JP3984195B2 - リモートノード及びこれを用いた光通信システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の信号光を光波長多重して伝送する光波長多重通信の技術、特に複数のユーザ装置とこれらを収容する1つのセンタ装置との間の双方向通信を可能とするアクセス系の光波長多重通信の技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図12は従来のこの種の光(波長多重)通信システムの一例、ここではユーザ装置に高価な光源を必要とせず、かつ1心双方向通信可能なシステムの例を示す(特許文献1参照)もので、図中、1はセンタ装置(センタノード:CN)、2−1,…2−nはユーザ装置、3−1,…3−nはセンタノード1とユーザ装置2−1,…2−nとをそれぞれ接続する上り下り共用の1心の光ファイバ伝送路である。
【0003】
本システムにおいて、センタノード1は、上り信号用の無変調の連続光CW1及びユーザ装置2−1宛の下り信号データで変調した下り信号光D1を合分波器にて波長多重(合波)して光ファイバ伝送路3−1を介してユーザ装置2−1へ送信し、また、…、また、上り信号用の無変調の連続光CWn及びユーザ装置2−n宛の下り信号データで変調した下り信号光Dnを合分波器にて波長多重(合波)して光ファイバ伝送路3−nを介してユーザ装置2−nへ送信する。ここで、上り信号用連続光CW1〜CWnはそれぞれ異なる光波長λ1〜λnを有し、また、下り信号光D1〜Dnはそれぞれ異なり、且つ前記光波長λ1〜λnとも異なる光波長λd1〜λdnを有する。
【0004】
各ユーザ装置2−1〜2−nでは、上り信号用連続光CW1〜CWnと下り信号光D1〜Dnとを分波器にて波長分離(分波)し、下り信号光D1〜Dnを光受信器にて光電変換して下り信号データを再生するとともに、上り信号用連続光CW1〜CWnの周波数(波長)を周波数シフタ(波長変換器)にて一定量シフトさせ、上り信号用連続光とも下り信号光とも異なる波長λu1〜λunとした上で光変調器にて上り信号データで変調して上り信号光U1〜Unとし、光ファイバ伝送路3−1〜3−nを介してセンタノード1へ送信する。
【0005】
このように、前記システムでは、センタノード1から送信される上り信号用連続光及び下り信号光、各ユーザ装置2−1〜2−nから送信される上り信号の波長がいずれも異なるため、同一波長のクロストークの影響を抑えて1心双方向通信が可能となる。また、前記システムでは、下り信号用の光源も上り信号用の光源もセンタノードに集中配置でき、それぞれ波長の異なる光源を必要としない同一の構成のユーザ装置を用いることができるため、低コストなシステムが構築できる。
【0006】
また、従来のこの種の光波長多重通信システムの他の例として、時分割多重(TDM)方式を用いることにより、1つのユーザ装置に対応する下り信号光と上り信号用連続光とに同じ波長を割り当てるようにした例がある(非特許文献1参照)が、この例においては使用可能な波長帯域を広げ、収容するユーザ数を増やすことが可能となる。
【0007】
【特許文献1】
特開2002−118538号公報
【非特許文献1】
N.J.Frigo,P.P.Iannone,P.D.Magill,T.E.Darcie,M.M.Downs,B.N.Desai U.Koren,T.L.Koch,C.Dragone,H.M.Presby,and G.E.Bodeep,“A Wavelength−Division Multiplexed Passive Optical Network with Cost−Shared Components,”IEEE Photonics Tech.Lett.,Vol.6,No.11,1994,PP.1365−1367
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の前者のシステムでは、各ユーザ装置にそれぞれ高価な周波数シフタを設ける必要があり、ユーザ装置単体及びシステム全体として低コスト化が十分でないという課題があった。
【0009】
また、従来の後者のシステムでは、各ユーザ装置にそれぞれ高価な周波数シフタを設ける必要はないが、伝送容量が前者のシステムの1/2になるという課題があった。
【0010】
本発明は、複数のユーザ装置にて共有する波長変換器を用いることで、各ユーザ装置における周波数シフタ(波長変換器)を不要となし、ユーザ装置単体及びシステム全体のコストをさらに下げることを目的とする。
【0011】
また、本発明は、複数のユーザ装置にて共有する波長変換器を用い、かつ下り信号光と上り信号用光とに同じ波長を割り当てることで、各ユーザ装置における周波数シフタ(波長変換器)を不要となし、かつ伝送容量を減らすことなく使用可能な波長帯域を広げることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、請求項1の発明では、複数のユーザ装置とこれらを収容する1つのセンタ装置との間で行う光波長多重通信に際して、センタ装置が生成した前記複数のユーザ装置対応の波長の異なる複数の上り信号用光を各ユーザ装置に分配するとともに、各ユーザ装置が生成した波長の異なる複数の上り信号光を集約してセンタ装置へ送るリモートノードであって、センタ装置とは上り下り共用の光ファイバ伝送路で接続され、各ユーザ装置とは上り下り別々の光ファイバ伝送路でそれぞれ接続され、複数の上り信号用光を分波し、下り用の光ファイバ伝送路を介して各ユーザ装置へ出力する分波器と、各ユーザ装置から上り用の光ファイバ伝送路を介して入力された複数の上り信号光を合波する合波器と、合波器で合波された複数の上り信号光を一括して波長変換し、変換後の複数の上り信号光を生成する一括波長変換器と、センタ装置から上り下り共用の光ファイバ伝送路を介して入力された複数の上り信号用光を分波器へ出力し、かつ一括波長変換器から入力された変換後の複数の上り信号光を前記上り下り共用の光ファイバ伝送路へ出力する光双方向性結合素子とを備えたことを特徴とする。
【0013】
前記構成によれば、複数のユーザ装置における上り信号光の波長を一括して変換でき、ユーザ装置毎に周波数シフタを設ける必要がなくなり、ユーザ装置単体及びシステム全体のコストをさらに下げることが可能となる。
【0014】
