としては、ホスファチジルコリン及びホスファチジルコリン含有組成物、脂肪族ベタイン類、長鎖C12〜C22ジ脂肪族、短鎖C1〜C4ジ脂肪族四級アンモニウム塩、長鎖C12〜C22ジアルコイル(アルケノイル)−2−ヒドロキシエチル、短鎖C1〜C4ジ脂肪族四級アンモニウム塩、長鎖C12〜C22ジ脂肪族イミダゾリニウム四級アンモニウム塩、短鎖C1〜C4ジ脂肪族、長鎖C12〜C22モノ脂肪族ベンジル四級アンモニウム塩、長鎖C12〜C22ジアルコイル(アルケノイル)−2−アミノエチル、短鎖C1〜C4モノ脂肪族、短鎖C1〜C4モノヒドロキシ脂肪族四級アンモニウム塩が挙げられる。特に好ましいのは、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート(DTDMAMS)である。このような共乳化剤及び追加の例は、米国特許第5,650,222号(デスマライス(DesMarais)ら、1997年7月22日発行)により詳細に記載されており、その明細書を参考として本明細書に組み入れる。代表的な乳化剤系は、6%のPGS及び1%のDTDMAMS又は、5%のIDE及び0.5%のDTDMAMSを含む。前者はより小さい気泡のHIPEを形成するのに有用であることがわかっており、後者はより大きな気泡のHIPEを安定化する傾向にある。高いW:O比(約35:1を超える)を有するHIPEを安定化するためには、これらの成分のいずれかを高濃度で使用する必要がある。
【0023】
4.任意成分
様々な任意成分もまた、様々な理由で水相又は油相のいずれかに含まれていてもよい。例としては、酸化防止剤(例えば、ヒンダードフェノール、ヒンダードアミン光安定剤、UV吸収剤)、可塑剤(例えば、ジオクチルフタラート、ジノニルセバケート)、難燃剤(例えば、ハロゲン化炭化水素、リン酸塩、ホウ酸塩、三酸化アンチモン又はリン酸アンモニウム又は水酸化マグネシウムのような無機塩)、染料及び色素、蛍光剤、充填剤粒子(例えば、デンプン、二酸化チタン、カーボンブラック又は炭酸カルシウム)、繊維、連鎖移動剤、活性炭素粒子のような臭気吸収剤、溶存するポリマー及びオリゴマー及び様々な理由のためにポリマーに通常加えられるその他の薬剤が挙げられる。このような添加物は、色、蛍光特性、耐放射線性、放射線不透化性(例えば、鉛化合物)を与え、電荷を分散し、入射赤外光を反射し、電波を吸収し、HIPE発泡体の支柱の湿潤性表面を形成し又は、その他の何らかの目的のために加えてもよい。
【0024】
B.HIPE発泡体を得る処理条件
発泡体の調製には、通常、次の工程が含まれる。1)HIPEを形成する工程。2)連続気泡性の発泡ポリマー構造体を形成するのに適切な条件下でこのHIPEを硬化する工程。3)発泡ポリマー構造体を任意選択的に圧搾及び洗浄してポリマー発泡構造体から元々の残留水相を除去し、必要であれば、ポリマー発泡構造体を親水性を持たせる界面活性剤及び/又は水和する塩で処理して、必要とされる親水性を持たせる界面活性剤/水和する塩を析出させる工程。そして4)その後にこのポリマー発泡構造体を脱水する工程。
【0025】
1.HIPEの形成
HIPEは、水相成分及び油相成分を約8:1〜140:1の比率で混合することにより形成される。これは「水相対油相の比」又はW:O比と呼ばれ、得られる乾燥HIPE発泡体の密度を決定する主な要因であるため重要である。好ましくは、この比率は、約10:1〜約75:1、更に好ましくは約13:1〜約65:1である。代表的なW:O比は約35:1である。(比率は一般に有機相の重量に対する水相の体積として表される。)上記で説明したように、油相は通常必須モノマー、コモノマー、架橋剤及び乳化剤、並びに任意成分を含有する。水相は、通常、一種の又は複数の電解質及び一種の又は複数の重合開始剤を含む。
【0026】
HIPEは、混合された油相及び水相を剪断攪拌することによりそれらから形成できる。剪断攪拌は、一般に、所望のサイズの水滴を有する安定なエマルジョンを形成するのに必要な時間ある程度まで適用される。このような工程はバッチ式又は連続式のいずれかで行うことができ、一般にエマルションを生成するのに適切な条件、すなわち水相の液滴が、結果として生じるポリマー発泡体が必要とされる構造特性を示す程度に分散するような条件下で行われる。油相及び水相の混合物の乳化には、回転翼のような混合装置又は攪拌装置の使用が含まれてもよい。あるいは、混合された油相及び水相を、必要とされる剪断力を付与するのに必要な速度で一連の静的混合器に通すことによって混合を行ってもよい。この工程において、油相を含有する液体の流れを形成する。同時に、水相を含む別のより大きな液体の流れも形成する。2つの別々の流れは、好適な混合チャンバー又は混合領域に適切な乳化圧力で供給され、そこで混合されて上記で特定した必須の油相対水相の重量比を得る。
【0027】
混合チャンバー又は混合領域において、混合流れは一般に、例えば、適切な形状及び寸法の回転翼か又は、一般に当業者には既知のその他の剪断力又は乱流混合を付与する手段により剪断攪拌される。剪断力を与えるこのような代替手段の例としては、2001年4月19日にカタルファモ(Catalfamo)らの名のもとに公開されたPCT国際公開特許WO01/27165に記載されるようなインライン混合機が挙げられる。
【0028】
