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JP4018369B2 - 像担持体用クリーニング装置を具えた画像形成装置 - Google Patents

像担持体用クリーニング装置を具えた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クリーニング装置を具えた画像形成装置に関し、より具体的には、トナー除去用のクリーニング装置をその装置内に具えている、静電複写機、同プリンタ等の電子写真プロセスを用いた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今、デジタル出力端末のプリンター機能に加えて、複写機、Faxといったアナログ型の出力端末機能をも兼ね備えた複合機が市場で広く受け入れられるようになってきている。このようなデジタル化社会における、ネットワーク対応の複合型出力端末として、電子写真プロセスを用いた画像形成装置が広範に利用されてきている。この複合機は、多種の画像情報を出力できるため、延べ出力枚数も飛躍的に多くなり、それに伴う大きな問題の一つとして、装置本体のDutyCycleが挙げられている。装置本体のDutyCycleとは、サービスマンによるメンテナンスをしなくとも、本体が正常に稼動し続ける限界枚数のことであり、換言すると、このDutyCycleを目安に、部品交換などの定期的なメンテナンスを行う必要がある。
【0003】
このDutyCycleを決定する、最大の律速要因の一つに、像担持体の寿命が挙げられる。一方、エコロジーの観点からは、廃棄物を可能な限り少なくする、すなわち、消耗品を減らすこと、消耗品の寿命を延ばすこと、さらには、消耗品の信頼性を上げることが、装置メーカーに課せられた大きな課題となってきている。
【0004】
従来のアナログ装置からデジタル化を進める上では、デジタル型の装置本体のコストは、従来のアナログ装置と等価もしくは、それ以下にすることも、その要件となる。さらに、以前は、複写機ならびにプリンター共に、白黒機が主流であったが、近年、オフィスにおいて、複写される原稿、プリンター出力される文書ともに、フルカラー化が急速に進行している。従って、単に、アナログ等価デジタル機というだけでなく、装置本体コストとランニングコストの両面で白黒等価のフルカラープリンターが望まれている。すなわち、複合的な機能を持つ、デジタル・フルカラープリンターにおいても、TCO(ユーザーからみた全体の必要費用)を画期的に下げることが可能な技術開発が望まれている。
【0005】
電子写真プロセス技術を用いた画像形成装置において、白黒プリンターとほぼ等価なエンジン(画像形成機構)でフルカラー機プリンターを構成するための手法の一つとして、中間転写体を用い、一つの感光体で中間転写体上に一旦4色の画像を重ねた後、最終的に、この中間転写体上に形成したフルカラー画像を、プリンター用紙などの記録媒体上転写する技法が開発され、実用化も進められている。その際、中間転写体をベルト走行体とすることで、プリンター本体内部における、4色のトナーによる現像装置など、中間転写体を取り巻く構成部材のレイアウトの自由度が増し、同時に、装置全体を小型化することも可能となる。このような中間転写体を利用する装置構成においては、繰り返し画像形成を行う際、前回の画像形成工程の後、中間転写体上に残留しているトナーを毎回除去するクリーニング工程が必要となる。この中間転写体に対するクリーニング手段として、ベルト走行体状の中間転写体表面に、ゴム等の弾性材料からなるクリーニングブレードのエッジを当接させて、表面に付着している残留トナーを掻き落し、除去する方法が多く利用されている。
【0006】
図2は、ベルト走行体状の中間転写体のクリーニングに利用される、従来のクリーニング装置の一例を示す。図2において、紙面に垂直方向に軸線を有し、周辺に感光体、2次転写ローラーを配設した(図中では省略してある)ベルト状の中間転写体4にクリーニング装置17が近接配置してある。
【0007】
前記クリーニング装置17は、ベルト状の中間転写体4の方向に開口部を備えたケーシング20を有しており、該開口部に、ウレタンゴム等からなるクリーニングブレード19の一つの端縁が取着してある。該ブレード19端縁の一つのエッジが、中間転写体4の駆動方向Aに対してカウンター方向に当接しており、不図示の二次転写部位において発生した転写残トナーは、当接されたクリーニングブレード19のエッジ部位に達するとこれによって掻き落とされる。
【0008】
また、クリーニングブレード19で掻き落とされ、ケーシング20内に滞留している転写残トナーは、再び、中間転写体4の回転によって少量クリーニングブレード19エッジに供給されるため、粉体を介在させることによる摩擦力の低下によって、クリーニングブレード19の捲れを防止し、安定した良好なクリーニング性能を得る構成となっている。
【0009】
加えて、プリンターや複写機の高精細、高画質化の要求も、コストダウンと同時に高まっており、電子写真プロセスの分野では、現像に用いるトナーの粒径を細かくして、高精細、高画質化に対応する試みがなされている。トナーの粒径を細かくする際、トナーの形状が球状であるものが、多くの場合用いられている。その際、従来の粉砕法によって得られるトナー(現像剤)と比較して、重合法等によるトナーの方が、その粒径を小さくでき、また、粒径の分布を揃えることが容易であり、従って、高精細な画像を得る上では、より適している。さらには、この重合法等によるトナーの形状は一般に球状となっており、像担持体との接触表面積が小さくなり、その結果、離型性がより優れるため、転写後、像担持体表面に残留するトナー量を減少させるという利点もある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のようにベルト状の中間転写体を利用する装置において、中間転写体4が、その引張弾性率が0.5〜1.5Gpaの範囲である柔らかい材質である際には、中間転写体4表面に付着・残留する球形のトナーをクリーニングブレード19により完全に掻き落し除去することが、場合によっては困難であることが知られている。具体的には、中間転写体4表面に当接したクリーニングブレード19のエッジ先端によって、トナーが柔らかい材質の中間転写体4表面上に押し込まれて接触面積が増えることで、トナーと中間転写体4表面との付着力が増大する。さらには、トナーの形状が球形であるため、クリーニングブレード19と中間転写体4とが接触している部位を、粒子径の小さなトナー粒子が滑り抜け易い結果、この二つの要因により、クリーニングブレード19による掻き落しを逃れ、滑り抜けを起こすトナーの比率が増すためである。
