JP3971958B2 - 質量分析装置 - Google Patents
質量分析装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3971958B2 JP3971958B2 JP2002153257A JP2002153257A JP3971958B2 JP 3971958 B2 JP3971958 B2 JP 3971958B2 JP 2002153257 A JP2002153257 A JP 2002153257A JP 2002153257 A JP2002153257 A JP 2002153257A JP 3971958 B2 JP3971958 B2 JP 3971958B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ion
- ions
- time
- mass spectrometer
- mass
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/26—Mass spectrometers or separator tubes
- H01J49/34—Dynamic spectrometers
- H01J49/40—Time-of-flight spectrometers
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/004—Combinations of spectrometers, tandem spectrometers, e.g. MS/MS, MSn
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J49/00—Particle spectrometers or separator tubes
- H01J49/26—Mass spectrometers or separator tubes
- H01J49/34—Dynamic spectrometers
- H01J49/42—Stability-of-path spectrometers, e.g. monopole, quadrupole, multipole, farvitrons
- H01J49/426—Methods for controlling ions
- H01J49/4265—Controlling the number of trapped ions; preventing space charge effects
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Analytical Chemistry (AREA)
- Other Investigation Or Analysis Of Materials By Electrical Means (AREA)
- Electron Tubes For Measurement (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明はイオン蓄積器と飛行時間型質量分析計とを結合した質量分析装置に関し、多段のタンデム質量分析(MSn)機能と5ppm以下の高い質量精度を兼ね備えた質量分析計を提供するものである。
【0002】
【従来の技術】
ゲノム解読の進展を背景として生体中の発現タンパクを網羅的に解析するプロテオーム解析が注目されている。質量分析計を用いる解析法は高感度・高スループットを特徴とし、プロテオーム解析の中心技術となっている。その中で、タンデム質量分析(MSn)技術は、プロテオーム解析の解析効率を飛躍的に向上できることから重要視されている。
【0003】
MSn分析の可能な質量分析計としてU.S.Patent 2939952に記載されたイオントラップ質量分析計が知られている。イオントラップ質量分析計ではRF電圧を印加してイオントラップ内部に四重極電場を形成することによりイオンを捕捉・蓄積し、次に、RF電圧の振幅を走査して蓄積したイオンをその質量対電荷比(m/z)の小さい順に排出して検出することにより質量分析する。イオントラップ質量分析計では、次のようにしてMS2分析が行われる。まずイオントラップにイオンを蓄積する。次に、任意に選択した質量範囲のイオンを残して他の質量範囲のイオンをイオントラップから排除する(この操作はアイソレーションと呼ばれる。次に選択されたイオン(親イオン)を分解し、生成したフラグメントイオン(娘イオン)をイオントラップに捕捉する。最後にRF電圧を走査して蓄積した娘イオンをその質量対電荷比(m/z)の小さい順に排出して検出することにより質量分析する。娘イオンのうちから特定の質量範囲のイオンを選択し、これを親イオンとして同様の操作により娘イオンを生成し質量分析することができる。すなわちMS3分析である。同様の操作を繰り返すことによりMSn分析が可能である。親イオンの分解は衝突誘起解離(CID)により行われる。CIDでは、イオントラップ内部に中性ガス(ターゲットガス)を導入しておき、イオンを中性ガスと衝突させて分解する。MSn分析は、分析対象物質について詳細な構造情報を与えるため、未知物質の構造解析に有効な技術である。しかしながらイオントラップ質量分析計には、空間電荷効果により質量精度が乏しいという問題がある。この場合の空間電荷効果とは、イオンを捕捉するための四重極電場が捕捉されたイオンの電荷により摂動を受けることである。捕捉されたイオン量が増加するほど空間電荷効果が顕著となり、イオンが損失したり質量スペクトルの質量分解能および質量精度が劣化する。
