JP3971236B2 - ロケーション装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体の現在位置を示すロケーション装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両などの移動体に搭載されるカーナビゲーション装置などのロケーション装置は、現在位置を求めるために、移動体の絶対位置を検出するための手段として、汎地球測位システム(Global Positioning System;略称:GPS)を利用するとともに、移動体の移動量を検出するための手段として、速度センサおよびジャイロを用いている。
【0003】
これらのGPS、速度センサおよびジャイロの精度の都合上、移動体の現在位置は、主に速度センサおよびジャイロの検出結果に基づいて求められ、定期的にGPSを利用して、速度センサおよびジャイロの検出結果を補正して、より精度の高い移動体の現在位置を求めている。
【0004】
このような従来技術として、たとえば特開2000−146607号公報には、道路の分岐角度が浅く、さらに並走する状態が続いた場合でも、より正確な自動車の走行位置を得るナビゲーション装置が開示されている。また他の従来技術として、特開平8−61970号公報には、分岐時以外でも適切な判定により不要な現在位置候補を判定して削除する車載用ナビゲーション装置が開示されている。さらに他の従来技術として、特開平11−37776号公報には、車両の道路上の位置を求めるにあたっての正確性を向上する車両用ナビゲーション装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
GPS、速度センサおよびジャイロを用いるロケーション装置では、移動体が分岐する経路同士の成す角度が、たとえば15度以下であるような挟角分岐を通過するとき、ジャイロによる微小な方位変化の検出が困難であるので、移動体の現在位置を正確に求めることが困難である。またロケーション装置に備えられる経路データベースに格納される情報は、移動体が移動可能な経路を、経路を線分に分割したリンクとリンク同士を接続するノードとによって表されるので、挟角分岐においては、移動体の方位とリンクの方位との成す角が小さく、移動体の位置とリンクとの距離が短いので、マップマッチングによる移動体の現在位置候補が複数有るときに、それらの候補の優劣をつけることが難しく、正確な現在位置とは異なる現在位置候補から、正確な現在位置である現在位置候補への変更が即座に行えない。
【0006】
特開2000−146607号公報に開示されるナビゲーション装置は、挟角分岐でも、より正確な自動車の走行位置を得るものであるが、挟角分岐における詳細な処理については示されていない。また特開平8−61970号公報に開示される車載用ナビゲーション装置は、車速センサと方位センサとの検出結果だけに基づき、GPSなどによる絶対位置を併用しないので、精度があまり期待できない。また特開平11−37776号公報に開示される車両用ナビゲーション装置は、移動体が挟角分岐を通過するときの現在位置を求める方法に関しては示されていない。
【0007】
したがって本発明の目的は、移動体が分岐、特に挟角分岐付近を通過するときおよび通過した後において、実際の現在位置に近い現在位置を決定することができるロケーション装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、移動体の絶対位置を検出する絶対位置検出手段と、
移動体の移動量を検出する変位検出手段と、
移動体が移動可能な経路の情報が格納される経路データベース手段とを備えたロケーション装置において、
前記絶対位置検出手段による検出絶対位置および前記変位検出手段による検出移動量の少なくともいずれか一方と、前記経路データベース手段の経路の情報とに基づいて、移動体の現在位置を経路に対応付けて決定する位置決定手段と、
移動体の現在位置が存在する現在経路が、移動体の移動方向前方で複数の選択経路に分岐している場合に、分岐点における各選択経路の成す角度が予め定める設定角度以下であるか否かを判定する分岐判定手段と、を含み、
前記位置決定手段は、分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度以下である場合、この分岐点を移動体が通過するとき、前記検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをして移動体の現在位置を決定する絶対位置重視処理を行うことを特徴とするロケーション装置である。
【0009】
請求項1に係る発明に従えば、分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度以下である場合、この分岐点を移動体が通過するとき、絶対位置検出手段によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをして、少なくともこのように重み付けされた検出絶対位置と、経路データベース手段の経路の情報とに基づいて、移動体の現在位置を経路に対応付けて決定する絶対位置重視処理が行われる。移動体が分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度以下である分岐点を通過するとき、変位検出手段による移動体の移動量の検出の精度は、前記分岐点以外を通過するときに比べて低くなる、または絶対位置検出手段の検出精度よりも低くなるので、このような精度の低い検出移動量に基づいて移動体の現在位置を決定しても、実際の現在位置とは異なる場合がある。したがって移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点を通過するときは、絶対位置検出手段によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをすることによって、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響を小さくして、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0010】
請求項2に係る発明は、前記絶対位置検出手段の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定する検出結果判定手段をさらに含み、
前記位置決定手段は、前記絶対位置検出手段の検出結果が異常であると判定された場合、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、前記絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、前記変位検出手段の検出結果との重みを等しくして移動体の現在位置を決定する均等処理を行うことを特徴とする。
【0011】
請求項2に係る発明に従えば、絶対位置検出手段の検出結果が異常であると判定された場合、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、変位検出手段の検出結果との重みを等しくして移動体の現在位置を決定する均等処理が行われる。絶対位置検出手段の検出結果である検出絶対位置が異常であると判定された場合、実際の現在位置とは大きく異なる場合があり、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、異常であると判定された検出絶対位置の重みを大きくするような重み付けをして移動体の現在位置を決定しても、実際の現在位置とは異なる。移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、変位検出手段による移動体の移動量の検出の精度は、分岐点付近以外を通過するときに比べて低くなるが、このような精度の低い検出移動量は、異常であると判定された検出絶対位置に比べると、充分に実際の現在位置に近い。したがって絶対位置検出手段の検出結果が異常であると判定された場合、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出手段によって検出された検出結果と、変位検出手段の検出結果との重みを等しくすることによって、現在位置の決定に対する検出絶対位置の影響を小さくして、決定される現在位置を実際の現在位置から大きく外れてしまうことを可及的に防止することができる。
