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JP3970067B2 - 光路切替素子、空間光変調器および画像表示装置 - Google Patents

光路切替素子、空間光変調器および画像表示装置 Download PDF

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JP3970067B2 JP2002075596A JP2002075596A JP3970067B2 JP 3970067 B2 JP3970067 B2 JP 3970067B2 JP 2002075596 A JP2002075596 A JP 2002075596A JP 2002075596 A JP2002075596 A JP 2002075596A JP 3970067 B2 JP3970067 B2 JP 3970067B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光路切替素子、空間光変調器および画像表示装置に関し、より詳細には、入射光の反射方向を変化させることによって光路を変え、光をスイッチングする光路切替素子、及び、それを用いた空間光変調器及び画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
入射光の反射方向を変化させることによって光路を変え、光をスイッチングするデバイスおよびそれを用いた空間光変調器として、例えば特開平5−196880号公報に示されるような微小な回転鏡を二次元状に多数配列したものが知られている。図19は従来の空間光変調器の平面図であり、方形トーションビーム反射表面60とビーム支持ポスト61のみが観察される。図20は図19に示す空間光変調器のひとつの回転鏡の断面図で、図20(A)はヒンジに沿っての断面図、図20(B)はそれと直角方向の断面図である。ビーム支持ポスト61はポスト73に連結されたヒンジ71の捻れによって、ビーム60を接地電極72に向けて回転可能にする。その駆動力はポスト74によって支持されたアドレス電極75に印加される電圧で与えられる。アドレス電極75への電圧印加は、基板層82に設けられたCMOS回路(図示せず)の信号を金属層81を介して伝達することにより行われる。ビーム60の回転状態を回転鏡ごとに変えることによって、入射した光を二次元的に空間変調することができる。
この方式においては、大きな回転角を得るために回転鏡の構造が複雑になっており、製造コストが高くなるという問題がある。
【0003】
そのほかの技術として、特開平11−202222号公報に開示されている光スイッチング素子がある。図21は特開平11−202222号公報で提案されている光スイッチング素子の動作説明図である。光を全反射して伝達可能な全反射面94を備えた導光部90と、全反射面に対し抽出面101を接近させてエバネッセント光を捉え、それを反射して出射することができるプリズム102と、この光スイッチング部を駆動する駆動部110とを光の出射方向に対してこの順番で積層した構成となっている。図21の右側のセルは、駆動部110を動作させることによってプリズム102がエバネッセント光の漏出する抽出距離以上離れた位置にある状態を示している。この時には、導光部90中を伝搬してきた光線91は図21に示されるように全反射面94で全反射され図の右方向へ光線93として出射していく。駆動部110を動作させない時には図21左側のセルのようにプリズム102はエバネッセント光が漏出する抽出距離以下に近接しているので、導光部90中を伝搬してきた光線91は図21の左側セルに示されたように全反射面94で反射することなくプリズム102に進入する。プリズム102に進入した光線はプリズムの反射面102aで反射して図21に示した光線92のように導光部90を透過して出射される。
【0004】
この方式において、エバネッセント光の抽出・非抽出という2つの状態をスイッチングするには、光の波長程度以下の微小な変位でよいため比較的簡単な駆動機構を採用することができるが、図21に示したようなプリズム102の構造は複雑であるため、複数個を微小なサイズで基板上に均一に形成するのは困難であり、そのため製造歩留まりが低下し、コストアップにつながるという問題がある。また、プリズム102を全反射面94に近接させるとファンデルワールス力あるいは液架橋力が作用して、引き剥がしが困難になるという問題もある。
【0005】
さらに別の技術として、特開2000−171813号公報に開示されている光スイッチング素子がある。図22は特開2000−171813号公報で提案されている光スイッチング素子の概略構成を示す図である。全反射により光を伝えている導光体121に接触させた液晶126に電圧を印加することにより、液晶分子の配向をコントロールし、それにより実効的な屈折率を異常光に対する値と常光に対する値の間で変化させる。この結果、入射光(直線偏光)122が全反射光124として出射される状態と、透過光となったのち反射膜125によって向きを変えられて反射光123として出射させる状態とをスイッチングすることができる。
この方式においては、機械的な駆動部を持たないために上述のような問題は生じないが、光の入射方向に配列している反射面が一定周期で並んでいる場合には回折によって出射光が広がり、光利用効率が低下するという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では上記問題点を解決し、構造が簡単で、耐久性が高く、光利用効率の高い光路切替素子、空間光変調器、およびそれを用いた画像表示装置を提供することを目的とする。より具体的には、
(1)構造が簡単で耐久性が高く、かつ光利用効率の高い光路切替素子を提供すること(請求項1)、
(2)よりS/N比を高くできる光路切替素子を提供すること(請求項2)、
(3)より低コストで信頼性の高い光路切替素子を提供すること(請求項3)、
(4)上記に加え、よりS/N比を高くできる光路切替素子を提供すること(請求項4)
(5)さらにS/N比を高くできる光路切替素子を提供すること(請求項5)
(6)上記に加え、製造が容易な光路切替素子を提供すること(請求項6)、
(7)さらに製造が容易で、光利用効率を高くできる光路切替素子を提供すること(請求項7)、
(8)上記に加え、応答速度の速い光路切替素子を提供すること(請求項8)、
(9)上記に加え、光損失の小さい光路切替素子を提供すること(請求項9)、
(10)上記に加え、さらに光利用効率を高くできる光路切替素子を提供すること(請求項10)、
(11)さらに応答速度の速い光路切替素子を提供すること(請求項11)、
(12)構造が簡単で耐久性が高く、光利用効率の高い空間光変調器を提供すること(請求項12)、
(13)耐久性が高く、光利用効率の高い画像表示装置を提供すること(請求項13)、