【0004】
公知例1(U.S.Patent 5572022)には空間電荷効果が顕著とならないようにイオントラップ質量分析計を動作させる方法および装置が開示されている。液体クロマトグラフなどから溶出した試料はイオン源でイオン化されイオントラップに導入される。イオントラップ直前に配置したレンズ系を制御することにより、一定時間だけイオンをイオントラップに導入する。MSn分析の場合には尾やイオンの選択および分解を行う。最後にRF電圧を走査することによりイオントラップに捕捉されたイオンを質量分析する。液体クロマトグラフなどからの試料の溶出が終了するまでこの操作が繰り返される。このとき、イオントラップにイオンを導入する時間は、直前に行われた質量分析で検出されたイオンの総量と予め設定された閾値とに基づいて決定される。ここで、閾値は空間電荷効果が顕著とならないようなイオン量に設定される。しかしながら、イオントラップ質量分析計では、イオントラップ内部に中性ガスが存在するため、質量分析の際にもイオンとガスとの衝突が発生する。ガスとの衝突断面積はイオンの種類によって大きく異なり、同じm/z(質量対電荷比)のイオンであっても検出される時間がずれる。このためイオントラップ質量分析計の質量精度を0.1amu(原子質量単位)以下にすることは困難である。
【0005】
公知例2(B. M. Chien, S. M. Michael, and D. M. Lubman, Rapid Commun. Mass Spectrum. 7 (1993) 837.)にはイオントラップと飛行時間型質量分析計とを結合した装置が開示されている。この装置では、イオントラップ内部でイオンの捕捉とアイソレーションおよびイオンの分解までを行い、生成された娘イオンの質量分析は飛行時間型質量分析計により行う。飛行時間型質量分析計は5ppm以下の高い質量精度を有する特徴がある。しかしながら、この装置ではイオントラップが飛行時間型質量分析計の一部(加速部)を兼ねているため、質量分析中にイオンと中性ガスとの衝突が発生する。そのため飛行時間の測定精度、従って質量分解能および質量精度が損なわれる。
【0006】
公知例3(特開2001−297730)にはイオントラップと飛行時間型質量分析計とを結合した別方式の装置が開示されている。この装置では、イオントラップ内部でイオンの捕捉とアイソレーションおよびイオンの分解までを行い、生成された娘イオンの質量分析は飛行時間型質量分析計により行う。この装置では、イオントラップと質量分析計とは分離しており、イオントラップに蓄積されたイオンは、一旦イオントラップから排出され、飛行時間型質量分析計内に導入され、そこで質量分析が行われる。飛行時間型質量分析計の内部では、イオンの進行方向に対して直交する方向に加速電場が形成され、加速部から検出器に到達するまでの飛行時間が測定される。飛行時間型質量分析計内部は高真空に維持されており、イオンとガスとの衝突は殆ど発生しない。そのため飛行時間型質量分析計が有する高い質量精度でMSn分析を実行できる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
イオントラップ質量分析計では、空間電荷効果によりイオントラップ内部でのイオンの損失や、質量スペクトルの質量分解能および質量精度が劣化する問題がある。公知例1では、空間電荷効果が顕著とならないようにイオントラップに蓄積されるイオン量を調節することができるが、イオントラップにより質量分析を行うため、質量精度は0.1amu以下に過ぎない。この精度はプロテオーム解析には不十分である。公知例2では、質量精度が高い飛行時間型質量分析計によりイオントラップに蓄積したイオンを質量分析する装置が開示されている。しかしイオントラップが飛行時間型質量分析計の加速部を兼ねているため、イオントラップの内部および近傍でイオンとガスとの衝突が発生し、その結果、飛行時間型質量分析計が本来有する高い質量精度を実現できない。公知例3では、イオントラップに蓄積したイオンを高真空部である飛行時間型質量分析計に移送してから質量分析するため、飛行時間型質量分析計の有する5ppm以下の高い質量精度でMSn分析を行うことができる。そのためプロテオーム解析などにも十分活用できる。しかしながら、飛行時間型質量分析計内部を高真空に維持する必要があるため、飛行時間型質量分析計内部にイオンを導入するための入口の大きさに制約がある。またこの入口はイオンビームの幅を規制して高分解能を実現する役割も有るため、この点においても入口の大きさには制約がある。一方、イオントラップに蓄積されるイオンの空間分布は、蓄積されるイオン量が増すにつれて増大する。そして蓄積されるイオン量が一定値を超えると、イオントラップから排出されたイオンの一部は飛行時間型質量分析計の入口を通過できなくなる。すなわちイオン蓄積量が一定値を超えると信号強度が飽和する。従って定量精度が乏しい問題がある。プロテオーム解析では、高い精度でタンパクを同定すると同時に、それらのタンパク発現量の差を調べることが目的である。従って定量精度は重要である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
イオントラップに蓄積したイオンを飛行時間型質量分析計に導入し、飛行時間型質量分析計内部でイオンの進行方向に対して直交する電場を印加してイオンを加速し、検出器に到達するまでの飛行時間を測定する、イオントラップ-飛行時間型質量分析計において、イオントラップに一定時間イオンを蓄積した後、蓄積したイオンを排出して飛行時間型質量分析計内部に導入し、飛行時間型質量分析計内部に導入されたイオンの総量を計測し、その結果と予め設定された閾値とに基づいて次回のイオン蓄積時間を決定する。この閾値としては、イオントラップに蓄積されたイオンの全てまたは殆ど全てが飛行時間型質量分析計の入口を通過する場合のイオン量、またはそれに相当する値とする。
