JP3975630B2 - 光ディスク装置とそのフォーカス制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光情報記録媒体の再生装置、又は、記録再生装置(以下、単に、光ディスク装置と言う)に関し、特に、フォーカス位置の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、円盤状の光学記録媒体上に相変化等を利用してピットを形成することにより情報を記録した光情報記録媒体から、その記録情報を光学的に読み出して再生する光ディスク装置は、種々の方式のものが知られており、かつ、既に実用されている。また、特に近年、その情報記録密度を高めて、大量の情報を記録できる光学記録媒体として、例えば、DVDと呼ばれるものが提案されて注目を集めており、その記録情報を読み出して再生する再生装置も、その一部は、既に市販されている。
【0003】
ところで、かかるDVD等を含む高密度記録媒体では、その円盤状の媒体上の情報記録密度を高めるため、光学的再生手段として、CD等の従来の光ディスク装置よりもより波長の短いレーザ光を使用すると共に、さらに、トラックピッチの密度を向上するため、媒体の記録面上にランド領域とグルーブ領域と呼ばれる凹凸部を形成し、これらの領域に情報を記録することが行われている。なお、これらランド領域とグルーブ領域は、光学的再生手段である光ピックアップによるトラッキング動作に追従して一周毎に交互に現われる。また、かかる高密度記録媒体としても、記録した情報の再生のみが可能な記録媒体や、一回の記録が可能な記録媒体、さらには、複数回の記録が可能な記録媒体等、各種の記録媒体が提案されている。なお、これら各種の記録媒体では、特に、その反射率等において、その特性が異なっている。
【0004】
一方、かかるランド領域とグルーブ領域と呼ばれる凹凸部を形成した高密度記録媒体から、その記録情報を再生するための光情報記録媒体の記録・再生装置においては、従来、その光学的再生手段の焦点位置(フォーカス位置)の制御には、そのランド領域とグルーブ領域との間に形成された領域、いわゆる、ピットアドレス領域と呼ばれる領域に予め記録されたアドレス信号に同期しながら、一周毎に、上記ランド領域用のフォーカス位置とグルーブ領域用のフォーカス位置とに交互に切り換えて制御することが行われていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の様な高密度記録媒体では、高密度で記録された情報を正確に再生し、または記録するためには、その光学的再生手段である光学ピックアップ、特に、そのフォーカスレンズのフォーカス位置をより精密に制御することが必要となる。通常、光ディスク装置では、その出荷時においては、そのフォーカス位置を予め求められた最適な位置に制御されるように調整されている。しかし、例えばその記録媒体の種類や状態、さらには、温度等を含めた装置の使用環境等によって、実際の最適フォーカス位置が、予め設定されているフォーカス位置とは異なることが多い。
【0006】
本発明の第1の目的は、前記問題点を解決することにあり、特に使用環境、記録媒体の種類などの影響を受けることなく焦点位置(フォーカス位置)を制御できる光ディスク装置とそのフォーカス制御方法を提供することにある。
【0007】
本発明の第2の目的は、高密度記録に適した焦点位置(フォーカス位置)制御を行う光ディスク装置とそのフォーカス制御方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
まず、上記した第1の目的を達成するために、本発明により提供されるのは、ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、情報の記録または再生を行う光ディスク装置のフォーカス制御方法である。
【0009】
また、本発明によれば、上記した第1の目的を達成するために、ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、
前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であった場合、前記ピットアドレス領域を再生し、該ピットアドレス信号から復調したデータのエラー量が最小になるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定して、前記ドライブテストゾーンで情報の記録を行い、次に該記録部の再生を行い、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小となるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定し、
前記欠陥情報管理ゾーンに情報が記録されている場合、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、
情報の記録または再生を行うものである。
【0010】
また、本発明によれば、上記した第1の目的を達成するために、凹凸ピットよりなるROM領域と、ランド領域とグルーブ領域とピットアドレス領域とからなるRAM領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、
前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であった場合、前記ROM領域を再生し、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小になるように、前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定した後、前記ドライブテストゾーンを用いて前記ランド領域及びグルーブ領域で、情報を記録後、再生し、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小となるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定し、
前記欠陥情報管理ゾーンに情報が記録されている場合、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、
情報の記録または再生を行うものである。
【0011】
さらに、本発明の第2の目的を達成するために、本発明では前記した光ディスク装置のフォーカス制御方法において、前記欠陥情報管理ゾーンあるいは前記ドライブテストゾーンにおける前記フォーカス位置設定時に使用する再生トラックは、該トラックに隣接する両側のトラックに信号が記録されているようにしたものである。
【0012】
また、本発明においては、前記ジッタ量は、前記再生信号を2値化した後、PLLの位相誤差を検出し、所定のレベルでスライスし、エラーパルスに変換して、エラーパルス数でカウントするものである。
【0013】
また、本発明においては、前記データのエラー量は、前記再生信号を復調する際のECCエラー数(PIエラーあるいはPOエラー)でカウントするものである。
【0014】
また、本発明においては、前記ピットアドレスは1セクタ当たり4個のPID(ピットアドレス)を備えており、前記ピットアドレス信号から復調したデータのエラー量は、該4個のPIDについてのエラー数をカウントするものである。
【0015】
また、本発明においては、前記ECCエラー数をカウントする場合、前記欠陥情報管理ゾーンは8個のECCブロックに分割されており、前記情報記録媒体の内周から順にDMA1の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロック、DMA2の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロックとして、前記3番目ブロックのリザーブの第1ブロックを用いてグルーブ領域のフォーカス位置設定を行い、前記5番目のDMA2の第1ブロックを用いてランド領域のフォーカス位置設定を行うものである。
【0016】
本発明によれば、上記した第1の目的を達成するために、ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号のジッタ量あるいは前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている再生信号から復調したデータのエラー量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段を備えている。