剪断力は、典型的に油相/水相の混合した流れに対し、適切な速度と程度で適用される。一旦形成されると、安定な液体HIPEは次に混合チャンバー又は混合領域から回収又はポンピングされる。連続工程を用いてHIPEを形成する好ましい方法については、米国特許第5,149,720号(デスマライス(DesMarais)ら、1992年9月22日発行)により詳細に記載されており、それを参考として本明細書に組み入れる。HIPEの再循環ループを有する改良型連続工程について記載されている、本発明の譲渡人に譲渡された米国特許5,827,909号(デスマライス(DesMarais)、1998年10月27日発行)も参照のこと(参考として本明細書に組み入れる)。米国特許第5,817,704号(シャイブリ(Shiveley)ら、1998年10月6日発行)に開示されるように、この工程も2つ以上の様々な種類のHIPEを同一容器内で形成することが可能であり、その明細書は参考として本明細書に組み入れる。この例においては、2つ以上の油性及び水性の流れは独立して混合し、次いで必要に応じて混合してもよい。
【0029】
2.HIPEの油相の重合/硬化
本発明は、より速い硬化をもたらす選択されたモノマーを用いたエマルジョンにおける油相の重合/硬化に関する。上記で記載されるように形成されたHIPEは、バッチ式方法又は連続式方法において重合/硬化してもよい。
ポリマーの硬化度の尺度となるのは、以下の試験方法の項目で記載される降伏応力によって測定されるような、発泡体の強度である。ポリマーの硬化度の別の尺度としては、以下の試験方法の項目においてもより詳細に記載されるように、例えばトルエンなどの良溶媒に膨潤する程度である(架橋したHIPE発泡体は化学的に変性することなく溶解しない)。
理論に縛られないが、硬化は2つの重複する工程を含むと考えられている。これらは、モノマーの重合と、ポリマー主鎖に隣接する活性部位間における架橋の形成である。架橋は、さらなる取り扱い及び使用のために必要とされる強度と完全性とを有するHIPE発泡体の形成に必須である。本発明では、以前に使用されていたものよりもより反応性のモノマーを選択することによって両方の工程を促進する。
【0030】
油相の主たるモノマー成分として使用されるときアクリレート及びメタクリレートは、当該技術分野で以前に記載されていたモノマー系に比べてこれらモノマーの重合速度を高めることがわかった。例えば、以前に開示されていた典型的な油相は、スチレン系(例えば、スチレン及びジビニルベンゼン)及びアルキルアクリレート部分を含む。スチレン系成分が存在すると、重合速度及び後続のHIPEの硬化が大幅に遅延され得る。理論に縛られないが、これは、共重合において最初にスチレン系モノマーの反応が有利に進むスチレン−アルキルアクリレート(又はメタクリレート)コポリマーの反応比の効果によるものであると考えられている。しかし、適切な形態のアルキルアクリレート及びメタクリレートは、適切な形態のスチレン系モノマーよりも素早く重合する(オジアンG(Odian,G.)の「重合の原理(Principles of Polymerization)」第3版;ウイリー・アンド・サン:ニューヨーク、276頁、表3〜11を参照のこと)。この記載においては、メチルアクリレートの重合速度は、スチレンの重合速度の12倍を超える速さであり、メチルメタクリレートの場合には3倍を超える速さである。そのため、主にアルキルアクリレート類(又はアルキルメタクリレート類)で構成された油相の重合は、多量のスチレン系モノマーを含むものに比べて顕著に早く重合することが予測される。しかし、スチレン系モノマーを実質的に排除すると2つの主な問題を生じることになる。まず、スチレン系モノマーはその疎水性のためにHIPEの形成に非常に好適である。第二には、最も効率のよい架橋剤の1つとして知られるジビニルベンゼンはスチレン系モノマー(架橋剤)であり、顕著に速度を促進すべき場合であっても多量に使用できない。出願人は、適切なHIPE安定性、得られるHIPE発泡体の好ましい特性、及び重合速度の顕著な増加をもたらす、アクリレート及びメタクリレートモノマーと架橋剤との好適な配合を開発する際にこのような問題点を考察した。
【0031】
本発明の第一の実施態様において、形成されたHIPEを、適合性物質を用いて個々の容器又は成形型に回収し、通常約20℃〜約130℃の温度に設定された好適な硬化オーブンに配置する。硬化温度は、一般に約80℃〜約110℃である。第2の実施態様において、HIPEを図1で概略的に示されるように連続工程において形成する。容器が密閉され、適切な圧力耐性を有する場合、必要により硬化温度を100℃を超えるように上昇させることもできる。高温であることは硬化速度全体を速めるのに有利に働くので、HIPEを高温、例えば約75℃を超える、好ましくは約85℃を超える、最も好ましくは約95℃を超える温度で形成するのが好ましい。適した硬化における全体の温度は、HIPEを形成する際と同じ(若しくはそれよりもわずかに高い)温度であるのが最も好ましい。
【0032】
図1は、本発明によるHIPE発泡体を連続的に形成するのに適した方法及び装置300を示す。HIPEは、前述の米国特許第5,149,720号及び同第5,827,909号に一般に記載される方法を用いて製造される。すなわち、油相(モノマーと乳化剤の好ましい混合物)を調製し、油相供給容器305に保存する。同様に、所望の水相(水、電解質及び重合開始剤の混合物)を調製し、水相供給容器310に保存する。油相及び水相を、油相供給ポンプ315及び水相供給ポンプ325によって所望の割合で混合ヘッド330に供給する。混合ヘッド330はHIPEの形成に必要な機械的エネルギー(剪断力)を与える。所望ならば、HIPE再循環ポンプ335を使用することもできる。
