JP3958937B2 - 部材の取付け構造および部材の取付け装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の部材の取付け構造に関し、詳しくは、固体撮像素子を用いて光学像を読取る複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等に使用される固体撮像素子の部材の取付け構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、CCD等の固体撮像素子を用いて画像を光学像として読取る画像装置は、図46に示すように、物体1を結像レンズ2を介して固体撮像素子3に結像させて読取っている。また、固体撮像素子3には複数個の微小な光電変換素子(以下、単に画素といい、この画素は通常数μm×数μmの微小な大きさを有する)を直線状に配列した1ラインの固体撮像素子が用いられている。
【0003】
このような画像読取装置では、結像レンズ2によって結像された線像を固体撮像素子3上に位置させるとともに、光学特性(ピント、倍率等)を所定の要求精度で読取るために、結像レンズ2や1ラインの固体撮像素子3の画素ライン4を図47に示すようX軸、Y軸、Z軸、Y軸回りのβ回転方向、Z軸回りのγ回転方向の3軸および2回転方向(以下、2回転方向も軸方向とし、X軸、Y軸、Z軸、β軸、γ軸を単に5軸という)に微動させ位置を調整する必要がある。なお、図46、47中、符号5は光軸である。
【0004】
ここで、X軸回りの軸に関しての調整を行なわない理由は、β軸、γ軸は画素ラインと直交する方向であり、このβ、γ軸の調整を行なわないと結像レンズ2と固体撮像素子3との距離が画素毎に異なって光学特性の精度が低下してしまうのに対して、X軸は画素ラインと同軸方向(平行)であるため、結像レンズ2と固体撮像素子3との距離が画素毎に異なることがなく、光学特性に影響を受けないためである。
【0005】
一方、近時では、カラー像を読取るために図48に示すようにRed(以下、単にRという)、Green(以下、単にGという)およびBlue(以下、単にBという)に分光感度のピークを持つ画素R(6a)、B(6b)、G(6c)別に直線状に3列配置した固体撮像素子6が用いられる場合もある。
【0006】
通常、このような固体撮像素子6の位置調整精度は5軸方向共に高精度が要求されており、特にこの要求を達成するために不可欠とされているのが、固体撮像素子6を上記のように位置調整した後に固体撮像素子6をフレームに固定する際、固体撮像素子6の位置ずれがないようにする技術である。
【0007】
このような技術が必要なのは、いくら高精度に位置調整しても、固定時に位置がずれると再度位置調整が必要になったり、分離可能な固定方法を採用している場合は、その部分を廃棄処分にするしか方法がなくなってしまい、位置調整時間が長くなったり、コスト高の原因になってしまうからである。
【0008】
この固定については、従来ネジによる固定が多く用いられてきたが、このような固定を用いるとその位置ずれ量が数百μm〜数十μmと大きくなってしまうという不具合が発生する。
【0009】
このような不具合を解消するために、ネジに代わる手段として、ヤジリ、タマ、バネ等の複雑な構造部品を用いることも考えられるが、このようにすると部品が高価であるためより一層コスト高となってしまう。
【0010】
したがって、現在ではネジによる固定に比べて位置ずれ量が少なく、また、部品点数の問題も少ないとされる接着剤による固定が多く試みられている。この接着剤による固定にも、大きく分けて2つの方法があり、一方は被接着箇所同士が当接している場合の方法であって、他方は被接着箇所に隙間がある方法である。なお、前者は密着接着、後者は充填接着と呼ばれるものである。
【0011】
充填接着は、被接着物間に位置調整のための調整代以上の隙間があり、その隙間に接着剤を充填して固着する方法である。従来のこの種の充填接着方法としては、例えば、特開平7−297993号公報に記載されたものがある。このものは、被接着物の形状精度の影響があっても、被接着物同士が当接しないように被接着物間の隙間量を設定してあり、その隙間に接着剤を充填して固定するものである。
【0012】
また、紫外線硬化型の接着剤を介してヘッド保持部材に取付ける方法としては、図49に示すような方法がある。
【0013】
図49に示す方法は、同図(a)に示すように、ワーク11の1面に接着剤12を塗布してワーク11をワーク保持部材13に対して位置決めし、この接着剤12を介してワーク11をワーク保持部材13に固定する際に、同図(b)に示すように、ワーク11とワーク保持部材13の隙間から接着剤12に対してライトガイドLにより紫外線を照射することにより、接着剤12を硬化させてワーク11をワーク保持部材13に固定するようにしている。なお、ワーク11またはワーク保持部材13の一方が紫外線を透過する材料であれば、その一方を通して接着剤12に紫外線を照射するようにしている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の部材の取付け構造にあっては、被接着物同士が当接しないように被接着物間の隙間量を設定してあり、その隙間に接着剤を充填して固定するようになっていたため、以下のような問題が発生してしまった。
【0015】
以下、この充填接着の方法を図50に示すモデル図に基づいて説明するとともに、その問題点を具体的に説明する。
【0016】
図50において、14は被接着物であるワーク、15はワーク保持部材、16は接着剤であり、この方法では、ワーク14とワーク保持部材15の隙間に接着剤16を充填して硬化させることにより、ワーク14をワーク保持部材15に固定している。
【0017】
このため、ワーク14とワーク保持部材15を当接させないで接着固定するには、ワーク14と接着面14aの位置ばらつき量A(ワーク14の位置調整代)とワーク保持部材15側の接着面15aのばらつき量Cが発生しても、ワーク14側の接着面14aとワーク保持部材15側の接着面15aが当接せず、かつ、接着剤16を充填する隙間を確保するために隙間Bが必要になる。したがって、接着剤16の膜厚は最小でB、最大でA+B+Cになってしまい、接着剤16の膜厚はA+Cの長さだけばらつくことになる。
【0018】
さらに、ワーク14側の接着面14aとワーク保持部材15側の接着面15aの面精度の影響でI+Jだけ接着剤16の膜厚がばらついてしまうこともある。
【0019】
一般的に、接着剤は硬化する際に収縮するため、接着剤の硬化後に被接着物を位置ずれさせないためには接着剤の塗布量をできるだけ少なくすることが重要になってくる。ところが、上述した充填接着方法では、接着剤の膜厚をB以下にすることができないので、接着剤の膜厚がBの場合に接着剤の硬化収縮での位置ずれが許容値よりも多く発生したとしても、接着剤の膜厚の変更で対応できなくなり、固定後の位置ずれ量の改善ができない場合があった。
【0020】
また、接着剤の膜厚がA+Cだけ発生することにより、接着剤の硬化収縮量もそのばらつきに応じて変化することになる。これにより固定後のワーク14の位置もばらついてしまい、必要な位置精度が確保できないという場合もあった。通常、紫外線硬化型の接着剤の硬化時の体積収縮率は5〜10%程度である。体積収縮率が7%の場合を考えてみると、接着剤の硬化形状が正方体の場合には、3次元各方向に約2%程度収縮することになる。
【0021】
したがって、接着剤の膜厚に0.5mm程度の差が生じると、硬化収縮量は各方向とも10μm程度の差が生じることになる。被接着物を樹脂の射出成形で製作する場合には、上述した接着剤の膜厚のばらつきA+Cは0.5mm以上になる場合が考えられるため、固定後の位置ずれが問題となる可能性が十分にある。
【0022】
以上により、従来の充填接着方法にあっては、インクジェットワークの固定位置の必要精度を維持することができない場合が発生するため、生産時の歩留りが低下したり、固定精度不良の被接着物を廃棄処分にしなければならず、製造コストが増大するという問題が発生してしまった。
【0023】
このような不具合を解消するために、例えば、特開平10−309801号公報に記載されたものがある。
【0024】
このものは、ワークとワーク保持部材の間に中間保持部材を介装し、この中間保持部材を接着剤によってワークに固定するとともに接着剤を介してワーク保持部材に固定するようになっており、ワークとワーク保持部材の間に中間保持部材を介装している分だけ、ワークの接着面と中間保持部材の接着面に接着される接着剤とワーク保持部材の接着面と中間保持部材の接着面に接着される接着剤の膜厚を必要最小限で、かつ一定に管理するだけで、ワークの接着箇所とワーク保持部材の接着箇所の位置精度を厳密に管理しなくても、ワークの取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後のワークの固定力の低下が生じるのを防止することができるという技術である。
【0025】
しかしながら、ワークを固体撮像素子とし、ワーク保持部材を固体撮像素子保持部材として中間保持部材を接着剤を介して固体撮像素子とワーク保持部材の間に介装した場合に、固体撮像素子の接着固定前の位置調整において結像レンズによって結像された線像を固体撮像素子上に位置させ、かつ光学特性を所定の要求精度で読取ったときに、固体撮像素子の5軸で容易に位置調整して後、固体撮像素子の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後の固体撮像素子の固定力の低下が生じるのを防止するための具体的な構成がないことから、未だ改善の余地がある。
【0026】
そこで本発明は、固体撮像素子の接着固定前に固体撮像素子の5軸調整を簡単に行うことができるようにして、5軸調整後に固体撮像素子の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の固体撮像素子の固定力の低下が生じない固体撮像素子の部材の取付け構造を提供することを目的としている。
【0027】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、上記課題を解決するために、第1部材と、所定の動作を行う複数の動作部材を直線上に配設した第2部材と、前記第1部材と対向するように前記第2部材を支持する中間保持部材とを有し、前記第1部材と中間保持部材を接着剤によって固着するとともに前記第2部材と中間保持部材を接着剤によって固着するようにした第1部材と第2部材との部材の取付け構造であって、前記第1部材と中間保持部材との第1接着面および前記第2部材と中間保持部材との第2接着面が前記複数の動作部材の配設方向と平行な面になるとともに、前記第1接着面と第2接着面が直角方向になるように前記中間保持部材を配設したことを特徴としている。
【0028】
その場合、図1に示すように、第1部材101と第2部材102との位置調整を行うときに、中間保持部材103を第1部材101の接着面に対して平行に滑らせることによりX、Y、γの3軸方向の調整を行うことができ、また、第2部材102を中間保持部材103の接着面に対して平行に滑らせることによりX、Z、βの3軸方向の調整を行うことができる。この結果、X軸回りの軸を除いたX、Y、Z、β、γの5軸方向のみの微動の位置調整を簡単に行うことができる。
【0029】
すなわち、第1部材101と中間保持部材103との第1接着面Aおよび第2部材102と中間保持部材103との第2接着面Bが第2部材102の複数の動作部材の配設方向に平行な面になるとともに、第1接着面Aと第2接着面Bが直角方向になるように中間保持部材103を配設することにより、X軸回りの軸の方向の位置調整を積極的に行わないようにしてX、Y、Z、β、γの5軸方向のみを簡単に調整することができる。
【0030】
ここで、X軸回りの回転軸に関しての調整を行わない理由は、Y、Z軸は動作部材と直交する方向であり、このY、Z軸周りのγ、β軸の調整を行わないと第1部材と第2部材との距離が、動作部材毎に異なって、動作部材の動作精度が低下してしまうのに対して、X軸は動作部材と同軸方向(平行)であるため、このX軸周りの調整を行わなくとも第1部材と第2部材との距離が動作部材毎に異なることがなく、動作部材の動作性に影響を受けないためである。
【0031】
