JP3985355B2 - 内燃機関の動弁装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の動弁装置に係り、特に、電磁駆動弁により構成された排気弁を備える直噴式内燃機関の動弁装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば特開平9−195736号に開示される如く、内燃機関の排気弁又は吸気弁として構成された電磁駆動弁が公知である。この電磁駆動弁は、弁体と共に変位するアーマチャと、アーマチャの両側に配設された電磁石と、アーマチャを中立位置に向けて付勢するバネとを備えており、電磁石とバネ力とを協働させることにより弁体を開閉駆動する。電磁石の非通電時には、アーマチャはバネにより2つの電磁石の間の中立位置に保持されている。アーマチャが中立位置に保持された状態では、弁体を速やかに駆動することはできない。このため、上記従来の電磁駆動弁においては、内燃機関の始動時に、各電磁石に交互に通電し、アーマチャ及び弁体からなる可動部とスプリングとのバネ−質量系の固有振動を励起することにより、弁体を全閉位置又は全開位置に変位させ保持することとしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、内燃機関として、筒内に燃料を直接噴射する直噴式内燃機関が知られている。直噴式内燃機関においては、燃料噴射弁は燃焼室内に露出している。このため、燃料噴射弁が燃焼室内の高温及び高圧に晒されることで、燃料噴射弁のシール部に劣化が生じ易く、燃焼室内に燃料が漏れることがある。内燃機関の停止時に燃焼室に燃料が漏れると、漏れた燃料が燃焼室に蓄積することにより、燃料が過剰リッチの状態となる。この場合、燃焼室において燃料の点火が行われ難くなり、内燃機関の始動性が低下してしまう。しかしながら、上記従来の電磁駆動弁においては、直噴式内燃機関が有する上記の問題については何ら考慮されていない。
【0004】
本発明は、上述の点に鑑みてなされたものであり、直噴式内燃機関において、機関停止中の燃料の漏れに起因する始動性の低下を防止することが可能な内燃機関の動弁装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的は、請求項1に記載する如く、筒内に直接燃料を供給する内燃機関の動弁装置において、
少なくとも排気弁を電磁駆動弁により構成すると共に、
内燃機関の始動時に、前記排気弁を排気工程以外の工程においても開弁保持する始動時開弁制御を実行する制御手段を設け、
前記排気弁を構成する電磁駆動弁は、非通電時に開弁状態に保持され、
前記制御手段は、内燃機関の始動時に、前記電磁駆動弁のバネ−質量系の固有振動を励起することにより前記排気弁を全閉とする始動時全閉制御を実行すると共に、
前記始動時開弁制御は、前記内燃機関の始動開始後、所定期間が経過した時点で前記始動時全閉制御が実行される前まで行われ、スタータスイッチがオンされたときに、吸気弁を初期駆動により全閉とし、前記排気弁を半開に保持した状態でクランキングを開始することにより実行され、
前記始動時全閉制御は、前記クランキング開始後、前記筒内の燃料が排出されたときに、初期駆動により前記排気弁を全閉とすることにより実行される内燃機関の動弁装置により達成される。
【0006】
本発明において、内燃機関の始動時に、排気弁は排気工程以外の工程においても開弁保持される。このため、内燃機関の停止時に筒内に漏れた燃料は、始動時の排気工程及び圧縮工程において、排気弁を経て排気側へ速やかに排出される。その結果、筒内において燃料が過剰リッチになることが防止され、これにより、内燃機関の始動性が向上する。
また、本発明によれば、排気弁を構成する電磁駆動弁は非通電時に開弁状態に保持されるため、電磁駆動弁通電することなく始動時開弁制御を実現することができる。このため、電磁駆動弁の消費電力が抑制される。
更に、本発明において、制御手段は、内燃機関の始動時に、電磁駆動弁のバネ−質量系の固有振動を励起することにより排気弁を全閉とする始動時全閉制御を実行する。上記の如く、排気弁を構成する電磁駆動弁は非通電状態で開弁状態に保持されるため、始動時全閉制御が実行される前は、排気弁は開弁されている。従って、内燃機関の始動開始後、所定期間が経過した時点で始動時全閉制御を実行することで、電磁駆動弁に通電することなく始動時開弁制御を実現することができる。
【0010】
また、請求項2に記載する如く、請求項1記載の内燃機関の動弁装置において、吸気弁を電磁駆動弁により構成することとしてもよい。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の一実施例である内燃機関のシステム構成図を示す。本実施例のシステムは電子制御ユニット(以下、ECUと称す)10により制御される。内燃機関は、シリンダブロック12を備えている。シリンダブロック12の内部には、シリンダ14およびウォータジャケット16が形成されている。内燃機関は複数のシリンダを備えている。図1は、複数のシリンダのうち一のシリンダ14を表す。ウォータジャケット16には水温センサ18が配設されている。水温センサ18はウォータジャケット16内の冷却水の水温に応じた信号をECU10に向けて出力する。ECU10は水温センサ18の出力信号に基づいて水温を検出する。
