JP4009566B2 - 溶存酸素低減装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、常圧水槽内の水を循環利用する水循環利用システムにおいて、金属配管や機器等の腐食を防止するために使用する溶存酸素低減装置に関し、とくに、水を蓄熱媒体として循環利用する蓄熱式空調システムに適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、水には大気中の酸素がその分圧に応じた一定率で溶存している。この溶存酸素は金属配管や機器等を腐食させる原因となる。そこで、蓄熱媒体として水を循環利用する空調システム等では、たとえば特許文献1のように、水循環利用系の腐食防止のために、循環水の溶存酸素を不活性ガスである窒素に置き換えて低減させる処理が行われる。
【0003】
特許文献1では、水槽内の水を利用側に供給して再び水槽に循環させる水循環利用系において、その水利用の循環系とは別に、上記水槽内の水を窒素置換処理して戻す循環処理系を設置する。この循環処理系には、窒素注入部、循環ポンプ、および溶解促進タンクが設けられている。
【0004】
水槽内の水はポンプで循環させられるとともに、そのポンプの吸入側で窒素(窒素ガス、以下同じ)が注入される。窒素注入された循環水には、溶解しきれない窒素が気泡の形で多く含まれている。この気泡状窒素は、循環ポンプで細かく攪拌された後、溶解促進タンクへ送り込まれて溶解促進される。
【0005】
特許文献1の技術では溶解促進タンクの設置を特徴としている。この溶解促進タンクは溶解バッファ槽(バッファタンク)としての機能を有する。窒素が水に溶解するには時間を要する。そこで、循環水をタンク内の高静圧下に長時間曝すことにより窒素の溶解を促進する。つまり、溶解バッファタンクとして使用する。これにより、たとえば床下に設置される平型の水槽であっても、その水槽内の水の溶存酸素を窒素置換により低減させることができる。
【0006】
【特許文献1】
特開2001−342583公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来の装置では、次のような問題を生じることが判明した。
すなわち、循環水に注入された窒素が溶解促進されるのは、上述したように、循環処理系内に配置した溶解促進タンク内であって、それ以外のところでの溶解はほとんど期待できない。また、循環ポンプの吸入側で注入した窒素は、その循環ポンプの回転翼で攪拌されるが、その循環ポンプの吸入側には負圧が生じる。この負圧発生部分で窒素を攪拌しても、そこで溶解が促進されることはなく、ほとんどが気泡のまま溶解促進タンクへ送り込まれる。
【0008】
溶解促進タンクで窒素を効率良く溶解させるためには、窒素の気泡をあらかじめ十分に攪拌してできるだけ細分化することが望ましい。その気泡の攪拌を十分に行わせるためには、その攪拌を担う回転翼を高速で回転させる必要がある。しかし、その回転翼を高速回転させるとキャビテーション現象が生じて、逆に気泡が発生してしまう、という背反が生じる。
【0009】
結局、注入した窒素の溶解が行われる個所は、実質的に上述した溶解促進タンク(溶解バッファ槽)内だけとなる。溶解促進タンク内に窒素と共に送り込まれた循環水は、そのタンク内の高静圧下に長時間曝されることにより、窒素を溶解させることができる。この溶解時間を確保するためには、溶解促進タンクを通過する循環水が、その溶解タンク内に長時間曝されるようにする。つまり、循環水が溶解促進タンク内を十分な時間をかけて通過するようにすればよい。
【0010】
しかし、そのためには、溶解促進タンクの容積を十分に大きくするか、あるいは循環水の流量を少なくする必要が生じる。前者の場合は装置が大型かつ高コスト化し、後者の場合は処理能力が低下するという問題が生じる。
【0011】