形成されたHIPEを、発泡体製品に所望される特定の横断面形状及び寸法を有する細長い硬化チャンバー340にポンピングする。混合ヘッド330からHIPEを硬化チャンバー340へポンピングするために油相供給ポンプ315及び水相供給ポンプを使用してもよい。この場合、乳化は実質的に硬化圧力で起こる。
【0033】
本発明の別の実施態様(図示せず)において、上記で記載したものと同様の多段階システムを使用し、異なる性質の組合せ(例えば、孔の寸法、機械的特性など)を有する複合HIPEを製造することもできる。特定の最終用途に所望されているような一連の種々の特性を有する硬化発泡体が得られるように、このような複合HIPEを硬化チャンバー340に導入できる。
チャンバー340の内側をHIPEと適合性の物質でさらに覆い、それによってHIPEが接触する内表面でHIPE構造が分解するのを防ぎ、目的とする高温下で油相成分又は水相成分によって分解されないようにしてもよい。この適合性の物質は、硬化HIPEを支持する連続可動ベルトを構成してもよい。任意選択的に硬化HIPEとチャンバー壁との間にスリップ層を設け、HIPEがチャンバー340を通過するときに不均一なフローパターンが生じるのを最小限にしてもよい。上記で議論された内面層に関して、このスリップ層は、HIPEの油相成分及び水相成分と適合性でなければならず、奏効するために硬化温度において充分な機械的安定性を有していなければならい。
【0034】
HIPEがこの区域又は領域を通過する際に、HIPEを所定の硬化温度にするために(又はHIPEが所望の硬化温度で形成された場合にはその温度でHIPEを維持するために)チャンバー340の少なくとも一部を加熱する。管理された方式で所望の温度に到達させ、そして維持するためには、この区域又は領域を加熱するどのような方法を用いてもよい。例としては、抵抗電気素子、蒸気、熱油又はその他の流体、熱風又はその他の気体、直火、あるいは当業者に公知のその他の加熱方法による加熱が挙げられる。任意選択的に静的混合器/熱交換器、あるいはその他の強制対流熱交換器を加熱区域に利用して、HIPEへの熱伝達を向上させることもできる。一旦HIPEがゲル化し始めると、発泡体の構造を損傷又は破壊することさえもあるので組成物をもはや混合できなくなる。
【0035】
任意の加熱区域の長さ、任意の加熱区域の温度及びエマルジョンを管を通してポンピングする際の速度は、完全な硬化を達成するためにチャンバー340の中央部に適切に熱伝達し、チャンバー340内での滞留時間が充分となるように選択される。任意選択的にチャンバー340で加熱が行われる場合、素早い熱伝達を促進するために比較的薄い横断面寸法を有するチャンバー340が好ましい。HIPEは硬化チャンバー340を出る時までに実質的にHIPE発泡体に硬化される。静水ヘッドを提供するために、任意選択的に高所延長部分(elevated extension)350を、硬化チャンバー340の上部の下流側に配置してもよい。
【0036】
硬化チャンバー340は、硬化HIPEをポンピングするための流動要件に一致する、いずれかの所望の横断面を所有することができる。例えば、横断面は、硬化HIPEの特定の使用に所望されるような、長方形、円形、三角形、環状、楕円形、砂時計形、犬骨形、非対称形などであることができる。好ましくは、チャンバー340の横断面寸法は、重合されたHIPE発泡体が所望の横断面寸法を有するシート状に製造されるようなものである。あるいは、横断面形状を、後続の工程において所望製品の製造を促進するように設計することもできる。例えば、適切なサイズの漏刻形の横断面(又は結合した砂時計形の区域)により、成形されたHIPE発泡体の比較的薄い薄片又はシートを切断することによっておむつなどの使い捨て吸収材製品を製造するのを促進してもよい。その他のサイズ及び形状を、女性用衛生パッド、手術用衣、顔マスクなどを製造するのに調製してもよい。硬化チャンバー340の横断面形形状に拘わらず、得られるHIPE発泡体を切断又は薄く切断して、所定の用途に好適なシート状の形態にしてもよい。
【0037】
HIPEをチャンバーを通ってポンピングするのに必要な圧力を増減させるために、硬化チャンバー340の横断面をチャンバーの長さ方向に変更してもよい。例えば、チャンバーの壁と硬化発泡体の間の摩擦によって生じる流動抵抗を軽減するために、垂直型硬化チャンバーの横断面積をHIPE発泡体が硬化される箇所より上で増加させてもよい。
重合開始剤及び/又は促進剤の溶液を、混合ヘッド330と硬化チャンバー340の間の箇所で任意選択的にHIPEに注入することもできる(図示せず)。重合開始剤を任意に注入する場合、水相供給容器から供給される水相は実質的に重合開始剤が含まれていない。例えば、重合開始剤溶液をHIPE中に分配させるために、注入箇所の下流及び硬化チャンバー340の上流で連続混合機(図示せず)などの追加的混合手段が望まれることがある。このような配置は、予想外の装置停止時に、混合ヘッド330で所望でない硬化が起こるおそれを実質的に減少させるのに有利である。
【0038】
多孔質の水充填連続気泡性のHIPE発泡体は、反応チャンバーにおける硬化後に得られる生成物である。上述したように、チャンバー340の横断面寸法は、重合されたHIPE発泡体が所望の横断面寸法を有するシート状の形態に製造されるようなものが好ましい。別の横断面形形状を使用してもよいが、硬化チャンバー340の形状に拘わらず得られるHIPE発泡体を切断又はスライスして、目的とする用途に好適な厚みを有するシート状の形態にしてもよい。
