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JP3999549B2 - 相変化材料素子および半導体メモリ - Google Patents

相変化材料素子および半導体メモリ Download PDF

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、相変化材料素子および半導体メモリに関する。
【0002】
【従来の技術】
特表平11−514150号公報および特表2001−502848号公報には、いわゆるオーボニックスイッチ素子が開示されている。このオーボニックスイッチ素子は、相変化材料素子とダイオードとの組み合わせによりスイッチングを行わせるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、オーボニックスイッチ素子の材料には、主にGeSbTeが用いられているが、この材料系の抵抗は、結晶−アモルファスで103−106Ω程度であるとされている。このような高い抵抗成分を持つ材料では、近年の微細な半導体と組み合わせて用いる場合、微細化を進めると、相変化材料部分の電気伝導度が低くなり過ぎてしまう。従って、従来の相変化材料素子では、微細化に対応することができず、微細化の要求される半導体メモリなどの半導体デバイスに用いることができないという問題があった。
【0004】
本発明は、微細化に対応することが可能であって、微細化の要求される半導体メモリなどの半導体デバイスに用いることが可能な相変化材料素子および半導体メモリを提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、アモルファス状態の相と結晶状態の相との間の相変化により抵抗率が変化する相変化材料素子であって、その組成は少なくともSbとTe,In,Geを含みさらにAgを含んでも良く、その組成範囲が
60≦Sb≦70原子%、20≦Te≦30原子%、1≦In≦10原子%、1≦Ge≦7原子%、0≦Ag≦1原子%であり(但し、全ての原子の組成総和は100原子%であり、In,Ag,Geの総量は、全体に対して原子比で15%以下である)、
その比抵抗は高くても100Ω・cmであることを特徴としている。
【0008】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の相変化材料素子において、パルス状の電流を印加することでアモルファス状態の相となって高抵抗化される一方、パルス状の電流に続いて徐々に電流値を下げた電流を印加することで結晶状態の相となって低抵抗化されることを特徴としている。
【0009】
また、請求項3記載の発明は、メモリセルを有する半導体メモリにおいて、1つのセルを構成する素子は、1つのトランジスタと、アモルファス状態の相と結晶状態の相との相転移を生じ、それぞれの相が通常のトランジスタ動作状態あるいは通常の保管状態における環境下において安定して存在しうる相変化材料からなる相変化材料素子とを有し前記相変化材料素子は請求項1記載の相変化材料素子であり、前記トランジスタは電界効果型トランジスタであって、前記相変化材料素子は、前記トランジスタのドレイン端子と接地との間に配置されていることを特徴としている。
【0012】
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載の半導体メモリにおいて、ワード線,ビット線は前記トランジスタのソース,ゲートにそれぞれ接続されることを特徴としている。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
本発明の相変化材料素子(相変化抵抗素子)は、アモルファス状態の相と結晶状態の相との間の相変化により抵抗率が変化し、その比抵抗は高くても100Ω・cmであることを特徴としている。
【0020】
具体的に、本発明の相変化材料素子は、少なくともSbTeを含む場合には、Sb添加量が全体に対して原子比で56%以上である。
【0021】
また、本発明の相変化材料素子は、少なくともSbTeとともにIn,Ag,Geを含む場合には、In,Ag,Geの総量は、全体に対して原子比で15%以下である。
【0022】
