JP3958066B2 - 送信出力回路および移動体通信端末 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば直接拡散−符号分割多元接続方式(以後、DS−CDMA(Direct Sequence−Code Division Multiple Access)方式と呼ぶ)の移動体通信端末に適用して好適な送信出力回路に関し、特に、送信電力制御に関わる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、DS−CDMA方式の移動体通信では、移動局(移動体通信端末)から基地局への上りリンク(アップリンク)において、各移動局が同一の送信電力で送信したとしても、各移動局から基地局までの距離や伝搬環境がそれぞれ異なるために、基地局の近くにいる移動局からの送信信号が、基地局から遠くにいる移動局の送信信号をマスクしてしまう、いわゆる遠近問題が生じる。
【0003】
したがって、DS−CDMA方式の移動体通信では、すべての移動局からの受信信号レベルが基地局において一定になるように、各移動局の送信電力を制御することが重要となる。
【0004】
DS−CDMA方式の移動体通信では、移動局における送信電力制御の方法としては、開ループ送信電力制御方法と、閉ループ送信電力制御方法とがある。
【0005】
開ループ送信電力制御方法は、移動局が、基地局からの受信信号の電界レベル(受信電界レベル)に応じて、移動局自身で送信電力を可変制御する方法である。開ループ送信電力制御では、所望の送信電力が得られるように、一度の制御で10dB以上の広範囲の可変制御が行われる。この開ループ送信電力制御では、送信電力の絶対値を保証する必要がある。
【0006】
一方、閉ループ送信電力制御方法は、基地局が、移動局からのアップリンク信号の受信レベルが一定となるように、移動体通信端末と基地局との間でアップリンク信号の出力レベルを保証するための閉ループ制御を行なう方法である。すなわち、基地局は、移動局からのアップリンク信号の受信結果に基づいてTPC(Transmit Power Control)コマンドを生成し、生成したTPCコマンドを移動局に送り、移動局の送信電力を可変制御する。
【0007】
この閉ループ送信電力制御では、移動局では、基地局からのTPCコマンドに基づいて、1〜3dBづつの狭範囲の可変制御が行われ、所望の送信電力への調整が行われる。この閉ループ送信電力制御では、移動局の送信電力の相対値を保証する必要がある。
【0008】
ところで、以上のような開ループ送信電力制御方法あるいは閉ループ送信電力制御方法が適用される従来のDS−CDMA方式移動体通信端末における送信出力回路は、例えば図13に示すような構成とされていた。この図13の送信出力回路について、以下に説明する。
【0009】
図13において、100は、DS−CDMA方式移動体通信端末における送信信号処理系を示しており、また、200は、送信電力制御系を示している。
【0010】
送信信号処理系100では、これに入力される、スペクトラム拡散され、所定の直交変調が施された送信信号の中間周波数帯の信号(以下、IF(Intermediate Frequency)帯送信信号という)Sifを、RF(Radio Frequency)帯の送信信号にアップコンバートすると共に、そのRF帯の送信信号を電力増幅して、アンテナコネクタ端2を通じてアンテナ1に供給し、基地局に対して送信するようにする。
【0011】
そして、送信信号処理系100では、IF帯送信信号およびRF帯送信信号について、送信電力制御系200からのAGC(Automatic Gain Control;自動利得制御)信号によってAGCをかけることにより、送信信号の電力が所望のものとなるように制御する。送信信号処理系100の、より詳細な構成およびその処理動作について、以下に説明する。
【0012】
すなわち、IF帯送信信号は、IF帯AGCアンプ101に供給され、このIF帯AGCアンプ101において、送信電力制御系200からD/Aコンバータ102を通じて供給されるIF帯送信信号用AGC電圧IFagcによって利得制御されつつ増幅される。
【0013】
このアンプ101で増幅されたIF帯送信信号は、IF帯バンドパスフィルタ103で帯域制限されて、ミキサ回路104に供給される。ミキサ回路104では、IF帯送信信号は、ローカル発振部105からのローカル周波数の信号とミックスされて、予め定められているRF帯の周波数信号(以下、RF帯送信信号という)にアップコンバートされる。
【0014】
このミキサ回路104からのRF帯送信信号は、RF帯用AGCアンプ106において、送信電力制御系200からD/Aコンバータ107を通じて供給されるRF帯用AGC電圧RFagcによって利得制御されつつ増幅される。増幅されたRF帯送信信号は、RF帯バンドパスフィルタ108で帯域制限された後、電力増幅器109に供給され、所定の電力まで増幅される。
【0015】
電力増幅器109で電力増幅されたRF帯送信信号は、アイソレータ110およびデュプレクサ111を通じた後に、アンテナコネクタ端2へと送られ、アンテナ1から送信される。
【0016】
前述のIF帯送信信号用AGC電圧IFagcおよびRF帯送信信号用AGC電圧RFagcの基となるデジタルデータである送信電力制御データCifおよびCrfは、送信電力制御系200で、以下に説明するようにして生成される。
【0017】
この送信電力制御系200は、送信電力制御データ演算処理部201と、送信電力制御データテーブルを格納するメモリ202と、送信電力制御データ補正テーブルを格納するメモリ203とを備える。送信電力制御データ演算処理部201は、例えばDSP(Digital Signal Processor)により構成される。
【0018】
送信電力制御データテーブルメモリ202には、所定の電源電圧、温度、送信周波数などの環境条件において、指示データPoで指示される送信したい送信信号の送信電力出力レベルの種々の値に対して最適となる送信電力制御データが、送信電力制御データテーブルとして、後述するように書き込まれる。
【0019】
また、送信電力制御データ補正テーブルメモリ203には、送信電力制御データテーブルに書き込まれている各送信電力制御データを、前記環境条件などのパラメータに応じて補正するための送信電力制御データ補正テーブルの情報が、後述するようにして書き込まれている。
【0020】
従来の場合には、送信電力制御データ補正テーブル用のパラメータとしては、送信出力回路の使用環境温度(周囲温度)と電源電圧と送信信号の周波数とが用いられている。
【0021】
そして、送信電力制御系200の送信電力制御データ演算処理部201は、前記パラメータである電力増幅器109の電源112の電圧と、送信信号処理系100が搭載されている移動体通信端末の周囲温度の情報と、図示しない通信制御部からの送信周波数の情報Fxを受けると共に、出力したい送信信号の送信電力出力レベルを指示する指示データPoを受け、メモリ202とメモリ203のテーブルを参照して、出力したい送信信号の送信電力出力レベルに対して、最適となる送信電力制御データCifおよびCrfを演算して出力する。
【0022】
ここで、電力増幅器109の電源112の電圧は、A/Dコンバータ113でデジタルデータに変換された後、送信電力制御系200の送信電力制御データ演算処理部201に供給される。また、送信信号処理系100には、温度センサ114が設けられ、この温度センサ114で検出された送信信号処理系100近傍の温度情報が、A/Dコンバータ113でデジタルデータに変換された後、送信電力制御系200の送信電力制御データ演算処理部201に供給される。
【0023】
図14は、送信電力制御データテーブルメモリ202への送信電力制御データテーブルの情報の書き込みおよび送信電力制御データ補正テーブルメモリ203への送信電力制御データ補正テーブルの情報の書き込みを説明するための図である。
【0024】
送信電力制御データ補正テーブルの情報は、予め、パラメータとしての温度変化、電源電圧変動、送信周波数の変化についての送信電力制御データの補正データを、送信出力回路あるいは移動体通信端末の設計段階および/または開発段階で作成する。そして、その作成した送信電力制御データの補正データを、送信出力回路の量産時の調整ライン上で、あるいは送信出力回路を搭載する移動体通信端末の量産時の調整ライン上で、図14に示す制御データ書き込み器21を用いて、外部インターフェース204を介してメモリ203に、送信電力制御データ補正テーブルとして書き込む。
【0025】
送信電力制御データテーブルの情報は、所定の環境条件における送信信号についての目的とする種々の送信電力出力レベルと、それに対する送信電力制御データとの対応テーブルである。送信電力制御データテーブルメモリ202への送信電力制御データテーブルの書き込みは、次のようにして行う。
【0026】
目的とするある一つの送信電力出力レベルを想定する。アンテナコネクタ端2からのRF帯送信信号出力を、パワーメータおよび送信機テスタ22によりモニターしながら、RF帯送信信号出力が、前記目的とする送信電力出力レベルとなるように送信電力制御データを調整し、目的とする送信電力出力レベルとなったとき、その送信電力制御データを、前記目的とする送信電力出力レベルに対応する送信電力制御データとして、メモリ202に書き込む。以上の動作を、必要とする目的とする送信電力出力レベルのすべての値に対して行って、メモリ202に送信電力制御データテーブルを書き込む。
【0027】
