[go: up one dir, main page]

JP4012606B2 - 水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物 - Google Patents

水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP4012606B2
JP4012606B2 JP27005197A JP27005197A JP4012606B2 JP 4012606 B2 JP4012606 B2 JP 4012606B2 JP 27005197 A JP27005197 A JP 27005197A JP 27005197 A JP27005197 A JP 27005197A JP 4012606 B2 JP4012606 B2 JP 4012606B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
water
soluble oligomer
pick strength
latex
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP27005197A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11106435A (ja
Inventor
洋一 廣瀬
直行 白鳥
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Kasei Chemicals Corp
Original Assignee
Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Kasei Chemicals Corp filed Critical Asahi Kasei Chemicals Corp
Priority to JP27005197A priority Critical patent/JP4012606B2/ja
Publication of JPH11106435A publication Critical patent/JPH11106435A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4012606B2 publication Critical patent/JP4012606B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
  • Paper (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラテックスの接着性能を向上させる水溶性オリゴマーに関し、特に塗工紙に用いられたときに、塗工紙のドライピック強度、ウェットピック強度を向上させることができる水溶性オリゴマーおよびそれを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
塗工紙は、紙の印刷適性の向上および光学特性の向上を目的として、抄造された原紙表面に、カオリンクレー、炭酸カルシウム、サチンホワイト、タルク、酸化チタンなどの顔料、それらのバインダーとしての重合体ラテックスおよび粘度調整剤あるいは補助バインダーとしてのスターチ、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロースなどの水溶性高分子を主構成成分とする紙塗工液が塗工されて製造されている。ここで、バインダーとしての重合体ラテックスとしては従来からスチレンとブタジエンを主要単量体成分として乳化重合されたスチレン−ブタジエン系共重合体ラテックス、いわゆるSB系ラテックスが汎用的に用いられている。
【0003】
ところで、近年のカラー印刷された雑誌類やダイレクトメール、パンフレット、広告類の需要の拡大にともなって塗工紙の生産が著しく増大している。一方、塗工紙の印刷はオフセット印刷が増えているが、需要の拡大から高速印刷の傾向がますます強まっており、その品質に対する要求水準もさらに高度化している。特に、塗工紙のドライピック強度およびウェットピック強度の向上に対する要求は非常に強まっている。
【0004】
塗工紙のドライピック強度はウェットピック強度と相反する性質のため、両物性を同時に高い水準にすることは困難であった。
ドライピック強度、ウェットピック強度を同時に向上させるために、SB系ラテックスではスチレン、ブタジエン以外の第3の単量体を加えたり、粒径を選択することなどが行われているが、バランスのとれた塗工用組成物を得るには限界があった。
紙塗工組成物に比較的低分子量の水溶性共重合体を添加して、各種物性を向上させる試みも各種行われている。
【0005】
たとえば、特開昭53−85828号公報には、(メタ)アクリル酸のヒドロキシエステルを45〜90重量%含む数平均分子量500〜15,000の共重合体が開示されている。しかし、この共重合体を使用すると塗工紙のドライピック強度およびウェットピック強度が低下した。
特開昭60−224896号公報には、ポリアクリル酸塩に代表されるポリカルボン酸塩を分散剤として用いることが記載されている。しかし、この分散剤に関しては具体的な製造方法等の開示が無かった。
【0006】
特開平5−125122号公報には、エチレン性不飽和カルボン酸と20℃における水に対する溶解度が1.2g/100gH20以上である単量体を有機溶媒中で共重合して得られる水溶性オリゴマーが開示されている。しかし、この水溶性オリゴマーではドライピック強度、ウェットピック強度の向上は不十分であった。