【0011】
クリーニングブレード19による中間転写体4上の転写残トナーを除去する性能は、クリーニングブレード19を中間転写体4に押し当てる当接圧にも依存する。従来の粉砕法によって得られる、球形でないトナーを用いる際には、クリーニングブレード19の当接圧を250mN/cm程度とすることで、十分な除去性能が達成できる。一方、クリーニングがより困難な球形のトナーを中間転写体表面から掻き取り除去するために、クリーニングブレード19の当接圧をより大きくする必要がある。しかし、クリーニングブレード19が中間転写体4の駆動方向Aに対してカウンター方向に当接しているクリーニング装置において、当接圧を上げすぎると、クリーニングブレード19が中間転写体4との摩擦力によってしばしば捲れてしまい、結果的にクリーニング不良を引き起こす頻度も多くなる。その他、クリーニングブレード19の当接圧を増すと、摩耗による中間転写体4の損耗を加速し、中間転写体4自体の寿命を短くする傾向がある。
【0012】
さらには、クリーニングブレード19による掻き取りクリーング機能を補助するために、トナー中に外添剤を混合する技術も用いられている。ただし、柔らかい材質の中間転写体を使用する場合、硬い外添剤を大量に使用すると、中間転写体自体の表面を傷付け損傷し、それに伴い、長期的には、安定したクリーニング性能を維持することができない。
【0013】
加えて、中間転写体表面に対するクリーニング性能の向上のためにクリーニングブレードの当接圧を高くすると、ヤング率の低い材質の中間転写ベルトを使用する際、そのベルト自体の伸縮を増加させ、例えば、フルカラー画像を得るために必要な、安定したベルト体の走行を妨げる要因ともなる。従って、不必要な伸縮を回避するため、クリーニングブレードの当接によって生じるベルト体の負荷を可能な限り軽減することも必要となる。
【0014】
フルカラー画像形成装置において、球形トナーに対するクリーニング性能を向上させるため、多色中の内1色のトナーを不定形なトナーとすることで、外添剤として用いるクリーニング助剤などの塗布装置が設ける必要のない装置構成が特開平08−254873号公報に提案されている。しかし、粒子径の小さな、球形トナーを用いることによる高精細、高画質化を図り、全色に対して画像性の向上を求める場合には、前記の不定形なトナーを利用する手段は採用できない。また、中間転写体表面の付着物を除去する際に、研磨剤を供給することで、クリーニング性能を補助する提案が特開2000−231280号公報でなされているが、強度の弱い材質の中間転写ベルトを使用する場合には、中間転写体表面が損傷し、かえって画像不良をもたらす懸念がある。
【0015】
従って、中間転写体を利用して、フルカラー画像形成を行う電子写真装置において、柔らかい材質の中間転写体に対しても、その表面の損傷・損耗を引き起こす要因とならず、また、粒子径の小さな球形のトナーを使用する際にも、中間転写体表面に残留するトナーを効果的に除去可能なクリーニング手段の開発が望まれている。
【0016】
本発明は前記の課題を解決するもので、本発明の目的は、重合トナーのように球形のトナーを用い、また、中間転写体を具えた電子写真装置において、柔らかい材質の中間転写体表面の損耗を防ぎつつ、表面に残留した、粒子径の小さな球形のトナーを効率よく除去することが可能なクリーニング手段を具えた画像形成装置を提供することにある。より具体的には、クリーニングブレートの捲れの発生、柔らかい材質の中間転写体表面の損耗、ベルト状の中間転写体の不必要な伸縮の要因となる、過度のクリーニングブレート当接圧を用いることなく、粒子径の小さな球形のトナーのすり抜けを防止して、クリーニング不良の発生を防止し、中間転写体の磨耗・損傷をも回避できるクリーニング手段を具えた、画像形成装置を提供することにある。生じることなく中間転写体の表面から除去することを可能としたクリーニング手段を備えたフルカラー画像形成用の画像形成装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記の課題を解決すべく、鋭意研究を進めた結果、クリーニングブレートの捲れの発生、柔らかい材質の中間転写体表面の損耗、ベルト状の中間転写体の不必要な伸縮を回避するためには、クリーニングブレートの当接圧は、従来用いている粉砕法によって得られる非球形のトナーに対して有効な範囲に留めることが必要であり、かかる当接圧を用いる際、安定したクリーニング性能を維持する上では、中間転写体表面に残留している、転写残トナーに対して、クリーニング助剤を外添する手段が有効であることを見出した。より具体的には、球形のトナーを用いる際、かかるトナーで現像されたトナー像を担持する像担持体、例えば、中間転写体の表面に、記録媒体への転写後、付着・残留している転写残トナーに対して、この転写残トナー中にクリーニング助剤を10〜40質量%の比率でクリーニング助剤を外添・混合した上で、クリーニングブレートを当接させて、掻き落しを行うと、像担持体の引張弾性率が0.5〜1.5Gpaの範囲であっても、ベルト状の中間転写体の不必要な伸縮、クリーニングブレートの捲れの発生もなく、球形トナーのブレートエッジ下のすり抜けも防止できることを見出した。本発明者は、前記の知見に加えて、かかる装置構成のクリーニング手段を具えた画像形成装置では、良好な掻き落しクリーニング性能を達成しつつ、長期に使用する間において、前記クリーニングブレートとの摩擦も、外添されているクリーニング助剤により緩和され、それに伴い、ベルト状の中間転写体表面の損傷、磨耗もより僅かなものとできることをも見出し、本発明を完成するに至った。
