JP3988524B2 - 密閉型圧縮機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は冷凍空調機器等に用いられる冷媒圧縮機の巻きブッシュを用いたジャーナル軸受に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
冷凍空調用の電動圧縮機としては、圧縮機構がレシプロ式、ローリングピストン式およびスクロール式のものがあり、いずれの方法も家庭用、業務用の冷凍空調分野で使用されている。最近は騒音や振動のメリットからスクロール式の圧縮機が実用化され市販されるようになってきた。スクロール式の圧縮機を例に取り従来の技術を説明する。
【0003】
図11に従来のスクロール圧縮機の縦断面図を示す。密閉容器1の内部には、固定スクロール2aと固定スクロール2aに対して旋回運動する可動スクロール2bを噛み合わせた圧縮機構2と軸受4を上部に設けている。そして、可動スクロール2bの偏芯ブッシュ2cを、シャフト5の端部の偏芯軸5aに回転自在に挿入し、可動スクロール2bをシャフト5の回転運動により旋回運動させている。シャフト5には電動機7の回転子7aが取り付けられており、密閉容器1に固定された固定子7bとともに軸受4の下部に配設されている。ブッシュ8は軸受4に圧入固定された後で内面仕上加工を施されており、シャフト5に作用する径方向の力を支えている。密閉容器1の下方底部には潤滑油9を貯溜する油だめ10が設けられている。また、密閉容器1の側部には冷媒ガスの吸入管11が設けられており圧縮機構2へ冷媒ガスを導入している。そして、密閉容器1の内部には圧縮側のガス圧力が作用する構成となっている。シャフト5には貫通穴13が設けられ、油だめ10の潤滑油9を吸い上げてブッシュ8、偏心軸受2c、および各摺動面へ供給している。16は密閉容器1の外へ圧縮ガスを出す吐出管である。19は停止時に可動スクロール2bが逆転するのを防ぐための逆止弁、20は可動スクロール2bを固定スクロール2aに対して旋回運動させるための自転防止用のオルダムリングである。
【0004】
次に上記圧縮機構の作用を説明する。低圧ガスは吸入管11より戻り、圧縮機構2に吸入される。固定スクロール2aに対して可動スクロール2bを自転しないように旋回運動させることにより、固定スクロール2aと可動スクロール2bとの間に形成された複数の圧縮空間が外側から内側に向かって次第に縮小されて圧縮が行われる。圧縮されたガスは高圧ガスとなり、一旦マフラー21内に吐出された後密閉容器1内を循環し、吐出管16より密閉容器1外へと吐出され、再び低圧ガスを循環させて周知の冷凍サイクルを構成する。一方潤滑油9は油だめ10の油面に作用する圧力に押されて貫通穴13の中を上昇してブッシュ8、偏心ブッシュ2c、および各摺動部を潤滑・冷却し、その後固定スクロール2aに設けられた圧力調整弁から圧縮室に吸入されて冷媒ガスと一緒に圧縮され、その後密閉容器内に吐出されて循環する間に冷媒ガスと分離されて油だめ10に戻る潤滑サイクルを形成している。
【0005】
上記圧縮機構の作用において、圧縮室内におけるガス圧力の径方向成分および慣性力等により旋回スクロールには径方向の荷重が作用する。この荷重はその作用する方向がシャフト5の回転と同じ方向に回転し、偏心ブッシュ2cを介してブッシュ8で支持される。このため、シャフト5はガス圧縮等により発生する非常に大きな荷重でブッシュ8の内面に押し付けられながら回転運動することになる。
【0006】
上記従来技術の説明では密閉容器内部に吐出ガス圧力が作用する高圧型密閉圧縮機について説明したが、吐出ガス圧力が密閉容器内部に作用しない低圧型密閉圧縮機や、高圧型でも吐出ガス圧力のみでは潤滑油を押し上げる能力が不充分な場合は、シャフトの下端に容積型ポンプが設けられて潤滑油を押し上げている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上記従来の構成では、巻きブッシュに特有の継ぎ目からガスを吸入して設計した圧力が変動する、潤滑油が設計した部位に供給されない、といったことが発生し効率および信頼性面で不具合が生じる場合が有った。また、この継ぎ目を嫌って巻きブッシュを継ぎ目のないソリッドタイプにすると、固定方法や部品単価と云った面で課題が生じる。
【0008】
本発明はこのような従来の課題を解決するものであり、安価な巻きブッシュで効率と信頼性の高い圧縮機を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記従来の課題を解決するために本発明は巻きブッシュの継ぎ目を介して漏洩するガスや潤滑油に対するシール手段を巻きブッシュと軸方向直列に設けるものである。
【0010】
これにより、密閉容器内電動機側空間を吐出圧(高圧)とする圧縮機では、軸受を介して圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に高圧ガスが流入して高圧になり、差圧による潤滑油供給に支障が生じたり、性能低下を起こしたりすることを防止することができる。また、密閉容器内部電動機側空間を吸入圧(低圧)とする圧縮機では、軸受を介して圧縮機構内部の潤滑油やガスが電動機側空間に流れ出してしまい、圧縮機構の潤滑油が不足したり、性能低下を起こしたりすることを防止できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の発明は、底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、前記電動機側空間に前記圧縮機構から吐出されたガスによる圧力が作用し、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる複数の巻きブッシュを有し、前記複数の巻きブッシュはそれぞれの端面が密着して配置され、かつ隣り合う巻きブッシュの間で継ぎ目の周方向位置が異なるように配置されてなるものであり、隣り合う巻きブッシュ間の端面で巻きブッシュ継ぎ目により形成される軸方向の通路が遮断されるのでシール効果を得ることができるという作用を有する。
