JP3990110B2 - 枝分かれした重合体の製造方法及び重合体 - Google Patents
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Description
本発明は、末端に重合性の炭素−炭素二重結合を有するビニル系重合体のマクロモノマーを重合させる、枝分かれした重合体の製造方法に関する。
背景技術
櫛形の構造を持つグラフト共重合体は、ブロック共重合体とともに、高分子材料の分野で注目を集めてきた。その理由は、これらのポリマーは、熱可塑性エラストマーや耐衝撃性プラスチックに見られるように構成セグメントとしての特性を持つと共に、ミクロ相分離構造に基づく独自の機能を発現できるからである。
グラフトポリマーは古くからポリマーの改質に使われていたものの、構造がよく制御されたポリマーの合成に成功したのは最近のことである。Milkovichらによって高分子量モノマーの概念が示され、これを共重合することにより、明確な櫛形の構造を持つポリマーが合成できるようになった。
一方、星形重合体は、中央部から放射線状に直線状の腕となる重合体が伸びているものであり、直鎖の重合体とは異なる様々な性質を持つことが知られている。
星形重合体の合成法としては、大きく分けて2種類の方法が挙げられる。1つは、中心となる化合物あるいは重合体から腕となる重合体を成長させる方法で、もう一つは、腕となる重合体をまずつくり、それを繋げて星形とする方法である。腕を繋げる方法としては、腕となる重合体の末端の官能基と反応する官能基を複数持つ化合物を反応させる方法、重合性基を複数持つ化合物を腕の重合後に添加する方法、末端に重合性基を有する重合体(以下、本明細書中、「マクロモノマー」という)を重合させる方法等が挙げられる。
このような星形重合体を構成する重合体としては、ホモポリマー、コポリマーともにあり、その種類としては、ポリスチレン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリジエン、ポリエーテル、ポリエステル、ポリシロキサン等様々なものがある。制御された星形構造を得る場合、どの方法で製造する場合でも、重合が制御されている必要があるため、アニオン重合、リビングカチオン重合あるいは縮重号が多く用いられる。
上に例示した、イオン重合や縮重合で得られる重合体に対して、ラジカル重合で得られるビニル系の重合体で星形の構造を有するものは、まだほとんど実用化されていない。中でも、マクロモノマーを結合することにより、鎖延長あるいは星形構造を構築する方法は、いまだ成功していない。ビニル系重合体は一般に、高い耐候性、透明性等、上記のポリエーテル系重合体や炭化水素系重合体、あるいはポリエステル系重合体では得られない特性を有しており、アルケニル基や架橋性シリル基を側鎖に有するものは高耐候性の塗料等に利用されている。
このようにマクロモノマーを用いればグラフト重合体や星形重合体を得ることができるが、そのマクロモノマーを合成することは依然として容易ではない。特に、一般にラジカル重合で重合されるビニル系重合体のマクロモノマーは、その重合の制御が困難なこともあり、ほとんど合成されていない。なかでも、アクリル系重合体の重合制御は、その副反応のために容易でないため、末端に重合性の基を有するマクロモノマーの製造は困難である。
本発明は、上記に鑑み、ラジカル重合によって製造されるビニル系重合体のマクロモノマーを用いて枝分かれした重合体を製造する方法を提供することを課題とするものである。
発明の要約
本発明は、ラジカル重合によって製造されたビニル系重合体であって、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり1個、その分子末端に有するマクロモノマー(I)を重合することによる、枝分かれした重合体の製造方法に関する。
重合性の炭素−炭素二重結合を有する基は、好ましくは、一般式(1):
−OC(O)C(R)=CH2 (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。)
で表される基であり、更に好ましくは、Rは、水素、または、メチル基である。
マクロモノマー(I)の主鎖は、限定はされないが、好ましくは、リビングラジカル重合、より好ましくは、原子移動ラジカル重合により製造されたものである。その原子移動ラジカル重合は、好ましくは、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属錯体を触媒とするものであり、より好ましくは、触媒とする金属錯体が銅、ニッケル、ルテニウム、及び鉄からなる群から選択された金属の錯体であり、中でも銅錯体を触媒とすることが特に好ましい。
マクロモノマー(I)の主鎖は、限定はされないが、好ましくは(メタ)アクリル系重合体あるいはスチレン系重合体であり、より好ましくは、アクリル酸エステル系重合体である。
マクロモノマー(I)としては、限定はされないが、好ましくは、ビニル系重合体の末端ハロゲン基を、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物で置換することにより製造されたものであり、より好ましくは、一般式(2):
−CR1R2X (2)
(式中、R1、R2は、ビニル系モノマーのエチレン性不飽和基に結合した基。Xは、塩素、臭素、又は、ヨウ素を表す。)
で表される末端ハロゲン基を有するビニル系重合体を、一般式(3):
M+−OC(O)C(R)=CH2 (3)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。M+はアルカリ金属、または4級アンモニウムイオンを表す。)
で示される化合物で置換することにより製造されるものである。
また、マクロモノマー(I)は、末端に水酸基を有するビニル系重合体と、一般式(4):
XC(O)C(R)=CH2 (4)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。Xは塩素、臭素、または水酸基を表す。)
で示される化合物との反応を行う方法、あるいは、
末端に水酸基を有するビニル系重合体に、ジイソシアネート化合物を反応させ、残存イソシアネート基と一般式(5):
HO−R’−OC(O)C(R)=CH2 (5)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。R1は炭素数2〜20の2価の有機基を表す。)
で示される化合物との反応を行う方法により製造されるものであっても構わない。これらの中では、上記の末端ハロゲン基を置換する方法により製造されるものがより好ましい。
マクロモノマー(I)の重合体の数平均分子量は、限定はされないが、3000以上であることが好ましく、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したマクロモノマー(I)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値は1.8未満であることが好ましい。
本発明のマクロモノマー(I)を重合させる方法は、限定はされないが、好ましくはラジカル重合であり、より好ましくは、リビングラジカル重合であり、更に好ましくは、原子移動ラジカル重合である。その原子移動ラジカル重合は、好ましくは、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属錯体を触媒とするものであり、より好ましくは、触媒とする金属錯体が銅、ニッケル、ルテニウム、及び鉄からなる群から選択される金属の錯体であり、中でも銅錯体を触媒とすることが特に好ましい。
また、マクロモノマー(I)を重合させる方法としては、活性エネルギー線により重合を開始する重合や、加熱により重合を開始する重合も好ましい。
マクロモノマー(I)を重合させる方法は、アニオン重合であっても構わない。
本発明のマクロモノマー(I)を単独で重合させることにより星形重合体が得られ、マクロモノマー(I)と、マクロモノマー以外の共重合性モノマー(II)とを共重合させることによりグラフト共重合体が得られ、マクロモノマー(I)と重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり2個以上有する多官能化合物、好ましくは、該二重結合を分子末端に有する重合体(III)を共重合させることにより架橋された重合体(ゲル)が得られる。
本発明はまた本発明の方法により得ることのできる枝分かれした重合体でもある。
本発明の重合体の用途は限定されないが、熱可塑性エラストマー、耐衝撃性改良材、粘着剤として利用される。
発明の詳細な開示
本発明は、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり1個、その分子末端に有する、ラジカル重合によって製造されたビニル系重合体であるマクロモノマー(I)を重合することによる、枝分かれした重合体の製造方法である。
重合性の炭素−炭素二重結合を有する基は、好ましくは、上記一般式(1)で表される基である。
一般式(1)において、Rの具体例としては炭素数1〜20の1価の有機基であれば特に限定されず、例えば、炭素数1〜20の置換又は無置換の炭化水素基、エーテル基、アシル基、炭素、窒素を含む基、炭素、硫黄を含む基、炭素、酸素を含む基などであってよく、具体的には、例えば、−H、−CH3−CH2CH3,−(CH2)nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C6H5、−CH2OH、−CN等が挙げられるが、好ましくは−H、−CH3である。
<マクロモノマー(I)の主鎖>
本発明のマクロモノマー(I)の主鎖を構成するモノマーとしては特に制約はなく、各種のものを用いることができる。例示するならば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸のエチレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジバーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;スチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン、クロルスチレン、スチレンスルホン酸及びその塩等のスチレン系モノマー;パーフルオロエチレン、パーフルオロプロピレン、フッ化ビニリデン等のフッ素含有ビニルモノマー;ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン等のケイ素含有ビニル系モノマー;無水マレイン酸、マレイン酸、マレイン酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;フマル酸、フマル酸のモノアルキルエステル及びジアルキルエステル;マレイミド、メチルマレイミド、エチルマレイミド、プロピルマレイミド、ブチルマレイミド、ヘキシルマレイミド、オクチルマレイミド、ドデシルマレイミド、ステアリルマレイミド、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド等のマレイミド系モノマー;アクリロニトリル、メタクリロニトリル等のニトリル基含有ビニル系モノマー;アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバリン酸ビニル、安息香酸ビニル、桂皮酸ビニル等のビニルエステル類;エチレン、プロピレン等のアルケン類;ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリル、アリルアルコール等が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーであり、更に好ましくは、アクリル酸ブチルである。本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%含まれていることが好ましい。