【0009】
飛行時間型質量分析計内部に到達するイオン総量値の計測は正確であることが望ましいが、次のような理由により正確さが損なわれる問題がある。イオントラップから飛行時間型質量分析計内部の直交加速部まで移動する時間はイオンの質量対電荷比に依存するため、加速電圧を印加する時点において加速部内を通過中のイオンしか分析できない。すなわち一度に分析できる質量範囲(これをマスウィンドウと呼ぶ)が限られている。従ってイオン総量の計測値が不正確となる。本発明では次の3方式によりこれを解決する。
(1) イオントラップに補助交流電圧を印加するなどの手段を用いて、イオントラップに捕捉可能なイオンの質量範囲を制限する。その質量範囲をマスウィンドウの範囲内に設定する。
(2) イオン源とイオントラップとの間に質量フィルターを配置し、質量フィルターの通過帯域をマスウィンドウの範囲内に設定する。
(3) 飛行時間型質量分析計の入口を通過したイオンの総量を計測する場合にスリットを通過したイオンを直交加速することなく、直進させて検出器で検出する。
【0010】
公知例4(C. Marinach, A. Brunot, C. Beaugrand, G. Bolbach, J. -C. Tabet, Proceedings of the 49th ASMS Conference on Mass Spectrometry and Allied Topics, Chicago, Illinois, May 27-31,2001)では、イオントラップから排出したイオンを、排出方向に分散させて連続的ビームを形成する方法が開示されている。この場合には、イオンビームが加速部通過する間、イオンの直交加速を繰り返し行う。この方法を用いればマスウィンドウは解消されるものの、加速部を通過しているイオンしか分析できない事情は同じであり、分析毎のインターバルの間にイオンが加速部を通り抜けてしまう問題がある。低m/zのイオンほど速度が速いので、加速部を通り抜けてしまうイオンの量はm/zに依存する。このため、やはりイオン総量値の計測が不正確となる。この場合には、上記(3)の手段が有効である。
【0011】
【発明の実施の形態】
図1に本発明の質量分析計の構成を示す。液体クロマトグラフ60などから溶出した試料はイオン源1においてイオン化される。イオンはサンプリングオリフィス2を通過して第一の真空部3に導入され、ゲート電極4を通過して四重極イオントラップ5に入射する。イオントラップ5の内部にはガス管6を通して中性ガス(ヘリウム、アルゴン、窒素など)が導入されている。中性ガスはイオンの捕捉効率を向上する役割と、CIDにおけるターゲットガスとしての役割がある。一定時間イオントラップにイオンを導入してイオンを蓄積した後、ゲート電極4の印加電圧をスイッチ52により切替えることにより、イオントラップ5へのイオンの導入を停止する。次にスイッチ48を切替えることにより、リング電極15へのRF電圧の印加を停止する。RF電圧の印加を停止すると同時に、エンドキャップ電極16および17とリング電極15にそれぞれ直流電圧を印加してイオントラップ内部に直流電場を形成する。その結果、イオントラップ5に蓄積されたイオンはイオントラップ5から射出される。イオントラップから射出されたイオンは、イオンビームを収束させるためのレンズ30を通過し、第一の真空部3と第二の真空部8とを仕切る隔壁19に形成されたスリット7を通過して第二の真空部8に入射する。イオントラップに中性ガスを導入しているために第一の真空部は10-4〜10-5Torr程度の低真空である。これに対し第二の真空部は、イオンとガスとの衝突を低減するために10-6〜10-7Torr程度の高真空に設定される。第二の真空部に入射したイオンは加速部18の内部空間を飛行する。イオンが加速部の内部空間を飛行している間に、スイッチ49を切替えて加速電極9にパルス高電圧(10kV程度)を印加し、イオンの飛行方向とは直交する方向に加速電場を形成する。加速されたイオンは、電極10と電極11との間でさらに加速され、電極11で囲まれた無電場空間を飛行して、リフレクトロン12に入射する。リフレクトロン12の内部でイオンは反転し、再び無電場空間を飛行して検出器13に到達する。制御部14は、スイッチ48、49および52の切り替えを制御する。イオントラップからイオンを射出した後、直交加速部に加速パルスを印加するまでの間に、ゲート電極の電圧を切替えて再びイオンの導入を開始する。液体クロマトグラフ等からの試料溶液の溶出が終了するまでの間、この動作が繰り返し行われる。
【0012】