【0012】
シリンダ14の内部にはピストン20が配設されている。ピストン20は、シリンダ14の内部を、図1における上下方向に摺動することができる。シリンダブロック12の上部には、シリンダヘッド22が固定されている。シリンダヘッド22には、各気筒毎に吸気ポート24および排気ポート26が形成されている。
【0013】
シリンダヘッド22の底面、ピストン20の上面、およびシリンダ14の側壁は、燃焼室28を画成している。上述した吸気ポート24および排気ポート26は、共に燃焼室28に開口している。吸気ポート24の燃焼室28側の開口端部、および、排気ポート26の燃焼室28側の開口端部には、それぞれバルブシート30及び32が形成されている。
【0014】
シリンダヘッド22には電磁駆動弁38及び40が組み込まれている。電磁駆動弁38は弁体42を備えている。弁体42は内燃機関の吸気弁として機能する。すなわち、弁体42は、バルブシート30に着座することにより吸気ポート24と燃焼室28との間を遮断し、また、バルブシート30から離座することにより吸気ポート24と燃焼室28との間を導通させる。以下、弁体42を吸気弁42とも称す。一方、電磁駆動弁40は弁体44を備えている。弁体44は内燃機関の排気弁として機能する。すなわち、弁体44は、バルブシート32に着座することにより排気ポート26と燃焼室28との間を遮断し、また、バルブシート32から離座することにより排気ポート26と燃焼室28との間を導通させる。以下、弁体44を排気弁44とも称す。本実施例の内燃機関において、吸気弁42及び排気弁44は、各シリンダ14にそれぞれ2つずつ設けられている。
【0015】
燃焼室28には燃料噴射弁46の噴射口が露出している。燃料噴射弁46は、例えばニードル弁体を備える電磁式の噴射弁である。燃料噴射弁46には、高圧供給通路48を介して高圧燃料ポンプ50の吐出側が接続されている。燃料噴射弁46はECU10から供給される制御信号に応じて、弁体を弁座から離座させることにより、高圧燃料ポンプ50から供給された燃料を燃焼室28内へ噴射する。すなわち、本実施例の内燃機関は直噴式内燃機関として構成されている。高圧供給通路48には、燃料噴射弁46に供給される燃料の圧力を検出する燃圧センサ52が配設されている。
【0016】
高圧燃料ポンプ50の吸入側には、低圧供給通路54を介して低圧燃料ポンプ56が接続されている。低圧燃料ポンプ56は燃料タンク58の内部に配設されている。低圧燃料ポンプ56は燃料タンク58から高圧燃料ポンプ50へ低圧の燃料を供給する。高圧燃料ポンプ50にはレギュレータ60が設けられている。レギュレータ60には、燃料タンク58へ到るリターン通路62が接続されている。レギュレータ60は、高圧燃料ポンプ50の吐出圧が所定値を越えた場合に開弁することで、過剰な燃料をリターン通路62を介して燃料タンク58へ戻す。
【0017】
内燃機関の燃焼室28には、点火プラグ64の先端が露出している。点火プラグ64は、ECU10から点火信号を供給されることにより、燃焼室28内の燃料に点火する。
内燃機関は吸気マニホールド66を備えている。吸気マニホールド66はサージタンク68と各吸気ポート24とを連通する複数の枝管を備えている。各枝管には、スワールコントロールバルブ70が配設されている。
【0018】
サージタンク68の上流側には、スロットルバルブ72が配設されている。スロットルバルブ72はアクセルペダルに連動して作動するように構成されている。スロットルバルブ72の近傍には、その開度を検出するスロットル開度センサ74が配設されている。スロットルバルブ72の近傍には、また、アイドルスイッチ76が配設されている。アイドルスイッチ76は、スロットルバルブ72が全閉状態となった場合にオン状態となるスイッチである。また、サージタンク68には、吸気圧センサ78が配設されている。スロットル開度センサ74、アイドルスイッチ76、及び吸気圧センサ78はECU10に接続されている。
【0019】
内燃機関の排気ポート26には、排気管80が連通している。排気管80には、O2 センサ82が配設されている。O2 センサ82はECU10に接続されている。排気管80には、触媒装置84を介してマフラー86が連通している。内燃機関から排出される排気ガスは、触媒装置84によって浄化され、更にマフラー86により消音された後大気中に排出される。
【0020】
排気管80には、また、EGR通路88の一端が連通している。EGR通路88の他端は上記したサージタンク68に連通している。EGR通路88には、EGRバルブ90が配設されている。