【0012】
請求項3に係る発明は、前記絶対位置検出手段による絶対位置の検出が不可能である場合、
前記位置決定手段は、前記変位検出手段による検出移動量だけに基づいて移動体の現在位置を決定する移動量重視処理を行うことを特徴とする。
【0013】
請求項3に係る発明に従えば、絶対位置検出手段による絶対位置の検出が不可能である場合、検出移動量だけに基づいて移動体の現在位置を決定する移動量重視処理が行われる。絶対位置検出手段による絶対位置の検出が不可能である場合、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出手段によって検出される検出結果を用いることができないので、変位検出手段の検出結果だけに基づいて現在位置を決定することによって、決定される現在位置を実際の現在位置から大きく外れてしまうことを可及的に防止することができる。
【0014】
請求項4に係る発明は、前記絶対位置重視処理は、前記検出絶対位置と前記検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補に関して、前記検出絶対位置の評価値に前記検出絶対位置の重みが大きくなる重み係数を乗じた値と、前記検出移動量の評価値とに基づく候補評価値を求め、前記検出絶対位置および前記検出移動量が検出される毎に各候補評価値を累積して、前記位置決定手段は、前記複数の現在位置の候補の中から累積された評価値が最も大きい値となる現在位置の候補を、移動体の現在位置に決定する処理を含むことを特徴とする。
【0015】
請求項4に係る発明に従えば、絶対位置重視処理には、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補に関して、前記検出絶対位置の評価値に前記検出絶対位置の重みが大きくなる重み係数を乗じた値と、前記検出移動量の評価値とに基づく候補評価値を求め、前記検出絶対位置および前記検出移動量が検出される毎に各候補評価値を累積して、位置決定手段が、複数の現在位置の候補の中から累積された評価値が最も大きい値となる現在位置の候補を、移動体の現在位置に決定する処理が含まれる。候補評価値は、絶対位置検出手段によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるような重み付けがなされているので、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するときに、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響が小さい。さらに各候補毎に、検出絶対位置および検出移動量が検出される毎に候補評価値を累積して、各現在位置の候補のうち累積された候補評価値が最も大きい現在位置の候補を、移動体の現在位置に決定するので、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0018】
請求項5に係る発明は、前記絶対位置重視処理は、前記絶対位置検出手段による検出絶対位置だけに基づいて現在位置を決定する処理を含むことを特徴とする。
【0019】
請求項5に係る発明に従えば、絶対位置重視処理には、検出絶対位置だけに基づいて現在位置を決定する処理が含まれるので、移動体が分岐点付近を通過するときに、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響を完全に無くして、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0020】
請求項6に係る発明は、分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度を超える場合、この分岐点を移動体が通過するとき、前記絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、前記変位検出手段の検出結果との重みを等しくして移動体の現在位置を決定する均等処理を行うことを特徴とする。
【0021】
請求項6に係る発明に従えば、分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度を超える場合、この分岐点を移動体が通過するとき、絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、変位検出手段の検出結果との重みを等しくして移動体の現在位置を決定する均等処理が行われる。移動体が、分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度を超えるような分岐点付近を通過するとき、変位検出手段による移動体の移動量の検出の精度は、分岐点付近以外を通過するときに比べてあまり変らないので、このような検出移動量に基づけば、実際の現在位置に近い現在位置に決定される。したがって移動体がこのような分岐点付近を通過するときは、絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、変位検出手段の検出結果との重みを等しくすることによって、決定される現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0023】
請求項7に係る発明は、前記位置決定手段は、前記絶対位置重視処理中に予め定める解除条件を満たしたとき、前記絶対位置重視処理を解除することを特徴とする。
【0024】
請求項7に係る発明に従えば、絶対位置重視処理中に予め定める解除条件を満たしたとき、絶対位置重視処理が解除される。絶対位置重視処理は、移動体が分岐点付近を通過するときであって、変位検出手段による移動体の移動量の検出の精度は、分岐点付近以外を通過するときに比べて極めて低くなる、または絶対位置検出手段の検出精度よりも極めて低くなる場合に行われるが、解除条件を、たとえば変位検出手段による移動体の移動量の検出の精度が、絶対位置検出手段の検出精度よりも良好であるなどの条件に設定しておけば、絶対位置重視処理が解除されたときには、絶対位置重視処理によって決定される移動体の現在位置よりも実際の現在位置に極めて近い現在位置を決定することができる。
【0025】
また絶対位置重視処理を解除しないまま現在位置を決定し続けると、絶対位置検出手段の検出精度が変位検出手段の検出精度よりも低くなった場合でも、精度の低い検出絶対位置に基づいて決定される移動体の現在位置を決定すると、このように決定された現在位置は、実際の現在位置とは大きく異なってしまう。予め定める解除条件を満たしたときに絶対位置重視処理を解除することによって、このように決定された現在位置が実際の現在位置とは大きく異なることを、確実に防止することができる。
【0026】
請求項8に係る発明は、前記解除条件は、分岐点通過後、分岐点からの移動距離が予め定める設定距離に達することである移動距離条件を含むことを特徴とする。
【0027】
請求項8に係る発明に従えば、解除条件には、分岐点通過後、分岐点からの移動距離が予め定める設定距離に達することである移動距離条件が含まれる。移動体の分岐点通過後、分岐点からの移動距離が予め定める設定距離に達すると、変位検出手段による移動体の移動量の検出の精度は、少なくとも移動体が分岐点付近を通過するときの精度に比べて良好である。したがって絶対位置重視処理が解除されたときには、絶対位置重視処理によって決定される移動体の現在位置よりも実際の現在位置に極めて近い現在位置を決定することができる。
【0028】
請求項9に係る発明は、前記解除条件は、分岐点通過後、前記絶対位置検出手段による検出絶対位置と前記変位検出手段による検出移動量とに基づいて設定される現在位置の候補が1つになることである候補単独条件を含むことを特徴とする。
【0029】