加速電極にパルス電圧が印加されてから遅延時間(Td)の後に、AD変換器63により検出器13の出力がサンプリングされる。サンプリングは時間Tsの間続けられる。TdおよびTsの値は、分析しようとする質量範囲に応じて設定される。データ処理装置62は時間Tsの間の全サンプリングデータの積算値を計算する。この値をイオン総量値(Is)とし、予め設定された閾値Itおよびイオントラップへのイオン導入時間Tnに基づいて次回のイオン導入時間Tn+1を計算する。計算式としてはTn+1=α(It/Is)Tnを用いる。αは係数である。図4はイオン検出量とイオン導入時間の関係を模式的に示した図である。閾値Itは検出されるイオン量の上限値またはそれに近い値とする。Itの値は、図4のようなデータを予備実験により求めることにより、予め決定しておく。係数αは1より小さい値、典型的には0.7〜0.9程度に設定する。IsがItにほぼ等しいときにはイオン量が飽和している可能性があるため、α=1であるとイオン量の制御が不正確となる。逆にαが小さすぎると、イオン導入時間が短くなるために感度が低下する問題がある。Isの測定精度を上げるために、イオン導入時間を固定して複数回の分析を行い、積算値Isの平均値を求めてこれをIsとしても良い。データ処理装置62はTn+1を計算し、Tn+1またはそれに対応する出力信号が制御部14に転送される。制御部14は転送された信号に応じて次回のイオン導入時間を設定する。
【0013】
イオントラップにイオンを導入している間、交流電源42および45より2個のエンドキャップ電極間に補助交流電圧を印加することにより、マスウィンドウの範囲内のイオンのみを蓄積し、それ以外のイオンをイオントラップから排除することができる。イオントラップに蓄積したイオンを射出した後、次回のイオン射出が行われるまでの間に、加速電極に複数回の加速電圧(パルス電圧)を印加して複数回の分析を行うことにより、複数の質量範囲(マスウィンドウ)を分析することがある。この場合には複数のマスウィンドウの範囲内のイオンのみを蓄積し、それ以外のイオンをイオントラップから排除する。以上のように、イオントラップに蓄積するイオンの質量範囲を検出可能な質量範囲に一致またはその範囲内に設定することにより、イオン総量を正確に計測できるため、イオン量制御の精度が向上する。
【0014】
同様の効果は、ゲート電極の前段に質量フィルターを配置し、質量フィルターの質量通過範囲をマスウィンドウの範囲内に設定することによっても達成できる。図2はこの方式の装置構成を示す。イオン源1で生成されたイオンはサンプリングオリフィス2から第一の真空部3に導入され、四重極フィルター25、ゲート電極4を通過してイオントラップ5に導入される。質量フィルターとしては例えば四重極フィルターを用いるが、これに限定されない。四重極フィルターには電源71よりRF電圧および直流電圧が印加される。これらの電圧値により通過可能な質量範囲が制御される。質量フィルターを用いるとイオントラップにイオンが入射する前に不要なイオンが排除されるため、空間電荷による捕捉効率の低下やイオン−イオン反応など望ましくない現象が低減される効果も得られる。
【0015】
図3は本発明に基づく質量分析計のさらに別方式の構成を示す。本装置では、イオンの質量分析を行うための分析用検出器13とは別に、加速部を通過したイオンを検出するための第二の検出器68を配置してイオン総量(Is)を計測する。イオン総量を計測する場合には、加速電極9に加速電圧を印加せず、スリットを通過したイオンを直進させて第二の検出器68に到達させる。イオンの質量分析を行う場合には加速電極9に加速電圧を印加して検出器13によりイオンを検出する。この構成ではマスウィンドウの制約が無いという利点がある。図では検出器68用のAD変換器63とは別に、質量分析用検出器13用にAD変換器64を用いているが、1台のAD変換器を切替えて使用しても良い。
【0016】
この方法では、イオン総量を計測する間はイオンの分析が中断されるため、試料の利用効率が低く、結果的に感度が低下する問題がある。そこで図5に模式的に示すように、イオンの分析を行うと同時に、加速部を通過したイオンの総量(Is1)を第二の検出器を用いて検出し、分析用検出器で検出されたイオン総量(Is2)と足し合わせた値をイオン総量値(Is)とする。分析用検出器と第二の検出器とで増倍率やサンプリングレートなどが異なる場合には、Is1またはIs2に適当な係数を掛けてから両者を加算する。この場合、図5に示すように、分析可能な質量範囲(マスウィンドウ)近傍に存在するイオンは、加速電極に加速電圧が印加されることにより加速されるものの、電極等に衝突していずれの検出器にも到達しない。しかしながら、第二の検出器を用いない場合に比べてより正確にイオン総量を測定できる。
【0017】
イオントラップに蓄積したイオンを射出した後、次回のイオン射出が行われるまでの間に、加速電極に複数回の加速電圧(パルス電圧)を印加して複数回の分析を行うことにより、複数の質量範囲(マスウィンドウ)を分析することがある。この場合には複数回の分析において分析用検出器により検出されるイオン総量値と、第二の検出器により検出されるイオン総量値とを加算した値をIsとする。
【0018】
イオントラップから射出されたイオンが射出された方向に分散し、直交加速部を通過する時点で連続的なビームを形成する場合がある。この場合には、イオントラップに蓄積したイオンを射出した後、次回のイオン射出が行われるまでの間に、加速電極に複数回の加速電圧(パルス電圧)を印加して複数回の分析を行うことにより、検出感度を向上することができる。このような場合にはマスウィンドウの制約はほぼ解消される。しかしながら、分析毎のインターバルの間に、後れて加速部に到達したイオンの一部が加速部を通り抜けてしまう問題がある。低m/zのイオンほど速度が速く、従って加速部を通り抜けてしまうイオン量が多い。そのため分析用検出器によるイオンの検出効率はイオンのm/zに依存する。このため、分析用検出器のみを用いて計測したイオン総量値は不正確である。この場合には複数回の分析において分析用検出器により検出されるイオン総量値と、第二の検出器により検出されるイオン総量値とを加算した値をIsとする。これによりイオン総量値をより正確に計測できる。
【0019】