内燃機関にはクランク角センサ92が設けられている。クランク角センサ92の出力信号はECU10に供給されている。ECU10は、クランク角センサ92の出力信号に基づいて、クランク角CAを検出する。内燃機関は、また、スタータモータ94を備えている。スタータモータ94の出力軸はクランクシャフトに連結されている。ECU10からスタータモータ94に駆動信号が供給されることで、内燃機関のクランキングが行われる。
【0021】
ECU10には、また、イグニッションスイッチ96及びスタータスイッチ98が接続されている。イグニッションスイッチ96がオンされると、ECU10及びその他の電気部品に電源が供給される。また、後述する如く、スタータスイッチ98がオンされると、その後、ECU10は所定のタイミングでスタータモータ94を始動させる。
【0022】
次に、電磁駆動弁38及び40の構成及び動作を説明する。なお、電磁駆動弁38及び40は、同一の構成を有しているため、それらの代表例として、電磁駆動弁40について説明する。図2は、電磁駆動弁40の全体構成を表す断面図である。
図2に示す如く、排気弁44は弁軸100に連結されている。弁軸100はシリンダヘッド22の内部に固定されたバルブガイド102により軸方向に変位可能に保持されている。電磁駆動弁40は、また、弁軸100の上端部に固定されたプランジャシャフト104を備えている。プランジャシャフト104は、非磁性材料で構成されたロッド状の部材である。プランジャシャフト104の下端部には、ロアリテーナ106が固定されている。ロアリテーナ106の下部にはロアスプリング108が配設されている。ロアスプリング108の下端は、シリンダヘッド22に当接している。ロアスプリング108は、ロアリテーナ106およびプランジャシャフト104を、図2における上方へ向けて付勢している。
【0023】
プランジャシャフト104の上端部には、アッパリテーナ110が固定されている。アッパリテーナ110の上面には、アッパースプリング112の下端部が当接している。アッパースプリング112の周囲には、その外周を取り巻くように円筒状のアッパーキャップ114が配設されている。アッパースプリング112の上端部は、アッパーキャップ114に螺着されたアジャストボルト115に当接している。アッパースプリング112は、アッパリテーナ110およびプランジャシャフト104を、図2における下方へ向けて付勢している。
【0024】
プランジャシャフト104の外周には、プランジャ116が接合されている。プランジャ116は、軟磁性材料で構成された環状の部材である。プランジャ116の上方には、第1電磁コイル118及び第1コア120が配設されている。また、プランジャ116の下方には、第2電磁コイル122及び第2コア124が配設されている。第1コア120および第2コア124は、共に磁性材料で構成された部材である。プランジャシャフト104は、第1コア120および第2コア124の中央部に、軸方向に摺動可能に保持されている。
【0025】
第1コア120および第2コア124の外周には、外筒126が配設されている。第1コア120および第2コア124は、両者間に所定の間隔が確保されるように、外筒126により保持されている。また、上述したアッパーキャップ114は、第1コア120の上端面に固定されている。上述したアジャスタボルト115は、プランジャ116の中立位置が第1コア120と第2コア124の中央となるように調整されている。
【0026】
第1コイル118及び第2コイル122は、ECU10が備える駆動制御回路128に接続されている。ECU10は、駆動制御回路128により、所定のタイミングで第1コイル118及び第2コイル122に励磁電流を供給する。
電磁駆動弁40において、プランジャ116が第1コア120に当接した状態では、排気弁44はバルブシート32に着座する。この状態は、第1電磁コイル118に所定の励磁電流が供給されることにより維持される。以下、排気弁44がバルブシート32に着座した位置を、排気弁44の全閉位置と称す。
【0027】
排気弁44が全閉位置に維持されている状態で、第1電磁コイル118に供給されていた励磁電流が遮断されると、プランジャ116に作用していた電磁力が消滅する。プランジャ116に作用していた電磁力が消滅すると、アッパスプリング112に付勢されることにより、プランジャ116が図1における下方へ向けて変位する。プランジャ116の変位量が所定値に達した時点で、第2電磁コイル122に適当な励磁電流が供給されると、今度はプランジャ116を第2コア124側へ吸引する吸引力、すなわち、排気弁44を図2において下方へ変位させる吸引力が発生する。
【0028】
プランジャ116に対して上記の吸引力が作用すると、プランジャ116は、排気弁44と共に、ロアスプリング108の付勢力に抗して図2における下方へ向けて変位する。排気弁44の変位は、プランジャ116が第2コア124と当接するまで継続する。以下、プランジャ116が第2コア124に当接した状態での排気弁44の位置を全開位置と称す。この状態は、第2電磁コイル122に所定の励磁電流が供給されることにより維持される。
【0029】