このように、本発明の相変化材料素子は、アモルファス状態の相と結晶状態の相との間の相変化により抵抗率が変化し、その比抵抗は高くても100Ω・cmであるので、微細化に適した抵抗性をもち、すなわち、微細化に対応することが可能であって、微細化の要求される半導体メモリなどの半導体デバイスに用いることが可能となる。
【0023】
また、上述した本発明の相変化材料素子は、パルス状の電流を印加することでアモルファス状態の相となって高抵抗化される一方、パルス状の電流に続いて徐々に電流値を下げた電流を印加することで結晶状態の相となって低抵抗化されるようになっている。
【0024】
図1(a),(b)はこのような相変化を説明するための図である。なお、図1(a),(b)において、実線は電流の大きさを表わし、また、点線は相変化材料素子の発熱温度を表わし、一点鎖線は相変化材料素子の結晶化温度閾値THを表わしている。
【0025】
図1(a)には、本発明の相変化材料素子にパルス状の電流を印加したときの素子の温度変化が示されている。この場合には、パルス電流印加後に、温度は急に下がり(結晶化温度閾値THのところで温度は急に下がっており)、このときに、素子はアモルファス状態(高抵抗状態)となる。一方、図1(b)には、本発明の相変化材料素子にパルス状の電流に続いて、電流値を下げた電流を印加したときの素子の温度変化が示されている。この場合には、パルス電流印加後に、温度は下がるものの、結晶化温度閾値THのところで温度は緩やかに下がり、このときには、素子は結晶状態(低抵抗状態)となる。
【0026】
このような性質を有していることから、本発明の相変化材料素子は、アモルファス状態(高抵抗状態)を“1”とし、結晶状態(低抵抗状態)を“0”とするとき、“1”または“0”の値をとる素子(記憶素子)としての機能をもたせることができる。従って、この素子(記憶素子)を用いて、微細化に適した抵抗値をもつ半導体メモリなどの半導体デバイスを実現できる。具体的に、本発明の相変化材料素子を1トランジスタメモリであるDRAMに応用し、いわゆる不揮発型のDRAMを実現することができる。
【0027】
すなわち、半導体メモリがDRAMメモリである場合、相変化材料素子には、上述した構成(特徴)を有する本発明の相変化材料素子が用いられるのが良い。
【0028】
より詳細に説明すると、DRAMに相変化材料を応用し不揮発メモリを実現する場合については、相変化材料の抵抗値および抵抗値の変化率について制約がある。現在、パーソナルコンピュータ(PC)などに用いられているDRAMの容量としては、128〜256Mbitのものが実用化されているが、その製造プロセスの最小線幅は0.10μm程度まで微細化されている。相変化材料をこのような微細メモリセルの中に適用し、アクティブ素子として動作させるには、相変化材料自体の電気伝導度がある程度高いものが必要になってくる。このことから、本発明の相変化材料素子は、微細化に適した抵抗値をもつ半導体メモリなどの半導体デバイスを実現する上で有効である。
【0029】
この際、AgInSbTe系の相変化材料は、結晶−アモルファスで101−104Ω程度の抵抗値を実現可能であり、今後開発が進むと考えられる微細な不揮発型DRAMとして有効なアクティブ素子になりうるものである。
【0030】
図2は本発明に係る半導体メモリの構成例を示す図である。図2を参照すると、この半導体メモリは、1つのセルを構成する素子として、少なくとも1つのトランジスタTrと、アモルファス状態の相と結晶状態の相との相転移を生じ、それぞれの相が通常のトランジスタ動作状態あるいは通常の保管状態における環境下において安定して存在しうる相変化材料からなる相変化材料素子PTと、書き込み/読み込み用の電源SSと、配線とにより構成され、相変化材料素子PTは、トランジスタTrと接地GNDとの間に配置されている。
【0031】
ここで、通常のトランジスタ動作状態とは、情報の書き込み,読み出し状態を意味し、また、通常の保管状態とは、電源SSが切られても、情報が保持されている状態を意味している。
【0032】
具体的に、図2の半導体メモリにおいて、相変化材料素子PTは、記憶素子としての機能を有し、相変化材料素子PTは、その書き込み状態(結晶化状態またはアモルファス状態)に応じて“0”または“1”の情報を保持するようになっている。