硬化HIPE発泡体シートは、後続の処理/洗浄及び脱水工程における処理だけでなく、意図する用途に使用するためのHIPE発泡体の調製をより容易にする。あるいは生成物HIPE発泡体を、粒子、立方体、棒、球、板、糸、繊維又はその他の所望の形状に切断、粉砕あるいは細分してもよい。生成物のHIPE発泡体をこの様式で成形しなければならない場合、例えば数フィートの厚みまでの非常に厚い区域の、しばしば「ビレット(billet)」と呼ばれる直線形状に成形するのが有用である場合が多い。これはプロセス処理量を増加させる。
HIPE中に残存する水相は、通常、発泡体を圧縮することによって実質的に除去される。残存する水分は、所望により、従来の蒸発乾燥技術によって又は凍結乾燥、溶媒交換によって、あるいは水分量を所望の量まで減らす他の任意の方法によって除去され得る。
【0039】
III.試験方法
圧縮状態におけるTg、降伏応力、発泡要因及び安定性を測定するための試験方法論は、米国特許第5,753,359号に開示されている。
【0040】
膨潤比:膨潤比を、HIPE発泡体を含むポリマーの架橋度の相対的な尺度として使用してもよい。架橋度は、本明細書の上記で定義したような硬化の重要な部分である。膨潤比は、2〜6mmの厚みで直径2.5cmの円筒形サンプルを切断することによって測定する。発泡体のサンプルを、残存塩及び/又は乳化剤のいずれかを取り除くために水と2−プロパノールで完全に洗浄する。これは、サンプルを、濾過フラスコに取り付けられたブフナー漏斗の一枚の濾紙上に配置することによって行われる。実験室用アスピレーターによって濾過フラスコを真空にし、サンプルを蒸留水、次いで2−プロパノールで完全に洗浄し、水と2−プロパノールが真空によって多孔質発泡体から吸引されるようにする。次いで洗浄された発泡体サンプルを65℃のオーブン中で3時間乾燥し、オーブンから取り出して、膨潤比を測定する前に室温にまで冷却する。サンプルを±1mg以内で計量し、サンプルの乾燥重量Wdを得る。次いでサンプルを、充分なメタノールを含有する真空フラスコに置き、発泡体のサンプルを完全に沈める。発泡構造体中に残存する空泡を、実験室用アスピレーターによってフラスコ内の圧力を除々に低下させることによって取り除く。真空を適用した場合に発泡体サンプルから気泡がはなれて観測されなくなり、発泡体サンプルが真空の開放時に沈むようになるまで、真空を除々に数回適用及び開放する。完全な飽和発泡体サンプルをフラスコからゆっくり取り除き、±1mg以内で計量するが、その際計量工程の間、サンプルからメタノールを圧搾しないように留意する。メタノール飽和サンプルの重量(Wm)を記録した後、大部分のメタノールを穏やかに圧搾することによってサンプルを再び乾燥させ、続いて65℃のオーブンで1時間乾燥する。次いで乾燥したサンプルを、充分なトルエンを含有する真空フラスコに置き、発泡体のサンプルを完全に沈める。発泡体の孔内に捕捉された残存空気を、上記で記載したように穏やかに真空にし及び開放することによって取り除く。上記で記載されるようにサンプルのトルエン飽和重量Wtを得る。膨潤比を、次のようにメタノール及びトルエンの密度、並びに上記手順で記録した重量から計算してもよい。
【0041】
膨潤比=[(Wt−Wd)/(Wm−Wd)]×0.912
式中、0,912はメタノール及びトルエンの密度比である。
【0042】
降伏応力:降伏応力は硬化度の最も実用的な尺度であり、HIPE発泡体の圧縮強度に関する。降伏応力は、応力−ひずみ曲線の傾きに顕著な変化が生じるときの応力である。以下でより詳細に記載されるように、これは降伏点の上下にある応力−ひずみ曲線の外挿領域の交点から実際に調べられる。降伏応力を測定するための一般的な試験方法は、米国特許第5,753,359号に開示されている。特に、本願の目的から、次の方法が使用される:
【0043】
装置:レオメトリックス社(Rheometrics Inc.)(米国ニュージャージー州ピスカッタウェイ(Piscataway,NJ)から入手可能なレオメトリックス(Rheometrics)RSA−2又はRSA−3DMA。
【0044】
設定:圧縮モードの直径2.5cmの平行プレートを用いて600秒間にわたり1秒あたり0.1%のひずみ速度(60%ひずみまで);
試験の開始前の10分間及び試験中はオーブンの温度を31℃に保持する。
【0045】
サンプル:HIPE発泡体サンプルを2〜6mmの厚み及び2.5cmの直径の円筒形に切り分ける。(サンプルを必要に応じて水中で洗浄することによって膨張させる。残存する塩を取り除くための水洗浄は、これらの塩が結果に影響するので一般に行われることである。一般により強靭な発泡体が得られるけれども、残存乳化剤の溶媒抽出も行うこともできる。)
得られる応力−ひずみ曲線を、線形回帰法を用いてプロットの初期直線弾性部分及びプラトー部分を直線回帰することによって分析できる。それによって得られる2つの直線の交点が降伏応力(及び降伏ひずみ)を示す。
【0046】
密度:発泡体の密度は、任意の妥当な方法を用いて乾燥した膨張発泡体について測定できる。本明細書で使用される方法は、上述の米国特許第5,387,207号に開示されている。
【0047】
V.特定の実施例
