JP3977213B2 - 原稿カバーのヒンジ機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置等の原稿台に載置した原稿の位置を固定するために開閉自在に設けられる原稿カバーのヒンジ機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種複写機やプリンタ装置等の画像形成装置における原稿読取部には、原稿台上に載置した原稿の位置を固定するために、また、原稿の読取り時に周辺からの迷光が走査光学系に進入するのを防止するために、開閉自在な原稿カバーが設けられている。このような原稿カバーは、通常、その枢支端部が“ヒンジ”によって装置本体に回動自在に支持され、そのヒンジには、原稿カバーを開方向に付勢するための弾発部材を付設して、原稿カバーをスムーズに開閉できるようにしている。
【0003】
その弾発部材として、例えば、ネジリ圧縮コイルスプリングを用いたものがある(例えば、特許文献1参照)。また、圧縮コイルスプリングを用いたものもある(例えば、特許文献2参照)。圧縮コイルスプリングを弾発部材として用いる場合、例えば、図7(a)(b)に示すように、原稿カバー51を開閉自在に支持するヒンジ部52は、通常、装置本体の端部に設けた筒状のヒンジ保持部材53内に圧縮コイルスプリング54と共に嵌挿された状態で保持されている。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−23431号公報(図5)
【特許文献2】
特開2001−57611号公報(図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように、圧縮コイルスプリング54をヒンジ保持部材53内に収納している場合には、原稿カバー51の開閉動作によって、ヒンジ保持部材53の内部で圧縮コイルスプリング54が激しく振動することがある。このような振動が繰り返されることによって、長期使用時には、硬質合成樹脂材等からなるヒンジ保持部材53が破損され、これにより、原稿カバー51が浮動して原稿が位置ずれしたり、走査光学系に迷光が進入するような不具合が発生することがある。その理由は以下のような構成が原因と考えられる。
【0006】
すなわち、従来では、原稿カバー51を開方向に付勢するヒンジトルクは、例えば、図6に示すように、自由落下ポイント以下の原稿カバー51の閉状態近傍(開放角度として0〜10数度)では無負荷状態、つまり、圧縮コイルスプリング54の付勢力(ヒンジトルク)を原稿カバー51に作用させない状態となるように設計され、原稿カバー51が自重で確実に落下して閉状態となるように構成されている。
【0007】
このような構成により、原稿カバー51の閉め忘れを防止することができるが、原稿カバー51を急いで閉めた場合等には、負荷状態から急に無負荷状態となった圧縮コイルスプリング54がヒンジ保持部材53内で激しく振動してその内壁に衝突し、内側からヒンジ保持部材53が徐々に破壊されることとなる。
【0008】
より詳しくは、原稿カバー51をある程度開いた状態では、図7(a)に示すように、原稿カバー51の枢支端側に固定状態に取り付けられたカム部材55に対して、鉛直上方に向かうスプリング力で押し上げられるコロ受け56に受載支持されたコロ57が付勢当接し、その当接点におけるカムの中心方向に向かうベクトル(当接点における接線に引いた上向きの垂線Pの方向の力)とヒンジ支点までの距離dの積が原稿カバー51を開方向に回動させるヒンジトルクとなる。
【0009】
一方、原稿カバー51を閉じた状態では、図7(b)に示すように、鉛直上方に向かうスプリング力で押し上げられるコロ57のカム部材55に対する当接点における接線に引いた上向きの垂線が、原稿カバー51の枢支点となるカム部材55の回動中心58(ヒンジ保持部材53の上部に設けられている)と一致するため、ヒンジトルクは0となる。つまり、圧縮コイルスプリング54がやや押し下げられた(圧縮された)状態で、原稿カバー51を開くヒンジトルクが0となる。
【0010】
従って、開状態の原稿カバー51を急に閉じると、圧縮コイルスプリング54がヒンジトルク0で圧縮された状態へと急激に変化するため、圧力バランスが不安定となり、スプリング自体の弾発力によって、ヒンジ保持部材53内で激しく振動してその内壁に衝突し、ヒンジ保持部材53(特に、その下部)が内側から徐々に破壊されることとなる。