排気弁44が全開位置に維持されている状態で、第2電磁コイル122に供給されていた励磁電流が遮断されると、プランジャ116に作用していた電磁力が消滅する。プランジャ116に作用していた電磁力が消滅すると、ロアスプリング108に付勢されることにより、プランジャ116が図1における上方へ向けて変位する。プランジャ116の変位量が所定値に達した時点で、第1電磁コイル118に適当な励磁電流が供給されると、今度はプランジャ116を第1コア120側へ吸引する吸引力、すなわち、排気弁44を図2において上方へ変位させる吸引力が発生する。
【0030】
プランジャ116に対して上記の吸引力が作用すると、プランジャ116は、排気弁44と共に、アッパスプリング112の付勢力に抗して図2における上方へ向けて変位する。排気弁44の変位は、プランジャ116が第1コア120と当接するまで、すなわち、排気弁44が全閉位置に達するまで継続する。
上述の如く、電磁駆動弁40によれば、第1電磁コイル118に所定の励磁電流を供給することにより排気弁44を全閉位置に向けて変位させることができると共に、第2電磁コイル122に所定の励磁電流を供給することにより排気弁44を全開位置に向けて変位させることができる。従って、電磁駆動弁40によれば、第1電磁コイル118と第2電磁コイル122とに交互に励磁電流を供給することにより、排気弁44を、全開位置と全閉位置との間で繰り返し往復運動させることができる。
【0031】
本実施例において、吸気弁42を備える電磁駆動弁38は、上述した電磁駆動弁40と同様に作動する。従って、本実施例によれば、電磁駆動弁38,40がそれぞれ備える第1電磁コイル118および第2電磁コイル122に対して、適当なタイミングで交互に励磁電流をすることにより、吸気弁42および排気弁44を所要のタイミングで開閉駆動することができる。
【0032】
上述の如く、本実施例の電磁駆動弁38、40において、弁体42、44が全閉位置から全開位置へ向けて変位する場合、弁体42、44はアッパスプリング112の付勢力により開弁側へ駆動され、適当なタイミングで第2電磁コイル122に通電されることにより、全開位置まで吸引される。また、弁体42、44が全開位置から全閉位置へ向けて変位する場合には、弁体42、44はロアスプリング108の付勢力により閉弁側へ駆動され、適当なタイミングで第1電磁コイル118に通電されることにより、全閉位置まで吸引される。従って、弁体42、44が全閉位置又は全開位置にある場合には、第1電磁コイル118又は第2電磁コイル122が発する電磁力とアッパスプリング112又はロアスプリング108が発する付勢力とを協働させることで、第1電磁コイル118及び第2電磁コイル122に供給すべき励磁電流を小さく抑制しつつ、弁体42、44を速やかに開閉駆動することができる。また、弁体42、44が全閉位置又は全開位置にある場合には、プランジャ116は第1コア120又は第2コア124に吸着されている。従って、弁体42、44を全閉位置又は全開位置に保持するために第1電磁コイル118又は第2電磁コイル122へ供給すべき励磁電流は小さく抑制されている。
【0033】
このように、本実施例の電磁駆動弁38、40によれば、弁体42、44がいったん全閉位置又は全開位置まで移動されれば、その後は、小さな消費電力で弁体42、44を開閉駆動させ、あるいは、全閉位置又は全開位置に保持することができる。
しかしながら、イグニッションスイッチ96がオフの状態では、電磁駆動弁38、40の第1電磁コイル118及び第2コイル122の何れにも通電されていない。従って、イグニッションスイッチ96がオンされた時点では、弁体42、44はアッパスプリング112及びロアスプリング108により、全閉位置と全開位置との間の中立位置(以下、半開位置と称す)に保持されている。この半開位置では、プランジャ116と第1電磁コイル118及び第2電磁コイル122とが離間しており、かつ、プランジャに作用するアッパスプリング112及びロアスプリング108の付勢力は釣り合っている。このため、弁体42、44が半開位置にある場合には、何れのスプリングの付勢力も利用できない状態で、第1電磁コイル118及び第2電磁コイル122から離間したアーマチャ116を吸引しなければならず、弁体42、44を速やかに駆動することはできない。従って、内燃機関の円滑な始動を確保するためには、内燃機関を始動するにあたって、弁体42、44を半開位置から全閉位置又は全開位置まで変位させ、その位置に保持しておくことが必要である。
【0034】
図3は、本実施例において、弁体42、44を半開位置から全閉位置又は全開位置まで駆動すべく第1電磁コイル118及び第2電磁コイル122に供給される励磁電流の2種類の波形パターンを示すタイムチャートである。図3において、(a)は励磁電流の第1の波形パターン(パターンA)を、(b)は励磁電流の第2の波形パターン(パターンB)をそれぞれ示している。
【0035】