特開平5−222696号公報には、(メタ)アクリルアミド類単量体を25〜75mol%含む水溶性共重合物が開示されている。しかし、この水溶性共重合物ではドライピック強度、ウェットピック強度の向上は満足の行くものではなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の従来技術の問題点に鑑み、ラテックス組成物もしくは紙塗工組成物に添加することにより、塗工紙のドライピック強度、ウェットピック強度を向上させるのに有用な新規水溶性オリゴマーを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記のような従来技術の持つ問題点に鑑み、鋭意研究を重ねた結果、特定の単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を有する特定の水溶性オリゴマーが紙塗工組成物に使用されると、他の塗工紙物性を落とさずにドライピック強度、ウェットピック強度を向上させうることを見い出し、本発明に到達した。
以下、本発明について詳述する。
本発明の第一は、(A)二塩基性不飽和カルボン酸および/または(B)一塩基性不飽和カルボン酸を30〜95重量%、(C)シアン化ビニル化合物1〜70重量%、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物1〜40重量%を含む単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を有する水溶性オリゴマーである。
【0009】
発明の第一の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に(A)二塩基性不飽和カルボン酸および/または(B)一塩基性不飽和カルボン酸を含む。これらの単量体を使用することによりオリゴマーに水溶性を付加することができる。(A)二塩基性不飽和カルボン酸、(B)一塩基性不飽和カルボン酸は、両者を併用しても良いし、一方だけの使用でも良い。
使用できる(A)二塩基性不飽和カルボン酸としては、例えばマレイン酸、イタコン酸、フマール酸などが挙げられる。また、(B)一塩基性不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などが挙げられる。
これらの(A)二塩基性不飽和カルボン酸、(B)一塩基性不飽和カルボン酸は、各々一の種類で用いても良いし、または二以上の種類を併用して使用することもできる。
(A)二塩基性不飽和カルボン酸および/または(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用割合は、全単量体100重量%に対して30〜95重量%である。好ましくは40〜85重量%、さらに好ましくは50〜75重量%である。
(A)二塩基性不飽和カルボン酸および/または(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用量が30重量%以上で、塗工紙のドライピック強度が向上し、95重量%以下でウェットピック強度が向上する。
【0010】
発明の第一の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に(C)シアン化ビニル化合物を含む。(C)シアン化ビニル化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル等を例示できる。これらの(C)シアン化ビニル化合物は単独で、または、2種以上の併用で使用することができる。発明の第一の水溶性オリゴマーにおける(C)シアン化ビニル化合物の使用割合は、全単量体100重量%に対して1〜70重量%である。好ましくは20〜50重量%である。シアン化ビニル化合物の使用量が1重量%以上でウェットピック強度が向上し、70重量%以下で水溶性オリゴマーの水に対する溶解性が良くなる。
発明の第一の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物を含む。(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物としては、アクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、とりわけ、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンフタレート、β−(メタ)アクリロイルオキシエチルハイドロジェンサクシネート、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−1,3−ジ(メタ)アクリロキシプロパンなどが挙げられる。これらの(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物は単独で、または、2種以上の併用で使用することができる。
【0011】
発明の第一における(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物の使用割合は、全単量体100重量%に対して1〜40重量%である。好ましくは2〜25重量%である。(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物の使用量が1重量%以上でウェットピック強度が向上し、40重量%以下で使用するとドライピック強度、ウェットピック強度が向上する。
発明の第一の水溶性オリゴマーは、分子中に硫酸エステル基を有することが必要である。水溶性オリゴマーの分子中に硫酸エステル基を有することにより、塗工紙のドライピック強度、ウェットピック強度が大幅に向上する。また、水溶性オリゴマーのラテックス組成物や紙塗工組成物に対する分散性が良くなる。
【0012】
硫酸エステル基の水溶性オリゴマー分子中への導入は、例えば重合開始剤としてペルオキソ二硫酸塩を用いるような方法により行うことが出来る。また、硫酸エステル基もしくは硫酸エステル基となりうる基を分子内に有する不飽和単量体を単量体組成物に含め、共重合する方法で導入することもできる。