【0011】
なお、詳細な図示は省略するが、ヒンジ保持部材53の内壁と圧縮コイルスプリング54との間には、スプリングの柔軟な伸縮状態を確保するための遊びが設定されていることから、上述のように、不安定な圧力バランス状態下では、圧縮コイルスプリング54がヒンジ保持部材53内で浮動しやすい状態となるため、原稿カバー51の開閉動作に伴い、上述のような振動が発生する。
【0012】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、原稿カバーの度重なる開閉動作によってもヒンジ保持部材が破損することのない耐久性の良好な原稿カバーのヒンジ機構を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0014】
(1)原稿載置台上に載置された原稿を押え固定するための原稿カバーと、前記原稿カバーを開閉自在に装置本体に固定支持する回転支点部材と、前記回転支点部材に付設されるカムと、前記カムに接する付勢部材と、前記付勢部材を摺動可能に収納保持するために装置本体に設けられるヒンジ保持部材と、を備えた原稿カバーのヒンジ機構において、
前記カムには、前記付勢部材に接する円弧領域が設けられ、
前記付勢部材には、前記カムに相対する天面側に前記円弧領域に点接触する頂点部が設けられ、
前記付勢部材の摺動方向に平行で前記回転支点部材を通る線上に、前記頂点部を配置していて、
前記原稿カバーを閉じた状態にて、前記付勢部材は前記カムを押圧するとともに、前記回転支点部材に開方向のトルクを付勢する。
【0015】
この構成においては、原稿カバーを閉じた状態で、負荷トルクがカムに残存するため、スプリングがヒンジ保持部材内で安定する。従って、従来のように、原稿カバーの閉動作に伴ってスプリングが激しく振動して(硬質合成樹脂材等からなる)ヒンジ保持部材の内壁を損傷するような不具合が発生しなくなり、ヒンジ機構の耐久性が良好となる。
【0016】
(2)前記頂点部は、前記カムに摺接するコロを備える。
【0017】
この構成においては、原稿カバーの開閉に際して、スプリングによる負荷トルクをコロとカムを介してスムーズに原稿カバーに伝達することができるため、原稿カバーの開閉動作が円滑になる。
【0018】
(3)前記カムは、前記原稿カバーを所定の開位置で停止させることが可能なカム形状に形成されることを特徴とする。
【0019】
この構成においては、原稿カバーを所定の開位置で停止させることができるため、原稿の位置設定や設定位置の再確認等の作業を容易かつ確実におこなうことができ、利便性が向上する。
【0020】
(4)前記カムは、前記原稿カバーが閉状態の時における前記カムの前記付勢部材との当接点における接線に引いた上向きの垂線が、前記カムの回転支点と合致しないようなカム形状に形成される。
【0021】
この構成においては、原稿カバーが閉状態の時におけるカムの付勢部材との当接点における接線に引いた上向きの垂線が、前記カムの回転支点と合致しないため、原稿カバーの閉状態下でも、原稿カバーに対してヒンジトルクを作用させることができ、これにより、ヒンジ保持部材内でスプリングが安定な状態となる。
【0022】
(5)前記カムの前記付勢部材との当接点における接線に引いた上向きの垂線が、前記カムの回動支点から前記原稿カバーの開閉端寄りに偏倚していることを特徴とする。
【0023】
この構成においては、(原稿カバーが閉状態の時における)カムの付勢部材との当接点における接線に引いた上向きの垂線が、カムの回動支点から原稿カバーの開閉端寄りに偏倚しているため、閉状態にある原稿カバーに対してヒンジトルクが作用し、ヒンジ保持部材内のスプリングが安定な状態になる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る原稿カバーのヒンジ機構について詳細に説明する。
【0025】
〔画像形成装置〕
図1は、画像形成装置としての複写機の斜視図を示し、この複写機は、装置本体20と、この装置本体20の上面を開閉しうるように、その装置本体20に開閉自在に設けられた自動原稿送り装置10とを具備している。図2は、自動原稿送り装置10を開放した状態を示す斜視図である。装置本体20の上面には、原稿がセットされる原稿台としてのプラテンガラス21が設けられており、図示のように、自動原稿送り装置10を開放することにより、プラテンガラス21の上面が開放され、その上に原稿をセットすることができる。なお、本実施形態では、この自動原稿送り装置10の本体が、原稿カバー10aの上に一体的に搭載されている。