【0033】
すなわち、図2において、電源SSからライン(配線)L1を介して図1(b)に示すようなパターンの電流を相変化材料素子PTに流すとき、相変化材料素子PTの結晶化温度閾値THのところでの温度の下降変化は緩やかなものとなり、相変化材料素子PTは結晶化状態すなわち低抵抗状態(“0”)となる。すなわち、このとき、相変化材料素子PTは、結晶化イニシャライズされた状態、すなわち、情報“0”が書き込まれた状態となる。図3には、このときの抵抗値変化が示されている。
【0034】
また、図2において、電源SSからライン(配線)L1を介して図1(a)に示すようなパターンの電流を相変化材料素子PTに流すとき、相変化材料素子PTの結晶化温度閾値THのところでの温度の下降変化は急なものとなり、相変化材料素子PTはアモルファス状態すなわち高抵抗状態(“1”)となる。すなわち、このとき、相変化材料素子PTは、情報“1”が書き込まれた状態となる。
【0035】
図4には、相変化材料素子PTが最初、結晶化状態(“0”)であるときに、図1(a)に示すようなパターンの電流を流して、アモルファス化状態すなわち高抵抗状態(“1”)への書き込みがなされ、しかる後、図1(b)に示すようなパターンの電流を流して、結晶化状態すなわち低抵抗状態(“0”)への書き込み(すなわち、情報の消去)がなされるときの相変化材料素子の抵抗値変化が示されている。
【0036】
また、図2の半導体メモリにおいて、MOSトランジスタ(電界効果型トランジスタ)Trは、記憶素子(相変化材料素子)PTに記憶されている情報(“0”または“1”)の読出しのタイミングをとるためのトランジスタとしての機能を有している。すなわち、図2において、ライン(配線)L2はワード線として機能し、ライン(配線)L3はビット線として機能するようになっている。
【0037】
換言すれば、本発明の半導体メモリは、DRAMメモリとして構成されることができる。
【0038】
また、本発明の半導体メモリでは、前記相変化材料素子PTには、前述した本発明の相変化材料素子が用いられている。
【0039】
また、本発明の半導体メモリにおいて、トランジスタTrは、前述のように、MOSトランジスタ(電界効果型トランジスタ)であって、ワード線L2,ビット線L3はトランジスタTrのソースS,ゲートGにそれぞれ接続され、トランジスタTrのドレインDは相変化材料素子PTを介して接地(GND)されている。
【0040】
また、本発明の半導体メモリにおいて、相変化材料素子PTは、3つの端子C1,C2,C3を有し、3つの端子C1,C2,C3のそれぞれは、電源SS,トランジスタTr,接地GNDに接続されている。
【0041】
また、本発明の半導体メモリにおいて、後述のように(図10に示すように)、電源SSに近い配線途中に、ダイオードDIが配置されるのが好ましい。すなわち、電源SSに近い配線途中にダイオードDIを配置するときには、書き込みを行う際に、電源ラインがトランジスタTrより低電流になることを防止でき、これにより、メモリ全体の誤動作を防止することができる。
【0042】
また、本発明の半導体メモリにおいて、後述のように(図10に示すように)、電源SSに近い配線途中に、容量Cも配置されるのが好ましい。この場合には、相変化のコントラストを大きくすることができ、微細化に適するメモリセルを実現できる。
【0043】
また、本発明の半導体メモリにおいて、図7に示すように、相変化材料素子PTの電源接続用の端子C1を、トランジスタ接続用の端子C2と接地接続用の端子C3との中間に配置するのが好ましい。
【0044】
このように、相変化材料素子PTの電源接続用の端子C1を、トランジスタ接続用の端子C2と接地接続用の端子C3との中間に配置するときには、端子の位置が相変化に適したものとなり、相変化のコントラストをより大きくすることができ、より微細化に適するメモリセルを実現できる。
【0045】
また、このとき、後述のように(図11に示すように)、相変化材料素子PTの電源接続用の端子C1は、相変化材料素子PTを横切るように配置されるのが好ましい。
【0046】