また、5軸調整後には、第2部材と第1部材の間に中間保持部材を介装している分だけ、第2部材の接着面と中間保持部材の接着面に接着される接着剤と第1部材の接着面と中間保持部材の接着面に接着される接着剤の膜厚を必要最小限で、かつ一定に管理するだけで、第2部材の接着箇所と第1部材の接着箇所の位置精度を厳密に管理しなくても、第2部材の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の第2部材の固定力の低下が生じるのを防止することができる。
【0032】
請求項2記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記第2部材が、前記動作部材が配設された配設部材と、該配設部材が実装されている基板と、該基板を着脱可能に支持する着脱用支持部材とから構成されたことを特徴としている。
【0033】
その場合、第1接着面、第2接着面またはこの両方の接着面に接着不良が生じても、第2部材を着脱用支持部材から取り外すことができるので、第2部材を再度利用することができる。
【0034】
請求項3記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記第2部材が、前記動作部材が配設された配設部材と、該配設部材を着脱可能に支持する着脱用支持部材とから構成されたことを特徴としている。
【0035】
その場合、第1接着面、第2接着面またはこの両方の接着面に接着不良が生じても、第2部材を着脱用支持部材から取り外すことができるので、第2部材を再度利用することができる。
【0036】
請求項4記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記第2部材を実装する基板を有し、前記第2部材を前記中間保持部材に固着するとき、前記基板に前記中間保持部材の一部を貫通させる貫通孔を設けたことを特徴としている。
【0037】
その場合、第2接着面の位置調整において、中間保持部材の第2接着面をZ軸方向に長くして、第2部材の板厚と第2部材と第2部材が実装された基板との間隔をたし合わせた長さよりも、Z軸方向に、長く位置調整用に接着しろを有することができるので、第2部材と第2部材が実装された基板との間隔をたし合わせた長さよりも、長い距離の位置調整が必要の場合においても正確に位置調整を行うことができる。
【0038】
請求項5記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明において、前記第2部材を実装する基板を有し、前記第2部材を前記中間保持部材に固着する場合に、前記第2部材を前記第1接着面方向に移動させたとき、前記基板が前記中間保持部材の一部と当接しないよう前記第2部材を配設したことを特徴としている。
【0039】
その場合、第2接着面の位置調整において、中間保持部材の第2接着面をZ軸方向に長くして、第2部材の板厚と第2部材と第2部材が実装された基板との間隔をたし合わせた長さよりも、Z軸方向に、長く位置調整用に接着しろを有することができるので、第2部材と第2部材が実装された基板との間隔をたし合わせた長さよりも、長い距離の位置調整が必要の場合においても正確に位置調整を行うことができる。
【0040】
請求項6記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の発明おいて、前記第1部材に該第1部材と前記第2部材との対向面の距離を調整する調整部材を有することを特徴としている。
【0041】
その場合、Z軸方向に、第1部材と第2部材の位置調整を行うことができるので、Z軸方向において、第2部材のみの位置調整では調整ができないとき、第1部材の第2部材との対向面を移動することができ、正確に第2部材の位置調整を行うことができる。
【0042】
請求項7記載の発明は、前記第1接着面は光軸と直交するとともに、光軸高さが前記第1接着面の上下方向の幅内に配置されていることを特徴としている。
【0043】
その場合、接着硬化時に生じる接着剤の硬化収縮の影響に対し、接着剤の収縮に伴って、中間保持部材が第1部材と第2部材とに近づく動き(ズレ)に変換させることで、第2部材自体のズレを押さえることができ、第1部材に対し、第2部材を高精度に位置決めすることができる。
さらに、直角な2面(第2接着面、第1接着面)でスライド調整をさせることで、構造全体として、x,y,z,β,γの5軸方向に微動させ位置を調整することができる。
またさらに、X方向から見た状態で、第1接着面と光軸とを同じ高さに配置させることで、レイアウト上の基本的制約範囲のなかに、第2接着面および第1接着面を収めることができるので、必要最小限の空間の中に全部品を収めることができ、レイアウト上の制約が発生するのを防止することができる。
【0044】
請求項8記載の発明は、前記中間保持部材は複数個からなり、少なくとも1対の中間保持部材で第2部材を挟着していることを特徴としている。
【0045】
その場合、同数の中間保持部材を同一面側に配置するよりも外力、振動に対してより強い構造とすることができる。
【0046】
請求項9記載の発明は、上記課題を解決するために、請求項1記載の取付け構造を有する部材において、第1部材が結像レンズを保持している保持部材、第2部材が前記結像レンズによって結像された像を光電変換する固体撮像素子であって、光源と、該光源により照射され、前記固体撮像素子の位置調整を行うための像を形成する位置調整用像と、前記請求項1記載の部材の取付け構造を有する部材を保持し、結像レンズおよび固体撮像素子の位置調整を行うとともに固着する固着作業部とを備え、前記固体撮像素子に、位置調整用像を結像レンズを介して結像し、光電変換された結像データに基づいて、結像レンズと固体撮像素子の相対位置を算出することを特徴としている。
【0047】
その場合、算出された結像レンズと固体撮像素子の相対位置に基づいて、固体撮像素子の固着位置を決めることができるので、結像レンズで共役長のばらつきが発生したとしても、位置調整が高精度に維持され、固体撮像素子を固着することができる。
【0048】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0049】
[第1実施形態]
図2〜4は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第1実施形態を示す図であり、本部材の取付け構造は、複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等の画像読取装置および印刷装置などの像形成装置に適用される。
【0050】
まず、構成を説明する。図2、3において、21はフレームであり、このフレームはL字状に形成され、水平部21aと垂直部21bからなり、フレーム21は、本発明に係る第1部材を構成している。
【0051】
水平部21aにはV溝24が形成されており、このV溝24には結像レンズ25が位置決めされている。この結像レンズ25は原稿の画像をCCD等の光電変換素子である固体撮像素子22のRGB別に設けられた各画素ライン22a、22b、22cに結像させるものであり、レンズ押え26によって水平部21aに固定されている。
【0052】
また、垂直部21bには開口部27が形成されており、この開口部27は結像レンズ25によって収束した線像を固体撮像素子22の各画素ライン22a、22b、22cに導くようになっている。
【0053】
固体撮像素子22は光電変換素子からなる画素ライン22a、22b、22cが直線状に配列されており、中間保持部材23によって画素ライン22a、22b、22cが結像レンズ25に対向するように垂直部21bに支持されている。この固体撮像素子22および画素ライン22a、22b、22cは、それぞれ本発明に係る第2部材および動作部材を構成している。
【0054】
なお、図2、3中、28は光軸であり、座標上、Z方向に該当する。また、X軸方向は画像読取装置における主走査方向であり、Y軸方向は副走査方向に相当する。
【0055】
また、固体撮像素子22には回路基板29が取付けられており、この回路基板29は固体撮像素子22を駆動する一方、結像した光学像に伴う固体撮像素子22の電気出力信号を電気的に処理をした後に画像読取装置に伝送するようになっている。
【0056】
一方、中間保持部材23はL字状に形成されており、紫外線が透過する材料から構成されている。この中間保持部材23は紫外線硬化型接着剤30、31によってそれぞれ垂直部21bおよび固体撮像素子22に固着されており、垂直部21bと中間保持部材23との接着面(以下、第1接着面という)Aおよび固体撮像素子22と中間保持部材23との接着面(以下、第2接着面という)Bが固体撮像素子22の画素ライン22a〜22cと平行な面になるとともに、第1接着面Aと第2接着面Bが直角方向になるように中間保持部材23が垂直部21bと固体撮像素子22の間に配設されている。
【0057】
次に、固体撮像素子22の位置調整方法を説明する。
【0058】
まず、図示しない固体撮像素子取付け装置によって中間保持部材23の直交する2面A、Bに接着剤30、31を塗布する。この際、図示しないカメラによって接着剤30、31の膜厚をモニタしながら接着剤30、31の膜厚が一定になるように調整した後、取付け装置によって固体撮像素子22を中間保持部材23に取付けるとともに中間保持部材23を垂直部21bに取付ける。
【0059】
次いで、結像レンズ25によって結像された線像を固体撮像素子22上に位置させるとともに、光学特性(ピント、倍率等)を所定の要求精度で読取る動作を行う。この際、固体撮像素子22によって光電変換されたデータをモニタによって出力しながら固体撮像素子22の位置調整を行う。
【0060】
まず、X軸方向の位置調整を行う場合には、固体撮像素子22をチャック等で把持して固体撮像素子22が接着剤31上を滑るようにして調整する。この場合には、図3(a)に示すように接着剤30に対して接着剤31の接着面積が小さくなっているため、接着剤30、31の表面張力の違いから調整時の滑り箇所が1箇所となっている。
【0061】
しかしながら、X軸方向の調整時には、接着剤30を介して中間保持部材23と固体撮像素子22の両方が滑る動きをしても構わない。
【0062】
また、Y軸回りのβ軸の位置調整を行う場合には、固体撮像素子22をチャック等で把持して固体撮像素子22が接着剤31上を滑るようにして調整する。
【0063】
また、Y軸方向の位置調整を行う場合には、中間保持部材23をチャック等で把持して固体撮像素子22および中間保持部材23が接着剤30上を同時に滑るようにして調整する。
【0064】
また、Z軸方向の位置調整を行う場合には、固体撮像素子22をチャック等で把持して固体撮像素子22が接着剤31上を同時に滑るようにして調整する。
【0065】
さらに、Z軸回りのγ軸の位置調整を行う場合には、中間保持部材23をチャック等で把持して固体撮像素子22および中間保持部材23が接着剤30上を同時に滑るようにして調整する。
【0066】
本実施形態では、第1接着面Aと第2接着面Bが直角になるように中間保持部材23がフレーム21と固体撮像素子22の間に配設されているため、X、Y、Z、β、γの個々の動き各軸毎に独立して行うことができ、中間保持部材23および固体撮像素子22を滑らせて調整する動きを直角座標に一致させることができる。
【0067】
ここで、X軸回りの回転軸に関しての調整を行なわない理由は、Y、Z軸は画素ライン22a〜22cと直交する方向であり、このY、Z軸周りのγ、β軸の調整を行なわないと結像レンズ25と固体撮像素子22との距離が画素毎に異なって光学特性の精度が低下してしまうのに対して、X軸は画素ライン22a〜22cと同軸方向(平行)であるため、このX軸周りの調整を行なわなくても結像レンズ25と固体撮像素子22との距離が画素毎に異なることがなく、光学特性に影響を受けないためである。
【0068】
このようにして固体撮像素子22の位置調整を行ない、モニタの出力から光学特性が所定の要求精度を満足するようになったものと判断したときに、図示しない紫外線照射ライトによって接着剤30、31の接着箇所全域で同時に、かつ接着面に対して垂直方向から中間保持部材23を介して紫外線を照射することにより、接着剤30、31を硬化させる。
【0069】
このように本実施形態では、第1接着面Aおよび第2接着面が固体撮像素子22の画素ライン22a〜22cと平行な面になるとともに、第1接着面Aと第2接着面Bが直角方向になるように中間保持部材23を垂直部21bと固体撮像素子22の間に配設したため、固体撮像素子22の接着固定を行う前に中間保持部材23をフレーム21の接着面に対して平行に滑らせることによりX、Y、γの3軸方向の調整を行うことができ、また、固体撮像素子22を中間保持部材23の接着面に対して平行に滑らせることによりX、Z、βの3軸方向の調整を行うことができる。この結果、X軸回りの軸を除いたX、Y、Z、β、γの5軸方向のみの微動の位置調整を簡単に行うことができる。