この書き込み時、送信電力制御データを書き込んだときの周囲温度や電源112の電圧、RF帯送信信号の周波数などを、基準のパラメータ情報として送信電力制御データテーブル202に保持するようにする。あるいは、この基準の情報は、送信電力制御データ演算処理部201に保持させる。
【0028】
以上のように、各テーブルメモリ202,203に書き込まれているテーブル情報を用いて、送信電力制御データ演算処理部201は、IF帯送信信号用AGC電圧IFagcおよびRF帯送信信号用AGC電圧RFagcの基となるデジタルデータである送信電力制御データCifおよびCrfを次のようにして出力する。
【0029】
まず、送信電力制御データ演算処理部201では、これに供給される送信したい送信信号の送信電力出力レベルを指示する信号Poを参照し、その送信電力出力レベルとなるような送信電力制御データを、メモリ202の送信電力制御データテーブルから抽出する。
【0030】
次に、A/Dコンバータ113からの電源電圧のデジタルデータと、A/Dコンバータ115からの温度センサ114で検出された温度情報のデジタルデータと、送信周波数の情報Fxとを、前述した送信電力制御データテーブルについての基準データと比較し、その比較結果に基づいて、メモリ203の送信電力制御データ補正テーブルから適切な送信電力制御データ補正データを抽出する。
【0031】
そして、メモリ202から得た送信電力制御データのデータ値と、現在の電源電圧と、温度および送信周波数のデータ情報から、送信したい出力レベルに対して、最適となる送信電力制御データを演算する。送信電力制御データとしては、前述したように、それぞれIF帯AGC用データIFagcとRF帯AGC用データRFagcとが演算され、D/Aコンバータ102および107に送られる。
【0032】
こうして、送信電力制御データ演算処理部201は、実際の使用環境条件における温度や電源電圧、また、使用周波数などの環境パラメータの影響を除去した送信電力制御データCifおよびCrfを生成する。そして、送信電力制御データCifおよびCrfのD/A変換出力であるAGC電圧IFagcおよびRFagcにより、AGCアンプ101および106で、送信信号についてAGC制御が行われることにより、電力増幅器109から目的とする所望の送信電力の送信信号が得られるように制御される。
【0033】
以上のように、従来の移動体通信端末の送信出力回路の送信電力制御方法においては、周波数、温度および電源電圧変動に対して、それぞれ、予め量産時の調整ラインで書き込んだ補正テーブルを持つことにより、周囲の環境変化に応じて送信電力を補償する、フィードフォワード方式の送信電力制御を行っている。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述の従来の送信電力制御方法を、実際にDS−CDMA方式の移動体通信システムに適用する場合においては、以下に述べるような問題点がある。
【0035】
図13に示した従来例の送信電力制御では、前述したようにフィードフォワード方式であるため、実際に送信している送信信号の電力が正しく目的の送信電力出力レベルとなっているかを調べることは行っておらず、電力増幅器109の出力が目的とする所望の送信電力出力レベルとなっている保証はない。そのため、仮に、送信信号処理系100を構成している各部品、例えば、電力増幅器109やRF帯AGCアンプ106などが故障した際に送信電力の異常や誤送信があっても、従来の方法では、それを検出することができない。
【0036】
DS−CDMA方式の移動体通信システムにおける送信電力の異常は、他ユーザへの干渉や、セルのフリンジエリアにおいて基地局へのアップリンク信号が届かない等の不具合を招来する。
【0037】
一方、DS−CDMA方式の移動体通信端末の送信特性として3GPP(Third Generation Partnership Project)規格および我国のTELECの規格において、最大送信電力および最小送信電力の項目(空中線電力の偏差の項目)の規定がある。
【0038】
最大送信電力の項目は、移動体通信端末の移動機パワークラスに基づいて定められている最大送信電力を、規定レベル範囲内に保って送信する能力を規定するものである。また、最小送信電力の項目は、同様に移動体通信端末の移動機パワークラスに基づいて定められている最小送信電力を規定するものである。
【0039】
DS−CDMA方式の移動体通信端末において、特に最大送信電力で送信する場合は、周波数、電源電圧や温度などの環境条件変化に対する電力増幅器、RF帯AGCアンプ、IF帯AGCアンプなどの送信信号処理系100のRF能動部品の変動分を補償してやらなければならない。
【0040】
しかも、移動体通信端末を大量生産した場合には、前述した送信信号処理系100において、個々の部品にばらつきが生じるために、従来例のように、設計、開発段階において一義的に決めた周波数、電源電圧、温度に対する補正テーブルを設けても、その補正テーブルの情報に対してずれが生じてしまう。
【0041】
つまり、前述した従来のフィードフォワード方式の送信電力制御では、移動体通信端末を大量生産する場合に、前記最大送信電力の規格値を満たすことは容易ではない。また、前記最小送信電力についても規格値を満たすことは同様に容易ではない。
【0042】
さらに、DS−CDMA方式移動体通信端末では、高速データレートを実現するためにマルチコード伝送を用いる。マルチコード伝送では、複数種の拡散符号を用いて、複数のコードチャンネルを多重するため、そのチャンネル多重数に応じて、平均送信電力に対するピーク電力が異なってしまう。このため、チャンネル多重数の切り換えがあったときには、送信電力出力レベルについて、そのチャンネル多重数に応じて補正する必要がある。
【0043】
しかし、前述したように、従来のフィードフォワード方式の送信電力制御方法では、周波数、電源電圧、温度に対する補正テーブルは備えているが、チャンネル多重数に対しての補正テーブルは備えていない。また、仮に移動体通信端末が、チャネル多重数に対する補正テーブルを備えていたとしても、最大送信電力や最小送信電力でアップリンク信号を送信している時に、チャネル多重数を変化させた場合に規格値を満たすようにすることは、上述したように容易ではない。
【0044】
そして、上記送信特性の規格値を満たさない場合には、前述したように他ユーザ干渉によるセル容量の低下や、セルのフリンジエリアにおいてアップリンク信号が届かないなどの問題が生じてしまう。
【0045】
この場合、移動体通信端末では、閉ループ送信電力制御において、基地局からのTPC制御に基づく狭範囲の可変制御により、所望の送信電力への調整が行われるが、せいぜい1〜3dBステップのため、しばらくの間、問題が続いてしまう。また、なによりも規格値を満たさないのは、移動体通信端末として大きな問題となる。
【0046】
この発明は、以上のような問題点にかんがみ、電源電圧や温度変化などの変化があっても、常に正確な送信電力制御をすることができ、また、他ユーザへの干渉となる送信電力の異常や誤送信を引き起こす部品故障を検出することが可能となる送信出力回路を提供することを目的とする。
【0047】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1の発明による送信出力回路は、
入力信号の利得を利得制御信号に応じて可変する利得制御増幅手段と、
前記利得制御増幅手段の出力信号を電力増幅する電力増幅手段と、
受信信号強度に基づいた目的の送信電力出力レベルを指定する送信電力出力レベル指示手段と、
前記送信電力出力レベルの種々の値に対応する、前記利得制御増幅手段に供給する制御電圧を生成するための送信電力制御データが書き込まれた送信電力制御データテーブルと、
前記電力増幅手段の出力信号レベルが、前記目的の送信電力出力レベルとなるように前記利得制御増幅手段をフィードフォワード制御するための前記利得制御信号を、前記送信電力制御データテーブルに書き込まれた前記送信電力制御データに基づいて生成する送信電力制御データ生成手段と、
前記電力増幅手段の出力信号を検波して検波信号データを得るための検波手段と、
電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
温度を検出する温度検出手段と、
前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧のデータと、前記温度検出手段で検出された温度のデータと、前記送信電力制御データ生成手段で生成された利得制御信号とから、当該利得制御信号による前記利得制御増幅手段の制御によって仮定される前記検波手段からの前記検波信号データが正常動作となるデータ範囲を求める正常動作範囲算出手段と、
前記検波手段からの前記検波信号データが前記正常動作範囲算出手段で求められた前記正常動作となるデータ範囲内にあるか否かにより、送信出力系における故障発生の有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする。
【0048】
上述の構成の請求項1の発明による送信出力回路によれば、電力増幅器の出力を検波して、その検波出力に基づいて、送信出力系の部品に故障が発生しているか否かを判定することができる。したがって、その検出結果を用いることにより、異常な送信電力出力レベルのときには送信を停止するなどして、他ユーザへの干渉などを防止することができる。
【0054】
【発明の実施の形態】
以下、この発明による送信出力回路および移動体通信端末の実施形態を、図を参照しながら説明する。以下に説明する実施形態は、この発明をDS−CDMA方式移動体通信端末、例えば携帯電話端末における送信電力制御に適用した場合である。