このように、相変化材料素子PTの電源接続用の端子C1を、相変化材料素子PTを横切るように配置するときには、端子の配置が相変化に適したものとなり、相変化のコントラストをさらに大きくすることができ、より一層微細化に適するメモリセルを実現できる。
【0047】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0048】
実施例1
実施例1では、図2に示すような半導体メモリを作製した。すなわち、先ず、MOSトランジスタTrを形成したSi基板上に絶縁膜を堆積し、トランジスタTrのドレイン部D(この場合のドレイン部Dは基板と絶縁されている)と基板活性層上に接続孔(コンタクトホール)を写真製版およびエッチングにより形成した後に、TiNをスパッタ法により50nmの厚さに堆積し、さらに、タングステン(W)などの高融点金属を埋め込み、埋め込まれた金属が接続孔にのみ存在するような条件でエッチバックした。
【0049】
さらにこの上に、トランジスタTrのドレイン部Dと基板活性層上の接続孔を覆うように、Ag,In,Sb,Te,Geを含む抵抗体層(相変化材料素子)PTを100nmの厚さにスパッタ法により成膜した。
【0050】
抵抗体層(相変化材料素子)PTの製膜条件は、スパッタ装置を用い、投入電力1kW、Arガス圧力(製膜室気圧)2mTorrとした。
【0051】
もちろん、各層の製膜条件は、この条件に限られたものではなく、各種の気相成長法、例えば、真空蒸着法,スパッタリング法,電子ビーム蒸着法等により形成できる。
【0052】
また、抵抗体層(相変化材料素子)PTの上部には、絶縁層としてSiO2を300nmの厚さに堆積し、接続孔(スルーホール)を写真製版およびエッチングにより形成した。接続孔は、コンタクトホールと同様に、TiNなどの高融点金属層を堆積し、W−CVD法などにより金属を埋め込み、エッチバック後にAl合金などの配線材を2層堆積し、ビット線,ワード線となる配線路を形成し、図2のような半導体メモリを作製した。
【0053】
ここで、相変化材料素子PT(記憶層として機能)としては、組成が、Ag:0〜1原子%、In:1〜10原子%、Sb:60〜70原子%、Te:20〜30原子%、Ge:1〜7原子%のものを使用した。
【0054】
このようにして作製した実施例1の半導体メモリにおいて、まず電源SSから図1(b)に示したような、初期パルス電流とこれの1/2の電流値をもつパルス電流とを階段状に連続させた電流を相変化材料素子PTに印加すると、相変化材料素子PTの抵抗値は図3に示すように変化した。すなわち、電流印加前の抵抗値は101Ω台、電流印加後は10-2Ω台であった。この状態が消去状態(低抵抗状態,“0”の状態)である。
【0055】
また、この消去状態(低抵抗状態)から図1(a)に示す単パルス電流を印加したところ、抵抗値は図4に示すように高抵抗状態に遷移した。このときの電流は、消去時に比較して1.5倍以上の電流値を要したが、電流印加後の抵抗値はメモリ素子完成直後の抵抗値に比較してわずかに低いが101Ω台を回復した(このような低抵抗状態を高抵抗化する動作を書き込みと呼ぶことにする)。
【0056】
図1(a),(b)には、パルス電流(実線)と同時に相変化材料素子(相変化抵抗層)PTの自己発熱による温度上昇を点線で模式的に記入した。また、一点鎖線は、相変化材料素子PTの結晶化温度閾値THを表わしている。
【0057】
電流により加熱された相変化材料素子は、結晶化温度閾値TH以上に加熱され、印加パルス電流の立下りの条件により、図1(b)のように結晶化温度閾値TH付近での温度降下が小さい場合には消去の状態(結晶化状態,低抵抗状態,“0”の状態)になり、図1(a)のように結晶化温度閾値TH付近で温度降下が大きい場合には書き込み状態(アモルファス化状態,高抵抗状態,“1”の状態)を維持する。
【0058】
ここで、パルス電流のパルス幅はおよそ5nsであり、相変化材料素子PTの抵抗値変化は、相変化材料素子PTの両端間の電圧と電流を計測することによって求めた。
【0059】
また、この相変化材料素子PTへの消去,書き込みの繰り返し可能回数は、図5に示すように105回以上であることが確認できた。
【0060】
実施例2