水溶性オリゴマー分子中の硫酸エステル基の有無の確認は、1H−NMRを用い、硫酸エステル基の隣接位のメチレン基の水素原子のピークが4ppm付近に観測されることで行うことができる。この場合、硫酸エステル基の含有量は、水溶性オリゴマー分子中の硫酸エステル基と他のモノマーユニットとの比で求めることができる。この比は1:5から1:400の範囲内であることが望ましく、さらには1:10から1:200の範囲内であることがより望ましい。
【0013】
発明の第一の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に、前記(A)二塩基性不飽和カルボン酸、(B)一塩基性不飽和カルボン酸、(C)シアン化ビニル化合物、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物の他に、これらと共重合可能な(E)その他の単量体を含めても構わない。
(E)その他の単量体としては、共役ジエン、ケイ素含有α、β−エチレン性不飽和単量体、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、不飽和二塩基酸エステル、アクリルアミド、メタアクリルアミド、ビニルエステル、ビニルエーテル、アミノ基を有する塩基性単量体、芳香族(ジ)ビニル化合物、ハロゲン化ビニル、オレフィン、アリル化合物などが挙げられる。
【0014】
共役ジエンを例示すると、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル1,3−ブタジエン、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、クロロプレン、2−クロル−1,3−ブタジエン、シクロペンタジエン等を挙げることができる。
ケイ素含有α,β−エチレン性不飽和単量体としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルビス(β−メトキシエトキシ)シラン等を例示できる。
【0015】
アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチル−ヘキシル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,5−ペンタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、ビス(4−アクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン、メトキシポリエチリングリコール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ジエトキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−((メタ)アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル]プロパン、イソボルニル(メタ)アクリレート等が例示できる。
不飽和二塩基酸アルキルエステルとしてはクロトン酸アルキルエステル、イタコン酸アルキルエステル、フマル酸アルキルエステル、マレイン酸アルキルエステルなどを例示できる。
アクリルアミド、メタクリルアミドとしては、(メタ)アクリルアミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−アルコキシ(メタ)アクリルアミド等を例示できる。
【0016】
ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、ビニルブチレート、ビニルステアレート、ビニルラウレート、ビニルミリステート、ビニルプロピオネート、バーサティク酸ビニル、ジエチレングリコールエトキシアクリレート等を例示できる。
ビニルエーテルとしては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、アミルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル等を例示できる。
【0017】
アミノ基を有する塩基性単量体としては、アミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等を例示できる。
芳香族(ジ)ビニル化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、エチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、ブロモスチレン、ビニルベンジルクロリド、p−t−ブチルスチレン、クロロスチレン、アルキルスチレン、ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼンなどが例示できる。
【0018】
ハロゲン化ビニルとしては、塩化ビニル、臭化ビニル、フッ化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等を例示できる。
オレフィンとしては、エチレン等を例示できる。
アリル化合物としては、アクロレイン、アリルエステル、ジアリルフタレート等を例示できる。
【0019】
その他、トリアリルイソシアヌレート等の3個以上の二重結合を有する単量体も使用できる。
(E)その他の単量体は単独で、または2種以上の併用で用いることができる。
(E)その他の単量体の使用割合は、0〜30重量%であり、好ましくは0〜20重量%である。30重量%以下であれば、塗工紙のドライピック強度およびウェットピック強度が良好に維持できる。
なお、特に上記のアクリルアミド類を(E)その他の単量体として用いる場合は、その使用割合は、0〜20重量%であることが好ましい。この範囲内で塗工紙のドライピック強度およびウェットピック強度が維持できる。