【0018】
すなわち、本発明にかかる画像形成装置は、
電子写真感光体と、
球形トナーを含み、該電子写真感光体に球形トナーにより画像を形成するトナー像形成手段と、
ポリフッ化ビニリデン樹脂からなるベルト状の中間転写体と、
該電子写真感光体に形成されたトナー像を該中間転写体の表面に一次転写する手段と、
該中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する手段と、
二次転写後にも該中間転写体表面に残留する転写残トナーを掻き落すように該ベルト状の中間転写体の表面に、該ベルト状の中間転写体の移動方向に対してカウンター方向からそのエッジ先端が当接させられているクリーニングブレードと、
該クリーニングブレードによる転写残トナーの掻き落しに先立ち、該中間転写体表面に、クリーニング助剤を、該転写残トナー量を基準として、該転写残トナー中に10〜40質量%の範囲で該クリーニング助剤が含まれるように供給する手段とを具備している画像形成装置であって、
該クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムからなり、JIS A硬度が73°、反発弾性率が50%であり、
該クリーニングブレードの該ベルト状の中間転写体に対する、単位長さ当たりの押し圧が250mN/cmとなるように設置されており、かつ
該クリーニング助剤が、平均体積粒径が0.5μmのシリカ微粒子である
ことを特徴とするものである。
【0024】
また、本発明に係る画像形成装置は、
電子写真感光体と、
球形トナーを含み、該電子写真感光体に球形トナーにより画像を形成するトナー像形成手段と、
ポリフッ化ビニリデン樹脂からなるベルト状の中間転写体と、
該電子写真感光体に形成されたトナー像を該中間転写体の表面に一次転写する手段と、
該中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する手段と、
二次転写後にも該中間転写体表面に残留する転写残トナーを掻き落すように該ベルト状の中間転写体の表面に、該ベルト状の中間転写体の移動方向に対してカウンター方向からそのエッジ先端が当接させられているクリーニングブレードとを具備している画像形成装置において、
該球形トナーは、該クリーニングブレードにより掻き落される転写残トナー中に、該転写残トナー量を基準として、10〜40質量%の範囲でクリーニング助剤が含まれるような量のクリーニング助剤を添加されているものである画像形成装置であって、
該クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムからなり、JIS A硬度が73°、反発弾性率が50%であり、
該クリーニングブレードの該ベルト状の中間転写体に対する、単位長さ当たりの押し圧が250mN/cmとなるように設定されており、かつ
該クリーニング助剤が、平均体積粒径が0.5μmのシリカ微粒子である
ことを特徴とするものである。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるクリーニング手段を具えた画像形成装置に関して、より詳しく説明する。
【0026】
本発明の画像形成装置では、電子写真方式により画像形成を行い、トナーにより現像されたトナー像を担持する像担持体から、記録媒体へとトナー像を転写した後、その像担持体表面に残留している転写残トナーの除去を行うクリーニング装置を具えている装置において、用いる像担持体、例えば、中間転写体の引張弾性率は、0.5〜1.5Gpaの範囲に選択されており、クリーニング装置による転写残トナーの除去は、中間転写体などの像担持体表面に対して、クリーニングブレードを当接して、付着しているトナーを掻き落す形態を採用する際、トナー形状が球形である場合にも、クリーニングブレードの当接圧を過度に高くすることなく、高いクリーニング性能を達成し、また、クリーニングブレードと中間転写体などの像担持体表面との摩擦による、中間転写体などの像担持体表面の損傷、磨耗を抑制したものである。そのクリーニング性能を高くする手段として、クリーニングブレードによる当接に先立ち、中間転写体などの像担持体表面に残留する転写残トナーに対して、予めクリーニング助剤を外添混合する手段を利用している。混合したクリーニング助剤の存在により、トナーと中間転写体4表面との間にクリーニング助剤が介在した状態とでき、仮に、クリーニングブレードのエッジ先端によって、トナーが柔らかい材質の中間転写体表面上に押し込まれても、その接触面積の増加を抑え、結果として、トナーと中間転写体表面との付着力の増大に至ることを回避している。
【0027】
加えて、クリーニングブレードのエッジ先端は、中間転写体などの像担持体表面の移動方向に対して、カウンター方向から当接する際、その楔状の隙間には、より粒子径か細かく、また、付着力の劣る細かなクリーニング助剤が集積され、トナー粒子がこの楔状の隙間に入り込み、その下をすり抜ける現象を防止する機能をも果たす。同時に、この楔状の隙間に集積する細かなクリーニング助剤自体は、中間転写体などの像担持体表面を磨耗・損傷する程、圧接されることもなく、さらには、像担持体表面に付着したトナーの掻き落しに要する摩擦力を低減する結果、ブレードエッジの欠け、捲れ上がりに起因するクリーニング不良をも抑制する作用を示す。
【0028】
図3に、本発明の画像形成装置に含まれるクリーニング装置17における、像担持体、例えば、中間転写体4表面に対するクリーニングブレード19のエッジ先端の当接状態を模式的に示す。かかる当接部位に達する前に、中間転写体4表面に残留していた転写残のトナー21に対して、予めクリーニング助剤22が添加、混合されている。そもそも、クリーニング助剤22は、中間転写体4表面とクリーニングブレード19の双方ともに、付着力を示さないため、中間転写体4表面の移動方向Aに対して、カウンター方向から当接されるエッジ先端は形成する楔状の隙間の内部には、より細かな粒子径のクリーニング助剤22が、分級されて集積している。