をその目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、導光部材を介して入射した光を屈折率可変物質に入射させる光入射部と、該光入射部から前記屈折率可変物質に入った入射光を反射する反射部と、該反射部で反射した光を、前記導光部材を介して出射光として外部へ出す光出射部とよりなり、前記反射部を含む光路中に前記屈折率可変物質が封入され、該屈折率可変物質に情報に応じて信号を与え屈折率変化を生じせしめる信号入力手段を具備する光路切替素子において、前記反射部は、反射面と、該反射面と一辺を共有する逆傾斜面とが複数配列した構成を有しており、配列方向において隣接する前記反射面の間隔が一定でないことを特徴としたものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、前記信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可変物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うことを特徴としたものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1の発明において、前記信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可変物質との界面で全反射しない範囲で行うことを特徴としたものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明において、前記信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記反射部で反射した光が前記光出射部において前記導光部材とそれに接触する外部物質との界面で全反射する第一の状態と、全反射しない第二の状態とを取ることができる範囲で行うことを特徴としたものである。
【0011】
請求項5の発明は、請求項3または4のいずれか一項の発明において、前記出射光を第二の導光部材を介して外部へ出すことができる第二の光出射部を設けたことを特徴としたものである。
【0012】
請求項6の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項の発明において、前記光入射部に光学的に接合し、前記導光部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設けたことを特徴としたものである。
【0013】
請求項7の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項の発明において、前記屈折率可変物質が液晶からなることを特徴としたものである。
【0014】
請求項8の発明は、請求項1乃至6のいずれか一項の発明において、前記屈折率可変物質が液晶材料を高分子マトリクス中に分散保持した液晶/高分子複合体からなることを特徴としたものである。
【0015】
請求項9の発明は、請求項8の発明において、液晶が入射光の波長の1/5以下の粒径を有するドロップレットであることを特徴としたものである。
【0016】
請求項10の発明は、請求項7乃至9のいずれか一項の発明において、電圧無印加時に全ての液晶分子が概略一方向に配列していることを特徴としたものである。
【0017】
請求項11の発明は、請求項7乃至10のいずれか一項の発明において、前記液晶が二周波駆動液晶であることを特徴としたものである。
【0018】
請求項12の発明は、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光路切替素子の反射面が二次元アレイ状に配列された空間光変調器であって、各反射面に接する屈折率可変物質への信号印加を反射面ごとに独立に制御することによって二次元の光変調を行うことを特徴としたものである。
【0019】
請求項13の発明は、請求項12記載の空間光変調器と、該空間光変調器に光線を入射させる手段と、該空間光変調器により形成した画像をスクリーンに投影し表示する手段とを有することを特徴としたものである。
【0020】
なお、ここで光の入射方向に配列する複数の反射部は、入射光を反射部の斜め上方から入射させる本素子においては、反射部を形成した反射部材を積層する基板面に対して光の入射光軸を垂直方向から投影した投影軸方向に該反射部が配列しているものとして説明される。
【0021】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴は、導光部材を介した光入射部と、該光入射部から入った入射光を反射する反射部と、該反射部で反射した光を、前記導光部材を介して出射光として外部へ出す光出射部とよりなり、前記反射部を含む光路中に屈折率可変物質が封入され、該屈折率可変物質に情報に応じて信号を与え屈折率変化を生じせしめる信号入力手段を具備する光路切替素子において、前記反射部が複数の反射面を有しており、光の入射方向に配列する隣接反射面の間隔が配列方向に対して一定でないことを特徴とする光路切替素子にある。
【0022】
ここで、導光部材の屈折率をn、屈折率可変物質の屈折率をnとし、導光部材中を透過する光が光入射部を構成する面の法線とのなす角度(入射角)をθ、入射光が屈折率可変物質中に進入する際に前記光入射部を構成する面の法線とのなす角度(屈折角)をθとすると、スネルの法則により、以下の式が成り立つ。
sinθ/sinθ=n/n…(1)
【0023】
外部信号によってnが変化すると、(1)式に従ってθが変化し、その結果、反射部での反射角が変わる、あるいはnがnよりも小さくなり以下の式(2)を満足する場合には、入射光は導光部材と屈折率可変物質との界面で全反射する。
sinθ>n …(2)
これにより所定の位置で光出力を検出すれば、nの変化に伴って光出力が変化することになり、信号印加による光スイッチングが可能となる。
【0024】
本発明では、上記作用をする光路切替素子において、反射部が複数の反射面を有しており、光の入射方向に配列する隣接反射面の間隔が配列方向に対して一定でないようにしているので、回折による出射光の広がりを減少させることができ、その結果光利用効率を高くすることができる(請求項1)。
【0025】
また、信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記入射光が前記導光部材と屈折率可変物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うので、高いS/N比を得ることができる(請求項2)。
【0026】
また、信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記入射光が前記導光部材と屈折率可変物質との界面で全反射しない範囲で行うことで、導光部材の屈折率の制約が少ないため、安価な材料を用いてデバイスおよびシステムを実現することができる(請求項3)。
【0027】
上記において、信号による屈折率可変物質の屈折率変化を、反射部で反射した光が光出射部において導光部材とそれに接触する外部物質との界面で全反射する第一の状態と、全反射しない第二の状態とを取ることができる範囲で行うことが好ましい。この場合、θの変化量に比べて出射角の変化量が非常に大きくなり、さらに高いS/N比が得られる(請求項4)。
【0028】