また、請求項2の発明では、請求項1に記載のリモートノードにおいて、前記一括波長変換器は、励起光を発生する励起光源と、合波された複数の上り信号光と前記励起光源からの励起光とを合波する励起光合波器と、励起光合波器で合波された複数の上り信号光と励起光とを入力とし、該上り信号光と励起光との間で生じる1段階もしくは2段階の2次非線形光学効果を用いて、複数の上り信号光を、前記上り信号光と励起光との周波数差もしくは前記上り信号光と励起光の第2高調波との周波数差に等しい周波数を有する変換後の複数の上り信号光へ一括波長変換して出力する波長変換素子と、変換後の複数の上り信号光のみを透過する光フィルタとからなることを特徴とする。
【0015】
前記構成によれば、複数のユーザ装置からの複数の上り信号光の波長を一括して変換後の複数の上り信号光の波長へと波長変換でき、変換後の複数の上り信号光のみを出力することが可能となる。
【0016】
また、請求項3の発明では、上り信号用光を上り信号データで変調して上り信号光を生成する光変調器を少なくとも有する複数のユーザ装置と、各ユーザ装置対応の波長の異なる複数の上り信号用光をそれぞれ生成する複数の光送信器、波長の異なる複数の上り信号光からそれぞれ複数の上り信号データを再生する複数の光受信器及び前記複数の上り信号用光を合波し、かつ前記複数の上り信号光を分波する合分波器を少なくとも有するセンタ装置と、前記複数のユーザ装置とセンタ装置との間に配置された少なくとも1つの請求項2に記載のリモートノードとを含むことを特徴とする。
【0017】
前記構成によれば、ユーザ装置毎に周波数シフタを設ける必要がなく、ユーザ装置単体及びシステム全体のコストをさらに下げることが可能な光通信システムを実現できる。
【0018】
また、請求項4の発明では、請求項3に記載の光通信システムにおいて、複数のユーザ装置とセンタ装置との間に複数のリモートノードを配置するとともに、これに合わせてセンタ装置の合分波器を複数とした場合、センタ装置に、励起光を発生する励起光源及び該励起光を分岐する光分岐器を配置し、該光分岐器にて分岐した励起光を各合分波器にて複数の上り信号用光とともに合波して各リモートノードに供給し、リモートノードでは前記励起光を分波器にて複数の上り信号用光とともに分波し、一括波長変換器へ出力することを特徴とする。
前記構成によれば、リモートノード毎に励起光源を設ける必要がなく、また、その高精度な波長監視が必要なくなるため、リモートノード単体及びシステム全体のコストをさらに下げることが可能となる。
【0019】
また、請求項5の発明では、請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、励起光の波長を中心として複数の上り信号光の波長を短波長側に配置し、波長変換素子の2段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を長波長側に配置するとともに、光フィルタとして前記変換後の複数の上り信号光の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いることを特徴とする。
【0020】
前記構成によれば、各信号光の波長を光ファイバ伝送路の損失や光送信器の出力に応じて適切なレベル調整を行う光増幅器の増幅帯域内に収め、変換後の上り信号光を取り出す光フィルタの通過特性を該変換後の上り信号光の波長帯のみを通過させるだけの簡易な特性とすることができる。
【0021】
また、請求項6の発明では、請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、励起光の波長を中心として複数の上り信号光の波長を長波長側に配置し、波長変換素子の2段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を短波長側に配置するとともに、光フィルタとして前記変換後の複数の上り信号光の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いることを特徴とする。
【0022】
前記構成によれば、各信号光の波長を光ファイバ伝送路の損失や光送信器の出力に応じて適切なレベル調整を行う光増幅器の増幅帯域内に収め、変換後の上り信号光を取り出す光フィルタの通過特性を該変換後の上り信号光の波長帯のみを通過させるだけの簡易な特性とすることができる。
【0023】
また、請求項7の発明では、請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、励起光の波長を最も短波長側に配置し、複数の上り信号光の波長を前記励起光の波長より長波長側に配置し、波長変換素子の1段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を最も長波長側に配置するとともに、光フィルタとして前記複数の上り信号光の波長より長波長側の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いることを特徴とする。
【0024】
前記構成によれば、励起光のパワーに対する変換後の上り信号光のパワーの発生効率を高めることが可能となり、また、各信号光の波長を光ファイバ伝送路の損失や光送信器の出力に応じて適切なレベル調整を行う光増幅器の増幅帯域内に収め、変換後の上り信号光を取り出す光フィルタの通過特性を該変換後の上り信号光の波長帯のみを通過させるだけの簡易な特性とすることができる。
【0025】
また、請求項8の発明では、請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、励起光の波長を最も短波長側に配置し、複数の上り信号光の波長を最も長波長側に配置し、波長変換素子の1段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を前記励起光の波長と前記複数の上り信号光の波長との中間に配置するとともに、光フィルタとして前記変換後の複数の上り信号光の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いることを特徴とする。
【0026】
前記構成によれば、励起光のパワーに対する変換後の上り信号光のパワーの発生効率を高めることが可能となり、また、各信号光の波長を光ファイバ伝送路の損失や光送信器の出力に応じて適切なレベル調整を行う光増幅器の増幅帯域内に収め、変換後の上り信号光を取り出す光フィルタの通過特性を該変換後の上り信号光の波長帯のみを通過させるだけの簡易な特性とすることができる。