請求項9に係る発明に従えば、解除条件には、分岐点通過後、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて設定される現在位置の候補が1つになることである候補単独条件が含まれる。現在位置の候補が1つであるとは、この候補自体が実際の現在位置に非常に近いものとなっているので、このような実際の現在位置に非常に近い現在位置が決定されている場合には、絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて移動体の現在位置の決定することによって、分岐点通過後の移動体の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0032】
請求項10に係る発明は、前記解除条件は、前記位置決定手段が、前記検出絶対位置と前記検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と前記検出絶対位置との距離が、他の候補と前記検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さいことである誤差最小時間条件を含むことを特徴とする。
【0033】
請求項10に係る発明に従えば、解除条件には、位置決定手段が、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さいことである誤差最小時間条件が含まれる。分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さいということは、現在位置に決定されている候補は、少なくとも、低精度の検出移動量の影響が出ていない、換言すれば、検出移動量の精度が良好であると言える。したがって分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さい場合には、位置決定手段によって絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて移動体の現在位置を決定することによって、分岐点通過後の移動体の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0034】
請求項11に係る発明は、前記解除条件は、前記位置決定手段が、前記検出絶対位置と前記検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と前記検出絶対位置との距離が、他の候補と前記検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離を移動する間にわたって継続して小さいことである誤差最小距離条件を含むことを特徴とする。
【0035】
請求項11に係る発明に従えば、解除条件には、位置決定手段が、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離を移動する間にわたって継続して小さいことである誤差最小距離条件が含まれる。分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離にわたって継続して小さいということは、現在位置に決定されている候補は、少なくとも、低精度の検出移動量の影響が出ていない、換言すれば、検出移動量の精度が良好であると言える。したがって分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離にわたって継続して小さい場合には、位置決定手段によって絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて移動体の現在位置を決定することによって、分岐点通過後の移動体の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態のロケーション装置10の構成を示すブロック図である。ロケーション装置10は、たとえば自動車などの移動体に搭載されるカーナビゲーション装置における主要な装置であって、自車の現在位置を決定する。ロケーション装置10は、絶対位置検出部11、変位検出部12、経路データベース部13、処理部14、表示部15、入力部16、システムバス17およびインターフェース部18を含んで構成される。自車とは、ロケーション装置10を搭載する自動車を示す。
【0037】
絶対位置検出手段である絶対位置検出部11は、GPS受信機11aおよび方位センサ11bを含み、自車の絶対位置を検出する。GPS受信機11aは、地球の周りを周回しGPS時間を含む電波を発信する複数の衛星とともに汎地球測位システム(Global Positioning System;略称:GPS)を構成する。GPS受信機(以後、単に「GPS」と略して表記することがある)11aは、衛星からの電波を受信する受信装置と、受信した電波に含まれる各衛星のGPS時間情報に基づいて、自車の絶対位置である検出絶対位置を算出する演算装置とを備える。方位センサ11bは、たとえば地磁気センサで実現され、地球の地磁気によって自車の絶対方位である検出絶対方位を検出する。
【0038】
変位検出手段である変位検出部12は、距離センサ12aおよび角速度センサ12b等の自車の移動量を検出する手段を含んで構成される。距離センサ12aは、たとえば車輪の回転に基づく車速パルスを発生するパルス発生装置と、その車速パルスから得られる車速を時間に関して積分して自車の移動距離である検出移動量を算出する演算装置とを備える。角速度センサ12bは、たとえば振動ジャイロで実現され、検出された回転モーメントを時間に関して積分して自車の相対的な方位である検出相対方位を算出する。
【0039】
経路データベース手段である道路データベース部13(以後「DB部13」と略して表記することがある)は、自動車が移動可能な経路である道路の情報である道路情報が記録されるCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)などの道路データディスク30を着脱自在であって、道路データディスク30を光学的に読み取って電気信号に変換するCD−ROMドライバ13aと、CD−ROMドライバ13aからの電気信号を処理部14が処理可能な形態に変換するCD−ROMデコーダ13bとを含む。通常、道路データディスク30は、CD−ROMドライバ13aに装着されていて、処理部14からの要求に応じて、CD−ROMドライバ13aは、道路データディスク30に記録される情報を読み出し、読み出された情報は、CD−ROMデコーダ13bを介して処理部14に送られる。
【0040】
図2は、道路データディスク30に記録される道路情報に含まれるノードおよびリンクを模式的に示す図である。道路情報において、道路は、道路上の地点であるノードと、ノード同士を接続する直線状のリンクとによって表される。たとえば図2において、道路は5つのノードN1,N2,N3,N4,N5と4つのリンクL1,L2,L3,L4とから成る。第1ノードN1と第2ノードN2とは、第1リンクL1によって接続され、第2ノードN2と第3ノードN3とは第2リンクL2によって接続される。第3ノードN3は、第3リンクL3によって第4ノードN4に接続するとともに、第4リンクL4によって第5ノードN5に接続する。
【0041】
道路情報は、表1に示すように、各ノードに関して、少なくともノード位置座標および接続されるリンクが設定される。このノード位置座標は、たとえばノードの緯度および経度である。またこのノード位置座標は、所定の基準位置に関する相対的な座標としてもよい。
【0042】
【表1】
【0043】
また道路情報は、表2に示すように、各リンクに関して、少なくともリンクの長さおよび接続されるノードが設定される。リンクの長さは、互いに同じ長さであっても異なる長さであってもよいが、あまり長くしすぎないように設定することが望ましい。
【0044】
【表2】
【0045】
位置決定手段、検出結果判定手段および分岐判定手段である処理部14は、位置決定手段として機能するときには、絶対位置検出部11による検出絶対位置および変位検出部12による検出移動量の少なくともいずれか一方と、DB部13の道路情報とに基づいて、自車の現在位置を道路に対応付けて決定する。処理部14は、中央演算処理部(Central Processing Unit;略称:CPU)14a、リードオンリーメモリ(Read Only Memory;略称:ROM)14bおよびランダムアクセスメモリ(Random Access Memory;略称:RAM)14cを含む。CPU14aは、ロケーション装置10を統括的に制御するとともに、各種処理を行う。ROM14bは、CPU14aが処理を行うのに必要なプログラムなどを記憶する不揮発性メモリである。RAM14cは、道路情報およびCPU14aの処理中に扱う検出絶対位置および検出移動量などを含む各種データを一時的に記憶する揮発性メモリである。