これらの非限定例は、本発明に従うHIPE発泡体の調製を示す。最終用途に必要とされるような特定の特性(例えば、Tg、密度、耐久性、吸収能力、圧縮強度など)を有するHIPE発泡体を製造するために変更する上で多くの選択が当業者に認識されるであろう。
【0048】
(実施例)
実施例1:HIPE発泡体の少量でのバッチ式調製
A)乳化剤調製
この実施例においてHIPEを安定化するのに使用される乳化剤を以下のように調製する。ヘキサデシルグリシジルエーテル(ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチ、53201、386g)及びイソステアリルグリシジルエーテル(コネティカット州ダンバリーのRSAコーポレーション、06810、514g)を、オーバーヘッド攪拌機を備えた丸底フラスコ中で溶解させる。溶解の間、フラスコを乾燥窒素で満たす。攪拌されている溶解物にグリセロール(アルドリッチ、303g)及びN,N,N’,N’−テトラメチル−1−6−ヘキサンジアミン(アルドリッチ、22.7g)の混合物を添加する。次いで混合物をオイルバスを用いて3時間135℃まで加熱する。次いで、温度を低下させ、95℃で一晩保持する。得られた生成物はIDE/HDEと呼ばれ、さらに精製することなく使用される。(イソステアリル出発物質のみを使用する場合、乳化剤を単に「IDE」と称する。)
【0049】
B)HIPE調製
水300mL中に無水塩化カルシウム(30.0g)及び過硫酸ナトリウム(0.30g)を溶解させることによって、HIPEを形成するのに使用される水相を調製する。2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)(14g)、精製された1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)(6.0g)及びHDE/IDE乳化剤(1.0g)を混合することによって、油相を調製する。(精製は、(乳化剤を添加する前に)10%w/wの塩基性酸化アルミニウムでモノマ−を膨潤させ、使用のために固体を濾過することによって行う。これにより、多量のアルコール不純物及び重合開始剤を取り除く。)これらのモノマーを、ウィスコンシン州ミルウォーキーのアルドリッチケミカルカンパニーから得てもよい。これはHIPEを形成する際に使用される油相を与える。モノマーの重量パーセンテージは、70%EHA及び30%HDDAである。
【0050】
油相(7.0g)を、垂直な側面及び平らな底を有する高密度ポリエチレンカップで計量する。カップの内径は70mmであり、カップの高さは120mmである(これらの大きさは最も好都合である)。直径3/8インチ(9.5mm)のステンレス鋼シャフトの底に取り付けられたステンレス鋼回転翼を備えたオーバーヘッド攪拌機を用いて油相を攪拌する。回転翼は中心のハブから放射線状に伸びた6個のアームを有し、各アームは3.5mm×3.5mmの正方形横断面を有し、シャフトからアームの先までの長さが27mmである。250〜300rpmで回転する回転翼によって油相を攪拌しつつ、210.0mLの80℃に予備加熱された水相を約3〜4分かけて滴下し、高内相エマルジョンを形成する。(本質的に任意の他の好適な比較的低剪断力の混合装置又はシステムのいずれを用いてもよい。)成分を均一に混合するために水相を添加する間は、回転翼をエマルジョン内で上げ下げする。水相(210mL)対油相(7.0g)の比は、この実験において30:1である。(これは、W:O比である。)形成直後のHIPEの温度は70℃である。
【0051】
C)HIPEの重合/硬化
HIPEを含有するカップを5分間85℃に設定されたオーブンに配置する。オーブンから取り除く際に、容器及びその内容物を素早く冷却するために氷と水の混合物を含有するバスに容器を直ちに沈める。数分後、容器を氷/水バスから取り出し、その中の硬化発泡体を上記の試験方法の項で記載されるように洗浄、脱水及び特性評価のために注意深く取り出す。
【0052】
D)発泡体の洗浄及び脱水
硬化したHIPE発泡体を容器から取り出す。この時点での発泡体は残存水相(溶解又は懸濁した乳化剤、電解質、重合開始剤残渣及び重合開始剤を含有する)を有し、重合したモノマーの約30倍の重量がある。発泡体を、濾過フラスコに取り付けられたブフナー漏斗の一枚の濾紙上に配置することによって脱水する。実験室用アスピレーターによって濾過フラスコに真空を適用し、サンプルを蒸留水、次いで2−プロパノールで完全に洗浄して、水と2−プロパノールが真空によって多孔質発泡体から吸引されるようにする。次いで洗浄された発泡体サンプルを65℃のオーブンで3時間乾燥し、オーブンから取り出し、上記試験方法の項で記載したように特性を評価する前に室温まで冷却する。
モノマーの配合、硬化温度、重合開始剤/促進剤の種類、W:O比、乳化剤の種類及び濃度などを変更して、この一般的な方法を繰り返す。代表的なデータを表1に示す。
【0053】
【表1】
【0054】
*EHA=2−エチルヘキシルアクリレート;D4MA=1,12−ドデカンジオールジメタクチレート;TMPTA=トリメチロールプロパントリアクリレート;TD3MA=1,14−テトラデカンジオールジメタクリレート;IDMA=イソデシルメタクリレート;MMA=メチルメタクリレート;STY=スチレン各油相はさらに5重量%のその相DGMO乳化剤を含有する。