【0027】
また、請求項9の発明では、請求項3乃至8いずれかに記載の光通信システムにおいて、各ユーザ装置宛の下り信号データでそれぞれ変調した波長の異なる複数の下り信号光を複数の上り信号用光として用いたことを特徴とする。
【0028】
前記構成によれば、下り信号光と上り信号用光とに同じ波長を割り当てることが可能となり、ユーザ装置毎に周波数シフタを設ける必要がなく、かつ伝送容量を減らすことなく使用可能な波長帯域を広げることが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
(請求項1,3,9)
図1は本発明のリモートノード及びこれを用いた光(波長多重)通信システムの第1の実施の形態を示すもので、ここでは各ユーザ装置宛の下り信号データでそれぞれ変調した波長の異なる複数の下り信号光を複数の上り信号用光として再利用するようになした例を示す。
【0030】
図1において、10はセンタ装置(センタノード:CN)、20−1,…20−nはユーザ装置、30はリモートノード(RN)、40はセンタノード10とリモートノード30とを接続する上り下り共用の1心の光ファイバ伝送路、41−1,…41−nはユーザ装置20−1,…20−nとリモートノード30とをそれぞれ接続する下り用の1心の光ファイバ伝送路、42−1,…42−nはユーザ装置20−1,…20−nとリモートノード30とをそれぞれ接続する上り用の1心の光ファイバ伝送路である。
【0031】
センタノード10は、各ユーザ装置宛の下り信号データでそれぞれ変調した波長の異なる複数の下り信号光をそれぞれ生成する複数の光送信器11−1,…11−nと、波長の異なる複数の上り信号光からそれぞれ複数の上り信号データを再生する複数の光受信器12−1,…12−nと、前記複数の下り信号光を合波し、かつ前記複数の上り信号光を分波する合分波器13とを備えている。
【0032】
また、ユーザ装置20−1〜20−nはそれぞれ、下り信号光を光電変換して下り信号データを再生する光受信器21と、上り信号用光としての該下り信号光を上り信号データで変調して上り信号光を生成する光変調器22とを備えている。
【0033】
また、リモートノード30は、複数の下り信号光を分波し、光ファイバ伝送路41−1〜41−nを介して各ユーザ装置20−1〜20−nへ出力する分波器31と、各ユーザ装置20−1〜20−nから光ファイバ伝送路42−1〜42−nを介して入力された複数の上り信号光を合波する合波器32と、合波器32で合波された複数の上り信号光を一括して波長変換し、変換後の複数の上り信号光を生成する一括波長変換器33と、センタノード10から光ファイバ伝送路40を介して入力された複数の下り信号光を分波器31へ出力し、かつ一括波長変換器33から入力された変換後の複数の上り信号光を光ファイバ伝送路40へ出力する光双方向性結合素子34と、光増幅器35,36とを備えている。
【0034】
このような構成において、本システムは以下のように動作する。
【0035】
センタノード10の光送信器11−1〜11−nにて各ユーザ装置20−1〜20−n宛の下り信号データで変調されて生成された下り信号光D1〜Dnは合分波器13で波長多重(合波)され、光ファイバ伝送路40を介してリモートノード30へ送信される。ここで、下り信号光D1〜Dnはそれぞれ異なる光波長λ1〜λnを有するものとする。
【0036】
リモートノード30の光双方向結合素子34に入力された下り信号光D1〜Dnは光増幅器35に出力され、ユーザ装置20−1〜20−n内において上り信号データで正しく変調可能なレベルまで増幅された後、分波器31に入力される。増幅された下り信号光D1〜Dnは分波器31にて波長分離(分波)され、それぞれ光ファイバ伝送路41−1〜41−nを介してユーザ装置20−1〜20−nへ送信される。
【0037】
各ユーザ装置20−1〜20−nに入力された下り信号光D1〜Dnは、光受信器21にてそれぞれ光電変換されて下り信号データが再生されるとともに、光変調器22にて上り信号データで変調され、上り信号光U1〜Unとして光ファイバ伝送路42−1〜42−nを介してリモート30へ返送される。なお、上り信号光U1〜Unの光波長は、下り信号光D1〜Dnの光波長(λ1〜λn)とそれぞれ同一である。
【0038】
リモートノード30に入力された各上り信号光U1〜Unは合波器32で波長多重(合波)され、一括波長変換器33に入力される。一括波長変換器11に入力された上り信号光U1〜Unはその光波長λ1〜λnが一括して変換され、当該上り信号光U1〜Unとは異なる光波長λn+1〜λ2nを有する変換後の上り信号光C1〜Cnとなって光増幅器36に出力される。
【0039】
光増幅器36でセンタノード10内の光受信器12−1〜12−nが受光可能な最低レベルまで増幅された変換後の上り信号光C1〜Cnは、光双方向結合素子34に入力され、光ファイバ伝送路40に出力される。
【0040】
光ファイバ伝送路40を介してセンタノード10に入力された変換後の上り信号光C1〜Cnは、合分波器13にて波長分離(分波)され、光受信器12−1〜12−nにて光電変換されて上り信号データが再生される。
【0041】
以上説明したように、センタノード10と複数のユーザ装置20−1〜20−nとの間に、ユーザ装置20−1〜20−nへの下り信号光を分波し、ユーザ装置20−1〜20−nからの上り信号光を合波し、その光波長を一括変換する機能を備えたリモートノード30を配置したことにより、各ユーザ装置内には周波数シフタ(波長変換器)を不要とすることが可能となる。
【0042】
なお、1つのユーザ装置に対する下り信号光と上り信号用光とを波長の異なる別々の光とする場合は、光送信器11−1〜11−nとは別に、波長の異なる複数の上り信号用光(連続光)をそれぞれ生成するn個の光送信器(光源)をセンタノードに設けるとともに、下り信号光と上り信号用光とを波長分離(分波)する分波器を各ユーザ装置20−1〜20−nに設ける必要がある。
【0043】
(請求項2)