本発明のマクロモノマー(I)は、分子量分布、すなわち、ゲルパ−ミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量と数平均分子量の比が好ましくは1.8未満であり、さらに好ましくは1.7以下であり、より好ましくは1.6以下であり、特に好ましくは1.5以下であり、特別に好ましくは1.4以下であり、最も好ましくは1.3以下である。本発明におけるGPC測定の際には、通常は、クロロホルム又はテトラヒドロフラン等を移動相として、ポリスチレンゲルカラム等を使用し、分子量の値はポリスチレン換算値等で求めている。分子量分布が狭い方が、マクロモノマーの粘度は低くなり、また、本発明の方法により製造される枝分かれした重合体の構造も、よりよく制御されたものになる。
本発明のマクロモノマー(I)の数平均分子量は500〜100000の範囲が好ましく、3000〜40000がさらに好ましい。分子量が500以下であると、ビニル系重合体の本来の特性が発現されにくく、また、100000以上であると、ハンドリングが困難になる。
<マクロモノマー(I)の主鎖の重合>
本発明のマクロモノマー(I)の主鎖であるビニル系重合体はラジカル重合によって製造される。ラジカル重合法は、重合開始剤としてアゾ系化合物、過酸化物などを用いて、特定の官能基を有するモノマーとビニル系モノマーとを単に共重合させる「一般的なラジカル重合法」と末端などの制御された位置に特定の官能基を導入することが可能な「制御ラジカル重合法」に分類できる。
「一般的なラジカル重合法」は簡便な方法であるが、この方法では特定の官能基を有するモノマーは確率的にしか重合体中に導入されないので、官能化率の高い重合体を得ようとした場合には、この特定の官能基を有するモノマーをかなり大量に使う必要があり、逆に少量使用ではこの特定の官能基が導入されない重合体の割合が大きくなるという問題点がある。またフリーラジカル重合であるため、分子量分布が広く粘度の高い重合体しか得られないという問題点もある。
「制御ラジカル重合法」は、更に、特定の官能基を有する連鎖移動剤を用いて重合をおこなうことにより末端に特定の官能基を有するビニル系重合体が得られる「連鎖移動剤法」と、重合生長末端が停止反応などを起こさずに生長することによりほぼ設計どおりの分子量の重合体が得られる「リビングラジカル重合法」とに分類することができる。
「連鎖移動剤法」は、官能化率の高い重合体を得ることが可能であるが、開始剤に対してかなり大量の特定の官能基を有する連鎖移動剤が必要であり、処理も含めて経済面で問題がある。また上記の「一般的なラジカル重合法」と同様、フリーラジカル重合であるため分子量分布が広く、粘度の高い重合体しか得られないという問題点もある。
これらの重合法とは異なり、「リビングラジカル重合法」は、重合速度が高く、ラジカル同士のカップリングなどによる停止反応が起こりやすいため制御の難しいとされるラジカル重合でありながら、一方では、停止反応が起こりにくく、分子量分布の狭い(Mw/Mnが1.1〜1.5程度)重合体が得られるとともに、モノマーと開始剤の仕込み比によって分子量を自由にコントロールすることができる。
従って「リビングラジカル重合法」は、分子量分布が狭く、粘度が低い重合体を得ることができる上に、特定の官能基を有するモノマーを重合体のほぼ任意の位置に導入することができるため、上記特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはより好ましいものである。
なお、リビング重合とは狭義においては、末端が常に活性を持ち続けて分子鎖が生長していく重合のことをいうが、一般には、末端が不活性化されたものと活性化されたものが平衡状態にありながら生長していく擬リビング重合も含まれる。本発明における定義も後者である。
「リビングラジカル重合法」は近年様々なグループで積極的に研究がなされている。その例としては、たとえばジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am.Chem.Soc.)、1994年、116巻、7943頁に示されるようなコバルトポルフィリン錯体を用いるもの、マクロモレキュールズ(Macromolecules)、1994年、27巻、7228頁に示されるようなニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いるもの、有機ハロゲン化物等を開始剤とし遷移金属錯体を触媒とする「原子移動ラジカル重合」(Atom Transfer Radical Polymerization:ATRP)などがあげられる。
「リビングラジカル重合法」の中でも、有機ハロゲン化物あるいはハロゲン化スルホニル化合物等を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する「原子移動ラジカル重合法」は、上記の「リビングラジカル重合法」の特徴に加えて、官能基変換反応にとって比較的有利なハロゲン等を末端に有し、開始剤や触媒の設計の自由度が大きいことから、特定の官能基を有するビニル系重合体の製造方法としてはさらに好ましい。この原子移動ラジカル重合法としては例えばMatyjaszewskiら、ジャーナル・オブ・アメリカン・ケミカルソサエティー(J.Am,Chem.Soc.)1995年、117巻、5614頁、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、7901頁,サイエンス(Science)1996年、272巻、866頁、WO96/30421号公報,WO97/18247号公報、WO98/01480号公報,WO98/40415号公報、あるいはSawamotoら、マクロモレキュールズ(Macromolecules)1995年、28巻、1721頁、特開平9−208616号公報、特開平8−41117号公報などが挙げられる。
本発明において、これらのうちどの方法を使用するかは特に制約はないが、基本的には制御ラジカル重合が利用され、更に制御の容易さなどからリビングラジカル重合が好ましく、特に原子移動ラジカル重合法が好ましい。
まず、制御ラジカル重合のうちの一つ、連鎖移動剤を用いた重合について説明する。連鎖移動剤(テロマー)を用いたラジカル重合としては、特に限定されないが、本発明に適した末端構造を有するビニル系重合体を得る方法としては、次の2つの方法が例示される。
すなわち、特開平4−132706号公報に示されているようなハロゲン化炭化水素を連鎖移動剤として用いてハロゲン末端の重合体を得る方法と、特開昭61−271306号公報、特許2594402号公報、特開昭54−47782号公報に示されているような水酸基含有メルカプタンあるいは水酸基含有ポリスルフィド等を連鎖移動剤として用いて水酸基末端の重合体を得る方法とである。
次に、リビングラジカル重合について説明する。
そのうち、まず、ニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いる方法について説明する。この重合では、一般に、安定なニトロキシフリーラジカル(=N−O・)をラジカルキャッピング剤として用いる。このような化合物類としては、限定はされないが、2,2,6,6−置換−1−ピペリジニルオキシラジカルや2,2,5,5−置換−1−ピロリジニルオキシラジカル等、環状ヒドロキシアミンからのニトロキシフリーラジカルが好ましい。置換基としてはメチル基やエチル基等の炭素数4以下のアルキル基が適当である。具体的なニトロキシフリーラジカル化合物としては、限定はされないが、2,2,6,6−テトラメチル−1−ピペリジニルオキシラジカル(TEMPO)、2,2,6,6−テトラエチル−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソ−1−ピペリジニルオキシラジカル、2,2,5,5−テトラメチル−1−ピロリジニルオキシラジカル、1,1,3,3−テトラメチル−2−イソインドリニルオキシラジカル、N,N−ジ−t−ブチルアミンオキシラジカル等が挙げられる。ニトロキシフリーラジカルの代わりに、ガルビノキシル(galvinoxyl)フリーラジカル等の安定なフリーラジカルを用いても構わない。
上記ラジカルキャッピング剤はラジカル発生剤と併用される。ラジカルキャッピング剤とラジカル発生剤との反応生成物が重合開始剤となって付加重合性モノマーの重合が進行すると考えられる。両者の併用割合は特に限定されるものではないが、ラジカルキャッピング剤1モルに対し、ラジカル開始剤0.1〜10モルが適当である。
ラジカル発生剤としては、種々の化合物を使用することができるが、重合温度条件下でラジカルを発生しうるパーオキシドが好ましい。このパーオキシドとしては、限定はされないが、ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等のジアシルパーオキシド類、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド等のジアルキルパーオキシド類、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等のパーオキシカーボネート類、t−ブチルパーオキシオクトエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等のアルキルパーエステル類等がある。特にベンゾイルパーオキシドが好ましい。さらに、パーオキシドの代わりにアゾビスイソブチロニトリルのようなラジカル発生性アゾ化合物等のラジカル発生剤も使用しうる。
Macromolecules 1995,28,2993で報告されているように、ラジカルキャッピング剤とラジカル発生剤を併用する代わりに、下記のようなアルコキシアミン化合物を開始剤として用いても構わない。
アルコキシアミン化合物を開始剤として用いる場合、それが上記で示されているような水酸基等の官能基を有するものを用いると末端に水酸基などの官能基を有する重合体が得られる。これを本発明の方法に利用すると、末端に官能基を有する重合体が得られる。
上述の、ニトロキシド化合物などのラジカル捕捉剤を用いる重合において、用いられるモノマー、溶媒、重合温度等の重合条件は、限定されないが、次に説明する原子移動ラジカル重合について用いるものと同様で構わない。
次に、本発明のリビングラジカル重合としてより好ましい原子移動ラジカル重合法について説明する。
この原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲン化物、特に反応性の高い炭素−ハロゲン結合を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジル位にハロゲンを有する化合物)、あるいはハロゲン化スルホニル化合物等が開始剤として用いられる。
具体的に例示するならば、例えば、
C6H5−CH2X、C6H5−C(H)(X)CH3、C6H5−C(X)(CH3)2
(ただし、上の各化学式中、C6H5はフェニル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
R3−C(H)(X)−CO2R4、R3−C(CH3)(X)−CO2R4、
R3−C(H)(X)−C(O)R4、R3−C(CH3)(X)−C(O)R4、
(各式中、R3、R4は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
R3−C6H4−SO2X
(R3は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)等が挙げられる。
原子移動ラジカル重合の開始剤として、重合を開始する官能基以外の官能基を有する有機ハロゲン化物又はハロゲン化スルホニル化合物を用いることもできる。このような場合、主鎖の一方の末端に官能基を、他方の末端に上記一般式(2)で表される構造を有するビニル系重合体が製造される。このような官能基としては、アルケニル基、架橋性シリル基、ヒドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基等が挙げられる。
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としては限定されず、例えば、一般式(6)に示す構造を有するものが例示される。
R6R7C(X)−R8−R9−C(R5)=CH2 (6)