イオントラップに蓄積したイオンを分解する手段として赤外レーザー光を用いる方法が知られている。赤外レーザー光を用いるとCIDに比べて高い分解効率が得られるなどの利点がある。図6に示すように、直交加速部を通過したイオンを偏向電極71により偏向させ、第二の検出器68で検出する構成とすることにより、スリット7およびエンドキャップ電極17のイオン通過口を通してレーザー72からのレーザー光をイオントラップ内部に入射させることができる。従って、イオントラップにレーザー入射口を新たに設ける必要が無い。
【0020】
以上の実施例ではイオン源がイオントラップの外部に配置されている例を示したが、同様の効果はイオントラップの内部において電子衝撃イオン化などの方法を用いて試料をイオン化する装置構成においても、イオン導入時間の代わりにイオン化時間を本発明と同様にして制御することにより達成できる。
【0021】
【発明の効果】
イオントラップから排出されたイオンを直交加速して飛行時間型質量分析計により質量分析する装置において、検出されたイオンの総量値に基づいてイオントラップにイオンを導入する時間を設定し、それによりイオントラップ部と飛行時間型質量分析計との間に存在するスリットを通過するイオン量が飽和しないように制御することにより、定量精度が向上される。その結果、高い質量精度と高い定量精度で質量分析および多段のMS/MS分析が可能な装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の質量分析装置の構成図。
【図2】質量フィルターを用いる本発明の質量分析装置の構成。
【図3】本発明の質量分析計の別の構成図。
【図4】イオン総量の閾値を説明する模式図。
【図5】図3の構成におけるイオン検出の説明図。
【図6】レーザー照射可能な質量分析計の構成図。
【符号の説明】
1・・・イオン源、2・・・サンプリングオリフィス、3・・・低真空部、
4・・・ゲート電極、5・・・四重極イオントラップ、6・・・ガス管、
7・・・スリット、8・・・飛行時間型質量分析計、9・・・加速電極、
10、11・・・電極、
12・・・リフレクトロン、13・・・検出器、14・・・制御部、15リング電極、
16、17・・・エンドキャップ電極、18・・・加速部、19・・・隔壁、
21、24・・・エンドキャップ電極、22、23・・・リング電極、
30、32・・・静電レンズ、31・・・スリット、
41、43、44、46、47・・・直流電源、42、45・・・交流電源、
48,49、52・・・スイッチ、62・・・データ処理装置、
63、64・・・AD変換器、68・・・第二の検出器、71・・・偏向電極
71・・・レーザー。
Claims (7)
- イオン蓄積器が配置された第一の真空部と、
飛行時間型質量分析部である第二の真空部と、
両真空部を仕切る隔壁に設けられたスリットと、
イオン蓄積器にイオンを蓄積する時間を制御する手段と、
蓄積されたイオンをイオン蓄積器から排出する手段とを備え、
飛行時間型質量分析部により排出されたイオンを検出し、検出されたイオンの総量に対応する値を計算し、イオン総量値とイオン蓄積時間と予め設定されたイオン総量の閾値とに基づいて次回のイオン蓄積時間が設定されることを特徴とした質量分析計。 - 請求項1の質量分析計であって、イオン蓄積器への印加電圧を制御して蓄積されるイオンの質量範囲を限定する装置と、イオン蓄積器にイオンを排出するための電圧を印加してから飛行時間型質量分析部を構成する加速電極に加速電圧を印加するまでの時間を設定する装置を備え、該質量範囲が該設定された時間に対応して設定されることを特徴とする質量分析計。
- 請求項1の質量分析計であって、イオン蓄積器の外部に配置されたイオン源と該イオン源とイオン蓄積器との間に配置された質量フィルターを備え、質量フィルターへの印加電圧を制御して質量フィルターを通過する質量範囲を限定する装置と、イオン蓄積器にイオンを排出するための電圧を印加してから飛行時間型質量分析部を構成する加速電極に加速電圧を印加するまでの時間を設定する装置を備え、該質量範囲が該設定された時間に対応して設定されることを特徴とする質量分析計。
- 請求項1の質量分析計であって、前記飛行時間型質量分析部は、前記スリットを通過したイオンをその進行方向に直交する方向に加速するための加速電極と加速されたイオンを検出する第一の検出器を備えており、さらに、前記加速電極による加速を受けることなく進行したイオンを検出する第二の検出器とを備え、前記第二の検出器により検出されたイオンの総量に対応する値を計算し、イオン総量値とイオン導入時間と予め設定されたイオン総量の閾値とに基づいて次回のイオン蓄積時間が設定されることを特徴とした質量分析計。
- 請求項1の質量分析計であって、前記飛行時間型質量分析部は、前記スリットを通過したイオンをその進行方向に直交する方向に加速するための加速電極と加速されたイオンを検出する第一の検出器を備えており、さらに、前記加速電極による加速を受けることなく進行したイオンを検出する第二の検出器とを備え、前記第一の検出器及び前記第二の検出器により検出されたイオン総量に対応する値をそれぞれ計算し、前記計算されたそれぞれのイオン総量値の和とイオン導入時間と予め設定されたイオン総量の閾値とに基づいて次回のイオン蓄積時間が設定されることを特徴とした質量分析計。
- 請求項5の質量分析計であって、イオントラップからイオンを排出してから次にイオンを排出するまでの間に前記加速電極に加速電圧を複数回印加して飛行時間型質量分析を複数回行い、前記第一の検出器および前記第二の検出器により検出されたイオンの総量に対応する値をそれぞれ計算し、前記計算されたそれぞれのイオン総量値の和とイオン導入時間と予め設定されたイオン総量の閾値とに基づいて次回のイオン蓄積時間が設定されることを特徴とした質量分析計。