図3(a)に示す如く、パターンAの電流波形は、「0」と所定値Iini との間を所定の周期Tで変化するNini 個のパルスを有し、最終的には「0」に保持されるパルス波形である。また、図3(b)に示す如く、パターンBの電流波形は、パターンAより位相が180゜遅れた状態で、0と所定値Iini との間を所定の周期Tで変化するNini 個のパルスを有し、最終的には所定の保持電流IH に保持されるパルス波形である。上記した所定の周期Tは、電磁駆動弁38、40の可動部(すなわち、プランジャ116,及び、弁体42又は44、弁軸100、プランジャシャフト104、プランジャ116等のプランジャ116と一体に運動する部分)の質量と、アッパスプリング112及びロアスプリング108のばね定数によって定まるバネ−質量系の固有振動周期に等しい値に設定されている。また、パルス数Nini は、後述する如く、プランジャ116の共振振動の振幅を、弁体42、44が全閉位置又は全開位置に達するまで増大させるのに十分な値に設定されている。
【0036】
本実施例において、イグニッションスイッチがオンされた後、各電磁駆動弁38、40について、図3に示すタイミングで、パターンAの励磁電流が第1電磁コイル118又は第2電磁コイル122の一方に付与され、パターンBの励磁電流が第2電磁コイル118又は第2電磁コイル122の他方に付与される。このため、中立状態にあるアーマチャ116には開弁側へ向かう電磁力と、閉弁側へ向かう電磁力とが、交互にその固有振動周期に等しい周期Tで作用する。かかる電磁力がアーマチャ116に作用することで、アーマチャ116の固有振動が励起される。その結果、アーマチャ116の振動振幅は次第に増大し、弁体42、44が全開位置又は全閉位置に達する(すなわち、アーマチャ116が第1コア120又は第2コア124に当接する)ようになる。そして、最終的にはパターンAの電流値がゼロに保持されると共に、パターンBの電流値が保持電流IH に保持されることで、アーマチャ116は、第1電磁コイル118及び第2電磁コイル122のうちパターンBの励磁電流が供給された側の電磁コイルに吸引保持される。すなわち、弁体42、44は、パターンBの励磁電流が何れの電磁コイルに付与されるかに応じて全閉位置又は全開位置に保持されることとなる。なお、本実施例において、上記の如く電磁駆動弁38、40の各電磁コイルにパターンA又はBの励磁電流を供給することにより、弁体42、44を全閉位置又は全開位置まで変位させ保持するための処理を、以下、「初期駆動」と称す。
【0037】
ところで、上述の如く、本実施例の内燃機関は直噴式内燃機関として構成されており、燃料噴射弁46の噴射口は燃焼室28内に露出している。燃焼室28内は、吸気行程においては負圧となり、圧縮行程においては高圧となる。また、燃焼室28は燃焼行程において高温状態となる。従って、燃料室28に露出する燃料噴射弁46は、大きな圧力変化及び大きな温度変化に晒される。このため、燃料噴射弁46の弁体と弁座との間のシール性が劣化し易く、燃料が燃料噴射弁46から燃焼室28内に漏れる場合がある。
【0038】
内燃機関の停止中に燃焼室28に燃料が漏れると、この燃料は排出されることなく燃焼室28に蓄積する。この場合、内燃機関の始動時には、燃焼室28において燃料が過剰リッチとなることに起因して点火が生じ難くなり、内燃機関の始動性が低下してしまう。
これに対して、本実施例のシステムは、内燃機関の始動時に、燃焼室28に蓄積した燃料を排出させることにより、内燃機関の始動性を向上し得る点に特徴を有している。以下、図4を参照して、本実施例の上記特徴部について説明する。
【0039】
図4は、本実施例において、内燃機関の始動時に実現される吸気弁42及び排気弁44の開閉状態を示すタイムチャートである。図4に示すタイムチャートは、ECU10が所定のタイミングで、電磁駆動弁38、40の各電磁コイルに励磁電流を供給すると共にスタータモータ94を始動させることにより実現される。なお、図4(及び、以下に示す同様のタイムチャート)において、クランキング開始後については、クランク角CAの上死点(TDC)及び下死点(BDC)をそれぞれ実線及び破線の目盛りで示している。
【0040】
図4では、時刻t0 においてイグニッションスイッチ96がオンされている。従って、時刻t0 以前においては、電磁駆動弁38、40に通電されないため、上記の如く、吸気弁42及び排気弁44は共に半開位置に保持されている。
時刻t1 において、スタータスイッチ98がオンされると、吸気弁42が初期駆動により全閉位置へ駆動され、一方、排気弁44は半開位置に維持される。ECU10は、スタータスイッチ98がオンされた直後にスタータモータ94を始動させるのではなく、吸気弁42が初期駆動により全閉位置まで変位した後のタイミングt2 において、スタータモータ94を始動させる。このため、本実施例では、吸気弁42が全閉位置に保持され、かつ、排気弁44が半開位置に保持された状態で、クランキングが行われてピストン20が上下動することになる。そして、ピストン20が上向きに変位する際に、燃料噴射弁46から漏れて燃焼室28内に蓄積していた燃料が、排気弁44を経て排気ポート26側へ排出される。なお、吸気弁42が全閉とされた後にクランキングが開始されることで、燃焼室28内の燃料が吸気ポート24側へ排出されることが防止されている。