図2はリモートノードにおける一括波長変換器の実施の形態の一例を示すもので、図中、331は励起光を発生する励起光源、332は合波された複数の上り信号光と励起光源331からの励起光とを合波する合波器、333は上り信号光と励起光との間で生じる1段階もしくは2段階の2次非線形光学効果を用いて、複数の上り信号光を、前記上り信号光と励起光との周波数差もしくは前記上り信号光と励起光の第2高調波との周波数差に等しい周波数を有する変換後の複数の上り信号光へ一括波長変換して出力する波長変換素子、334は変換後の複数の上り信号光のみを透過する光フィルタである。
【0044】
このような構成において、本一括波長変換器は以下のように動作する。
【0045】
図1で説明した光通信システムのリモートノード30の合波器32で波長多重(合波)された複数の上り信号U1〜Unは、励起光源331で発生した励起光E(光波長λpump)と合波器332にて合波され、波長変換素子333に入力される。
【0046】
波長変換素子333内では、複数の上り信号光U1〜Unと励起光Eとの間で生じる2次非線形光学現象の2段階励起もしくは1段階励起による波長変換により、複数の上り信号光U1〜Unが、自身と異なる光波長λn+1〜λ2nを有する複数の上り信号光C1〜Cnへと一括波長変換される。
【0047】
波長変換素子333から出力される光波長としては、励起光の光波長λpumpと、上り信号光の光波長λ1〜λnと、変換後の上り信号光の光波長λn+1〜λ2nとがあるが、光フィルタ334にて変換後の上り信号光の光波長λn+1〜λ2nのみが出力される。
【0048】
これにより、複数の上り信号光U1〜Unから変換後の複数の上り信号光C1〜Cnへの一括波長変換が可能となり、1心双方向通信時の同一波長のクロストークを抑圧することが可能となる。
【0049】
ここで、2次非線形光学現象を用いた波長変換素子としては、ニオブ酸リチウムなどの無機結晶や化合物半導体を用いた擬似位相整合デバイスが利用できる。
【0050】
(請求項4)
図3は本発明の光通信システムの第2の実施の形態を示すもので、ここではリモートノードが複数、例えば2個配置された場合に励起光源もセンタノードへ集約するようになした例を示すもので、図中、図1と同一構成部分は同一符号をもって表す。
【0051】
即ち、100はセンタノード(CN)、20−1,…20−nはユーザ装置、300−1,300−2はリモートノード(RN)、40−1,40−2はセンタノード100とリモートノード300−1,300−2とを接続する上り下り共用の1心の光ファイバ伝送路、41−1,…41−nはユーザ装置20−1,…20−nとリモートノード300−1とをそれぞれ接続する下り用の1心の光ファイバ伝送路、42−1,…42−nはユーザ装置20−1,…20−nとリモートノード300−1とをそれぞれ接続する上り用の1心の光ファイバ伝送路である。なお、リモートノード300−2に接続する複数のユーザ装置及びその間の光ファイバ伝送路については簡単化のため省略した。
【0052】
センタノード100は、リモートノード300−1及び300−2それぞれに対応する複数の光送信器11a−1〜11a−n及び11b−1〜11b−nと、複数の光受信器12a−1〜12a−n及び12b−1〜12b−nと、合分波器13a及び13bとを備える外、一括波長変換に必要な励起光(光波長λpump)を発生する励起光源14と、励起光を分岐して合分波器13a及び13bに入力する光分岐器15とを備えている。
【0053】
また、リモートノード300−1,300−2はそれぞれ、分波器31と、合波器32と、一括波長変換器33と、光双方向性結合素子34と、光増幅器35,36とを備える外、外部からの励起光を増幅するための光増幅器37を備えている(なお、リモートノード300−2内の構成は簡単化のため省略した。)。
【0054】
但し、合分波器13a及び13bは光送信器11a−1〜11a−n及び11b−1〜11b−nからの上り信号光とともに励起光を波長多重(合波)する機能を有し、また、分波器31は上り信号光とともに励起光を波長分離(分波)する機能を有するものとする。
【0055】
このような構成において、本システムは以下のように動作する。
【0056】
センタノード100の励起光源14で発生した励起光Eは、光分岐器15にて接続されているリモートノードの数と同数、ここでは2つに分岐された後、それぞれの合分波器13a,13bに入力され、上り信号用光D1〜Dnと波長多重(合波)され、光ファイバ伝送路40−1,40−2を介してリモートノード300−1,300−2へ送信される。
【0057】
各リモートノード300−1,300−2の光双方向結合素子34に下り信号光D1〜Dnとともに入力された励起光Eは、光増幅器35を介して分波器31に入力され、下り信号光D1〜Dnとともに波長分離(分波)される。この際、励起光Eは光増幅器37に入力され、一括波長変換のために必要なレベルにまで増幅されて一括波長変換器33に入力される。なお、以後の動作は第1の実施の形態の場合と同様である。
【0058】
これにより、センタノードに設置された一つの励起光源を複数のリモートノードで共有することが可能となり、各リモートノードから励起光源を省略可能となるため、低コストな光通信システムの構築が可能となる。
【0059】
なお、本実施の形態ではリモートノードを2つとしたが、3個以上であっても良い。
【0060】
(請求項5)
図4は波長変換素子による2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第1の実施の形態を示すものである。
【0061】
波長変換素子333に対する光波長λpump(周波数fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λpump(周波数fpump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光、光波長λSHG(周波数2fpump)の励起光の第2高調波及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=2fpump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0062】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、光波長λ1〜λnの上り信号用光とは別の光波長λ2n+1〜λ3nの下り信号光D1〜Dnを用いた場合、上り信号光U1〜Un及び下り信号光D1〜DnをCバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをLバンド、励起光をCバンドとLバンドとの中間の波長とする。光フィルタ334の透過特性としてはλpumpより長波長側を透過する特性とする。