これらのサンプルを、エマルジョンを維持するのが困難であるといわれる(例えば、さらに水を導入するのが困難である)W:O比まで形成する。これは各組成物の乳化性能に関連するいくつかの情報を与える。各実施例のアクリレートモノマーを塩基性酸化アルミニウム(モノマー相の30重量%)中にかき混ぜ、使用前に濾別する。実施例HをW:O比が60:1となるように別々に添加する。これらは、本発明の急速硬化組成物の非限定例である。実施例Hは、硬化の速度を大幅に低下させず、組成物の乳化剤安定性を大幅に向上させる少量のスチレン系成分を有する。
【0055】
実施例2:代表的なHIPEの硬化における速度比較
実施例1に記載される技術を以下の表2に示される油相組成物を用いて繰り返す。この実験において、HIPEを含有するカップを定期的(2,3分毎に)調べ、サンプルが適切に硬化しているかどうか、例えば流動性のHIPEが非流動性の発泡体に変化しているかどうかを測定する。これは、スパチュラを用いて少量のサンプルを採取し、それをトルエン中に置くことによって行われる。サンプルが実質的に硬化していなければ、サンプルは破断し、トルエン中に実質的に溶解する。サンプルが硬化していれば、トルエン中で膨潤し、実質的にそのままである。それら2つの状態の変化は比較的突然起こる。所定の硬化状態に達するのにサンプルが必要とする時間間隔を表2に示されるように記録する。(発泡体はある点では完全に硬化していないかもしれないが、ほぼ同じ硬化状態に達していると定性的に判断する。)この測定を記録した種々の温度で行うが、HIPEはその記載された温度で調製及び硬化される。
【0056】
【表2】
【0057】
*比較例A〜Dは、多量のスチレン系コモノマーを含有し、本発明の組成物に比較して硬化がかなり遅い。これらは、記載された時間間隔後、1200分を過ぎる前に硬化する。
**HDMA=1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート「STY」=スチレン「DVB42」は、主に残部がエチルスチレンである42%純度のジビニルベンゼンであり、双方とも主にメタ及びパラ異性体の混合物である。
【0058】
実施例3:HIPEからの発泡体の連続式調製
A)HIPEの調製
水相「C」を、24kgの塩化カルシウムを含有する600L体積に調製する。水相「D」を、600gの過硫酸ナトリウムを含有する60Lの体積に調製する。油相を、2−エチルヘキシルアクリレート(EHA、7550g)、2−エチルヘキシルメタクリレート(EHMA、7550g)及びエチレングリコールジメタクリレート(EGDMA、3770g)、IDE乳化剤(940g)及びジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート(DTDMAMS、24.0g)を混合することによって調製する。これにより、それぞれ40:40:20のEHA:EHMA:EGDMAのモノマー比が得られる。
【0059】
油相(25℃)及び水相「C」(95℃)の別々の流れを、カタルファモ(Catalfamo)らの名前で2001年4月19比に公開されたPCT国際公開特許WO01/27165の「HIPEのインライン調製のための装置及び方法」に記載されているように、静的混合器のシステムに供給する。デザイン、直径及び長さの点において静的混合器の構成を、得られるHIPE発泡体に関して異なる気泡サイズを得るために所望により異なる剪断レベルが得られるように変更してもよい。代表的な静的混合器のデザインは、2L/分の全エマルジョン流速に関して、長さが24インチ(60.96cm)で直径が1インチ(2.54cm)である静的混合器であり、ここに含有される12個の静的混合器素子を有し、これに続く長さ12インチ(30.48cm)の直径が1インチ(2.54cm)の静的混合器があり、ここに含有される6個の静的混合器素子を有する。水相「C」及び油相の相対流速を27:1の比になるように調整する。HIPEを形成した直後、出口の手前に挿入される6つの素子を有する後続の12インチ(30.48cm)の静的混合器を用いて水相「D」をHIPE流れに注入する。水相「D」の流速をW:Oの比が30:1までとなるように調整する。出てきたHIPEは白色の流動性エマルジョンであり、形成の間に付与された剪断力の程度に依存した粘度を有する。(本発明の実施例においては、気泡サイズ及びミクロ構造はこの実施例の目的としては重要な要素ではないので、成分の乳化を行うのに使用される手段のいずれも使用可能である。)
【0060】
B)HIPEの重合/硬化
一旦HIPEの形成が安定であると判断されると、静的混合器から流れ出るエマルジョンの全て又は一部を、後続のHIPEの硬化に所望される要素に依存していくつかに分割してもよい。選択肢としては、成形型を含む容器にHIPEを回収するもの、連続的なシートを形成するために可動ベルト上で特定の厚みの直線状シートに成形するもの、特定の厚みの2つの可動シート間に挿入するもの、パイプなどの円筒形容器又はチャンバーに通してポンピングするもの及びいくつかの横断面寸法を有するチャンバー内に垂直にポンピングするものがある。一般に、これらの取り出し用素子は、最終の所望形状(又はその形状に容易に変換できる形状)にHIPEを成形するように作用し、妥当な時間で硬化を行うのに必要な熱を与える。しばしば、供給される熱は、HIPEが元々形成された温度にHIPEの温度を維持するために供給される。これらの取り出し用素子は、実質的に硬化した特定形状のHIPE発泡体が放出される出口を有する。例えば、HIPE流れは、95℃に設定された硬化オーブンに約3分間通す可動ベルト上に配置してもよい。出てきた硬化HIPE発泡体は、通常、約1mm〜約10mmの間の厚みで、数メートルまでの幅を有するように成形された連続シートである。