【0029】
この楔状の隙間先端に滞留するより細かな粒子径のクリーニング助剤22の層は、転写残トナーを堰き止める機能を有し、加えて、エッジ先端により、トナーが柔らかい材質の中間転写体4表面上に押し込まれる現象を回避させる役割も果たしている。この二つの作用が相乗的に機能する結果、中間転写体4表面の駆動に伴い、クリーニングブレード19のエッジ先端は、かかる当接部位で微小振動を生じる際に、球形のトナー粒子がかかる隙間の先端に潜り込み、すり抜けることに起因するクリーニング不良を防止することが可能となっている。また、クリーニングブレード19の当接圧は、従来の粉砕法で作製される非球形のトナーの除去に用いられる当接圧と同程度としても、球形のトナーの除去が効率よく行える。従って、過度の当接圧を用いることに伴う、中間転写体などの像担持体表面の損傷、磨耗も回避でき、中間転写体などの像担持体自体の長寿命化にも貢献する。
【0030】
すなわち、本発明の画像形成装置に利用されているクリーニング手段は、合成法で作製される球形形状のトナーを用いる際に、その効果は端的に発揮されるものである。
【0031】
具体的には、球形形状のトナーとして、重合法により製造される非磁性なトナー粒子を用いる際、その平均形状の真球からの偏移の程度を示す指標として、下記の式で定義される形状係数SF−1、SF−2:
【0032】
【数3】
Figure 0004018369
【0033】
(式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す。)を用いて、その形状係数SF−1の値が100≦SF−1≦140の範囲であり、かつSF−2の値が100≦SF−2≦120の範囲であるトナーを用いる際、かかる効果がより発揮される。
【0034】
前記の形状係数SF−1、SF−2は、用いる球形トナーについて、例えば、日立製作所製FE−SEM(S−800)を用い、1000倍に拡大した顕微鏡像について、径が2μm以上のトナーを100個無作為にサンプリングし、その粒子形状をデジタル化した画像情報として、インターフェースを介して、例えば、ニレコ社製画像解析装置(Luzex III)に導入して、画像解析を行って、各粒子の絶対最大長MXLNG、粒子の周囲長PERIME、ならびに、投影断面積として得られる、粒子の投影面積AREAの値を求め、上記の式に従って、形状係数SF−1、SF−2を算出する。全体のトナーに関しては、無作為にサンプリングした100個の結果を平均して、その代表値とする。形状係数SF−1は、粒子の丸さの度合い、例えば、真球形からの扁平変形の程度を示す指標であり、形状係数SF−2は、粒子表面の凹凸の度合い、例えば、表面凹凸の多さを示す指標に相当している。
【0035】
本発明の画像形成装置に利用されているクリーニング手段では、例えば、図2に例示するような、像担持体として、中間転写体4を用いる装置において、この中間転写体4表面に対して、クリーニングブレード19のエッジ先端をその駆動方向Aに対して、カウンター方向から当接させて、このブレード19のエッジ先端で掻き落した転写残トナーは、中間転写体クリーニング装置17に設けるケーシング20内に落下させ、一旦回収する構成とすることができる。回収された廃トナーは、図2の紙面に対して、垂直方向に搬出して、ケーシング20内から最終的に排出される。
【0036】
転写残トナー中に、クリーニング助剤を含有させる手段としては、予め現像に用いるトナー中に外添剤としてクリーニング助剤を加え、トナー像に現像した後、最終的に中間転写体などの像担持体から記録媒体へと転写が行われた際、転写残トナーとともにクリーニング助剤が像担持体表面上に混合して残留させる手法を利用することもできる。
【0037】
また、中間転写体などの像担持体が駆動して、クリーニングブレード19のエッジ先端の当接部位に達する際に、表面に残留している転写残トナーに対して、クリーニング助剤を、好ましくは、転写部位を通過した後、添加し、エッジ先端の当接部位に転写残トナーとクリーニング助剤とが混合した状態で到達するようにすることもできる。
【0038】
本発明において利用されるクリーニング助剤としては、平均体積粒径が0.5μmのシリカ微粒子が用いられる一般に、画像形成に寄与しないように、かかるクリーニング助剤自体は、無色、または、白色を呈するものを使用することが好ましい。さらに、クリーニング助剤の体積平均粒径に対して、トナー粒子径が充分に大きな状態であればクリーニング助剤として効果的に機能するため、クリーニング助剤の体積平均粒径が0.1〜3μmの範囲のものを選択する際、少なくとも、トナー粒子の体積平均粒径は5〜10μmであることが好ましい。
【0039】
本発明の画像形成装置に利用されているクリーニング手段では、記録媒体へのトナー像を転写した後、中間転写体などの像担持体表面に残留している転写残トナーに対して、転写残トナー中に、クリーニング助剤が10〜40質量%の比率範囲で混合されるように外添する。具体的には、転写残トナー量は、形成される画像の濃度に応じて、変動するものであるので、前記の添加比率は、通常多く使用される画像濃度である、5〜20%程度の濃度を有する画像を形成する際に発生する平均的な転写残トナー量を基準として、その転写残トナー中に、クリーニング助剤が10〜40質量%の比率範囲で混合されるように添加量を設定する。例えば、5〜20%程度の濃度を有する画像を100枚作成する際に、上記クリーニング装置で一旦回収される廃トナー中に、添加されたクリーニング助剤の混入する比率が、廃トナー中において、10〜40質量%の比率範囲となるように、外添されるクリーニング助剤の添加量を調整する手法を用いることができる。
【0040】