【0070】
すなわち、フレーム21と中間保持部材23との第1接着面Aおよび固体撮像素子22と中間保持部材23との第2接着面Bが固体撮像素子22の画素ライン22a〜22cと平行な面になるとともに、第1接着面Aと第2接着面Bが直角方向になるように中間保持部材23を配設することにより、X軸回りの軸の方向の位置調整を積極的に行なわないようにしてX、Y、Z、β、γの5軸方向のみを簡単に調整することができる。
【0071】
また、5軸調整後には、固体撮像素子22とフレーム21の間に中間保持部材23を介装している分だけ、第1接着面Aと第2接着面Bに接着される接着剤30、31の膜厚を必要最小限で、かつ一定に管理するだけで、固体撮像素子22の接着箇所とフレーム21の接着箇所の位置精度を厳密に管理しなくても、固体撮像素子22の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の固体撮像素子22の固定力の低下が生じるのを防止することができる。
【0072】
また、接着剤30、31を紫外線硬化型接着剤から構成するとともに、中間保持部材23を紫外線が透過する材料から構成することにより、中間保持部材23を通して紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射することができるため、接着箇所全域で同時に、かつ接着面に対して垂直方向から紫外線を照射することができ、接着剤30、31が硬化するまでの時間をより短縮して、生産性を向上させることができる。
【0073】
なお、接着剤30、31の厚さは、硬化収縮の影響を少なくするためにできるだけ薄い方が良い。しかしながら、実際は固体撮像素子22、フレーム21および固体撮像素子22の平面度に応じて平面の凹凸の差分を埋めるだけの厚さを設定する必要は生じてしまう。
【0074】
また、本実施形態では、固体撮像素子22に対して中間保持部材23を上側に配設しているが、これに限らず、図4(a)に示すように固体撮像素子22に対して中間保持部材23を下側に配設しても全く同様の効果を得ることができる。
【0075】
さらに、中間保持部材23はL字形状に限らず、図4(b)に符号41で示すように三角形状にしても良い。このようにした場合には、中間保持部材41自体の剛性を高めることができる。
【0076】
[第2実施形態]
図5は、本発明に係る部材の取付け構造の第2実施形態を示す図であり、本部材の取付け構造は、第1実施形態と同様に、複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等の画像読取装置および印刷装置などの像形成装置に適用される。
【0077】
なお、第1実施形態では、固体撮像素子が中間保持部材と第2接着面Bにおいて固着されているが、本実施形態では、固体撮像素子が着脱用保持部材を介して中間保持部材に固着されるようになっており、その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
【0078】
また、本実施形態では、固体撮像素子は、本発明に係る配設部材を構成し、固体撮像素子、基板および着脱用支持部材は、本発明に係る第2部材を構成している。
【0079】
また、本実施形態では、中間保持部材23を23a、23bとして、2つ用意し、第1接着面Aおよび第2接着面Bとも2つずつ、すなわち、第1接着面A、A´および第2接着面B、B´を有するようになっている。
【0080】
図5において、着脱用保持部材50は、内部が空洞になっている直方体であり、平行する2平面が貫通されている(以下、貫通面という)。この貫通面の一方の面から固体撮像素子22が取付けられている回路基板29を挿通するようになっており、この回路基板29は、着脱用保持部材50に設けられたネジ穴51a、51bに、ネジ止めされるようになっている。なお、このネジ止めにおいては、通常のネジ止めで達成できる精度でよく、特に高い精度で取付ける必要性はない。
【0081】
また、この着脱用保持部材50は、第1実施形態の固体撮像素子22と、中間保持部材23との接合方法と同様に、着脱用保持部材50に取付けられた固定画像素子22の画素ライン22a〜22cと平行になるとともに、第1接着面A、A´と第2接着面B、B´が直角方向になるように、着脱用保持部材50が中間保持部材23a、23bに接着固定されている。
【0082】
この結果、結像レンズ25によって収束した線像を着脱用保持部材50の貫通面の他方の面から固体撮像素子22の各画素ライン22a、22b、22cに導くようになっている。
【0083】
この固体撮像素子22の位置調整方法については、予め、回路基板29に固体撮像素子22を取付けるとともに、回路基板29を着脱用保持部材50に取付け、第1実施形態の固体撮像素子の取付け方法と同様に、中間保持部材23を固体撮像素子22によって光電変換された図示しないモニタを見ながら、固体撮像素子22が取付けられている中間保持部材23をX軸方向、Z軸方向およびβ軸方向の調整を行い、位置決めをするようになっている。
【0084】
このように本実施形態では、第1実施形態の効果、すなわち、5軸方向のみを簡単に調整することができること、固体撮像素子22の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の固体撮像素子22の固定力の低下が生じるのを防止することができることという同様な効果の他に、着脱用保持部材50の内部に、固体撮像素子22が取付けられている回路基板29をネジ止めするようになっているので、固体撮像素子22が結像レンズ25との位置調整が失敗したとしても、着脱保持部材50から固体撮像素子22を含む回路基板29を取り外すことができる。
【0085】
また、回路基板29を着脱用保持部材50にネジ止めする際は、ネジ止め後に固体撮像素子22の位置調整を行うことができるので、このネジ止めについては、高い精度が要求されず、容易に着脱用保持部材50に固体撮像素子22を取付けすることができる。
【0086】
なお、本実施形態では、固体撮像素子部材22は、回路基板29に取付けられ、この回路基板を2本のネジを用いて、着脱用保持部材50にネジ止めするようになっているが、図6に示すように、着脱用保持部材50の枠の外から固体撮像素子22を、着脱用保持部材50の2つの内壁面52a、52bに当接するよう3本のネジ53a、53b、53cで直接固定してもよい。
【0087】
また、本実施形態では、回路基板29を着脱用保持部材50に取付ける際に、および、上述のように固体撮像素子22を直接着脱部材に固定する際に、ネジ止めによって固定しているが、スナップフィットによって固定してもよい。
【0088】
また、回路基板29および固体撮像素子22を上述のように着脱用保持部材50にネジ止めおよびスナップフィットによって固定するとき、ネジ止めおよびスナップフィットの固定個所は、上述のように限定されるものではない。
【0089】
[第3実施形態]
図7〜9は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第3実施形態を示す図であり、本部材の取付け構造は、第1実施形態同様に、複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等の画像読取装置および印刷装置などの像形成装置に適用される。
【0090】
なお、第1実施形態では、固体撮像素子およびフレームが1つの中間保持部材と第1接着面Aおよび第2接着面Bにおいて固着されているが、本実施形態では、第2実施形態と同様に、2つの中間保持部材において固体撮像素子およびフレームと固着するようになっており、かつ、これら中間保持部材が、固体撮像素子が取付けられている回路基板を貫通する構成を有している。
【0091】
通常、収縮光学系おいて、結像レンズに対する像面の位置のばらつきは、数10μmであるが、その一方、結像レンズに対する物体面の位置ばらつきは数mm(以下、共役長のばらつきという)である。したがって、この共役長のばらつきが生じた場合、結像レンズと固体撮像素子の位置を、光軸方向に数mmのレンジで位置調整を行う必要がある。
【0092】
フレームに結像レンズを摺動させる場合、この結像レンズを摺動させる面を有していれば、結像レンズの光軸方向の位置調整は可能である。しかし、固体撮像素子の位置調整を数mmのレンジで行う場合、撮像レンズ側においては、中間保持部材が回路基板に当接するまでの幅、また、撮像レンズの反対側においては、中間保持部材に、固体撮像素子固着用の接着しろが確保できるまでの幅でしか調整することができない。
【0093】
図7に示すように、この幅は、最長でも固体撮像素子22の板厚tと、固体撮像素子22と回路基板29までの間隔Δhとを足し合わせたt+Δhとなる。通常tは、2〜3mm、Δhは、1mm程度であり、これ以上は、ノイズの問題で長くできないようになっている。
【0094】
このため、上述したように、調整可能幅は±2mm程度となるが、通常、接着しろが1〜2mm程度必要であり、実質は±1mm程度の調整幅となってしまう。
【0095】
共役長のばらつきは、結像レンズによって異なるが、±2〜5mm程度あるのが一般的であり、2mm以上の共役長のバラツキを調整する場合は、第1実施形態のような構造では調整幅が狭く、中間保持部材23が回路基板29に当接してしまったり、接着しろが確保できなかったりして、位置調整固定ができなくなる可能性もある。
【0096】
本実施形態では、このZ軸方向への位置調整を考慮した点に特徴があり、その他の構成は、第1実施形態と同様であるため、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
【0097】
図8、9に示すように、中間保持部材23a、23bと、固体撮像素子22との第2接着面B、B´は、回路基板29を貫通する長さLを有している。
【0098】
また、回路基板29は、固体撮像素子22が中間保持部材23と固着する高さを中心として、中間保持部材23a、23bを貫通する貫通孔60a、60bを有している。
【0099】
この構成により、回路基板29に取付けられた固体撮像素子22は、位置調整を行うとき、中間保持部材23a、23bの第2接着面B、B´をZ軸方向に摺動することができるようになっている。
【0100】
このときの固体撮像素子22の移動距離は、図8に示すように、l1+l2+2×t−(接着しろ)となる。したがってこの移動可能幅(l1+l2+2×t−(接着しろ))を結像レンズ25の共役長のばらつき幅より広く設定しておけば、共役長のばらつきが生じても固体撮像素子22を正確に固着することができるようになっている。
【0101】
このように本実施形態では、第1実施形態の効果、すなわち、5軸方向のみを簡単に調整することができること、固体撮像素子22の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の固体撮像素子22の固定力の低下が生じるのを防止することができることという同様な効果の他に、結像レンズ25において、共役長のばらつき幅が生じても、Z軸方向にこの誤差幅を修正するだけの幅を設けることができるので、正確に位置調整を行うことができる。
【0102】
なお、本実施形態の貫通孔60a、60bは、穴や切りかきなどの曲線形状でも、直線形状でも良く図9に示すように円でもよい。ただし、一番効果的に中間保持部材23a、23bを貫通させるものは、中間保持部材23a、23bの投影形状より回路基板29及び中間保持部材23a、23bの形状誤差、設置誤差分だけ広くなるような形状である。
【0103】
また、本実施形態において、第2接着面の位置を調整する場合、固体撮像素子22を光軸方向に移動させるときは、回路基板29に貫通孔60a、60bを設け、この貫通孔60a、60bに中間保持部材23a、23bの一部を貫通させ、回路基板29に当接しないようにしたが、そのときに、中間保持部材23a、23bに当接しないよう固体撮像素子22を回路基板29に配設するようにしてもよい。
【0104】
例えば、中間保持部材23a、23bが固体撮像素子22の上面において固着される場合、光軸方向に固体撮像素子22を移動させたとしても、回路基板29が中間保持部材23a、23bに当接しないように固体撮像素子22を回路基板29上端部に実装するようにしてもよい。このような構成においても、本実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0105】
[第4実施形態]
図10は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第4実施形態を示す図であり、本部材の取付け構造は複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等の画像読取装置および印刷装置などの像形成装置に適用される。
【0106】
なお、本実施形態では、第3実施形態において、回路基板に貫通孔を設け、中間保持部材を貫通させることができるよう固体撮像素子のZ軸方向の位置調整を行うようにした点に代えて、フレームにおいて、中間保持部材との第1接着面AをZ軸方向に移動させ、結像レンズと固体撮像素子との距離を調整する点に特徴があり、その他の構成は、第3実施形態と同様であるため、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。ただし、中間保持部材については、固体撮像素子22の上下2つずつ、4つの部材23a、23b、23c、23dを用いている。
【0107】
図10に示すように、フレーム21は、結像レンズを固定している結像レンズ固定面70と、共役調整を行う共役調整用ブラケット71と、共役調整用ブラケット71が摺動する摺動面72とから構成され、共役調整用ブラケット71は、本発明に係る調整部材を構成している。
【0108】
結像レンズ固定面70は、第1実施形態の水平部21aに該当し、摺動面72は、この結像レンズ固定面70より低くなっている。また、固体撮像素子22と結像レンズ25の位置調整を行うとき、共役調整用ブラケット71を、この摺動面72上を摺動させるようになっており、固体撮像素子22と結像レンズ25の位置を決めた後、この共役調整用ブラケット71を固着するようになっている。
【0109】
この結果、第3実施形態と同様に、共役調整用ブラケット71の移動可能幅を結像レンズ25の共役長のばらつき幅より広く設定しておけば、共役長のばらつきが生じても、固体撮像素子22を正確に固着することができるようになっている。
【0110】
このように本実施形態では、第3実施形態と同様に、第1実施形態と同様の効果の他に、結像レンズ25において、共役長のばらつき幅が生じても、Z軸方向にこの誤差幅を修正するだけの幅を設けることができるので、正確に位置調整を行うことができる。
【0111】
[第5実施形態]
図11〜13は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第5実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0112】
なお、本実施形態は、第3実施形態において、固体撮像素子のZ軸方向の位置調整を行う装置の実施形態であり、部材の取付け構造を有する部材においては、第3実施形態と同様であるため、同一部材には同一番号を付して説明を省略する。
まず、構成について説明する。
【0113】
図11に示す固体撮像素子取付け装置80は、光源81と、この光源81により照射されるチャート82と、第3実施形態のフレーム21、固体撮像素子22および中間保持部材23から構成される固体撮像素子部材83を保持する固定台84と、光源81およびチャート82を保持するチャート保持部材85と、このチャート保持部材85および固定台84を固定するベース86と、この取付け装置を制御する制御部87(図12参照)とを備えている。
【0114】
光源81は、チャートを照射するようにチャート保持部材の85の上部に配設されており、チャート82は、チャート82の中心が、固体撮像素子22および結像レンズ25の光軸に一致するよう配設されている。
【0115】
固定台84は、フレーム21をチャック等で固定する図示しない第1固定部と、固体撮像素子22をチャック等で固定する第2固定部100とを有している。この第2固定部は、制御部87によって、Z軸方向、すなわち、チャート方向に前後に平行移動するようになっている。
【0116】
また、固定台84は、上下に高さが変更できるようになっており、チャートの中心とこの固定台84に固定された結像レンズ25の光軸が一致するよう調整できるようになっている。
【0117】
固定台84とチャート保持部材85との距離は、結像レンズ25の焦点距離によって、変更するようになっており、固定台84がチャート保持部材方向に、前後に平行移動することができるようになっている。
【0118】
図12に示す制御部87は、固体撮像素子22が取付けられている回路基板(以下、CCD回路基板)29からの出力画像データを入力し、固体撮像素子22の位置を演算する演算部88と、この演算結果に基づいて、第2固定部100を制御する中央演算処理装置(以下、CPUという)89と、第3実施形態の図8で示した中間保持部材23a、23bの第2接着面B、B´の長さLを表示する表示部90と、光源81の電源を制御する光源駆動制御部91と、固体撮像素子22およびCCD回路基板29を駆動させるCCD回路駆動制御部92とを有している。なお、図12では、CCD回路基板のことをCCD回路として示した。
【0119】
演算部88では、チャート82を、結像レンズ25を介して結像する固体撮像素子22からの画像データが入力され、この画像データから固体撮像素子22の位置を演算するようになっている。
【0120】
CPU89では、演算部88において演算された演算結果に基づき、第2固定部100をZ軸方向、すなわち、光軸方向に移動させるようになっている。また、このCPU89では、光源駆動制御部91およびCCD回路駆動制御部92を制御するようになっている。
【0121】
表示部90は、CPU89において第2固定部が調整された後に、図8に示すLを算出し、表示するようになっている。
【0122】
次に、図13を用いて本取付け装置80の動作について説明する。
【0123】
まず、固体撮像素子部材83を固定台84の第1固定部および第2固定部100に固定し、固定台84の高さをチャート82の中心と光軸28を一致させるとともに、結像レンズの焦点距離に基づいて、チャート82との距離を調整し、電源および固体撮像素子22を駆動させる(ステップ1)。
【0124】
次いで、チャート82を固体撮像素子22に結像させ、画像データを出力させ、この画像データを演算部88に入力させる(ステップ2)。
【0125】
次いで、演算部88は、この画像データに基づき、固体撮像素子22の位置を演算する(ステップ3)。
【0126】
次いで、CPU89は、この演算結果に基づいて、共役長のばらつきがあるかどうか判断する(ステップ4)。共役長のばらつきがない場合は、中間保持部材23の第2接着面Bの長さを算出し、この長さLを表示して(ステップ5)、本動作を終了する。共役長のばらつきがある場合は、第2固定部100を平行移動させ、位置調整をおこない(ステップ6)、再び、固体撮像素子22はチャート82を入力する(ステップ2)。
【0127】
このように本実施形態では、光源81により照射されたチャート82を結像レンズ25を介して、固体撮像素子22に結像し、この画像データから第2固定部100の位置を算出することができるので、結像レンズ25で発生する共役長のばらつきによって、フレーム21と固体撮像素子22の相対位置のずれが生じていたとしても、第2固定部100により、固体撮像素子22のZ軸方向の位置を調整することができ、固体撮像素子22の固定精度が高精度に維持させるとともに、中間保持部材23に固着することができる。
【0128】
なお、本実施形態において、固体撮像素子を第2接着面にチャック等によって保持した後、位置調整して固着しているが、予め数種類の中間保持部材23を用意し、位置調整を行う毎に中間保持部材23を入れ替え、Lの長さが該当する中間保持部材23を固着するようにしてもよい。
【0129】
また、本実施形態において、使用する固体撮像部材を第4実施形態の構造を有する固体撮像素子部材を使用してもよい。この場合、第2固定部100は、共役調整用ブラケットを保持するようにする。
【0130】
〔第6実施形態〕
図14〜16は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第6実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0131】
この第6実施形態では、必要最小限の空間の中に全部品が収まることで、レイアウト上の制約の発生することのない固体撮像素子の取付け構造を提供することをさらなる目的とする。
【0132】
図14、15において、第1部材であるフレーム221には、原稿の画像をRGBの各画素ライン6a、6b、6c(図48参照)に結像させるための結像レンズ25が、水平部221aにあるV溝24上に、レンズ押え板26で押さえられ支持されている。その際、この結像レンズ25の光軸28は、座標上、Z方向に該当している。他に、X方向は画像読取装置における主走査方向すなわち画素ラインの線方向となり、Y方向は副走査方向に相当する。
【0133】
また、CCD回路基板29は固体撮像素子22を実装している。ここで、CCD回路基板29は、固体撮像素子22を駆動し、また、結像した光学像に伴う固体撮像素子22の電気出力信号を、電気的な処理をした後に画像読取装置に電送する機能を有している。
そして、固体撮像素子22は、L字状の中間保持部材223を介してフレーム221の垂直部221bに取付けられている。
【0134】
図16において、中間保持部材223と固体撮像素子22とは、固体撮像素子22の側面に第2接着面Bを設け接着固定されている。そして、中間保持部材223とフレーム221とは、垂直部221bの第1接着面Aで接着固定されている。
【0135】
ここで、フレーム側接着面である第1接着面Aは、図16の如くX方向から見た場合に、光軸28と交差する位置に配置されている。そのため、中間保持部材223の水平部223e及びフレーム221の垂直部221bの高さは、図15の如くレンズ押え板26の高さとほぼ同じになっている。
【0136】
この高さ方向(Y方向)に関して、少なくとも、結像レンズ25の寸法分は最低限確保せざるを得ない。よって、図15のように、中間保持部材223の垂直部223fをレンズ寸法と同等まで広げることにより、接着面積(つまり接着力)を大きくしつつ、本構造全体のレイアウトは現状維持させることができる。即ち、必要最小限の空間の中に全部品が収まることで、レイアウト上の制約の発生することがない。
【0137】
固体撮像素子22と中間保持部材223との接着手段および結像レンズ25と中間保持部材223との接着手段において、特に、硬化速度が10秒程度と速い紫外線硬化型接着剤を用いることが生産性の点で有利である。この場合、中間保持部材223として、ガラス、プラスチック等の透明部材を用い、紫外線(図示せず)を中間保持部材223を透過させて第1接着面Aおよび第2接着面Bに照射させることで、硬化が可能となる。
【0138】
この、製造時における接着剤硬化の前後においては、フレーム221及び固体撮像素子22は製造装置(図示せず)によって把持され、逆に中間保持部材223は把持されていない状態をとる。
【0139】
このため、紫外線を照射すると、接着剤が初期状態から収縮する。この接着剤の収縮により、中間保持部材223がフレーム221及び固体撮像素子22に引き寄せられるように移動しながら接着剤が硬化する。
【0140】
そして、この接着固定での第2接着面Bと第1接着面Aでの接着厚さは、硬化収縮の影響を少なくするためできるだけ薄い方がよい。しかし、実際は、固体撮像素子22、フレーム221、中間保持部材223の平面度に応じて、平面の凸凹の差分を埋めるだけの厚さを設定する必要が生じてくる。
【0141】
ところで、製造時においては、接着固定の前に、まず固体撮像素子22が所定位置に調整されていなければならない。つまり、この位置調整にて、光学特性(ピント、倍率)を所定の要求精度で読み取り、固体撮像素子22を、x,y,z,β,γの5軸方向に微動させ位置を調整することが必要となる。
それに対し、まずX方向の場合、第2接着面B上を、固体撮像素子22がX方向にスライドして調整される。
【0142】
Y方向の場合は、第1接着面A上を、中間保持部材223と固体撮像素子22とが連動してスライドすることで調整される。
Z方向の場合、第2接着面B上を、固体撮像素子22がZ方向にスライドして調整される。
【0143】
回転調整のうちβ方向は、第2接着面B上を、固体撮像素子22が連動してβ方向に回転する動きをして調整される。
回転調整のγ調整は、第1接着面A上を、中間保持部材223と固体撮像素子22とが連動してγ方向に回転して調整される。
これらx,y,z,β,γの個々の動きは、完全に他方向に対して独立して行なうことができる。それは、第2接着面Bと第1接着面Aとが、直角に構成されていることによる。2つの接着面が直角になっていることから、すべらせて調整する動きも直角座標に一致させることができる。
【0144】
以上のように第6実施形態によれば、第1接着面Aは光軸28と直交するとともに、光軸高さが第1接着面Aの上下方向の幅内に配置されているので、接着硬化時に生じる接着剤の硬化収縮の影響に対し、接着剤の収縮に伴って、中間保持部材223が固体撮像素子22とフレーム221とに近づく動き(ズレ)に変換させることで、固体撮像素子自体のズレを押さえることができ、フレーム221に対し、固体撮像素子22を高精度に位置決めすることができる。
【0145】
さらに、直角な2面(第2接着面B、第1接着面A)でスライド調整をさせることで、構造全体として、x,y,z,β,γの5軸方向に微動させ位置を調整することができる。
【0146】
またさらに、X方向から見た状態で、第1接着面Aと光軸とを同じ高さに配置させることで、レイアウト上の基本的制約範囲である結像レンズ25の上下(Y方向)幅のなかに、第2接着面Bおよび第1接着面Aを収めることができるので、必要最小限の空間の中に全部品を収めることができ、レイアウト上の制約が発生するのを防止することができる。
【0147】
〔第7実施形態〕
図17〜18は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第7実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0148】
この第7実施形態では、図17に示すように、固体撮像素子22を固定する中間保持部材23の個数を2個以上とし、かつ少なくとも1個以上の中間保持部材23の固体撮像素子22側の接着面23eが残りの中間保持部材23の固体撮像素子22側の接着面23fと向かい合うように配置されている。なお、図中、23gはリブである。
【0149】
このとき、図18(a)に示すように、接着面23eと接着面23fとが平行になるよう配置したり、図18(b)に示すように、接着面23eと接着面23fとが対向するように配置することも可能である。
【0150】
この第7実施形態のように中間保持部材23を配置した固体撮像素子22の取付構造と、図1〜3の実施形態に示した固体撮像素子の取付構造の固有振動数ならびにその振動形状を数値解析によりモード3まで求め両者を比較した。この比較によると、第7実施形態の固体撮像素子の取付構造の固有振動数の方が30〜50%程度高く、振動に対して強い構造となっていることがわかる。
【0151】
以上のように第7実施形態によれば、中間保持部材が2個以上用いられ、かつ少なくともそのうちの1つ以上の中間保持部材における固体撮像素子側接着面が他の中間保持部材の固体撮像素子側接着面と向かい合う方向に配置されることにより、同数の中間保持部材を同一面側に配置するよりも外力、振動に対してより強い構造とすることができる。
【0152】
なお、本明細書の実施形態中で、中間保持部材の形状として、第7実施形態に一例として示すようにリブを設けたり、直角三角柱形状とすることもできる。
【0153】
〔第8実施形態〕
図19は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第8実施形態に用いる中間保持部材を示す図であり、中間保持部材以外の構成は図17に示した第7実施形態と同様であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0154】
図19に示すように、この第8実施形態では、中間保持部材23には固体撮像素子側接着面と保持部材側接着面との両接着面に垂直になるように、両接着面両端にリブ23hが設けられている。そして図17のようにフレーム21と固体撮像素子を固定すべく配置され、図19の矢印Uの方向から紫外線硬化型接着剤を硬化させるために紫外線が照射される。このとき中間保持部材23の平面部23e、23fを透過する単位面積あたりの紫外線量は、リブ23hを設けていないL字型中間保持部材(例えば、図2,3参照)と同じ量である。そのため、紫外線硬化型接着剤の硬化ムラが生じにくい。しかも、強度と言う観点では、リブ23hを設けていないL字型中間保持部材と比較して、リブ23hが設けられていることにより、外力、振動に強い形状となっている。
【0155】
以上のように第8実施形態によれば、中間保持部材両接着面(第2接着面B、第1接着面A)に垂直なリブ形状のリブ23hを接着面両端に設けたので、中間保持部材23を三角柱形状にするのと同程度の強度が得られ、さらに接着面を平板形状にでき、これにより接着剤固定時の紫外線の透過量を一定とすることができ、したがって、接着品質を均一化できるため、外力、振動に強い固体撮像素子の取付構造とすることができる。
【0156】
〔第9実施形態〕
図20〜25は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第9実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0157】
図20は第9実施形態の一例を示し、図21は第9実施形態の他の例である。
図20,21に示すように、全ての調整が終わり接着剤が硬化された後、フレーム21は筐体270にネジなどの固定手段271を用いて取り付けられる。固定手段271はフレーム21を安定して固定するために通常2箇所以上の固定位置272を有する。このときフレーム21は固定手段271によって、フレーム21と固定手段271とが接触する平面278で拘束される。
【0158】
図20の要部を拡大した図24に示すように、フレーム21上には任意の2箇所の固定位置272を拘束する2つの各平面278内の任意の点間に直線279を形成することができる。
【0159】
図20に示すように、中間保持部材23とフレーム21とを接着する第1接着面Aは、直線279を筐体固定方向275に平行な方向に伸ばして得られる平面276内に配置されている。
【0160】
また、図21の要部を拡大した図25に示すように、3箇所以上の各々の固定位置272を拘束する平面278内の任意の点間を直線281で結ぶことにより平面282が形成されることとなる。
【0161】
図21に示すように、中間保持部材23とフレーム21とを接着する第1接着面Aは、平面282を筐体固定方向275に平行な方向に伸ばして得られる空間277内に配置されている。
【0162】
ここで、空間277に対して、中間保持部材23とフレーム21とを接着する第1接着面Aが外側に位置している場合には、図22に示すように、この構造を簡易的な梁形状のモデルに近似させると、固定位置272を梁モデルの固定位置272′、フレーム21−中間保持部材23−固体撮像素子22からなる系を梁279と近似して、片持ち梁モデルとしてあらわせることになる。
【0163】
第9実施形態の固体撮像素子の取付構造の一例である図20または他の例である図21の構造を同様に梁形状のモデルに近似させると、図23に示すように両端固定梁モデルとしてあらわされる。
ここで、両モデルの梁部分の強度、自重が等しい場合、両端固定モデルのほうが片持ち梁モデルよりも強度的に強く、固有振動数も高いこととなる。
【0164】
以上の第9実施形態によれば、フレーム21と中間保持部材23とを接着する第1接着面Aが、図25に示すように、フレーム21を筐体270へ取り付ける任意の2点の固定個所272に取り付けられる固定部材271がフレーム21を拘束する各平面278内の任意の2点間を結んで作られる直線279を、筐体270への取り付け方向275に平行な方向に伸ばして得られる平面276と交差する位置、もしくはフレーム21を筐体270へ取り付ける3点以上の固定個所272に取り付けられる固定部材271によってフレーム21を拘束している各平面278内の任意の点間を直線281で結んで作られる平面282を、筐体270への取り付け方向275に平行な方向に伸ばして得られる空間内277に形成することによって、フレーム−中間保持部材−固体撮像素子からなる系を振動モデルとしてみた場合に両端が固定されている梁とみなすことができ、そうでないものと比較して固体撮像素子取り付け部の強度が高くなり、耐振動性が向上する。
【0165】
〔第10実施形態〕
図26〜28は本発明に係る固体撮像素子の取付け構造の取付け構造の第10実施形態を示す図であり、本取付け構造は複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等の画像読取装置に適用される。
【0166】
まず、構成を説明する。図26〜28において、21はフレーム(結像レンズ保持部材)であり、このフレーム21は平面状に形成されている。
【0167】
フレーム21にはV溝24が形成されており、このV溝24には結像レンズ25が位置決めされている。この結像レンズ25は原稿の画像をCCD等の光電変換素子22のRGB別に設けられた各画素ライン22a、22b、22cに結像させるものであり、レンズ押え26によってフレーム21に固定されている。なお、フレーム21にはネジ穴27が形成されており、レンズ押え26に形成された挿通孔26aに図示しないボルトを挿通してこのネジ27にボルトを螺合することにより、押え板26がフレーム21に固定される。
【0168】
固体撮像素子22はセラミックスからなる本体32の表面に光電変換素子を内蔵した画素ライン22a、22b、22cが直線上に配列されており、この本体32の表面には画素ライン22a〜22cを覆うカバーガラス(図27(c)中、斜線で示す部分)33が取付けられている。また、カバーガラス33を除いた本体32の両端部に一対の中間保持部材23が取付けられており、本体32は中間保持部材23によって画素ライン22a、22b、22が結像レンズ25に対向するようにフレーム21の突出部である水平部21aに支持されている。
【0169】
なお、図27中、28は光軸であり、座標上、Z方向に該当する。また、X軸方向は画像読取装置における主走査方向であり、Y軸方向は副走査方向に相当する。
【0170】
また、本体32の裏面には端子34が設けられており、この端子34にはCCD回路基板29が取付けられ、このCCD回路基板29は固体撮像素子22を駆動する一方、結像した光学像に伴う固体撮像素子22の電気出力信号を電気的に処理をした後に画像読取装置に伝送するようになっている。
【0171】
一方、中間保持部材23はL字状に形成されており、紫外線が透過する材料から構成されている。この中間保持部材23は紫外線硬化型接着剤30、31によってそれぞれ水平部21aおよびカバーガラス33を除いた本体32のセラミックス面に固着されており、水平部21aと中間保持部材23との接着面(以下、第1接着面という)Aが固体撮像素子22の画素ライン22a〜22cおよび光軸28と平行な面になるとともに固体撮像素子22と本体32と中間保持部材23との接着面(以下、第2接着面という)Bが光軸28と直交するように中間保持部材23が水平部21aと本体32表面のセラミックス面の間に配設されている。
【0172】
次に、固体撮像素子22の位置調整方法を説明する。
まず、図示しない固体撮像素子取付け装置によって中間保持部材23の直交する2面A、Bに接着剤30、31を塗布する。この際、図示しないカメラによって接着剤30、31の膜厚をモニターしながら接着剤30、31の膜厚が一定になるように調整した後、取付け装置によって本体32表面のセラミックス面を中間保持部材23に取付けるとともに中間保持部材23を水平部21aに取付ける。
【0173】
次いで、結像レンズ25によって結像された線像を固体撮像素子22上に位置させるとともに、光学特性(ピント、倍率等)を所定の要求精度で読取る動作を行なう。この際、固体撮像素子22によって光電変換されたデータをモニターによって出力しながら固体撮像素子22の位置調整を行なう。
【0174】
まず、フレーム21を取付け装置の架台に固定した後、X軸方向の位置調整を行なう場合には、中間保持部材23をチャック等で把持して中間保持部材23が接着剤30上を滑るようにして調整する。
【0175】
また、Y軸回りのβ軸の位置調整を行なう場合には、中間保持部材23をチャック等で把持して中間保持部材23が接着剤30上を滑るようにして調整する。
【0176】
また、Y軸方向の位置調整を行なう場合には、CCD回路基板29と中間保持部材23をチャック等で把持して固体撮像素子22および中間保持部材23が接着剤31上を同時に滑るようにして調整する。
【0177】
また、Z軸方向の位置調整を行なう場合には、中間保持部材23をチャック等で把持して固体撮像素子22が接着剤30上を同時に滑るようにして調整する。
【0178】
さらに、Z軸回りのγ軸の位置調整を行なう場合には、CCD回路基板29と中間保持部材23をチャック等で把持して固体撮像素子22および中間保持部材23が接着剤31上を同時に滑るようにして調整する。
【0179】
本実施形態では、第1接着面Aと第2接着面Bが直角になるように中間保持部材23がフレーム21と固体撮像素子22の間に配設されているため、X、Y、Z、β、γの個々の動き各軸毎に独立して行なうことができ、中間保持部材23および固体撮像素子22を滑らせて調整する動きを直角座標に一致させることができる。
【0180】
ここで、X軸回りの回転軸に関しての調整を行なわない理由は、Y、Z軸は画素ライン22a〜22cと直交する方向であり、このY、Z軸周りのγ、β軸の調整を行なわないと結像レンズ25と固体撮像素子22との距離が画素毎に異なって光学特性の精度が低下してしまうのに対して、X軸は画素ライン22a〜22cと同軸方向(平行)であるため、このX軸周りの調整を行なわなくても結像レンズ25と固体撮像素子22との距離が画素毎に異なることがなく、光学特性に影響を受けないためである。
【0181】
このようにして固体撮像素子22の位置調整を行ない、モニタの出力から光学特性が所定の要求精度を満足するようになったものと判断したときに、図示しない紫外線照射ライトによって接着剤30、31の接着箇所全域で同時に、かつ接着面に対して垂直方向から中間保持部材23を介して紫外線を照射することにより、接着剤30、31を硬化させる。
【0182】
このように本実施形態では、フレーム21と中間保持部材23との第1接着面Aが固体撮像素子22の画素ラインおよび光軸28と平行な面になるとともに、固体撮像素子22の表面と中間保持部材23との第2接着面Bが光軸28と直交する面になるように中間保持部材23を配設することにより、X軸回りの軸の方向の位置調整を積極的に行なわないようにしてX、Y、Z、β、γの5軸方向のみを簡単に調整することができる。
【0183】
また、5軸調整後には、固体撮像素子22とフレーム21の間に中間保持部材23を介装している分だけ、第1接着面Aと第2接着面Bに接着される接着剤30、31の膜厚を必要最小限で、かつ一定に管理するだけで、固体撮像素子22の接着箇所とフレーム21の接着箇所の位置精度を厳密に管理しなくても、固体撮像素子22の取付けを高精度に行なうことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の固体撮像素子22の固定力の低下が生じるのを防止することができる。
【0184】
また、接着剤30、31を紫外線硬化型接着剤から構成するとともに、中間保持部材23を紫外線が透過する材料から構成することにより、中間保持部材23を通して紫外線硬化型接着剤に紫外線を照射することができるため、接着箇所全域で同時に、かつ接着面に対して垂直方向から紫外線を照射することができ、接着剤30、31が硬化するまでの時間をより短縮して、生産性を向上させることができる。
【0185】
なお、接着剤30、31の厚さは、硬化収縮の影響を少なくするためにできるだけ薄い方が良い。しかしながら、実際は固体撮像素子22、フレーム21および固体撮像素子22の平面度に応じて平面の凹凸の差分を埋めるだけの厚さを設定する必要は生じてしまう。
【0186】
また、本実施形態では、カバーガラス33を除いた本体32の両端部に中間保持部材23が取付けられているが、これに限らず、本体32の裏面に中間保持部材23を取付けても良い。この場合には、図26(a)で示す中間保持部材23の保持面をCCD回路基板29と本体32の間に介装すれば良い。
【0187】
また、その他に、図28(a)に示すように、カバーガラス33の両端部に中間保持部材23を取付けても良く、図28(b)に示すようにCCD回路基板29の表面に中間保持部材23を取付けても良い。このようにした場合にでも、上述したものと同様の効果を得ることができることは言うまでもない。
【0188】
〔第11実施形態〕
図29〜30は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第11実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0189】
図29は、本発明の第11実施形態に係る、固体撮像素子の取付け構造の一例を示す分解斜視図であり、図30は、本発明の第11実施形態に係る、固体撮像素子の取付け構造の一例を示す斜視図である。この取付け構造は、複写機、ファクシミリ装置、スキャナー装置等の画像読取装置に適用される。
【0190】
まず、取付け構造が適用される取付け装置の部品構成を説明する。
図29,30に示すように、固体撮像素子22の取付け装置は、結像レンズ25と、第1接着面Aと第2接着面Bとが直角でありかつ2面とも画素ラインに対して平行に配置されている構造の中間保持部材23と、固体撮像素子22が保持されているCCD回路基板29と、結像レンズ25を載置する溝24およびレンズ押さえ26を固定するネジ穴27を備えているとともに、固体撮像素子22の光電変換素子からなる画素ライン及び光軸に平行である水平面21aの接着面を結像レンズ25設置側と対抗する側に2個備えている結像レンズ保持部材であるフレーム21と、結像レンズ25をフレーム21の溝24に固定するバンドであるレンズ押さえ26と、CCD回路基板29に脱着可能な手段で固定されるスペーサ307とから構成されている。このスペーサ307の形状は、図29,30に示すように、複数の接着箇所で連続した一体形状である。
前記フレーム21とスペーサ307とはその線膨張係数が同じ材料を用いて構成され、さらに、CCD回路基板29の剛性がスペーサ307より弱いものを用いている。
【0191】
図29,30の実施形態によれば、環境温度変化が発生した場合、フレーム21とスペーサ307との線膨張係数が同じであるので、延び量が等しく、2つの中間保持部材23の接着層の間に応力が発生せず、剥離は発生しない。又、CCD回路基板29の線膨張係数は、スペーサ307と同一でないため、延び量の差は発生するが、CCD回路基板29の剛性はスペーサ307の剛性より弱いため、スペーサ307の延び量に追従するため、固体撮像素子22の位置は変化しないため、フレーム21とスペーサ307との間の接着力の信頼性が保たれる。
【0192】
図31は、本発明の第11実施形態の他の例を示す斜視図である。
なお、図31の例では図30の例と同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
図31に示すように、スペーサ307は複数の接着箇所で別体構造である。さらに前記フレーム21とスペーサ307との線膨張係数は同じ材料を用いて構成されている。
【0193】
この構成によれば、環境温度変化が発生した場合、フレーム21とCCD回路基板29との線膨張係数が同じであるので、延び量が等しく、2つの中間保持部材23の接着層の間に応力が発生しないために、フレーム21とCCD回路基板29間の接着力の信頼性が保たれる。
【0194】
また、図31に示すように、スペーサ307の形状が複数の接着箇所で別体構造であって、且つ、フレーム21とCCD回路基板29との線膨張係数が異なる材料を用い、さらにCCD回路基板の剛性がフレームの剛性より弱くすることもできる。
【0195】
この構成によれば、環境温度変化が発生した場合、フレーム21とCCD回路基板29との線膨張係数が異なるので、延び量に差が発生する。しかし、CCD回路基板29の剛性はフレーム21の剛性より弱いため、CCD回路基板29がフレーム21の延び量に追従する。このため、固体撮像素子22の位置は変化せず、フレーム21とCCD回路基板29の間の接着力の信頼性が保たれる。
【0196】
図32〜34は、第11実施形態におけるCCD回路基板29とスペーサ307との取付け構造を示す断面図である。
図32に示すように、この取付け構造では、CCD回路基板29とスペーサ307とをネジ308を介して取り付けている。
【0197】
この取付け構造によれば、万が一、固体撮像素子の取付け工程で不良品を作っても、スペーサ307をCCD回路基板29に固定している固定ネジ308をとることにより、スペーサ307から固体撮像素子22を有するCCD回路基板29を取りはずし、再利用することができる。
【0198】
図33に示すように、この取付け構造では、CCD回路基板29とスペーサ307とをパッチン止め部309を介して取り付けている。
この取付け構造によれば、万が一、固体撮像素子の取付け工程で不良品を作っても、スペーサ307をCCD回路基板29に固定しているパッチン止め部309をはずすことにより、スペーサ307から固体撮像素子22を有するCCD回路基板29を取りはずし、再利用することができる。
図34に示すように、この取付け構造では、CCD回路基板29とスペーサ307とを熱溶着部310を介して取り付けている。
【0199】
この取付け構造によれば、万が一、固体撮像素子の取付け工程で不良品を作っても、スペーサ307をCCD回路基板29に固定している熱溶着部310を切断することにより、スペーサ307から固体撮像素子22を有するCCD回路基板29を取りはずし、再利用することができる。
【0200】
〔第12実施形態〕
図35〜37は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第12実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0201】
この第12実施形態は、上述した図29、30の実施形態に対して、スペーサの部分が異なり、他の構成は同様である。
図35,36に示すように、スペーサ307はその開口で固体撮像素子22を囲むように配置され、固体撮像素子22に着脱自在な固定手段である固定ネジ308で取り付けられている。スペーサ307と中間保持部材23とは図29、30に示した構造と同様に接着されている。この実施形態の構造では、フレーム21とスペーサ307と中間保持部材23とは線膨張係数が等しい部材から構成されている。
図37は図29,30で用いたものと同様の中間保持部材を示している。
【0202】
以上の構成によれば、万が一、固体撮像素子22を有するCCD回路基板29の取付け工程で不良品を作っても、不良品から固体撮像素子22を有するCCD回路基板29を固定ネジ308をゆるめることにより取りはずしが可能で、固体撮像素子22を有するCCD回路基板29を再利用することができる。
【0203】
また、線膨張係数が同一な部材で構成されることにより、環境温度変化が発生した場合でも、接着面に応力が発生せず、剥離が発生しないため接着力の信頼性が保たれるという利点も有している。
【0204】
また、図36に示すように、固体撮像素子の取付け工程で中間保持部材23とフレーム21、及び、中間保持部材23とスペーサ307を位置決め後、接着固定した後に規格の特性が得られなかった場合、固体撮像素子22に固定している固定ネジ308をゆるめることにより、スペーサ307から固体撮像素子22を有するCCD回路基板29を取りはずし、再利用することができる。
【0205】
〔第13実施形態〕
図38〜41は本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第13実施形態を示す図であり、本取付け装置は、固体撮像素子の取付け装置に適用したものである。
【0206】
図38、39は、第13実施形態を示す構成図であり、図38は分解斜視図、図39は斜視図である。また、図40は固体撮像素子周辺の拡大斜視図、図41は固体撮像素子の正面図である。
この第13実施形態は、上述した図29、30の実施形態に対して、中間保持部材の接着に関する部分が異なり、他の構成は同様である。
【0207】
図38〜40に示すように、CCD回路基板29の接着位置が固体撮像素子22の画素ラインの延長線上にあり、かつ固体撮像素子端部から固体撮像素子22の調整しろ320の距離だけ離れた位置にある事を特長としている。
【0208】
CCD回路基板29を接着するために用いる中間保持部材23は、図40,41に示すように、固体撮像素子22の画素ライン22aの延長線上にあり、かつ主走査方向の固体撮像素子22の調整しろ320を確保できる位置に配置される。
また、CCD回路基板29の接着面はソルダコート面321とし、ソルダコート面321は中間保持部材23が配置される位置にあり、その領域は主走査方向・副走査方向の固体撮像素子22の調整しろを確保できるように構成されている。なお、符号22dは接着位置を示している。
【0209】
固体撮像素子22を調整するときには、固体撮像素子22を把持する必要がある。図42は固体撮像素子を把持するための構成図である。
フレーム21に取り付けられる結像レンズ25と固体撮像素子22との位置を、狙いの光学特性が確保できるように調整する際、固体撮像素子22を保持して固体撮像素子22の位置を移動させることによって調整を行う。そのとき、図示しないCCD位置調整機に備えるチャック部401,402が固体撮像素子22を把持する。
【0210】
CCD回路基板29の接着位置が固体撮像素子22の画素ラインの延長上にあり、かつ固体撮像素子端部と近い位置にあるので、図43に示すように、CCD回路基板29が熱または振動等により変形しても、固体撮像素子22の画素位置に対して変異量が発生しないので、狙いの光学特性値を保証できる。
【0211】
これに対して、図44ではCCD回路基板29の接着位置が固体撮像素子端部から遠い位置にあるので、図44に示すように、CCD回路基板29が熱または振動等により変形した場合、固体撮像素子22の画素位置に対する変異量が発生するので、狙いの光学特性値を保証できない。
【0212】
図45は他の例の固体撮像素子の正面図である。図中、符号22fは実装高さ1mm以下の領域を示している。
【0213】
〔第14実施形態〕
集積回路の実装では、デュアルインライン形パッケージ(以下、DIPと記す)として、主に産業用機器に使用されるセラミック製のものと、一般民需用に使用されるプラスチック製のものが知られている。
【0214】
セラミック製のDIPは、さらに、焼成形のセラミックDIPとガラス封止形のサーディップとに分類される。このガラス封止形のサーディップは、セラミックDIPと比べて、製造工数が少ないため製造コストの点で有利であるので、固体撮像素子はサーディップ型が活用されることが望まれている。
【0215】
先ず、このサーディップ型の固体撮像素子の基本構造について説明する。
図51はこの公知のサーディップ型固体撮像素子の基本構造を示す断面図である。
【0216】
図51に示すように、サーディップ型固体撮像素子62の基本構造は、セラミック製のベース63と、ベース63上にマウントされている半導体チップ64と、半導体チップ64上に形成されている画素ライン64a,64b,64cと、ベース63に対して封着ガラス66で接合されているリードフレーム67と、リードフレーム67と半導体チップ64とをワイヤボンディングして電気的に導通するリード線65、封着ガラス66を介してベース63に接合されているウインドフレーム68と、ウインドフレーム68上に接着されて半導体チップ64を密封するカバーガラス69とを備えている。
【0217】
次に、このような基本構造を有するサーディップ型固体撮像素子62の取付け構造を一例とした、本発明に係る部材の取付け構造及び部材の取付け装置の第14実施形態について説明する。
図52は、本発明の第14実施形態に係る、固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図である。
【0218】
図52に示すように、第14実施形態のサーディップ型固体撮像素子62の部材の取付け構造は、第1部材であるフレーム21と、第2部材であるサーディップ型固体撮像素子62と、中間保持部材23との接合である。即ち、第1接着面Aは、サーディップ型固体撮像素子62の側面と中間保持部材23の下面とから構成されている。
【0219】
この第14実施形態では、サーディップ型固体撮像素子62側の、ベース63、封着ガラス66及びウインドフレーム68が、ほぼ面一であって、且つ中間保持部材23と接着されている。
【0220】
ここで図52に示すように、サーディップ型固体撮像素子62の側面のうち、中間保持部材23が接合される第1接着面Aには、リードフレーム67がない部分が選択されることから、図中ではリードフレーム67及びリード線65が省略されている。
【0221】
〔第15実施形態〕
図53は、本発明の第15実施形態に係る、サーディップ型の固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図である。
図53に示すように、封着ガラス66を接着面とはせず、ベース63及びウインドフレーム68のみの接着でもよい。
【0222】
〔第16実施形態〕
図54は、本発明の第16実施形態に係る、サーディップ型の固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図であり、(a)はベース側に中間保持部材を接着した例であり、(b)はウインドフレーム側に中間保持部材を接着した例である。
【0223】
図54に示すように、製品規格上、さらに接着面積が必要ない場合は、図54(a)に示すようにベース63のみの接着でも良く、また、図54(b)に示す如く、ウインドフレーム68のみの接着でも良い。
【0224】
〔第17実施形態〕
図55は、本発明の第17実施形態に係る、サーディップ型の固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図であり、(a)はベースが他の部分より突出している場合の例であり、(b)はウインドフレームが他の部分より突出している場合の例であり、(c)はベースとウインドフレームとが面一に他の部分より突出している場合の例である。
【0225】
図55に示すように、ベース63、封着ガラス66、ウインドフレーム68において、側面の上下方向の突出状態(つまり、各部品のY方向の寸法)は、サーディップ型固体撮像素子62の性能とは関係なく任意でよい。つまり、側面はベース63、封着ガラス66、ウインドフレーム68で必ずしも平面を形成している必要(即ち、面一である必要)はない。
【0226】
よって、図55(a)の如く、サーディップ型固体撮像素子62の構造上、ベース63が他の部分に対し突出量Δ1(突出量Δlは任意量)だけ突出しているような場合は、中間保持部材23はベース63と接着する。
【0227】
また、図55(b)の如く、ウインドフレーム68が他の部分に対し突出量Δlだけ突出しているような場合、中間保持部材23はウインドフレーム68と接着する。
【0228】
さらに、図55(c)の如く、ベース63とウインドフレーム68とは平面を形成している(面一である)が、封着ガラス66に対して突出量Δ1だけ突出しているような場合、中間保持部材23はベース63またはウインドフレーム68と接着(図の如く両方との接着も可)する。但し、この場合において、製品規格上、大きい接着面積が必要な場合には、中間保持部材23をX方向(紙面直交方向)に伸ばして接着面積をX方向に広げることで確保することができる。同様に、上記図52〜図54に示した例でも接着面積が不足した場合には必要に応じて接着面積をX方向に広げることで確保することができる。
【0229】
上記第14〜17実施形態は、固体撮像素子62の構造が、封着剤1fを間に挟んで板材(ベース63、ウインドフレーム68)が光学像入射方向(光軸方向21)に積層されているものであり、且つ、第2接着面Bが、上記固体撮像素子62の積層面(固体撮像素子62の側面62y)の最大突出端面の少なくとも一部であることを特徴としている。
【0230】
また、上記第14〜17実施形態は、固体撮像素子がサーディップ型固体撮像素子(即ち、板材(ベース63、ウインドフレーム68がセラミックであり、封着剤が封着ガラス66である)62であることを特徴としている。
【0231】
また、上記第14実施形態は、第2接着面Bが、全ての板材(ベース63、ウインドフレーム68)及び封着ガラス66からなることを特徴としている。
【0232】
また、上記第15〜17実施形態は、第2接着面Bが、板材(ベース63、ウインドフレーム68、又はベース63及びウインドフレーム68)のみからなることを特徴としている。
【0233】
また、上記第15〜17実施形態は、第2接着面Bが、側面62yにて最も突出している板材(ベース63、ウインドフレーム68、又はベース63及びウインドフレーム68)のみからなることを特徴としている。
【0234】
以上の第14〜17実施形態では、サーディップ型固体撮像素子62の側面62yの構造に応じ、ベース63、封着ガラス66、ウインドフレーム68を適宜接着面として選択することができるので、コスト的に有利なサーディップ型固体撮像素子62を活用することができる。
【0235】
さらに、固定時(=接着硬化時)に生じる接着剤の硬化収縮の影響に対し、接着剤の収縮に伴って、中間保持部材23に作用する硬化収縮力をサーディップ型固体撮像素子62と固体撮像素子保持部材とに近づく動き(ズレ)に変換させることで、サーディップ型固体撮像素子自体のズレを押さえることができるので、固体撮像素子保持部材に対し、サーディップ型固体撮像素子62を高精度に位置決めすることができる。
【0236】
また、中間保持部材23を用いることで、複雑な機構部品(ヤジリ、タマ、ばね等)を極力廃することができるので、安価な構造とすることができる。
【0237】
さらに、接着面のうち、第1接着面A上でスライド調整をさせることで、自由度X、Z、βの3方向を得、同様にして、もう第2接着面Bに自由度X、Y、γの3方向を持たせることができるので、構造全体として、X,Y,Z,β,γの5軸方向に微動させ位置を調整することができる。
【0238】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記では、ベース63及びウインドフレーム68に用いる材料としてセラミック製の材料を用いていたが、エポキシ樹脂、シリコン樹脂等のプラスチック等の他の材料を用いてもよい。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【0239】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、フレームと中間保持部材との第1接着面および固体撮像素子と中間保持部材との第2接着面が固体撮像素子の画素ラインと平行な面になるとともに、第1接着面と第2接着面が直角方向になるように中間保持部材を配設することにより、X軸回りの軸の方向の位置調整を積極的に行なわないようにしてX、Y、Z、β、γの5軸方向のみを簡単に調整することができる。
【0240】
また、5軸調整後には、固体撮像素子とフレームの間に中間保持部材を介装している分だけ、固体撮像素子の接着面と中間保持部材の接着面に接着される接着剤とフレームの接着面と中間保持部材の接着面に接着される接着剤の膜厚を必要最小限で、かつ一定に管理するだけで、固体撮像素子の接着箇所と固体撮像素子保持部材の接着箇所の位置精度を厳密に管理しなくても、固体撮像素子の取付けを高精度に行うことができ、歩留りを高くすることができるとともに生産後(接着剤の硬化後)の固体撮像素子の固定力の低下が生じるのを防止することができる。
【0241】
請求項2記載の発明によれば、第1接着面、第2接着面またはこの両方の接着面に接着不良が生じても、固定撮像素子を回路基板とともに、着脱用支持部材から取り外すことができるので、固定撮像素子を再度利用することができる。
【0242】
請求項3記載の発明によれば、第1接着面、第2接着面またはこの両方の接着面に接着不良が生じても、第2部材を着脱用支持部材から取り外すことができるので、第2部材を再度利用することができる。
【0243】
請求項4記載の発明によれば、第2接着面の位置調整において、中間保持部材の第2接着面をZ軸方向に長くし、かつ、この中間保持部材の第2接着面の一部を回路基板に貫通させることができ、固体撮像素子の板厚と固体撮像素子と固体撮像素子が実装された回路基板との間隔をたし合わせた長さよりも、Z軸方向に、長く位置調整用に接着しろを有することができるので、結像レンズと固体撮像素子との位置調整において、固体撮像素子とこの固体撮像素子が実装された回路基板との間隔をたし合わせた長さよりも、長い距離の位置調整が必要の場合においても正確に位置調整を行うことができる。
【0244】
請求項5記載の発明によれば、第2接着面の位置調整において、中間保持部材の第2接着面をZ軸方向に長くし、かつ、この中間保持部材の第2接着面の一部と回路基板が当接せずに、固体撮像素子の板厚と固体撮像素子と固体撮像素子が実装された基板との間隔をたし合わせた長さよりも、Z軸方向に、長く位置調整用に接着しろを有することができるので、固体撮像素子と固体撮像素子が実装された回路基板との間隔をたし合わせた長さよりも、長い距離の位置調整が必要の場合においても正確に位置調整を行うことができる。
【0245】
請求項6記載の発明によれば、Z軸方向に、フレームと固体撮像素子の位置調整を行うことができるので、Z軸方向において、固体撮像素子のみの位置調整では調整ができないとき、フレームの固体撮像素子の画素ラインとの対抗面の距離を調整することができ、正確に結像レンズと固体撮像素子との位置調整を行うことができる。
【0246】
請求項7記載の発明によれば、高精度な位置決め、5軸方向の位置調整およびレイアウト上の有利性を達成することができる。
【0247】
請求項8記載の発明によれば、同数の中間保持部材を同一面側に配置するよりも外力、振動に対してより強い構造とすることができる。
【0248】
請求項9記載の発明によれば、光源により照射されたチャートを結像レンズを介して、固体撮像素子に結像し、この画像データから第2固定部の位置を算出することができるので、結像レンズで発生する共役長のばらつきによって、フレームと固体撮像素子の相対位置のずれが生じていたとしても、第2固定部により、固体撮像素子のZ軸方向の位置を調整することができ、固体撮像素子の固定精度が高精度に維持させるとともに、中間保持部材に固着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を説明するための図である。
【図2】本発明に係る固体撮像素子の部材の取付け構造の第1実施形態を示す図であり、(a)はその斜視図、(b)はその側面図である。
【図3】(a)は第1実施形態フレーム、中間保持部材および固体撮像素子の連結関係を示す図、(b)はその固体撮像素子の概略正面図である。
【図4】(a)は第1実施形態のフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の他の連結関係を示す図、(b)はその中間保持部材の他の形状を示す図である。
【図5】(a)は第2実施形態のフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の他の連結関係を示す図、(b)は(a)のO−O´の断面図である。
【図6】(a)は第2実施形態の固体撮像素子を着脱用保持部材に直接取付けたフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の他の連結関係を示す図、(b)は(a)のP−P´の断面図である。
【図7】本発明に係る第3実施形態の固体撮像素子の中間保持部材に取付けるときの調整幅を説明するための図である。
【図8】本発明に係る第3実施形態のフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の他の連結関係を示す図である。
【図9】本発明に係る第3実施形態の中間保持部材および固体撮像素子の連結関係を示す断面図である。
【図10】本発明に係る第4実施形態のフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の他の連結関係を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図である。
【図11】本発明に係る第5実施形態の固体撮像素子取付け装置の側面図である。
【図12】本発明に係る第5実施形態の制御部のブロック図である。
【図13】本発明に係る第5実施形態の動作を示すフローチャートである。
【図14】本発明に係る固体撮像素子の部材の取付け構造の第6実施形態を示す斜視図である。
【図15】本発明に係る固体撮像素子の部材の取付け構造の第6実施形態を示す側面図である。
【図16】図15の要部拡大図である。
【図17】本発明に係る第7実施形態のフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の連結関係を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は中間保持部材をフレームに接着した状態を示す図である。
【図18】中間保持部材の配置を示す図であり、(a)は平行に配置した場合、(b)は対向して配置した場合をそれぞれ示す。
【図19】本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第8実施形態に用いる中間保持部材を示す図である。
【図20】本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第9実施形態の一例を示す分解斜視図である。
【図21】本発明に係る部材の取付け構造および部材の取付け装置の第9実施形態の他の例を示す分解斜視図である。
【図22】中間保持部材と保持部材とを接着する第1接着面が空間の外側に位置している場合における梁形状のモデル図である。
【図23】第9実施形態の固体撮像素子の取付構造の一例である図20または他の例である図21の構造を同様に梁形状のモデルに近似させた場合における梁形状のモデル図である。
【図24】図20の要部拡大図である。
【図25】図21の要部拡大図である。
【図26】本発明に係る固体撮像素子の取付け構造の第10実施形態を示す図であり、(a)はその取付け構造の分解斜視図、(b)はその取付け構造の斜視図である。
【図27】(a)は第10実施形態の取付け構造の側面図、(b)はそのフレーム、中間保持部材および固体撮像素子の連結関係を示す図、(c)はその固体撮像素子の概略正面図である。
【図28】(a)は他の取付け構造の斜視図、(b)は同図(a)と異なる他の取付け構造の斜視図である。
【図29】本発明の第11実施形態に係る、固体撮像素子の取付け構造の一例を示す分解斜視図である。
【図30】本発明の第11実施形態に係る、固体撮像素子の取付け構造の一例を示す斜視図である。
【図31】本発明の第11実施形態の他の例を示す斜視図である。
【図32】第11実施形態における回路基板とスペーサとの取付け構造の第1の例を示す断面図である。
【図33】第11実施形態における回路基板とスペーサとの取付け構造の第2の例を示す断面図である。
【図34】第11実施形態における回路基板とスペーサとの取付け構造の第3の例を示す断面図である。
【図35】本発明の第12実施形態に係る、固体撮像素子の取付け構造の一例を示す斜視図である。
【図36】図35の要部を示す拡大図である。
【図37】図35,36に示した実施形態で用いる中間保持部材の斜視図である。
【図38】本発明の第13実施形態に係る、固体撮像素子の取付け構造の一例を示す分解斜視図である。
【図39】同斜視図である。
【図40】図38,39の固体撮像素子周辺の拡大斜視図である。
【図41】基板に取り付けられている固体撮像素子の一例を示す正面図である。
【図42】固体撮像素子を把持するための構成図である。
【図43】第13実施形態の固体撮像素子の取付け構造による作用を示す図であり、(a)は変形前、(b)は変形後である。
【図44】固体撮像素子の取付け構造の参考例の作用を示す図であり、(a)は変形前、(b)は変形後である。
【図45】基板に取り付けられている固体撮像素子の他の例を示す正面図である。
【図46】従来の物体、結像レンズおよび固体撮像素子の光学的な位置関係を示す図である。
【図47】従来の固体撮像素子と結像レンズの5軸座標を示す図である。
【図48】従来の固体撮像素子の概略正面図である。
【図49】(a)(b)は従来のワークの取付け手順を示す図である。
【図50】従来の充填接着方法のモデル図であり、(a)はその上面図、(b)は同図(a)のH−H断面図である。
【図51】サーディップ型固体撮像素子の基本構造を示す断面図である。
【図52】本発明の第14実施形態に係る、固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図である。
【図53】本発明の第15実施形態に係る、サーディップ型の固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図である。
【図54】本発明の第16実施形態に係る、サーディップ型の固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図であり、(a)はベース側に中間保持部材を接着した例であり、(b)はウインドフレーム側に中間保持部材を接着した例である。
【図55】本発明の第17実施形態に係る、サーディップ型の固体撮像素子の部材の取付け構造の一例を示す断面図であり、(a)はベースが他の部分より突出している場合の例であり、(b)はウインドフレームが他の部分より突出している場合の例であり、(c)はベースとウインドフレームとが面一に他の部分より突出している場合の例である。
【符号の説明】
21 フレーム(第1部材,結像レンズ保持部材)
22 固体撮像素子(第2部材、配設部材)
22a〜22c 画素ライン(動作部材)
23 中間保持部材
25 結像レンズ
28 光軸
29 回路基板/CCD回路基板(基板)
30,31 紫外線硬化型接着剤
50 着脱用支持部材
60a、60b 貫通孔
81 光源
82 チャート(位置調整用像)
84 固定台(固着作業部)
Claims (9)
- 第1部材と、所定の動作を行う複数の動作部材を直線上に配設した第2部材と、前記第1部材と対向するように前記第2部材を支持する中間保持部材とを有し、前記第1部材と中間保持部材を接着剤によって固着するとともに前記第2部材と中間保持部材を接着剤によって固着するようにした第1部材と第2部材との部材の取付け構造であって、
前記第1部材と中間保持部材との第1接着面および前記第2部材と中間保持部材との第2接着面が前記複数の動作部材の配設方向と平行な面になるとともに、前記第1接着面と第2接着面が直角方向になるように前記中間保持部材を配設したことを特徴とする部材の取付け構造。 - 前記第2部材が、前記動作部材が配設された配設部材と、該配設部材が実装されている基板と、該基板を着脱可能に支持する着脱用支持部材とから構成されたことを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 前記第2部材が、前記動作部材が配設された配設部材と、該配設部材を着脱可能に支持する着脱用支持部材とから構成されたことを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 前記第2部材を実装する基板を有し、前記第2部材を前記中間保持部材に固着するとき、前記基板に前記中間保持部材の一部を貫通させる貫通孔を設けたことを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 前記第2部材を実装する基板を有し、前記第2部材を前記中間保持部材に固着する場合に、前記第2部材を前記第1接着面方向に移動させたとき、前記基板が前記中間保持部材の一部と当接しないよう前記第2部材を配設したことを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 前記第1部材に該第1部材と前記第2部材との対向面の距離を調整する調整部材を有することを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 前記第1接着面は光軸と直交するとともに、光軸高さが前記第1接着面の上下方向の幅内に配置されていることを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 前記中間保持部材は複数個からなり、少なくとも1対の中間保持部材で第2部材を挟着していることを特徴とする請求項1記載の部材の取付け構造。
- 請求項1記載の取付け構造を有する部材において、
第1部材が結像レンズを保持している保持部材、第2部材が前記結像レンズによって結像された象を光電変換する固体撮像素子であって、
光源と、該光源により照射され、前記固体撮像素子の位置調整を行うための像を形成する位置調整用像と、前記請求項1記載の部材の取付け構造を有する部材を保持し、結像レンズおよび固体撮像素子の位置調整を行うとともに固着する固着作業部とを備え、前記固体撮像素子に、位置調整用像を結像レンズを介して結像し、光電変換された結像データに基づいて、結像レンズと固体撮像素子の相対位置を算出することを特徴とする部材の取付け装置。
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