【0017】
また、本発明によれば、上記した第1の目的を達成するために、ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、
前記フォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定するフォーカス位置設定手段と、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であるか記録済みであるかを検出する検出手段と、前記ピットアドレス領域を再生し、ピットアドレス部のデータエラー量を測定するPIDエラー測定手段と、前記ドライブテストゾーンに情報を記録する記録手段と、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、
前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であると判定した場合、前記PIDエラー測定手段にて測定したエラー量が最小になるように前記フォーカス位置設定手段にてグルーブ領域およびランド領域のフォーカス位置を設定し、前記記録手段にてドライブテストゾーンに記録を行い、該記録部からの再生信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段と、
前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが記録済みであると判定した場合、該欠陥情報管理ゾーンにされた信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段とを備えている。
【0018】
また、本発明によれば、上記した第1の目的を達成するために、凹凸ピットよりなるROM領域と、ランド領域とグルーブ領域とピットアドレス領域とからなるRAM領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、
前記フォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定するフォーカス位置設定手段と、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であるか記録済みであるかを検出する検出手段と、前記ROM領域を再生し、該ROM部のデータエラー量を測定するROM部エラー測定手段と、前記ドライブテストゾーンに情報を記録する記録手段と、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、
前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であると判定した場合、前記ROM部エラー測定手段にて測定したエラー量が最小になるようにフォーカス位置を設定し、前記記録手段にてドライブテストゾーンに記録を行い、該記録部からの再生信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段と、
前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが記録済みであると判定した場合、該欠陥情報管理ゾーンにされた信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段とを備えている。
【0019】
さらに、本発明によれば、上記した第2の目的を達成するために、上記した光ディスク装置であって、前記欠陥情報管理ゾーンあるいは前記ドライブテストゾーンにおける前記フォーカス位置設定時に使用する再生トラックは、該トラックに隣接する両側のトラックに信号が記録されているとなるように設定している。
【0020】
また、本発明によれば、前記ジッタ測定手段は、前記光学的情報記録媒体からの再生信号を2値化する2値化手段と、該2値化手段からの出力信号からPLLの位相誤差を検出するPLL位相誤差検出手段と、該PLL位相誤差検出手段からの出力を積分して、所定のレベルでスライスすることによりエラーパルスに変換するエラーパルス変換手段と、該エラーパルスをカウントするジッタエラーパルスカウント手段より構成している。
【0021】
また、本発明によれば、前記データエラー測定手段は、前記再生信号を復調する際のECCエラー数(PIエラーあるいはPOエラー)をカウントするECCエラーカウント手段としている。
【0022】
また、本発明によれば、前記PIDエラー測定手段は、1セクタ当たり4個あるPID(ピットアドレス)を対象としてエラー数をカウントするPIDエラーカウント手段としている。
【0023】
また、本発明によれば、前記ECCエラー数をカウントする場合、前記欠陥情報管理ゾーンが、前記情報記録媒体の内周から順にDMA1の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロック、DMA2の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロックの合計8個のECCブロックに分割されているとき、前記グルーブ領域のフォーカス位置設定には前記3番目ブロックのリザーブの第1ブロックを用い、前記ランド領域のフォーカス位置設定をには前記5番目のDMA2の第1ブロックを用いて行うものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について、添付の図面を参照しながら説明する。
【0025】
先ず、本発明に係る光ディスク装置の概略構成を図2を参照して説明する。図2は、本実施例の光情報記録媒体の読み書き可能な光ディスク装置のブロック
図である。
【0026】
先ず、図2において、符号100は、高密度情報記録媒体の光ディスクを示している。また、符号200は、その内部に、所望の波長のレーザ光を発生する発光素子である半導体レーザ210、発光されたレーザ光を平行光にするコリメートレンズ220、入射光を後述するミラーに導き、反射光を後述する受光素子に導くハーフミラー230、光の方向を変えるためのミラー240、上記光ディスク100の記録面にレーザ光を所定のビーム径に収束して照射するための対物レンズ250、上記ハーフミラー230からの反射光を受光して検出する受光素子260等を備えた光学的再生手段である光ピックアップを示している。
【0027】
ここで、この実施例では、対物レンズ250を、光ディスク100の厚さに合わせて焦点距離を変えるために、DVD用とCD用の2つの対物レンズから構成している。この1対の2つの対物レンズ250は、水平方向にすばやく動かす機構で切り替えられる。通常トラッキングサーボが働いている場合は、最適位置に安定点があるのでレンズの移動時にトラッキング制御系にキックパルス信号を与えてやれば、レンズが瞬間的に水平移動して他のレンズのトラッキング安定点に即時に収まるようにしている。なお、対物レンズの構成はこれに限るものではなく、たとえば、一つの対物レンズでDVD、CD兼用とすることも技術的に可能であることはいうまでもない。
【0028】
また、図2において、符号300は、上記光学的再生手段の受光素子260により検出して反射光を電気信号に変換して所定の処理を行うための信号処理部である。この信号処理部300は、光ディスク装置の全体の制御を行うために設けられたマイクロコンピュータ(以下単に「マイコン」と称する)400に接続されており、以下に詳細に述べるフォーカス制御方法を含めて、種々の制御を行う。すなわち、このマイコン400は、種々の制御を行えるように、レーザ駆動部500、送り制御部600、スピンドル制御部700、二次元アクチュエータ制御回路800に接続されている。
【0029】
すなわち、上記の構成により、マイコン400は、上記光学的再生手段である光ピックアップ200の発光素子である、半導体レーザ210へ供給する電流を制御してその発光強度を制御し、また、送り制御用のモータ650の回転を制御することにより、上記光ピックアップ200の光ディスク100の半径方向での位置を制御する。この実施例では、光ディスク100の半径方向への移動機構として、上記送り制御用のモータ650の回転により光ピックアップ200を半径方向に移動するためのギア660で表わしている。しかしこれに限定されるものではない。
【0030】