その際、クリーニング助剤を予め現像に用いるトナーに外添する手法を利用する際には、転写過程において、記録媒体上へトナー粒子はより選択的に移行する結果、転写残トナー中において、クリーニング助剤の混合比率は相対的に増す。すなわち、現像に用いるトナー中に含まれるクリーニング助剤の混合比率に比較し、転写残トナー中におけるクリーニング助剤の混合比率は有意に高いものとなる。従って、上述する、多用される画像濃度の画像形成条件において、添加されたクリーニング助剤の混入する比率が、廃トナー中において、10〜40質量%の比率範囲となるように、予め現像用トナーに外添されるクリーニング助剤の添加比率を調整することが望ましい。
【0041】
一方、場合によっては、形成される画像濃度の平均値が、前記の5〜20%程度の濃度を有意に超える使用状況となる装置では、その平均値に応じて、外添されるクリーニング助剤の添加量を増すように設定することができる。逆に、形成される画像濃度の平均値が、前記の5〜20%程度の濃度を有意に下回る使用状況となる装置では、クリーニング助剤の添加量を減ずるように設定することもできるが、前記の5〜20%程度の濃度に対する標準的な添加量を用いても、何ら問題を生じることはないことは勿論のことである。
【0042】
かかるクリーニング助剤の添加量の設定に際して、廃トナー中における、添加されたクリーニング助剤の混入する比率の評価は、クリーニング助剤に利用する無機化合物に特有の蛍光X線を利用し、トナーとクリーニング助剤との混合比が既知の標準試料における単位質量試料当たりの蛍光X線強度を検量線として、実測するクリーニング助剤の廃トナー中おける混入比率を求める手法を利用することができる。
【0043】
なお、図2に示すように、クリーニングブレード19と回収した廃トナーを一時収納するケーシング20を具える中間転写体クリーニング装置17を用いる場合、回収した廃トナーの一部は、中間転写体などの像担持体の駆動に伴い、再び像担持体表面に付着して、クリーニングブレード19の当接部位へと運ばれるため、結果として、クリーニングブレード19のエッジ先端に達する転写残トナー中に含有されるクリーニング助剤の混合比率は、平均化され、安定化したクリーニング条件が維持される。すなわち、図3に示されるような、エッジ先端の隙間近傍におけるクリーニング助剤の滞留は、数枚の通紙によってすぐに安定し、その後は、形成する画像の濃度が若干変動しても、クリーニング条件の極端な変動を引き起こす要因とはならなくなる。
【0044】
一方、予め現像用のトナーに外添する代わりに、クリーニング助剤供給装置を利用して、中間転写体などの像担持体表面にクリーニング助剤を直接供給し外添する際には、転写部位を通過した後、クリーニングブレード19の当接部位に達するまでの間、いずれの位置にて行うことも可能である。例えば、図4に示すように、クリーニング助剤の外添を行う、クリーニング助剤供給装置23を、中間転写体クリーニング装置17と隣接する位置、例えば、両者のケージングを共用して配置して、クリーニングブレード19の当接部位の直前において、クリーニング助剤の外添を行う形態に構成することもできる。
【0045】
その他、予め現像用トナー中にクリーニング助剤を部分的に外添しておき、さらに、転写部位を通過した後、クリーニング助剤供給装置を設けて、中間転写体などの像担持体表面に補足的にクリーニング助剤を直接供給する構成とすることもできる。その際、予め現像用トナー中に外添されているクリーニング助剤と、クリーニング助剤供給装置から補足的に一定量供給されるクリーニング助剤とを合計して、転写残トナー中に、クリーニング助剤が10〜40質量%の比率範囲で混合されるように、それぞれの添加量を設定することもできる。
【0046】
【実施例】
以下に、実施例を示して、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施例は、本発明における最良の実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0047】
(実施例1)
図1は、本発明にかかる画像形成装置の一例を概略的に示す断面図である。図2は、本実施例において利用されている、中間転写体クリーニング装置17の構成を示す側断面図である。図3は、前記図2に示す、クリーニング装置17において使用されるクリーニングブレード19と、像担持体である中間転写体4表面とが当接される部位近傍を示し、特に、クリーニングブレード19のエッジ先端におけるトナー21のクリーニング機構と、用いられているクリーニング助剤22の作用を説明する図である。
【0048】
(画像形成装置)
図1に示す画像形成装置は、電子写真方式のプリンター・複写機であって、図示しないコンピュータ等から送られた画像信号に従って記録媒体上にフルカラー画像を形成するものである。画像形成装置の感光体1は、帯電手段2によって一様に帯電され、この帯電された感光体1表面に、画像信号にしたがってレーザー発振器7から光線(露光光)を照射する。感光体1表面上の光線が照射された部分には、静電潜像が形成され、現像装置8によって現像剤であるトナーにより現像されて、可視像化され、トナー像となる。中間転写体4は、一次転写ローラー12によって感光体1に押し当てられており、感光体1上に可視像化されたトナー像は、一次転写ローラー12に転写電圧を印加することで、中間転写体4表面に一旦転写される。
【0049】
フルカラー画像を形成するために、現像ロータリー16が回転して、別色のトナー用の現像装置に置き換え、現像する色を変更した後に、感光体1上に、第1色目と同様の工程により、可視像化した第2色目のトナー像を作製し、中間転写体4上に重ねて転写する。同様の操作を、残る2色に関しても行い、合計4色分の画像を重ねて中間転写体4上に転写する。その後、カセットより記録媒体であるシートを二次転写ローラー10部位に給紙し、4色分のトナー像を一括転写する。シート上に転写された4色分のトナー像は、定着手段18によって、熱と圧力を加えられて定着される。
【0050】
一方、一次転写後、感光体1上に残留するトナーは、感光体クリーニング装置6により、二次転写後、中間転写体4上に残留するトナーは、中間転写体クリーニング装置17によって、それぞれ除去され、再び画像形成に供される。