【0063】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、λn+1〜λ2n>λpump>λ1〜λn>λ2n+1〜λ3n>λSHGとなるから、変換後の上り信号の波長帯のみを容易く一括して透過させることができる。
【0064】
(請求項6)
図5は波長変換素子による2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第2の実施の形態を示すものである。
【0065】
波長変換素子333に対する光波長λpump(周波数fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λpump(周波数fpump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光、光波長λSHG(周波数2fpump)の励起光の第2高調波及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=2fpump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0066】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、光波長λ1〜λnの上り信号用光とは別の光波長λ2n+1〜λ3nの下り信号光D1〜Dnを用いた場合、上り信号光U1〜Un及び下り信号光D1〜DnをLバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをCバンド、励起光をCバンドとLバンドとの中間の波長とする。光フィルタ334の透過特性としてはλpumpより短波長側及びλSHGより長波長側を透過する特性とする。
【0067】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、変換上り信号光のみをたやすく一括して透過させることができる。
【0068】
(請求項5,9)
図6は波長変換素子による2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第3の実施の形態を示すものである。
【0069】
本実施の形態は、光通信システムの第1の実施の形態で述べたような、下り信号光を上り信号用光として再利用するユーザ装置を用いる場合を想定している。
【0070】
波長変換素子333に対する光波長λpump(周波数fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λpump(周波数fpump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光、光波長λSHG(周波数2fpump)の励起光の第2高調波及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=2fpump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0071】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、上り信号光U1〜UnをCバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをLバンド、励起光をCバンドとLバンドとの中間の波長とする。光フィルタ334の透過特性としてはλpumpより長波長側を透過する特性とする。
【0072】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、λn+1〜λ2n>λpump>λ1〜λn>λSHGとなるから、変換後の上り信号光のみを容易く一括して透過させることができる。
【0073】
また、下り信号光のための波長帯を必要としないので、光増幅器の増幅帯域内に上り信号用光として割り当てることのできる波長帯が広がり、また、波長変換しているためコヒーレントクロストークの影響がなくなり、TDMを必要とせず、1心双方向化が可能となる。
【0074】
(請求項6,9)
図7は波長変換素子による2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第4の実施の形態を示すものである。
【0075】
本実施の形態は、光通信システムの第1の実施の形態で述べたような、下り信号光を上り信号用光として再利用するユーザ装置を用いる場合を想定している。
【0076】
波長変換素子333に対する光波長λpump(周波数fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λpump(周波数fpump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光、光波長λSHG(周波数2fpump)の励起光の第2高調波及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=2fpump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0077】
光増幅器35,36の増幅帯城がCもしくはLバンドであることから、上り信号光U1〜UnをLバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをCバンド、励起光をCバンドとLバンドとの中間の波長とする。光フィルタ334の透過特性としてはλpumpより短波長側及びλSHGより長波長側を透過する特性とする。
【0078】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、変換後の上り信号光のみを容易く一括して透過させることができる。
【0079】
また、下り信号光のための波長帯を必要としないので、光増幅器の増幅帯域内に上り信号用光として割り当てることのできる波長帯が広がり、また、波長変換しているためコヒーレントクロストークの影響がなくなり、TDMを必要とせず、1心双方向化が可能となる。
【0080】
(請求項7)