【0046】
表示部15は、グラフィックコントローラ15a、グラフィックメモリ15b、表示コントローラ15cおよび表示装置15dを含む。グラフィックコントローラ15aは、処理部14からの処理結果をグラフィックメモリ15bに記憶させるとともに、グラフィックメモリ15bに記憶されている処理結果を表示コントローラ15cに与える。表示コントローラ15cは、表示装置15dを制御する。表示装置15dは、たとえば液晶表示装置(Liquid Crystal Display;略称:LCD)で実現され、処理部14からの処理結果を表示する。
【0047】
ロケーション装置10を搭載する自動車には、夜間走行時に点灯する灯火への電流の供給および停止を切換える第1スイッチ20aと、夜間走行時に点灯する車載機器灯火を制御するレギュレータ21への電流の供給および停止を切換える第2スイッチ20bとの切換状態を検出するスイッチ検出回路22が備えられる。このスイッチ検出回路22によって検出される切換状態は、処理部14に与えられ、処理部14は、前記切換状態に基づいて、表示コントローラ15cを介して表示装置15dのバックライトの輝度を制御する。
【0048】
入力装置16は、たとえばボタンおよびタッチパネルで実現され、ロケーション装置10の操作者によって操作され、各種指令が入力される。システムバス17は、道路データベース部13、処理部14、表示部15、入力装置16およびインターフェース部18を、相互に電気的に接続する。インターフェース部18は、GPS11a、方位センサ11b、距離センサ12aおよび角速度センサ12bと、システムバス17とを電気的に接続する。
【0049】
図3は、自動車が分岐点を通過するときのマップマッチングを説明するための模式図である。マップマッチングとは、主に変位検出部12による自車の検出移動量および検出相対方位、ならびにDB部13の道路情報とに基づいて、処理部14が位置決定手段として機能して、自車の現在位置を道路に対応付けて決定する。マップマッチングにおける絶対位置検出部11の検出絶対位置および検出絶対方位は、検出移動量に基づいて決定された自車の現在位置を修正するために用いられ、所定の時間間隔および所定の移動量毎に参照される。
【0050】
図2および図3(1)を参照して、自車C1が分岐点である第3ノードN3を通過するときのマップマッチングの第1の方法を説明する。処理部14は、DB部13の道路情報に基づいて、自車C1の現在位置が存在する現在道路である第2リンクL2が、自車C1の移動方向前方の第3ノードN3において複数の選択道路である第3リンクL3および第4リンクL4に分岐していると判定する。
【0051】
続いて処理部14は、自車C1が第3ノードN3を通過するときに、変位検出部12による検出相対方位に基づいて、第3ノードN3における移動ベクトルv3を設定する。そして処理部14は、変位検出部12による自車C1の検出移動量に基づいて、自車C1の現在位置の候補として、第3リンクL3上に候補a1を設定するとともに、第4リンクL4上に候補a2を設定する。この時、処理部14は、複数ある現在位置の候補のうちいずれか1つを現在位置として、この現在位置と地図とともに表示するように表示部15を制御する。
【0052】
続いて処理部14は、変位検出部12による自車C1の検出移動量に基づいて、全ての現在位置の候補a1,a2を移動させる。第3ノードN3からの検出移動量が所定の移動量に達した時に、処理部14は、移動ベクトルv3と第3リンクL3上の候補a1との距離p1と、移動ベクトルv3と第4リンクL4上の候補a2との距離p2とを比較して、移動ベクトルv3からの距離が最も短い距離となる候補を現在位置である第1候補に決定して、残余の候補を第2候補として残す。またこの時、処理部14は、移動ベクトルv3からの距離が所定の距離以上となる候補を破棄する。
【0053】
図2および図3(2)を参照して、自車C1が分岐点である第3ノードN3を通過するときのマップマッチングの第2の方法を説明する。処理部14は、DB部13の道路情報に基づいて、自車C1の現在位置が存在する現在道路である第2リンクL2が、自車C1の移動方向前方の第3ノードN3において複数の選択道路である第3リンクL3および第4リンクL4に分岐していると判定する。
【0054】
続いて処理部14は、自車C1が第3ノードN3を通過するときに、変位検出部12による検出相対方位に基づいて、第3ノードN3における移動ベクトルv3を設定する。そして処理部14は、変位検出部12による自車C1の検出移動量に基づいて、自車C1の現在位置の候補として、第3リンクL3上に候補a1を設定するとともに、第4リンクL4上に候補a2を設定する。この時、処理部14は、複数ある現在位置の候補のうちいずれか1つを現在位置として、この現在位置と地図とともに表示するように表示部15を制御する。
【0055】
続いて処理部14は、変位検出部12による自車C1の検出移動量に基づいて、全ての現在位置の候補a1,a2を移動させる。第3ノードN3からの検出移動量が所定の移動量に達した時に、処理部14は、移動ベクトルv3と候補a1が存在する第3リンクL3とが成す角度θ1と、移動ベクトルv3と候補a2が存在する第4リンクL4とが成す角度θ2とを比較して、移動ベクトルv3との成す角度が最も小さい角度となるリンク上にある候補を現在位置である第1候補に決定して、残余の候補を第2候補として残す。またこの時、処理部14は、移動ベクトルv3との成す角度が所定の角度以上となるリンク上に存在する候補を破棄する。
【0056】
以上の2つの方法の少なくともいずれかに従って、自車が分岐通過後の現在位置のマップマッチングを行うことによって、自車の現在位置が決定する。
【0057】
図4は、ロケーション装置10を搭載する自動車が道路の分岐付近を通過するときの処理の手順を示すフローチャートである。ステップs0で手順が開始されて、ステップs1に進む。ステップs1では、ロケーション装置10の処理部14は、DB部13からの道路情報に基づいて、通過しようとしているノードには、通過したリンクを除いて、2つ以上のリンクが接続されているか否か、すなわち自車の現在位置が存在する道路が、自車の移動方向前方で複数の選択道路に分岐しているか否かを判定して、分岐していると判定するとステップs1に進み、分岐でないと判定するとステップs8に進む。
【0058】
ステップs1で、自車の現在位置が存在する道路が、自車の移動方向前方で複数の道路に分岐していると判定されてステップs2に進むと、ステップs2では、処理部14は、分岐判定手段として機能し、DB部13からの道路情報に基づいて、分岐点における各選択道路の成す角度が予め定める設定角度以下であるか否か、すなわちその分岐が挟角分岐であるか否かを判定し、挟角分岐であると判定するとステップs3に進み、挟角分岐でないと判定するとステップa8に進む。ステップs2において、予め定める設定角度は、変位検出部12の角速度センサ12bの検出結果に測定誤差が起こり易い角度、たとえば角速度センサ12bとして振動ジャイロを用いた場合には、15度〜20度程度に設定される。また分岐点における各選択道路の成す角度は、道路情報に含むようにしてもよいし、リンクによって接続されるノードの座標から求めるようにしてもよい。
【0059】
ステップs2で挟角分岐であると判断されてステップs3に進むと、ステップs3では、処理部14は、絶対位置検出部11による自車の絶対位置の検出が可能であるか否かを判定し、検出可能であると判定するとステップs4に進み、検出不可能であると判定するとステップs9に進む。
【0060】
ステップs3で絶対位置検出部11による絶対位置の検出が可能であると判定されてステップs4に進むと、ステップs4では、処理部14は、検出結果判定手段として機能して、絶対位置検出部11の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定し、正常であると判定するとステップs5に進み、異常であると判定するとステップs8に進む。