【0020】
発明の第一の水溶性オリゴマーの重量平均分子量は、1000〜20000であることが望ましい。より好ましくは1500〜15000である。分子量が1000以上でドライピック強度、ウェットピック強度が良好に維持でき、また、20000以下では、オリゴマーの水に対する溶解性が維持されるので好ましい。
本発明の水溶性オリゴマーの分子量は、重合開始剤の量、分子量調節剤の量、もしくはそれらを併用する量によってコントロールすることができる。
発明の第一の水溶性オリゴマーの製造にあたっては、通常の重合方法が使用でき、上記の(A)二塩基性不飽和カルボン酸および/または(B)一塩基性不飽和カルボン酸、(C)シアン化ビニル化合物、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物、必要により(E)その他の単量体を含む単量体組成物を用いて共重合を行う。
【0021】
本発明の水溶性オリゴマーの共重合にあたって用いられる重合開始剤は、熱または還元性物質の存在下でラジカル分解して単量体の付加重合を開始させる化合物であれば良いが、特にペルオキソ二硫酸塩が簡便に水溶性オリゴマー分子中に硫酸エステル基を導入できるため好ましい。ペルオキソ二硫酸塩の具体例としてはペルオキソ二硫酸カリウム、ペルオキソ二硫酸ナトリウム、ペルオキソ二硫酸アンモニウムなどが挙げられる。
【0022】
重合開始剤の使用量は、全単量体100重量部に対して1〜40重量部であることが好ましい。より好ましくは2〜30重量部である。開始剤の使用量が1重量部以上、40重量部以下であればオリゴマーの分子量が制御できる。
重亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸あるいはその塩、エリソルビン酸あるいはその塩、ロンガリットなどの還元剤を重合開始剤に組み合わせて用いても良い。
連鎖移動剤を分子量調節剤として重合時に加えてもよい。連鎖移動剤には、メルカプタン、α−メチルスチレンダイマーなどが挙げられる。メルカプタンの具体例としては、ブチルメルカプタン、n−ヘキシルメルカプタン、2−エチルヘキシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−ヘキサデシルメルカプタン、t−ヘキサデシルメルカプタン、セチルメルカプタン、ステアリルメルカプタンなどが挙げられる。
【0023】
重合に用いられる溶媒としては水を用いることが望ましい。しかし、場合によっては水にメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類を混合して用いても良い。混合するアルコール類は単独でまたは2種以上の併用で用いることができる。
重合温度は50〜95℃が望ましく、より好ましくは60〜90℃である。50℃未満では反応時間が長く、生産性が悪化する。また、95℃を越えると分子量制御が困難になる。
【0024】
本発明の第二の水溶性オリゴマーは、(A)二塩基性不飽和カルボン酸30〜60重量%、(C)シアン化ビニル化合物10〜60重量%、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物1〜30重量%を含む単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を有する水溶性オリゴマーである。
発明の第二では、(A)二塩基性不飽和カルボン酸を含む単量体組成物を使用して水溶性オリゴマーを製造する。(A)二塩基性不飽和カルボン酸としては、発明の第一で例示したものと同じものが使用でき、その使用割合は全単量体100重量%に対して30〜60重量%、好ましくは35〜55重量%である。(A)二塩基性不飽和カルボン酸の使用量が30重量%以上でドライピック強度が向上し、60重量%以下とすることによりウェットピック強度が向上する。
【0025】
発明の第二の水溶性オリゴマーの製造に用いられる(C)シアン化ビニル化合物としては、発明の第一と同様のものが例示できる。その使用割合は全単量体に対して10〜60重量%であり、好ましくは15〜50重量%である。(C)シアン化ビニル化合物の使用量が10重量%以上でウェットピック強度が向上し、60重量%以下で使用すると水溶性オリゴマーの水に対する溶解性が向上する。
発明の第二の水溶性オリゴマーの製造に用いられる(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物としては、発明の第一と同様のものが例示できる。その使用割合は全単量体100重量%に対して1〜30重量%である。好ましくは2〜20重量%である。(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物の使用量が1重量%以上でウェットピック強度が向上し、30重量%以下で使用するとドライピック強度、ウェットピック強度が向上する。
【0026】
発明の第二の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に使用する単量体種、その含有量を除くその他の要件、製造方法に関しては、発明の第一に記載の水溶性オリゴマーの場合と同様である。
【0027】
本発明の第三は、(B)一塩基性不飽和カルボン酸30〜60重量%、(C)シアン化ビニル化合物10〜60重量%、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物1〜30重量%を含む単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を有する水溶性オリゴマーである。
発明の第三では、(B)一塩基性不飽和カルボン酸を含む単量体組成物を使用して、水溶性オリゴマーを製造する。(B)一塩基性不飽和カルボン酸としては、発明の第一で例示したものと同じものが使用でき、その使用割合は全単量体100重量%に対して30〜60重量%、好ましくは35〜55重量%である。