【0041】
ECU10は、クランキングの開始後、燃焼室28内の燃料が十分に排出されたと判断される適当なタイミング(図4では時刻t3 )で、排気弁44を初期駆動により全閉位置へ変位させる。本実施例において、燃焼室28内に蓄積した燃料を排出させるべく、内燃機関の始動時に、一定期間、吸気弁42を全閉位置に保持しつつ排気弁44を半開位置に保持する上記制御を、「始動時開弁制御」と称す。始動時開弁制御が終了すると、以後、クランク角CAに同期して吸気弁42及び排気弁44が開閉されると共に、点火プラグ64による点火、及び、燃料噴射弁46による燃料噴射が行われることで、内燃機関が始動する。
【0042】
なお、クランク角CAに同期した吸気弁42及び排気弁44の開閉が開始される時点では、燃焼室28内にある程度の量の燃料が存在していると考えられる。従って、燃料噴射弁46による燃料噴射を、点火プラグ64による点火が開始されるサイクルよりも後のサイクルで開始することとしてもよい。
上述の如く、本実施例では、燃焼室28内で点火が行われる前に、始動時開弁制御により排気弁44が半開位置に保持された状態でピストン20が上下動することにより、内燃機関の停止時に燃焼室28に漏出して蓄積した燃料を排気ポート26側へ排出させることができる。すなわち、本実施例によれば、始動時開弁制御により排気弁44を開弁保持することで、排気行程のみならず、圧縮行程においても燃料を排出させることができる。従って、本実施例のシステムによれば、内燃機関の始動時に燃焼室28内に存在している燃料を速やかに排出させることができ、これにより、燃料が過剰リッチになることに起因して内燃機関の始動性が低下するのを防止することができる。
【0043】
また、上述の如く、排気弁44は、電磁駆動弁40に通電されない状態で半開位置に保持される。すなわち、本実施例によれば、電磁駆動弁40に通電することなく排気弁44を半開位置に保持できるので、電磁駆動弁40の消費電力を抑制しつつ始動時開弁制御を実現することができる。
次に、本発明の第2実施例について説明する。本実施例のシステムは、図1〜図3に示すシステム構成において、内燃機関の始動時に吸気弁42及び排気弁44を図5に示すタイミングで開閉することにより実現される。
【0044】
図5は、本実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁42及び排気弁44の開閉状態を示すタイムチャートである。図5において、上記図4の場合と同様に、時刻t0 においてイグニッションスイッチ96がオンされ、時刻t1 において、スタータスイッチ98がオンされている。本実施例においては、時刻t1 においてスタータスイッチ96がオンされると、吸気弁42が初期駆動により全閉位置まで駆動されると同時に、排気弁44が初期駆動により全開位置まで駆動される。そして、吸気弁42が全閉位置に、排気弁44が全開位置に、それぞれ達した後の時刻t2 において、スタータモータ94が始動され、クランキングが開始されることで、燃焼室28内に蓄積した燃料が排気弁44を経て排出される。そして、ECU10は、燃焼室28内の燃料が十分に排出されたと判断されるタイミング(時刻t3 )に達すると、以後、クランク角CAに同期して吸気弁42及び排気弁44を開閉させると共に、点火プラグ64による点火、及び、燃料噴射弁46による燃料噴射を行うことで、内燃機関を始動させる。本実施例においては、燃焼室28内に蓄積した燃料を排出させるべく、内燃機関の始動時に、一定期間、吸気弁42を全閉位置に保持しつつ、排気弁44を全開位置に保持する上記制御を、「始動時開弁制御」と称す。
【0045】
上述の如く、本実施例では、始動時開弁制御は排気弁44を全開とすることにより実現される。従って、本実施例によれば、始動時開弁制御において排気弁44が半開位置に保持される上記第1実施例の場合と比較して、燃料の排出をより速やかに行うことができる。
次に、本発明の第3実施例について説明する。本実施例のシステムは上記図1〜図3に示すシステム構成において、内燃機関の始動時に吸気弁42及び排気弁44を図6に示すタイミングで開閉することにより実現される。
【0046】
図6は、本実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁42及び排気弁44の開閉状態を示すタイムチャートである。図6において、上記図4及び図5の場合と同様に、時刻t0 においてイグニッションスイッチ96がオンされ、時刻t1 において、スタータスイッチ98がオンされている。本実施例では、時刻t1 においてスタータスイッチ98がオンされると、吸気弁42は初期駆動により全閉位置へ駆動され、一方、排気弁44は半開位置に保持される。そして、吸気弁42が全閉位置に達した後の時刻t2 において、スタータモータ94が始動され、クランキングが開始される。その後、吸気弁42はクランク角CAに同期して吸気行程において開弁するよう開閉駆動され、一方、排気弁44は引き続き半開位置に保持される。このため、上記第1実施例と同様に、排気弁44が半開とされた状態でピストン20が上下動することで、燃焼室28に蓄積した燃料が排気弁44から排気ポート26側へ排出される。この場合、吸気弁42が開弁されるのは吸気行程(すなわち、ピストン20が下向きに変位する行程)であるため、吸気弁42の開弁時に燃料が吸気ポート24側に排出されることはない。