【0061】
図5は、図4のフローチャートのステップs4における絶対位置検出部11の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定する方法の一例を模式的に示す図である。GPS11aは、衛星からの電波に含まれるGPS時間に基づいて自車の絶対位置を算出するが、たとえば自動車が高層ビル街を移動しているときには、衛星からの電波が高層ビルなどの物体に反射してからGPS11aに到達するような、一般的にマルチパスと呼ばれる現象が起きる。このようなマルチパスが起きると、GPS11aが受信した衛星からの電波は、マルチパスが起きてないときの信号に比べて、衛星からGPS11aに到達するまでの経路の総距離が長くなり、衛星と自車との距離を正確に測定できず、これによって絶対位置検出部11の検出結果が異常となる。
【0062】
このような場合における絶対位置検出部11の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定する方法の一例として、絶対位置検出部11の検出絶対位置の軌跡と、変位検出部12の検出相対方位の軌跡とを比較する方法を用いる。図5の符号vaは、変位検出部12の角速度センサ12bによる自車の検出相対方位の軌跡であり、矢符u1,u2は、絶対位置検出部11による自車の検出絶対位置の軌跡である。
【0063】
検出絶対位置の軌跡が矢符u1のような軌跡である場合、この検出絶対位置の軌跡u1は、矢符vaに示される検出相対方位の軌跡に類似しているので、処理部14は、絶対位置検出部11の検出結果が正常であると判断する。また検出絶対位置の軌跡が矢符u2のような軌跡である場合、この検出絶対位置の軌跡u2は、矢符vaに示される検出相対方位の軌跡に類似していないので、処理部14は、絶対位置検出部11の検出結果が異常であると判断する。
【0064】
また自車を基準とした複数の衛星の配置が、絶対位置検出部11の検出結果に影響を与える場合がある。たとえばGPS11aが受信可能な電波を送信している衛星が3個であるとき、これら3個の衛星が、自車を基準として、全て同じ方角にある場合は、これら3個の衛星からの電波に含まれるGPS時間に基づいて自車の絶対位置を検出しても、精度の低い検出位置しか得られない。
【0065】
このような場合における絶対位置検出部11の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定する方法の一例として、水平方向の2次元測位における測位精度の低下率を示す水平精度低下率(Horizontal Dilution Of Precision;略称:HDOP)と、3次元測位における測位精度の低下率を示す位置精度低下率(
Position Dilution Of Precision;略称:PDOP)とを算出して、これらの値が所定の値よりも小さいときには、絶対位置検出部11の検出結果が正常であると判断し、これらの値が所定の値を超えるときには、絶対位置検出部11の検出結果が異常であると判断する。
【0066】
ステップs4で絶対位置検出部11の検出結果が正常であると判定されてステップs5に進むと、ステップs5では、処理部14は、検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをして自車の現在位置を決定する絶対位置重視処理を行い、ステップs6に進む。絶対位置重視処理については後述する。
【0067】
ステップs6では、処理部14は、検出絶対位置、検出移動量および現在位置候補などに基づいて、予め定める解除条件を満足しているか否かを判定し、満足していると判定するとステップs7に進み、満足していないと判定するとステップs5に戻る。この予め定める解除条件については後述する。
【0068】
ステップs6で予め定める解除条件を満足していると判定されてステップs7に進むと、ステップs7では、処理部14は、絶対位置重視処理を解除して、ステップs1に戻る。
【0069】
ステップs1で、自車の現在位置が存在する道路が、自車の移動方向前方で複数の道路に分岐していないと判定された場合、ステップs2で挟角分岐でないと判断された場合、およびステップs4で絶対位置検出部11の検出結果が異常であると判定された場合には、ステップs8に進み、ステップs8では、処理部14は、均等処理を行い、ステップs1に戻る。均等処理については後述する。
【0070】
ステップs3で絶対位置検出部11による絶対位置の検出が不可能であると判定されてステップs9に進むと、ステップs9では、処理部14は、移動量重視処理を行い、ステップs1に戻る。移動量重視処理については後述する。
【0071】
図6は、図4のフローチャートのステップs5の絶対位置重視処理およびステップs8の均等処理における重みを説明するための図である。自車は、リンクLe上を移動しているとする。絶対位置検出部11による検出絶対位置PGPSとリンクLeとの距離をLGPSとする。また変位検出部11による検出移動量に基づく検出相対位置PrとリンクLeとの距離をLとし、変位検出部11による検出相対方位に基づく移動ベクトルV1とリンクLeとの成す角度をθとする。このときマップマッチングによって決定されるリンクLe上の自車の現在位置の候補をA1とすると、前記候補の候補評価値Vaは、次式(1)で定義する。
Va = F(θ,L) − K・LGPS …(1)
【0072】
上式(1)の右辺第1項のF(θ,L)は、検出移動量および検出相対方位に基づく評価値である。検出移動量による評価値F(θ,L)は、検出相対方位に基づく移動ベクトルV1とリンクLeとの成す角度θが小さいほど大きな値となり、変位検出部11による検出移動量に基づく検出相対位置PrとリンクLeとの距離Lが小さいほど大きな値となる。上式(1)の右辺第2項のKは重み係数である。また上式(1)の右辺第2項の、検出絶対位置PGPSとリンクLeとの距離であるLGPSを、検出絶対位置の評価値とする。
【0073】
図4のフローチャートのステップs5における絶対位置重視処理において、検出絶対位置PGPSの重みが大きくなるように、検出絶対位置の評価値LGPSに重み係数Kを乗じた値K・LGPSを、検出移動量および検出相対方位に基づく評価値F(θ,L)から差し引いて、自車の現在位置の候補A1の候補評価値Vaとする。さらに候補評価値Vaは、各候補毎に、検出絶対位置および検出相対位置が検出される毎に求められて、各候補毎に累積される。各候補毎に累積された候補評価値を比較して、累積された候補評価値が最も大きな値となる候補を自車の現在位置とする。この時、重み係数Kは1を超える値とする。候補評価値Vaの累積は、検出絶対位置および検出相対位置が検出される毎に、たとえば候補評価値Vaを加算したり、候補評価値Vaを相加平均することによって行われる。
【0074】
このように本実施の形態のロケーション装置10によれば、自車が道路の分岐点付近、特に分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度以下であるような分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出部11によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをして、少なくともこのように重み付けされた検出絶対位置と、DB部13の経路の情報とに基づいて、自車の現在位置を道路に対応付けて決定する絶対位置重視処理が行われる。自車が分岐点付近を通過するとき、変位検出部12による自車の移動量および相対方位の検出の精度は、分岐点付近以外を通過するときに比べて低くなる、または絶対位置検出部11の検出精度よりも低くなるので、このような精度の低い検出移動量および検出相対方位に基づいて自車の現在位置を決定しても、実際の現在位置とは異なる場合がある。したがって自車が分岐点付近を通過するときは、絶対位置検出部11によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをすることによって、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量および検出相対方位の影響を小さくして、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0075】