実施例2では、実施例1と同様に半導体メモリを作製し、このとき、数種類の消去用パルス電流)を用い、消去を行ったところ、この場合でも、実施例1における消去の場合とほぼ同じ抵抗値変化を確認し、また、消去,書き込みの繰り返し可能回数も実施例1の半導体メモリと同程度であった。図6(a),(b),(c),(d)には、使用した消去パルス電流の種類が示されているが、図6(a),(b),(c),(d)の消去パルス電流に限らず、実施例1で説明したように相変化材料素子の温度変化(温度降下)が結晶化温度閾値THの付近で小さくなるように相変化材料素子の温度を制御できれば、任意制御方法も取ることが可能である。
【0061】
実施例3
実施例3では、実施例1と同様に半導体メモリを作製した。このときに、図7に示すように、相変化材料素子PTへのコンタクト部(接続用の端子)を3箇所(C1,C2,C3)配置し、電源SSから相変化材料素子PTへのコンタクト(電源接続用の端子)C1は、トランジスタTr(のドレインD)とのコンタクト(トランジスタ接続用の端子)C2と基板コンタクト(接地GND接続用の端子)C3との中間に位置するように形成した。
【0062】
このようにして作製した半導体メモリにおいて、電源SSから消去パルス(図1(b)に示したような電流)を相変化材料素子PTに印加し、この後、相変化材料素子PTの断面をTEMにより観察したところ、図8の相変化領域(斜線部分)CGが結晶化した。これはTEM像のコントラストと電子線回折像により確認できる。
【0063】
しかる後、今度は、書き込みパルス(図1(a)に示したようなパルス電流)を相変化材料素子PTに印加し、断面をTEMにより観察したところ、図8の相変化領域(斜線部分)CGはアモルファス化した。
【0064】
また、電源SSと基板との間の抵抗値について測定を行ったところ、電流印加前の抵抗値は101Ω台、印加後は10-2Ω台であった。
【0065】
実施例4
実施例4では、上記作製条件により図9に示すような半導体メモリセルを作製した。そして、実施例4では、図9に示すような半導体メモリセルの電源部(外部駆動電源回路)に、ダイオードDIと容量Cを配置して、図10に示すような回路構成とした。
【0066】
相変化抵抗素子PTの書き込みは、電源SSからパルス状の電流を与えて行うが、この際、トランジスタTrは休止状態であることが必要である。しかし、電流ラインがオフパルス時のオーバーシュートなどによってトランジスタTrより低電位になってしまうと、トランジスタTrのソースS側からドレインD側に電流が流れ、メモリ全体の誤動作につながる恐れがある。このような状況に対しては、上記ダイオードDIを配置することによって、書き込みを行う際に、電源ラインがトランジスタTrより低電流になることを防止でき、これにより、メモリ全体の誤動作を防止することができる。
【0067】
さらに,容量Cを付加した回路を用いて相変化材料素子(相変化抵抗層)PTの消去,書き込みを行ったところ、実施例3に比較して、結晶化領域,アモルファス化領域が拡がった。
【0068】
これは、容量Cを用いることで、電源オフ時にピーク状の電流が発生し、消去時および書き込み時に実効的な温度が上昇することと、特に書き込み時については書き込み用の電流パルスの立下り特性が向上するためと考えられる。
【0069】
このような特性は、相変化材料素子PTのアクティブ素子としての性能、つまり、低抵抗(結晶)と高抵抗(アモルファス)との差分(コントラスト)を大きくできるため、微細化に有利である。
【0070】
また、図10の例の場合は、容量CとダイオードDIはメモリセル以外の部分に形成されるため、微細化には直接は影響しない。
【0071】
実施例5
実施例5では、さらに、図11(a),(b)のように、相変化材料素子PTの電源SSとのコンタクト(接続用の端子)C1を相変化材料素子PTを横切るように配置した。なお、図11(a)は平面図であり、図11(b)は図11(a)のA−A線における断面図である。
【0072】
このように、電源SSとのコンタクト(接続用の端子)C1を相変化材料素子PTを横切るように配置する場合には、実施例4の回路方式を並行して行うか、あるいは単独の処理であっても、実施例4と同様の効果を奏することができる。
【0073】
【発明の効果】