【0047】
ECU10は、燃焼室28内の燃料が十分に排出されたと判断されるタイミング(時刻t3 )において、排気弁44を初期駆動により全閉位置へ変位させる。以後、クランク角CAに同期して吸気弁42及び排気弁44が開閉駆動されると共に、点火プラグ64による点火、及び、燃料噴射弁46による燃料噴射が行われることで、内燃機関が始動する。本実施例においては、燃焼室28内に蓄積した燃料を排出すべく、内燃機関の始動時に、一定期間、吸気弁42を開閉駆動しつつ排気弁44を半開位置に保持する上記制御を、「始動時開弁制御」と称す。
【0048】
上述の如く、本実施例においても、始動時開弁制御により排気弁44が半開位置に保持されることによって、燃焼室28に蓄積した燃料が排出されるため、内燃機関の始動性を向上することができる。また、本実施例では、吸気弁42が吸気行程において開弁されるため、吸気弁42が始動時開弁制御の実行中に全閉位置に保持される場合と比較して、始動時開弁制御の実行中のピストン20の上下動に伴う燃焼室28内の圧力変化が低減される。このため、本実施例では、始動時開弁制御の実行時における内燃機関の振動や騒音を小さく抑制することが可能となっている。
【0049】
次に、本発明の第4実施例について説明する。本実施例のシステムは上記図1〜図3に示すシステム構成において、内燃機関の始動時に吸気弁42及び排気弁44を図7に示すタイミングで開閉することにより実現される。
図7は、本実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁42及び排気弁44の開閉状態を示すタイムチャートである。図7において、上記図4〜図6の場合と同様に、時刻t0 においてイグニッションスイッチ96がオンされ、時刻t1 においてスタータスイッチ98がオンされている。本実施例では、時刻t1 においてスタータスイッチ98がオンされると、排気弁44が初期駆動により全開位置へ駆動され、その後、時刻t1'において、吸気弁42が初期駆動により全閉位置へ駆動される。ただし、排気弁44及び吸気弁42の初期駆動を同時に実行してもよい。そして、排気弁44が全開位置に、吸気弁42が全閉位置に、それぞれ達した時刻t2 において、クランキングが開始される。クランキングが開始されると、吸気弁42はクランク角CAに同期して吸気行程において開弁するよう開閉駆動され、一方、排気弁44は引き続き全開位置に保持される。このため、上記第2実施例と同様に、排気弁44が全開とされた状態でピストン20が上下動することで、燃焼室28に蓄積した燃料が排気弁44から排気側へ排出される。この場合、上記第3実施例の場合と同様に、吸気弁42が開弁されるのは吸気行程であるため、燃料が吸気弁42を経て吸気ポート24側に排出されることはない。
【0050】
ECU10は、燃焼室28内の燃料が十分に排出されたと判断されるタイミング(時刻t3 )に達すると、以後、クランク角CAに同期して吸気弁42及び排気弁44を開閉させると共に、点火プラグ64による点火、及び、燃料噴射弁46による燃料噴射を行うことで、内燃機関を始動させる。本実施例においては、燃焼室28内に蓄積した燃料を排出すべく、内燃機関の始動時に、一定期間、吸気弁42を開閉駆動しつつ排気弁44を全開位置に保持する上記制御を、「始動時開弁制御」と称す。
【0051】
本実施例においても、上記第1〜第3実施例と同様に、始動時開弁制御により、燃焼室28において燃料が過剰リッチになることが防止されるため、内燃機関の始動性を向上することができる。また、本実施例では、上記第3実施例と同様に、吸気弁42が吸気行程において開弁されることで、始動時開弁制御の実行中における内燃機関の振動や騒音を小さく抑制することが可能となっている。
【0052】
なお、上記第3及び第4実施例では、それぞれ、始動時開弁制御の実行中の吸気行程において、吸気弁42が開弁されることにより吸気ポート24から燃焼室28へ新気が吸入される。このため、始動時開弁制御の実行中に、排気ポート26側へ排出された燃料が燃焼室28へ吸い戻されることが防止される。これに対して、上記図4及び図5にそれぞれ対応する第1及び第2実施例では、始動時開弁制御の実行中は、吸気弁42が閉弁位置に保持される。このため、始動時開弁制御の実行中に、排気ポート26側へ排出された燃料が吸気行程において少量ながら排気ポート26から燃焼室28へ吸い戻されることも考えられる。しかし、燃料が排気ポート26側から吸い戻される際には、燃料は多量の空気と混合されることで希薄化し、更に、燃焼室28からの排出及び燃焼室28への吸入が繰り返される過程で燃料が霧化するため、燃料の点火性は良好に維持される。従って、上記第1及び第2実施例において、排出された燃料が燃焼室28に吸い戻されるとしても、それに起因して内燃機関の始動性が低下することはない。