また本実施の形態のロケーション装置10によれば、絶対位置重視処理には、検出移動量および検出相対方位ならびに検出絶対位置に基づいて設定される複数の現在位置の候補に関して、検出絶対位置の評価値LGPSに検出絶対位置の重みが大きくなる重み係数Kを乗じた値と、検出移動量および検出相対方位に基づく評価値F(θ,L)とに基づく候補評価値Vaを求め、検出移動量および検出相対方位ならびに検出絶対位置が検出される毎に各候補評価値を累積して、累積された評価値が最も大きい値となる候補を、自車の現在位置に決定する処理が含まれる。候補評価値Vaは、絶対位置検出部11によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるような重み付けがなされているので、自車が分岐点付近を通過するときに、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量および検出相対変位の影響が小さい。さらに各候補毎に、検出移動量および検出相対方位ならびに検出絶対位置が検出される毎に候補評価値を累積して、各候補のうち累積された候補評価値が最も大きい候補を自車の現在位置に決定するので、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0076】
図7は、絶対位置重視処理に含まれる現在位置を変更する処理を説明するための図である。絶対位置重視処理は、検出移動量によって設定される候補が現在の位置に決定されている場合の処理である。絶対位置重視処理は、絶対位置検出部11による検出絶対位置に基づいて設定される候補と、変位検出部12による検出移動量に基づいて設定される候補とを含む複数の現在位置の候補から、他の候補と比較して検出絶対位置に近い候補、すなわち検出絶対位置に最も近い候補に、現在位置を変更する処理を含むようにしてもよい。図7に示すように、自車が分岐点N3を通過後において、変位検出部12による検出移動量に基づく自車の検出相対位置Psによって設定される現在位置の候補bsと、絶対位置検出部11による検出絶対位置Pqによって設定される現在位置の候補bqとがあり、これらの候補bs,bqのうち、検出相対位置Psによって設定される現在位置の候補bsが現在位置に決定されている。このような場合、絶対位置重視処理において、検出絶対位置Pqによって設定される現在位置の候補bqを現在位置に決定するように現在位置を変更する処理を行う。
【0077】
このように本実施の形態のロケーション装置10によれば、絶対位置重視処理は、検出移動量によって設定される候補が現在の位置に決定されている場合の処理であり、絶対位置重視処理には、検出絶対位置に基づいて設定される候補と、検出移動量に基づいて設定される候補とを含む複数の現在位置の候補から、他の候補と比較して検出絶対位置に近い候補、すなわち検出絶対位置に最も近い候補に、現在位置を変更する処理が含まれる。自車が分岐点付近を通過するときに、検出移動量によって設定される候補が現在の位置に決定されている場合、この候補は、低精度の検出移動量によって設定されているので、このような検出移動量に基づいて自車の現在位置を決定しても、実際の現在位置とは異なる場合がある。したがって自車が分岐点付近を通過するときは、検出移動量によって設定される候補が現在の位置に決定されていても、他の候補と比較して検出絶対位置に近い候補に現在位置を変更することによって、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響が小さくなり、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0078】
さらに絶対位置重視処理は、検出絶対位置だけに基づいて現在位置を決定する処理を含むようにしてもよい。これによって自車が分岐点付近を通過するときに、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響をなくして、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0079】
図4のフローチャートのステップs8における均等処理は、絶対位置検出部11によって検出される検出結果と、変位検出部12の検出結果との重みを等しくして自車の現在位置を決定する処理である。すなわち上式(1)において、重み係数Kを1とした場合の処理である。この均等処理は、主に自動車が分岐点を除く道路を移動しているときに行われ、図4のフローチャートにおけるステップs2で挟角分岐でないと判断された場合、およびステップs4で絶対位置検出部11の検出結果が異常であると判定された場合にも行われる。
【0080】
たとえば自車が高架橋の下方を移動しているときには、GPS11aは、自車の絶対位置を正確に検出するために必要な個数の衛星からの電波を受信することができず、自車の絶対位置を正確に検出できない。またたとえば自車が直流電化軌条の付近を移動しているときには、直流電化軌条の架線に流れる直流電流によってつくられる磁界に自動車があるので、これによって自動車の車体が磁気を帯びてしまう。方位センサ11bは、車体に帯びた磁気と地磁気とを混同してしまい、自車の絶対方位を正確に検出できない。
【0081】
これらのような場合には、ステップs4で絶対位置検出部11の検出結果が異常であると判定される。このように絶対位置検出部11の検出結果である検出絶対位置および検出絶対方位が異常であると判定された場合、実際の現在位置とは大きく異なる場合があり、自車が道路の分岐点付近を通過するとき、異常であると判定された検出絶対位置の重みを大きくするような重み付けをして自車の現在位置を決定しても、実際の現在位置とは異なる。自車が分岐点付近を通過するとき、変位検出部12による自車の移動量および相対方位の検出の精度は、分岐点付近以外を通過するときに比べて低くなるが、このような精度の低い検出移動量および検出相対方位は、異常であると判定された検出絶対位置および検出絶対方位に比べると、充分に実際の現在位置に近い。したがって絶対位置検出部11の検出結果が異常であると判定された場合、自動車が経路の分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出部11によって検出される検出結果と、変位検出部12の検出結果との重みを等しくすることによって、現在位置の決定に対する検出絶対位置および検出絶対方位の影響を小さくして、決定される現在位置を実際の現在位置から大きく外れてしまうことを可及的に防止することができる。
【0082】
また図4のフローチャートのステップs2で分岐点における各選択道路の成す角度が設定角度を超えると判定された場合、この分岐点を自動車が通過するとき、絶対位置検出部11によって検出される検出結果と、変位検出部12の検出結果との重みを等しくして自車の現在位置を決定する均等処理が行われる。自車が、分岐点における各選択道路の成す角度が設定角度を超えるような分岐点付近を通過するとき、変位検出部12による自車の移動量および相対方位の検出の精度は、分岐点付近以外を通過するときに比べてあまり変らないので、このような検出移動量および検出相対方位に基づけば、実際の現在位置に近い現在位置に決定される。したがって自動車がこのような分岐点付近を通過するときは、絶対位置検出部11によって検出される検出結果と、変位検出部12の検出結果との重みを等しくすることによって、決定される現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0083】
また図4のフローチャートのステップs9における移動量重視処理は、上式(1)において、重み係数Kを0とした場合の処理である。この移動量重視処理は、図4のフローチャートにおけるステップs3で絶対位置検出部11による絶対位置および絶対方位の検出が不可能であると判定された場合に行われる。たとえば自車がトンネルの中を移動しているときには、GPS11aは、衛星からの電波を全く受信することができず、自車の絶対位置を検出できない。
【0084】
このような場合、検出移動量および検出相対方位だけに基づいて自車の現在位置を決定する移動量重視処理が行われる。これによって、変位検出手段の検出結果だけに基づいて現在位置を決定することによって、決定される現在位置を実際の現在位置から大きく外れてしまうことを可及的に防止することができる。