【0051】
本実施例の画像形成装置には、感光体1として、チタニルフタロシアニン顔料を用いた電荷発生層とビスフェノールZ型ポリカーボネートをバインダーとする電荷輸送層として塗布したOPC感光体を用いている。なお、OPC感光体に代えて、A-Si感光体、あるいは、Se感光体を利用しても、同様なフルカラー画像形成装置を構成することも可能である。
【0052】
本実施例のフルカラー画像形成装置では、各4色用のトナーは、いずれも、コアにエステル系ワックスを内包し、樹脂層にスチレン−ブチルアクリレート、表層にスチレンポリエステルの構成からなる懸濁重合法によって作製された球形の重合トナー粒子と、別途重合法により作製した樹脂磁性キャリアとの混合物を、二成分系現像剤として使用した。懸濁重合法によって作製された球形の重合トナーは、その形状係数は、SF−1の値が100≦SF−1≦140であり、かつSF−2の値が100≦SF−2≦120となるように、その重合条件を選択したものを使用した。
【0053】
本実施例の画像形成装置で用いたクリーニング助剤22は、平均体積粒径が0.5μmのシリカ微粒子である。このシリカ微粒子の代えて、酸化ケイ素、酸化アルミ、酸化チタン、酸化セリウム、酸化ゲルマニウム、酸化亜鉛、酸化錫、酸化ジルコニウム、酸化モリブデン、酸化タングステン、酸化ストロンチウム、酸化ホウ素、窒化ケイ素、チタン酸カルシウム、チタン酸マグネシウム、リンタングステン酸、リンモリブデン酸、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム及び炭酸アルミニウムなどの非磁性無機材料の微粉末も、前記二成分系現像剤用のクリーニング助剤に用いることができる。ここで利用したシリカ微粒子など、モース硬度が6.0以下の無機微粒子であれば、利用しているベルト状の中間転写体4表面を傷付けることなく、クリーニングブレード19の当接によるクリーニング性能を補助する効果がある。
【0054】
本実施例の画像形成装置では、中間転写体4として、ポリフッ化ビニリデン樹脂のシートをシームレスに成型したものを使用している。このポリフッ化ビニリデン樹脂以外に、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ウレタン等の樹脂、エラストマー等からなるシートで作製したシームレス・ベルトを中間転写体として、同様にフルカラー画像形成装置を構成することもできる。
【0055】
(クリーニング装置)
本実施例の画像形成装置では、中間転写体クリーニング装置17は、図2に示す如く、中間転写体4側に開口部を有するケーシング20を備えており、該開口部にウレタンゴム等からなるクリーニングブレード19を支持部材によって取り付けている。クリーニングブレード19は、一辺のエッジを中間転写体4表面に当接しており、二次転写手段10において、記録媒体上に転写しきれず、表面に残留している転写残トナーは、このエッジに達すると、当接されているクリーニングブレード19により掻き落とされる。ケーシング20下部には、すくいシートを取り付けており、掻き落とされたトナー21をケーシング20内に落下させると共に、ケーシング20内に回収された廃トナーがその開口部から中間転写体4に大量に逆流することを防止している。
【0056】
ケーシング20内には、一旦回収された、廃トナーを排出するための搬送手段を配置しており、ケーシング20内に落下した転写残トナーを図の紙面に対し垂直方向に搬送して、クリーニング装置17から排出している。この外部への搬送手段を設けることで、回収された転写残トナーの蓄積により、ケーシング20内が廃トナーで詰まり、前記開口部から中間転写体4に大量に逆流するに至ることはない。
【0057】
ここで、中間転写体4に対するクリーニングブレード19の当接条件は、クリーニングブレード19の単位長さあたりの押し圧が250mN/cmとなるように設置されている。
【0058】
本実施例で用いたクリーニングブレード19は、材質はポリウレタンゴムからなり、その物性値を、JISの加硫ゴムの試験方法に従って実測したところ、A硬度が73°、反発弾性率が50%であった。
【0059】
これらの構成を持つ本実施例の画像形成装置は、図1に示す基本構成を有する、市販の複写機「商品名:NP 4050(キヤノン社製)」を基に、以上述べた機構の付加、変更を行う改造を施したものである。
【0060】
なお、本実施例の画像形成装置では、転写残トナー中に混合されるクリーニング助剤の外添は、現像に利用されるトナー中に予め先で述べたシリカ微粒子をクリーニング助剤として、一定比率で外添・混合する手法を利用している。その現像に利用されるトナー中へ外添・混合するクリーニング助剤の添加比率と、転写残トナー中に含まれるクリーニング助剤の混合比率との相関に関して、予め検討を行った。
【0061】
この装置構成において、転写残トナー中のクリーニング助剤量を測定するために、画像濃度比率が5〜20%程度の通常使用される原稿を画像形成し、1000枚通紙耐久後、中間転写体クリーニング装置17中に貯溜される廃トナーについて、含有されるシリカ微粒子の量(混合比率)を上述の蛍光X線分析により測定した。
【0062】
本実施例では、トナー中に外添混合するクリーニング助剤(外添剤)の添加比率を0.5〜10質量%の範囲で変化させたトナーを使用し、それに対する転写残トナー中のクリーニング助剤量を評価した。表1に、前記現像トナーを使用して、1000枚通紙耐久後、ケーシング20に蓄積された転写残トナー中のクリーニング助剤量を測定した結果を示す。現像トナー中のクリーニング助剤添加比率と比較して、中間転写体4表面に二次転写後に残留している転写残トナー中に含まれるクリーニング助剤の混合比率は、有意に高くなっている。また、現像トナー中のクリーニング助剤添加比率を増すと、急速に二次転写残トナー中に含まれるクリーニング助剤の混合比率が増加する傾向が見出され、本実施例の構成においては、転写残トナー中におけるクリーニング助剤の混合比率を10〜40質量%の範囲に調整する際、現像トナー中のクリーニング助剤添加比率を5〜8質量%の範囲に選択するとよいことが判明した。ただし、画像形成装置によっては、通常用いられる画像濃度比率は異なるために、転写残トナー中のクリーニング助剤の混合比率が目標とする範囲になるように、現像トナー中のクリーニング助剤添加比率をそれぞれ設定すればよい。