図8は波長変換素子による2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第1の実施の形態を示すものである。
【0081】
図4の実施の形態に記載した波長配置において光波長λpumpの励起光ではなく、光波長λSHGの励起光を直接入力し、光波長λSHGの励起光と光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光との周波数の差に等しい光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)を有する変換後の上り信号光を発生する。
【0082】
波長変換素子333に対する光波長λ’pump=λSHG(周波数f’pump=2fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λ’pump(周波数f’pump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=f’pump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0083】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、光波長λ1〜λnの上り信号用光とは別の光波長λ2n+1〜λ3nの下り信号光D1〜Dnを用いた場合、上り信号光U1〜Un及び下り信号光D1〜DnをCバンド、変換後の上り信号光C1〜C2をLバンド、励起光の光波長λ’pumpの2倍の周波数を有する光波長がCバンドとLバンドとの中間とする。光フィルタ334の透過特性としてはλ1〜λnより長波長側を透過する特性とする。
【0084】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、λn+1〜λ2n>λ1〜λn>λ2n+1〜λ3n>λ’pumpとなるから、変換後の上り信号光のみを容易く一括して透過させることができる。
【0085】
また、1回の非線形過程により波長変換がなされるため、励起光に対する変換後の上り信号光の発生効率を高くすることが可能となる。また、図4の実施の形態における光波長λpumpの強レベルの励起光が存在しないため、光波長λpumpに対するフィルタの遮断特性も緩和される。
【0086】
(請求項8)
図9は波長変換素子による2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第2の実施の形態を示すものである。
【0087】
図5の実施の形態に記載した波長配置において光波長λpumpの励起光ではなく、光波長λSHGの励起光を直接入力し、光波長λSHGの励起光と光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光との周波数の差に等しい光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)を有する変換後の上り信号光を発生する。
【0088】
波長変換素子333に対する光波長λ’pump=λSHG(周波数f’pump=2fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λ’pump(周波数f’pump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=f’pump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0089】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、光波長λ1〜λnの上り信号用光とは別の光波長λ2n+1〜λ3nの下り信号光D1〜Dnを用いた場合、上り信号光U1〜Un及び下り信号光D1〜DnをLバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをCバンド、励起光の光波長λ’pumpの2倍の周波数を有する光波長がCバンドとLバンドとの中間とする。光フィルタ334の透過特性としてはλ1〜λnより短波長側及びλ’pumpより長波長側を透過する特性とする。
【0090】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、λ2n+1〜λ3n>λ1〜λn>λn+1〜λ2n>λ’pumpとなるから、変換後の上り信号光のみを容易く一括して透過させることができる。
【0091】
また、1回の非線形過程により波長変換がなされるため、励起光に対する変換後の上り信号光の発生効率を高くすることが可能となる。また、図5の実施の形態における光波長λpumpの強レベルの励起光が存在しないため、光波長λpumpに対するフィルタの遮断特性も緩和される。
【0092】
(請求項7,9)
図10は波長変換素子による2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第3の実施の形態を示すものである。
【0093】
本実施の形態は、光通信システムの第1の実施の形態で述べたような、下り信号光を上り信号用光として再利用するユーザ装置を用いる場合を想定している。
【0094】
図6の実施の形態に記載した波長配置において光波長λpumpの励起光ではなく、光波長λSHGの励起光を直接入力し、光波長λSHGの励起光と光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光との周波数の差に等しい光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)を有する変換後の上り信号光を発生する。
【0095】
波長変換素子333に対する光波長λ’pump=λSHG(周波数f’pump=2fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λ’pump(周波数f’pump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=f’pump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0096】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、上り信号光U1〜UnをCバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをLバンド、励起光の光波長λ’pumpの2倍の周波数を有する光波長がCバンドとLバンドとの中間とする。光フィルタ334の透過特性としてはλ1〜λnより長波長側を透過する特性とする。