この発明は以上のような問題を鑑みてなされたもので、その目的は、常圧水槽内の水を循環利用する水循環利用システムにおいて、腐食防止のための窒素置換処理を、比較的小型かつ低コストな構成で高効率に行わせることができるようにした溶存酸素低減装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の手段は、常圧水槽内の水を循環利用する水循環利用系に付設され、この水循環利用系の腐食防止のために、上記水槽内の水の溶存酸素量を窒素置換処理により低減させる溶存酸素低減装置であって、上記水槽内の水を上記利用系とは別の水循環経路に導いて気体窒素の注入および攪拌と溶解による窒素置換処理を行わせる循環処理系を設置するとともに、その循環処理系のうち、少なくとも上記気体窒素の注入および攪拌の個所を含む範囲の循環経路全体を、上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置くようにしており、上記水槽内の水を窒素注入部、回転翼式の気泡攪拌部、溶解バッファ槽、脱気槽に順次通して上記水槽内に戻すことにより上記窒素置換処理を行う循環処理系を有するとともに、この循環処理系内全体を上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置く圧力保持手段を備え、上記溶解バッファ槽と上記脱気槽間の管路に回転翼式ポンプを設けて脱気槽側を増圧させるとともに、そのポンプの吸入側に第2の窒素注入部を設けることにより、そのポンプの回転翼による気泡攪拌と、そのポンプ以降の循環経路にて窒素溶解促進を行わせるようにしたことを特徴とする。
【0013】
上記手段により、常圧水槽内の水を循環利用する水循環利用システムにおいて、腐食防止のための窒素置換処理を、比較的小型かつ低コストな構成で高効率に行わせることができる。
【0014】
また、上記水槽内の水を窒素注入部、回転翼式の気泡攪拌部、溶解バッファ槽、脱気槽に順次通して上記水槽内に戻すことにより上記窒素置換処理を行う循環処理系を有するとともに、この循環処理系内全体を上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置く圧力保持手段を備えるから、溶解バッファ槽と脱気槽の両方でそれぞれに窒素溶解を促進させることができる。
また、上記溶解バッファ槽と上記脱気槽間の管路に回転翼式ポンプを設けて脱気槽側を増圧させるとともに、そのポンプの吸入側に第2の窒素注入部を設けることにより、そのポンプの回転翼による気泡攪拌と、そのポンプ以降の循環経路にて窒素溶解促進を行わせる。これにより、窒素置換処理を循環経路全体で効率良く行わせることができる。
【0015】
上記手段の上記水槽内の水を上記循環処理系に加圧して送り込むポンプ装置と、上記循環処理系の末端部に介在する圧力作動弁とによって、上記循環処理系内全体を上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置く。これにより、簡単かつ確実な構成でもって、循環処理系全体を所定の加圧状態に置くことができる。
【0016】
上記気泡攪拌部は、循環処理系の管路にて循環水を圧送する回転翼式のポンプによって構成することができる。
【0018】
上記脱気槽は縦型円筒状タンクにより構成され、そのタンクの下側から導入した循環水をタンク内周に沿って旋回流させることにより、そのタンク軸心付近に遠心分離されて集まった気泡を上部から排気させる。これにより、余剰気体を効率良く分離および除去することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施例による溶存酸素低減装置の概略構成を示す。同図に示す装置20は、床下に設置した平型の常圧水槽10の水11を蓄熱媒体として循環利用する蓄熱式空調システムに付設されて使用される。この溶存酸素低減装置20は、空調システムからは独立した第2の閉鎖的(クローズ)な水循環経路21を使用して構成される。この水循環経路21には、水中ポンプ22、第1の窒素注入部23、ラインポンプ24、溶解バッファ槽25、第2の窒素注入部26、自給式ポンプ27、脱気槽28、一次圧力調整弁29などが順次接続されている。これにより、水槽10内の水11を循環させながら窒素置換させる循環処理系が構成されている。水中ポンプ22の吐出側および一次圧力調整弁29の流入側にはそれぞれ指示流量計31,32が配置されて、上記循環処理系内の循環水(被処理水)量をモニターできるようになっている。
【0020】