【0063】
【表1】
Figure 0004018369
【0064】
加えて、これらのトナーを用いて、常温低湿(24℃、10%(相対湿度、以下同じ))、常温常湿(24℃、55%)、高温高湿(30℃、80%)の三条件で、通紙2万枚の耐久テストを行った。この耐久テストにおいては、クリーニング不良に加えて、クリーニングブレードと中間転写体との摩擦に起因するビビリ、ならびに、ブレード欠けに関しても評価を行った。表2に、耐久テストの評価結果を示す。
【0065】
【表2】
Figure 0004018369
【0066】
表2に示されるように、常温低湿、常温常湿下においては、クリーニングブレードエッジ部に供給されるクリーニング助剤の量が少ないと、クリーニングブレードの潤滑性が不足し、クリーニングブレードと中間転写体との摩擦力が増大し、異音が発生するビビリ現象が生じる、さらには、クリーニングブレードエッジ部の欠けに至る。その結果、ビビリ現象やエッジ部の欠けに伴う、トナーの抜けによるクリーニング不良が発生した。
【0067】
一方、高温高湿下においては、外添するクリーニング助剤と中間転写体との付着力が増大し、クリーニング助剤の絶対量が多すぎる場合には、クリーニング助剤の付着量の増大に由来する、クリーニング不良を引き起こす結果となっている。このクリーニング不良の発生においても、トナーのすり抜けが起こり、画像不良が発生した。一方、二次転写残トナー中のクリーニング助剤(外添剤)の混合比率が10〜40質量%となる条件では、クリーニングブレードエッジ部に供給されるクリーニング助)の量が適正な範囲となり、クリーニングブレードの潤滑性の不足、クリーニング助剤の中間転写体への付着増大、いずれも生じておらず、動作環境によらず良好なクリーニング性能が得られた。
【0068】
(実施例2)
本実施例の画像形成装置では、二次転写過程後、中間転写体4表面にクリーニング助剤を直接供給し、転写残トナー中に含有されるクリーニング助剤の混合比率を調整する手法を採用している。なお、この二次転写ローラ10部位の後、クリーニングブレード19の当接部位よりも前に配置されるクリーニング助剤供給手段を除く、画像形成装置の装置構成は、先に述べた実施例1のフルカラー画像形成装置と同じ構成である。
【0069】
図4は、本実施例において利用する、クリーニング助剤供給手段23を付設した、中間転写体クリーニング装置17の側断面図である。クリーニング助剤供給手段23は、クリーニング助剤貯溜部と、像担持体表面へクリーニング助剤を供給するためのブラシローラから構成されている。この例では、像担持体である中間転写体4は、二次転写過程後、クリーニングブレード19の上流側に配置されているクリーニング助剤供給手段23において、ブラシローラと接触して、一定の供給速度でクリーニング助剤の供給を受ける。なお、クリーニング助剤供給手段は、所定の供給速度で、中間転写体4へクリーニング助剤を供給できる構成であれば、他の構成でもよい。
【0070】
本実施例では、現像用トナーとして、実施例1に記載するシリカ微粒子を2質量%外添混合したトナーを使用し、加えて、クリーニング助剤供給手段23の供給用ブラシローラの回転スピードを変えることによって、クリーニング助剤の供給速度を調節し、所望の転写残トナー中におけるクリーニング助剤(外添剤)の混合比率を得るようにしている。具体的には、上記クリーニング助剤混合率の測定法によって確認したところ、転写残トナー中における混合比率が、8〜55質量%となる設定条件を得た。
【0071】
実施例1と同様に、前記の転写残トナー中における混合比率が、8〜55質量%となる設定条件を用いて、常温低湿(24℃、10%)、常温常湿(24℃、55%)、高温高湿(30℃、80%)の三条件で、各通紙2万枚の耐久テストを行った。表3に、その耐久テストの結果を示す。
【0072】
必要量のクリーニング助剤を現像トナーに予め添加する実施例1とは異なり、転写工程後、クリーニング助剤を別途供給する場合、別途供給するクリーニング助剤のトナーに対する付着力は低下しており、遊離し易くなっている。その違いもあって、クリーニング助剤が機能しない、低い混合比率では、予め現像トナーにクリーニング助剤を外添混合する場合より、クリーニングブレードには、より大きな負荷が与えられる。従って、二次転写残トナー中のクリーニング助剤混合比率が10質量%未満では、クリーニングブレードエッジ欠けが常温常湿下でも発生するが、クリーニング助剤が機能するに必要な混合比率下限を超え、10質量%以上とすると、クリーニングブレードエッジ欠けは発生しなかった。一方、二次転写残トナー中のクリーニング助剤混合比率が40質量%以下であれば、高温高湿下での、中間転写体へのクリーニング助剤の付着によるクリーニング不良も発生せず、良好はクリーニング性能が達成されている。さらには、適正な転写動作が行われないなど、通常起こらないような状態となり、二次転写残トナー量が大きく偏移した場合でも、実施例1で利用する現像トナー中に予めクリーニング助剤を外添する手法とは異なり、本実施例で利用する手法では、直接、像担持体表面へクリーニング助剤を供給するため、クリーニングブレードへと供給されるクリーニング助剤の量を、一定範囲の量に維持することが容易である。
【0073】
【表3】
Figure 0004018369