【0055】
[移動体通信端末の構成の説明]
まず、この実施形態における移動体通信端末の構成例を説明する。図3は、この実施形態におけるDS−CDMA方式移動体通信端末の全体のブロック図を示すもので、アンテナ1と、アンテナ端子2と、RF部3と、メモリ部4と、通信制御部5と、アプリケーション制御部6と、マイクロホン部7と、スピーカ部8と、着信LED(Light Emitting Diode;発光ダイオード)部9と、表示部10と、バイブレータ部11と、その他周辺回路部12とを備えて構成される。
【0056】
RF部3は、送信出力回路、送信信号変調回路および受信処理部、受信信号復調回路を含み、送信信号および受信信号についての高周波処理を行う。すなわち、RF部3は、通信制御部4からの送信すべき信号を送信信号変調回路で変調し、送信出力回路で所定の送信電力出力レベルに電力増幅し、アンテナ1から基地局に向けて送信する。
【0057】
また、アンテナ1から得た受信信号は、RF部3の受信信号復調回路で復調され、通信制御部4に供給される。そして、その受信信号がメモリ部5に格納されたり、アプリケーション制御部6を通じて、スピーカ部8により放音されたりする。
【0058】
アプリケーション制御部6は、着信を検知すると、着信LED部9を点灯したり、スピーカ部8により着信音を放音したり、バイブレータ部11により振動させたりして、使用者に着信を通知する。また、アプリケーション制御部6は、受信信号や、ユーザの操作入力に応じて、表示部10に文字情報や画像情報を表示する。
【0059】
[送信出力回路の説明]
次に、RF部3に含まれる送信出力回路の実施形態を説明する。図1は、この実施形態のDS−CDMA方式移動体通信端末の送信出力回路の一例を示すブロック図であり、前述の従来例の図13と同様に、送信信号処理系120と、送信電力制御系210とにより構成される。
【0060】
〔送信信号処理系の説明〕
送信信号処理系120において、前述の図13の送信信号処理系100の各部と同一部分には、同一符号を付して、ここではその説明は省略する。この実施形態では、電力増幅器109とアイソレータ110との間には方向性結合器121が設けられ、電力増幅器109で所定の電力まで増幅された送信出力信号の一部は、この方向性結合器121を通じて対数検波回路122に供給される。
【0061】
この対数検波回路122は、その入力信号のレベル(dBm値)に対応して直線的に変化する検波電圧が得られる回路である。この対数検波回路122としては、温度補償がされている極めて直線性に優れたものが用いられている。この対数検波回路122の検波電圧は、A/Dコンバータ123によりデジタルデータに変換された後に、送信電力制御系210に送られる。
【0062】
図4に、送信電力出力レベルに対するA/Dコンバータ123からの検波信号データの特性を示す。この図4にも示されるように、対数検波回路122は、温度補償がされている極めて直線性に優れたものが用いられている。
【0063】
送信信号処理系120のその他の構成は、前述した送信信号処理系100と全く同様とされている。
【0064】
〔送信電力制御系の構成の説明〕
この実施形態における送信電力制御データ生成手段としての送信電力制御系210は、送信電力制御データ演算処理部211と、送信電力制御データテーブルを格納するメモリ212と、送信電力制御データ補正テーブルを格納するメモリ213とに加えて、検波信号データテーブルを格納するメモリ214と、検波信号データ比較部215と、送信電力制御処理部216とを備える。送信電力制御データ演算処理部211および送信電力制御処理部216は、この実施形態では、DSPにより構成される。
【0065】
この実施形態におけるメモリ213に格納される送信電力制御データ補正テーブルは、環境条件パラメータとして、温度変化、電源電圧変動、送信周波数に加えて、チャンネル多重数が用いられる。これらの4種の環境条件パラメータについての送信電力制御データの補正データが、送信出力回路あるいは移動体通信端末の設計段階および/または開発段階で作成され、後述するようにしてメモリ213に書き込まれる。
【0066】
検波信号データテーブルメモリ214には、電力増幅器109の出力レベルが目的とする送信電力出力レベルとなったときに対応する対数検波回路122から得られる検波信号データが検波信号データテーブルとして書き込まれる。さらに、このメモリ214には、検波信号データ補正テーブルの情報も書き込まれる。
【0067】
この検波信号データ補正テーブルの情報は、対数検波回路122が温度補償されている極めて直線的に変化する検波電圧が得られる回路であることから、環境条件パラメータとしては、送信周波数と、チャンネル多重数の2種が用いられ、これらの2種のパラメータについての検波信号データ補正データが、送信出力回路あるいは移動体通信端末の設計段階および/または開発段階で作成され、以下のようにしてメモリ214に書き込まれる。
【0068】
図2は、この実施形態におけるDS−CDMA方式移動体通信端末の量産時における、メモリ212,213,214へのテーブルデータの書き込み方法を説明するためのブロック図である。
【0069】
図2に示すように、まず、DS−CDMA方式移動体通信端末の量産時の調整ライン上で、制御データ書き込み器21により、前述したようにして予め設計段階および/または開発段階で作成した送信電力制御データ補正テーブルの情報をメモリ213に書き込むと共に、検波信号データ補正テーブルの情報をメモリ214に書き込む。
【0070】
次に、目的とする送信電力出力レベルを想定し、アンテナコネクタ端2からのRF帯送信信号出力を、パワーメータおよび送信機テスタ22によりモニターしながら、RF帯送信信号出力が、前記目的とする送信電力出力レベルとなるように送信電力制御データを調整し、アンテナ端2からのRF帯送信信号出力が、目的とする送信電力出力レベルとなったとき、その送信電力制御データを、前記目的とする送信電力出力レベルに対応する送信電力制御データとして、メモリ212に書き込む。
【0071】
また、アンテナ端2からのRF帯送信信号出力が、目的とする送信電力出力レベルとなったとき、対数検波回路122の検波信号をA/Dコンバータにてデジタル化した検波信号データを、前記目的とする送信電力出力レベルに対応する検波信号データとしてメモリ214に書き込む。
【0072】
以上の処理動作を、必要とする目的とする送信電力出力レベルのすべての値に対して行って、メモリ212に送信電力制御データテーブルを書き込み、また、メモリ214に検波信号データテーブルを書き込む。
【0073】
この書き込み時、送信電力制御データテーブルおよび検波信号データテーブルを、メモリ212および214に書き込んだときの周囲温度や電源112の電圧、RF帯送信信号の送信周波数、チャンネル多重数などを、基準のパラメータ情報として送信電力制御データ演算処理部211に設定するようにする。また、送信周波数、チャンネル多重数についての基準のパラメータ情報は、検波信号データテーブルに書き込んでおく。
【0074】
以上の処理工程により、DS−CDMA方式移動体通信端末の送信出力回路には、送信したいRF出力レベルに対応する送信電力制御データと検波信号データおよび、環境条件パラメータについての送信電力制御データ補正用データと検波信号データ補正用データが、量産時に予めテーブルとしてメモリ212,213,214に書き込まれる。
【0075】
なお、ここでは、検波信号データ補正テーブルの情報についてのパラメータとして電源電圧は用いなかったが、電源電圧をもパラメータに加えて、検波信号データ補正データを作成して、実際の使用時には、A/Dコンバータ113からの電源電圧の値を参照して、検波信号データの電源電圧の変動にも対応するようにすることも勿論できる。
【0076】
次に、送信電力制御処理部216は、送信電力制御系210における各部の動作および処理の制御をするためのものである。この実施形態の移動体通信端末では、送信電力制御方法として、基地局からの受信信号の受信電界レベルに応じて移動体通信端末自身で送信電力を可変制御する開ループ送信電力制御のモードと、基地局からのTPC制御に基づいて送信電力を可変制御する閉ループ送信電力制御のモードとを、適宜切り換えて行うようにする。
【0077】
通信制御部4は、送信電力制御処理部216に、開ループ送信電力制御モードとするのか、閉ループ送信電力制御モードとするのかの指示を送ると共に、開ループ送信電力制御モードのときには、受信電界強度に基づく送信電力出力レベルの指示信号を、閉ループ送信電力制御モードのときには、受信したTPCデータに基づく送信電力出力レベルの指示信号を、それぞれ送る。
【0078】
通信制御部4は、また、送信周波数およびチャンネル多重数の情報を、送信電力制御処理部216に供給する。
【0079】
そして、送信電力制御処理部216は、送信電力制御系210において、開ループ送信電力制御モードにするのか、閉ループ送信電力制御モードにするのかを制御すると共に、TPCデータに基づく送信電力出力レベルの指示信号あるいは受信電界強度に基づく送信電力出力レベルの指示信号およびそのときの送信周波数、チャンネル多重数の情報に基づいて、この送信電力制御系210の各部を制御することにより、指示された目的とする送信電力出力レベルとなるように、送信電力制御を実行する。
【0080】
また、この実施形態では、A/Dコンバータ123からの検波信号データは、送信電力制御処理部216にも供給される。送信電力制御処理部216は、この検波信号データから電力増幅器109からの送信信号の送信電力レベルをモニターし、送信電力出力レベルが、定められている規格値の範囲外となって、冒頭で説明したような問題点を生じるのを防止するようにしている。