(式中、R5は水素、またはメチル基、R6、R7は水素、または、炭素数1〜20の1価のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、または他端において相互に連結したもの、R8は、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、またはo−,m−,p−フェニレン基、R9は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基で1個以上のエーテル結合を含んでいても良い、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
置換基R6、R7の具体例としては特に限定されず、例えば、水素、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等が挙げられる。R6とR7は他端において連結して環状骨格を形成していてもよい。
一般式(6)で示される、アルケニル基を有する有機ハロゲン化物の具体例としては、例えば、
XCH2C(O)O(CH2)nCH=CH2、
H3CC(H)(X)C(O)O(CH2)nCH=CH2、
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2)nCH=CH2、
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2)nCH=CH2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)
XCH2C(O)O(CH2)nO(CH2)mCH=CH2、
H3CC(H)(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)mCH=CH2、
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)mCH=CH2、
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)mCH=CH2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C6H4−(CH2)n−CH=CH2、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−(CH2)n−CH=CH2、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−(CH2)n−CH=CH2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)o,m,p−XCH2−C6H4−(CH2)n−O−(CH2)m−CH=CH2、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−(CH2)n−O−(CH2)m−CH=CH2、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−(CH2)n−O−(CH2)mCH=CH2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C6H4−O−(CH2)n−CH=CH2、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)n−CH=CH2、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)n−CH=CH2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)o,m,p−XCH2−C6H4−O−(CH2)n−O−(CH2)m−CH=CH2、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)n−O−(CH2)m−CH=CH2、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)n−O−(CH2)m−CH=CH2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
アルケニル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに一般式(7)で示される化合物が挙げられる。
H2C=C(R5)−R9−C(R6)(X)−R10−R7 (7)
(式中、R5、R6、R7、R9、Xは上記に同じ、R10は、直接結合、−C(O)O−(エステル基)、−C(O)−(ケト基)、または、o−,m−,p−フェニレン基を表す)
R8は直接結合、または炭素数1〜20の2価の有機基(1個以上のエーテル結合を含んでいても良い)であるが、直接結合である場合は、ハロゲンの結合している炭素にビニル基が結合しており、ハロゲン化アリル化物である。この場合は、隣接ビニル基によって炭素−ハロゲン結合が活性化されているので、R10としてC(O)O基やフェニレン基等を有する必要は必ずしもなく、直接結合であってもよい。R9が直接結合でない場合は、炭素−ハロゲン結合を活性化するために、R10としてはC(O)O基、C(O)基、フェニレン基が好ましい。
一般式(7)の化合物を具体的に例示するならば、
CH2=CHCH2X、CH2=C(CH3)CH2X、
CH2=CHC(H)(X)CH3、CH2=C(CH3)C(H)(X)CH3、
CH2=CHC(X)(CH3)2、CH2=CHC(H)(X)C2H5、
CH2=CHC(H)(X)CH(CH3)2、
CH2=CHC(H)(X)C6H5、CH2=CHC(H)(X)CH2C6H5、
CH2=CHCH2C(H)(X)−CO2R、
CH2=CH(CH2)2C(H)(X)−CO2R、
CH2=CH(CH2)3C(H)(X)−CO2R、
CH2=CH(CH2)8C(H)(X)−CO2R、
CH2=CHCH2C(H)(X)−C6H5、
CH2=CH(CH2)2C(H)(X)−C6H5、
CH2=CH(CH2)3C(H)(X)−C6H5、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル基、アリール基、アラルキル基)
等を挙げることができる。
アルケニル基を有するハロゲン化スルホニル化合物の具体例を挙げるならば、o−,m−,p−CH2=CH−(CH2)n−C6H4−SO2X、
o−,m−,p−CH2=CH−(CH2)n−O−C6H4−SO2X、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、nは0〜20の整数)等である。
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としては特に限定されず,例えば一般式(8)に示す構造を有するものが例示される。
R6R7C(X)−R8−R9−C(H)(R5)CH2−[Si(R11)2−b(Y)bO]m−Si(R12)3−a(Y)a (8)
(式中、R5、R6,R7、R8、R9、Xは上記に同じ、R11、R12は、いずれも炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、または(R’)3SiO−(R’は炭素数1〜20の1価の炭化水素基であって、3個のR’は同一であってもよく、異なっていてもよい)で示されるトリオルガノシロキシ基を示し、R11またはR12が2個以上存在するとき、それらは同一であってもよく、異なっていてもよい。Yは水酸基または加水分解性基を示し、Yが2個以上存在するときそれらは同一であってもよく、異なっていてもよい。aは0,1,2,または3を、また、bは0,1,または2を示す。mは0〜19の整数である。ただし、a+mb≧1であることを満足するものとする)
一般式(8)の化合物を具体的に例示するならば、
XCH2C(O)O(CH2)nSi(OCH3)3、
CH3C(H)(X)C(O)O(CH2)nSi(OCH3)3、
(CH3)2C(X)C(O)O(CH2)nSi(OCH3)3、
XCH2C(O)O(CH2)nSi(CH3)(OCH3)2、
CH3C(H)(X)C(O)O(CH2)nSi(CH3)(OCH3)2、
(CH3)2C(X)C(O)O(CH2)nSi(CH3)(OCH3)2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは0〜20の整数、)
XCH2C(O)O(CH2)nO(CH2)mSi(OCH3)3、
H3CC(H)(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)mSi(OCH3)3、
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)mSi(OCH3)3,
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)mSi(OCH3)3、
XCH2C(O)O(CH2)nO(CH2)mSl(CH3)(OCH3)2、
H3CC(H)(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)m−Si(CH3)(OCH3)2、
(H3C)2C(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)m−Si(CH3)(OCH3)2、
CH3CH2C(H)(X)C(O)O(CH2)nO(CH2)m−Si(CH3)(OCH3)2、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、ヨウ素、nは1〜20の整数、mは0〜20の整数)
o,m,p−XCH2−C6H4−(CH2)2Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−(CH2)2Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−(CH2)2Si(OCH3)3、
o,m,p−XCH2−C6H4−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−XCH2−C6H4−(CH2)2−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3C(H)(X)−6H4−(CH2)2−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−(CH2)2−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−XCH2−C6H4−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)3−Si(OCH3)3、
o,m,p−XCH2−C6H4−O−(CH2)2−O−(CH2)3−Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)2−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
o,m,p−CH3CH2C(H)(X)−C6H4−O−(CH2)2−O−(CH2)3Si(OCH3)3、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素)
等が挙げられる。
上記架橋性シリル基を有する有機ハロゲン化物としてはさらに、一般式(9)で示される構造を有するものが例示される。
(R12)3−a(Y)aSi−[OSi(R11)2−b(Y)b]m−CH2−C(H)(R5)−R9−C(R6)(X)−R10−R7 (9)
(式中、R5、R6、R7、R9、R10、R11、R12、a、b、m、X、Yは上記に同じ)
このような化合物を具体的に例示するならば、
(CH3O)3SiCH2CH2C(H)(X)C6H5、
(CH3O)2(CH3)SiCH2CH2C(H)(X)C6H5、