【0085】
図4のフローチャートのステップs6における予め定める解除条件を満足しているか否かの判定における解除条件には、移動距離条件、候補単独条件、位置変更条件、誤差最小時間条件および誤差最小距離条件のうち少なくとも1つが含まれる。
【0086】
移動距離条件とは、自車が分岐点通過後、分岐点からの移動距離が予め定める設定距離に達することである。自車が分岐点通過後、分岐点からの移動距離が予め定める設定距離に達すると、変位検出部12による自車の移動量の検出の精度は、少なくとも自車が分岐点付近を通過するときの精度に比べて良好である。したがって絶対位置重視処理が解除されたときには、絶対位置重視処理によって決定される自車の現在位置よりも実際の現在位置に極めて近い現在位置を決定することができる。
【0087】
候補単独条件とは、分岐点通過後、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて設定される自車の現在位置の候補が1つになることである。自車の現在位置の候補が1つであるとは、既にこの候補自体が実際の自車の現在位置に非常に近いものとなっているので、このような実際の現在位置に非常に近い現在位置が決定されている場合には、絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて自車の現在位置の決定することによって、分岐点通過後の自車の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0088】
位置変更条件とは、自車の分岐点通過後、検出移動量によって設定される候補が現在の位置に決定されている場合において、検出絶対位置に基づいて設定される候補と、検出移動量に基づいて設定される候補とを含む複数の現在位置の候補から、他の候補と比較して検出絶対位置に近い候補、すなわち検出絶対位置に最も近い候補に、現在位置が変更されることである。このように他の候補と比較して検出絶対位置に近い候補に現在位置が変更されると、変更された現在位置は、自車が分岐点付近を通過しているときの変位検出部12による低精度の検出移動量の影響が小さくなっていて、実際の自車の現在位置に非常に近いものとなっている。したがってこのような実際の現在位置に非常に近い現在位置が決定されている場合には、絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて自車の現在位置の決定することによって、分岐点通過後の自車の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0089】
誤差最小時間条件とは、検出絶対位置に基づいて設定される候補と検出移動量に基づいて設定される候補とを含む複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さいことである。自車の分岐点通過後、自車の現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さいということは、現在位置に決定されている候補は、少なくとも、低精度の検出移動量の影響が出ていない、換言すれば、検出移動量の精度が良好であると言える。したがって自車が分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さい場合には、絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて自車の現在位置の決定することによって、分岐点通過後の自車の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0090】
誤差最小距離条件とは、検出絶対位置に基づいて設定される候補と検出移動量に基づいて設定される候補とを含む自車の複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、自車の分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離を移動する間にわたって継続して小さいことである。自車の分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離にわたって継続して小さいということは、現在位置に決定されている候補は、少なくとも、低精度の検出移動量の影響が出ていない、換言すれば、検出移動量の精度が良好であると言える。したがって自車が分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離にわたって継続して小さい場合には、絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて自車の現在位置の決定することによって、分岐点通過後の自車の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0091】
【発明の効果】
以上のように請求項1に係る発明によれば、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点を通過するときは、絶対位置検出手段によって検出される検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをすることによって、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響を小さくして、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0092】
また請求項2に係る発明によれば、絶対位置検出手段の検出結果が異常であると判定された場合、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、変位検出手段の検出結果との重みを等しくすることによって、現在位置の決定に対する検出絶対位置の影響を小さくして、決定される現在位置を実際の現在位置から大きく外れてしまうことを可及的に防止することができる。
【0093】
また請求項3に係る発明によれば、移動体が経路の分岐点付近を通過するとき、絶対位置検出手段によって検出される検出結果を用いることができないので、変位検出手段の検出結果だけに基づいて現在位置を決定することによって、決定される現在位置を実際の現在位置から大きく外れてしまうことを可及的に防止することができる。
【0094】
また請求項4に係る発明によれば、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響が小さい候補評価値を、各候補毎に、検出絶対位置および検出移動量が検出される毎に累積して、各現在位置の候補のうち累積された候補評価値が最も大きい現在位置の候補を、移動体の現在位置に決定するので、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0096】
また請求項5に係る発明によれば、移動体が分岐点付近を通過するときに、現在位置の決定に対する低精度の検出移動量の影響をなくして、決定される現在位置を実際の現在位置に可及的に近づけることができる。
【0097】
また請求項6に係る発明によれば、移動体が分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度を超えるような分岐点付近を通過するときは、絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、変位検出手段の検出結果との重みを等しくすることによって、決定される現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0098】
また請求項7に係る発明によれば、絶対位置重視処理が解除されたときには、絶対位置重視処理によって決定される移動体の現在位置よりも実際の現在位置に極めて近い現在位置を決定することができる。
【0099】
また請求項8に係る発明によれば、絶対位置重視処理が解除されたときには、絶対位置重視処理によって決定される移動体の現在位置よりも実際の現在位置に極めて近い現在位置を決定することができる。