また、マイコン400は、スピンドルを回転駆動するモータ750の回転を制御することにより、かかる高密度情報記録媒体では広く採用されている線速度一定の制御であるCLV(Constant Linear Velocity)あるいはZCLV(Zoned Constant Linear Velocity)制御等を実現する。さらに、このマイコン400は、二次元アクチュエータ制御回路800により、上記光ピックアップ200の対物レンズ250のフォーカス位置制御を、例えば、その作動手段として電磁コイル850等を利用して、電磁的な作用により実現している。なお、ここで、この二次元アクチュエータ制御回路800により実現される二次元の位置制御とは、対物レンズ250の上記光ディスク100の記録面に対して直角方向の位置制御(フォーカス制御)に加え、さらに、それに直角な半径方向の微小な位置調整によりトラックに追従するためのトラッキング位置制御、さらには前記した2つの集光用光学レンズ220の切り替え制御も含まれる。
【0031】
さて、前記した光ディスク装置によれば、パーソナルコンピュータ等の図示しないホスト(外部機器)からの命令や情報データを、インターフェース制御回路(図示せず)で解読し、マイコン400による制御の下、情報の記録、再生やシーク動作等を実行する。また、信号処理部300で信号変換して、光ピックアップ200を介して光ディスク100に情報を記録すること、受光素子260を介して読み込んだ各種信号を信号処理部300を介して元のデータに復調し、復調されたデータを再生コマンドに対応して前記インターフェース制御回路からホストに転送することもできる。なお、情報の記録・再生動作の詳細な説明は省略する。
【0032】
また、前記記録・再生に際し、光ディスク100に記録されている各種の制御情報を信号処理部300で生成し、前記した各種装置の制御信号に活用している。
【0033】
次に、図3から図6を参照して、情報記録媒体のうちDVD−RAMと呼ばれる光ディスク100を詳細に説明する。図3は、光ディスク装置により情報が記録・再生される光ディスク100の外観図であり、図3(a)が斜視図、図3(b)が平面図である。図4は図3で示した光ディスク100における情報記録部のランドLとグルーブGの断面図である。図5は、光ディスク100におけるランドLとグルーブGの形成フォーマットを示す説明図である。図6は、光ディスク100におけるランドLとグルーブGとの間に形成されているピットアドレス領域を示す一部拡大斜視図である。
【0034】
先ず、図3に示す光ディスク100を説明する。かかる光ディスクの中でも、特に、DVD−RAMと呼ばれる記録可能な媒体では、その透明な基板上の記録層に、例えば、相変化を利用して、レーザ光の照射によって結晶質状態あるいは非晶質状態のマークを作り出すことにより情報の書込みが可能であり、また、その後、マークを作ったことによる結晶質、非晶質の光の反射率の変化を読み取ることで光ディスク100に記録された情報を再生する。
【0035】
なお、この図3に示した光ディスク100は、一例として上記DVD−RAMと呼ばれる記録可能な情報記録媒体を挙げており、図3にも示すように、その中央部に所定の制御情報等(control data)を記録したROM領域110と、その周辺のRAM領域120とに分けられている。そして、上記のような光ディスクでは、図3(b)に示すように、前記RAM領域120は、その情報記録部分として、円盤上に情報を連続的に記録するための螺旋状のトラックTに沿って、その記録密度を高くするため、いわゆる、ランド及びグルーブと呼ばれる凹凸の領域に分けて形成されて情報の記録及び読み出しを可能にしている。
【0036】
更に、前記RAM領域120は、幾つかの領域に分割されている。つまり、RAM領域120の内側と外側に装置制御に関する情報の管理領域121、122を備え、その間にユーザーの情報を読み書きするユーザー領域123が設けられている。
【0037】
更に、前記管理領域121および122は、ディスクテストゾーン、ドライブテストゾーン、欠陥情報管理ゾーン等に分けられている(図示せず)。ドライブテストゾーンは、後で説明するプリライト等を行うときの書き込みエリアとしても使用される。欠陥情報管理ゾーンはディスクの欠陥管理情報を記録する領域であり、DMA領域とも呼ばれるものである。また、前記ユーザ領域123は、更に半径方向に複数に分割された複数の領域(ゾーン)で構成される。
【0038】
次に、図4は、かかる情報記録部のランドLとグルーブGの断面が示されている。これらランドLとグルーブGは、円盤状の記録媒体100の半径方向に交互に形成されており、かつ、これらランドLとグルーブGには、それぞれ、図中に破線で示す部分マークがあり、それ以外の部分とは異なる状態(非晶質状態あるいは結晶質状態)とされて情報が記録されることとなる。
【0039】
さらに、図5には、かかる高密度情報記録媒体における上記ランドLとグルーブGの形成フォーマットが示されており、この図中では、ランドLは斜線部で示されており、他方、グルーブGはこれら斜線部の間に形成されている。そして、これらランドLとグルーブGは、光ディスク100の一周を単位に、ランドLとグルーブGとの間で交互に変わりながら形成されている。なお、この図では、一点鎖線の部分を境にしてランドLとグルーブGとが切り換えられる。また、これらランドLとグルーブGでは、複数個のセクタと呼ばれる単位で構成されており、各セクタの間は、ピットアドレス領域PAと呼ばれる領域により区画されている。なお、ディスク内のRAM領域120は、内周から外周に向かって複数個の領域(ゾーン)に区切られており。各領域内では、同一のセクタ数で構成されている。
【0040】
図6には、これらランドLとグルーブGとの間に形成されているピットアドレス領域が示されている。まず、図6(a)には、ランドLからグルーブGへ移行する部分(上記図5の一点鎖線の部分のピットアドレス領域)が示されており、記録信号を検出するためのレーザ光は、図に一点鎖線の矢印で示す様に、例えばランドLからこのピットアドレス領域PAを通ってグルーブGへ移行することとなる。
【0041】
一方、図6(b)には、ランドLからランドLへ移行する部分が示されており、ここでも、記録信号を検出するためのレーザ光は、図に一点鎖線の矢印で示す様に、例えばランドLからこのピットアドレス領域PAを通って次のランドLへ移行することとなる。なお、グルーブGから次のグルーブGへの移行の際にも、上記と同様に、やはり、ピットアドレス領域PAを通過することは言うまでもない。
【0042】
以上説明した光ディスク100では、情報が、高さの異なるランドLとグルーブGに交互に記録されている。そのため、かかる光ディスク100から情報を確実に再生するためには、これら光学的に高さの異なるランドLとグルーブGのそれぞれに対して、レーザ光の反射を利用して情報を再生する光学的再生手段である光ピックアップ、特に、レーザ光を記録媒体表面に収束して照射するための光学レンズ(対物レンズ)のフォーカス位置を最適に制御することが必要となる。
【0043】
さらに、検出系の収差等によりランドとグルーブにそれぞれ異なったオフセットを加える必要がある。
【0044】
また、同時に、上記ピットアドレス領域PAには、図からも明らかなように、上記光ディスク100上のアドレス番号が、複数のピット列P、P…により、その両側に記録されている。そのため、かかる光ディスク100から情報を再生するためには、このピットアドレス領域PAにおけるこれらの複数のピットPをも正確に検出することが必要となる。
【0045】
そこで、本実施例では、かかる光ディスク100からの情報の再生において、上記光学的再生手段における光学レンズのフォーカス位置を最適に制御するために、いわゆる、学習制御を採用して最適位置制御を行うと共に、かつ、上記ピットアドレス領域PAにおけるアドレス番号を記録するピット列Pをも確実に検出することを可能にする光情報記録媒体の光ディスク装置となっている。
【0046】
また、図3から図6の説明では図示していないが、ランドLとグルーブGの半径方向の境には、一定の周波数を中心にアドレス情報が変調されて蛇行するウォブル(半径方向の微少量揺動)グルーブ方式が形成されている。このウォブルの1回転あたりの個数をウォブル検出回路(図示せず)を介して検出し、前記スピンドル制御部700を介して、モータ750を効率良く、かつ安定した回転制御を達成するようにしている。
【0047】