【0097】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、λn+1〜λ2n>λ1〜λn>λ’pumpとなるから、変換後の上り信号光のみを容易く一括して透過させることができる。
【0098】
また、1回の非線形過程により波長変換がなされるため、励起光に対する変換後の上り信号光の発生効率を高くすることが可能となる。また、図6の実施の形態における光波長λpumpの強レベルの励起光が存在しないため、光波長λpumpに対するフィルタの遮断特性も緩和される。
【0099】
また、下り信号光のための波長帯を必要としないので、光増幅器の増幅帯域内に上り信号用光として割り当てることのできる波長帯が広がり、また、波長変換しているためコヒーレントクロストークの影響がなくなり、TDMを必要とせず、1心双方向化が可能となる。
【0100】
(請求項8,9)
図11は波長変換素子による2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の本発明の光通信システムにおける各信号光及び励起光の波長配置並びにこれに対応した光フィルタの透過特性の第4の実施の形態を示すものである。
【0101】
本実施の形態は、光通信システムの第1の実施の形態で述べたような、下り信号光を上り信号用光として再利用するユーザ装置を用いる場合を想定している。
【0102】
図7の実施の形態に記載した波長配置において光波長λpumpの励起光ではなく、光波長λSHGの励起光を直接入力し、光波長λSHGの励起光と光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光との周波数の差に等しい光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)を有する変換後の上り信号光を発生する。
【0103】
波長変換素子333に対する光波長λ’pump=λSHG(周波数f’pump=2fpump)の励起光及び光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光の入力に対し、出力される光は、光波長λ’pump(周波数f’pump)の励起光、光波長λ1〜λn(周波数f1〜fn)の上り信号光及び光波長λn+1〜λ2n(周波数fn+1〜f2n)の変換後の上り信号光である。ここで、波長変換素子333内では、fn+1(fn+2…f2n)=f’pump−f1(f2…fn)を満たす波長変換がなされる。
【0104】
光増幅器35,36の増幅帯域がCもしくはLバンドであることから、上り信号光U1〜UnをLバンド、変換後の上り信号光C1〜CnをCバンド、励起光の光波長λ’pumpの2倍の周波数を有する光波長がCバンドとLバンドとの中間とする。光フィルタ334の透過特性としてはλ1〜λnより短波長側及びλ’pumpより長波長側を透過する特性とする。
【0105】
このような波長配置及びフィルタ特性にすることで、λ1〜λn>λn+1〜λ2n>λ’pumpとなるから、変換後の上り信号光のみを容易く一括して透過させることができる。
【0106】
また、1回の非線形過程により波長変換がなされるため、励起光に対する変換後の上り信号光の発生効率を高くすることが可能となる。また、図7の実施の形態における光波長λpumpの強レベルの励起光が存在しないため、光波長λpumpに対するフィルタの遮断特性も緩和される。
【0107】
また、下り信号光のための波長帯を必要としないので、光増幅器の増幅帯域内に上り信号用光として割り当てることのできる波長帯が広がり、また、波長変換しているためコヒーレントクロストークの影響がなくなり、TDMを必要とせず、1心双方向化が可能となる。
【0108】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、複数のユーザ装置にて共有する波長変換器を用いることで、各ユーザ装置における周波数シフタ(波長変換器)を不要となし、ユーザ装置単体及びシステム全体のコストをさらに下げることが可能となる。また、下り信号光と上り信号用光とに同じ波長を割り当てることで、伝送容量を減らすことなく使用可能な波長帯域を広げることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のリモートノード及びこれを用いた光通信システムの第1の実施の形態を示す構成図
【図2】リモートノードにおける一括波長変換器の実施の形態の一例を示す構成図
【図3】本発明の光通信システムの第2の実施の形態を示す構成図
【図4】2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第1の実施の形態を示す図
【図5】2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第2の実施の形態を示す図
【図6】2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第3の実施の形態を示す図
【図7】2次非線形光学現象の2段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第4の実施の形態を示す図
【図8】2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第1の実施の形態を示す図
【図9】2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第2の実施の形態を示す図
【図10】2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第3の実施の形態を示す図
【図11】2次非線形光学現象の1段階励起を用いた場合の各信号光及び励起光の波長配置並びに光フィルタの透過特性の第4の実施の形態を示す図
【図12】従来の光通信システムの一例を示す構成図
【符号の説明】