【0074】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるクリーニング手段を具える画像形成装置においては、現像剤として球状のトナーを用い、一次転写によりこのトナー像が形成される像担持体である中間転写体4から、記録媒体上に二次転写を行った後、中間転写体4表面に残留している転写残トナーをクリーニングブレード19で除去する際、二次転写残トナー中にクリーニング助剤が10〜40質量%の混合比率範囲で外添、混合した状態にて、クリーニングブレード19に達する構成とすることで、クリーニングブレード19の中間転写体4への当接圧を増すことなく、クリーニングが困難な球状のトナーを効率的に掻き取ることが可能となる。加えて、外添、混合されるクリーニング助剤は、当接するクリーニングブレードの潤滑性の向上にも貢献し、引いては、当接圧を低く抑えることと相俟って、中間転写体4の寿命を短くすることなしに、良好なクリーニング性能を維持できる利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の一例を示し、その概略構成を表す図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の一例において用いる中間転写体クリーニング装置の側断面図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置のクリーニング工程における、クリーニングブレードの像担持体への当接状態と、利用するクリーニング助剤の機能を説明するための側断面図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の他の一例において用いる中間転写体クリーニング装置およびクリーニング助剤供給装置の側断面図である。
【符号の説明】
1 像担持体
2 帯電手段
4 中間転写ベルト(中間転写体)
6 感光体クリーニング装置
7 レーザー発振器(露光光源)
8 現像装置
9 現像ローラー
10 二次転写ローラー
11 感光体クリーニングブレード
12 一次転写ローラー
16 現像ロータリー
17 中間転写体クリーニング装置
18 定着装置
19 中間転写体クリーニングブレード
20 中間転写体クリーニング装置のケーシング
21 トナー
22 クリーニング助剤
23 クリーニング助剤供給装置
A 中間転写体移動方向
C クリーニングブレードカット面

Claims (4)

  1. 電子写真感光体と、
    球形トナーを含み、該電子写真感光体に球形トナーにより画像を形成するトナー像形成手段と、
    ポリフッ化ビニリデン樹脂からなるベルト状の中間転写体と、
    該電子写真感光体に形成されたトナー像を該中間転写体の表面に一次転写する手段と、
    該中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する手段と、
    二次転写後にも該中間転写体表面に残留する転写残トナーを掻き落すように該ベルト状の中間転写体の表面に、該ベルト状の中間転写体の移動方向に対してカウンター方向からそのエッジ先端が当接させられているクリーニングブレードと、
    該クリーニングブレードによる転写残トナーの掻き落しに先立ち、該中間転写体表面に、クリーニング助剤を、該転写残トナー量を基準として、該転写残トナー中に10〜40質量%の範囲で該クリーニング助剤が含まれるように供給する手段とを具備している画像形成装置であって、
    該クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムからなり、JIS A硬度が73°、反発弾性率が50%であり、
    該クリーニングブレードの該ベルト状の中間転写体に対する、単位長さ当たりの押し圧が250mN/cmとなるように設置されており、かつ
    該クリーニング助剤が、平均体積粒径が0.5μmのシリカ微粒子である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 電子写真感光体と、
    球形トナーを含み、該電子写真感光体に球形トナーにより画像を形成するトナー像形成手段と、
    ポリフッ化ビニリデン樹脂からなるベルト状の中間転写体と、
    該電子写真感光体に形成されたトナー像を該中間転写体の表面に一次転写する手段と、
    該中間転写体の表面に転写されたトナー像を記録媒体に二次転写する手段と、
    二次転写後にも該中間転写体表面に残留する転写残トナーを掻き落すように該ベルト状の中間転写体の表面に、該ベルト状の中間転写体の移動方向に対してカウンター方向からそのエッジ先端が当接させられているクリーニングブレードとを具備している画像形成装置において、
    該球形トナーは、該クリーニングブレードにより掻き落される転写残トナー中に、該転写残トナー量を基準として、10〜40質量%の範囲でクリーニング助剤が含まれるような量のクリーニング助剤を添加されているものである画像形成装置であって、
    該クリーニングブレードは、ポリウレタンゴムからなり、JIS A硬度が73°、反発弾性率が50%であり、
    該クリーニングブレードの該ベルト状の中間転写体に対する、単位長さ当たりの押し圧が250mN/cmとなるように設定されており、かつ
    該クリーニング助剤が、平均体積粒径が0.5μmのシリカ微粒子である
    ことを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記球形トナーは、
    その平均形状の真球からの偏移範囲は、
    下記の数式で定義される形状係数SF−1、SF−2:
    Figure 0004018369
    (式中、MXLNGは粒子の絶対最大長、PERIMEは粒子の周囲長、AREAは粒子の投影面積を示す。)を用いて、
    そのSF−1の値は、100≦SF−1≦140の範囲であり、
    かつ、SF−2の値は、100≦SF−2≦120の範囲である
    請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記球形トナーの体積平均粒径が、5〜10μmである
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
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