また、前記ピットアドレス領域PAは、円周方向に2分され、それぞれにピット列Pが設けられている。そして、この2つのピット列Pから得られるID信号を比較することにより隣接したセクタのデータを特定できるようにしている。
【0048】
次に、図1には、上記本発明の一実施例の光ディスクの記録・再生を行う光ディスク装置における光学的再生手段である光ピックアップ200における、受光素子260と、その検出信号を処理する信号処理部300やその周辺部を含む詳細な構成が示されている。
【0049】
図1からも明らかなように、この受光素子260は、4個の検出部A、B、C、Dに分割されており、上記光ディスク100の記録面で反射されてこの受光素子260に入射した反射光は、これら分割された各検出部によりそれぞれ電気信号に変換されて出力される。なお、これら分割された各検出部A、B、C、Dからの出力は、加算回路301〜304に入力され、それぞれ、(A+C)、(B+D)、(A+D)、(B+C)の加算が行われる。さらに、上記加算回路301と302からの出力は、加算回路305に入力されており、これにより、上記各検出部A、B、C、Dからの出力の全てを加算した(A+B+C+D)の和信号が出力される。
【0050】
また、上記加算回路301と302からの出力は、同時に、引き算回路306へも入力され、これにより、その出力には、((A+C)−(B+D))で表されるトラッキング制御のための信号である、トラッキングエラー信号TEが出力される。
【0051】
一方、このトラッキングエラー信号TEは、同時に、低周波通過フィルター(LPF)308を通過した後、加算器309によりD/A変換器310からのオフセット値が加算される。グルーブGにおけるトラッキング制御のために、まず、トラッキングエラー信号TEは反転回路312によりその極性を反転し、さらに、スイッチ素子315を介して上記二次元アクチュエータ制御回路800へ出力されている。他方、ランドLにおけるトラッキング制御のために、その後、スイッチ素子318を介して上記二次元アクチュエータ制御回路800へ出力されている。但し、その一方のスイッチ素子、すなわち、ランドLのトラッキングエラー信号が通過するスイッチ素子318には、上記L/G切り換え信号が反転回路312を介して入力されている。すなわち、これにより、トラッキングエラー信号TEを基に、交互に、ランドLのトラッキング制御信号とグルーブGのトラッキング制御信号とを上記二次元アクチュエータ制御回路800へ出力する。この出力は、トラッキングの制御を行うためのTR信号となり、上記図2の送り制御部600によって光ピックアップ200の半径方向の位置を制御することとなる。なお、D/A変換器310には、上記マイコン400から、そのA/D変換部を介して、オフセット値が与えられている。なお、ここでは、本発明との関係が薄いことから、その詳細な説明は省略する。
【0052】
一方、上記の加算回路303、304から出力された信号(A+D)と(B+C)は、引き算回路311に入力され、これにより、((A+D)−(B+C))で表されるフォーカスエラー信号FEが得られる。なお、このフォーカスエラー信号FEは、上記のランドLにおけるフォーカスエラー信号FEと、グルーブGにおけるフォーカスエラー信号FEとに分けられて処理され、その後、二次元アクチュエータ制御回路800を介して上記光ピックアップ200の対物レンズ250のフォーカス位置(光ディスク100の記録表面に垂直な方向)を制御する。
【0053】
すなわち、この引き算回路311からの出力であるフォーカスエラー信号FE((A+D)−(B+C))は、加算器314でフォーカスオフセットを印加されて、二次元アクチュエータ制御回路800へ出力されている。D/A313とD/A316でのグルーブG、ランドLのオフセット設定がアナログスイッチSW317を通じて加算器314に印加される。
【0054】
なお、これらD/A変換器313、316には、上記グルーブGとランドLにおけるフォーカス制御のためのオフセット値が、それぞれ、マイコン400から与えられる。また、上記のアナログスイッチSW317の制御入力には、やはり、マイコン400から出力される切り換え制御信号、すなわち、ランドL/グルーブGの切り換え信号が入力されている。
【0055】
また、上記D/A変換器313、316を介してフォーカスエラー信号FEに加算されるオフセット値は、本発明においては、光学レンズのフォーカス位置を最適位置に制御するために採用された学習制御において学習された結果変動する変数となっている。なお、この光ディスク装置の製品としての出荷時等においては、予め所定の値に初期設定されて出荷される。なお、その初期設定値は、上記マイコン400の記録手段であるEPROM等に記録されている。
【0056】
さらに、上記加算回路305からの和信号(A+B+C+D)は、その後、高周波通過フィルター(HPF)320、低周波通過フィルター(LPF)321を通過し、2値化回路351を経てデータ復調回路354にて情報記録データを復調しマイコン400に光ディスク100からの読み取りデータとして取り込まれる。また、本実施例では、データ復調と同時にECCエラーカウントとPIDエラーカウントがそれぞれ355、356を介してマイコン400に取り込まれる。ジッタ測定回路352は、後述するように、2値化回路351の出力のジッタ量に基づくデータをジッタエラーパルス数に変換して出力する。このパルス数は、ジッタエラーパルスカウント353を介してマイコン400に取り込まれる。
【0057】
次に、本実施例に係る光ディスク装置の光ディスク100をトレー(図示せず)に装着してから読み書き可能(ready)な状態に至る動作フローを図7を参照して説明する。
【0058】
図7において、先ず、光ディスク装置に光ディスク100が装着されると、これを検知し、光ディスクの種類を判別する(ステップ1001)。判別方法は、反射率を検出する方法、フォーカス・トラッキング信号のレベルを用いる方法、カートリッジの有無を検出する方法、光ディスクに記録されているコントロールデータを読み取る方法等の種々の方法、あるいはこれら方法を組み合わせて判別する方法等がある。本実施例では上記方法を組み合わせたものを使用しているが、特に、これに限るものではない。
【0059】
DVD−RAM以外のディスクと判別された場合はステップ1002に進み、該ディスクに適応した各種調整処理を行うが、ここでは詳細については省略する。DVD−RAMディスクと判定された場合はステップ1007以後に進む。
【0060】
この場合、先ず、光ディスク装置は、ステップ1007からステップ1014のフローでROM部110に記録されている制御情報等(コントロールデータ)の読み込みを行う。具体的には、光ディスク装置は、DVD−RAMと判定したのち、フォーカス信号のS字振幅調整を行い(ステップ1008)、次いで回路の電気的特性によって発生するオフセットの調整を行う(ステップ1009)。なお、このオフセットは、光ディスク装置に装着されたディスクの種別とは関係なしに発生する電気回路固有のオフセットである。
【0061】
ステップ1008,1009にてフォーカス制御可能な状態にした後に、フォーカスサーボをONさせる(ステップ1010)。その後、光ピックアップ200による光の照射位置をROM部110に移動させ、移動先がROM部110であるかを確認する(ステップ1011)。移動先がROM部110でない場合には、再度ROM部110への移動動作を行う。そして、トラッキングエラー信号TEの振幅とバランスをROM部110でトラッキング制御が行えるように調整する(ステップ1012)。その後、ROM部に対するトラッキングサーボをONさせて(ステップ1013)、制御情報等(コントロールデータ)の読み込みを行う(ステップ1014)。
【0062】
次に、ステップ1015からステップ1019のフローに沿って、RAM部120のフォーカス制御とトラッキング制御に必要な調整を行う。具体的には、先ず、光ピックアップ200による光の照射位置をRAM部120へ移動させて、移動先がRAM部120であるかの確認を行う(ステップ1015)。移動先がRAM部120でない場合には、再度RAM部120への移動動作を行う。次に、RAM部120におけるトラッキングエラー信号TEの振幅とバランスの調整を行い(ステップ1016)、RAM部120に対するトラッキングサーボをONさせ(ステップ1017)、フォーカスゲインとトラッキングゲインの調整を行い、(ステップ1018)、その後フォーカスオフセットの微調整を行う(ステップ1019)。
【0063】
次に、ステップ1020からステップ1022のフローに沿って、管理領域のデータ読み込み、情報の記録動作の確認を行う。具体的には、先ず、光ピックアップ200を前記内周の装置情報のエリアに移動させ、管理領域のデータ読み込みおよび再生信号の振幅調整を行う(ステップ1020)。次に、この内周位置でのプリライト(試し書き)を行い、次に光ピックアップ200を外周の読み書き領域122に移動させてこの外周位置での試し書きを行う(ステップ1021)。次に、この外周位置での管理領域のデータ読み込みおよび再生信号の振幅調整を行う(ステップ1022)。これらのフローを終了して光ディスクをready状態とする。
【0064】
なお、上記試し書きでは、該光ディスクおよびドライブ環境に適した記録パワー、消去パワー、記録波形パラメーター等の記録条件に関する最適調整を行う。
【0065】
次に、図8から図17を参照して、本実施例の光デイスク装置のフォーカス制御方法、特にフォーカスオフセット微調整に関係するフォーカス制御方法ついて更に説明する。なお、以下の説明は基本的に、図7の上記実施例の1019ステップ(フォーカスオフセット微調整)に関するものである。
【0066】
図8は、フォーカス制御方法について説明するフローチャート図、図9は図8に示したフォーカス制御方法で、ジッタ量を検出する場合に使用する回路のブロック図、図10は、図9における各部位の波形を模式的に示した説明図、図11および図12は、図9に示したフォーカス制御方法により設定される最適オフセット値を説明する説明図ある。
【0067】
図13、図14および図17は、図8に示したフォーカス制御方法で、データのエラー量を検出する場合に使用するECCエラー検出方法を説明するための説明図である。
【0068】
図15は、他の実施例のフォーカス制御方法について説明するフローチャート図、図16も、他の実施例のフォーカス制御方法について説明するフローチャート図である。
【0069】
まず、図8に示すフローチャートは、上記光ディスク100の上記欠陥情報管理ゾーンに記録されたデータ信号を再生し、フォーカス位置の最適なオフセットを設定するものである。なお、この設定は上記ランドLとグルーブGに対してそれぞれ実行されることとなる。
【0070】
このフローでは、まず、フォーカスエラー信号FEのオフセットを初期設定値に設定する(ステップS11)。すなわち、上記マイコン400は、出荷時にそのEPROM等に記録されている初期設定値を、D/A変換器313、316に設定する。その後、マイコン400は、このオフセット初期設定値に対して、添付の図11に示すように、初期設定値(0)を中心としてその前後に制御のための複数のステップ(例えば、+8ステップ〜−8ステップまでの16のステップ)を設定して、それぞれのステップ値を上記フォーカスエラー信号FEのオフセット値として設定してフォーカス位置を変化させ、そして、これら複数のフォーカス位置でデータ再生の判断を行う。なお、このデータ再生は、上記光ディスク100の欠陥情報管理ゾーンであるDMA領域で行う。
【0071】
すなわち、上記図9においては、まず、そのオフセット値として上記の0〜−8ステップまでを順次設定し(ステップS12)、それらの各フォーカス位置によってもデータ再生を判定し(ステップS13)、その結果、データ再生が所定のエラー内(「OK」)であれば、そのオフセット値を格納し(ステップS14)、これを、データ再生が所定のエラーより大きくなる(「NG」)まで繰り返す。その後、上記と同様にして、オフセット値を0〜+8ステップまで順次設定して(ステップS15)、データ再生を判定し(ステップS16)、所定のエラー内であるオフセット値を格納し(ステップS17)、データ再生が所定のエラーより大きくなる(「NG」)になるまで繰り返し、最後に、該オフセット値をもとに最適なオフセットを設定して(ステップS18)処理を終了する。この実施例においては、上記マイナス側のオフセット格納値をA,上記プラス側のオフセット格納値をBとして、最適なフォーカス位置のオフセット値はINT((A+B)/2)で演算している。なお、演算方法はこれに限るものではなく、上記A,B値のほぼ中心値に上記オフセット値を設定すれば良い。
【0072】
図11に上記設定の一例を示す。この場合A=−3,B=+5 なので最適オフセット値は+1となる。
【0073】
上記図8におけるデータ再生の判定方法の一つの実施例として、ジッタを用いたエラー量の測定方法を図9、図10を用いて説明する。このジッタ測定回路352は、図1における2値化回路351とジッタエラーパルスカウント回路353の間に設置され、PLL位相誤差検出回路361、積分回路362、比較回路363より構成されている。図10は各回路の出力波形を模式的に示したもので、(A)は再生出力を2値化した波形である。該(A)の2値化波形をもとに、(B)のようにPLL位相誤差を検出し、この出力を積分すると、(C)の実線のようにジッタ量に基づいた高さの信号が得られる。この信号を所定のレベルでスライスすることにより、所定のジッタ量以上のとなる再生波形をパルスに変換する(D)。このパルスの数をジッタエラーパルスカウント回路353でカウントすることで、再生信号のジッタ量を測定するものである。
【0074】
図1のマイコン400では、各フォーカスオフセット毎の上記ジッタエラーパルスカウント数を処理することで、データ再生のOK,NGを判定する。すなわち、上記ジッタエラーパルスカウント数が所定の値以上のときNG,所定の所定の値以下のときOKとする。この判定により、上記のように、簡単に、ジッタが最小になる最適なフォーカスオフセット値を求めることができる。ここで、エラーパルスカウント数の上記所定の値をいくつに設定するかは大きな問題ではない。当然測定するデータ数で変化するし、前記のスライスレベルの設定値でも大きく変化する。したがって、上記スライスレベルの設定値、上記ジッタカウント数の設定値は、ドライブシステムで最適になるようにすれば良い。
【0075】
次に、上記データ再生信号の再生場所について示す。ランド、グルーブ毎に別々に再生し、フォーカスオフセット値も別々に設定するわけであるが、例えばランドトラックを再生する場合、該トラックに隣接する両側のグルーブトラックに信号が記録されている時と記録されていない時がある。グルーブトラックに記録する場合は、隣接トラックはランドトラックになり、この場合も隣接トラックが記録されている時と記録されていない時がある。
【0076】
図11、図12はランドトラックを再生した場合で、図11は両側のグルーブトラックに信号が記録されている時、図12は信号が記録されていない時において、それぞれ、上記ジッタ量測定により最適オフセット値を求めたものである。図11においては最適オフセット値は+1、図12においては最適オフセット値は+2となる。このように、隣接トラックの記録の有り無しで最適オフセット値は変化してしまう。
【0077】
これは隣接トラックからのクロストークの影響であると考えられ、特にオフセットのプラス側での違いが大きい(これは本実施例に用いた光ヘッド・回路での場合であって、逆にマイナス側の違いが大きくなる場合もある)。実際の光ディスクではほとんどの場合、隣接トラックには信号が記録されているので、本発明では上記フォーカス制御方法で最適なフォーカスオフセットを設定するときには、両側の隣接トラックには信号が記録されているようする。これは、特にトラック記録密度が高くなったときに有効となる方法である。
【0078】
次に、上記図8におけるデータ再生の判定方法の別の実施例として、復調したデータのエラー量を用いる方法を図13、図14、図17を用いて説明する。本実施例では上記エラー量としてECCエラーを検出するものである。
【0079】
図13は光ディスクに記録する記録データを生成する一つの方法を説明するフローチャート図、図14は記録データの一例を示すデータ構成図である。上記記録データは、データIDにエラーディテクションコード(IED)を付加し(ステップ1201)、さらにメインデータを加える(ステップ1202)。次に、これらのデータをスクランブル(ステップ1203)した後、ECCエンコード(ステップ1204)、インターリブ(ステップ1205)して記録データが得られる。この記録データブロックをECCブロックとし、該ECCブロック単位で光ディスクにデータが記録される。
【0080】
図14には上記ECCブロックの構成を示す。該ECCブロックは182バイトのデータが208行集まった構成となっている。182バイトの内、10バイトはPI(インナーパリティコード)と呼ばれるエラーコード、また、208行の内、16行はPO(アウターパリティコード)と呼ばれるエラーコードであり、PI,POを合わせてECCエラーコードと呼ぶ。光ディスク上の記録単位である上記セクタには上記PO1行を含む12行のデータが記録される。したがって、上記ECCブロックの1ブロックを記録するためには、光ディスク上には16セクタ(すなわち、13行×16セクタ=208行)記録することになる。
【0081】
光ディスクに記録された信号からデータ取り出すには、図13の逆のプロセスを経れば良い。すなわち、光ディスクの再生信号から図14に示すECCブロックのデータを復調し、インターリブを解いて、ECCのデコードを行う。ECCデコード時に、ECCエラーとして、PIエラー、POエラーを検出する。ECCデコード後、さらにスクランブルを解いて、メインデータ、IDデータを取得する。
【0082】
本実施例のデータエラー検出では、図1に示すように、再生ディテクタ260の和信号をHPF320、LPF321を通過させ、2値化回路351を通して、データ復調回路354でECCデコード等の上記プロセスを行い、メインデータ、IDデータをマイコン400に送るとともに、データ復調回路354からのECCエラーパルス(POエラー、PIエラー)をECCエラーカウント回路355でカウントし、マイコン400に該カウントデータを送る。
【0083】
マイコン400では、各フォーカスオフセット毎の上記ECCエラーパルスカウント数を処理することで、データ再生のOK,NGを判定する。すなわち、上記ジッタエラーパルスカウント数が所定の値以上のときNG,所定の所定の値以下のときOKとする。この判定により、上述したジッタ量を検出する場合ろ同様に、簡単に、ECCエラーが最小になる最適なフォーカスオフセット値を求めることができる。ここで、エラーカウント数の上記所定の値をいくつに設定するかは大きな問題ではない。当然、測定するデータ数で変化するし、PO、PI何れを選択するかまたは両方使うかでも異なる。したがって、カウント数の設定値は、上記フォーカス設定ステップ数等も勘案してドライブシステムで最適になるようにすれば良い。
【0084】
次に、ECCエラーを上記判定に用いた場合の好適な実施例を図17を用いて説明する。図17は、光ディスク100の欠陥情報管理ゾーンの一例を示したものである。該ゾーンのセクタ数は25個(セクタ0〜セクタ24)で上記欠陥情報管理ゾーンは内周から下記の8個のECCブロックで構成されている。
DMA1の第1のECCブロック
DMA1の第2のECCブロック
リザーブの第1のECCブロック
リザーブの第2のECCブロック
DMA2の第1のECCブロック
DMA2の第2のECCブロック
リザーブの第1のECCブロック
リザーブの第2のECCブロック
ここで、図17に示すように、上記DMA1の第1のECCブロックはグルーブのセクタ18から始まり、最後のリザーブの第2のECCブロックはランドのセクタ21で終了する。
【0085】
ECCエラーをランド、グルーブそれぞれで測定するためには、ランド、グルーブ内でECCブロックが完結しなければならない。また、上述したように測定するランドトラック、グルーブトラックの両側の隣接トラックには信号が記録されていることが望ましい。これらの条件を満足するように、本実施例では、グルーブのフォーカス位置設定を上記3番目のリザーブの第2のECCブロックを用いて行い、ランドのフォーカス位置設定を上記5番目のDMA2の第1のECCブロックを用いて行う。これにより、ランド、グルーブ共に、良好なフォーカスオフセット値を設定することが可能となった。
【0086】
次に、本発明の他の実施例のフォーカス制御方法について図15のフローチャート図を用いて説明する。
【0087】
上述した実施例では欠陥情報管理ゾーンに既に信号が記録されている場合であった。しかし、常に上記信号が記録されているとは限らないので、本実施例では、欠陥情報管理ゾーンが未記録か記録済みであるか判定し(ステップS22)、記録済みの場合は上記プロセスのように欠陥情報管理ゾーンを再生することにより最適フォーカスオフセットを設定し(ステップS23)、上記ゾーンが未記録の場合は、以下のステップを実行する。ステップS24では、まず記録に先立ちPIDエラーを検出することで最適フォーカスオフセットの粗調整を行う。次のステップS25では、光ディスク100に設けられているドライブテストゾーンにデータ記録を行う。この場合、ランドおよびグルーブで両側の隣接トラックが記録済みとなるように最低連続した4トラックを記録する。次に、該記録部を用いて、上記欠陥管理ゾーンを再生する時と同様にして、再生を行うことにより最適フォーカスオフセットを設定して(ステップS26)、終了する。本実施例によれば、欠陥情報管理ゾーンが未記録であっても最適フォーカスオフセットを設定できるばかりでなく、欠陥情報管理ゾーンが記録済みの場合は、ドライブテストゾーンに記録する必要がないので、全体として、最適フォーカスオフセットを設定する時間を短くできる利点がある。
【0088】
本実施例について、図1を用いてさらに詳しく説明する。まず、上記欠陥情報管理ゾーンが未記録であるかどうか判別するのは図1のエンベロープ検出回路357を用いる。ディテクタ260の和信号(A+B+C+D)はHFP320,LPF321を通して該エンベロープ検出回路357に入る。該エンベロープ回路では、上記和信号の信号レベルを検出する。欠陥情報管理ゾーンを再生し、情報が記録されているときには、該エンベロープ検出回路に信号レベルが検出され、未記録であるときには信号はほどんど零である。したがって、該エンベロープ検出回路により、欠陥情報管理ゾーンの記録状態を判別し、マイコン400に該判別情報を送るものである。
【0089】
次に、上記PIDエラーの検出について説明する。図6に示したように光ディスク100には、各セクタ毎に凹凸ピットからなるピットアドレス領域があり、該領域にはディスク上の番地情報が予め記録されている。該番地情報をPIDと称し、PIDは各セクタに4個ずつ配置されている。該番地情報は、光ディスク100に予め設けられているので、記録に先立ち、該部を用いてフォーカスオフセットの粗調整を行う。PIDの再生には、図1のデータ復調回路354にて、PID信号をデコードすると同時にPIDが正しく読めたか否かをPIDエラーとして出力する。該出力をPIDエラーカウント回路356でカウントし、マイコン400に該カウントデータを送る。
【0090】
PIDエラーを用いた上記フォーカスオフセットの粗調整の方法は、上述したジッタエラーパルスをカウントして調整する方法と同様である。
【0091】
次に、ドライブテストゾーンに光ヘッドを移動し、データ記録を行う。図2の半導体レーザ210をレーザ駆動回路500にて、記録データに従い発光させることでデータ記録を行う。
【0092】
上記記録されたデータを再生し、最適フォーカスオフセットを設定する方法は、上記欠陥情報管理ゾーンで行う方法と同じなので省略する。
【0093】
次に、本発明の他の実施例のフォーカス制御方法について図16のフローチャート図を用いて説明する。本実施例は、図15に示した実施例と比較して、粗調整の方法が異なるだけなので、該方法(ステップS34)のみを説明する。
【0094】
ステップS34では、光ディスク100の内周ROM部110を再生することで最適フォーカスオフセットの粗調整を行う。すなわち、図1のデータ復調回路354でROM部のデータを復調するとともに、ECCエラーカウント回路355でECCエラーをカウントし、カウントデータをマイコン400に送る。ECCエラーを用いた上記フォーカスオフセットの粗調整の方法は、上述したECCエラーパルスをカウントして調整する方法と同様である。
【0095】
上記した実施例では、ドライブテストゾーンに記録を行う前にジッタ量あるいはデータエラー量が最小になるようにフォーカスオフセットの粗調整を行ったが、特にこれに限るものではなく、図7に示したフローチャートに従う場合には、既にROM領域でのデータ再生が可能となっているので、上記粗調整をスキップすることもできる。
【0096】
以上説明した各実施例の説明においては、欠陥情報管理ゾーン、ドライブテストゾーンそれぞれ1箇所としていたが、これに限るものではなく、内周、外周のそれぞれ2箇所で行っても良い。また、内外周以外に適当な場所を設けて行っても本発明の効果を損なうことはない。
【0097】
【発明の効果】
本発明によれば、特に使用環境などの影響を受けることなく焦点位置(フォーカス位置)を制御できる光ディスク装置とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の光ディスク装置の回路構成図である。
【図2】本発明の実施例の読み書き可能な光ディスク装置の装置ブロック図である。
【図3】本発明の実施例の光ディスク装置により情報が再生・記録可能な光ディスクであるDVDの外観図である
【図4】図3のDVDにおける情報記録部のランド領域とグルーブ領域の断面図である。
【図5】図3のDVDにおけるランド領域とグルーブ領域の形成フォーマットを示す説明図である。
【図6】図3のDVDにおけるランド領域とグルーブ領域との間に形成されているピットアドレス領域を示す一部拡大斜視図である。
【図7】本発明の実施例の光ディスク装置のディスクセット時からreday状態までの動作フロー図である。
【図8】本発明の実施例のフォーカス制御方法について説明するフローチャート図である。
【図9】図8に示したフォーカス制御方法で、ジッタ量を検出する場合に使用する回路のブロック図ある。
【図10】図9における各部位の波形を模式的に示した説明図である。
【図11】図9に示したフォーカス制御方法により設定される最適オフセット値を説明する説明図である。
【図12】図9に示したフォーカス制御方法により設定される最適オフセット値を説明する別の説明図ある。
【図13】図8に示したフォーカス制御方法で、データのエラー量を検出する場合に使用するECCエラー検出方法を説明するための説明図であり、光ディスクに記録する記録データを生成する一つの方法を説明する図である。
【図14】図8に示したフォーカス制御方法で、データのエラー量を検出する場合に使用するECCエラー検出方法を説明するための説明図であり、ECCブロックの構成図である。
【図15】他の実施例のフォーカス制御方法について説明するフローチャート図である。
【図16】他の実施例のフォーカス制御方法について説明するフローチャート図である。
【図17】図8に示したフォーカス制御方法でデータのエラー量を検出する場合に使用するECCエラー検出方法を説明するための説明図であり、光ディスクの欠陥情報管理ゾーンの一例を示した図である。
【符号の説明】
100…光ディスク(高密度光記録媒体)、210…半導体レーザ、220…集光用光学レンズ、230…ハーフミラー、250…対物レンズ、260…受光素子(ディテクタ)、303,304…加算回路、311…引き算回路、313,316…D/A、314…加算器、317…アナログスイッチSW、351…2値化回路、352…ジッタ測定回路、354…データ復調回路、361…PLL位相誤差検出回路、362…積分回路、363…比較回路、400…マイコン、800…二次元アクチュエータ制御回路。
Claims (18)
- ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、情報の記録または再生を行うことを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であった場合、前記ピットアドレス領域を再生し、該ピットアドレス信号から復調したデータのエラー量が最小になるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定して、前記ドライブテストゾーンで情報の記録を行い、次に該記録部の再生を行い、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小となるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定し、前記欠陥情報管理ゾーンに情報が記録されている場合、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、情報の記録または再生を行うことを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 凹凸ピットよりなるROM領域と、ランド領域とグルーブ領域とピットアドレス領域とからなるRAM領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であった場合、前記ROM領域を再生し、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小になるように、前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定した後、前記ドライブテストゾーンを用いて前記ランド領域及びグルーブ領域で、情報を記録後、再生し、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小となるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定し、前記欠陥情報管理ゾーンに情報が記録されている場合、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、情報の記録または再生を行うことを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 凹凸ピットよりなるROM領域と、ランド領域とグルーブ領域とピットアドレス領域とからなるRAM領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ適合して制御しながら、情報を記録または再生する光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であった場合、前記ROM領域を再生し前記光学的再生手段のフォーカス位置を該再生データが正しく再生できるような値に設定し、あるいは、該フォーカス位置が上記再生データが正しく再生できるような値に設定されていることを確認した後、前記ドライブテストゾーンを用いて前記ランド領域及びグルーブ領域で、情報を記録後、再生し、該再生信号のジッタ量あるいは該再生信号から復調したデータのエラー量が最小となるように、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を設定し、前記欠陥情報管理ゾーンに情報が記録されている場合、前記ランド領域及びグルーブ領域における前記光学的再生手段のフォーカス位置を、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号を再生し、該信号のジッタ量あるいは該信号から復調したデータのエラー量が最小となるように設定して、情報の記録または再生を行うことを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 請求項1乃至4に記載した光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記欠陥情報管理ゾーンあるいは前記ドライブテストゾーンにおける前記フォーカス位置設定時に使用する再生トラックは、該トラックに隣接する両側のトラックに信号が記録されていることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 請求項1乃至4に記載した光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記ジッタ量は、前記再生信号を2値化した後、PLLの位相誤差を検出し、所定のレベルでスライスし、エラーパルスに変換して、エラーパルス数でカウントすることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 請求項1乃至4に記載した光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記データのエラー量は、前記再生信号を復調する際のECCエラー数(PIエラーあるいはPOエラー)でカウントすることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 請求項2に記載した光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記ピットアドレスは1セクタ当たり4個のPID(ピットアドレス)を備えており、前記ピットアドレス信号から復調したデータのエラー量は、該4個のPIDについてのエラー数をカウントすることを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- 請求項5または7に記載した光ディスク装置のフォーカス制御方法であって、前記欠陥情報管理ゾーンは8個のECCブロックに分割されており、前記情報記録媒体の内周から順にDMA1の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロック、DMA2の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロックとして、前記3番目ブロックのリザーブの第1ブロックを用いてグルーブ領域のフォーカス位置設定を行い、前記5番目のDMA2の第1ブロックを用いてランド領域のフォーカス位置設定を行うことを特徴とする光ディスク装置のフォーカス制御方法。
- ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている信号のジッタ量あるいは前記欠陥情報管理ゾーンに記録されている再生信号から復調したデータのエラー量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段を備えたことを特徴とする光ディスク装置。
- ランド領域と、グルーブ領域と、前記ランド領域と前記グルーブ領域との間に形成されたピットアドレス領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、前記フォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定するフォーカス位置設定手段と、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であるか記録済みであるかを検出する検出手段と、前記ピットアドレス領域を再生し、ピットアドレス部のデータエラー量を測定するPIDエラー測定手段と、前記ドライブテストゾーンに情報を記録する記録手段と、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であると判定した場合、前記PIDエラー測定手段にて測定したエラー量が最小になるように前記フォーカス位置設定手段にてグルーブ領域およびランド領域のフォーカス位置を設定し、前記記録手段にてドライブテストゾーンに記録を行い、該記録部からの再生信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段と、前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが記録済みであると判定した場合、該欠陥情報管理ゾーンにされた信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
- 凹凸ピットよりなるROM領域と、ランド領域とグルーブ領域とピットアドレス領域とからなるRAM領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、前記フォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定するフォーカス位置設定手段と、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であるか記録済みであるかを検出する検出手段と、前記ROM領域を再生し、該ROM部のデータエラー量を測定するROM部エラー測定手段と、前記ドライブテストゾーンに情報を記録する記録手段と、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であると判定した場合、前記ROM部エラー測定手段にて測定したエラー量が最小になるようにフォーカス位置を設定し、前記記録手段にてドライブテストゾーンに記録を行い、該記録部からの再生信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段と、前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが記録済みであると判定した場合、該欠陥情報管理ゾーンにされた信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
- 凹凸ピットよりなるROM領域と、ランド領域とグルーブ領域とピットアドレス領域とからなるRAM領域とを備え、かつ、光情報記録媒体の欠陥情報管理ゾーンとドライブテストゾーンとを備えた光情報記録媒体の記録面上に、光学的再生手段のフォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定して、情報を記録または再生する光ディスク装置であって、前記フォーカス位置を前記ランド領域及びグルーブ領域にそれぞれ設定するフォーカス位置設定手段と、前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であるか記録済みであるかを検出する検出手段と、前記ROM領域を再生し、該ROM部のデータが正しく再生できることを確認するデータ再生確認手段と、前記ドライブテストゾーンに情報を記録する記録手段と、再生信号のジッタ量を測定するジッタ測定手段、あるいは、再生信号から復調したデータのエラー量を測定するデータエラー測定手段を備え、前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが未記録であると判定した場合、前記ROM部のデータ再生確認手段にて正しく再生できるフォーカス位置に設定し、あるいは、既に設定されていることを確認し、前記記録手段にてドライブテストゾーンに記録を行い、該記録部からの再生信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段と、前記検出手段が前記欠陥情報管理ゾーンが記録済みであると判定した場合、該欠陥情報管理ゾーンにされた信号のジッタ量あるいはデータエラー量を前記ジッタ測定手段、前記データエラー測定手段にて測定し、この量が最小になるように前記ランド領域及びグルーブ領域の光学的再生手段のフォーカス位置を設定する制御手段とを備えたことを特徴とする光ディスク装置。
- 請求項10乃至13に記載した光ディスク装置であって、前記欠陥情報管理ゾーンあるいは前記ドライブテストゾーンにおける前記フォーカス位置設定時に使用する再生トラックは、該トラックに隣接する両側のトラックに信号が記録されているとなるように設定したことを特徴とする光ディスク装置。
- 請求項10乃至13に記載した光ディスク装置であって、前記ジッタ測定手段は、前記光学的情報記録媒体からの再生信号を2値化する2値化手段と、該2値化手段からの出力信号からPLLの位相誤差を検出するPLL位相誤差検出手段と、該PLL位相誤差検出手段からの出力を積分して、所定のレベルでスライスすることによりエラーパルスに変換するエラーパルス変換手段と、該エラーパルスをカウントするジッタエラーパルスカウント手段より構成したことを特徴とする光ディスク装置。
- 請求項10乃至13に記載した光ディスク装置であって、前記データエラー測定手段は、前記再生信号を復調する際のECCエラー数(PIエラーあるいはPOエラー)をカウントするECCエラーカウント手段であることを特徴とする光ディスク装置。
- 請求項11に記載した光ディスク装置であって、前記PIDエラー測定手段は、1セクタ当たり4個あるPID(ピットアドレス)を対象としてエラー数をカウントするPIDエラーカウント手段であることを特徴とする光ディスク装置。
- 請求項14または16に記載した光ディスク装置であって、前記欠陥情報管理ゾーンが、前記情報記録媒体の内周から順にDMA1の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロック、DMA2の第1ブロック、第2ブロック、リザーブの第1ブロック、第2ブロックの合計8個のECCブロックに分割されているとき、前記グルーブ領域のフォーカス位置設定には前記3番目ブロックのリザーブの第1ブロックを用い、前記ランド領域のフォーカス位置設定をには前記5番目のDMA2の第1ブロックを用いて行うことを特徴とする光ディスク装置。
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