【0026】
図3は複写機の構成を示し、装置本体20の上部には、プラテンガラス21上にセットされる原稿に光を照射して、その原稿の画像を読み取る走査光学系22が設けられている。この走査光学系22は、ランプ22aと第1反射ミラー22bとを備えている。ランプ22aは、プラテンガラス21の一方の側部(図中左側部)の原稿読取部に向かって光を照射する。
【0027】
第1反射ミラー22bは、ランプ22aから照射されてプラテンガラス21上の原稿61によって反射された光を、装置本体20の側方(左方)に向かって水平に反射させる。ランプ22aおよび第1反射ミラー22bは、第1反射ミラー22bの光反射方向とは反対方向に向かって、プラテンガラス21の全面にわたって、一体となって水平方向に走査されるようになっている。これにより、プラテンガラス21上にセットされた原稿の全面にわたって露光が可能となる。
【0028】
第1反射ミラー22bにて反射された光は、上下一対の第2反射ミラー22cおよび第3反射ミラー22dによって、反射方向を反転されて、装置本体20における左右方向のほぼ中央部に設けられたレンズ22eに照射される。第2反射ミラー22cおよび第3反射ミラー22dは、ランプ22aおよび第1反射ミラー22bが走査される際に、その走査方向と同方向に1/2の速度で、一体となって移動走査されるようになっている。これにより、プラテンガラス21上にセットされた原稿61からの反射光は、常に、一定の光光路長となっている。
【0029】
レンズ22eに照射された光は、レンズ22eを通過して、装置本体20における第2反射ミラー22cおよび第3反射ミラー22dが設けられた側部とは反対側の側部に固定的に設けられた上下一対の第4反射ミラー22fおよび第5反射ミラー22gによって、反射方向が反転される。その後、光は、装置本体20のほぼ中央部に設けられた第6反射ミラー22hに照射される。第6反射ミラー22hは、照射された光を、その下方に配置された電子写真プロセスユニット4の感光体ドラム24aに向かって反射する。
【0030】
その感光体ドラム24aは、帯電器24bによって、その表面の感光層が帯電された状態で、走査光学系22から照射される光によって露光されるようになっている。これにより、感光層に、原稿の画像に対応した静電潜像が形成される。そして、感光層に形成された静電潜像が、現像剤24cによって現像されて、感光層上にトナー像が形成される。
【0031】
電子写真プロセスユニット4には、給紙カセット25aに収容されたプリント用紙62、あるいは手差しトレイ25bに設けられたプリント用紙62が、各一対のローラ25c,25dによって供給されるようになっている。この供給されたプリント用紙62には、感光体ドラム24aの感光層上に形成されたトナー像が、転写装置24dによって転写される。
【0032】
感光体ドラム24aの表面に残留したトナーは、クリーニング装置24eによって除去される。プリント用紙62上に転写されたトナー像は、転写剥離器24fによって、プリント用紙62上に定着される。そして、トナー像が定着されたプリント用紙62は、排紙トレイ25e上に排紙される。
【0033】
自動原稿送り装置10は、プラテンガラス21および装置本体20の上面全体を覆うように構成されており、その上面には、原稿給紙カセット1が設けられている。この原稿給紙トレイ11には、プラテンガラス21の側部の画像読取部に搬送するための原稿61がセットされる。原稿給紙トレイ11上には、自動原稿送り装置10が装置本体20の上面を閉塞した状態で、1枚または複数枚の原稿61がセットされるようになっており、セットされた原稿61は、上側から、1枚ずつ順番に、プラテンガラス21の画像読取部に供給される。
【0034】
原稿給紙トレイ11の給紙方向の側部には、上下方向に移動可能なピックアップローラ15aが設けられている。このピックアップローラ15aにおける給紙方向の下流には、一対の原稿送りローラ15cが設けられており、このピックアップローラ15aによって原稿61が、プラテンガラス21における原稿読取部の上方を通過するように搬送される。
【0035】