図1において、水槽10内の水11は、その水槽10内に設置された水中ポンプ22で汲み上げられるとともに加圧されて、第1の窒素注入部23へ送り込まれる。第1の窒素注入部23は、図2に示すように、循環水の流路を形成する直管部23aに細い分岐管部23bが直角に接続するT字ジョイントを用いて構成され、分岐管部23bの端部から窒素を加圧注入させるようになっている。分岐管部23bは耐圧コネクタおよび耐圧チューブを介して窒素発生源(図示省略)に接続されている。窒素発生源としては、大気から窒素ガスを分離して供給する窒素発生装置が好適に使用されるが、窒素ボンベでもよい。
【0021】
注入された窒素は気泡状となって循環水に混入する。窒素気泡はラインポンプ24の回転翼(回転羽)で加圧攪拌されて細分化された後、そのポンプ24でさらに加圧された循環水と共に、溶解バッファ槽25内へ送り込まれる。ポンプ24は回転翼式(回転羽式)であって、その回転翼は本来、水を搬送駆動(ポンピング)するためのものであるが、ここでは気泡攪拌部も兼ねている。
【0022】
溶解バッファ槽25は縦型タンクを用いて構成されている。そのタンク内部は、そのタンク上部に設けられた自動エア抜き弁25aにより、循環水だけをほぼ満水状態で貯留できるようになっている。窒素注入された循環水はこの溶解バッファ槽25内にいったん滞留するような形で導入された後、所定の溶解促進時間をかけて通過する。
【0023】
溶解バッファ槽25を通過した循環水は、第2の窒素注入部26で窒素を再度注入された後、自給式ポンプ27で脱気槽28へ送り込まれる。第2の窒素注入部26は、図3に示すように、自給式ポンプ27の吸入側に設置されている。窒素は流量計26aを介してポンプ27の吸入側に加圧注入される。注入された窒素は気泡状となって循環水に混入する。ここで新たに混入させられた窒素気泡は、その自給式ポンプ27の回転翼により加圧攪拌されて細分化された後、循環水とともに脱気槽28へ送り込まれる。この場合も、ポンプ27は回転翼式(回転羽式)であって、その回転翼は気泡攪拌部を兼ねる。
【0024】
脱気槽28は上記バッファ槽25と同様、縦型円筒状タンクを用いて構成されている。循環水はそのタンクの下側から円周方向に導入される。タンク内に導入した循環水をタンク内周に沿って旋回流させることにより、そのタンクの中心軸付近に気泡が遠心分離されて集まる。ここで分離される気泡は溶解飽和により残った余剰気体であって、この余剰気体はタンク上部の自動エア抜き弁28aから排気される。
【0025】
タンク内は、上記旋回流を生じさせるために、循環水をタンク内周面に沿って流れるように導入する構造となっている。タンクの内周面付近には気泡が分離・除去された循環水が集まる。脱気処理された循環水は、管路33および指示流量計32を通って一次圧力調整弁29に至る。
【0026】
管路33の頂部には自動エア抜き弁33aが設置されていて、ここで最終的なエア抜きが行われる。一次圧力調整弁29は所定の圧力となるように保持する圧力作動弁であって、背圧弁とも呼ばれる。この一次圧力調整弁(背圧弁)29がその流入側の圧力を所定の圧力となるように保持した状態で循環水を通過させる。これにより、循環処理系全体に所定の加圧状態が生じるようになっている。一次圧力調整弁29を通過した循環水は上記水槽10に戻される。
上記エア抜き弁25a,28a,33aから排気された余剰窒素は排気管に導かれて回収され、上記水槽10内に送り込まれる。
【0027】
図4は、上述した循環処理系内の圧力分布状態を示す。上述した循環処理系では、水中ポンプ22の吐出側から一次圧力調整弁29に至るまでの循環経路21全体が一次圧力調整弁29により所定以上の加圧状態に保たれるようになっている。さらに、その循環経路21内の圧力はラインポンプ24と自給式ポンプ27により、循環方向に向けて段階的に増大させられている。
【0028】
同図に示す具体例では、常圧水槽10に大気圧(0.0kg/cm2)下で蓄えられている水(蓄熱媒体)11が、水中ポンプ22の吐出側で2.0kg/cm2位まで加圧される。この加圧部分で第1の窒素注入が行われる。この後、循環水はラインポンプ24で4.0kg/cm2付近まで加圧されて溶解バッファ槽25に送り込まれる。溶解バッファ槽25内で循環水は、気泡の存在や配管摩擦抵抗などにより圧力が若干漸減する。しかし、溶解バッファ槽25の通過後に、自給式ポンプ27にて5〜6kg/cm2付近まで加圧されて脱気槽28に送り込まれる。脱気槽28から一次圧力調整弁(背圧弁)29までの間で配管摩擦抵抗により若干の圧力漸減が生じるが、一次圧力調整弁29により5kg/cm2以上の圧力(背圧)が保たれるようになっている。このように、水槽10から汲み上げられた水11は、少なくとも2kg/cm2以上の加圧状態に保たれた状態で循環経路21を回って水槽10に戻される。