【0028】
(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用量が30重量%以上でドライピック強度が向上し、60重量%以下でウェットピック強度が向上する。
発明の第三の水溶性オリゴマーに用いられる(C)シアン化ビニル化合物としては、発明の第一と同様のものが例示でき、その使用割合は、全単量体に対して10〜60重量%である。好ましくは20〜50重量%である。(C)シアン化ビニル化合物の使用量が10重量%以上でウェットピック強度が向上し、60重量%以下で、水溶性オリゴマーの水に対する溶解性がより良好となる。
【0029】
発明の第三の水溶性オリゴマーに用いられる(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物としては、発明の第一で例示したものと同様のものが例示できる。その使用割合は全単量体100重量%に対して1〜30重量%で、好ましくは2〜20重量%である。(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物の使用量が1重量%以上でウェットピック強度が向上し、30重量%以下で使用するとドライピック強度、ウェットピック強度がより良好となる。
発明の第三の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に使用する単量体種、その含有量を除くその他の要件、製造方法に関しては、発明の第一に記載の水溶性オリゴマーの場合と同様である。
【0030】
本発明の第四は、(A)二塩基性不飽和カルボン酸1〜54重量%、(B)一塩基性不飽和カルボン酸1〜49重量%、ただし、(A)+(B)=30〜60重量%、(C)シアン化ビニル化合物10〜60重量%、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物1〜30重量%を含む単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を含する水溶性オリゴマーである。
発明の第四では、(A)二塩基性不飽和カルボン酸および(B)一塩基性不飽和カルボン酸の両方を含む単量体組成物を使用して、水溶性オリゴマーを製造する。(A)二塩基性不飽和カルボン酸、(B)一塩基性不飽和カルボン酸としては、発明の第一で例示したものと同じものが使用できる。その使用割合は、(A)二塩基性不飽和カルボン酸が、全単量体100重量%に対して1〜54重量%である。好ましくは20〜50重量%である。(A)二塩基性不飽和カルボン酸の使用量が1重量%以上でドライピック強度が向上し、54重量%以下で使用するとウェットピック強度が向上する。(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用割合は、全単量体100重量%に対して1〜49重量%である。好ましくは15〜45重量%である。(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用量が49重量%以下で使用するとウェットピック強度が向上する。
【0031】
(A)二塩基性不飽和カルボン酸と(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用割合の和は、全単量体100重量%に対して30〜60重量%である。好ましくは35〜55重量%である。(A)二塩基性不飽和カルボン酸および(B)一塩基性不飽和カルボン酸の使用量の和が30重量%以上でドライピック強度が向上し、60重量%以下でウェットピック強度が向上する。
【0032】
発明の第四では、(C)シアン化ビニル化合物を含む単量体組成物を使用して、水溶性オリゴマーを製造する。(C)シアン化ビニル化合物としては、発明の第一で例示したものと同様のものが例示できる。その使用割合は、10〜60重量%である。好ましくは20〜50重量%である。(C)シアン化ビニル化合物の使用量が10重量%以上でウェットピック強度が向上し、60重量%以下で使用すると水に対する溶解性が良くなる。
発明の第四では、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物を含む単量体組成物を使用して水溶性オリゴマーを製造する。(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物としては、発明の第一で例示したものと同様のものが例示できる。その使用割合は全単量体100重量%に対して1〜30重量%で、好ましくは2〜20重量%である。(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物の使用量が1重量%以上でウェットピック強度が向上し、30重量%以下で使用するとドライピック強度、ウェットピック強度が向上する。
発明の第四の水溶性オリゴマーでは、単量体組成物に使用する単量体種、その含有量を除くその他の要件、製造方法に関しては、発明の第一に記載の水溶性オリゴマーの場合と同様である。
【0033】
本発明の第五は、ラテックスと前記発明の第一から第四のいずれかに記載の水溶性オリゴマーを含むラテックス組成物である。
ここにいうラテックスは、従来公知の乳化重合法により得られるラテックスをいい、これに該当するものであれば特に制限なく使用することが出来、合成ラテックス、アクリルラテックス、EVAラテックス、酢酸ビニル系ラテックスなど、種類に限定されない。好ましくは従来紙塗工用途に汎用されているいわゆるスチレン・ブタジエン系ラテックスである。
【0034】