【0061】
C)発泡体洗浄及び脱水
硬化部を出てきた硬化HIPE発泡体には、残存水相(溶解又は懸濁した乳化剤、電解質、重合開始剤残渣及び重合開始剤を含有する)があり、重合したモノマーの約30倍(30×)の重量がある。通常、圧縮することにより大部分の水相を圧搾して取り除き、例えばHIPE発泡体シートを真空装置を装備する一連の二本の多孔質ニップロールの間に通し、発泡体の残存水相含量を重合した物質の約6倍(6×)の重量まで除々に減少させる。この時点でシートは所望の水溶性補助剤を含有する水溶液で飽和され、真空装置を装備した一連の3本の多孔性ニップロールで約4倍の水相含量まで圧搾される。
乳化の間に適用される剪断力が充分である場合、発泡体は最終ニップの後に約0.021インチ(0.053cm)の厚みに圧縮されている。その後発泡体を約16時間空気乾燥する。発泡体シートはまた、強制加熱空気流への曝露などの任意の加熱方法を用いて乾燥してもよい。この乾燥により、重合した物質の約9〜17重量%まで水分含量が減少する。この時点において、発泡体シートは非常にドレープ状である。発泡体はまた、約5重量%の残存乳化剤を含有する。水中で膨張させる場合、その自由吸収能力は、約30mL/gであり、ガラス転移温度は約23℃である。
【0062】
本発明の様々な実施形態及び/又は個別の特徴を例示し記述しているが、本発明の趣旨と範囲から逸脱することなく様々な変形と変更が可能であることは、当業者にとり明白であると考える。これも当業者には明らかであろうが、先行する開示で示した実施形態及び特徴のあらゆる組合せが可能であると共に、本発明の好ましい実施となり得る。従って、付随する請求項には、本発明の範囲内にある全てのそのような変形と変更を包含するものである。
【0063】
実施例4:多層HIPE発泡体の形成
上記実施例3の方法を変更することにより、複合構造で結合した不連続なタイプのHIPE発泡体を有する連続HIPE発泡体を得る。このような「不均一な」発泡体は、一般に1998年10月6日に発行された米国特許第5,817,704(シベリー(Shiveley)ら)に開示されている。特に、実施例3に記載されるもののような2つのHIPE流れについて、いくつかの重要なパラメータ(例えば、W:O比、モノマーの配合、重合開始剤のタイプ、流速、形成のジオメトリー(下記)、付与される剪断力の程度など)が異なるように供給する。ある実施態様において、2つのHIPE流れを、一方の上部に他方が並べられた可動ベルトに供給し、ここで上部のHIPEは最小の剪断力で形成され、より下方のものは顕著に大きい剪断力で形成される。さらに、上部のHIPEは、より下方の流れよりも約5倍の流速で製造されるが、双方とも実質的に直線状のシートに成形される。最終的に重合開始剤水溶液はこの上部の流れに注入されず、そのため下方のHIPE中の重合開始剤によって重合及び硬化が行われるの好ましい。得られる複合構造は、2つのシートからなり、下方のものはより厚く、双方とも同じ幅を有し、2つのエマルジョンの界面で混合されることによって互いに結合している。このような複合シートは、上部の層が大きな気泡を有し、より素早く流体を吸収し、それによって吸収剤物品の使用時に頻繁に起こる流体の流出を防ぐので、吸収製品中の主たる吸収剤成分として特に好ましい。より強い剪断力で形成された下方のより厚いHIPE発泡体はさらに「乾燥後に薄くなる(thin-after-drying)」特性及びより小さな気泡を有するように設計され、この両方が非常に大きな毛管脱水能力に寄与し、それによって複合体の上部層によって最初に吸収された流体は、毛管差圧力によって実質的に重力に逆らいこの下方の層に移動するので、吸収物品が人や動物によって着用されるタイプのものである場合には着用者の表面又は皮膚により近づくと考えられる上部層を乾燥させることができる。これによって、表面は極めて好ましい状態に乾燥されるとともに、着用者から吸収された流体を遠ざけ、さらに必要により重力に逆らってでも流体を運ぶ。急速硬化の化学をこのような用途に利用することによる特別な利点は、2つの異なるエマルジョンの混合が比較的短時間に起こり、その結果2つの層の特性が界面でより顕著に現れるということである。
【0064】
タンポンなどの吸収物品の場合、同心円筒形状にHIPEを「押出成形する」のが好ましく、そこでは、外側を構成する同心円筒形状のより弱い剪断力で形成されたHIPEによって覆われるように、高剪断力で形成されたHIPEを内側を構成する同心円筒形状に押出成形している。一旦硬化し、円筒形硬化チャンバーから取り出した後、これらを最終のタンポン形状の長さに切断し、その形状に変換する。
硬化の直前に形成され結合された2つ又は3つ又はそれ以上の異なるHIPEは、剪断速度をちょうど超える際に多くの特性が異なり、各流れは硬化前に互いを含むか、積み重なった無数の形状及び外形に形成されてもよいことが当業者には明らかであろう。
【0065】
実施例5:異なる特性のための配合における変動
実施例1の方法に従い、油相成分及び関連する成分の流速を変動させて、表3に示すように本発明のこれら代表的な発泡体において関心のある特性に対する影響を評価する。
【0066】
【表3】
【0067】