【0029】
上述したように、この実施例の溶存酸素低減装置20は、水槽10内の水を窒素注入部、回転翼式の気泡攪拌部、溶解バッファ槽、脱気槽に順次通して上記水槽10内に戻す循環処理系を有するとともに、この循環処理系内全体を上記水槽10内に対して所定以上の加圧状態に置く圧力保持手段を備えていることにより、窒素の溶解促進が、溶解バッファ槽25内だけではなく、循環処理系のほぼ全体で行われるようになっている。
【0030】
ここで仮に、溶解バッファ槽25内だけで溶解促進を行わせようとした場合、窒素溶解に必要な時間をその溶解バッファ槽内の通過時間だけで確保しなければならなくなるため、その溶解バッファ槽のタンク容積を十分に大きくするか、あるいは循環水の流量を少なくしなければならず、前者の場合は装置が大型かつ高コスト化し、後者の場合は処理能力が低下してしまう。
【0031】
これに対し、上記実施例では、窒素の溶解促進が循環処理系のほぼ全体で行われるため、溶解バッファ槽25での溶解時間が必ずしも十分でなくても、循環処理系全体で十分な溶解時間を確保することができる。これにより、窒素置換による溶存酸素低減の処理を比較的小型かつ低コストな構成で高効率に行わせることができる。
【0032】
本発明者が知得したところによると、循環水中への窒素溶解は所定時間の経過でほぼ飽和状態に近づく。したがって、窒素の溶解促進時間は上記所定時間以上確保すればよいことが判明した。この溶解促進時間は、気体窒素を溶解するのに充分な時間であり、イニシャルコスト、ランニングコスト等を考慮して決定することが好ましい。例えば、JIS耐圧試験にて要求される耐圧基準を7kg/cm2未満とすることにより、耐圧基準を7kg/cm2以上とした場合と比較して、配管、フランジ、継手等の厚さ、駆動力等をワンランク低いものとすることができコストダウンを図ることができるが、この場合、溶解促進時間を2分〜6分、好ましくは4分程度とすることにより、コストダウンを図ることができながら気体窒素を充分溶解することができた。溶解促進時間を2分より短くすると溶解が不充分であり、6分より長くすると保有水量を多くしなければならない。
【0033】
なお、この溶解促進時間を溶解バッファ槽だけで確保しようとすると、上述したように、装置の大型化および高コスト化または処理能力の低下を招くが、その溶解促進時間を溶解バッファ槽25と脱気槽28で分担させるようにすれば(例えば2分間ずつ)、上述したように、装置の小型化および低コスト化と処理能力向上を共に達成することができる。
【0034】
また、上記実施例では、溶解バッファ槽25と脱気槽28間の管路に回転翼式ポンプ27を設けて脱気槽28側を増圧させるとともに、そのポンプ27の吸入側に第2の窒素注入部26を設けることにより、そのポンプ27の回転翼による気泡攪拌と、そのポンプ27以降の循環経路にてそれぞれ窒素溶解促進を行わせるようにしている。これにより、循環水は溶解バッファ槽25の通過後、さらに多くの窒素が溶解させられて、その分、溶存酸素が低減させられる。
【0035】
循環水に注入された窒素気泡は、その溶解を促進するために、ポンプ24,27の回転翼で攪拌・細分化されるが、上記実施例では、その攪拌が加圧条件下で行われるため、回転翼の回転によるキャビテーション現象が生じにくくなっている。これにより、回転翼の回転を高速化させて、気泡の攪拌による溶解促進効果を高めることができる。
【0036】
図5は上記溶解バッファ槽25の詳細な構成例を示す。溶解バッファ槽25は縦型円筒状タンクを用いて構成され、そのタンクの底面中央に循環水の流入口25bが配設されるとともに、側面下部に流出口25dが配設されている。流入口25bは、タンク中央で底から垂直に立ち上がっている内挿管25cに通じている。流入口25bから導入された循環水は、内挿管25cの内側からタンク上部に導かれた後、その内挿管25cの外側に回り込んで流出口25dに導かれる。このような迂回経路により、循環水全体に溶解促進に必要な時間が均等に与えられるようになっている。なお、25eは圧力計の取付管、25fは自動エア抜き弁の取付管をそれぞれ示す。