【0053】
また、上記第1〜第4実施例における始動時開弁制御では、同一気筒に設けられた2つの排気弁44を共に半開位置又は全開位置に保持するものとしたが、これに限らず、一方の排気弁44を半開位置に保持し、他方の排気弁44を全開位置に保持することとしてもよい。上述の如く、排気弁44を半開位置に保持する場合には、電磁駆動弁40の消費電力が抑制されるという利益を得ることができ、一方、排気弁44を全開位置に保持する場合には、燃焼室28から燃料をより速やかに排出できるという利益を得ることができる。従って、同一気筒内の排気弁44の全開及び半開の組み合わせは、これら2つの利益を勘案して定めればよい。同様に、同一気筒内に3以上の排気弁を備える内燃機関においては、同一気筒内の全ての排気弁を全開又は半開にしてもよく、あるいは、一部の排気弁を全開とし、他の排気弁を半開とすることとしてもよい。
【0054】
なお、内燃機関によっては、高温状態で停止された場合に、燃焼室内に漏れた燃料が速やかに気化することで、燃料が過剰リッチになることに起因する始動性低下の問題が生じないものもある。従って、かかる内燃機関においては、水温が所定値以上の高温時には、上記の始動時開弁制御を行うことなく、スタータスイッチがオンされた後、直ちに点火を行うこととしてもよい。
【0055】
なお、上記第1〜第4実施例においては、初期駆動により排気弁44を全閉位置へ駆動する制御が請求項に記載した始動時全閉制御に相当し、また、ECU10が始動時開閉制御を実行し、また、初期駆動により排気弁42を全閉位置へ駆動することにより請求項に記載した制御手段が実現されている。
【0056】
【発明の効果】
上述の如く、請求項1及び5記載の発明によれば、内燃機関の停止中に筒内に漏れた燃料を内燃機関の始動時に筒内から速やかに排出させることができるので、内燃機関の始動性を向上させることができる。
また、請求項2記載の発明によれば、始動時開弁制御において排気弁を全開とすることで、燃料を筒内からより速やかに排出させることができる。
【0057】
更に、請求項3及び4記載の発明によれば、電磁駆動弁に通電することなく始動時開弁制御を実現できるので、電磁駆動弁の消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である内燃機関のシステム構成図である。
【図2】本実施例のシステムが備える電磁駆動弁の全体構成を表す断面図である。
【図3】初期駆動において電磁駆動弁に供給される励磁電流のパターンを示す図である。
【図4】本実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁及び排気弁の開閉状態を示すタイムチャートである。
【図5】本発明の第2実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁及び排気弁の開閉状態を示すタイムチャートである。
【図6】本発明の第3実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁及び排気弁の開閉状態を示すタイムチャートである。
【図7】本発明の第4実施例において内燃機関の始動時に実現される吸気弁及び排気弁の開閉状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
10 ECU
38、40 電磁駆動弁
42 弁体(吸気弁)
44 弁体(排気弁)
Claims (2)
- 筒内に直接燃料を供給する内燃機関の動弁装置において、
少なくとも排気弁を電磁駆動弁により構成すると共に、
内燃機関の始動時に、前記排気弁を排気工程以外の工程においても開弁保持する始動時開弁制御を実行する制御手段を設け、
前記排気弁を構成する電磁駆動弁は、非通電時に開弁状態に保持され、
前記制御手段は、内燃機関の始動時に、前記電磁駆動弁のバネ−質量系の固有振動を励起することにより前記排気弁を全閉とする始動時全閉制御を実行すると共に、
前記始動時開弁制御は、前記内燃機関の始動開始後、所定期間が経過した時点で前記始動時全閉制御が実行される前まで行われ、スタータスイッチがオンされたときに、吸気弁を初期駆動により全閉とし、前記排気弁を半開に保持した状態でクランキングを開始することにより実行され、
前記始動時全閉制御は、前記クランキング開始後、前記筒内の燃料が排出されたときに、初期駆動により前記排気弁を全閉とすることにより実行されることを特徴とする内燃機関の動弁装置。 - 前記吸気弁を電磁駆動弁により構成したことを特徴とする請求項1記載の内燃機関の動弁装置。
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- 1998-08-21 JP JP23592898A patent/JP3985355B2/ja not_active Expired - Lifetime
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