このラテックスと、前記の発明の第一から第四のいずれかに記載の水溶性オリゴマーを混合し、発明の第五にいうラテックス組成物とすることができる。ラテックスと水溶性オリゴマーを混合する方法は、ラテックスの乳化重合時に水溶性オリゴマーを添加する方法でも良いし、ラテックスの乳化重合が終了した後に水溶性オリゴマーを添加する方法でも良い。好ましくは乳化重合終了後に添加する方法である。
水溶性オリゴマーの添加量は、ラテックス100重量部に対し、0.1〜20重量部(乾燥分)であることが望ましい。より好ましくは0.2〜10重量部である。添加量が0.1部以上で塗工紙のドライピック強度、ウェットピック強度が向上する。また、20重量部以下でドライピック強度およびウェットピック強度の向上が見られる。
【0035】
本発明の第六は、ラテックスと顔料および前記発明の第一から第四のいずれかに記載の水溶性オリゴマーを含む紙塗工組成物である。
ここにいうラテックスとしては、発明の第五で規定したものと同様のラテックスが使用できる。
また、顔料としては、従来公知の顔料が特に制限無く使用することができる。具体的には、クレー、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、硫酸バリウム、酸化マグネシウム、タルク、コロイダルシリカ等の無機顔料、プラスチックピグメントや白色尿素樹脂顔料などの有機顔料が上げられる。
【0036】
紙塗工組成物は、ラテックス、顔料および前記発明の第一から第四のいずれかに記載の水溶性オリゴマーを従来公知の方法で混合して製造することができる。
紙塗工組成物における水溶性オリゴマーの添加量は、使用するラテックス100重量部に対し、0.1〜20重量部(乾燥分)であることが望ましい。より好ましくは0.2〜10重量部である。添加量がこの範囲内で、塗工紙のドライピック強度およびウェットピック強度の向上効果が見られる。
紙塗工組成物の固形分濃度は40〜68重量%が望ましい。
紙塗工組成物におけるラテックス、顔料、水溶性オリゴマーの混合順序は、特に制限されない。ラテックスと水溶性オリゴマーを混合してラテックス組成物を作成してから顔料と混合しても良いし、ラテックスと顔料を混合してから水溶性オリゴマーを混合しても良い。また、顔料と水溶性オリゴマーを混合してからラテックスを混合しても良い。
【0037】
紙塗工組成物には、本発明の水溶性オリゴマー以外に、例えば、カゼイン、酸化デンプン、リン酸エステル化デンプン、大豆蛋白、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどの公知の水溶性高分子を混合しても良い。
また、必要により、保水剤、消泡剤、耐水化剤、防腐剤、着色剤、離型剤等の助剤を添加することは任意である。
紙塗工組成物は、従来公知の塗工装置で一般の塗工紙製造と同様にして、紙に塗工され、性能に優れた塗工紙を得ることが出来る。
【0038】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施例を示す。まず各種物性の試験方法およびサンプル作製方法を詳述する。
1.硫酸エステル基の測定
1H−NMRを用い、4ppm付近に観測される硫酸エステル基の隣接位のメチレン基の水素原子のピークを測定することにより行った。測定装置は、ブルッカー社製DPX400を用いた。試料オリゴマーを十分濃縮した後、溶媒の重水または重アセトンに溶解し、内部標準としてテトラメチルシランを用いて測定した。なお、硫酸エステル基と他のモノマーユニットとの比は、測定チャートのピーク積分値から求めた。
2.水溶性オリゴマーの分子量測定(Mw)
GPC(Gel Permeation Chromatography)により、移動相は水(pH9緩衝液)系で、UVディテクターを用いて測定を行った。分子量はポリエチレングリコール換算値である。カラムは昭和電工社製Asahipak GS510を、ポリエチレングリコールの標準試薬はジーエルサイエンス社製のものを使用した。
【0039】
3.ドライピック強度(DP)
ドライピック強度の評価は次の方法で行った。まず0.4ccの印刷インク(東華色素社製、商品名:SDスーパーデラックス50紅(タック値18のもの))をゴムロール上に乗せ、均一になるまで練る。次に試験用塗工紙を貼った台紙をRI印刷機にセットして印刷を行い、ピッキングの状態を目視評価した。ピッキング現象の少ないものを高得点とする。
評価は、実施例1〜10および比較例1〜9の計19点の各種塗工液を用いた塗工紙を同一台紙上に並べて同時に行い、比較例1の紙塗工液を基準(得点3.0)にとって、五段階評価で各得点を決定した。この試験を計5回実施し、これらの試験結果の平均値を得点とした。
【0040】
4.ウェットピック強度(WP)
まず0.4ccの印刷インク(東華色素社製、商品名:SDスーパーデラックス50紅(タック値15のもの))をゴムロール上に乗せ、均一になるまで練る。次に、あらかじめ適量の水を塗布した湿し水ロールを取付ける。つづいて試験用塗工紙を貼った台紙をRI印刷機にセットし、湿し水ロールと接触させた直後にインクを乗せたゴムロールを接触させ印刷する。ピッキングの状態を目視評価し、ピッキング現象の少ないものを高得点とする。
評価は、実施例1〜10および比較例1〜9の計19点の各種塗工液を用いた塗工紙を同一台紙上に並べて同時に行い、比較例1の紙塗工液を基準(得点3.0)にとって、五段階評価で各得点を決定した。この試験を計5回実施し、これらの試験結果の平均値を得点とした。
【0041】
【実施例1】
容積1リットルのフラスコに、表1記載の配合にてイタコン酸60g、アクリロニトリル35g、2−ヒドロキシエチルアクリレート5g、水900g、水酸化ナトリウム0.1gを仕込んだ後、窒素ガスを導入しながら撹拌し、系内の温度を80℃に昇温した。次にペルオキソ二硫酸ナトリウム10gを系内に添加し、80℃にて5時間撹拌を続けた。その後、室温に冷却し、水溶性オリゴマーを得た。
【0042】
得られた水溶性オリゴマーの重量平均分子量を前述の方法で測定したところ、2500であった。また、分子中に硫酸エステル基の存在が確認され、硫酸エステル基と他のモノマーユニットの比は1:27であった。