【0081】
すなわち、例えば閉ループ送信電力制御モードにおいて、現在の送信電力出力レベルが規格値の最大送信電力出力レベルあるいはその近傍レベルとなっているときに、基地局からのTCPコマンドが送信電力出力レベルを上昇させる指示であった場合に、当該TCPコマンドの指示通りに送信電力出力レベルを上昇させると、送信電力出力レベルが規格範囲外の大きなレベルとなって、他ユーザの端末からの送信信号をマスクしてしまい、セル容量の低下を来たすおそれがあるという問題がある。
【0082】
また、閉ループ送信電力制御モードにおいて、現在の送信電力出力レベルが規格値の最小送信電力出力レベルあるいはその近傍のレベルとなっているときに、基地局からのTCPコマンドが送信電力出力レベルを下降させる指示であった場合に、当該TCPコマンドの指示通りに送信電力出力レベルを下降させると、送信電力出力レベルが規格範囲外の小さなレベルとなって、セルのフリンジエリアにおいて移動体通信端末からのアップリンク信号が基地局に届かないという問題が発生するおそれがある。
【0083】
このことを考慮して、この実施形態では、送信電力制御処理部216は、電力増幅器109の送信電力出力レベルを、検波信号データによりモニターし、閉ループ送信電力制御モードにおいて、上述のような問題が発生するような場合には、TCPコマンドを無視して、送信電力出力レベルが規格範囲外にならないように制御する機能を備えている。
【0084】
次に、この実施形態の送信電力制御系210においては、A/Dコンバータ123からの検波信号データと、メモリ214の検波信号データテーブルのデータとを用いて、フィードフォワード制御によって制御された送信電力出力レベルを、目的とする送信電力出力レベルに制御するようにする。
【0085】
検波信号データ比較部215は、その制御のためのもので、A/Dコンバータ123からの現在の検波信号データと、メモリ214からの目的とする送信電力出力レベルのときの検波信号データとを比較し、その比較差出力を送信電力制御データ演算処理部211に供給する。
【0086】
後述するように、この検波信号データ比較部215は、この例では、送信電力制御処理部216により、その比較処理動作がオン、オフ制御される。送信電力制御処理部216により、検波信号データ比較部215がオンとされて、比較処理動作を行う場合には、送信電力制御は、フィードフォワード制御に加えて、検波信号データに基づくループ制御を伴なう。このループ制御を、以下、自己ループ送信電力補正制御と呼ぶことにする。
【0087】
また、検波信号データ比較部215は、送信電力制御処理部216によりオフとされるときには、比較処理動作を停止し、比較差出力として、例えば「0」を送信電力制御データ演算処理部211に出力する。このときには、送信電力制御系210において、前述した図13の従来の場合と同様のフィードフォワード方式による送信電力制御が行われる。ただし、この実施形態では、チャンネル多重数によって送信電力制御データの補正が行われる点が、前述した図13の従来の場合と異なる。
【0088】
送信電力制御データ演算処理部211は、送信電力制御処理部216の制御を受けながら、送信電力制御データを、メモリ212の送信電力制御データテーブルおよびメモリ213の送信電力制御データ補正テーブルを用いて演算して生成する。さらに、送信電力制御データ演算処理部211は、検波信号データ比較部215の比較差出力が、予め、規格値に応じて定められた誤差許容値の範囲内になっていないときには、前記検波信号データ比較部215の比較差出力がゼロになるように送信電力制御データを補正する制御、つまり、前述した自己ループ送信電力補正制御も行う。
【0089】
なお、前述したように、この実施形態の移動体通信端末においては、基地局からのTCPコマンドを用いて、送信電力を制御する閉ループ送信電力制御モードと、自分が検出した受信電界強度に応じて送信電力を制御する開ループ送信電力制御モードとを備えるが、閉ループ送信電力制御を行っているときに、前述の検波信号データを用いる自己ループ送信電力補正制御を行うと、2重のループ制御となり、それぞれのループ制御による制御方向に齟齬(不適合)が生じるなど、不具合が生じるおそれがあるので、この実施形態では、開ループ送信電力制御のときにのみ、自己ループ送信電力補正制御を併せて行うようにしている。そのための自己ループ送信電力補正制御のオンオフ切り換え制御は、後述するように、送信電力制御処理部216が行う。
【0090】
〔送信電力制御動作の説明〕
以上のような構成の送信電力制御系210においては、送信電力制御処理部216の制御に従い、以下に説明するような送信電力制御が行われる。すなわち、図5およびその続きである図6は、この実施形態における送信電力制御動作を説明するためのフローチャートである。この図5および図6の処理動作は、主として送信電力制御処理部216の制御処理およびその制御の下における送信電力制御データ演算処理部211の制御処理を示すものである。
【0091】
まず、送信電力制御処理部216は、通信制御部4からの指示により、開ループ送信電力制御モードとするか、閉ループ送信電力制御モードとするかを判断する(ステップS101)。
【0092】
このステップS101で、開ループ送信電力制御モードが選択されていると判断したときには、送信電力制御処理部216は、送信電力制御データ演算処理部211に開ループ送信電力制御モードが選択された旨の指示を送ると共に、自己ループ送信電力補正制御をオンとする。この例では、検波信号データ比較部215をオンに制御する(ステップS102)。
【0093】
そして、送信電力制御処理部216は、通信制御部4からの受信電界強度に基づいた目的とする送信電力出力レベル、すなわち、送信したい送信信号の送信電力出力レベルを決定し、メモリ212に対し、前記決定した送信したい送信信号の送信電力出力レベルに応じた送信電力制御データを、送信電力制御データテーブルから抽出して送信電力制御データ演算処理部211に供給するように制御する。
【0094】
これにより、送信電力制御データ演算処理部211は、メモリ212の送信電力制御データテーブルから必要なIF帯AGC用およびRF帯AGC用の送信電力制御データのセットを取得する(ステップS103)。
【0095】
次に、送信電力制御処理部216は、送信電力制御データ演算処理部211に、通信制御部4から指示された送信周波数およびチャンネル多重数の情報を供給する。そして、送信電力制御データ演算処理部211は、A/Dコンバータ113からの現在の電源電圧と、A/Dコンバータ115からの現在の温度情報と、送信電力制御処理部216からの現在の送信周波数およびチャンネル多重数の情報とを参照して、メモリ212に送信電力制御データテーブルを書き込んだときの、それら環境条件パラメータの基準情報に対する違いを認識する。
【0096】
そして、その違いに基づき、メモリ213の送信電力制御データ補正テーブルの情報を用いて、現在の環境条件パラメータに対応する送信電力制御データとなるように、送信電力制御データテーブルから取得したIF帯AGC用およびRF帯AGC用の送信電力制御データを補正し、送信信号処理系120に出力する(ステップS104)。この場合における送信電力制御データの補正は、補正テーブルからの補正データを、送信電力制御データに対して加算、あるいは減算する処理である。
【0097】
送信信号処理系120では、送信電力制御系210からのIF帯AGC用およびRF帯AGC用の送信電力制御データが、D/Aコンバータ102および107によりIF帯送信信号用AGC電圧IFagcおよびRF帯送信信号用AGC電圧RFagcに変換されて、それぞれIF帯AGCアンプ101およびRF帯AGCアンプ108に供給されて、送信信号に対する利得制御が行われ、その結果の送信信号が電力増幅器109で電力増幅される。
【0098】
そして、電力増幅器109の出力は、対数検波回路122で検波され、A/Dコンバータ123により検波信号データに変換されて、送信電力制御系210に供給される。
【0099】
一方、送信電力制御処理部216は、メモリ214に対して、通信制御部4から指示された送信信号の目的とする送信電力出力レベルに対応する検波信号データを検波信号データ比較部215に供給するように制御する。このとき、送信電力制御処理部216は、メモリ214に格納されている検波信号データ補正テーブルの、通信制御部4から指示された送信周波数およびチャンネル多重数のときの補正データにより、検波信号データを補正して、検波信号データ比較部215に供給するように制御する。この場合における検波信号データの補正は、補正テーブルからの補正データを、検波信号データに対して加算、あるいは減算する処理である。
【0100】
そして、この開ループ送信電力制御モードにおいては、前述したように検波信号データ比較部215はオンとされるので、検波信号データ比較部215は、現在の送信電力出力レベルに対応する検波信号データと、メモリ214から読み出された目的とする送信電力出力レベルに対応する検波信号データとの比較差出力を送信電力制御データ演算処理部211に供給する。
【0101】
そこで、送信電力制御データ演算処理部211では、検波信号データ比較部215からの比較差出力を検査し(ステップS105)、その比較差出力が、予め定められた誤差許容値の範囲内になっているか否か判定する(ステップS106)。
【0102】
ステップS106で、比較差出力が、誤差許容値の範囲内にないときには、当該比較差出力の大きさに応じて、比較差出力が零となるように、メモリ213の補正テーブルからの補正データにより補正した送信電力制御データを、さらに補正演算する(ステップS107)。そして、ステップS101に戻る。
【0103】
このステップS107における比較差出力の大きさに応じた送信電力制御データの補正演算の例としては、例えば比較差出力の大きさに応じた複数段階の補正制御方法を用いことができる。例えば2段階の場合であれば、比較差出力が、誤差許容値の範囲内ではないが、その大きさが比較的小さいときには、例えば1dBの単位で自己ループ送信電力補正制御により送信電力制御データの補正を行い、また、誤差許容値の範囲内ではない比較差出力の大きさが、比較的大きいときには、例えば3dBの単位で自己ループ送信電力補正制御により送信電力制御データの補正を行う。
【0104】
ここで、この自己ループ送信電力補正制御について、図4および図7の特性図を参照しながら、さらに説明する。
【0105】
図4の直線31は、電力増幅器109の出力信号の送信電力出力レベルに対する検波信号データの特性を示すものであり、前述したように、対数検波回路122の特性を示すものである。また、図7の直線32および33は、送信電力制御データに対する送信電力出力レベルの関係を示すもので、直線32は、IF帯AGCアンプ101の特性であり、直線33は、RF帯AGCアンプ106の特性である。なお、周波数、電源電圧、温度、チャネル多重数による補正テーブル値は、前述したように、単に送信電力制御データにオフセットされて演算されるので、ここでは考察を簡単にするために無視して考える。
【0106】
今、例えば、目標の送信電力出力レベルをP1[dBm]、実際に送信されている送信電力出力レベルをP2[dBm]とし、レベルP1に対応する検波信号データをT、レベルP2に対応する検波信号データをSとする。ここで、P2はP1よりも大きいとすると、検波信号データ比較部215においては、図4のように、(S−T)ビット分の検波信号データの差が生じる。この検波信号データの差は、|P1−P2|[dB]の電力差を表す。
【0107】
すなわち、このことは以下のことを示している。つまり、目標の送信電力出力レベルをP1[dBm]としたときに実際に送信されている送信電力出力レベルはP2であるので、図7に示すように、そのときの送信電力制御データは、IF帯AGC用はU11であり、RF帯AGC用はU21である。しかし、これらの送信電力制御データU11およびU21では、実際の送信電力出力レベルは、目標の送信電力出力レベルP1よりも大きいP2となってしまっているのである。
【0108】
そこで、図7において、目標の送信電力出力レベルP1[dBm]から|P1−P2|[dB]の電力差を引いた値をP3[dBm]とすると、この送信電力出力レベルP3を、目標の送信電力出力レベルとして、その時のRF帯AGC用の送信電力制御データおよびIF帯AGC用の送信電力制御データを設定する。すると、図7に示すように、RF帯AGC用の送信電力制御データはU12、IF帯AGC用の送信電力制御データはU22に、それぞれ設定され、これにより、送信電力出力レベルは目標の送信電力出力レベルP1[dBm]に設定される。
【0109】
以上のようにして、この実施形態においては、開ループ送信電力制御モードにおいて、仮に最初の送信電力出力レベルが目標の送信電力出力レベル値からずれていたとしても、制御の2回目以降には、目標値に対して正確な送信電力出力レベルを維持することが可能となる。
【0110】
なお、送信動作が開始されて最初の送信電力出力レベルについては、比較するための検波信号データが存在しないので、従来のフィードフォワード方式の送信電力制御と同様に、各環境条件パラメータにおける補正テーブル値と予め書き込まれた送信電力制御用データのみが用いられて、最適とされる送信電力制御データが、送信電力制御データ演算処理部211において演算生成される。
【0111】
ステップS106で、比較差出力が、誤差許容値の範囲内にあると判別したときには、送信電力制御データ演算処理部211では、自己ループ送信電力補正制御は行われず、ステップS101に戻る。したがって、このときには、送信電力制御データ演算処理部211は、ステップS103で生成した送信電力制御データを送信信号処理系120に供給する状態となる。
【0112】
つまり、前述の図4および図7を参照する例に従えば、前記電力差|P1−P2|[dB]が、目標の送信電力出力レベルに対して所定の規格値範囲内にある場合には、検波信号データに基づく補正演算動作が行われずに、従来と同様のフィードフォワード方式の送信電力制御がなされ、送信電力出力レベルがバタバタと頻繁に変動することが防止される。
【0113】
次に、ステップS101で、通信制御部4からの指示により、閉ループ送信電力制御モードが選択されていると判断したときには、送信電力制御処理部216は、閉ループ送信電力制御モードが選択されたことを、送信電力制御データ演算処理部211に通知すると共に、自己ループ送信電力補正制御はオフとする(ステップS108)。この例では、検波信号データ比較部215をオフとする。
【0114】
そして、送信電力制御処理部216は、通信制御部4からのTPCコマンドを読み、そのTCPコマンドに基づいて、送信したい送信信号の送信電力出力レベルを決定する(図6のステップS201)。
【0115】
そして、メモリ212に対し、前記決定した送信したい送信信号の送信電力出力レベルに応じた送信電力制御データを、送信電力制御データテーブルから抽出して送信電力制御データ演算処理部211に供給するように制御する。これにより、送信電力制御データ演算処理部211は、メモリ212の送信電力制御データテーブルから必要なIF帯AGC用およびRF帯AGC用の送信電力制御データを取得する(ステップS202)。
【0116】
次に、送信電力制御処理部216は、送信電力制御データ演算処理部211に、通信制御部4から指示された送信周波数およびチャンネル多重数の情報を伝える。送信電力制御データ演算処理部211は、A/Dコンバータ113からの現在の電源電圧と、A/Dコンバータ115からの現在の温度情報と、送信電力制御処理部216からの現在の送信周波数およびチャンネル多重数の情報とを参照して、メモリ212に送信電力制御データテーブルを書き込んだときの、それらパラメータの基準情報に対する違いを認識する。
【0117】
そして、その違いに基づき、メモリ213の送信電力制御データ補正テーブルの情報を用いて、現在のパラメータ条件に対応する送信電力制御データとなるように、送信電力制御データテーブルから取得したIF帯AGC用およびRF帯AGC用の送信電力制御データを補正し、送信信号処理系120に出力する(ステップS203)。この場合における送信電力制御データの補正は、補正テーブルからの補正データを、送信電力制御データに対して加算、あるいは減算する処理である。
【0118】
送信信号処理系120では、送信電力制御系210からのIF帯AGC用およびRF帯AGC用の送信電力制御データは、D/Aコンバータ102および107によりIF帯送信信号用AGC電圧IFagcおよびRF帯送信信号用AGC電圧RFagcに変換されて、それぞれIF帯AGCアンプ101およびRF帯AGCアンプ108に供給されて、送信信号に対する利得制御が行われ、その結果の送信信号が電力増幅器109で電力増幅される。
【0119】
そして、電力増幅器109の出力は、対数検波回路122で検波され、A/Dコンバータ123により検波信号データに変換されて、送信電力制御系210に供給される。
【0120】
そして、閉ループ送信電力制御モードにおいては、前述したように、送信電力制御系210の検波信号データ比較部215はオフとされ、前述した自己ループ送信電力補正制御は行われない。その代わりに、検波信号データを用いて、送信電力出力レベルが規格値の最大値以上にならないように、また、規格値の最小値以下にならないような制御が、送信電力制御処理部216において、次のようにして行われる。
【0121】
まず、送信電力制御処理部216では、A/Dコンバータ123からの検波信号データの大きさを検査する(ステップS204)。そして、検波信号データが、予め定められた最大送信電力規定値の範囲Wmax(図8参照)内であるか否か判別する(ステップS205)。
【0122】
ここで、最大送信電力規定値の範囲Wmaxは、送信電力出力レベルが、送信電力出力レベルの規格範囲の最大値(最大送信電力出力レベル)あるいはその近傍になっており、さらに送信電力出力レベルを上昇させると送信電力の規格範囲を超えるおそれがあることを示す範囲であり、図8で斜線を付して示すように、最大送信電力出力レベルと、それよりも予め定められたレベルだけ低い送信電力出力レベルEHとの間のレベル範囲Wmaxとして設定される。この実施形態では、この最大送信電力規定値の範囲Wmaxは、レベルEHを変更することにより、ユーザが任意に設定変更可能とされている。
【0123】
ステップS205で、検波信号データが、最大送信電力規定値の範囲Wmax内にあると判別したときには、送信電力制御処理部216は、次のTPCコマンドを読み(ステップS206)、そのTPCコマンドが送信電力を上げる方向の制御を指示しているか否か判別する(ステップS207)。
【0124】
そして、TPCコマンドが送信電力を上げる方向の制御を指示しているときには、送信電力制御処理部216は、ステップS206で読んだTPCコマンドを無視し(ステップS208)、その後、ステップS202に戻る。したがって、このときには、送信電力制御系210では、前回のTPCコマンドに従った目的とする送信電力出力レベルよるフィードフォワード制御が継続され、送信電力出力レベルが規格範囲の最大レベルよりも大きくなってしまうことが防止される。
【0125】
また、ステップS207で、TPCコマンドが送信電力を上げる方向の制御を指示してはいないと判別したときには、送信電力制御処理部216は、ステップS206で読んだTPCコマンドに基づき、新たな目的とする送信電力出力レベルを決定し(ステップS209)、その後、ステップS202に戻り、その決定した送信電力出力レベルを送信電力制御データ演算処理部211に送る。したがって、このときには、新たなTPCコマンドに基づいた閉ループ送信電力制御が実行される。
【0126】
また、ステップS205で、検波信号データが最大送信電力規定値の範囲Wmax内にはないと判別したときには、送信電力制御処理部216は、検波信号データが最小送信電力規定値の範囲Wmin(図8参照)内にあるか否か判別する(ステップS210)。
【0127】
ここで、最小送信電力規定値の範囲Wminは、送信電力出力レベルが、その規格範囲の最小値(最小送信電力出力レベル)あるいはその近傍になっており、さらに送信電力出力レベル下降させると、送信電力の規格範囲外になるおそれがあることを示す範囲であり、図8で斜線を付して示すように、最小送信電力出力レベルと、それよりも予め定められたレベルだけ高い送信電力出力レベルELとの間のレベル範囲Wminとして設定される。この実施形態では、この最小送信電力規定値ELの範囲Wminは、このレベルELを変更することにより、ユーザが任意に設定可能とされている。
【0128】
ステップS210で、検波信号データが、最小送信電力規定値の範囲Wmin内にあると判別したときには、送信電力制御処理部216は、次のTPCコマンドを読み(ステップS211)、そのTPCコマンドが送信電力を下げる方向の制御を指示しているか否か判別する(ステップS212)。
【0129】
そして、TPCコマンドが送信電力を下げる方向の制御を指示しているときには、送信電力制御処理部216は、ステップS211で読んだTPCコマンドを無視し(ステップS208)、その後、ステップS202に戻る。したがって、このときには、送信電力制御系210では、前回のTPCコマンドに従った目的とする送信電力出力レベルよるフィードフォワード制御が継続され、送信電力出力レベルが規格範囲の最小レベルよりも小さくなってしまうことが防止される。
【0130】
また、ステップS207で、TPCコマンドが送信電力を下げる方向の制御を指示してはいないと判別したときには、送信電力制御処理部216は、ステップS206で読んだTPCコマンドに基づき、新たな目的とする送信電力出力レベルを決定し(ステップS209)、その後、ステップS202に戻り、その決定した送信電力出力レベルを送信電力制御データ演算処理部211に送る。したがって、このときには、新たなTPCコマンドに基づいた閉ループ送信電力制御が実行される。
【0131】
以上のようにして、この実施の形態では、開ループ送信電力制御の場合には、移動体通信端末自身で、ある程度正しい送信電力出力レベルを保証しなければならないため、フィードフォワード送信電力制御方式に追加して、自局の送信電力出力レベルを検波した後に、その値と調整ラインで予め書き込んでおいた検波信号データテーブルのデータとを比較し、両者の値が許容値以上に異なる場合には、当該検波信号データの比較誤差が零になるように、送信電力制御データを補正演算するようにしたので、従来よりも確実に送信電力出力レベルの保証をすることができるという顕著な効果がある。
【0132】
また、この実施形態では、閉ループ送信電力制御モードにおいては、自己ループ送信電力補正制御を行わないようにしたので、2重の送信電力制御ループが存在してしまうことにより、システム的に動作が破綻してしまうようなことはない。
【0133】
また、上述の実施形態では、閉ループ送信電力制御モードにおいて、電力増幅器の出力を検波し、その検波出力をモニターすることにより、送信電力出力レベルの規格範囲の最大値近傍や最小値近傍において、基地局からのTPCコマンドが、送信電力出力レベルをその規格範囲外にするような指示であったときには、そのTPCコマンドを無視するようにしたので、送信電力出力レベルを、常に、その規格範囲内に維持することが可能になる。
【0134】
なお、自己ループ送信電力補正制御のオンオフは、上述の例では、検波信号データ比較部215のオンオフによって行うようにしたが、送信電力制御データ演算処理部211で、検波信号データ比較部215からの比較差出力を用いるか否かを、送信電力制御処理部216からの制御により決定するようにすることにより、自己ループ送信電力補正制御のオンオフをすることもできる。
【0135】
この実施形態においては、電力増幅器109の出力を検波して、送信電力出力レベルをモニターすることができるので、そのモニター出力結果を用いることにより、以下に詳述するように、移動体通信端末の送信出力回路における故障の発生を検出することができる。この実施形態における故障検出動作について、以下に説明する。
【0136】
まず、移動体通信端末が、開ループ送信電力制御で動作している場合における故障検出方法について説明する。この方法は、IFAGC用およびRFAGC用の送信電力制御データのセットに対応する検波信号データの期待値が、予測される正常動作範囲にあるか否かにより故障検出するものである。
【0137】
移動体通信端末トータルとしての周波数、電源電圧、温度などの環境変化における送信出力特性は、移動体通信端末に使用している電力増幅器109、RFAGCアンプ106、IFAGCアンプ101などの送信信号処理系100の構成部品の特性により、ほぼ一義的に決まる。
【0138】
ここで、IFAGC用送信電力制御データとRFAGC用送信電力制御データとの組を制御データセットとすると、この制御データセットと移動体通信端末トータルでの送信電力出力レベルとの関係は図9の直線34に示すようなものとなる。
【0139】
したがって、今、制御データセットとして、図9に示すように、A1を設定した時には、移動体通信端末のトータルの送信電力出力レベルはPoとなるはずである。しかし、周波数、電源電圧、温度変動によって送信電力出力レベルに変動があることを考慮して、予想される送信電力出力レベルには所定の幅を持たせる必要がある。
【0140】
ここで、図9に示すように、周波数、電源電圧、温度変動、チャンネル多重数による送信電力出力レベルの変動の上限値が、図9で一点鎖線35で示すようなものとなり、また、周波数、電源電圧、温度変動、チャンネル多重数による送信電力出力レベルの変動の下限値が、図9で一点鎖線36で示すようなものとなるとすると、送信電力出力レベルが変動した場合の最大値はPmax、最小値はPminとなる。
【0141】
以上のことから、図9より明らかなように、送信電力制御データ演算処理部211が制御データセットA1を設定した時には、移動体通信端末トータルの送信電力出力レベルは、PminからPmaxの範囲にあることが予想される。実際には個々の部品のばらつきがあるために、ばらつきマージン分Δpを考慮して、このマージン分ΔpをPmax、Pminに対してそれぞれ加えた値Emax、Eminを求め、制御データセットA1を設定した時に対応する移動体通信端末トータルの送信電力出力レベルが、前記値EminからEmaxの範囲にある場合には正常であるとすることができる。
【0142】
次に、検波信号データと移動体通信端末トータルの送信電力出力レベルとの関係は、図10の直線37に示すようなものとなる。ここで、対数検波回路122は、周波数、電源電圧、温度に対して補償することが可能であるので、送信電力制御データセットを、前記制御データセットA1に設定した場合における検波信号データの正常なレベルの範囲は、移動体通信端末トータルの送信電力出力レベルの正常な範囲としての前記EminからEmaxの範囲に対応して、図10に示すように、DminからDmaxの間の範囲となる。
【0143】
換言すれば、DminからDmaxの間の範囲に検波信号データがあれば、移動体通信端末の送信出力回路は、正常動作をしている状態とすることができる。
【0144】
もし、仮に、制御データセットをA1に設定した時の検波信号データが、図10において、D1になった場合には、これは正常動作範囲を逸脱しており、設計した標準出力値に対して明らかに異常値を示していることになる。つまり、この場合には、送信信号処理系の部品において何らかの故障が発生したと判断することができる。
【0145】
ここで、図10における正常動作範囲と故障動作範囲については、送信電力制御処理部216が、目的とする送信電力出力レベルに対するものとして送信電力制御データ演算処理部211で設定した送信電力制御データセットと、その時点における電源電圧、温度、周波数、チャンネル多重数などのパラメータに基づいて導出する方法と、予め、設計、開発段階において目的とする送信電力出力レベルに対応して一義的に正常動作範囲と故障動作範囲を定め、その範囲のデータを検波信号データテーブルメモリ214あるいは専用テーブルメモリに書き込んでおく方法がある。
【0146】
送信電力制御処理部216は、前者の方法の場合には、送信電力制御データ演算処理部211から送信電力制御データのセットと、電源電圧や温度のパラメータ情報を受け取り、また、通信制御部4からの周波数、チャンネル多重数の情報を受け取り、これらのパラメータを参照することにより、前記値Emax、Eminを設定する。送信電力制御処理部216が、電源電圧や温度のパラメータのデータを得る方法としては、送信電力制御データ演算処理部211を通じて得る方法ではなく、A/Dコンバータ113,115から、それらのデータを直接得る方法を用いるようにしてもよい。
【0147】
次に、送信電力制御処理部216は、検波信号データテーブルメモリ214から、これらの値Emax、Eminに対応する検波信号データを読み取ることで、正常動作範囲の上限値Dmaxおよび下限値Dminを求める。
【0148】
また、送信電力制御処理部216は、後者の方法の場合には、送信電力制御データ演算処理部211から送信電力制御データセットを受け取り、このデータセットに対応する検波信号データの正常動作範囲のデータを、検波信号データテーブルメモリ214あるいは専用メモリから読み出すことで、正常動作範囲の上限値Dmaxおよび下限値Dminを求める。
【0149】
そして、送信電力制御処理部216は、求めた正常動作範囲内に、A/Dコンバータ123の出力である検波信号データがあるか否かにより、故障検出するようにする。
【0150】
次に、移動体通信端末が、閉ループ送信電力制御で動作している場合における故障検出方法について説明する。この方法は、そのときの検波信号データに対応するIFAGC用およびRFAGC用の送信電力制御データのセットの期待値が、予測される正常動作範囲にあるか否かにより故障検出するものである。
【0151】
すなわち、上述した開ループ送信電力制御モードの場合とは逆に、図10において検波信号データがDminからDmaxの範囲にあった場合を考える。この場合、前述したように、対数検波回路122は、周波数、電源電圧、温度に対して補償することが可能であるので、正常に動作している場合には、移動体通信端末トータルの送信電力出力レベルは、ほぼEminからEmaxの範囲にあると予想される。
【0152】
そして、図9から、正常に動作しているならば、移動体通信端末トータルの送信電力出力レベルが、EminからEmaxの範囲にある場合には、送信電力制御データセットは、AminからAmaxの範囲内で設定されていると予想される。
【0153】
したがって、もし、仮に、検波信号データがDminからDmaxの範囲にあった場合に、図9において設定されていた送信電力制御データセットが、A2である場合には、検波した標準出力値に対して明らかに異常値を示していることになる。つまり、この場合にも、送信信号処理系120の部品において何らかの故障が発生したと判断することができる。
【0154】
ここで、前述の開ループ送信電力制御モードの場合と同様に、図9における正常動作範囲と故障動作範囲については、送信電力制御処理部216において導出する方法と、予め、設計、開発段階で一義的に決めたデータ範囲を検波信号データテーブルメモリ214や専用メモリに書き込んでおく方法がある。
【0155】
故障検出された場合には、移動体通信端末は、それに対応する処理を行う。この故障対応処理の際には、以下のことが考慮される。
【0156】
一般に、移動体通信端末が基地局に対してアップリンク信号を送信する場合は、位置登録等の制御情報を送出するスロッテドALOHA方式で通信を行う場合と、データリンクが確立された後に基地局と使用者との間で通信を行う場合とがある。ここで、後者の場合において、基地局に対して正常な呼切断処理を行わずに送信動作を停止すると、基地局のネットワーク側に悪影響を及ぼしてしまう。
【0157】
上記の問題にかんがみて、移動体通信端末で、送信中に故障が検出されたときに、例えば、位置登録中などであった場合には、ただちに送信動作を停止し、使用者に対して故障通知を行う。また、移動体通信端末で、送信中に故障が検出されたときに、既に移動体通信端末が基地局と通信中である場合には、レイヤ3において正常な呼切断処理を行った後に、使用者に対して「故障」通知を行うようにする。
【0158】
また、故障検出した移動体通信端末を使用し続けることは、基地局側にも使用者側にも、移動体通信サービスにおいて悪影響を与える。そのため、移動体通信端末が送信中に故障を検出し、故障通知を使用者に対して行う場合には、図3における表示部10の画面上でのアニメーションによる通知と、スピーカ部8での鳴音による通知と、バイブレータ部11の振動による通知と、さらに着信LED部9での光による通知の手段を備え、これらの故障通知を同時に行うことで使用者に対し、異常であることを速やかに知らせるようにする。勿論、上記のすべての通知方法を採用するのではなく、これらの通知方法の一つを用いてもよいし、いくつかを組み合わせるようにしてもよい。
【0159】
上述した故障検出処理を、図11およびその続きである図12のフローチャートを参照してさらに説明する。この例は検波信号データの正常動作範囲は、送信電力制御処理部216で導出する場合である。
【0160】
まず、図11に示すように、送信電力制御処理部216は、前述したように、送信電力制御データ演算処理部211から送信電力制御データセットと、電源電圧、温度の情報とを受け取り、通信制御部4からの送信周波数やチャンネル多重数の情報も考慮して、送信電力制御データセットから仮定される検波信号データの正常動作範囲を導出する。すなわち、前記DmaxおよびDminの値を求める(ステップS301)。
【0161】
次に、A/Dコンバータ123からの現在の検波信号データを取り込み、当該検波信号データが、ステップS301で導出された正常動作範囲内にあるか否か判別する(ステップS302)。
【0162】
ステップS302で、検波信号データが、正常動作範囲内にはないと判別したときには、送信電力制御処理部216は、その旨を通信制御部4に通知する。この通知を受けた通信制御部4は、現在、基地局と接続中であるか否か判別し(図12のステップS406)、基地局と接続中でないと判別したときには、送信動作を停止するように制御し(ステップS409)、故障発生をアプリケーション制御部6に通知する。この故障発生の通知を受けたアプリケーション制御部6は、上述したように、スピーカ部8、着信LED部9、表示部10、バイブレータ部11のいずれか、あるいはいくかの組み合わせ、あるいはすべてを用いて、ユーザに対して故障通知を行う(ステップS410)。
また、ステップS406で、基地局と接続中であると判別したときには、送信電力制御処理部216は、正常な呼切断処理を行うように制御し(ステップS407)、正常な呼切断制御処理の完了を待って(ステップS408)、送信動作を停止するように制御する(ステップS409)。
【0163】
ステップS302で、検波信号データが、正常動作範囲内にあると判別したときには、送信電力制御処理部216は、通信制御部4からの指示が開ループ送信電力制御モードか、閉ループ送信電力制御モードかを判別する(ステップS303)。
【0164】
そして、このステップS303で、開ループ送信電力制御モードであると判別したときには、送信電力制御処理部216は、前述した図5のステップS102〜ステップS106の処理と全く同様にして、ステップS304〜ステップS308の処理を実行させ、検波信号データを用いた自己ループ送信電力補正制御を伴なう受信電界強度に基づいたフィードフォワード制御を行うように制御する。そして、ステップS301に戻り、以上の動作を繰り返す。
【0165】
また、ステップS303で、閉ループ送信電力制御モードであると判別したときには、送信電力制御処理部216は、前述した図6のステップS201〜ステップS203の処理と全く同様にして、図12のステップS401〜ステップS403の処理を実行させ、基地局からのダウンリンクによるTPCコマンドを用いた閉ループ送信電力制御を実行する。前述したように、この閉ループ送信電力制御モードにおいては、検波信号データを用いた自己ループ送信電力補正制御は行わない。
【0166】
そして、送信電力制御処理部216は、A/Dコンバータ123からの現在の検波信号データを取り込むと共に、送信電力制御データ演算処理部211から電源電圧、温度の情報とを受け取り、また、通信制御部4からの送信周波数やチャンネル多重数の情報も考慮して、検波信号データから仮定される送信電力制御データセットの正常動作範囲を導出する。すなわち、前記AmaxおよびAminの値を求める(ステップS404)。
【0167】
次に、送信電力制御処理部216は、送信電力制御データ演算処理部211から現在の送信電力制御データセットを取り込み、当該データセットが、ステップS404で導出された正常動作範囲内にあるか否か判別する(ステップS405)。正常動作範囲内であると判別したときには、図11のステップS303に戻り、開ループ送信電力制御モードか、閉ループ送信電力制御モードかを判別し、以下、上述の動作を繰り返す。
【0168】
ステップS405で、送信電力制御データセットが、正常動作範囲内にはないと判別したときには、送信電力制御処理部216は、その旨を通信制御部4に通知する。この通知を受けた通信制御部4は、現在、基地局と接続中であるか否か判別し(図12のステップS406)、基地局と接続中でないと判別したときには、送信動作を停止するように制御し(ステップS409)、故障発生をアプリケーション制御部6に通知する。この故障発生の通知を受けたアプリケーション制御部6は、上述したように、スピーカ部8、着信LED部9、表示部10、バイブレータ部11のいずれか、あるいはいくかの組み合わせ、あるいはすべてを用いて、ユーザに対して故障通知を行う(ステップS410)。
【0169】
以上のようにして、この実施形態によれば、検波信号データを用いることにより、従来は、困難であった送信信号処理系の部品の故障検出を行うことができる。
【0170】
なお、図11および図12の例においては、図5および図6を用いて説明した送信電力出力レベルの規格範囲の最大値近傍および最小値近傍における閉ループ送信電力制御モード時の処理を行わなかったが、図11および図12の例においても、送信電力出力レベルの規格値の最大値近傍および最小値近傍における処理を、閉ループ送信電力制御モード時に併せて行うようにすることも勿論できる。
【0171】
また、以上説明した実施形態は、DS−CDMA方式の移動体通信端末の送信出力回路に適用した場合であるが、この発明の送信出力回路は、これに限られるものではないことは言うまでもない。
【0172】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、従来、困難であった送信出力回路の故障検出を行うことが可能となる。また、電力増幅器の出力を検波してモニターすることにより、送信電力出力レベルを規格値範囲内に抑えることができるので、他ユーザの移動体通信端末への干渉や、フリンジエリア内において基地局へのアップリンク信号が届かない等の不具合を未然に防ぐことができる。
【0173】
この結果、この発明によれば、移動体通信サービスにおいて、通信事業者側ではセル容量の劣化が防止でき、端末ユーザ側では、つながりにくい等の原因を故障表示により早めに知らせることができるので、サービスの質の向上を図ることができる。
【0174】
また、この発明による送信出力回路によれば、温度、電源電圧の変動や周波数、チャンネル多重数の変化などによっても常に正確な送信電力制御が可能となり、量産化の際の部品ばらつきなどにより、送信特性の規格を満足しないという問題を克服することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による送信出力回路の実施形態のブロック図である。
【図2】実施形態の送信出力回路におけるテーブルデータの書き込み方法を説明するための図である。
【図3】この発明による移動体通信端末の実施形態のブロック図である。
【図4】実施形態の送信出力回路に用いる検波回路の特性を説明するための図である。
【図5】実施形態の移動体通信端末における送信電力出力レベルの制御処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図6】実施形態の移動体通信端末における送信電力出力レベルの制御処理動作を説明するためのフローチャートの一部を示す図である。
【図7】実施形態の移動体通信端末における送信電力出力レベルの制御処理動作を説明するための特性図である。
【図8】実施形態の移動体通信端末における送信電力出力レベルの制御処理動作の説明に用いる図である。
【図9】実施形態の移動体通信端末における故障検出動作を説明するために用いる図である。
【図10】実施形態の移動体通信端末における故障検出動作を説明するために用いる図である。
【図11】実施形態の移動体通信端末における故障検出動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図12】実施形態の移動体通信端末における故障検出動作を説明するためのフローチャートの一部である。
【図13】従来の送信出力回路の構成例を示すブロック図である。
【図14】従来の送信出力回路におけるテーブルデータの書き込み方法を説明するための図である。
【符号の説明】
101…IF帯AGCアンプ、106…RF帯AGCアンプ、109…電力増幅器、112…電源、114…温度センサ、121…方向性結合器、122…対数検波回路、113,115,123…A/Dコンバータ、211…送信電力制御データ演算処理部、212…送信電力制御データテーブルメモリ、213…送信電力制御データ補正テーブルメモリ、214…検波信号データテーブルメモリ、215…検波信号データ比較部、216…送信電力制御処理部
Claims (8)
- 入力信号の利得を利得制御信号に応じて可変する利得制御増幅手段と、
前記利得制御増幅手段の出力信号を電力増幅する電力増幅手段と、
受信信号強度に基づいた目的の送信電力出力レベルを指定する送信電力出力レベル指示手段と、
前記送信電力出力レベルの種々の値に対応する、前記利得制御増幅手段に供給する制御電圧を生成するための送信電力制御データが書き込まれた送信電力制御データテーブルと、
前記電力増幅手段の出力信号レベルが、前記目的の送信電力出力レベルとなるように前記利得制御増幅手段をフィードフォワード制御するための前記利得制御信号を、前記送信電力制御データテーブルに書き込まれた前記送信電力制御データに基づいて生成する送信電力制御データ生成手段と、
前記電力増幅手段の出力信号を検波して検波信号データを得るための検波手段と、
電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
温度を検出する温度検出手段と、
前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧のデータと、前記温度検出手段で検出された温度のデータと、前記送信電力制御データ生成手段で生成された利得制御信号とから、当該利得制御信号による前記利得制御増幅手段の制御によって仮定される前記検波手段からの前記検波信号データが正常動作となるデータ範囲を求める正常動作範囲算出手段と、
前記検波手段からの前記検波信号データが前記正常動作範囲算出手段で求められた前記正常動作となるデータ範囲内にあるか否かにより、送信出力系における故障発生の有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする送信出力回路。 - 入力信号の利得を利得制御信号に応じて可変する利得制御増幅手段と、
前記利得制御増幅手段の出力信号を電力増幅する電力増幅手段と、
送信側からの送信電力制御データに基づいた目的の送信電力出力レベルを指定する送信電力出力レベル指示手段と、
前記送信電力出力レベルの種々の値に対応する、前記利得制御増幅手段に供給する制御電圧を生成するための送信電力制御データが書き込まれた送信電力制御データテーブルと、
前記電力増幅手段の出力信号レベルが、前記目的の送信電力出力レベルとなるように前記利得制御増幅手段をフィードフォワード制御するための前記利得制御信号を、前記送信電力制御データテーブルに書き込まれた前記送信電力制御データに基づいて生成する送信電力制御データ生成手段と、
前記電力増幅手段の出力信号を検波して検波信号データを得るための検波手段と、
電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、
温度を検出する温度検出手段と、
前記電源電圧検出手段で検出された電源電圧のデータと、前記温度検出手段で検出された温度のデータと、前記送信電力制御データ生成手段で生成された利得制御信号とから、前記検波手段から得られる現在の検波信号データに対して仮定される前記利得制御信号が正常動作となるデータ範囲を求める正常動作範囲算出手段と、
前記現在の利得制御信号が前記正常動作範囲算出手段で求められた前記正常動作となるデータ範囲内にあるか否かにより、送信出力系における故障発生の有無を判定する判定手段と、
を備えることを特徴とする送信出力回路。 - 請求項1または請求項2に記載の送信出力回路において、
前記電源電圧および前記温度をパラメータとした前記送信電力制御データの補正用データが書き込まれた送信電力制御データ補正テーブルを備え、
前記送信電力制御データ生成手段は、前記送信電力制御データ補正テーブルから得た前記電源電圧のデータ及び前記温度のデータに対応する前記送信電力制御データの補正用データを用いて、前記目的とする送信電力出力レベルに対する送信電力制御データを求め、当該求められた送信電力制御データに基づいて、前記利得制御信号を生成する
ことを特徴とする送信出力回路。 - 請求項3に記載の送信出力回路において、
前記送信電力出力レベルの種々の値に対応する検波信号データが書き込まれた検波信号データテーブルと、
前記検波回路から得られる検波信号データと、前記検波信号データテーブルからの前記目的とする送信電力出力レベルに対応する検波信号データとを比較する検波信号データ比較手段と、
を備え、
前記送信電力制御データ生成手段は、前記検波信号データ比較手段の比較出力データが、所定の値以下となるように前記目的とする送信電力出力レベルに対する送信電力制御データを補正演算して得る
ことを特徴とする送信出力回路。 - 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の送信出力回路を備える移動体通信端末。
- 請求項1〜請求項4のいずれかに記載の送信出力回路を備えると共に、
前記判定手段で前記検波手段からの前記検波信号データが、正常動作範囲の値でないと判定したときに、使用者に対して故障通知を行う手段を備える
ことを特徴とする移動体通信端末。 - 請求項6に記載の移動体通信端末において、
前記判定手段で前記検波手段からの前記検波信号データが、正常動作範囲の値でないと判定したときに、基地局と通信中であるかどうか判別する手段と、
前記基地局と通信中であると判別したときには、呼切断処理を行った後、送信動作を停止する手段と、
を備えることを特徴とする移動体通信端末。 - 請求項6または請求項7に記載の移動体通信端末において、
前記故障通知を行う手段は、表示画面における表示による通知、スピーカからの音声により通知、バイブレータの振動による通知、発光素子による通知のいずれかあるいはそれらの組み合わせにより、前記故障通知を行う
ことを特徴とする移動体通信端末。
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