さらには、出射光を第二の導光部材を介して外部へ出すことができる第二の光出射部を設けることが好ましい。光出射部から出射した光は、再び第二の導光部材に入射し、第二の光出射部から出射する。この時の出射角の変化量は第二の導光部材がない時よりも大きくすることが可能であり、より高いS/N比を得ることができる(請求項5)。
【0029】
また、光入射部に光学的接合し、導光部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設けることが製造の容易さから好ましい。この場合、平板導光体と反射部とこの間に封入された屈折率可変物質とによって構成されるデバイスを作製した後に、導光部材を光学的接合させればよいので、複雑な形状の導光部材を用いてデバイスを作製するよりは格段に製造が容易となる(請求項6)。
【0030】
屈折率可変物質としては、外部からエネルギーを与えることによって屈折率が変化するものであれば使用可能であるが、制御のしやすさから電界によって屈折率が変化する、いわゆる電気光学材料が好適に使用できる。電気光学材料としては、ポッケルス効果を示すLiNbO3やカー効果を示すBaTiO3やPLZTなどの固体結晶、液晶などが知られているが、中でも電界強度当たりの屈折率変化量が大きいことおよび流動性があることから液晶が好ましい。屈折率変化量が大きいことにより、入射角θを小さくすることができる、あるいは角度マージンを大きくすることができる。その結果光損失を小さく、すなわち光利用効率を高くすることができる。また、流動性があることにより導光部材(あるいは平板導光体)および反射部への光学的接触を容易に実現することができる(請求項7)。
【0031】
屈折率可変物質として、液晶/高分子複合体を用いることが応答速度の点から好ましい。このような液晶/高分子複合体として、液晶ドロップレットを高分子マトリクス中に分散した、いわゆる高分子分散液晶が好適に使用できる。高分子分散液晶の応答速度は液晶ドロップレットの粒径を小さくするにつれて速くなることが実験的にわかっており、特に入射光の波長の1/5以下の粒径にすることが、散乱が減少し光透過率が高くなる、すなわち光損失が著しく小さくなることから好ましい。なお、ここでいう粒径とは構造体を代表する粒径であって、通常は電子顕微鏡写真等によって計測された平均粒径が好適に使用される(請求項8、9)。
【0032】
上記の液晶は電圧無印加時に全ての液晶分子が概略一方向に配列していることが好ましい。この方向を電圧印加時に液晶分子が揃う方向(電界方向)とほぼ直交させることにより大きな屈折率差が得られるため、入射角θを小さくすることができる、あるいは角度マージンを大きくすることができる。その結果光損失を小さく、すなわち光利用効率を高くすることができる(請求項10)。
【0033】
上記の液晶は二周波駆動液晶であることが好ましい。二周波駆動液晶とは液晶に印加する電圧の周波数によって液晶の誘電異方性の符号が異なる液晶で、高速な配向動作に特徴がある。誘電異方性とは液晶分子の長軸方向と短軸方向で誘電率が異なる性質で、電界を印加したときに誘電率の大きい方向が電界方向に向く。液晶分子の長軸方向の誘電率が短軸方向の誘電率よりも大きい時を誘電異方性が正とするので、誘電異方性が正の場合には液晶分子の長軸が電界方向に配向し、誘電異方性が負の場合には液晶分子の短軸が電界方向に配向する。二周波駆動液晶では長軸を電界方向に配向させる場合でも、短軸を電界方向に配向させる場合でも、液晶分子にローレンツ力が作用するため、ネマティック液晶など通常の液晶材料に比べて配向運動が高速に行われるので、応答速度を速くすることができる(請求項11)。
【0034】
上記本発明の光路切替素子において、反射面を二次元アレイ状に配列し、各反射面に接する屈折率可変物質への信号印加を反射面ごとに独立に制御することによって二次元空間光変調器を構成することができる。このような空間光変調器は構造が簡単であるため、耐久性が高く安価で、かつ光利用効率が高くなる。(請求項12)。
【0035】
上記の空間光変調器と、光線入射手段および空間光変調器により形成した画像をスクリーンに拡大投影する手段を設けることにより、耐久性が高く安価で、光利用効率の高い画像表示装置を構成することができる(請求項13)。
【0036】
(実施の形態1)
図1及び図2は、本発明の第1の実施形態を説明するための図である。ガラス、プラスチック等からなる光学的に透明な導光部材1を介して光源からの光線を屈折率可変物質5に入射させる光入射部3、反射部6で反射した光線を導光部材1の外部へと出射させる光出射部4を有している。反射部6は入射光を実質的に出射光に変換する反射面18と、これと一辺を共有する逆傾斜面19によって構成される。反射部6を含む反射部材15はSi、ガラス等からなる基板9上にガラス、プラスチックまたは酸化シリコン、窒化シリコン、酸化アルミニウム等のセラミックス等からなる絶縁体8で傾斜面を形成した後、傾斜面にAl、Ag等からなる高反射率の金属膜7を真空蒸着、スパッタリング等の公知の方法で形成して得ることができる。また、必要に応じてフォトリソエッチングによりパターンニングしてもよい。この金属膜7は電極としても作用する。基板9には金属膜7に情報に応じた信号電圧を印加するための駆動素子が形成され、情報データを電圧信号に変換するインターフェース部に接続されるのが好ましい。
【0037】
反射部としては、絶縁体8が基板9を兼ねる構成や金属板あるいは半導体ウエハを基板として直接傾斜面を形成する構成等も可能である。好適な傾斜面形成方法の一例を挙げれば、面積階調もしくは濃度諧調のパターンを形成したフォトマスクを用いてパターンニングしてドライエッチングを行う異方性エッチング法がある。屈折率可変物質5としては、液晶が好適に使用できる。液晶材料としてはネマティック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶等を用いることができ、単一もしくは2種類以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であってもよい。光入射部3には屈折率可変物質5に電圧を印加するためのITO等からなる透明電極10が設けられている。液晶分子を予め配向させるためにSiO、ポリイミド等からなる図示しない配向膜を少なくとも透明電極10および金属膜7の表面に形成するのが好ましい。屈折率可変物質5が液晶のように流動性のある材料からなる時には、必要に応じてスペーサ材を混合したエポキシ樹脂等からなるシール剤11を形成して、保持するのがよい。作製工程の一例を示せば、導光部材1(もしくは反射部材15)の周辺部に熱硬化性のエポキシ樹脂を一部に開口部(注入孔)を残して印刷した後、反射部材15(もしくは導光部材1)を貼り合わせて加熱硬化する。注入孔から液晶を注入した後、孔を接着剤で塞げば完成する。
【0038】
図1は屈折率可変物質5の屈折率nが導光部材の屈折率nより小さく、前述の式(2)を満たすような信号を印加した場合で、入射光は入射部3で全反射し、光出射部4とは異なる方向に出射するため、光出射部4に対向して設けられた光検出器13では検出されない(オフ状態)。図2はnがnと概略同程度となるような信号を印加した場合で、入射光は屈折率可変物質5中に進入し、反射部6に到達する。反射面18の法線と光入射部を構成する面の法線とのなす角度、すなわち反射面18の傾斜角αをα=θ/2(≒θ/2)に設定しておけば、反射光は光出射部4に垂直に入射し出射するため、光検出器13で検出される(オン状態)。
【0039】
入射エリアが広い場合には複数の反射面を形成することによって、光入射部3から反射部6までの距離、すなわち屈折率可変物質5の層厚を小さくすることができ、その結果屈折率変化を生じさせるために印加する電圧信号等(駆動エネルギー)を小さくすることができる。また、二次元の空間光変調を行う場合には、画像データ等に応じて独立に信号が印加できる複数の反射面が必要である。このような場合に光の入射方向に配列する隣接反射面の間隔が配列方向に対して一定であると、各反射面から出射する光は回折を受けて正反射方向と異なる方向に出射する成分が発生し、一部は光検出器に取り込まれなくなるため、光利用効率が低下する。本実施形態においては光の入射方向に配列する隣接反射面18の間隔が配列方向に対して一定でないようにしている。すなわち、図2に示すように隣接反射面18の間隔を順にP1,P2,P3と異ならせることによって、回折の影響を減少させている。
【0040】
具体的な計算結果を示す。入射光と反射面18の法線とのなす角度(反射面に対する入射角)をψi、回折光と反射面18の法線とのなす角度(法線方向を0°としてψi方向を正にとる)をψd、回折次数をn、波長をλ、反射面18の配列周期(ピッチ)をPとすると、以下の式が成り立つ。
nλ=P(sinψi+sinψd) …(3)
θ≒θ=70°、α=35°とすると、ψi=35°となる。λ=0.63μmの時のψd(°)を式(3)から計算した結果を表1に示す。
【0041】
【表1】
Figure 0003970067
【0042】
ピッチによらずn=0の時はψd=−35°(正反射)である。2次の回折まで考慮すると、正反射方向からの広がりはP=10μmで約±9°、P=30μmで約±3°、P=50μmで約±1.8°であることがわかる。駆動エネルギーあるいは二次元の空間光変調を行う場合の空間分解能(解像度)の観点からはピッチが小さい方が望ましい。図2において、仮にP1=P2=P3=10μmとすると出射光は約±9°の広がりを持つことになるが、P1=10μm、P2=12.5μm、P3=7.5μmとすると一定周期とならないので回折は起こらない。
【0043】
さらに照射エリアを広げる、すなわち反射面18の数を増やす場合には、平均のピッチを10μmに保った(出射全光量の面内分布を均一化するために必要)まま隣接する反射面18の間隔を全て異ならせるのは製造上極めて困難である。その場合例えば各面間隔を上記の値とし、P1,P2,P3,P1,P2,P3,P1,P2,P3,…と繰り返せば周期PはP1+P2+P3=30μmに増加し、出射光の広がりは約±3°に減少する。さらにP1=10μm、P2=13μm、P3=7μm、P4=11μm、P5=9μmとして、各面間隔をP1,P2,P3,P4,P5,P1,P2,P3,P4,P5,P1,P2,P3,P4,P5,…と繰り返せば周期PはP1+P2+P3+P4+P5=50μmに増加し、出射光の広がりは約±1.8°に減少する。また、ピッチの増加に伴い高次の回折効率が減少するため、広がった部分の光量は小さくなる。したがってこの程度の広がりであれば実用上ほとんど問題がない。
【0044】
具体的な例として、導光部材1をフリントガラスSF18(nd=1.722)で作製し、屈折率可変物質5をネマティック液晶E7(常光屈折率no=1.522,異常光屈折率ne=1.746,メルク社)とし、予め図示しない配向膜を用いて液晶分子12を図1のように光入射部3を構成する面(入射面)に平行で紙面に垂直な方向に配向しておく。配向膜としてはSiO、ポリイミド等の公知の材料が使用でき、少なくとも透明電極10および金属膜7の表面に形成するのが好ましい。図1の状態(電圧無印加)でレーザー光(波長633nm)をP偏光としてθ=69°で入射させると、この光に対しては液晶の屈折率はn=ne・no/(nocosθ+nesinθ1/2≒1.546となるので、式(2)を満たし全反射する。光入射部3に対して液晶分子がほぼ垂直に配向する電圧を透明電極10と金属膜7の間に印加した場合(図2の状態)には、同じ光に対して液晶の屈折率はn’=ne・no/(necosθ+nosinθ1/2≒1.712となるので、式(2)を満たさず、入射光は屈折率可変物質(液晶)中を透過して反射面18に到達する。屈折角θ≒70°となるので、α=35°に設定すると入射光は反射面18で反射し、光出射部4からほぼ垂直に出射する。
【0045】
(実施の形態2)
図3及び図4は、本発明の第2の実施形態を説明するための図である。本実施形態の基本的な構成は第1の実施形態と同様であるが、導光部材1と屈折率可変物質5との界面で全反射しないように導光部材1および屈折率可変物質5の材料、形状を変えている。図3は屈折率可変物質5の屈折率nが導光部材1の屈折率nより大きい場合で屈折角θは式(1)に従って入射角θより小さくなる。反射面18の傾斜角αをα≒θ/2(>θ/2)に設定し、光入射部3を構成する面と光出射部4を構成する面とが平行であるようにすると、反射面18で反射した光は光出射部4に対してφ≒θ−θの角度で入射するので、導光部材1に接触している外部物質が空気(n=1)の場合には出射角φ=sin−1(nsinφ)で出射する。図4はnがnと概略同程度の場合でθはθにほぼ等しいため、入射光は反射面18で反射し、光出射部4からほぼ垂直に出射する。光検出器13を光出射部4に対向させて充分な距離を置いて設置すれば、図3の時にはほとんど検出されない(オフ状態)が、図4の時には検出される(オン状態)。
【0046】
この場合も第1の実施形態と同様に隣接反射面の間隔を異ならせることによって、回折による出射光の広がりを低減できるが、第1の実施形態と異なりオン状態(図4の時)のみでなく、オフ状態(図3の時)も回折の影響を受けるためその出射光の広がりも低減される。これにより漏れ光(オフ時に検出される光量)が少なくなるので、S/N比の向上にも寄与する。
【0047】
具体的な例として、導光部材1をクラウンガラスBK7(nd=1.517)で作製し、屈折率可変物質5をネマティック液晶E7(常光屈折率no=1.522,異常光屈折率ne=1.746)とし、予め図示しない配向膜を用いて液晶分子12を図3のように光入射部3を構成する面(入射面)に平行で紙面に垂直な方向に配向しておく。配向膜としてはSiO、ポリイミド等の公知の材料が使用でき、少なくとも透明電極10および金属膜7の表面に形成するのが好ましい。図3の状態(電圧無印加)でレーザー光(波長633nm)をS偏光としてθ=60°で入射させると、この光に対しては液晶の屈折率はn≒1.746となるので、式(1)に従ってθ≒49°となる。反射面18で反射した光は再び光入射部3を横切る時にも屈折するため、φ≒13°となり、光出射部4からφ≒20°で出射する。光入射部3に対して液晶分子がほぼ垂直に配向する電圧を透明電極10と金属膜7の間に印加した場合(図4の状態)には、同じ光に対して液晶の屈折率はn’≒1.522となるので、θ≒60°となる。α=30°に設定すると入射光は反射面18で反射し、光出射部4からほぼ垂直に出射する。
【0048】
(実施の形態3)
図5及び図6は、本発明の第3の実施形態を説明するための図である。本実施形態の基本的な構成は第2の実施形態と同様であるが、光出射部4において導光部材1とそれに接触する外部物質との界面で全反射する状態(図5)と、全反射しない状態(図6)とを取ることができるように導光部材1の形状を変えている。また、図6の時に光出射部4から出射した光を再び入射させ、第二の光出射部21から出射させるための第二の導光部材20が設けられている。第二の導光部材20の屈折率は導光部材1と概ね等しいものが選択される。この例では光出射部4と第二の導光部材20(ともに入射光の波長程度の平滑度で仕上げている)をラフに密着させることによって、入射光の波長程度の空隙(空気層2)を持たせている。
【0049】
図5は屈折率可変物質5の屈折率nが導光部材1の屈折率nより大きい場合で屈折角θは式(1)に従って入射角θより小さくなる。反射面18の傾斜角αをα≒θ/2(>θ/2)に設定し、光入射部3を構成する面と光出射部4を構成する面とのなす角度をβとすると、反射面18で反射した光は光出射部4に対してφ≒β+θ−θの角度で入射するので、導光部材1に接触している外部物質が空気(n=1)の場合にはnsinφ>1、すなわちθ<β+θ−sin−1(1/n)を満たせば全反射して光吸収膜14で吸収される。図6はnがnと概略同程度の場合でθはθにほぼ等しいため、反射光は光出射部に対して概略φ’=βの角度で入射し、出射角φ=sin−1(nsinβ)で出射するが、直ぐに第二の導光部材20に入射する。第二の光出射部21を構成する面と光入射部3を構成する面とが平行であるようにすると、光は第二の光出射部21からほぼ垂直に出射する。図6の出射光が検出面に垂直に入射するように光検出器13を設置すると、図6の場合には検出される(オン状態)が、図5の場合にはほとんど検出されない(オフ状態)。
【0050】
具体的な例として、導光部材1および第二の導光部材20をクラウンガラスBK7(nd=1.517)で作製し、屈折率可変物質5をネマティック液晶E7(常光屈折率no=1.522,異常光屈折率ne=1.746)とし、予め図示しない配向膜を用いて液晶分子12を図5のように光入射部3を構成する面(入射面)に平行で紙面に垂直な方向に配向しておく。配向膜としてはSiO、ポリイミド等の公知の材料が使用でき、少なくとも透明電極10および金属膜7の表面に形成するのが好ましい。θ=60°、α=30°、β=35°に設定し、図5の状態(電圧無印加)でレーザー光(波長633nm)をS偏光として入射させると、この光に対しては液晶の屈折率はn≒1.746となるので、式(1)に従ってθ≒49°となる。反射面18で反射した光は再び光入射部を横切る時にも屈折するため、φ≒β+13°=48°となり、nsinφ>1を満たすので、光出射部4で全反射して光吸収膜14で吸収される。光入射部3に対して液晶分子がほぼ垂直に配向する電圧を透明電極10と金属膜7の間に印加した場合(図6の状態)には、同じ光に対して液晶の屈折率はn’≒1.522となるので、θ≒60°となる。反射光は直進して、第二の光出射部21からほぼ垂直に出射する。
【0051】
(実施の形態4)
図7及び図8は、本発明の第4の実施形態を説明するための図で、第1の実施形態と同様にオフ状態を図7に、オン状態を図8に示すものである。図中、17は導光部材1と屈折率が概略等しい平板導光体で、光入射部3と光学的接合がなされている。その他の構成は第1の実施形態と同様であり、動作原理も同じである。光学的接合とは、両部材間の間隙が使用する光の波長に比べて充分に小さいほどに密着している状態であって、具体的には流動性のある物体を両者間に介在させることによって得ることができる。流動性のある物体は両部材との密着を確保した後に固化しても構わない。より具体的には流動性のある物体として、屈折率が概略導光部材1および、平板導光体17と等しい揮発性の低い液体あるいは光硬化性接着剤を用いるのが好適である。この実施形態においては屈折率可変物質5と接するのは平板導光体17であるので、透明電極10は平板導光体17上に形成される。この場合導光部材1の接合は最後に行えばよいので、デバイスの主要部分の作製を複雑な形状の導光部材を用いないで行うことができるため、歩留まりが向上し、コストを低減することができる。
【0052】
(実施の形態5)
図9及び図10は、本発明の第5の実施形態を説明するための図で、第4の実施形態と同様に、オフ状態を図9に、オン状態を図10に示すものである。本実施形態は、屈折率可変物質5として、高分子分散液晶を用いる以外は第4の実施形態と同様の構成である。高分子分散液晶は高分子マトリクス23中に液晶ドロップレット22が分散されてなる。液晶材料としてはネマティック液晶、スメクティック液晶、コレステリック液晶等を用いることができ、単一もしくは2種類以上の液晶性化合物や液晶性化合物以外の物質も含んだ混合物であってもよい。高分子マトリクス材料としては透明なポリマーが好ましく、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂のいずれであってもよい。高分子分散液晶の製法としては、(1)液晶と熱あるいは光硬化(重合)性モノマーやオリゴマーもしくはプレポリマーで溶液を作り、重合によって相分離させる重合相分離法、(2)液晶と高分子と溶剤で溶液を作り、溶剤を蒸発させることによって相分離させる溶媒蒸発相分離法、(3)液晶と熱可塑性高分子を加熱溶解させた後、冷却によって相分離させる熱相分離法などを用いることができる。
【0053】
ポリマーとしては、製造工程の容易さ、液晶相との分離性等の点から紫外線硬化型の樹脂を用いるのが好ましい。具体的な例として紫外線硬化性アクリル系樹脂が例示され、特に紫外線照射によって重合硬化するアクリルモノマー、アクリルオリゴマーを含有するものが好ましい。このようなモノマーまたはオリゴマーとしては(ポリ)エステルアクリレート、(ポリ)ウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、ポリブタジエンアクリレート、シリコーンアクリレート、メラミンアクリレート、(ポリ)ホスファゼンメタクリレート等がある。その他の例として、チオール−エン系も光硬化速度が速いことから好適に使用できる。
また重合を速やかに行うために光重合開始剤を用いてもよく、この例としてジクロロアセトフェノンやトリクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾフェノン、ミヒラーケトン、ベンゾイル、ベンゾインアルキルエーテル、ベンジルジメチルケタール、モノサルファイド、チオキサントン類、アゾ化合物、ジアリルヨードニウム塩、トリアリルスルフォニウム塩、ビス(トリクロロメチル)トリアジン化合物等を挙げることができる。
【0054】
この紫外線硬化性化合物中に液晶材料を均一に溶解させた液状物を反射部材15と導光部材1間に注入した後、紫外線照射を行うことによって紫外線硬化性化合物を硬化させると同時に液晶材料を相分離させ、高分子分散液晶層を形成する。
液晶ドロップレットサイズと応答速度の関係について詳細に調べた結果を以下に示す。高分子分散液晶における液晶ドロップレットの大きさは、プレポリマーの組成、液晶の混合濃度、硬化時の紫外線強度等を変えることによって変化させることができる。図11は液晶ドロップレットサイズと応答速度との関係を示したものである。液晶材料はE7およびBL24(no=1.513,ne=1.717,メルク社)、プレポリマーはNOA60,65および81(ノーランド社)を適宜用いた。応答速度の測定は図12に示す装置を用いて、試料37にパルス電圧(200V)を印加した時の光出力の立ち上がり時間(Ton)と立ち下がり時間(Toff)の合計を測定した。なお、試料37は高分子分散液晶層40の厚さを20μm、光路長を1mmとした。
【0055】
高分子分散液晶に電界が印加されていない時と印加されている時の様子を図13に模式的に示す。電界が印加されていない時には液晶ドロップレットの向きはランダムであるので、x軸、y軸、z軸方向の屈折率はどれも等しく、層全体が光学的に等方な媒体になっている。z方向に電界を印加すると、液晶分子の分子軸がこの方向にそろうため、z軸方向の屈折率は大きくなり、x軸およびy軸方向の屈折率はお互いに等しいまま、その大きさが小さくなる。図12のように光が電界方向とは垂直のx方向から入射される場合、yz平面に複屈折が生じるために偏光状態を変化させることができ、検光子を通した光出力が変化する。本発明ではこのような複屈折現象は利用しないが、電界印加時の液晶分子の挙動とそれに伴う屈折率変化を利用するので、図11の応答速度は本発明においても同様に適用できる。図11から液晶ドロップレットサイズが小さくなるにつれて応答速度が速くなることがわかる。
【0056】
さらには、液晶ドロップレットの粒径を入射光の波長の1/5以下、より望ましくは1/10以下にすることが光透過率の観点から好ましい。以下にレイリー散乱理論から光透過率を計算した結果を示す。体積Vの球形散乱体が数密度Nで存在する場合、厚さLの媒体の光透過率Tは下記式(4)のように表される。
T=exp(−NRL),R=24π((m−1)/(m+2))/λ …(4)
【0057】
ここで、Rは散乱断面積、mは散乱体の屈折率と媒体の屈折率の比、λは使用する光の波長である。m=1.07、L=100μmとした時の透過率Tを散乱体すなわち液晶ドロップレットの粒径d、体積分率(=NV)および波長λをパラメータとして計算した。式からわかるようにdが大きくなる(すなわちVが大きくなる)ほど、またλが小さくなるほどTが減少する。また、透過率としては、90%(T=0.9)以上であることが光利用効率の点から好ましい。図14はT=0.9となる粒径を体積分率が10%(d(0.1))、30%(d(0.3))および50%(d(0.5))の場合について、波長に対してプロットしたものである。体積分率が小さいと屈折率変化量が小さくS/N比がとれなくなるので、体積分率は10%以上が好ましく、50%程度がより好ましい。これ以上の体積分率では作製が極めて困難になる。この観点から、図14より、光路切替素子として適用される可視〜赤外領域の波長に対しては、dがλ/5以下であるのが好ましく、λ/10以下であることがより好ましい。なお、この計算ではmおよびLを固定したが、実デバイスにおいてこれ以下の値であると考えられるため、上記の粒径範囲であれば問題はない。
【0058】
具体的な高分子分散液晶の例として、ネマティック液晶BL24(no=1.513,ne=1.717,メルク社)を紫外線硬化性プレポリマーNOA81(ノーランド社)に溶解(液晶重量濃度45%)し、紫外線(400mW/cm2)を照射したもの(液晶ドロップレットの平均粒径は約60nm)を用い、導光部材1およびをフリントガラスSF2(nd=1.648)とし、レーザー光(波長633nm)をP偏光として入射角θ=75°で入射させる。図9の時(電界無印加時)には液晶分子の配向したドロップレット22の向きがランダムであるため、層全体が光学的に等方な媒体になっており、その屈折率はほぼ液晶の平均屈折率(≒(2no+ne)/3≒1.58)と高分子マトリクスの屈折率(≒1.56)との体積平均(≒1.57)と見なすことができる(液晶の体積分率を約35%と見積もった)。なお、この場合予め配向処理を行っていない。この時式(2)を満たすため全反射する。図10の時には液晶分子が電界方向に配列し、上記偏光に対する高分子分散液晶層の屈折率は液晶の屈折率(ne・no/(necosθ1+nosinθ11/2=1.70)と高分子マトリクスの屈折率(≒1.56)との体積平均(≒1.61)と見なすことができる。この時式(1)に従って屈折角はθ≒78°となり、α=39°に設定しておけば反射光は出射部4からほぼ垂直に出射し、光検出器13で検出される。図9の状態と図10の状態との間のスイッチング時間は数10μsのオーダーが得られ、この値はバルク液晶に比べ2桁以上高速になっている。
【0059】
(実施の形態6)
図15及び図16は、本発明の第6の実施形態を説明するための図である。本実施形態は、電圧無印加時(図15の時)に、ドロップレット中の全ての液晶分子が概略一方向に配列している以外は第5の実施形態と同様の構成である。この配列方向は電圧印加時(図16の時)に液晶分子が揃う方向(電界方向)とほぼ直交し、光入射部3に対して水平で紙面に垂直な方向にするのがよい。
具体的には第5の実施形態と同様の材料および処方の高分子分散液晶を用いた場合、同じ入射光(P偏光、θ=75°)に対して、図15の時に高分子分散液晶層の屈折率は液晶の屈折率(ne・no/(nocosθ+nesinθ1/2=1.52)と高分子マトリクスの屈折率(≒1.56)との体積平均(≒1.55)と見なすことができる。この時式(2)を満たすため全反射するが、臨界角が約70°で第5の実施形態の場合(約72°)よりも小さくなる。言いかえると入射角のマージンが広くなるため、より広い角度分布を持った光が利用でき、光利用効率の向上に繋がる。図16の時には液晶分子が電界方向に配列し、同じ光に対する高分子分散液晶層の屈折率は液晶の屈折率(ne・no/(necosθ+nosinθ1/2=1.70)と高分子マトリクスの屈折率(≒1.56)との体積平均(≒1.61)と見なすことができる。この時式(1)に従って屈折角はθ≒78°となり、α=39°に設定しておけば反射光は出射部4からほぼ垂直に出射し、光検出器13で検出される。
【0060】
液晶分子を予め一方向に配列させる方法として、前述のような配向膜を用いる方法以外に以下に示すような方法を用いることも可能である。高分子マトリクス材料を重合する際に電界を印加することで、液晶を一方向に配向することができる。この時、液晶に接しているプレポリマーは液晶の配向に引きずられて同じ方向に配向する。この状態でプレポリマーを重合すると液晶との界面は液晶の配向に倣った形で固定される。この界面構造は液晶に対して配向膜として機能するため、高分子マトリクス材料が硬化した後に電界を解除しても、液晶は重合時に印加していた電界方向に揃うことになる。また、電界の代わりに磁界を用いる方法も好適に使用できる。
【0061】
(実施の形態7)
本発明の第7の実施形態を図1,図2及び図17に基づき説明する。本実施形態は、基本的な素子構造は第1の実施形態と同様であるが、屈折率可変物質5として二周波駆動液晶を用いている。
図17に二周波駆動液晶の誘電異方性の周波数特性を示す。印加電圧の周波数が高くなり、クロスオーバー周波数fcを越えると誘電異方性が負となる。クロスオーバー周波数以下の周波数fの電圧を印加した場合には液晶分子が電界方向に配向する(図2)。クロスオーバー周波数以上の周波数fの電圧を印加すると、液晶の長軸は電界にほぼ垂直な方向すなわち光入射部3にほぼ平行な方向に配向するが、予め配向処理を行うことで面内での向きを紙面垂直方向に揃えることができる(図1)。
【0062】
二周波駆動液晶では長軸を電界方向に配向させる場合でも、短軸を電界方向に配向させる場合でも、液晶分子にローレンツ力が作用するため、ネマティック液晶など通常の液晶材料に比べて配向運動が高速に行われる。例えば、図2の状態から図1の状態に切り替える際に、通常のネマティック液晶では電圧を0Vにした時の配向規制力による戻りを利用するため、応答に数ms〜数10msを要するが、二周波駆動液晶を用いて高周波電界で強制的に配向変化を起こさせる場合には1ms以下での応答が可能となる。
【0063】
二周波駆動液晶としては、例えば、2,3−ジシアノ−4−ペンチルオキシフェニル−4−(トランス−4−エチルシクロヘキシル)ベンゾアート、2,3−ジシアノ−4ペンチルオキシフェニル−トランス−4−プロピル−1−シクロヘキサンカルボキシラート、2,3−ジシアノ−4−エトキシフェニル−4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)ベンゾアート、2,3−ジシアノ−4−エトキシフェニル−4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)ベンゾアート、2,3−ジシアノ−4−ブトキシフェニル−4−(トランス−4−ブチルシクロヘキシル)ベンゾアートなどを用いることができる。
【0064】
具体的な例として、導光部材1をフリントガラスSF8(nd=1.689)で作製し、屈折率可変物質5を二周波駆動液晶MX001543(no=1.4978,ne=1.7192,クロスオーバー周波数fc≒20kHz,メルク社)とし、予め図示しない配向膜を用いて液晶分子12を図1のように光入射部3に対してほぼ平行で紙面に垂直な方向に配向しておく。配向膜としてはSiO、ポリイミド等の公知の材料が使用でき、少なくとも透明電極10および金属膜7の表面に形成するのが好ましい。透明電極10と金属膜7の間にクロスオーバー周波数以上の周波数f=100kHzの電圧を印加した状態(図1)で、レーザー光(波長633nm)をP偏光として入射角θ=70°で入射させると、この光に対しては液晶の屈折率はn=ne・no/(nocosθ+nesinθ1/2≒1.519となるので、式(2)を満たし全反射する。クロスオーバー周波数以下の周波数f=1kHzの電圧を印加した場合(図2)には、同じ光に対して液晶の屈折率はn’=ne・no/(necosθ+nosinθ1/2≒1.688となるので、式(1)に従って屈折角はθ≒70°となり、α=35°に設定しておけば反射光は光出射部4からほぼ垂直に出射し、光検出器13で検出される。
【0065】
実施の形態8
図18は、本発明の第8の実施形態を説明するための図で、二次元空間光変調器50の斜視図である。本実施形態の基本的な構成は上記第1、第4乃至第7の実施形態と同様であるが、個別電極を兼ねる金属膜7が二次元アレイ状に配置されている。図18では明らかでないが、紙面の左右方向に配列した隣接反射面の間隔は配列方向に一定でないようにしている。基板9には各個別電極に接続され、それらに選択的に信号を供給するための駆動素子(図示せず)が設けられている。アレイ状に配列した各個別電極に選択的に電圧信号を印加することによって、選択された個別電極(金属膜7)からの反射光のみが光出射部4から出射し、面状の光のON/OFF(空間光変調)ができる。LEDアレイ,ランプ等の光源から光をコリメートレンズ(あるいは光インテグレータ)、偏光変換光学系を介してP偏光として、導光部材1から屈折率可変物質5へ入射させ、光出射部4の外側に投影レンズを設置し、スクリーンに投影することで画像表示装置を形成することができる。
【0066】
上記二次元アレイ状の空間光変調器を使った画像表示装置では、赤、緑、青など複数の波長の入射光を使い、時分割で各色の画像を表示したり(フィールドシーケンシャル方式)、複数の空間光変調器を設けて各色の画像を同時に投影することで、フルカラー画像を表示することもできる。
【0067】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の光路切替素子によれば、導光部材を介した光入射部と、光入射部から入った入射光を反射する反射部と、反射部で反射した光を、導光部材を介して出射光として外部へ出す光出射部とよりなり、反射部を含む光路中に屈折率可変物質が封入され、屈折率可変物質に情報に応じて信号を与え屈折率変化を生じせしめる信号入力手段を具備する光路切替素子において、反射部が複数の反射面を有しており、入射光軸の投影軸方向に配列する隣接反射面の間隔が配列方向に対して一定でないようにすることにより、構造が簡単で耐久性が高く、かつ光利用効率の高い光路切替素子を提供することができる。また、屈折率可変物質の屈折率変化を、入射光が導光部材と屈折率可変物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うようにすることにより、上記に加え、S/N比の高い光路切替素子を提供することができる。
【0068】
また、屈折率可変物質の屈折率変化を、入射光が導光部材と屈折率可変物質との界面で全反射しない範囲で行うようにすることにより、低コストで信頼性の高い光路切替装置を提供することができる。また、反射部で反射した光が光出射部において導光部材とそれに接触する外部物質との界面で全反射する第一の状態と、全反射しない第二の状態とを取るようにすることにより、上記に加え、よりS/N比の高い光路切替素子を提供することができる。また、出射光を第二の導光部材を介して外部へ出すことができる第二の光出射部を設けたので、さらにS/N比の高い光路切替素子を提供することができる。
【0069】
また、導光部材に光学的接合し、導光部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設けることにより、上記に加え、製造が容易な光路切替素子を提供することができる。また、屈折率可変物質が液晶からなるので、さらに製造が容易で、光利用効率を高くできる光路切替素子を提供することができる。さらに、屈折率可変物質が液晶材料を高分子マトリクス中に分散保持した液晶/高分子複合体(高分子分散液晶)からなるようにすることにより、上記に加え、応答速度の速い光路切替素子を提供することができる。また、屈折率可変物質が高分子分散液晶からなり、液晶を入射光の波長の1/5以下の粒径を有するドロップレットとすることにより、上記に加え、光損失の小さい光路切替素子を提供することができる。
【0070】
また、電圧無印加時に全ての液晶分子が概略一方向に配列しているようにすることにより、上記に加え、より光利用効率を高くできる光路切替素子を提供することができる。また、液晶として二周波駆動液晶を用いることにより、さらに応答速度の速い光路切替素子を提供することができる。
【0071】
また、本発明の空間光変調器によれば、上記のごとくの光路切替素子を二次元アレイ状に配列することにより、構造が簡単で耐久性が高く、かつ光利用効率の高い空間光変調器を提供することができる。また本発明の画像表示装置によれば、上記の空間光変調器により形成した画像をスクリーンに投影するようにすることにより、耐久性が高く、光利用効率の高い画像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態を説明するための図である。
【図2】 本発明の第1の実施形態を説明するための他の図である。
【図3】 本発明の第2の実施形態を説明するための図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態を説明するための他の図である。
【図5】 本発明の第3の実施形態を説明するための図である。
【図6】 本発明の第3の実施形態を説明するための他の図である。
【図7】 本発明の第4の実施形態を説明するための図である。
【図8】 本発明の第4の実施形態を説明するための他の図である。
【図9】 本発明の第5の実施形態を説明するための図である。
【図10】 本発明の第5の実施形態を説明するための他の図である。
【図11】 液晶ドロップレットサイズと応答速度との関係を示した図である。
【図12】 液晶ドロップレットの応答速度を測定するための装置を示す概略図である。
【図13】 高分子分散液晶に電界が印加されていない時と印加されている時の様子を模式的に示した図である。
【図14】 T=0.9となる粒径を体積分率が10%、30%および50%の場合について、波長に対してプロットした図である。
【図15】 本発明の第6の実施形態を説明するための図である。
【図16】 本発明の第6の実施形態を説明するための他の図である。
【図17】 本発明の第7の実施形態を説明するための図である
【図18】 本発明の第8の実施形態を説明するための他の図である
【図19】 従来の空間光変調器の一例の平面図である。
【図20】 図19のひとつの回転鏡の断面図を示した図である。
【図21】 特開平11−202222号公報の光スイッチング素子の動作説明図である。
【図22】 特開2000−171813号公報で提案されている光スイッチング素子の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1…導光部材、3…光入射部、4…光出射部、5…屈折率可変物質、6…反射部、7…金属膜、8…絶縁体、9…基板、10…透明電極、11…シール剤、12…液晶分子、13…光検出器、14…光吸収膜、15…反射部材、17…平板導光体、18…反射面、19…逆傾斜面、20…第二の導光部材、21…第二の光出射部、22…液晶ドロップレット、23…高分子マトリクス、37…試料、40…高分子分散液晶層、50…二次元空間光変調器、60…方形トーションビーム反射表面、61…ビーム支持ポスト、71…ヒンジ、72…接地電極、73…ポスト、74…ポスト、75…アドレス電極、81…金属層、82…基板層、90…導光部、91,92…光線、94…全反射面、101…抽出面、102…プリズム、110…駆動部、121…導光体、122…入射光(直線偏光)、123…反射光、124…全反射光、125…反射膜、126…液晶。

Claims (13)

  1. 導光部材を介して入射した光を屈折率可変物質に入射させる光入射部と、
    該光入射部から前記屈折率可変物質に入った入射光を反射する反射部と、
    該反射部で反射した光を、前記導光部材を介して出射光として外部へ出す光出射部とよりなり、
    前記反射部を含む光路中に前記屈折率可変物質が封入され、
    該屈折率可変物質に情報に応じて信号を与え屈折率変化を生じせしめる信号入力手段を具備する光路切替素子において、
    前記反射部は、反射面と、該反射面と一辺を共有する逆傾斜面とが複数配列した構成を有しており、配列方向において隣接する前記反射面の間隔が一定でないことを特徴とする光路切替素子。
  2. 前記信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可変物質との界面で透過及び全反射する範囲で行うことを特徴とする請求項1に記載の光路切替素子。
  3. 前記信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記入射光が前記導光部材と前記屈折率可変物質との界面で全反射しない範囲で行うことを特徴とする請求項1に記載の光路切替素子。
  4. 前記信号による前記屈折率可変物質の屈折率変化を、前記反射部で反射した光が前記光出射部において前記導光部材とそれに接触する外部物質との界面で全反射する第一の状態と、全反射しない第二の状態とを取ることができる範囲で行うことを特徴とする請求項3に記載の光路切替素子。
  5. 前記出射光を第二の導光部材を介して外部へ出すことができる第二の光出射部を設けたことを特徴とする請求項3または4のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  6. 前記光入射部に光学的に接合し、前記導光部材と屈折率が概略等しい平板導光体を設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  7. 前記屈折率可変物質が液晶からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  8. 前記屈折率可変物質が液晶材料を高分子マトリクス中に分散保持した液晶/高分子複合体からなることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  9. 液晶が入射光の波長の1/5以下の粒径を有するドロップレットであることを特徴とする請求項8に記載の光路切替素子。
  10. 電圧無印加時に全ての液晶分子が概略一方向に配列していることを特徴とする請求項7乃至9のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  11. 前記液晶が二周波駆動液晶であることを特徴とする請求項7乃至10のいずれか一項に記載の光路切替素子。
  12. 請求項1乃至11のいずれか一項に記載の光路切替素子の反射面が二次元アレイ状に配列された空間光変調器であって、各反射面に接する屈折率可変物質への信号印加を反射面ごとに独立に制御することによって二次元の光変調を行うことを特徴とする空間光変調器。
  13. 請求項12記載の空間光変調器と、該空間光変調器に光線を入射させる手段と、該空間光変調器により形成した画像をスクリーンに投影し表示する手段とを有することを特徴とする画像表示装置。
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