原稿61は、ピックアップローラ21の原稿読取部上を通過する際に、その原稿読取部に圧接されにようになっており、その原稿に対しては、走査光学系22のランプ22aから光が照射され、その反射光が、走査光学系22によって、感光体ドラム24aに照射される。その反射光が、走査光学系22によって、感光体ドラム24aに照射される。従って、プラテンガラス21の画像読取部を通過する原稿の画像が、順次、走査光学系22に読み取られて、感光体ドラム24aに照射される。
【0036】
一方、原稿給紙トレイ11における給紙方向の側部上には、原稿給紙トレイ11が、傾斜した状態で設けられている。プラテンガラス21の画像読取部を通過した原稿61は、上方に向かって案内され、一対の搬送ローラ15dによって搬送された後に、一対の原稿排紙ローラ15eによって、原稿排紙トレイ14上に排出される。
【0037】
〔原稿カバーのヒンジ機構〕
概ね以上のように構成される複写機にあって、自動原稿送り装置10の本体と一体の原稿カバー10aは、その枢支端側が、一対のヒンジ部H,Hを介して、装置本体の端部に開閉自在に支持されている。そのヒンジ部Hについて説明すると、図4に示すように、圧縮コイルスプリング(弾発部材)34の上部に被嵌されたコロ受け37に、コロ36が受載支持されており、その圧縮コイルスプリング34が、コロ受け37と共に、硬質合成樹脂材等からなるヒンジ保持部材33に嵌挿され、そのヒンジ保持部材33が、装置本体20の奥側端部に形成された凹部(図示省略)に嵌設されている。
【0038】
そして、コロ36が、原稿カバー10aの枢支端側に固定されたカム35に摺接可能な状態で当接すると共に、ヒンジ保持部材33の上部には、カム35の回動支点(枢支点)38が設けられており、この回動支点38を中心として原稿カバー10aが開閉動作し、図示のように、原稿カバー10aが閉じられた状態では、ヒンジ部Hに、原稿カバー10aを開方向に付勢する圧縮コイルスプリング34による負荷トルク(ヒンジトルク)が残存するように構成されている。
【0039】
このような構成により、原稿カバー10aを閉じた状態にて、圧縮コイルスプリング34がヒンジ保持部材33内で安定するため、度重なる原稿カバー10aの開閉動作によっても、圧縮コイルスプリング34によってヒンジ保持部材33が破損するような従来の不具合が発生せず、ヒンジ機構の耐久性が良好となる。
【0040】
この点について詳しく説明すると、原稿カバー10aを開方向に付勢する圧縮コイルスプリング34によるヒンジトルクは、原稿カバー10aの開閉動作に応じて、例えば、図5に示すように、曲線状に変化するが、この場合、原稿カバー10aの開角度が低下する程増大する原稿カバー10aの負荷トルク(破線で示す)に対して、ヒンジトルクが交差する自由落下ポイント以下の角度では、原稿カバー10aは、自由落下するが、ヒンジトルクは依然として残存しつつ落下し、完全に落下してしまった閉状態においても、ヒンジトルクは0にならず、僅かながら残存している。
【0041】
その原稿カバー10aの閉状態においては、例えば、図4に示すように、カム35におけるコロ36との当接点に引いた接線(図示省略)に対する上向きの垂線Pの方向が、カム35の回動支点(枢支点)38から原稿カバー10aの開閉端寄りに偏倚している。つまり、上向きの垂線Pの方向が、カム35の回動支点38から図示のdだけずれた方向に向いている。従って、上向きの垂線Pとトルクの腕の長さとなる距離dの積が原稿カバー10aを開方向に回動させるヒンジトルクとなって残存している。
【0042】
このような状態では、圧縮コイルスプリング34はヒンジ保持部材33内で安定な緊張状態になるため、原稿カバー10aの閉動作によっても振動は発生せず、従って、従来のように、ヒンジ保持部材33の内壁が損傷するような不具合は発生しなくなり、原稿カバー10aが浮動して原稿が位置ずれしたり、走査光学系に迷光が進入するような不具合の発生を回避することができ、かつ、ヒンジ機構の耐久性が良好となる。
【0043】
また、原稿カバー10aの開閉に際して、圧縮コイルスプリング34によるヒンジトルクが、コロ36とカム35を介してスムーズに原稿カバー10aに伝達されるため、重量のある自動原稿送り装置10と一体化されている原稿カバー10aの開閉動作が円滑になる。
【0044】
そして、そのカム35は、原稿カバー10aを所定の開位置で停止させることが可能なカム形状に形成されている。すなわち、具体的には、そのカム面に、凹部35aを形成しており、コロ36がその凹部35aに当接する位置で、原稿カバー10aが所定角度で開いた状態を維持できるようになっている。従って、プラテンガラス21上の原稿の位置設定や設定位置の再確認等の作業を容易かつ確実におこなうことができ、利便性が向上する。
【0045】
なお、本実施形態では、原稿カバー10aは、自動原稿送り装置10と一体化されているが、本発明は、これに限定されることなく、原稿カバー10aが単独で装置本体20に開閉自在に支持されていてもよく、また、原稿カバー10aが設けられる複写機は、図1ないし図3に示すような構成に限定されることなく、少なくとも、原稿を載置する原稿載置台に開閉自在な原稿カバーが設けられている画像形成装置であれば、その構成や形式の如何を問わず、本発明を適用可能することができる。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明は以下の効果を奏する。
【0047】
(1)原稿カバーを閉じた状態にて、ヒンジ部に、前記原稿カバーを開方向に付勢する負荷トルクが残存するので、弾発部材がヒンジ保持部材内で安定し、従来のように、原稿カバーの閉動作に伴って弾発部材が激しく振動してヒンジ保持部材を損傷するような不具合が発生しなくなり、ヒンジ機構の耐久性が良好となる。
【0048】
(2)原稿カバーの開閉に際して、弾発部材による負荷トルクをコロとカムを介してスムーズに原稿カバーに伝達することができるので、原稿カバーの開閉動作が円滑になる。
【0049】
(3)原稿カバーを所定の開位置で停止させることができるので、原稿の位置設定や設定位置の再確認等の作業を容易かつ確実におこなうことができ、利便性が向上する。
【0050】
(4)原稿カバー閉時におけるカムのコロとの当接点における接線に引いた上向きの垂線が、前記カムの回動支点と合致しないので、原稿カバーの閉状態下でも、原稿カバーに対してヒンジトルクを作用させることができ、これにより、ヒンジ保持部材内で弾発部材が安定な状態となる。
【0051】
(5)原稿カバー閉時におけるカムのコロとの当接点における接線に引いた上向きの垂線が、カムの回動支点から原稿カバーの開閉端寄りに偏倚しているので、閉状態にある原稿カバーに対してヒンジトルクが作用し、ヒンジ保持部材内の弾発部材が安定な緊張状態になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る複写機の斜視図である。
【図2】同原稿カバーを開いた状態の斜視図である。
【図3】同複写機の構成説明図である。
【図4】同ヒンジ部の構成説明図である。
【図5】同ヒンジトルクと原稿カバー負荷トルクの変化を示すグラフである。
【図6】従来のヒンジ機構の一例におけるヒンジトルクと原稿カバー負荷トルクの変化の一例を示すグラフである。
【図7】従来のヒンジ部の一例を示す構成説明図である。
【符号の説明】
10a−原稿カバー
20−装置本体
21−原稿載置台
33−ヒンジ保持部材
34−弾発部材
35−カム
37−コロ
P−上向きの垂線
Claims (4)
- 原稿載置台上に載置された原稿を押え固定するための原稿カバーと、前記原稿カバーを開閉自在に装置本体に固定支持する回転支点部材と、前記回転支点部材に付設されるカムと、前記カムに接する付勢部材と、前記付勢部材を摺動可能に収納保持するために装置本体に設けられるヒンジ保持部材と、を備えた原稿カバーのヒンジ機構において、
前記カムには、前記付勢部材に接する円弧領域が設けられ、
前記付勢部材には、前記カムに相対する天面側に前記円弧領域に点接触する頂点部が設けられ、
前記付勢部材の摺動方向に平行で前記回転支点部材を通る線上に、前記頂点部を配置していて、
前記原稿カバーを閉じた状態にて、前記付勢部材は前記カムを押圧するとともに、前記回転支点部材に開方向のトルクを付勢する原稿カバーのヒンジ機構。 - 前記頂点部は、前記カムに摺接するコロを備える請求項1に記載の原稿カバーのヒンジ機構。
- 前記カムは、前記原稿カバーを所定の開位置で停止させることが可能なカム形状に形成された請求項2に記載の原稿カバーのヒンジ機構。
- 前記カムの前記付勢部材との当接点における接線に引いた上向きの垂線が、前記カムの回転支点から前記原稿カバーの開閉端寄りに偏倚する請求項1〜3のいずれかに記載の原稿カバーのヒンジ機構。
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