以上に説明したように、請求項1,請求項2記載の発明によれば、アモルファス状態の相と結晶状態の相との間の相変化により抵抗率が変化する相変化材料素子であって、その組成は少なくともSbとTe,In,Geを含みさらにAgを含んでも良く、その組成範囲が
60≦Sb≦70原子%、20≦Te≦30原子%、1≦In≦10原子%、1≦Ge≦7原子%、0≦Ag≦1原子%であり(但し、全ての原子の組成総和は100原子%であり、In,Ag,Geの総量は、全体に対して原子比で15%以下である)、
その比抵抗は高くても100Ω・cmであるので、微細化に対応することが可能であって、微細化の要求される半導体メモリなどの半導体デバイスに用いることが可能となる。
【0074】
また、請求項3,請求項4記載の発明によれば、メモリセルを有する半導体メモリにおいて、1つのセルを構成する素子は、1つのトランジスタと、アモルファス状態の相と結晶状態の相との相転移を生じ、それぞれの相が通常のトランジスタ動作状態あるいは通常の保管状態における環境下において安定して存在しうる相変化材料からなる相変化材料素子とを有し前記相変化材料素子は請求項1記載の相変化材料素子であり、前記トランジスタは電界効果型トランジスタであって、前記相変化材料素子は、前記トランジスタのドレイン端子と接地との間に配置されているので、微細化に適した抵抗を持つ半導体メモリを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の相変化材料素子による相変化を説明するための図である。
【図2】本発明に係る半導体メモリの構成例を示す図である。
【図3】相変化材料素子の抵抗値変化の一例を示す図である。
【図4】相変化材料素子の抵抗値変化の他の例を示す図である。
【図5】相変化材料素子への消去,書き込みの繰り返し可能回数を示す図である。
【図6】消去パルス電流の種類を示す図である。
【図7】実施例3の半導体メモリを示す図である。
【図8】相変化材料素子の相変化領域の相変化を説明するための図である。
【図9】実施例4の半導体メモリセルを示す図である。
【図10】図8の構成にダイオードと容量を配置した図である。
【図11】半導体メモリの構成例を示す図である。
【符号の説明】
Tr トランジスタ
PT 相変化材料素子
SS 電源
GND 接地
L1,L2,L3 ライン(配線)
S ソース
G ゲート
D ドレイン
C1,C2,C3 コンタクト(端子)
C 容量
DI ダイオード
CG 相変化領域

Claims (4)

  1. アモルファス状態の相と結晶状態の相との間の相変化により抵抗率が変化する相変化材料素子であって、その組成は少なくともSbとTe,In,Geを含みさらにAgを含んでも良く、その組成範囲が
    60≦Sb≦70原子%、20≦Te≦30原子%、1≦In≦10原子%、1≦Ge≦7原子%、0≦Ag≦1原子%であり(但し、全ての原子の組成総和は100原子%であり、In,Ag,Geの総量は、全体に対して原子比で15%以下である)、
    その比抵抗は高くても100Ω・cmであることを特徴とする相変化材料素子。
  2. 請求項1記載の相変化材料素子において、パルス状の電流を印加することでアモルファス状態の相となって高抵抗化される一方、パルス状の電流に続いて徐々に電流値を下げた電流を印加することで結晶状態の相となって低抵抗化されることを特徴とする相変化材料素子。
  3. メモリセルを有する半導体メモリにおいて、1つのセルを構成する素子は、1つのトランジスタと、アモルファス状態の相と結晶状態の相との相転移を生じ、それぞれの相が通常のトランジスタ動作状態あるいは通常の保管状態における環境下において安定して存在しうる相変化材料からなる相変化材料素子とを有し前記相変化材料素子は請求項1記載の相変化材料素子であり、前記トランジスタは電界効果型トランジスタであって、前記相変化材料素子は、前記トランジスタのドレイン端子と接地との間に配置されていることを特徴とするとする半導体メモリ。
  4. 請求項3記載の半導体メモリにおいて、ワード線,ビット線は前記トランジスタのソース,ゲートにそれぞれ接続されることを特徴とする半導体メモリ。
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