10,100:センタノード(CN)、11−1〜11−n,11a−1〜11a−n,11b−1〜11b−n:光送信器、12−1〜12−n,12a−1〜12a−n,12b−1〜12b−n:光受信器、13,13a,13b:合分波器、14:励起光源、15:光分岐器、20−1〜20−n:ユーザ装置、21:光受信器、22:光変調器、30,300−1,300−2:リモートノード(RN)、31:分波器、32:合波器、33:一括波長変換器、34:光双方向性結合素子、35,36,37:光増幅器、40,40−1,40−2,41−1〜41−n,42−1〜42−n:光ファイバ伝送路、331:励起光源、332:合波器、333:波長変換素子、334:光フィルタ。
Claims (9)
- 複数のユーザ装置とこれらを収容する1つのセンタ装置との間で行う光波長多重通信に際して、センタ装置が生成した前記複数のユーザ装置対応の波長の異なる複数の上り信号用光を各ユーザ装置に分配するとともに、各ユーザ装置が生成した波長の異なる複数の上り信号光を集約してセンタ装置へ送るリモートノードであって、
センタ装置とは上り下り共用の光ファイバ伝送路で接続され、各ユーザ装置とは上り下り別々の光ファイバ伝送路でそれぞれ接続され、
複数の上り信号用光を分波し、下り用の光ファイバ伝送路を介して各ユーザ装置へ出力する分波器と、
各ユーザ装置から上り用の光ファイバ伝送路を介して入力された複数の上り信号光を合波する合波器と、
合波器で合波された複数の上り信号光を一括して波長変換し、変換後の複数の上り信号光を生成する一括波長変換器と、
センタ装置から上り下り共用の光ファイバ伝送路を介して入力された複数の上り信号用光を分波器へ出力し、かつ一括波長変換器から入力された変換後の複数の上り信号光を前記上り下り共用の光ファイバ伝送路へ出力する光双方向性結合素子とを備えた
ことを特徴とするリモートノード。 - 請求項1に記載のリモートノードにおいて、
前記一括波長変換器は、
励起光を発生する励起光源と、
合波された複数の上り信号光と前記励起光源からの励起光とを合波する励起光合波器と、
励起光合波器で合波された複数の上り信号光と励起光とを入力とし、該上り信号光と励起光との間で生じる1段階もしくは2段階の2次非線形光学効果を用いて、複数の上り信号光を、前記上り信号光と励起光との周波数差もしくは前記上り信号光と励起光の第2高調波との周波数差に等しい周波数を有する変換後の複数の上り信号光へ一括波長変換して出力する波長変換素子と、
変換後の複数の上り信号光のみを透過する光フィルタとからなる
ことを特徴とするリモートノード。 - 上り信号用光を上り信号データで変調して上り信号光を生成する光変調器を少なくとも有する複数のユーザ装置と、
各ユーザ装置対応の波長の異なる複数の上り信号用光をそれぞれ生成する複数の光送信器、波長の異なる複数の上り信号光からそれぞれ複数の上り信号データを再生する複数の光受信器及び前記複数の上り信号用光を合波し、かつ前記複数の上り信号光を分波する合分波器を少なくとも有するセンタ装置と、
前記複数のユーザ装置とセンタ装置との間に配置された少なくとも1つの請求項2に記載のリモートノードとを含む
ことを特徴とする光通信システム。 - 請求項3に記載の光通信システムにおいて、
複数のユーザ装置とセンタ装置との間に複数のリモートノードを配置するとともに、これに合わせてセンタ装置の合分波器を複数とした場合、
センタ装置に、励起光を発生する励起光源及び該励起光を分岐する光分岐器を配置し、該光分岐器にて分岐した励起光を各合分波器にて複数の上り信号用光とともに合波して各リモートノードに供給し、
リモートノードでは前記励起光を分波器にて複数の上り信号用光とともに分波し、一括波長変換器へ出力する
ことを特徴とする光通信システム。 - 請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、
励起光の波長を中心として複数の上り信号光の波長を短波長側に配置し、波長変換素子の2段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を長波長側に配置するとともに、
光フィルタとして前記変換後の複数の上り信号光の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いる
ことを特徴とする光通信システム。 - 請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、
励起光の波長を中心として複数の上り信号光の波長を長波長側に配置し、波長変換素子の2段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を短波長側に配置するとともに、
光フィルタとして前記変換後の複数の上り信号光の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いる
ことを特徴とする光通信システム。 - 請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、
励起光の波長を最も短波長側に配置し、複数の上り信号光の波長を前記励起光の波長より長波長側に配置し、波長変換素子の1段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を最も長波長側に配置するとともに、
光フィルタとして前記複数の上り信号光の波長より長波長側の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いる
ことを特徴とする光通信システム。 - 請求項3又は4に記載の光通信システムにおいて、
励起光の波長を最も短波長側に配置し、複数の上り信号光の波長を最も長波長側に配置し、波長変換素子の1段階の2次非線形光学現象により、変換後の複数の上り信号光の波長を前記励起光の波長と前記複数の上り信号光の波長との中間に配置するとともに、
光フィルタとして前記変換後の複数の上り信号光の波長のみを通過する特性を有する光フィルタを用いる
ことを特徴とする光通信システム。 - 請求項3乃至8いずれかに記載の光通信システムにおいて、
各ユーザ装置宛の下り信号データでそれぞれ変調した波長の異なる複数の下り信号光を複数の上り信号用光として用いた
ことを特徴とする光通信システム。
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