【0012】
請求項2に記載の発明は、底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、前記電動機側空間に前記圧縮機構から吐出されたガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと、前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と電動機側空間との間で潤滑油を封止する円筒形状のシール部とをシャフト軸方向に直列に配置し、前記シール部は巻きブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成されてなり、かつ巻きブッシュと内径寸法同一に加工されてなるものであり、少ない組立工数でシール性を有する巻きブッシュ軸受を形成できると言う作用を有する。
【0013】
請求項3に記載の発明は、底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と、油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、前記電動機側空間に前記圧縮機構から吐出されたガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと前記巻ブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成された内径方向への盛り上がり部により環状のシール部材を挟持してなり、前記盛り上がり部は内径が巻きブッシュ内径よりも大きく設定されているものであり、シール部材を容易かつ確実に保持することができるという作用を有する。
【0014】
請求項4に記載の発明は、底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、前記電動機側空間には前記圧縮機構に吸入されるガスによる圧力が作用しており、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受の電動機側端部近傍および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと、前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と電動機側空間との間で潤滑油を封止する円筒形状のシール部とをシャフト軸方向に直列に配置し、前記シール部は巻きブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成されてなり、かつ巻きブッシュと内径寸法同一に加工されてなるものであり、少ない組立工数でシール性を有する巻きブッシュ軸受を形成できると言う作用を有する。
【0015】
請求項5に記載の発明は、底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と、油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、前記電動機側空間には前記圧縮機構に吸入されるガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受の電動機側端部近傍および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと前記巻ブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成された内径方向への盛り上がり部により環状のシール部材を挟持してなり、前記盛り上がり部は内径が巻きブッシュ内径よりも大きく設定されているものであり、シール部材を容易かつ確実に保持することができるという作用を有する。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
(実施の形態1)
図1は本発明第1の実施の形態における高圧型スクロール圧縮機の軸受周辺の断面斜視図である。なお、図の右側に回転子、左側に圧縮機構が配置される関係にある。高圧型スクロール圧縮機で軸受保持部材402に2個の巻きブッシュ22、23がその端面を密着しており、かつ2個の巻きブッシュ22、23の継ぎ目22a、23aはその周方向位置が異なって圧入固定されている。高圧型スクロール圧縮機では密閉容器1内の吐出圧力と圧縮機構2内の吸入圧力の差圧を利用して潤滑油9を油だめ10から各摺動部や圧縮機構へ供給している。その際にブッシュ22とブッシュ23の継ぎ目位置を周方向でずらすことによりガスの経路が断たれるので、軸受保持部材402と一体となった継ぎ目無しブッシュのような構成とすることが出来る。従って、設計通りに各部の機能が果たせるので効率、信頼性とも高い圧縮機を提供する事が出来る。また、ブッシュ22とブッシュ23の相対的な継ぎ目位置を変更するだけでよいので、製作上も容易である。
【0018】
(実施の形態2)
図2は本発明第2の実施の形態における高圧型スクロール圧縮機の軸受周辺の断面斜視図である。なお、図の右側に回転子、左側に圧縮機構が配置される関係にある。高圧型スクロール圧縮機で軸受保持部材403の一部に盛り上がり部4aが構成されており、ブッシュ24は盛り上がり部4aに端面を密着するように圧入固定されている。また、内径寸法はブッシュ24と盛り上がり部4aとも同一寸法で仕上げられており、巻きブッシュ24で主荷重の支持を、盛り上がり部4aでガスのシールを行っている。この構成により、軸受保持部材403と一体となった継ぎ目無しブッシュのような構成とすることが出来る。従って、設計通りに各部の機能が果たせるので効率、信頼性とも高い圧縮機を提供する事が出来る。