(CH3O)3Si(CH2)2C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH2)2C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH2)3C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH2)3O(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH2)4C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH2)4C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH2)9C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)2(CH3)Si(CH2)9C(H)(X)−CO2R、
(CH3O)3Si(CH2)3C(H)(X)−C6H5、
(CH3O)2(CH3)Si(CH2)3C(H)(X)−C6H5、
(CH3O)3Si(CH2)4C(H)(X)−C6H5、
(CH3O)2(CH3)Si(CH2)4C(H)(X)−C6H5、
(上記の各式において、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基)
等が挙げられる。
上記ヒドロキシル基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
HO−(CH2)n−OC(O)C(H)(R)(X)
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、nは1〜20の整数)
上記アミノ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
H2N−(CH2)n−OC(O)C(H)(R)(X)
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、nは1〜20の整数)
上記エポキシ基を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物としては特に限定されず、下記のようなものが例示される。
(式中、Xは塩素、臭素、またはヨウ素、Rは水素原子または炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基、または炭素数7〜20のアラルキル基、nは1〜20の整数)
本発明のマクロモノマーは重合性の炭素−炭素結合を1つの末端に有するものであるので、通常は上述のような片末端の開始剤を使用することが好ましいが、原子移動ラジカル重合の開始剤としては、2つ以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を用いることもある。このような開始剤は、本発明のマクロモノマーとともに重合させて、架橋された重合体(ゲル)を得ることのできる、2つ以上の末端に重合性の炭素−炭素二重結合を有する重合体を製造する場合に適している。具体的に例示するならば、
上記各式中、Xはハロゲン原子を表す。
この重合において用いられるビニル系モノマーとしては特に制約はなく、既に例示したものをすべて好適に用いることができる。
重合触媒として用いられる遷移金属錯体としては特に限定されないが、好ましくは周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする金属錯体である。更に好ましいものとして、0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価の鉄又は2価のニッケルの錯体が挙げられる。なかでも、銅の錯体が好ましい。1価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シアン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を高めるために2,2′−ビピリジル及びその誘導体、1,10−フェナントロリン及びその誘導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペンタメチルジエチレントリアミン、ヘキサメチルトリス(2−アミノエチル)アミン等のポリアミン等の配位子が添加される。また、2価の塩化ルテニウムのトリストリフェニルホスフィン錯体(RuCl2(PPh3)3)も触媒として好適である。ルテニウム化合物を触媒として用いる場合は、活性化剤としてアルミニウムアルコキシド類が添加される。更に、2価の鉄のビストリフェニルホスフィン錯体(FeCl2(PPh3)2)、2価のニッケルのビストリフェニルホスフィン錯体(NiCl2(PPh3)2)、及び、2価のニッケルのビストリブチルホスフィン錯体(NiBr2(PBu3)2)も、触媒として好適である。
重合は無溶剤または各種の溶剤中で行うことができる。溶剤の種類としては、ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶媒、塩化メチレン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブチルアルコール、tert−ブチルアルコール等のアルコール系溶媒、アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル系溶媒、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート系溶媒等が挙げられ、単独または2種以上を混合して用いることができる。また、重合は室温〜200℃の範囲で行うことができ、好ましくは50〜150℃である。
<官能基導入法>
以下に、本発明におけるマクロモノマー(I)への重合体の末端官能基の導入について説明する。
本発明の重合体の末端に一般式(1)で示される基を導入する方法としては、限定はされないが、以下のような方法が挙げられる。
▲1▼ビニル系重合体の末端ハロゲン基を、ラジカル重合性の炭素−炭素二重結合を有する化合物で置換することにより製造する方法。具体例としては、上記一般式(2)で表される末端構造を有するビニル系重合体と、上記一般式(3)で示される化合物との反応による方法。
▲2▼末端に水酸基を有するビニル系重合体と、上記一般式(4)で示される化合物との反応による方法。
▲3▼末端に水酸基を有するビニル系重合体に、ジイソシアネート化合物を反応させ、残存イソシアネート基と上記一般式(5)で示される化合物との反応による方法。
以下にこれらの各方法について詳細に説明する。
<官能基導入法▲1▼>
上記▲1▼の方法について説明する。
一般式(2)で表される末端構造を有するビニル系重合体は、上述した有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤として、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する方法、あるいは、ハロゲン化合物を連鎖移動剤としてビニル系モノマーを重合する方法により製造されるが、好ましくは前者である。
一般式(3)で表される化合物としては特に限定されないが、Rの具体例としては炭素数1〜20の1価の有機基であれば特に限定されず、例えば、炭素数1〜20の置換又は無置換の炭化水素基、エーテル基、アシル基、炭素、窒素を含む基、炭素、硫黄を含む基、炭素、酸素を含む基などであってよく、具体的には、例えば、−H、−CH3−CH2CH3−(CH2)nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C6H5、−CH2OH、−CN、
等が挙げられ、好ましくは−H、−CH3である。M+はオキシアニオンの対カチオンであり、M+の種類としてはアルカリ金属イオン、具体的には、例えば、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン、および4級アンモニウムイオンが挙げられる。4級アンモニウムイオンとしてはテトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラベンジルアンモニウムイオン,トリメチルドデシルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオンおよびジメチルピペリジニウムイオン等が挙げられ、好ましくはナトリウムイオン、カリウムイオンである。一般式(3)のオキシアニオンの使用量は、一般式(2)のハロゲン末端に対して、好ましくは1〜5当量、更に好ましくは1.0〜1.2当量である。
この反応を実施する溶媒としては特に限定はされないが、求核置換反応であるため極性溶媒が好ましく、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル、アセトン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミド、アセトニトリル、等が用いられる。反応を行う温度は限定されないが、一般に0〜150℃で、重合性の末端基を保持するために好ましくは室温〜100℃で行う。
<末端官能基の導入▲2▼>
上記▲2▼の方法について説明する。
上記一般式(4)で表される化合物としては特に限定されないが、Rの具体例としては炭素数1〜20の1価の有機基であれば特に限定されず、例えば、炭素数1〜20の置換又は無置換の炭化水素基、エーテル基、アシル基、炭素、窒素を含む基、炭素、硫黄を含む基、炭素、酸素を含む基などであってよく、具体的には、例えば、例えば、−H、−CH3、−CH2CH3、−(CH2)nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C6H5、−CH2OH、−CN、
等が挙げられ、好ましくは−H、−CH3である。
末端に水酸基を有するビニル系重合体は、上述した有機ハロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし、遷移金属錯体を触媒としてビニル系モノマーを重合する方法、あるいは、水酸基を持つ化合物を連鎖移動剤としてビニル系モノマーを重合する方法により製造されるが、好ましくは前者である。これらの方法により末端に水酸基を有するビニル系重合体を製造する方法は限定されないが、以下のような方法が例示される。
(a)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、下記一般式(10)等で表される、一分子中に重合性のアルケニル基および水酸基を併せ持つ化合物を第2のモノマーとして反応させる方法。
H2C=C(R13)−R14−R15−OH (10)
(式中、R13は炭素数1〜20の1価の有機基で水素またはメチル基が好ましく、R14は−C(O)O−(エステル基)、またはo−,m−もしくはp−フェニレン基を表す。R15は直接結合、または1個以上のエーテル結合を有していてもよい炭素数1〜20の2価の有機基を表す。R14がエステル基のものは(メタ)アクリレート系化合物、R14がフェニレン基のものはスチレン系の化合物である。)
なお、一分子中に重合性のアルケニル基および水酸基を併せ持つ化合物を反応させる時期に制限はないが、特にゴム的な性質を期待する場合には重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして反応させるのが好ましい。
(b)リビングラジカル重合によりビニル系重合体を合成する際に、重合反応の終期あるいは所定のモノマーの反応終了後に、第2のモノマーとして、一分子中に重合性の低いアルケニル基および水酸基を有する化合物を反応させる方法。
このような化合物としては特に限定されないが、一般式(11)に示される化合物等が挙げられる。
H2C=C(R13)−R16−OH (11)
(式中、R13は上述したものと同様である。R16は1個以上のエーテル結合を含んでいてもよい炭素数1〜20の2価の有機基を表す。)
上記一般式(11)に示される化合物としては特に限定されないが、入手が容易であることから、10−ウンデセノール、5−ヘキセノール、アリルアルコールのようなアルケニルアルコールが好ましい。
(c)特開平4−132706号公報などに開示される方法で、原子移動ラジカル重合により得られる上記一般式(2)で表される炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個に有するビニル系重合体のハロゲンを、加水分解あるいは水酸基含有化合物と反応させることにより、末端に水酸基を導入する方法。
(d)原子移動ラジカル重合により得られる上記一般式(2)で表される炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、一般式(12)に示される水酸基を有する安定化カルバニオンを反応させてハロゲンを置換する方法。
M+C−(R17)(R18)−R16−OH (12)
(式中、R16は上述したものと同様である。R17およびR18はともにカルバニオンC−を安定化する電子吸引基、または一方が上記電子吸引基で他方が水素または炭素数1〜10のアルキル基もしくはフェニル基を表す。R17およびR18の電子吸引基としては、例えば、−CO2R(エステル基)、−C(O)R(ケト基)、−CON(R2)(アミド基)、−COSR(チオエステル基)、−CN(ニトリル基)、−NO2(ニトロ基)等が挙げられる。置換基Rは炭素数1〜20のアルキル基、炭素数6〜20のアリール基または炭素数7〜20のアラルキル基であり、好ましくは炭素数1〜10のアルキル基もしくはフェニル基である。R17およびR18としては、−CO2R、−C(O)Rおよび−CNが特に好ましい。)
(e)原子移動ラジカル重合により得られる、上記一般式(2)で表される炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体に、例えば亜鉛のような金属単体あるいは有機金属化合物を作用させてエノレートアニオンを調製し,しかる後にアルデヒド類、又はケトン類を反応させる方法。
(f)重合体末端のハロゲン、好ましくは上記一般式(2)で表されるハロゲンを少なくとも1個有するビニル系重合体に、下記一般式(13)で表される水酸基含有オキシアニオン又は下記一般式(14)で表される水酸基含有カルボキシレートアニオン等を反応させて、上記ハロゲンを水酸基含有置換基に置換する方法。
HO−R16−O−M+ (13)
(式中、R16およびM+は上述したものと同様である。)
HO−R16−C(O)O−M+ (14)
(式中、R16およびM+は上述したものと同様である。)
本発明では(a)〜(b)のような、水酸基を導入する方法にハロゲンが直接関与しない場合、制御がより容易である点から(b)の方法がさらに好ましい。
また(c)〜(f)のような、炭素−ハロゲン結合を少なくとも1個有するビニル系重合体のハロゲンを変換することにより水酸基を導入する場合は、制御がより容易である点から(f)の方法がさらに好ましい。
<末端官能基の導入▲3▼>
上記▲3▼の方法について説明する。
上記一般式(5)で表される化合物としては特に限定されないが、Rの具体例としては炭素数1〜20の1価の有機基であれば特に限定されず、例えば、炭素数1〜20の置換又は無置換の炭化水素基、エーテル基、アシル基、炭素、窒素を含む基、炭素、硫黄を含む基、炭素、酸素を含む基などであってよく、具体的には、例えば、−H、−CH3−CH2CH3−(CH2)nCH3(nは2〜19の整数を表す)、−C6H5、−CH2OH、−CN、
等が挙げられ、好ましくは−H、−CH3である。具体的な化合物としては、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピルが挙げられる。
末端に水酸基を有するビニル系重合体は、上述のものを使用することができる。
ジイソシアネート化合物としては、特に限定されず、従来公知のものをいずれも使用することができ、例えば、トルイレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチルジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トルイレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のイソシアネート化合物;等を挙げることができる。これらは、単独で使用しうるほか、2種以上を併用することもできる。またブロックイソシアネートを使用しても構わない。
よりすぐれた耐候性を生かすためには、例えば、ヘキサメチレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート等の芳香環を有しないジイソシアネート化合物を用いるのが好ましい。
<本発明の重合体の重合法>
本発明のマクロモノマー(I)を重合させる方法は、限定はされないが、好ましくはラジカル重合であり、より好ましくは、リビングラジカル重合であり、更に好ましくは、原子移動ラジカル重合である。原子移動ラジカル重合は、好ましくは、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属鉗体を触媒とするものであり、より好ましくは、触媒とする金属錯体が銅、ニッケル、ルテニウム、又は鉄からなる群より選ばれる金属の錯体であり、中でも銅錯体を触媒とすることが特に好ましい。
また、マクロモノマー(I)を重合させる方法が、活性エネルギー線により重合を開始する重合や、加熱により重合を開始する重合も好ましい。
マクロモノマー(I)を重合させる方法は,アニオン重合であっても構わない。
本発明のマクロモノマー(I)を単独で重合させることにより星形重合体が得られ、マクロモノマー(I)と、マクロモノマー以外の共重合性モノマー(II)を共重合させることによりグラフト共重合体が得られ、マクロモノマー(I)と重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり2個以上有する多官能化合物、好ましくは該二重結合を分子末端に有する重合体(III)を共重合させることによりゲルが得られる。
以下にマクロモノマー(I)を重合させる方法の詳細について説明する。
(アニオン重合)
アニオン重合に用いられる開始剤としては、特に限定されないが、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム等の単官能性開始剤、1,4−ジリチオブタン、ジリチオブタジエン、ジリチオナフタレン等が挙げられる。これらは、ジフェニルエチレン、α−メチルスチレン等と組み合わせて開始剤系として用いてもよい。
マクロモノマー以外の共重合性モノマー(II)としては、アニオン重合性単量体、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−ブチルスチレン、メトキシスチレン、1−ビニルナフタレン、3−エチル−1−ビフェニルナフタレン、p−N,N−ジメチルアミノスチレン等の芳香族モノマー;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸−n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸−n−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸−tert−ブチル、(メタ)アクリル酸−n−ペンチル、(メタ)アクリル酸−n−ヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸−n−ヘプチル、(メタ)アクリル酸−n−オクチル、(メタ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ノニル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸トルイル、(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸−2−メトキシエチル、(メタ)アクリル酸−3−メトキシブチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸−2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸2−アミノエチル、γ−(メタクリロイルオキシプロピル)トリメトキシシラン、(メタ)アクリル酸トリフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−トリフルオロメチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル−2−パーフルオロブチルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロエチル、(メタ)アクリル酸パーフルオロメチル、(メタ)アクリル酸ジパーフルオロメチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロメチル−2−パーフルオロエチルメチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロデシルエチル、(メタ)アクリル酸2−パーフルオロヘキサデシルエチル等の(メタ)アクリル酸系モノマー;1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2,4−ヘキサジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエン、イソプレン等の共役ジエン類;及びアクリロニトリル等のニトリル類が挙げられる。これらは、単独で用いても良いし、複数を共重合させても構わない。なかでも、生成物の物性等から、スチレン系モノマー及び(メタ)アクリル酸系モノマーが好ましい。より好ましくは、アクリル酸エステルモノマー及びメタクリル酸エステルモノマーであり、更に好ましくは、アクリル酸ブチルである。本発明においては、これらの好ましいモノマーを他のモノマーと共重合させても構わなく、その際は、これらの好ましいモノマーが重量比で40%含まれていることが好ましい。
アニオン重合は溶媒の不存在下で行うことも可能であるが、適当な有機溶媒の存在下で行うことも可能である。有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶媒;n−ヘキサン、n−オクタン、イソオクタン等の脂肪族炭化水素系溶媒;メチルシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロオクタン等の脂環式炭化水素系溶媒;テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジエチルエーテル等のエーテル系溶媒等が挙げられる。
重合条件としては、通常のアニオン重合で採用される重合条件を用いることが可能であるが、重合開始剤および重合体末端のリビングサイトを失活させないため、重合系内に酸素、二酸化炭素または水等が混入しない条件で行うことが好ましい。例えば、高真空下または水分をほとんど含まない窒素雰囲気下で、脱気・脱水した溶媒中に重合開始剤を添加した後、前記のアニオン重合性単量体を加えてアニオン重合させる。重合開始剤と単量体の全量を一度に加えずに、徐々に添加しながら重合させてもよい。
前記のアニオン重合性単量体を2種類以上を組み合わせて重合させることにより、任意の単量体組成の重合体を得ることができる。また、1種類の単量体の重合が終了した後、引き続き他の種類の単量体と順次重合させることにより、任意の単量体組成および構造を有する、ブロック共重合体、ジブロック共重合体、トリブロック共重合体、マルチブロック共重合体等を得ることができる。その重合中にマクロモノマー(I)を添加しておけば、適当な位置にマクロモノマー(I)が組み込まれたグラフト共重合体が得られる。
重合温度は、使用する重合開始剤、単量体および溶媒等の種類により異なるが、通常−100℃〜150℃の範囲内が好ましく、−78℃〜80℃の範囲内がより好ましい。重合時間は、使用する重合開始剤、単量体、溶媒、反応温度等により異なるが、通常10分〜10時間の範囲内である。重合反応は、バッチ式、セミバッチ式、連続式のどの方法でも行うことができる。
(ラジカル重合)
ラジカル重合としては特に限定されず、通常のフリーラジカル重合、連鎖移動ラジカル重合、リビングラジカル重合等のどの方法で実施しても構わない。
ラジカル重合において、マクロモノマー(I)と共重合するモノマー(II)としては、上述のマクロモノマー(I)の主鎖の製造方法において記載された、ラジカル重合性の全てのモノマーを用いることができる。
ラジカル重合は、無溶媒で実施しても構わないし、上記のマクロモノマー(I)の主鎖の製造方法において記載された全ての溶媒を用いることができる。
フリーラジカル重合に用いられる開始剤としては、特に限定されるものではないが、過酸化ベンゾイルや過酸化第三ブチル等の有機過酸化物、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)などのアゾ化合物などのラジカル開始剤等が挙げられる。
連鎖移動ラジカル重合は前記フリーラジカル重合に連鎖移動剤を添加して行うものであり、開始剤としては、前記のものを用いることができる。連鎖移動剤としては特に限定されないが、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−オクチルメルカプタン、n−オクタデシルメルカプタン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン、(H3CO)3Si−S−S−Si(OCH3)3、CH3(H3CO)2Sl−S−S−SiCH3(OCH3)2、(C2H5O)3Si−S−S−Si(OC2H5)3、CH3(C2H5O)2Si−S−S−SlCH3(OC2H5)2、(H3CO)3Si−S3−Si(OCH3)3、(H3CO)3Si−S4−Si(OCH3)3、(H3CO)3Si−S6−Si(OCH3)3等を用いることができる。特にアルコキシシリル基を分子中に有する連鎖移動剤、例えば、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランを用いれば、末端にアルコキシシリル基を導入することができる。
リビングラジカル重合としては、限定はされないが、TEMPO(テトラメチルピペリジンオキシド)やコバルトポルフィリン錯体等により重合成長末端ラジカルを捕捉するSFRP(Stable Free Radical Polymerization:安定フリーラジカル重合)や、本発明のマクロモノマー(I)の主鎖の重合に関して記述した原子移動ラジカル重合が挙げられ、後者が好ましい。これらの重合は、既に述べた条件で実施される。リビングラジカル重合でマクロモノマー(I)を重合させると、この重合により得られる重合体鎖の分子量及び分子量分布が制御されることが期待される。その結果、他のモノマー(II)と共重合させる場合には重合体中の側鎖の数も一般のフリーラジカル重合に比較して、より制御されたグラフト共重合体が得られ、マクロモノマー(I)を単独で重合させる場合には、星型重合体中の腕の数が一般のフリーラジカル重合に比較して、より制御されたものが得られる。
(活性エネルギー線による重合)
本発明のマクロモノマー(I)は、UVや電子線などの活性エネルギー線により重合させることが可能である。
本方法は、限定はされないが、マクロモノマー(I)と2つ以上の末端に重合性の炭素−炭素二重結合を有する重合体(III)とを重合させてゲルにする場合により適している。
活性エネルギー線で重合させる場合は光重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明に用いられる光重合開始剤としては特に制限はないが、光ラジカル開始剤と光アニオン開始剤が好ましく、特に光ラジカル開始剤が好ましい。例えば、アセトフェノン、プロピオフェノン、ベンゾフェノン、キサントール、フルオレイン、ベンズアルデヒド、アンスラキノン、トリフェニルアミン、カルバゾール、3−メチルアセトフェノン、4−メチルアセトフェノン、3−ペンチルアセトフェノン、4−メトキシアセトフェン、3−ブロモアセトフェノン、4−アリルアセトフェノン、p−ジアセチルベンゼン,3−メトキシベンゾフェノン、4−メチルベンゾフェノン、4−クロロベンゾフェノン、4,4‘−ジメトキシベンゾフェノン、4−クロロ−4’−ベンジルベンゾフェノン、3−クロロキサント−ン、3,9−ジクロロキサントーン、3−クロロ−8−ノニルキサントーン、ベンゾイル、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインブチルエーテル、ビス(4−ジメチルアミノフェニル)ケトン、ベンジルメトキシケタール、2−クロロチオキサントーン等が挙げられる。これらの開始剤は単独でも、他の化合物と組み合わせても良い。具体的には、ジエタノールメチルアミン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミンなどのアミンとの組み合わせ、更にこれにジフェニルヨードニウムクロリドなどのヨードニウム塩と組み合わせたもの、メチレンブルーなどの色素及びアミンと組み合わせたものが挙げられる。
また、近赤外光重合開始剤として、近赤外光吸収性陽イオン染料を使用しても構わない。近赤外光吸収性陽イオン染料としては、650〜1500nmの領域の光エネルギーで励起する、例えば特開平3−111402号、特開平5−194619号公報等に開示されている近赤外光吸収性陽イオン染料−ポレート陰イオン錯体などを用いるのが好ましく、ホウ素系増感剤を併用することがさらに好ましい。
光重合開始剤の添加量は、系をわずかに光官能化するだけでよいので、特に制限はないが、この組成物の重合体100部に対して、0.001〜10重量部が好ましい。
活性エネルギー線で重合させる方法は特に限定されないが、その光重合開始剤開始剤の性質に応じて、高圧水銀灯、低圧水銀灯、電子線照射装置、ハロゲンランプ、発光ダイオード、半導体レーザー等による光及び電子線の照射が挙げられる。
(熱による重合)
本発明のマクロモノマー(I)は、熱により重合させることが可能である。
本方法は、限定はされないが、マクロモノマー(I)と2つ以上の末端に重合性の炭素−炭素二重結合を有する重合体(III)とを重合させてゲルにする場合により適している。
熱で重合させる場合は熱重合開始剤を含有することが好ましい。
本発明に用いられる熱重合開始剤としては特に制限はないが、アゾ系開始剤、過酸化物、過硫酸酸、及びレドックス開始剤が含まれる。
適切なアゾ系開始剤としては、限定されるわけではないが、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 33)、2,2′−アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩(VAZO 50)、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)(VAZO 52)、2,2′−アゾビス(イソブチロニトリル)(VAZO 64)、2,2′−アゾビス−2−メチルブチロニトリル(VAZO 67)、1,1−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)(VAZO 88)(全てDuPont Chemicalから入手可能)、2,2′−アゾビス(2−シクロプロピルプロピオニトリル)、及び2,2′−アゾビス(メチルイソブチレート)(V−601)(和光純薬より入手可能〕等が挙げられる。
適切な過酸化物開始剤としては、限定されるわけではないが、過酸化ベンゾイル、過酸化アセチル、過酸化ラウロイル、過酸化デカノイル、ジセチルパーオキシジカーボネート、ジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート(Perkadox 16S)(Akzo Nobelから入手可能)、ジ(2−エチルヘキシル)パーオキシジカーボネート、t−ブチルパーオキシピバレート(Lupersol 11)(Elf Atochemから入手可能)、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート(Trigonox 21−C50)(Akzo Nobelから入手可能)、及び過酸化ジクミル等が挙げられる。
適切な過硫酸塩開始剤としては、限定されるわけではないが、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、及び過硫酸アンモニウムが挙げられる。
適切なレドックス(酸化還元)開始剤としては、限定されるわけではないが、上記過硫酸塩開始剤のメタ亜硫酸水素ナトリウム及び亜硫酸水素ナトリウムのような還元剤との組み合わせ;有機過酸化物と第3級アミンに基づく系、例えば過酸化ベンゾイルとジメチルアニリンに基づく系;並びに有機ヒドロパーオキシドと遷移金属に基づく系、例えばクメンヒドロパーオキシドとコバルトナフテートに基づく系等が挙げられる。
他の開始剤としては、限定されるわけではないが、テトラフェニル1,1,2,2−エタンジオールのようなピナコール等が挙げられる。
好ましい熱ラジカル開始剤としては、アゾ系開始剤及び過酸化物系開始剤からなる群から選ばれる。更に好ましいものは、2,2′−アゾビス(メチルイソブチレート)、t−ブチルパーオキシピバレート、及びジ(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、並びにこれらの混合物である。
本発明に用いられる熱開始剤は触媒的に有効な量で存在し、このような量は、限定はされないが、典型的には、上記マクロモノマー(I)及び他に添加されるモノマー及びオリゴマー混合物の合計量を100重量部とした場合に約0.01〜5重量部、より好ましくは約0.025〜2重量部である。開始剤の混合物が使用される場合には、開始剤の混合物の合計量は、ただ1種の開始剤が使用される場合の使用量に等しい量である。
本発明において、熱重合させる方法は特に限定されないが、その温度は、使用する熱開始剤、マクロモノマー(I)及び添加される化合物等の種類により異なるが、通常50℃〜250℃の範囲内が好ましく、70℃〜200℃の範囲内がより好ましい。重合時間は、使用する重合開始剤、単量体、溶媒、反応温度等により異なるが、通常1分〜10時間の範囲内である。
(ゲル)
本発明のマクロモノマー(I)と、多官能化合物(モノマー/オリゴマー)、好ましくは2つ以上の末端に重合性の炭素−炭素二重結合を有する重合体(III)を重合させるとゲル(架橋した重合体)にすることができる。
重合体(III)は、マクロモノマー(I)と同様の製法により、製造することができる。特に原子移動ラジカル重合を利用する場合には、多官能開始剤を用いて重合し、末端の官能基変換をする方法が挙げられる。
多官能モノマーとしては、ネオペンチルグリコールポリプロポキシジアクリレート、トリメチロールプロパンポリエトキシトリアクリレート、ビスフェノールFポリエトキシジアクリレート、ビスフェノールAポリエトキシジアクリレート、ジペンタエリスリトールポリヘキサノリドヘキサクリレート、トリス(ヒドロキジエチル)イソシアヌレートポリヘキサノリドトリアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート2−(2−アクリロイルオキシ−1,1−ジメチル)−5−エチル−5−アクリロイルオキシメチル−1,3−ジオキサン、テトラブロモビスフェノールAジエトキシジアクリレート,4,4−ジメルカプトジフェニルサルファイドジメタクリレート、ポリテトラエチレングリコールジアクリレート、1,9−ノナンジオールジアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート等が挙げられる。
多官能オリゴマーとしては、ビスフェノールA型エポキシアクリレート樹脂、フェノールノボラック型エポキシアクリレート樹脂、クレゾールノボラック型エポキシアクリレート樹脂等のエポキシアクリレート系樹脂、COOH基変性エポキシアクリレート系樹脂、ポリオール(ポリテトラメチレングリコール、エチレングリコールとアジピン酸のポリエステルジオール、ε−カプロラクトン変性ポリエステルジオール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端水添ポリイソプレン、水酸基末端ポリブタジエン、水酸基末端ポリイソブチレン等)と有機イソシアネート(トリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等)から得られたウレタン樹脂を水酸基含有(メタ)アクリレート{ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート,ペンタエリスリトールトリアクリレート等}を反応させて得られたウレタンアクリレート系樹脂、上記ポリオールにエステル結合を介して(メタ)アクリル基を導入した樹脂、ポリエステルアクリレート系樹脂等が挙げられる。
<用途>
本発明の枝分かれした重合体は、既存のエラストマーと同等の用途に使用できる。具体的には、樹脂やアスファルトの改質用途、樹脂とブロック体とのコンパウンド用途(必要に応じて可塑剤や充填材、安定剤等を加えてもよい)、熱硬化性樹脂の収縮防止剤、粘・接着剤、制振材のベースポリマーとして使用することができる。具体的な応用分野としては、自動車の内装・外装部品、電気・電子分野、食品の包装用フィルムやチューブ、医薬・医療用容器やシール性物品等が挙げられる。
また、本発明の枝わかれした重合体は、それ自身でも耐衝撃性を有する樹脂として成形材料となりうるが、種々の熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂と混合して用いるとこれらの樹脂に高度の耐衝撃性を付与できる耐衝撃性改良剤となりうる。このほか、加工性改良剤、相溶化剤、艶消し剤、耐熱性改良剤などとして使用できる。
本発明の枝わかれした重合体を添加して耐衝撃性を改良しうる熱可塑性樹脂としては、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状オレフィン共重合樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂とポリエステル樹脂の混合物、芳香族アルケニル化合物、シアン化ビニル化合物および(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種のビニル系単量体70〜100重量%とこれらのビニル系単量体と共重合可能なたとえばエチレン、プロピレン、酢酸ビニルなどの他のビニル系単量体および(または)ブタジエン、イソプレンなどの共役ジエン系単量体など0〜30重量%とを重合して得られる単独重合体または共重合体、ポリスチレン樹脂、ポリフェニレンエーテル樹脂、ポリスチレン樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂の混合物などをあげることができるが、これらに限定されることなく、熱可塑性樹脂樹脂が広く使用可能である。特にポリメチルメタクリレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリプロピレン樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂などが耐候性、耐衝撃性などの特徴を出しやすく好ましい。
本発明の枝わかれした重合体を各種樹脂に添加する方法としては、バンバリーミキサー、ロールミル、二軸押出機等の公知の装置を用い、機械的に混合しペレット状に賦形する方法をあげることができる。押出賦形されたペレットは、幅広い温度範囲で成形可能であり、成形には、通常の射出成形機、ブロー成形機、押出成形機などが用いられる。
さらに、この樹脂組成物には、必要に応じて耐衝撃性改良剤,安定剤、可塑剤、滑剤、難燃剤、顔料、充填剤などを配合し得る。具体的には、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、アクリル系グラフト共重合体、アクリル−シリコーン複合ゴム系グラフト共重合体などの耐衝撃性改良剤;トリフェニルホスファイトなどの安定剤;ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなどの滑剤;トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート等のホスフェート系難燃剤、デカブロモビフェニル、デカブロモビフェニルエーテルなどの臭素系難燃剤、三酸化アンチモンなどの難燃剤;酸化チタン、硫化亜鉛、酸化亜鉛などの顔料;ガラス繊維、アスベスト、ウォラストナイト、マイカ、タルク、炭酸カルシウムなどの充填剤などがあげられる。
本発明の枝分かれした重合体、特に星型重合体は、特に限定されないが、添加剤、望ましくは潤滑油等の粘度調整剤(粘度指数改良添加剤)として有用である。本発明の重合体を潤滑油に対して添加する量は特に限定されないが、約0.1wt%〜約30wt%が好ましく、更には約1wt%〜約10wt%が好ましい。対象となる潤滑油は、特に限定されないが、自動車、航空機、船舶、鉄道などに使用される油、例えばスパーク点火、圧縮点火に使用される油、夏油又は冬油などの合成油及び鉱物油であってよい。潤滑油の典型例は、沸点が約300℃〜約350℃のものが好ましい。本発明の重合体の潤滑油への添加を容易に行うには、合成油又は鉱物油の中に、本発明の重合体を約1〜50wt%、好ましくは約5〜20wt%を含む濃縮物を用いることが好ましい。
本発明の枝わかれした重合体は、粘着剤組成物にすることができる。
本発明の粘着剤組成物は、好ましくは(メタ)アクリル系重合体を主成分とするものであるため、粘着付与樹脂を添加する必要は必ずしもないが、必要に応じて、各種のものを使用することができる。具体例を挙げるならば、フェノール樹脂、変性フェノール樹脂、シクロペンタジエン−フェノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、石油樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノール樹脂、ロジンエステル樹脂等である。
本発明の粘着剤組成物には、物性を調製するために各種の添加剤、例えば、老化防止材、可塑剤、物性調整剤、溶剤などを配合してもよい。
アクリル系重合体は本来、耐久性に優れた重合体であるので、老化防止剤は必ずしも必要ではないが、従来公知の酸化防止剤、紫外線吸収剤を適宜用いることができる。
可塑剤としては物性の調整、性状の調節等の目的により、ジブチルフタレート、ジヘプチルフタレート、ジ(2−エチルヘキシル)フタレート、ブチルベンジルフタレート等のフタル酸エステル類;ジオクチルアジペート、ジオクチルセバケート等の非芳香族二塩基酸エステル類;ジエチレングリコールジベンゾエート、トリエチレングリコールジベンゾエート等のポリアルキレングリコールのエステル類;トリクレジルホスフェート、トリブチルホスフェート等のリン酸エステル類;塩化パラフィン類;アルキルジフェニル、部分水添ターフェニル等の炭化水素系油等を単独、または2種以上混合して使用することができるが、必ずしも必要とするものではない。なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配合することも可能である。
溶剤としては、例えばトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロソルブ等のエステル系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソブチルケトン等のケトン系溶剤等が挙げられる。それらの溶剤は重合体の製造時に用いてもよい。
また、本発明の粘着剤組成物には、各種支持体(プラスチックフィルム、紙等)に対する接着性を向上させるために各種接着性改良剤を添加してもよい。例示するならば、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン等のアルキルアルコキシシラン類;ジメチルジイソプロペノキシシラン、メチルトリイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジイソプロペノキシシラン等のアルキルイソプロペノキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルジメチルメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシランγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等の官能基を有するアルコキシシラン類;シリコーンワニス類;ポリシロキサン類等である。
本発明の粘着剤組成物はテープ、シート、ラベル、箔等に広く適用することができる。例えば、合成樹脂製または変成天然物製のフィルム、紙、あらゆる種類の布、金属箔、金属化プラスチック箔、アスベストまたはガラス繊維布などの基質材料に溶剤型、エマルション型またはホットメルト型等の形で前記粘着剤組成物を塗布し、活性エネルギー線や熱により硬化させればよい。
本発明の重合体はこれら以外に、シーリング材、塗料、コーティング材、封止材、接着剤、ポッティング材、注型材料、成形材料などに用いることができる。発明を実施するための最良の形態
以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。
下記実施例中「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。
下記実施例中、「数平均分子量」および「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比)」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換算法により算出した。ただし、GPCカラムとしてポリスチレン架橋ゲルを充填したものを用い、GPC溶媒としてクロロホルムを用いた。
下記実施例中、「平均末端(メタ)アクリロイル基数」は,「重合体1分子当たりに導入された(メタ)アクリロイル基数」であり、1H NMR分析およびGPCにより求められた数平均分子量により算出した。
製造例1 Br基末端ポリ(アクリル酸ブチル)の合成例(1)
還流管および攪拌機付きの2Lのセパラブルフラスコに、CuBr(5.54g、38.6mmol)を仕込み、反応容器内を窒素置換した。アセトニトリル(73.8mL)を加え、オイルバス中70℃で30分間攪拌した。これにアクリル酸ブチル(132g)、2−ブロモプロピオン酸メチル(14.4mL、0.129mol)、ペンタメチルジエチレントリアミン(4.69mL、0.022mol)を加え、反応を開始した。70℃で加熱攪拌しながら、アクリル酸ブチル(528g)を90分かけて連続的に滴下し、更に80分間加熱攪拌した。
反応混合物をトルエンで希釈し、活性アルミナカラムを通した後、揮発分を減圧留去することにより片末端にBr基を有するポリ(アクリル酸ブチル)(以下、重合体[1]という)を得た。重合体[1]の数平均分子量は5800、分子量分布は1.14であった。
製造例2 アクリル酸カリウムの合成
フラスコに、メタノール(500mL)を仕込み、0℃に冷却した。そこへ、t−ブトキシカリウム(78g)を数回に分けて加えた。この反応溶液を0℃に保持して、アクリル酸(50g)のメタノール溶液を滴下した。滴下終了後、反応液の温度を0℃から室温に戻したのち、反応液の揮発分を減圧留去することにより下式に示すアクリル酸カリウム(以下、カルボン酸塩[1]という)を得た。
CH2=CHCO2K
製造例3 メタクリル酸カリウムの合成
フラスコに、メタノール(800mL)を仕込み、0℃に冷却した。そこへ、t−ブトキシカリウム(130g)を数回に分けて加えた。この反応溶液を0℃に保持して、メタクリル酸(100g)のメタノール溶液を滴下した。滴下終了後、反応液の温度を0℃から室温に戻したのち、反応液の揮発分を減圧留去することにより下式に示すメタクリル酸カリウム(以下、カルボン酸塩[2]という)を得た。
CH2=C(CH3)CO2K
実施例1 アクリロイル基型マクロモノマーの合成
還流管付き500mLフラスコに、製造例1で得られた重合体[1](150g)、製造例2で得られたカルボン酸塩[1](6.61g)、ジメチルアセトアミド(150mL)を仕込み、70℃で3時間加熱攪拌することにより片末端にアクリロイル基を有するポリ(アクリル酸ブチル)(以下、マクロモノマー[1]という)を得た。反応混合物からジメチルアセトアミドを留去し、トルエンに溶解させ、活性アルミナカラムを通した後、トルエンを留去することによりマクロモノマー[1]を精製した。マクロモノマー[1]の平均末端アクリロイル基数は1.1、数平均分子量は6000、分子量分布は1.14であった。
実施例2 メタクリロイル基型マクロモノマーの合成
還流管付き500mLフラスコに、製造例1で得られた重合体[1](150g)、製造例3で得られたカルボン酸塩[2](7.45g)、ジメチルアセトアミド(150mL)を仕込み、70℃で3時間加熱攪拌することにより片末端にメタクリロイル基を有するポリ(アクリル酸ブチル)(以下、マクロモノマー[2]という)を得た。反応混合物からジメチルアセトアミドを留去し、トルエンに溶解させ、活性アルミナカラムを通した後、トルエンを留去することによりマクロモノマー[2]を精製した。マクロモノマー[2]の平均末端メタクリロイル基数は1,0、数平均分子量は6000、分子量分布は1.13であった。
実施例3 星型高分子の合成(1)
マクロモノマー[1](100部)に、光ラジカル発生剤としてジエトキシアセトフェノン(0.2部)をよく混合し、組成物とした。組成物を減圧脱泡した後、ガラス製の型枠に流し込み、表面が空気と接触しないようにガラス板で覆った。高圧水銀ランプ(SHL−100UVQ−2;東芝ライテック(株)製)を用い、20cmの照射距離で5分間、光を照射することにより、ラジカル重合させたところ、高分子量体(数平均分子量112000、分子量分布1.28)の生成が確認された。
実施例4 星型高分子の合成(2)
マクロモノマー[1](100部)に、光ラジカル発生剤としてジエトキシアセトフェノン(0.2部)、連鎖移動剤としてラウリルメルカプタン(1.0部)をよく混合し、組成物とした。組成物を減圧脱泡した後、ガラス製の型枠に流し込み、表面が空気と接触しないようにガラス板で覆った。高圧水銀ランプ(SHL−100UVQ−2;東芝ライテック(株)製)を用い、20cmの照射距離で5分間、光を照射することにより、ラジカル重合させたところ、高分子量体(数平均分子量17500、分子量分布1.38)の生成が確認された。
実施例5 星型高分子の合成(3)
実施例4において、マクロモノマー[1](100部)の代りにマクロモノマー[2](100部)を用いる以外は同様の操作を行ったところ、高分子量体(数平均分子量30000、分子量分布1.17)の生成が確認された。
実施例6 グラフト共重合体の合成
還流管付き100mL三口フラスコに、マクロモノマー[2](5.0g)、メタクリル酸メチル(7.5mL、70mmol)、2,2−アゾビスイソブチロニトリル(0.460g、2.8mmol)、トルエン(10mL)を仕込み、15分間窒素ガスを吹き込んで溶存酸素を除去した。60℃で4時間加熱攪拌することによりグラフト共重合体を得た。メタノールへの再沈殿を繰り返すことによりグラフト共重合体を精製した。グラフト共重合体の数平均分子量は36000、分子量分布は1.71であった。
本実験により、ポリ(メタクリル酸メチル)を幹高分子、ポリ(アクリル酸ブチル)を枝高分子とするグラフト共重合体が得られた。
製造例4 両末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸ブチル)の合成
臭化第一銅を触媒、ペンタメチルジエチレントリアミンを配位子、ジエチル−2,5−ジブロモアジペートを開始剤としてアクリル酸n−ブチルを重合し、数平均分子量10800、分子量分布1.15の末端臭素基ポリ(アクリル酸n−ブチル)を得た。
この重合体300gをN,N−ジメチルアセトアミド(300mL)に溶解させ、カルボン酸塩[1]7.4gを加え、窒素雰囲気下、70℃で3時間加熱攪拌し、両末端アクリロイル基ポリ(アクリル酸n−ブチル)(以下、テレケリックオリゴマー[1]という)の混合物を得た。この混合液のN,N−ジメチルアセトアミドを減圧留去した後、残さにトルエンを加えて、不溶分をろ過により除去した。濾液のトルエンを減圧留去して、テレケリックオリゴマー[1]を精製した。
テレケリックオリゴマー[1]の平均末端アクリロイル基数は2.0であった。
実施例7〜9 粘着性硬化物の作成
マクロモノマー[1]、テレケリックオリゴマー[1]、および、ジエトキシアセトフェノンを表1に示した比率でよく混合した。これらの組成物を減圧脱泡した後、型枠に充填し、その表面をガラス板で覆い、サンプルを作成した。これらのサンプルについて、高圧水銀ランプ(SHL−100UVQ−2;東芝ライテック(株)製)により光を照射した(照射条件:照射時間5分間、照射距離20cm)ところ、表面に粘着性のあるゴム状硬化物が得られた。
得られた硬化物について、ゲル分率の測定を行った。ただし、ゲル分率は、硬化物の未硬化部分抽出前と抽出後の硬化物の重量比により求められた。未硬化部分の抽出は、硬化物をトルエンに浸漬することにより行われた。結果を併せて表1に示した。
実施例10 粘着シートの作成と粘着シート試験
マクロモノマー[1]70部、テレケリックオリゴマー[1]30部、ジエトキシアセトフェノン2部をよく混合し、粘着剤組成物を得た。得られた粘着剤組成物を、厚さ50μmのコロナ処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(東レ(株)製)に塗布し、窒素雰囲気下で高圧水銀ランプ(SHL−100UVQ−2;東芝ライテック(株)製)により10分間光照射を行い、硬化させた。
得られた粘着シートについてJIS Z−0237に準じ、傾斜式ボールタック試験を行ったところ、最大のボールナンバーは3であった。ただし、助走路100mm、測定部100mm、傾斜角20度とした。
産業上の利用可能性
本発明においては、末端に高い比率で(メタ)アクリロイル系基のような重合性の炭素−炭素二重結合を有する基が導入されたビニル系重合体マクロモノマーを利用するので、これまで合成が困難であったビニル系重合体を枝に持つグラフト共重合体、星形重合体,ゲル等が容易に合成されるものである。さらに、リビングラジカル重合、特に、原子移動ラジカル重合を利用してマクロモノマーを製造することにより、側鎖の分子量がよく制御されたものが得られる。
Claims (27)
- 一般式(2):
−CR1R2X (2)
(式中、R1、R2は、ビニル系モノマーのエチレン性不飽和基に結合した基。Xは、塩素、臭素、又は、ヨウ素を表す。)
で表される末端ハロゲン基を有するビニル系重合体をラジカル重合によって製造し、製造されたビニル系重合体の該ハロゲン基を、一般式(3):
M+−OC(O)C(R)=CH2 (3)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。M+はアルカリ金属、または4級アンモニウムイオンを表す。)
で示される化合物で置換することにより、一般式(1):
−OC(O)C(R)=CH2 (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1〜20の1価の有機基を表す。)
で表される基を1分子あたり1個、その分子末端に有するマクロモノマー(I)を得、
得られたマクロモノマー(I)を重合することを特徴とする、枝分かれした重合体の製造方法。 - マクロモノマー(I)を単独で重合させることにより製造される重合体が星形重合体である請求項1記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)と、マクロモノマー以外の共重合性モノマー(II)とを共重合させ、グラフト共重合体を製造する請求項1記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)とモノマー(II)の重量比が95:5〜5:95である請求項3記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)と、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり2個以上有する多官能化合物とを共重合させ、架橋された重合体を製造する請求項1記載の製造方法。
- 重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり2個以上有する多官能化合物が、重合性の炭素−炭素二重結合を有する基を1分子あたり2個以上分子末端に有する重合体(III)である請求項5記載の製造方法。
- Rが水素、または、メチル基である請求項1〜6のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)の主鎖は、リビングラジカル重合により製造されたビニル系重合体からなるものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
- リビングラジカル重合が、原子移動ラジカル重合である請求項8記載の製造方法。
- 原子移動ラジカル重合が、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属錯体を触媒として使用するものである請求項9記載の製造方法。
- 触媒とする金属錯体が銅、ニッケル、ルテニウム、及び鉄からなる群より選ばれる金属の錯体である請求項10記載の製造方法。
- 触媒とする金属錯体が銅の錯体である請求項11記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)の主鎖は、連鎖移動剤を用いたビニル系モノマーの重合により製造されたビニル系重合体からなるものである請求項1〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)の主鎖が(メタ)アクリル系重合体である請求項1〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)の重合体主鎖がアクリル酸エステル系重合体である請求項14記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)の主鎖がスチレン系重合体である請求項1〜13のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)の数平均分子量が3000以上である請求項1〜16のいずれか1項に記載の製造方法。
- ゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定したマクロモノマー(I)の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が1.8未満である請求項1〜17のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)を重合させる方法がラジカル重合である請求項1〜18のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)を重合させる方法がリビングラジカル重合である請求項19記載の製造方法。
- リビングラジカル重合が、原子移動ラジカル重合であることを特徴とする請求項20記載の製造方法。
- 原子移動ラジカル重合が、周期律表第7族、8族、9族、10族、または11族元素を中心金属とする遷移金属錯体を触媒として使用するものである請求項21記載の製造方法。
- 触媒とする金属錯体が銅、ニッケル、ルテニウム、及び鉄からなる群より選ばれる金属の錯体である請求項22記載の製造方法。
- 触媒とする金属錯体が銅の錯体である請求項23記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)を重合させる方法が、活性エネルギー線により重合を開始する重合である請求項1〜18のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)を重合させる方法が、加熱により重合を開始する重合である請求項1〜18のいずれか1項に記載の製造方法。
- マクロモノマー(I)を重合させる方法がアニオン重合である請求項1〜18のいずれか1項に記載の製造方法。
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