- 請求項1に記載の質量分析計であって、前記飛行時間型質量分析部は、前記スリットを通過したイオンを進行方向に直交する方向に加速する加速電極と加速されたイオンを検出する第一の検出器を備え、前記加速電極による加速を受けることなく進行したイオンの軌道を偏向する偏向電極と、偏向されたイオンを検出するための第二の検出器を備え、前記第二の検出器により検出されたイオンの総量に対応する値を計算し、イオン総量値とイオン導入時間と予め設定されたイオン総量の閾値とに基づいて次回のイオン蓄積時間が設定されることを特徴とする質量分析計。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002153257A JP3971958B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | 質量分析装置 |
US10/446,079 US6707033B2 (en) | 2002-05-28 | 2003-05-28 | Mass spectrometer |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002153257A JP3971958B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | 質量分析装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003346704A JP2003346704A (ja) | 2003-12-05 |
JP3971958B2 true JP3971958B2 (ja) | 2007-09-05 |
Family
ID=29561296
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002153257A Expired - Fee Related JP3971958B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | 質量分析装置 |
Country Status (2)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6707033B2 (ja) |
JP (1) | JP3971958B2 (ja) |
Families Citing this family (31)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7084395B2 (en) * | 2001-05-25 | 2006-08-01 | Ionwerks, Inc. | Time-of-flight mass spectrometer for monitoring of fast processes |
CN101685755B (zh) * | 2003-01-24 | 2011-12-14 | 萨莫芬尼根有限责任公司 | 控制质量分析器中的离子数目 |
JP2004259452A (ja) * | 2003-02-24 | 2004-09-16 | Hitachi High-Technologies Corp | 質量分析装置及び質量分析方法 |
JP3912345B2 (ja) * | 2003-08-26 | 2007-05-09 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置 |
JP2005276787A (ja) * | 2004-03-26 | 2005-10-06 | Tsutomu Masujima | 質量分析装置 |
GB0408751D0 (en) * | 2004-04-20 | 2004-05-26 | Micromass Ltd | Mass spectrometer |
JP4653972B2 (ja) * | 2004-06-11 | 2011-03-16 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | イオントラップ/飛行時間型質量分析装置および質量分析方法 |
JP4644506B2 (ja) * | 2005-03-28 | 2011-03-02 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 質量分析装置 |
GB0511083D0 (en) | 2005-05-31 | 2005-07-06 | Thermo Finnigan Llc | Multiple ion injection in mass spectrometry |
JP4636943B2 (ja) * | 2005-06-06 | 2011-02-23 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 質量分析装置 |
US20070090287A1 (en) * | 2005-10-20 | 2007-04-26 | Foote James D | Intelligent SIM acquisition |
WO2007079589A1 (en) * | 2006-01-11 | 2007-07-19 | Mds Inc., Doing Business Through Its Mds Sciex Division | Fragmenting ions in mass spectrometry |