【0019】
(実施の形態3)
図3は、本発明第3の実施の形態における高圧型スクロール圧縮機の軸受周辺の断面斜視図である。なお、図の右側に回転子、左側に圧縮機構が配置される関係にある。高圧型スクロール圧縮機で軸受保持部材406には端部に盛り上がり部30が構成されており巻きブッシュ29が隙間31を持って圧入固定されている。その隙間31に円柱状のシール材32が可動自在にはめ込まれている。このシール材32は円柱状で一部が切断されている場合もある。また鉄系、樹脂系など、様々な材料から適宜選定することが出来る。この構成により、シャフト5の荷重は巻きブッシュ29で受け、シール材32でガスのシールを行う事が出来るので、あたかも軸受保持部材406と一体になった継ぎ目無しブッシュのような機能を実現することが出来る。従って、設計通りに各部が機能するので効率、信頼性とも高い圧縮機を提供することが出来る。なお、本実施例では、巻きブッシュ29と盛り上がり部30の間に隙間31を設ける構成で説明したが、盛り上がり部30の中にシール材32を可動自在にはめ込む構成でも同様である。また、シール材32は円筒状ではなくラッパ状に成形された物を使用しても同様な効果が得られる。
【0020】
(実施の形態4)
図4は本発明第4の実施の形態における低圧型スクロール圧縮機の軸受周辺の断面斜視図である。なお、図の右側に回転子、左側に圧縮機構が配置される関係にある。低圧型スクロール圧縮機で軸受保持部材407の一部に盛り上がり部4aが構成されており、巻きブッシュ33は盛り上がり部4aに端面を密着するように圧入固定されている。また、内径寸法は巻きブッシュ33と盛り上がり部4aとも同一寸法で仕上げられており、巻きブッシュ33で主荷重を盛り上がり部4aで潤滑油のシールを行っている。この構成により、軸受保持部材407と一体となった継ぎ目無しブッシュのような構成とすることが出来る。従って、設計通りに各部の機能が果たせるので効率、信頼性とも高い圧縮機を提供する事が出来る。低圧型圧縮機の場合は、盛り上がり部4aが潤滑油のシールを行うために、図6に示す油だめ10から吸い上げられた潤滑油9が巻きブッシュ33を潤滑し継ぎ目から電動機側へ排出される事無く、巻きブッシュ33の潤滑を行えるので潤滑油量が少なくなるといった現象を抑制できるので、信頼性および効率の高い圧縮機を提供することが出来る。
【0021】
(実施の形態5)
図5は本発明第5の実施の形態における低圧型スクロール圧縮機の軸受周辺の断面斜視図である。なお、図の右側に回転子、左側に圧縮機構が配置される関係にある。低圧型スクロール圧縮機で軸受保持部材410には端部に盛り上がり部39が構成されており巻きブッシュ38が隙間40を持って圧入固定されている。その隙間40に円柱状のシール材41が可動自在にはめ込まれている。このシール材41は円柱状で一部が切断されている場合もある。また鉄系、樹脂系など、様々な材料から適宜選定することが出来る。この構成により、シャフト5の荷重は巻きブッシュ38で受け、シール材41で潤滑油のシールを行う事が出来るので、あたかも軸受保持部材410と一体になった継ぎ目無しブッシュのような機能を実現することが出来る。低圧型圧縮機の場合は、シール材41が潤滑油のシールを行うために、図6に示す油だめ10から吸い上げられた潤滑油9が巻きブッシュ38を潤滑し継ぎ目から電動機側へ排出される事無く、巻きブッシュ38の潤滑を行えるので潤滑油量が少なくなるといった現象を抑制できるので、信頼性および効率の高い圧縮機を提供することが出来る。従って、設計通りに各部が機能するので効率、信頼性とも高い圧縮機を提供することが出来る。なお、本実施例では、巻きブッシュ38と盛り上がり部39の間に隙間40を設ける構成で説明したが、盛り上がり部39の中にシール材41を可動自在にはめ込む構成でも同様である。また、シール材41は円筒状ではなくラッパ状に成形された物を使用しても同様な効果が得られる。なお、上述の実施例2および4ではシール部と巻きブッシュの端面が密着した構成となっているが、隙間があっても効果は同様である。
【0022】
【発明の効果】
上記実施例から明らかなように、請求項1記載の発明によれば、高圧型スクロール圧縮機において、軸受内に継ぎ目のある複数の巻きブッシュを、端面を密着させて継ぎ目の位置をずらして固定したことにより、継ぎ目から圧力が逆流することなく圧縮機を運転することが出来る。従って、設計通りに圧力が挙動するので信頼性の高い圧縮機を提供することが出来る。
【0023】
請求項2記載の発明によれば、軸受内に高圧型スクロール圧縮機において、軸受保持部材と一体となったシール部と巻きブッシュを固定したので、シール部のシール効果により、継ぎ目から圧力が逆流することがないので設計通りに圧力が挙動する。従って、高い信頼性の圧縮機を提供することが出来る。
【0024】
請求項3記載の発明によれば、高圧型スクロール圧縮機において、軸受内に盛り上がり部と巻きブッシュが隙間を構成しその隙間にシール部材が挿入されているので、シール部材のシール効果により圧力が逆流することが無いため、高い信頼性を持つ圧縮機を提供することが出来る。
【0025】
請求項4記載の発明によれば、低圧型スクロール圧縮機において、軸受内に軸受保持部材と一体となったシール部と巻きブッシュを固定したので、軸受に供給された潤滑油が巻きブッシュの継ぎ目から漏洩してもシール部でシールされるので潤滑が設計通りに機能し、高い信頼性を持った圧縮機を提供することが出来る。
【0026】
請求項5記載の発明によれば、低圧型スクロール圧縮機において、軸受内に盛り上がり部と巻きブッシュが隙間を構成しその隙間にシール部材が挿入されているので、シール部材のシール効果により軸受に供給された潤滑油が巻きブッシュの継ぎ目から漏洩を防止することが出来るので潤滑が設計通りに機能し、高い信頼性を持った圧縮機を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明第1の実施の形態における軸受周辺の断面斜視図
【図2】 本発明第2の実施の形態における軸受周辺の断面斜視図
【図3】 本発明第3の実施の形態における軸受周辺の断面斜視図
【図4】 本発明第4の実施の形態における軸受周辺の断面斜視図
【図5】 本発明第5の実施の形態における軸受周辺の断面斜視図
【図6】 従来のスクロール圧縮機の縦断面図
【符号の説明】
1 密閉容器
2 圧縮機構
4 軸受
5 シャフト
7 電動機
8 巻きブッシュ
9 潤滑油
10 油だめ
13 貫通穴
22〜24 巻きブッシュ
22a、23a 継ぎ目
29、33、38 巻きブッシュ
31、40 隙間
4a、30、39 盛り上がり部
32、41 シール材
Claims (5)
- 底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、
前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、
前記電動機側空間に前記圧縮機構から吐出されたガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、
前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる複数の巻きブッシュを有し、前記複数の巻きブッシュはそれぞれの端面が密着して配置され、かつ隣り合う巻きブッシュの間で継ぎ目の周方向位置が異なるように配置されてなることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、
前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、
前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、前記電動機側空間に前記圧縮機構から吐出されたガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、
前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと、前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と電動機側空間との間で潤滑油を封止する円筒形状のシール部とをシャフト軸方向に直列に配置し、
前記シール部は巻きブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成されてなり、かつ巻きブッシュと内径寸法同一に加工されてなることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、
前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と、油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、
前記電動機側空間に前記圧縮機構から吐出されたガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、
前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと前記巻ブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成された内径方向への盛り上がり部により環状のシール部材を挟持してなり、前記盛り上がり部は内径が巻きブッシュ内径よりも大きく設定されていることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、
前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、
前記電動機側空間には前記圧縮機構に吸入されるガスによる圧力が作用しており、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、
前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと、前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と電動機側空間との間で潤滑油を封止する円筒形状のシール部とをシャフト軸方向に直列に配置し、
前記シール部は巻きブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成されてなり、かつ巻きブッシュと内径寸法同一に加工されてなることを特徴とする密閉型圧縮機。 - 底部に油だめを形成した密閉容器の内部に圧縮機構とこれを駆動する電動機とを収納し、
前記圧縮機構と電動機とは一方が前記油だめ内に、もう一方が前記圧縮機構内部の低圧または中間圧空間に連通する軸方向貫通穴を内部に有するシャフトにより連結され、前記シャフトは圧縮機構の電動機側に隣接して配置され、圧縮機構内部の低圧または中間圧空間と、油だめを包含する電動機側空間とを仕切るように配置した軸受により軸支され、
前記電動機側空間には前記圧縮機構に吸入されるガスによる圧力が作用して、油だめに貯留された潤滑油が前記貫通穴を介して軸受および圧縮機構摺動部に供給される密閉型圧縮機であって、
前記軸受はシャフトとの摺動面が耐磨耗性材料からなる巻きブッシュと前記巻ブッシュを保持する軸受保持部材と一体に形成された内径方向への盛り上がり部により環状のシール部材を挟持してなり、前記盛り上がり部は内径が巻きブッシュ内径よりも大きく設定されていることを特徴とする密閉型圧縮機。
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