【0100】
また請求項9に係る発明によれば、現在位置の候補が1つであるとは、この候補自体が実際の現在位置に非常に近いものとなっているので、このような実際の現在位置に非常に近い現在位置が決定されている場合には、絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて移動体の現在位置の決定することによって、分岐点通過後の移動体の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0102】
また請求項10に係る発明によれば、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さい場合には、位置決定手段によって絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて移動体の現在位置を決定することによって、分岐点通過後の移動体の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【0103】
また請求項11に係る発明によれば、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と検出絶対位置との距離が、他の候補と検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離にわたって継続して小さい場合には、位置決定手段によって絶対位置重要処理を解除して、検出絶対位置と検出移動量とに基づいて移動体の現在位置を決定することによって、分岐点通過後の移動体の現在位置をほぼ実際の現在位置にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態のロケーション装置10の構成を示すブロック図である。
【図2】道路データディスク30に記録される道路情報に含まれるノードおよびリンクを模式的に示す図である。
【図3】自動車が分岐点を通過するときのマップマッチングを説明するための模式図である。
【図4】ロケーション装置10を搭載する自動車が道路の分岐付近を通過するときの処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】図4のフローチャートのステップs4における絶対位置検出部11の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定する方法の一例を模式的に示す図である。
【図6】図4のフローチャートのステップs5の絶対位置重視処理およびステップs8の均等処理における重みを説明するための図である。
【図7】絶対位置重視処理に含まれる現在位置を変更する処理を説明するための図である。
【符号の説明】
10 ロケーション装置
11 絶対位置検出部
12 変位検出部
13 道路データベース部
14 処理部
Claims (11)
- 移動体の絶対位置を検出する絶対位置検出手段と、
移動体の移動量を検出する変位検出手段と、
移動体が移動可能な経路の情報が格納される経路データベース手段とを備えたロケーション装置において、
前記絶対位置検出手段による検出絶対位置および前記変位検出手段による検出移動量の少なくともいずれか一方と、前記経路データベース手段の経路の情報とに基づいて、移動体の現在位置を経路に対応付けて決定する位置決定手段と、
移動体の現在位置が存在する現在経路が、移動体の移動方向前方で複数の選択経路に分岐している場合に、分岐点における各選択経路の成す角度が予め定める設定角度以下であるか否かを判定する分岐判定手段と、を含み、
前記位置決定手段は、分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度以下である場合、この分岐点を移動体が通過するとき、前記検出絶対位置の重みが大きくなるように重み付けをして移動体の現在位置を決定する絶対位置重視処理を行うことを特徴とするロケーション装置。 - 前記絶対位置検出手段の検出結果が正常であるまたは異常であるかを判定する検出結果判定手段をさらに含み、
前記位置決定手段は、前記絶対位置検出手段の検出結果が異常であると判定された場合、移動体が経路の成す角度が設定角度以下である分岐点付近を通過するとき、前記絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、前記変位検出手段の検出結果との重みを等しくして移動体の現在位置を決定する均等処理を行うことを特徴とする請求項1記載のロケーション装置。 - 前記絶対位置検出手段による絶対位置の検出が不可能である場合、
前記位置決定手段は、前記変位検出手段による検出移動量だけに基づいて移動体の現在位置を決定する移動量重視処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載のロケーション装置。 - 前記絶対位置重視処理は、前記検出絶対位置と前記検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補に関して、前記検出絶対位置の評価値に前記検出絶対位置の重みが大きくなる重み係数を乗じた値と、前記検出移動量の評価値とに基づく候補評価値を求め、前記検出絶対位置および前記検出移動量が検出される毎に各候補評価値を累積して、前記位置決定手段は、前記複数の現在位置の候補の中から累積された評価値が最も大きい値となる現在位置の候補を、移動体の現在位置に決定する処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロケーション装置。
- 前記絶対位置重視処理は、前記絶対位置検出手段による検出絶対位置だけに基づいて現在位置を決定する処理を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のロケーション装置。
- 分岐点における各選択経路の成す角度が設定角度を超える場合、この分岐点を移動体が通過するとき、前記絶対位置検出手段によって検出される検出結果と、前記変位検出手段の検出結果との重みを等しくして移動体の現在位置を決定する均等処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のロケーション装置。
- 前記位置決定手段は、前記絶対位置重視処理中に予め定める解除条件を満たしたとき、前記絶対位置重視処理を解除することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のロケーション装置。
- 前記解除条件は、分岐点通過後、分岐点からの移動距離が予め定める設定距離に達することである移動距離条件を含むことを特徴とする請求項7記載のロケーション装置。
- 前記解除条件は、分岐点通過後、前記絶対位置検出手段による検出絶対位置と前記変位検出手段による検出移動量とに基づいて設定される現在位置の候補が1つになることである候補単独条件を含むことを特徴とする請求項7または8記載のロケーション装置。
- 前記解除条件は、前記位置決定手段が、前記検出絶対位置と前記検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と前記検出絶対位置との距離が、他の候補と前記検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定時間にわたって継続して小さいことである誤差最小時間条件を含むことを特徴とする請求項7〜9のいずれかに記載のロケーション装置。
- 前記解除条件は、前記位置決定手段が、前記検出絶対位置と前記検出移動量とに基づいて設定される複数の現在位置の候補から現在位置を決定している場合において、分岐点通過後、現在位置に決定されている候補と前記検出絶対位置との距離が、他の候補と前記検出絶対位置との距離よりも、予め定める設定距離を移動する間にわたって継続して小さいことである誤差最小距離条件を含むことを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載のロケーション装置。
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