【0037】
以上、本発明をその代表的な実施例に基づいて説明したが、本発明は上述した以外にも種々の態様が可能である。たとえば、第1,第2の窒素注入部23,26はそれぞれ、図2または図3のどちらの構成であってもよい。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、常圧水槽内の水を循環利用する水循環利用システムにおいて、腐食防止のための窒素置換処理を比較的小型かつ低コストな構成で高効率に行うことができ、これにより、小型かつ低コストで高効率な溶存酸素低減装置が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の一実施例による溶存酸素低減装置の概略構成を示す配管系統図である。
【図2】 第1の窒素注入部の要部構成例を示す断面図である。
【図3】 第2の窒素注入部の要部構成例を示す断面図である。
【図4】 図1示した循環処理系内の圧力分布状態と循環経路の関係を示す模式図である。
【図5】 溶解バッファ槽の要部における詳細な構成例を示す側面部分断面図である。
【符号の説明】
10 水槽
11 水(蓄熱媒体)
20 溶存酸素低減装置
21 水循環経路
22 水中ポンプ
23 第1の窒素注入部
23a 直管部
23b 分岐管部
23c 流量計
24 ラインポンプ
25 溶解バッファ槽
25a 自動エア抜き弁
25b 流入口
25c 内挿管
25d 流出口
25e 圧力計取付管
25f 自動エア抜き弁取付管
26 第2の窒素注入部
26a 流量計
27 自給式ポンプ
28 脱気槽
28a 自動エア抜き弁
29 一次圧力調整弁
31,32 指示流量計
33 管路
33a 自動エア抜き弁
Claims (4)
- 常圧水槽内の水を循環利用する水循環利用系に付設され、この水循環利用系の腐食防止のために、上記水槽内の水の溶存酸素量を窒素置換処理により低減させる溶存酸素低減装置であって、
上記水槽内の水を上記利用系とは別の水循環経路に導いて気体窒素の注入および攪拌と溶解による窒素置換処理を行わせる循環処理系を設置するとともに、その循環処理系のうち、少なくとも上記気体窒素の注入および攪拌の個所を含む範囲の循環経路全体を、上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置くようにしており、
上記水槽内の水を窒素注入部、回転翼式の気泡攪拌部、溶解バッファ槽、脱気槽に順次通して上記水槽内に戻すことにより上記窒素置換処理を行う循環処理系を有するとともに、この循環処理系内全体を上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置く圧力保持手段を備え、
上記溶解バッファ槽と上記脱気槽間の管路に回転翼式ポンプを設けて脱気槽側を増圧させるとともに、そのポンプの吸入側に第2の窒素注入部を設けることにより、そのポンプの回転翼による気泡攪拌と、そのポンプ以降の循環経路にて窒素溶解促進を行わせるようにしたことを特徴とする溶存酸素低減装置。 - 請求項1において、上記水槽内の水を上記循環処理系に加圧して送り込むポンプ装置と、上記循環処理系の末端部に介在する圧力作動弁とによって、上記循環処理系内全体を上記水槽内に対して所定以上の加圧状態に置くようにしたことを特徴とする溶存酸素低減装置。
- 請求項1または2において、上記気泡攪拌部は、循環処理系の管路にて循環水を圧送する回転翼式のポンプによって構成されていることを特徴とする溶存酸素低減装置。
- 請求項1〜3のいずれかにおいて、上記脱気槽は縦型円筒状タンクにより構成され、そのタンクの下側から導入した循環水をタンク内周に沿って旋回流させることにより、そのタンク軸心付近に遠心分離されて集まった気泡を上部から排気させるようにしたことを特徴とする溶存酸素低減装置。
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