*スチレン系成分(DVB55、ミシガン州ミッドランドのダウケミカルから得られる55%純度のDVBとスチレン)が、本発明の配合において約15%の許容限界を超え、大幅に硬化時間が長くなるので、実施例M及びNは比較例であり、本発明の範囲内に含まれない。
実施例4A〜Lは、本発明の代表的な組成物である。多くの他の変動は、コノモノマーとして異なるアルキルアクリレート類及びアルキルメタクリレート類、架橋モノマーとして異なるジ及びトリアクリレート類及びメタクリレート類を用いて試みた。このようなコモノマー及び代替架橋剤の例は、上記本発明の開示に記載されている。さらにW:O比、乳化剤の種類及びエマルジョンに付与する剪断力における変動は、種々の特定の結果を与える。
【0068】
実施例6:混合架橋剤を含有する配合
混合架橋剤は、異なる反応性の官能基を含有するものである。非限定例としては、エチレングリコールアクリレートメタクリレート(EGAM)、1,6−ヘキサンジオールアクリレートメタクリレート(HDAM)、ネオペンチルグリコールアクリレートメタクリレート(NGAM)及び関連する多官能性化合物が挙げられる。架橋剤におけるアクリレート:メタクリレート部分の比率は、100:0〜0:100の間で変化することができるが、通常約30:70〜約70:30の範囲である。例示の目的で、示された一部の実施例においては、一官能性アクリレート(又はメタクリレート)アルコール(例えば、2−ヒドロキエチルアクリレート)を用い、メタクリル酸(又はアクリル酸)でエステル化することによって比率が50:50になるように制御する。実施例1の方法に従い、油相成分のみを変化させて、表4に示すように本発明のこれら代表的な発泡体において関心のある特性に対する影響を評価する。
【0069】
【表4】
【0070】
*EGDMA及びNPDMAは、「通常の」対称架橋剤である。EGMA及びNGAMは非対称架橋剤である。EGAMは93%EGAM及び7%EGDMAである。NGAMは23%NPDA、53%NPAM及び24%NPDMAである。実施例6のA〜Hは全て本発明の範囲内である。
すべての特許及び特許出願(及びそれに基づいて発行された任意の特許、及び関連して発行された任意の外国特許出願)、及び本明細書に挙げた発行物の開示内容は、参考として本明細書に含まれる。しかし、本明細書に参考として組み込んだ文献のいずれも、本発明を教示又は開示していないことを明言する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 HIPE発泡体を調製するための連続方法の概要図である。
Claims (9)
- 次の工程A)及びB)を含むポリマー発泡体物質の調製方法。
A)次の1)及び2)から油中水型エマルジョンを形成する工程。
1)次のa)及びb)を含む油相。
a)80〜99重量%の急速硬化し得るモノマー成分であって、このモノマー成分が次のi)、ii)及びiii)を含む成分、
i)アルキルアクリレート類、アルキルメタクリレート類及びこれらの混合物から成る群から選択される、20〜97重量%の実質的に水不溶性のモノマー、
ii)多官能性アクリレートエステル、多官能性メタクリレートエステル及びこれらの混合物から成る群から選択される、2〜40重量%の実質的に水不溶性の多官能性架橋剤、
iii)0〜15重量%の第3の実質的に水不溶性のモノマー。
b)1〜20重量%の乳化剤成分であって、この乳化剤成分が油相に可溶性であり、安定な油中水型エマルジョンを形成するのに好適である成分。
2)0.2〜40重量%の水溶性電解質を含有する水溶液を含む水相。
ここで、前記エマルジョンの水相対油相の体積対重量比が8:1〜140:1の範囲である。
B)70℃〜110℃の硬化温度で5分未満行われる重合反応を用いて前記油中水型エマルジョンの油相中で前記モノマー成分を硬化させる工程。 - 水性流体と接触する際に再膨張するような潰れたポリマー発泡体物質が形成される程度まで前記ポリマー発泡体物質を脱水する工程をさらに含む請求項1に記載の方法。
- 前記水相対油相の体積対重量比が、12:1〜65:1の範囲である請求項2に記載の方法。
- 前記モノマー成分が、
i)C4〜C18アルキルアクリレート類、アリールアクリレート類、C2〜C18アルキルメタクリレート類及びこれらの混合物から成る群から選択される、20〜97重量%のアクリレートモノマー、
ii)多官能性アクリレート及びメタクリレートエステル類から成る群から選択される、2〜40重量%の架橋コモノマーを含み、並びに
前記乳化剤成分が3〜10重量%であり、並びに
前記水相がさらに1〜40重量%の無機水溶性塩を含む請求項1に記載の方法。 - 前記乳化剤が、イソデシルグリシジルエーテル、ポリグリセロールスクシネート、ジタロージメチルアンモニウムメチルサルフェート及びこれらの混合物から成る群から選択される請求項1に記載の方法。
- 全てのモノマーが、アクリル酸類又はメタクリル酸類のエステル類である請求項1に記載の方法に従って調製されるポリマー発泡体。
- 1aii)の前記エステルが、1,12−ドデカンジオールジメタクリレート又はエチレングリコールジメタクリレートを含む請求項1に記載の方法に従って調製されるポリマー発泡体。
- 前記油相組成物が、さらに2−エチルエキシルアクリレート及び2−エチルヘキシルメタクリレートを含む請求項1に記載の方法に従って調製されるポリマー発泡体。
- Tgが0℃〜35℃である請求項1に記載の方法に従って調製されるポリマー発泡体。
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