JP4902230B2 (ja) * | 2006-03-09 | 2012-03-21 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | 質量分析装置 |
DE102006016896B4 (de) * | 2006-04-11 | 2009-06-10 | Bruker Daltonik Gmbh | Orthogonal-Flugzeitmassenspektrometer geringer Massendiskriminierung |
JP4369454B2 (ja) * | 2006-09-04 | 2009-11-18 | 株式会社日立ハイテクノロジーズ | イオントラップ質量分析方法 |
JP4844633B2 (ja) * | 2006-12-14 | 2011-12-28 | 株式会社島津製作所 | イオントラップ飛行時間型質量分析装置 |
JP5486149B2 (ja) * | 2007-02-07 | 2014-05-07 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置及び方法 |
US7638763B2 (en) * | 2007-05-04 | 2009-12-29 | Thermo Finnigan Llc | Method and apparatus for scaling intensity data in a mass spectrometer |
US8334506B2 (en) | 2007-12-10 | 2012-12-18 | 1St Detect Corporation | End cap voltage control of ion traps |
US7973277B2 (en) * | 2008-05-27 | 2011-07-05 | 1St Detect Corporation | Driving a mass spectrometer ion trap or mass filter |
WO2010032276A1 (ja) * | 2008-09-16 | 2010-03-25 | 株式会社島津製作所 | 飛行時間型質量分析装置 |
JPWO2010044370A1 (ja) * | 2008-10-14 | 2012-03-15 | 株式会社日立製作所 | 質量分析装置および質量分析方法 |
JP5657278B2 (ja) * | 2010-05-25 | 2015-01-21 | 日本電子株式会社 | 質量分析装置 |
GB2490958B (en) * | 2011-05-20 | 2016-02-10 | Thermo Fisher Scient Bremen | Method and apparatus for mass analysis |
JP5360150B2 (ja) * | 2011-07-22 | 2013-12-04 | 株式会社島津製作所 | 質量分析装置 |
WO2015097504A1 (en) * | 2013-12-23 | 2015-07-02 | Dh Technologies Development Pte. Ltd. | Mass spectrometer |
CN106169411B (zh) * | 2016-07-13 | 2018-03-27 | 中国计量科学研究院 | 新型串并联质谱装置系统及其参数调节方法和使用方法 |
JP6859450B2 (ja) | 2017-03-27 | 2021-04-14 | レコ コーポレイションLeco Corporation | 多重反射飛行時間型質量分析計、及び質量分光分析の方法 |
GB2576003B (en) * | 2018-07-31 | 2021-02-03 | Smiths Detection Watford Ltd | Ion gate configured to fragment ions in ion mobility spectrometry |
JP7115129B2 (ja) * | 2018-08-08 | 2022-08-09 | 株式会社島津製作所 | 飛行時間型質量分析装置およびプログラム |
JP7215121B2 (ja) * | 2018-12-05 | 2023-01-31 | 株式会社島津製作所 | イオントラップ質量分析装置 |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1533830A3 (en) * | 1994-02-28 | 2006-06-07 | Analytica Of Branford, Inc. | Multipole ion guide for mass spectrometry |
CA2229070C (en) * | 1995-08-11 | 2007-01-30 | Mds Health Group Limited | Spectrometer with axial field |
US6331702B1 (en) * | 1999-01-25 | 2001-12-18 | University Of Manitoba | Spectrometer provided with pulsed ion source and transmission device to damp ion motion and method of use |
-
2002