得られた水溶性オリゴマーを1重量%(乾燥分)を添加したSBラテックスを用いて、以下の方法で紙塗工液の作製、塗工を行った。
表2の配合で紙塗工液を調製した。これら紙塗工液を上質紙(坪量74g/m2 )にワイヤーバーを用いて13ドライg/m2 となるように塗工し、直ちに熱風乾燥機で130℃、30秒の条件で乾燥した。得られた塗工紙は50℃、線圧150kgf/cmの条件にてスーパーカレンダー処理を二回行い、25℃、湿度65%の恒温室で一昼夜養生後、表面強度試験用の塗工紙とした。
評価の結果を表1に示す。比較例1よりもドライピック強度、ウェットピック強度ともに向上した。
【0043】
実施例2〜5,8,9、比較例9,10
表1の単量体組成、開始剤添加量および重合温度により重合を行った以外は実施例1と同様にして水溶性オリゴマーを作製し、分子量測定およびドライピック強度、ウェットピック強度の評価を行った。また、硫酸エステル基が分子中に存在していることを確認した。評価の結果を表1に示す。いずれもドライピック強度、ウェットピック強度ともに良好である。
【0044】
【比較例1】
水溶性オリゴマーを添加せずに塗工液を作製した以外は実施例1と同様にして塗工紙を作成して、ドライピック強度、ウェットピック強度の評価を行った。結果を表3に示す。
【0045】
【比較例2〜6】
表3の単量体組成、開始剤添加量および重合温度により重合を行った以外は実施例1と同様にして水溶性オリゴマーを作製し、分子量測定およびドライピック強度、ウェットピック強度の評価を行った。
結果を表3に示す。水溶性オリゴマー無添加系である比較例1よりもかえってドライピック強度、ウェットピック強度ともに低下した。
【0046】
【比較例7】
容積1リットルのフラスコに、表3記載の配合にてイタコン酸50g、アクリロニトリル40g、2−ヒドロキシエチルアクリレート10g、イソプロピルアルコール750g、t−ドデシルメルカプタン8gを仕込んだ後、窒素ガスを導入しながら撹拌し、系内の温度を75℃に昇温した。次にラウロイルパーオキシド1gを系内に添加し、75℃にて5時間撹拌を続けた。その後、室温に冷却し、水溶性オリゴマーを得た。
得られた水溶性オリゴマーの重量平均分子量を前述の方法で測定したところ、2600であった。また、硫酸エステル基は存在しなかった。
得られた水溶性オリゴマーを1重量%(乾燥)を重合終了後のpH調整時に添加したラテックスを用いて前述の方法で紙塗工液を作製し、これを用いて塗工紙を作成した。ドライピック強度、ウェットピック強度の評価を行った結果を表3に示す。ドライピック強度、ウェットピック強度ともに不十分である。
【0047】
【実施例10】
前記実施例1で得たオリゴマーを用いて以下の方法でSBラテックスの合成を行った。
撹拌装置および温度調節装置を備えた耐圧反応容器に、表4に示す[A.初期仕込組成]にて仕込みを行い、窒素で反応系内を置換した後、反応系の温度を80℃に昇温した。なお、シードは粒径30nmのものを用いた。温度安定後、表4中の[B.単量体組成]からなる単量体混合物を反応系内に5時間にわたって連続的に添加した。
【0048】
一方、表4中の[C.開始剤水溶液]を単量体添加開始と同時に加え、6時間にわたって反応系内に連続添加した。
重合反応の温度は、反応開始から80℃で一定とした。
重合開始から8時間後に系内を室温に冷却した後ラテックスを回収した。
【0049】
回収したラテックスにスチームストリッピング処理を施し、残留単量体を除去して塗工紙物性評価用ラテックスを得た。
光散乱法による実測粒子径は120nmであった。
得られたラテックスを用いて、塗工液の作製、塗工、評価を行った。表5に結果を示す。ドライピック強度、ウェットピック強度ともに優れた値を示した。
【0050】
【比較例8】
[A.初期仕込組成]および[C.開始剤水溶液]において前記実施例1で得たオリゴマーの代わりに乳化剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)を使用したこと以外は実施例10と同様にしてSBラテックスを作製し、評価を行った。結果を表5に示す。
【0051】
【表1】
Figure 0004012606
【0052】
【表2】
Figure 0004012606
【0053】
【表3】
Figure 0004012606
【0054】
【表4】
Figure 0004012606
【0055】
【表5】
Figure 0004012606
【0056】
【発明の効果】
本発明の水溶性オリゴマーは塗工紙のドライピック強度、ウェットピック強度を著しく向上させるため、特にオフセット印刷用の紙塗工液の添加剤またはそれを含有したラテックス組成物として有用である。

Claims (4)

  1. 単量体組成物中の全単量体100重量%に対して、(A)二塩基性不飽和カルボン酸30〜60重量%、(C)シアン化ビニル化合物10〜60重量%、(D)水酸基を含するエチレン系ビニル化合物1〜30重量%を含む単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を有する水溶性オリゴマー。
  2. 単量体組成物中の全単量体100重量%に対して、(A)二塩基性不飽和カルボン酸1〜54重量%、(B)一塩基性不飽和カルボン酸1〜49重量%、ただし、(A)+(B)=30〜60重量%、(C)シアン化ビニル化合物10〜60重量%、(D)水酸基を有するエチレン系ビニル化合物1〜30重量%を含む単量体組成物を共重合して得られ、かつ分子中に硫酸エステル基を有する水溶性オリゴマー。
  3. ラテックスと請求項1または2に記載の水溶性オリゴマーを含むラテ
    ックス組成物。
  4. ラテックスと顔料および請求項1または2に記載の水溶性オリゴマー
    を含む紙塗工組成物。
JP27005197A 1997-10-02 1997-10-02 水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物 Expired - Fee Related JP4012606B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27005197A JP4012606B2 (ja) 1997-10-02 1997-10-02 水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP27005197A JP4012606B2 (ja) 1997-10-02 1997-10-02 水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11106435A JPH11106435A (ja) 1999-04-20
JP4012606B2 true JP4012606B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=17480849

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP27005197A Expired - Fee Related JP4012606B2 (ja) 1997-10-02 1997-10-02 水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4012606B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5803070B2 (ja) * 2010-08-31 2015-11-04 日立化成株式会社 バインダ樹脂組成物、エネルギーデバイス用電極及びエネルギーデバイス

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11106435A (ja) 1999-04-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4381595B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法
JP4359735B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法、紙塗工用共重合体ラテックス、および紙塗工用組成物
JP4012606B2 (ja) 水溶性オリゴマー、それを用いたラテックス組成物および紙塗工組成物
JPH0143080B2 (ja)
JPH06240599A (ja) 紙塗被用組成物
JPH1112328A (ja) カルボン酸オリゴマー、それを用いたラテックス組成物およびそれを用いた紙塗工組成物
JPH07324112A (ja) 共重合体ラテックスおよび紙塗工用組成物
JP3475571B2 (ja) オフセット印刷塗工紙用共重合体ラテックスの製造方法
JPH07324113A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法
JP3465429B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法
JP2002226524A (ja) 共重合体ラテックス
JP4402285B2 (ja) 共重合体ラテックスの製造方法および該製造方法で得られた共重合体ラテックス
JPH0559693A (ja) オフセツト印刷用紙塗工組成物
JPH0812808A (ja) 高分子重合体エマルジョン組成物及び紙塗工用組成物
JP3475572B2 (ja) オフセット印刷塗工紙用共重合体ラテックスの製造方法
JP2000204199A (ja) バインダ―組成物
JP3543436B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法
JP3842311B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法
JP3444036B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスおよびその製造方法
JP2000226547A (ja) バインダー組成物
JP2808254B2 (ja) 塗工紙用バインダーおよび塗工カラー
JP3832594B2 (ja) 紙塗工用共重合体ラテックスの製造方法
JP2003268019A (ja) 共重合体ラテックス、その製造方法および紙塗工用組成物
JPH04300393A (ja) 紙塗被用組成物
JPH07243195A (ja) 紙塗工用共重合体ラテックス

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041001

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061024

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061218

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070515

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070605

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070904

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070910

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees