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JP3961836B2 - 工具へのミスト供給方法およびその装置 - Google Patents

工具へのミスト供給方法およびその装置 Download PDF

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繁 鈴木
一紀 坂井
裕幸 遊佐
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械の主軸に装着される工具ホルダの工具にミストを供給するための工具へのミスト供給方法およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、工作機械による加工では、被加工物や工具の冷却および潤滑、または切り屑の除去等のために、加工部に切削液を多量に供給している。
しかしながら、このように切削液を多量に供給する場合には、環境汚染や人体の健康への悪影響、切削液の廃油処理に伴う大きなコスト、被加工物の過冷却による工具寿命の低下、あるいは、切削液の過多による工具の微細切り込み加工時の滑り摩擦等の問題がある。
【0003】
また、加工時に多量の切削液が切り屑に付着するため、切り屑の処理や再利用の際に、付着した切削液を分離するための処理に多大なコストが必要になるという問題がある。
そこで、近年、これ等の問題を解決するため、極微量の切削液をミスト状にして、工具を通して加工部へ供給することが行われている。
【0004】
従来、このような工具へのミスト供給方法として、例えば、工作機械の外部で液体と気体とを混合して発生させたミストを、主軸後端のロータリジョイントを介して、主軸の中心に形成される貫通穴に供給し、工具ホルダの中心に形成される貫通穴から工具に供給する方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の工具へのミスト供給方法では、主軸を高速で回転させると、主軸の貫通穴を通過するミストの液体成分が、遠心力の作用により貫通穴の内周に付着し、必要量のミストを工具に供給することが困難になるという問題があった。
【0006】
すなわち、例えば、深穴ドリル加工やアルミニウム材の切削等では、実験的に、毎時50cc以上の油を加工部に供給する必要があるが、主軸の回転数が増大すると、急激にミストが薄くなり、必要な量の油を工具の先端に供給することが困難になり、また、主軸の回転を停止すると溜まっていた油が一度に排出され油が無駄になる。
【0007】
本発明は、かかる従来の問題を解決するためになされたもので、主軸の回転数が増大した場合にも必要量のミストを工具に確実に供給することができる工具へのミスト供給方法およびその装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の工具へのミスト供給方法は、工作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダに保持される工具に、液体と気体とを混合したミストを供給するための工具へのミスト供給方法において、前記工具ホルダの外周から前記工具ホルダ内に前記液体または気体を供給するとともに、前記工具ホルダの後端から前記工具ホルダ内に前記気体または液体を供給し、前記工具ホルダ内において前記液体と気体とを混合してミストを発生させ前記工具に噴出し、前記工具ホルダの交換直後に、前記工具ホルダに供給する前記液体の量を通常加工時より増大することを特徴とする。
【0009】
請求項2の工具へのミスト供給装置は、請求項1記載の工具へのミスト供給方法に用いられる装置において、前記工具ホルダの内部に着脱自在に配置され、供給された前記液体と気体とを混合して前記工具に噴出するミスト発生手段と、前記工具ホルダの外周に前記工具ホルダの回転により回転しないように装着され、前記液体または気体を前記ミスト発生手段に供給するための外部案内手段と、前記主軸および工具ホルダに形成され前記気体または液体を前記ミスト発生手段に供給するための内部案内手段とを有し、前記主軸が配置される主軸頭に、前記外部案内手段が着脱可能に連結され、前記外部案内手段に前記液体または気体を供給するための連結手段を配置されていることを特徴とする。
【0011】
(作用)
請求項1の工具へのミスト供給方法では、工作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダの外周から工具ホルダ内に液体または気体が供給され、工具ホルダの後端から工具ホルダ内に気体または液体が供給される。
そして、工具ホルダ内において液体と気体とが混合されミストが発生され、発生したミストが工具に噴出される。
また、工具ホルダに供給される液体の量が、工具ホルダの交換直後において、通常加工時より増大される。
【0012】
請求項2の工具へのミスト供給装置では、外部案内手段を介して工作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダの外周から工具ホルダ内に液体または気体が供給され、また、内部案内手段を介して工具ホルダの後端から工具ホルダ内に気体または液体が供給される。
そして、工具ホルダ内に配置されるミスト発生手段により、工具ホルダ内において液体と気体とが混合されミストが発生され、発生したミストが工具に噴出される。
また、主軸が配置される主軸頭に、工具ホルダの外部案内手段に液体または気体を供給するための連結手段が配置される。
そして、主軸に工具ホルダが装着されると、工具ホルダの外部案内手段が連結手段に連結され、連結手段から外部案内手段に液体または気体が供給される。
また、ミスト発生手段が、工具ホルダに着脱自在に配置され、交換可能とされる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の詳細を図面に示す実施形態について説明する。
図1は、本発明の工具へのミスト供給装置の一実施形態を示している。
図において符号11は、マシニングセンタ等の工作機械の主軸を示している。
この主軸11は、工作機械の主軸頭13に回転自在に配置されている。
【0016】
主軸11の先端には、テーパ穴11aが形成され、このテーパ穴11aに工具ホルダ15のテーパシャンク部15aが装着されている。
この工具ホルダ15は、ATC(自動工具交換装置)により交換可能とされ、主軸11側の外周にATC用の把持部15bが形成されている。
工具ホルダ15の先端には、テーパ穴15cが形成され、このテーパ穴15cには、テーパコレット17が装着されている。
【0017】
テーパコレット17には、例えば、ドリルからなる工具19の後端が挿入されている。
工具19は、工具ホルダ15の先端に螺合される締付ナット21により、テーパコレット17を介して工具ホルダ15に固定されている。
工具ホルダ15のテーパ穴15cの内側には、油,切削液等の液体と、空気等の気体とを混合して工具19に噴出するミスト発生手段23が配置されている。
【0018】
このミスト発生手段23は、円柱状のノズル部材25を有している。
ノズル部材25は、工具ホルダ15の中心軸上にテーパ穴15cに連続して形成される穴部15dに収容されている。
この穴部15dは、工具ホルダ15の把持部15bの前側に形成される小径部15e内に形成されている。
【0019】
この穴部15dは、工具ホルダ15の中心軸上に形成される連通穴15fおよび連通穴15hを介して工具ホルダ15の後端に開口されている。
そして、主軸11のテーパ穴11aの底面に開口される連通穴11bに、図示しない穴付プルボルトを介して連通されている。
連通穴11bは、主軸11の中心軸に沿って形成されており、主軸11の後端に連結される図示しないロータリジョイントを介して、周知の方法により圧縮空気が連通穴11bに供給される。
【0020】
工具ホルダ15の連通穴15fの穴部15d側には、雌螺子部15iが形成され、この雌螺子部15iには、ノズル部材25の後端に形成される雄螺子部25aが着脱自在に螺合されている。
ノズル部材25の中心軸に沿って断面円形状の軸長方向穴25bが貫通形成されている。
【0021】
また、ノズル部材25の外周には、径方向穴25cが貫通形成され、軸長方向穴25bに連通されている。
ノズル部材25の外周には、径方向穴25cの両側となる位置にOリング27が配置されている。
工具ホルダ15の小径部15eには、ノズル部材25の径方向穴25cに重なる位置に径方向穴15jが形成されている。
【0022】
そして、工具ホルダ15の外周には、液体をミスト発生手段23に供給するための外部案内手段29が配置されている。
この外部案内手段29は、工具ホルダ15の回転により回転しないように、工具ホルダ15に装着される円筒状の筒状部材31を有している。
【0023】
この筒状部材31は、工具ホルダ15の小径部15eの外周に、ベアリング33を介して装着されている。
このベアリング33は、筒状部材31の両側に配置されており、ベアリング33の間には、ベアリング抑え35、および、バネ37を用いた圧力バランス型のメカニカルシール39が配置されている。
【0024】
筒状部材31の外側には、連結部材41を介してハウジング43が連結されている。
連結部材41には、小径部15eの径方向穴15jに重なる位置に径方向穴41aが形成されている。
連結部材41は、図2に示すように、ボルト45により筒状部材31に連結されている。
【0025】
ハウジング43内には、位置決めピン47が収容されている。
この位置決めピン47は、工具ホルダ15の軸長方向と平行に配置されている。
位置決めピン47には、回り止め部材49が配置されている。
この回り止め部材49は、バネ部材51により工具ホルダ15の把持部15b側に付勢され、主軸11に工具ホルダ15が装着されない状態では、把持部15b側に形成される溝部15kに嵌合され、位置決めピン47が所定の角度位置に位置決めされている。
【0026】
位置決めピン47の先端には、小径穴47aが形成され、この小径穴47aは、位置決めピン47に形成される軸長方向穴47bおよび径方向穴47cを介して、連結部材41の径方向穴41aに連通されている。
位置決めピン47の小径穴47aの先端には、ボール53とバネ55とからなるチェックバルブ57が配置されている。
【0027】
位置決めピン47の軸長方向穴47b内には、ボール53の位置を規制するボール規制ロッド58が配置され、その先端の小径部58aが、小径穴47aに挿入されている。
そして、主軸11が配置される主軸頭13には、外部案内手段29に液体を供給するための連結手段59が配置されている。
【0028】
この連結手段59は、位置決めブロック61を有している。
この位置決めブロック61は、主軸頭13の端面に固定されている。
この位置決めブロック61には、凹部61aが形成されており、この凹部61aに位置決めピン47の先端が嵌合可能とされている。
そして、凹部61aの底面には、位置決めピン47のチェックバルブ57に対応する位置にチェックバルブ63が配置されている。
【0029】
すなわち、位置決めブロック61には、図3に示すように、凹部61aの底面61bに垂直に開口する小径穴61cが形成され、この小径穴61cの先端にボール65とバネ67とからなるチェックバルブ63が配置されている。
そして、位置決めブロック61への位置決めピン47の嵌合により、位置決めピン47側のチェックバルブ57のボール53と位置決めブロック61側のチェックバルブ63のボール65が相互に押圧され、これにより位置決めピン47側および位置決めブロック61側のチェックバルブ57,63が同時に開とされる。
【0030】
位置決めブロック61の小径穴61c内には、ボール65の位置を規制するボール規制ロッド68が配置され、その先端部が、小径穴61cに挿入されている。
位置決めブロック61には、凹部61aの底面に平行に連通穴61dが形成されている。
この連通穴61dの先端は小径穴61cに連通され、開口端には、パイプ接続用の雌螺子部61eが形成されている。
【0031】
この雌螺子部61eには、液体を供給するための液体供給装置のパイプが接続される。
図4は、液体供給装置の一例を示すもので、この液体供給装置では、タンク69内に収容される液体Eが、プランジャポンプ71により、パイプ73を介して位置決めブロック61に供給される。
【0032】
また、プランジャポンプ71は、圧力源74からの圧縮空気を電磁弁75により制御することにより作動される。
上述した工具へのミスト供給装置では、工具19へのミストの供給が以下述べるようにして行われる。
先ず、ATCにより工具ホルダ15の交換が行われ、主軸11のテーパ穴11aに工具ホルダ15のテーパシャンク部15aが挿入されると、位置決めブロック61の凹部61aに位置決めピン47の先端が嵌合され、これにより、位置決めピン47側のチェックバルブ57および位置決めブロック61側のチェックバルブ63が開とされる。
【0033】
同時に、位置決めピン47は、主軸軸線の先端方向にスライドし、回り止め部材49が溝部15kから外れ、工具ホルダ15は回転可能となる。
次に、プランジャポンプ71が作動され、タンク69内の液体が、パイプ73,位置決めブロック61,位置決めピン47,連結部材41,筒状部材31を通り、工具ホルダ15の小径部15eに形成される径方向穴15jおよびノズル部材25に形成される径方向穴25cを通り、ノズル部材25の軸長方向穴25bに供給される。
【0034】
そして、工具ホルダ15の交換直後には、工具ホルダ15を交換した時に生ずるミストの一時的な濃度低下を防止するため、工具ホルダ15に供給する液体の量が通常加工時より増大するようにプランジャポンプ71の作動回数が増大される。
一方、同時に、主軸11の後端に配置される図示しないロータリジョイントに圧縮空気からなる気体が供給され、気体は、主軸11の連通穴11bを通った後、図示しない穴付プルボルトの中心穴を経由して、工具ホルダ15の連通穴15hおよび連通穴15fを通り、ノズル部材25の軸長方向穴25bに供給される。
【0035】
この連通穴部分で内部案内手段を構成している。
この軸長方向穴25bに供給された気体は、ノズル部材25の径方向穴25cから供給される液体をミスト化し、工具19の後端に向けて噴出する。
噴出したミストは、工具19に形成されるミスト穴19aを通り、加工部位に直接供給される。
【0036】
上述した工具へのミスト供給方法では、工具ホルダ15の外周から工具ホルダ15内に液体を供給し、工具ホルダ15の後端から工具ホルダ15内に気体を供給して、工具ホルダ15内において液体と気体とを混合してミストを発生させ工具19に噴出するようにしたので、発生したミストが、主軸11の回転にともなう遠心力の影響を大きく受ける前に工具19に供給されることになり、主軸11の回転数が増大した場合にも必要量のミストを工具19に確実に供給することができる。
【0037】
そして、工具ホルダ15内においてミストを発生させるため、発生したミストを工具19に迅速に供給することが可能になり、応答性を向上することができる。
また、上述した工具へのミスト供給方法では、工具ホルダ15の交換直後に、工具ホルダ15に供給する液体の量を通常加工時より増大するようにしたので、工具ホルダ15を交換した時に生ずるミストの一時的な濃度低下を容易,確実に防止することができる。
【0038】
そして、工具ホルダ15をATCで交換した直後は、ミストの応答性を上げるために、液体が一定時間、大量に供給され、ミストの濃度が保たれた後には、液体の供給量が減少されるため、必要以上の液体の供給を制限することができる。なお、この場合、液体の供給量は、プランジャポンプ71の場合には、作動回数で制御され、回転型ポンプの場合には、回転速度で制御される。
【0039】
そして、上述した工具へのミスト供給装置では、外部案内手段29を介して工具ホルダ15の外周から工具ホルダ15内に液体を供給し、内部案内手段を介して工具ホルダ15の後端から工具ホルダ15内に気体を供給し、工具ホルダ15内に配置されるミスト発生手段23により、工具ホルダ15内において液体と気体とを混合してミストを発生させ工具19に噴出するようにしたので、発生したミストが、主軸11の回転にともなう遠心力の影響を大きく受ける前に工具19に供給されることになり、主軸11の回転数が増大した場合にも必要量のミストを工具19に確実に供給することができる。
【0040】
そして、工具ホルダ15内においてミストを発生させるため、発生したミストを工具19に迅速に供給することが可能になり、応答性を向上することができる。
また、上述した工具へのミスト供給装置では、主軸11が配置される主軸頭13に、外部案内手段29が着脱可能に連結される連結手段59を配置したので、交換された工具ホルダ15の外部案内手段29に、液体を容易,確実に供給することができる。
【0041】
さらに、上述した工具へのミスト供給装置では、ミスト発生手段23を、工具ホルダ15に着脱自在に配置したので、工具ホルダ15に装着される工具19に対応してミスト発生手段23を最適なものに交換することができる。
すなわち、工具19に形成されるミスト穴19aの大きさに対応して、最適な絞り径を有するノズル部材25を装着することにより最適なミスト流量を得ることができる。
【0042】
また、工具ホルダ15からノズル部材25を取り外すことによりノズル部材25の修理を容易に行うことができる。
そして、工具ホルダ15を取り外すことによりノズル部材25の修理が可能になるため、他の工具ホルダ15を主軸11に装着し、機械を稼働した状態で修理が可能になる。
【0043】
また、上述した工具へのミスト供給装置では、位置決めピン47側および位置決めブロック61側のチェックバルブ57,63を同時に開とするようにしたので、工具ホルダ15をATC用にした場合に、液体の通路に気泡が混入することを有効に防止することができる。
さらに、上述した工具へのミスト供給装置では、工具ホルダ15と筒状部材31とのシールに、圧力バランス型のメカニカルシール39を使用したので、従来のリップ型のシールに比較して発熱を低減することができる。
【0044】
なお、上述した工具へのミスト供給装置において、ノズル部材25の軸長方向穴25bの径を、工具19との接続部まで出来るだけ細く、かつ、一定に保つことにより、ミストが通り易くなり、また、遠心力の影響による溜まりがなくなるため、応答性をより向上することができる。
また、上述した工具へのミスト供給装置において、ノズル部材25の軸長方向穴25bの工具19側に、ミストの圧力により開となるチェックバルブを配置することにより、ATCによる工具ホルダ15の交換時に工具ホルダ15の内部の液体が流出することを有効に防止することができる。
【0045】
さらに、上述した工具へのミスト供給装置において、ノズル部材25の先端とテーパコレット17の後端との間に、シール部材として、例えば、ゴム製のリング部材を配置することにより、ノズル部材25で発生したミストを工具19の後端に確実に導くことができる。
なお、上述した実施形態では、本発明をマシニングセンタに適用した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、各種の工作機械に広く適用することができる。
【0046】
それと共に、工具ホルダ15のシャンク形状と穴の構成は、プルボルトによる連結手段についても、これに限定されず、例えば、HSKシャンクと呼ばれているショートテーパシャンクとクランプロッドとの組み合わせによる構成など、従来公知の手段を適宜置き換えて採用することができる。
【0047】
また、上述した実施形態では、工具ホルダ15の外周から液体を供給し、工具ホルダ15の後端から気体を供給した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、工具ホルダ15の外周から気体を供給し、工具ホルダ15の後端から液体を供給するようにしても良い。
そして、この場合には、工具ホルダ15と主軸11との液体経路の接点にチェックバルブを設け液体の流出を防止するのが望ましい。
【0048】
さらに、上述した実施形態では、主軸頭13に固定される連結手段59を介して外部案内手段29に液体を供給した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、工具ホルダ15の交換を殆ど行わないような工作機械では、外部案内手段29に直接パイプ等を接続して液体を供給するようにしても良い。
【0049】
また、上述した実施形態では、プランジャポンプ71の作動回数を制御することにより工具ホルダ15の交換直後に液体の量を増大した例について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、別途、一定容積のプランジャポンプを設け、工具ホルダ15の交換直後にこのプランジャポンプを1回だけ作動するようにしても良い。
【0050】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1の工具へのミスト供給方法では、工具ホルダの外周から工具ホルダ内に液体または気体を供給し、工具ホルダの後端から工具ホルダ内に気体または液体を供給して、工具ホルダ内において液体と気体とを混合してミストを発生させ工具に噴出するようにしたので、発生したミストが、主軸の回転にともなう遠心力の影響を大きく受ける前に工具に供給されることになり、主軸の回転数が増大した場合にも必要量のミストを工具に確実に供給することができる。
また、工具ホルダの交換直後に、工具ホルダに供給する液体の量を通常加工時より増大するようにしたので、工具ホルダを交換した時に生ずるミストの一時的な濃度低下を容易,確実に防止することができる。
【0051】
請求項の工具へのミスト供給装置では、外部案内手段を介して工具ホルダの外周から工具ホルダ内に液体または気体を供給し、内部案内手段を介して工具ホルダの後端から工具ホルダ内に気体または液体を供給し、工具ホルダ内に配置されるミスト発生手段により、工具ホルダ内において液体と気体とを混合してミストを発生させ工具に噴出するようにしたので、発生したミストが、主軸の回転にともなう遠心力の影響を大きく受ける前に工具に供給されることになり、主軸の回転数が増大した場合にも必要量のミストを工具に確実に供給することができる。
また、主軸が配置される主軸頭に、外部案内手段が着脱可能に連結される連結手段を配置したので、交換された工具ホルダの外部案内手段に、液体または気体を容易,確実に供給することができる。
また、ミスト発生手段を、工具ホルダに着脱自在に配置したので、工具ホルダに装着される工具に対応してミスト発生手段を最適なものに交換することができる。
また、工具ホルダからミスト発生手段を取り外すことによりミスト発生手段の修理を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の工具へのミスト供給装置の一実施形態の要部を示す縦断面図である。
【図2】図1の外部案内手段を示す側面図である。
【図3】図1の位置決めブロックを示す断面図である。
【図4】図1の位置決めブロックに液体を供給する液体供給装置を示す回路図である。
【符号の説明】
11 主軸
13 主軸頭
15 工具ホルダ
19 工具
23 ミスト発生手段
25 ノズル部材
29 外部案内手段
31 筒状部材
59 連結手段

Claims (2)

  1. 工作機械の主軸の先端に装着される工具ホルダに保持される工具に、液体と気体とを混合したミストを供給するための工具へのミスト供給方法において、
    前記工具ホルダの外周から前記工具ホルダ内に前記液体または気体を供給するとともに、前記工具ホルダの後端から前記工具ホルダ内に前記気体または液体を供給し、前記工具ホルダ内において前記液体と気体とを混合してミストを発生させ前記工具に噴出し、
    前記工具ホルダの交換直後に、前記工具ホルダに供給する前記液体の量を通常加工時より増大する
    ことを特徴とする工具へのミスト供給方法。
  2. 請求項1記載の工具へのミスト供給方法に用いられる装置において、
    前記工具ホルダの内部に着脱自在に配置され、供給された前記液体と気体とを混合して前記工具に噴出するミスト発生手段と、
    前記工具ホルダの外周に前記工具ホルダの回転により回転しないように装着され、前記液体または気体を前記ミスト発生手段に供給するための外部案内手段と、
    前記主軸および工具ホルダに形成され前記気体または液体を前記ミスト発生手段に供給するための内部案内手段と
    を有し、
    前記主軸が配置される主軸頭に、前記外部案内手段が着脱可能に連結され、前記外部案内手段に前記液体または気体を供給するための連結手段を配置されている
    ことを特徴とする工具へのミスト供給装置。
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