- 2002-05-28 JP JP2002153257A patent/JP3971958B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-05-28 US US10/446,079 patent/US6707033B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20030222211A1 (en) | 2003-12-04 |
US6707033B2 (en) | 2004-03-16 |
JP2003346704A (ja) | 2003-12-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3971958B2 (ja) | 質量分析装置 | |
JP3990889B2 (ja) | 質量分析装置およびこれを用いる計測システム | |
US9287101B2 (en) | Targeted analysis for tandem mass spectrometry | |
US7064319B2 (en) | Mass spectrometer | |
JP2011119279A (ja) | 質量分析装置およびこれを用いる計測システム | |
US20110006203A1 (en) | Ms/ms mass spectrometer | |
US20080210860A1 (en) | Segmented ion trap mass spectrometry | |
US20120280118A1 (en) | Method for operating a time-of-flight mass spectrometer with orthogonal ion pulsing | |
US9543131B2 (en) | Method of operating a mass filter in mass spectrometry | |
JP2016526168A (ja) | イオン信号を較正する方法 | |
CA2909125C (en) | Improved ion mobility spectrometer | |
US10088451B2 (en) | Ion mobility spectrometer | |
US8624181B1 (en) | Controlling ion flux into time-of-flight mass spectrometers | |
JP2008108739A (ja) | 質量分析装置およびこれを用いる計測システム | |
JP4248540B2 (ja) | 質量分析装置およびこれを用いる計測システム | |
US20050253059A1 (en) | Tandem-in-time and-in-space mass spectrometer and associated method for tandem mass spectrometry | |
US7208726B2 (en) | Ion trap mass spectrometer with scanning delay ion extraction | |
GB2515617A (en) | Improved ion mobility spectrometer | |
JP4450717B2 (ja) | 質量分析装置 | |
JP2011034981A (ja) | 質量分析装置およびこれを用いる計測システム | |
WO2019211918A1 (ja) | 直交加速飛行時間型質量分析装置 | |
CN117642838A (zh) | 用于将离子注入到静电线性离子阱中的方法和系统 | |
CN112614772A (zh) | 具有或没有离子捕集的快速连续srm采集 | |
JP2014089871A (ja) | タンデム飛行時間型質量分析計 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041208 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041208 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20050929 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20051004 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20051205 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20060510 |
|
RD04 | Notification of resignation of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424 Effective date: 20060510 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070116 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070315 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070605 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070611 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |